検証105

本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。多くのサイトは日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われている実態が確認されており、無登録の違法業者と考えられます。またこれらのサイト何の告知もなく全て閉鎖されたようです。そしてこれらのサイトと同じテンプレート由来と思われるサイトがその後見つかってきました。「検証129」で検証しているので参照してください。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 姉妹サイト雑記0


このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。特にこのページで検証したサイトは2024年3月現在で全て何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えませんし、本ページ削除の意味がありません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」「検証80」「検証81「検証82「検証83「検証84「検証85「検証86」「検証87「検証88「検証89「検証90「検証91「検証92「検証93「検証94「検証95「検証96「検証97「検証98「検証99「検証100「検証101「検証102「検証103「検証104で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証43ページ目です。「検証106「検証107「検証108「検証109「検証110「検証111「検証112」「検証113」「検証114」「検証115」「検証116」「検証117」「検証118」「検証119」「検証120」「検証121」「検証122」「検証123」「検証124」「検証125」「検証126」「検証127」「検証128」「検証129」「検証130」「検証131」「検証132」「検証133」「検証134」「検証135」「検証136」「検証137」「検証138」「検証139」「検証140」「検証141」「検証142」「検証143」「検証144」「検証145」「検証146「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。検証項目は順次追加の予定です。


●BEKON (https://www.bekonex.com/#/home)

●BEKON (https://www.bekonexe.com/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bekonexe.com/)

●AbkcoIn (Abkコイン https://www.abkcoin.com/#/home、スマホ用サイト:https://h5.abkcoin.com/)

Beekx (https://www.beekx.net/#/home、スマホ用サイト:https://h5.beekx.net/)

●Bitsp (https://www.bitstamp.zone/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bitstamp.zone/)

●BitGo (http://www.bitgoex.net/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bitgoex.net/)

●SEGI (https://segi.bz/#/home、スマホ用サイト:https://h5.segi.bz/)

●FineX (ファインX https://www.casafinex.com/#/home)

●FineX (ファインX https://finexcoins.com/#/home)

●topbit (トップビット https://www.topbit.vip/#/home、スマホ用サイト:https://h5.topbit.vip/#/pages/base/index)

●iCoins Exchange (アイコインズエクスチェンジ http://icoinsbase.com/#/home)

●ORE Exchange (OREエクスチェンジ http://orewallets.com/#/home)

●SCT (https://sct-coin.com/#/home)

●Coinbase (コインベース https://sunbigcoin.com/#/home)

まず以下の7つのサイトをまとめて検証します。

●BEKON (https://www.bekonex.com/#/home)

●BEKON (https://www.bekonexe.com/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bekonexe.com/)

●AbkcoIn (Abkコイン https://www.abkcoin.com/#/home、スマホ用サイト:https://h5.abkcoin.com/)

●Beekx (https://www.beekx.net/#/home、スマホ用サイト:https://h5.beekx.net/)

●Bitsp (https://www.bitstamp.zone/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bitstamp.zone/)

●BitGo (http://www.bitgoex.net/#/home、スマホ用サイト:https://h5.bitgoex.net/)

●SEGI (https://segi.bz/#/home、スマホ用サイト:https://h5.segi.bz/)

BEKONという2つのサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外の5つのサイトは2つ目のBEKONのサイトからの画像検索で見つけてきた同じテンプレート由来と思われるサイトです。2つのBEKONというサイトの内、最初のBEKON (https://www.bekonex.com/#/home) のサイトは他のサイトの検証を優先して検証を書かないでいる内に閉鎖されてしまったようで幾つか残しておいたキャプ画像でしか検証できないので不充分な検証になると思います。そしてこの閉鎖されてしまったBEKONのサイトについてもスマホ用のサイトがあった可能性が高いですが確認は出来ていません。

とにかく2つのBEKONのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2021年11月3日投稿 [BEKON (https://www.bekonex.com/#/home) に関する質問投稿]

この投稿者はマッチングアプリで知り合った中国人にこのBEKONというサイトを紹介されたようです。

2022年2月13日投稿 [BEKON (https://www.bekonexe.com/#/home) に関する質問投稿]

この投稿では「香港の人」から勧誘されて5万円分のビットコインを送ってしまったようです。2つの投稿に出てくるURLアドレスは似てはいるのですが微妙に違っていて2つ目のサイトは「e」が1つ多いです。

BEKON (https://www.bekonex.com/#/home)

BEKON (https://www.bekonexe.com/#/home)

とにかくこれらのURLアドレスのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

2つのBEKONという名称のサイトは名称やURLアドレスが互いに似ているだけでなく、サイトの見かけもそっくりです。表示言語の選択肢も英語、中国語、香港語、韓国語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ウクライナ語、スウェーデン語、フィンランド語、ポーランド語、ポルトガル語、トルコ語の15ヵ国語で一致しています。

互いに明らかに酷似しているサイトが2つ見つかってきたことで当然これらも詐欺目的のサイトではないかという疑いが生じることにもなりましたし、これ以外にも同じテンプレート由来のサイトが存在しているかもしれないという可能性も考えられました。そこで画像検索してみると表題に記した同じテンプレート由来と思われるサイトが続々と見つかってきました。それらのサイトについても以下にサイト冒頭のキャプ画像を示していきます。

▼Abkコイン (https://www.abkcoin.com/#/home) [表示言語の選択肢は2つのBEKONのサイト同じ15言語]

▼Beekx (https://www.beekx.net/#/home) [表示言語の選択肢は2つのBEKONのサイト同じ15言語+タイ語]

▼Bitsp (https://www.bitstamp.zone/#/home) [表示言語の選択肢は2つのBEKONのサイト同じ15言語]

▼BitGo (http://www.bitgoex.net/#/home) [表示言語の選択肢は香港語と英語のみ]

▼SEGI (https://segi.bz/#/home) [表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語のみ]

これら7つのサイトのサイト冒頭部を比べると2つのBEKONのサイトに加えてAbkコインBeekx、最後のSEGIの3つのサイトは同じ背景画像が使われており、互いに非常によく似ています。一方でBitspとBitGoの2つのサイトは背景画像が変わっており、一見して受ける印象は他の5つのサイトかなり異なりますが、表示言語の選択肢を示すプルダウンメニューとかメニューバーの選択項目などまで見比べるとやはりかなり似ていることが分かります。最後の2つのサイト、BitGoとSEGIを除く5つのサイトは基本的にBEKONと同じ15の表示言語に対応しており、Bitspの場合のみさらにタイ語表示にも対応しています。一方でBitGoの表示言語は香港語と英語のみ、SEGIの場合も中国語、香港語、英語の3言語のみと少なくなっています。

さらにこの冒頭部分に続く部分を見ていくとこれら7つのサイトが互いに似ていることがさらに確認出来ます。まず以下はサイトの特長を簡単なイラスト付きで説明している部分の比較です。7つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順で以下に並べます。まずBEKON (www.bekonex.com) → BEKON (www.bekonexe.com) → Abkコイン → Beekx の4つのサイトからのキャプです。

続いて残りの3つのサイトについてBitsp → BitGo → SEGI の順でキャプを示します。

日本語対応していないBitGo、SEGIのサイトで文章が英語になっているのを除けば7つのサイトからのキャプ画像は全く同じに見えます。

さらに以下はスマホ用のアプリをダウンロードする部分のキャプ画像の比較です。この部分についても7つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順 (BEKON (www.bekonex.com) → BEKON (www.bekonexe.com) → Abkコイン → Beekx → Bitsp → BitGo → SEGI) で示します

この部分を比較するなら左半分にあるQRコードとその上に記されているサイト名の部分は明らかに区別できますが、右半分にあるスマホにビットコインの相場が示されている画像は全く同じもののようです。

ここまで比較してきたのはパソコン用のサイトですが表題に記したスマホ用のサイトについても以下にキャプを示します。1つ目のBEKONのサイト (www.bekonex.com) についてはスマホ用サイトの存在に気が付く前にサイトが閉鎖されてしまったので残念ながらキャプ画像が残っておらず、残りの6つのサイトの比較になります。まず左下が2つ目のBEKONのスマホ用サイト (https://h5.bekonexe.com/)、右下がAbkコインのスマホ用サイトのキャプ画像です。

次はBeekxのスマホ用サイト (左下) とBitspのスマホ用サイト (右下) のキャプを示します。

次はBitGoのスマホ用サイト (左下) とSEGIのスマホ用サイト (右下) のキャプの比較です。

パソコン用のサイトほどではありませんが、スマホ用のサイトを比較しても互いに明らかに似ている部分が認められます、これら7つのサイトが同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトであることはほぼ間違いないでしょう。

次に連絡先情報を探しましたがいずれのサイトにも殆ど情報がありません。わずかに各サイトの脚注部分にメールアドレスだけ記されています。各サイトの脚注、ロゴとメールアドレスのある部分のキャプ画像を以下にやはり表題と同じ順 (BEKON (www.bekonex.com) → BEKON (www.bekonexe.com) → Abkコイン → Beekx → Bitsp → BitGo → SEGI) で以下に示します。

2つのBEKONのサイトと Abkコインのサイトのロゴは明らかに同じデザインの使い回しでしょう。記されている各サイトのメールアドレスを以下にまとめます。

サイト名 メールアドレス

BEKON (www.bekonex.com) bekonex@gmail.com

BEKON (www.bekonexe.com) bekonex@gmail.com

Abkコイン abkcoiner@gmail.com

Beekx beekx@gmail.com

Bitsp bitstamp01@protonmail.com

Bitgo service@bitgoex.info

SEGI segi@segi.space

2つのBEKONのサイトに記されているメールアドレスは全く同じです。さらに2つのBEKON、Abkコイン、Beekxの計4つのサイトに記されているメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。またBitspのサイトに記されているメールアドレスもProtonMail (https://protonmail.com/jp/) の無料登録できるアドレスです。フリーメールのアドレスが唯一の連絡先情報というのは話になりません。

さらに例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが、登録者に関する情報は一切開示されていません。各サイトの登録・開設日だけ以下にまとめておきます。

サイト名 登録・開設日

BEKON (www.bekonex.com) 2021年9月4日

BEKON (www.bekonexe.com) 2021年12月2日

Abkコイン 2021年9月6日

Beekx 2021年10月21日

Bitsp 2021年9月15日

Bitgo 2021年10月16日

SEGI 2021年4月3日

登録・開設の時期にはかなりばらつきがあるようです。

改めて結論するまでもないと思いますが、これらの明らかに同じテンプレートから量産されたと思われるサイトは信用出来るサイトとは到底思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。尚、この検証を書き終えた直後にさらに同じテンプレート由来と思われるサイトが2つ見つかってきたので次項で検証しています。併読してください。


●FineX (ファインX https://www.casafinex.com/#/home)

●FineX (ファインX https://finexcoins.com/#/home)

これらは上で検証したBEKON (https://www.bekonexe.com/#/home) からの画像検索で見つかってきたサイトです。上で検証した7つのサイトと非常によく似ており、同じテンプレートから量産されたサイトと思われますが、スマホ用のサイトが確認出来ません。スマホ用サイトが存在していないとも断言できませんが、上のBEKONなどのサイトのスマホ用サイトのURLアドレスを基に探してみても見つからないのです。

まず以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

この2つのサイトの冒頭部は互いに似ているだけでなく、上で検証した2つのBEKONのサイトやAbkコイン、Beekx、SEGIといったサイトの冒頭部とも極めてよく似ています。以下に比較の為に再掲したBEKON (https://www.bekonex.com/#/home) のサイト冒頭部のキャプと比較すると背景画像は全く同じものと思われますし、プルダウンメニューに見える表示言語の選択肢も英語、中国語、香港語、韓国語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ウクライナ語、スウェーデン語、フィンランド語、ポーランド語、ポルトガル語、トルコ語の15ヵ国語で同じです。

さらに2つのファインXのサイトはこの冒頭部に続く部分でも上で検証したBEKONなどのサイトとよく似ています。以下にはサイトの特長を説明する部分のキャプの比較です。ファインX (www.casafinex.com) → ファインX (finexcoins.com) → BEKON (www.bekonex.com) の順でキャプを並べます。

この部分では3つのキャプ画像が全く同じに見えます。しかし次のスマホ用アプリのダウンロードボタンが用意されている部分では2つのファインXのサイトは上で検証した7つのサイトと明らかに違いがあります。やはりファインX (www.casafinex.com) → ファインX (finexcoins.com) → BEKON (www.bekonex.com) の順でキャプを並べます。

左半分のサイト名とQRコードの部分は似ていますが、2つのファインXのサイトでは右側のイラスト部分が大きく変わっています。次はサイトの脚注部分にあるロゴとメールアドレスの部分です。ファインX (www.casafinex.com) → ファインX (finexcoins.com) の順でキャプを示します。

2つのファインXのサイトでこの部分は全く同じです。ロゴも記されているメールアドレス

>support@finexcoins.com

も完全に同じです。URLアドレスが異なるサイトが2つ存在している意味が分かりません。最初から詐欺目的で使い捨てにする為に複数の非常によく似たサイトを立ち上げているとしか思われません。そしてこれらのサイトにはこのメールアドレス以外に連絡先情報がありません。例によってWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録開設日は以下のようになっています。

サイト名 登録・開設日

ファインX (www.casafinex.com) 2022116日

ファインX (finexcoins.com) 20211119日

この検証は2022年2月中旬に書いているのですがいずれも非常に新しいサイトであることが分かります。1つ目のファインXは開設からちょうど1ヶ月ほど。2つ目のファインXのサイトでも開設からちょうど3ヶ月ほどしか経過していません。

これらのサイトは画像検索で見つかってきただけのサイトですからこれらのサイトでの投資を勧誘されたとか、入金したら出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありません。しかしこれらのサイトは詐欺目的で大量生産されたサイトの一角である可能性が非常に高く到底信用出来ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●topbit (トップビット https://www.topbit.vip/#/home、スマホ用サイト:https://h5.topbit.vip/#/pages/base/index)

●iCoins Exchange (アイコインズエクスチェンジ http://icoinsbase.com/#/home)

●ORE Exchange (OREエクスチェンジ http://orewallets.com/#/home)

●SCT (https://sct-coin.com/#/home)

Coinbase (コインベース https://sunbigcoin.com/#/home)

最初のトップビットはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外の4つのサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。まず最初のトップビットに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年5月15日投稿

どういう経緯でこのトップビットというサイトで仮想通貨を買うことになったのか全く分かりませんが、TKRという仮想通貨を買ったところ口座が凍結されて購入した仮想通貨を売却できなくなっているという状況のようです。

そこでとにかくこの質問投稿に記されていたURLアドレス(https://h5.topbit.vip/#/pages/base/index) のサイトに行ってみました。左下がそのtopbit (トップビット) というサイトのキャプ画像です。このサイトを見て気が付きましたがこのサイトは上で検証した幾つかのサイトと明らかに似ています。例えば右下に上で検証したBEKONのスマホ用サイト (https://h5.bekonexe.com/) のキャプを比較の為に再掲しました。

上にキャプを示した本項の検証対象であるトップビットと以前に検証したBEKONのサイトは明らかに互いに似ており、同じテンプレート由来のサイトでしょう。

そしてBEKONのサイトには右上にキャプを示したスマホ用のサイトに加えてPC用のサイト (https://www.bekonexe.com/#/home) が存在することが確認されています。となればトップビットについてもPC用のサイトが存在していることが予測されたのでBEKONのサイトのスマホ用、PC用サイトのURLアドレスを参考にURLアドレスを予測するというやり方でトップビットのPC用サイトを探してみたところ予測通りPC用のサイトが見つかってきました。以下に見つかってきたトップビットのPC用サイトの冒頭部のキャプを示します。

▼トップビット (https://www.topbit.vip/#/home)

表示言語の選択肢英語、中国語、香港語、韓国語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ウクライナ語、スウェーデン語、フィンランド語、ポーランド語、ポルトガル語、トルコ語、タイ語の16ヵ国語です。

そしてこのPC用のサイトも上で検証してきたサイトと酷似しています。以下には比較の為にBEKONのPC用のサイト (https://www.bekonexe.com/#/home) の冒頭部のキャプ画像を再掲しました。

表示言語の選択肢も似ていてトップビットで用意されていた16ヵ国語の選択肢の内、BEKONのサイトでは最後のタイ語が欠ける15ヵ国語になっているというだけの違いしかありません。

トップビットのサイトを確認したことによって以前に検証したサイトと同じテンプレートから量産されたサイトが新たに出現していることが判明したことになり、当然これ以外にもさらに同じテンプレートから量産されたサイトが存在している可能性が考えられました。そこで画像検索を行ってみると予想通りさらに非常によく似たサイトが見つかってきました。それが表題の2番目のアイコインズエクスチェンジ以下の4つのサイトであり、以下にそれらのサイトの冒頭部のキャプを順に示します。

▼アイコインズエクスチェンジ (http://icoinsbase.com/#/home)

▼OREエクスチェンジ (http://orewallets.com/#/home)

▼Coinbase (コインベース https://sunbigcoin.com/#/home)

これら4つのサイトの表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語、韓国語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ウクライナ語、スウェーデン語、フィンランド語、ポーランド語、ポルトガル語、トルコ語の15ヵ国語で共通です。トップビットの場合と比べてもトップビットで選択肢の最後に出てきていたタイ語に対応していないだけです。

画像検索で見つかってきたサイトなので当然ではありますがこれら4つのサイトも本ページで検証してきた一連のサイトと明らかに酷似しています。この時点で間違いなく同じテンプレートから量産されたサイトで間違いありません。さらにこの冒頭部に続いてはサイトの特長を3項目にまとめて説明する部分が出てきます。本項で検証している5つのサイトからのキャプを表題と同じ順 (トップビット → アイコインズエクスチェンジ → OREエクスチェンジ → SCT → コインベース) で以下に示します。

この部分でも5つのサイトは互いに酷似していますし、上で検証してきたBEKON以下のサイトとも全く見分けられません。さらに5つのサイトで共通して次に出てくるアプリダウンロードを促す部分のキャプをやはり表題と同じ順 (トップビット → アイコインズエクスチェンジ → OREエクスチェンジ → SCT → コインベース) で以下に示します。

この部分でまず気になるのは最後のコインベースの左側、QRコードの上にある記述です。

>ダウンロードMEXCモバイル端末

と書いてありますが他のサイトでは「MEXC」の部分はサイト名になっています。本来は「MEXC」ではなく「Coinbase」と書かれているべきでしょう。このサイトはMEXCという名称のサイトをテンプレートにして作られたけれども修正するべき部分の一部を修正し忘れたということなのかもしれません。

5つのサイトを比較すると左側のQRコードの部分は互いに似ていますが、右側のイラスト部分はトップビットの場合とそれ以外の4つのサイトで異なります。トップビットは上で検証したBEKONなどのサイトと同じスマホのイラストになっていますが、それ以外の4つのサイトは同じく上で検証した2つのファインXのサイトにあったのと同じPCのチャート画面+スマホのイラストになっています。トップビット以外の4つのサイトはスマホ用のサイトが見つからないという意味でも2つのファインXのサイトに近い関係にあるようです。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたがやはり殆ど開示されていません。脚注部分にメールアドレスが示されているだけです。以下にキャプをやはり表題と同じ順 (トップビット → アイコインズエクスチェンジ → OREエクスチェンジ → SCT → コインベース) で

4番目のSCTのサイトのロゴには「STAR CHAIN Technology」と書いてあります。サイト名のSCTはこの「STAR CHAIN Technology」の略称かと思われますが説明はありません。それから最後のコインベースのサイトでは理由が分かりませんがロゴの部分が表示されません。

連絡先情報を求めて例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたがやはり登録者に関する情報は開示されていません。わずかに最初のトップビットのサイトのWho Is 情報に所在地がHK、つまり香港であると記されているだけです。脚注に記されていたメールアドレスとWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日を以下にまとめます。

サイト名 メールアドレス サイトの登録・開設日

トップビット beekx@gmail.com 2022224日

アイコインズエクスチェンジ cs@icoinsbase.com 2022427日

OREエクスチェンジ customerservice@orechain.com 2022317日

SCT support@sct-coin.com 2022413日

コインベース taurusexcoins@gmail.com 2022225日

いずれも2022年2月下旬以降に開設されています。この検証は2022年5月下旬に書いているので開設からせいぜい3ヵ月という新しいサイトということになります。そして唯一の連絡先情報であるメールアドレスですが最初のトップビットと最後のコインベースのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。仮想通貨取引所の唯一の連絡先がフリーメールのアドレスというのは話になりません。

そして最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿ではトップビットのサイトでTKRという仮想通貨に投資するように勧められて購入したところ売却できないという状況に陥ったようです。しかし仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べてもTKRという仮想通貨に関する情報は出てきません。そこでトップビットのサイトを見ると確かに取引対象となっている仮想通貨リストの中にTKRという仮想通貨が見つかります。以下はそのTKRという仮想通貨のUSDT建て日足チャートです。

2022年4月8日に初値0.5901ドルで取引が始まり、ほぼ一方的な右肩上がりで5月下旬現在では34ドル台で取引されていることになっています。初値から58倍以上も暴騰していることになります。そして上のチャートで出来高を見ると最も出来高が多かった4月24日には4億枚近くも取引されていることになっています。ところが2022年5月14日以降は出来高の情報が欠けているあるいは出来高が急減したようです。かなり不自然なチャートであり、実際の取引を反映したチャートかどうか疑わしいと考えざるを得ません。

改めて結論するまでもなく、本項で検証した5つのサイトも詐欺目的で立ち上げられたサイトである疑いが極めて濃いです。そもそも明らかに同じテンプレートから量産されたサイトが複数見つかる時点で信頼性は最低と評価せざるを得ませんし、連絡先情報の開示は皆無に近く、ライセンスに関する記述もありません。これらのサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。