検証14

このページではHold Coin (ホールドコイン)、KEY'token (キートークン)、GARUDA-Coin (ガルーダコイン)という3つの仮想通貨に関与する以下の4つのサイトを検証します。

●Holdrush [Hold Coin (ホールドコイン)] (ホールドラッシュ holdrush.com)
●HOLD coin story (ホールドコインストーリー hold.strikingly.com)
●White Fox Ventures Inc.  [KEY'token (キートークン)] (ホワイトフォックスベンチャーズ www.whitefoxventures.netwww.whitefoxventures.com/ja/)
●Global Fintech Foundation [GARUDA-Coin (ガルーダコイン)] (グローバル フィンテック ファンデーション gff.or.jp)


それでは検証を始めます。

●Holdrush [Hold Coin (ホールドコイン)] (ホールドラッシュ holdrush.com)
●HOLD coin story (ホールドコインストーリー hold.strikingly.com)

これは「検証12」で検証した「FUTCOIN フートコイン」の項目で簡単に触れましたが「名称さえ明かすことの出来ない仮想通貨、暗号名#815124」として予約販売していたもののようです。検証対象としていたDaeg (株式会社ダエグ daeg.tokyo)のTwitterアカウントに名前が登場しているのを見て検証対象にすることにしました。

Hold Coin ダエグTwitter.PNG

検索してみると表題の最初のサイト、Holdrush (ホールドラッシュ holdrush.com)がこの仮想通貨の運営元という扱いになっているものと思われます。英語あるいは中国語での表記しか選択出来ない(日本語での表記は出来ない)このサイトには以下の様な記載があります。

Hold Coin 運営本体無し.PNG

要するにホールドコインはビットコインと同じで特定の発行元が存在するものではなく、ネット上の有志が共同で運営している形になっているとあって、このサイトにも運営元の連絡先情報などは書いてありません。しかしこのサイトのサーバー情報を見ると奇妙な点が見つかってきます。まずこのサイトのサーバーの位置情報を見ると東京になっています。

Hold Coin Holdrush サーバー.PNG

さらにWho Is情報を見ると以下のキャプに示すようにGMOインターネットとかお名前ドットコムといった日本の業者と契約していることが分かります。これは実際には日本のグループによって運営されているサイトである可能性が高いと考えざるを得ません。

Hold Coin Holdrush Who Is.PNG

表題の2つ目のサイト、HOLD coin story (ホールドコインストーリー hold.strikingly.com)は株式会社ダエグのTwitterアカウントに出ていたホールドコインの宣伝投稿でリンク先になっていたサイトです。このサイトは「Strikingly」という簡単にウェブサイトが作成出来るウェブビルダーと呼ばれるサービスを利用して作られています。正直なところセキュリティなど全く考慮されていない、チープな作りのサイトと言わざるを得ません。

そしてこのサイトにはホールドコインの宣伝目的と思われる動画が埋め込まれています。殆ど情報らしきものは出てきませんが、この項目の冒頭で記したように以前に「名称さえ明かすことの出来ない仮想通貨、暗号名#815124」として予約販売されていた仮想通貨がホールドコインであることが分かる部分が出てきます (右のキャプ)。

Hold Coin 動画#815124のベール.PNG

残念ながらこのサイトにもホールドコインについてこの動画以外にあまり情報らしい情報がありません。マイニングに参加する方法に関する情報やリンクがあるのに仮想通貨として最も重視されるべき情報、例えばこの仮想通貨が実際に仮想通貨として通用する店舗の数、取引が行われる取引所などに関する情報は一切見当たらないのです。単に投資対象として有望な仮想通貨であると主張する根拠や説得力に欠ける記載が少々あるだけです。そして下のキャプに見えるこのサイトの冒頭部には株式会社ダエグのロゴが見えますからこのサイトは事実上、ダエグによって運営されているサイトと思われます。

Hold Coin Strikingly 冒頭.PNG

このサイトと株式会社ダエグとの繋がりを示すのはこのロゴだけではありません。この仮想通貨については勧誘目的と思われる「イベントや勉強会」が開催されているとあり、以下のキャプに見える株式会社ダエグの代表取締役が講師を務めているようです。

Hold Coin ダエグ田中秀明.PNG

そしてこの人物のプロフィールには

>塩ラーメン専門の屋台「塩ラーメンあいうえお」を創業

と記されています。これは「検証12」でのフートコインという仮想通貨の検証で株式会社ダエグ本社の住所と同じ住所に存在することが分かっていた屋台形式のラーメン屋です。まさかラーメン屋の屋台に仮想通貨を販売する会社の本社が同居しているとは思えなかったのですがそのまさかの場所に株式会社ダエグ本社は存在するという主張のようです。実体が何処にあるのかも分からない組織が発行し、何故かラーメン屋台の中にある会社が独占的に(?)販売する仮想通貨に投資したいかと問われて肯定的意見を持てる人がどれほどいるのか、非常に疑問と考えざるを得ません。ホールドコインの発行元がビットコインの場合と同様、非営利のネット上の有志のみで成り立っている組織であるなら何故株式会社ダエグにだけ販売を許しているのか何の説明もないのです。またフートコイン、ホールドコインと共に情報開示も不充分で役割分担も不明な仮想通貨を複数売り出すことの必然性、必要性にも首をかしげざるを得ません。利便性を考えれば仮想通貨が多数共存することはむしろマイナスであり、1つの会社が複数の仮想通貨を流通させる努力をすることには意味がないとしか思えません。投資は推奨出来ません。


●White Fox Ventures Inc. [KEY'token (キートークン)] (ホワイトフォックスベンチャーズ www.whitefoxventures.netwww.whitefoxventures.com/ja/)

これは「検証12」で検証したAWAコインという仮想通貨を販売していたのと同じ業者が新たに発行した仮想通貨のようです。以下のキャプに示すように知恵袋にステマと思われる投稿、あるいはホワイトフォックス社のFacebookアカウントにも宣伝投稿が出たので検証することにしました。

Key Token 知恵袋ステマ修正版.PNG
Key TOKEN Facebook.PNG

まず上で検証したホールドコインの項目でも触れましたが、仮想通貨が多数共存することは利便性の観点から言えばむしろマイナス、何処でも普遍的に通用する仮想通貨が少数あれば充分であるはずなのに1つの会社が複数の仮想通貨を売ろうとすることの意味は理解し難いです。この時点で強い違和感を感じざるを得ません。そしてホワイトフォックス社のサイトを見てもこの仮想通貨に関する情報は全く見つかりません。代わりに代理店(?)なる役割を担っているらしい個人(?)のブログが少なくとも2つ存在するようです。

My First JUGEM

AWA/中野慎介をウォッチする!

その他に「AWA/中野慎介 最新情報まとめ」-ホワイトフォックスベンチャーズ」CEO 中野慎介が主催する「AWA」と「AWAコイン」の最新情報をお届けします。-というTwitterのアカウントが存在していたのですが、商用利用を咎められたのか最近凍結されて閲覧不能になったようです。仕方がないので不本意ながら2つのブログの内容に検証の重点を置かざるを得ません。2つのブログからAWAメソッド4.0世界的暗号通貨『KeY'TOKEN』と称する仮想通貨について要点と思われる部分を以下に箇条書きで抜粋引用します。

◆以前に「Gコイン(仮称)」として紹介していた。

◆世界的仮想通貨『イーサリアム』をベースに『ビットコイン』と『ゴールド』をトラストさせた次世代を担う全く新しい仮想通貨。

◆純金価値が裏付けられ、仮想通貨の信用リスクをカバーしている。

◆市場流通時価値が10数倍に達する可能性がある。

Key Token sスライドストロングポイント.jpg

◆総発行枚数は1億枚。

◆0次募集は2016年12月10日(土)~12月26日(月)まで。一口50万円から。

◆2017年2月末までが1次募集で1口=10万円(1トークン=10ドル)から購入可能。

◆市場取引開始2018年7月下旬。香港取引所開設2018年11月頃。

Key Token 知恵袋ステマ画像2.jpg

◆Key`token(キートークン)」 の世界の基軸通貨化を目指している。その世界展開の参画者が「ING銀行」であり、元社長のダリウス氏が、「ホワイトフォックスベンチャーズ」の経営に関わり、「Key`token(キートークン)」の世界展開とナスダック上場までサポートする。

◆「Key`token」はTrust(信託)をFit(適合)させることによって、ハッキングされた「Key`token」を瞬時に「無価値」にできて被害を防ぐことが出来る。

羅列してみましたが正直言って説明が不十分であることもあって理解し難い部分も多いです。またこの説明を鵜呑みで信用する気にはなりません。まずキートークンの価値が他の仮想通貨であるイーサリアムとビットコイン、さらに金価格とも連動しているという仕組みが分かりません。これまで検証した仮想通貨でも仮想通貨の販売で得た資金をザンビアのアクアマリン鉱山に投資しているというジュエルコイン(「検証2」を参照)とかフィリピンの不動産に投資していると称するオーシャンコイン(「検証3」を参照)など資産の購入によって価値が保全されていると主張している例が少なくないのですが、この手の主張には同意出来ません。

これまでの検証例でも本当にそれらの資産を購入しているのか確認出来ない、誰が資産を管理しているのか分からない、本当にそれらの資産を購入しているとしてもそれらの資産の値下がりリスクをどう考えているのかなど疑問点ばかりだし、同じ疑問はキートークンについても当てはまります。そもそも仮想通貨の販売で得た資金は仮想通貨で購入する商品やサービスの代価として支払うべきお金のはずです。キートークンを販売した資金で他の仮想通貨や金を買っているというならばそれは価値の保全ではなく単なる使い込みです。

また「市場流通時価値が10数倍に達する可能性がある。」といった主張には何の根拠があるのか全く分かりません。ビットコインの価値が上昇したのはビットコインが実際に支払い手段として使われるようになってその利便性を認めた人がビットコインの購入を望んだからですが、キートークンが実際に支払い手段として何処で使えることになるのか全く情報がないのに「価値が10数倍に達する」などと主張されても全く説得力がありません。

さらに「検証12」のAWAコインの検証で触れましたが、アメリカのナスダック株式市場に上場を目指すとなっている「ホワイトフォックスベンチャーズ」は経営破綻した電子タバコの会社の登録だけを買い取っただけでバーチャルオフィスが住所になっているなど事業実体の存在しないペーパーカンパニーとしか思われません。株式市場への上場など夢物語としか思えません。「ING銀行の元社長であるダリウス氏」という人物についても実在の人物なのか確認を試みましたが確認出来ません。INGグループはオランダに本拠のある金融機関なので英語での情報が残念ながら乏しいのですが、現在のCEOであるRalph Hamers氏から遡ると先代はJan Hommen氏(在任2009~2013年)、先々代はMichel Tilmant氏(在任2004~2009年)、さらにその前任者はEwald Kist氏(在任2000~2004年)となっているようでダリウスという人物は出てこないのです。また「ホワイトフォックスベンチャーズ」のサイトにある経営者情報(Management Team)の項目を見ても紹介されているのはCEO(最高経営責任者)のShinsuke Nakano、CFO(最高会計責任者)のTakehiro Abeという2名だけですし、経営顧問(board-of-advisors)の項目には具体的な経営顧問の名前の記載が一切ありません。

加えてホワイトフォックス社のサーバー情報を見るとサーバーは大阪でしかもXServerという格安レンタルサーバーの会社と契約しており、同一サーバー上に全部で113のサイトが共存しています。まさにチープなサイトであり、近い将来にナスダック株式市場に上場を本気で目指している会社の公式サイトとは到底思えません。

White Fox Ventures サーバー大阪.PNG

この仮想通貨への投資は全く推奨出来ないという結論にならざるを得ません。


●Global Fintech Foundation [[GARUDA-Coin (ガルーダコイン)] (グローバル フィンテック ファンデーション gff.or.jp)

これは既に別の知恵ノート、「投資総合その11」(現在リンク切れ)で詐欺の疑いが濃いALOHA COIN (アロハコイン)という仮想通貨の販売に関与するなど詐欺組織の一角である可能性が高いサイトとして取り上げていたものです。アロハコインについては「検証5」で検証してありますがアロハコインに関するサイトは続々と閉鎖されているようであり、それらの閉鎖されたサイトの一つには投資した人に損害を与えたことに対する謝罪文の様なものが出ています。アロハコインで詐欺を行っていた詐欺グループが詐欺の材料をアロハコインから本項で検証するガルーダコインという仮想通貨に切り替えて詐欺を継続している可能性が疑われ、この時点で非常に危険と考えざるを得ません。

ともかくこの件については知恵袋でこのサイトでガルーダコインという仮想通貨の販売が始まったという情報提供があり、再度検証することにしました。既に以前の検証で指摘したように下のキャプに示す財団概要の電話番号(03-6717-4028)はイープロテクションズという詐欺グループの中核的な役割が疑われる送金会社の電話番号と一致し、東京都港区港南の住所はバーチャルオフィス業者、Regusの拠点の住所と一致するので架空住所と考えられます。

GARUDA-COIN 財団概要.PNG

さらにこの財団情報については情報提供してくださったclystellさんが以下のような点を指摘されています。

1) 財団法人の代表者は代表理事であるべきなのにCEO(最高経営責任者)という肩書になっている。

2) 財団法人ならば示されているべき定款、貸借対照表、役員名簿、財産目録などが示されていない。

いずれももっともな指摘と思います。益々怪しげなサイトであると考えざるを得ません。そしてこのサイトにはつい最近まで以下のキャプに示すようにアロハコインの他、インドネシアコイン、フィリピンコインという仮想通貨に関する記述が会員向けコンテンツという会員登録しないと詳細を見られない形で存在していました。

Global Fintech Foundaton メニュー.PNG

しかし現時点(2017年2月)で再度このサイトにアクセスしてみるとアロハコイン、インドネシアコイン、フィリピンコインという3種の仮想通貨の名前は消えて代わりに以下のキャプに示すように2017年1月にGARUDA-Coin (ガルーダコイン)という暗号(仮想)通貨をプレリリースしたという告知が出ています。ガルーダコインはインドネシアを中心に展開とあるので以前に「インドネシアコイン」という名称だったものが改称されたということかもしれませんが明確な記載はありません。

GARUDA-COIN プレリリース.PNG

さらにガルーダコインはビットコインと同様のブロックチェーン技術を使っているという説明がありますが、本当にブロックチェーン技術を使っているならば出納記録の分散管理=マイニングに多くの人が参加出来ることになっているはずです。しかしマイニングに参加する方法に関する記述は見つかりません。本当にブロックチェーン方式による帳簿管理が行われているかどうか疑わしいと考えざるを得ません。

さらにガルーダコインの発案者という人物の紹介があります。

GARUDA-COIN 発案者.PNG

この「HARNO (ハルノ)」と名乗る人物はインドネシア旧王家の一族出身であると称しており、以下の2つの機関あるいは企業で代表あるいは特別顧問を務めているとなっています。

GARUDA-COIN 発案者.LPK MUSTIKA.PNG

>LPK.YOGA MUSTIKA PERSADA (インドネシア人技能実習生送り出し機関)

>日本駐在事務所 〒101-0032 東京都千代田区岩本町2-10-9 手塚ビル 5F

>TEL: 03-5820-8351

GARUDA-COIN 発案者.エスポワール.PNG

>株式会社エスポアール (経営コンサルティング、サロン経営、広告事業)

>代表取締役 吉川宏樹(公認会計士)

>特別顧問 ハルノ

>住所 〒101-0047 東京都千代田区内神田1-18-11東京ロイヤルプラザ201

>電話番号 03-5280-8281(受付(株)プロネット)

>Mail info@ycpa.net

この株式会社エスポワールの電話番号に付記されている

>(受付(株)プロネット)

という部分が気になったので調べてみるとこのプロネットという会社はエスポワールの代表取締役になっている吉川某という公認会計士の事務所の中にある会社で「在庫買取.com」というサイトを運営しているようです。ちなみにこの会社の取扱商品は化粧品や香水のようでZakkabaran-Wellness(ザッカバラン ウェルネス)という通販サイトも運営しているようです。そして「在庫買取.com」の会社概要にある住所は同じ千代田区内神田1丁目でもエスポワールの住所とは少し違うのに電話番号は株式会社エスポワールの電話番号と同じです。電話が実在しているのはおそらくエスポワールの住所ではなく、プロネットの住所なのでしょう。

GARUDA-COIN 発案者.エスポワール受付.PNG

一方で株式会社エスポワールが入居している東京ロイヤルプラザは不動産会社の情報によれば1室20平米未満のワンルームマンションであり、インドネシアの旧王族出身者という高貴な人物の事務所に相応しい場所とは思えません。電話番号がプロネットと共有されていることから考えてもこの住所でエスポワールが実際に活動しているかどうかには疑問を感じます。

さらに「仕事なんて辞めちまえっ・・って言いたいの。」と題する勧誘用ブログには以下のキャプに示すようにガルーダコインが必ず値上がりするといった記述があります。何故値下がりすることがないのかは「非常に複雑な仕組み」と書いてあるだけで具体的な説明は無く、到底納得する気にはなりません。仮想通貨が価値を保つ為には実際に仮想通貨が商品の購入やサービスの提供への代価として通用しなければなりませんが、何処で仮想通貨として通用することになるのかについて何の情報もないのです。「詐欺コインではありません!」という主張についても根拠らしきものが認められません。

GARUDA-COIN 必ず値上がり.PNG

さらにこのブログには

>インドネシアの有力王族、公的権力者が全面的にバックアップしている

>マタラム王家主導のもとでインドネシア政府及び、インドネシア中央銀行(Bank Indonesia)での正式取り扱いを含めた大きなプロジェクトになっている

といった記述もありますが本当にその様な公的な扱いを受けている証拠は検索しても見つかりません。また本項の冒頭で触れたように「グローバル フィンテック」はバーチャルオフィスを利用した架空住所を使っているなど旧王族といった人物から仮想通貨の独占販売権(?)を与えられるような信用のおける団体とは到底思えません。ちなみに「グローバル フィンテック」は上に示した財団概要では2016年10月設立、国税庁の法人番号公表サイトでは平成28年(2016年)11月30日に新規登録したばかりという非常に新しい法人です。さらにアロハコインという別の怪しげな仮想通貨を販売していた業者やイープロテクションズという複数の怪しげなFX業者の資金受け入れ窓口会社と関係がある、あるいは同じグループと思われることなどを考えても信用度は非常に低いと判断せざるを得ません。この件への投資は到底推奨出来ません。