検証150

本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本語表示に対応しているのに日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。日本居住者に投資勧誘すれば無登録の違法業者ということになります。またこれらのサイトは「検証140」検証した22個のサイトと明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトでほぼ間違いありません。「検証140」検証した22個のサイトは既に大半が告知なしで閉鎖されていることを考えればここで取り上げるサイトについても短期間でしかも告知なしで閉鎖される可能性が高い危険なサイトであると考えざるを得ません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」「検証80」「検証81「検証82「検証83「検証84「検証85「検証86」「検証87「検証88「検証89「検証90「検証91「検証92「検証93「検証94「検証95「検証96「検証97「検証98「検証99「検証100「検証101「検証102「検証103「検証104「検証105「検証106「検証107「検証108「検証109「検証110「検証111「検証112「検証113「検証114「検証115「検証116「検証117」「検証118」「検証119」「検証120」「検証121」「検証122」「検証123」「検証124」「検証125」「検証126」「検証127」「検証128」「検証129」「検証130」「検証131」「検証132」「検証133」「検証134」「検証135」「検証136」「検証137」「検証138」「検証139」「検証140」「検証141」「検証142」「検証143」「検証144」「検証145」「検証146」「検証147」「検証148」「検証149で検証してきた中国系と思われる海外の詐欺グループによって勧誘が行われていると思われる一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証88ページ目です。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。検証項目は順次追加の予定です。


●Asiabit (アジアビット https://asiabit.vip/Index/index/Lang/ja-jp)

●HexBit (ヘックスビット https://hexcoinbit.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●CoinCM (コインCM https://coincm.com/Home/Index/index/Lang/ja-jp)

●PNSCX (https://www.kucoin.farm/Index/index/Lang/ja-jp)

●PNSCX (https://www.bittrapro.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●PNSCX (https://www.coinexpro.vip/Index/index/Lang/ja-jp)

●crypto (クリプト https://crypto-btc.shop/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitcreate (ビットクリエイト https://bitcnweb1.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitcreate (ビットクリエイト https://bitccarry.cc/Index/index/Lang/ja-jp)

●ENCRYPTES (エンクリプテス https://www.encryptedvip.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●BITVENTURE (ビットベンチャー https://bitventure99.site/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitvavo (ビットバボ https://bitcobvo99.xyz/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitvavo (ビットバボ https://bitcobvo15.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitvavo (ビットバボ https://bitcobvo16.com/Index/index/Lang/ja-jp)

●Bitvavo (ビットバボ https://bitvavousa.com/Index/index/Lang/ja-jp)

最初の2つのサイト、アジアビットとヘックスビットはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外のサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。またこれらのサイトは「検証140」で検証したMONDOI (https://www.mondoi.vip/Index/index/Lang/ja-jp) 以下の22個のサイトと非常によく似ており、同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと考えられます。ちなみにこの検証を書いている2024年5月中旬現在で「検証140」で検証した22個のサイトの内、MONDOIを含めて18個のサイトが既に何の告知もなく閉鎖されています。ここで検証するサイトについても危険なサイトと考えられます。

まずアジアビットとヘックスビットについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年5月11日投稿 (アジアビットに関する質問)

Twitterで知り合った人物 (外国人かどうかは不明)にアジアビットでの投資を勧誘されたようです。勧誘してきた人物は勝率90%で儲かっていると称しているようです。

2024年5月18日投稿 (ヘックスビットに関する質問)

「仮想通貨取引所のHexbit」について質問しているだけで質問の背景もURLアドレスも全く分かりませんが、Hexbitでの投資を勧誘されたのだろうと推測されます。そして「仮想通貨取引所のHexbit」を検索して出てきたのが表題2番目のヘックスビットというサイトです。

とにかくこれらの質問に出てきた2つのサイトについてサイト冒頭部の画像を順に示します。

▼アジアビット (https://asiabit.vip/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語、タイ語、香港語]

ヘックスビット (https://hexcoinbit.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

これら2つのサイトは互いに非常によく似ていますし、さらに既に書いたように「検証140」で検証したMONDOI (https://www.mondoi.vip/Index/index/Lang/ja-jp) 以下の22個のサイトとも非常によく似ていることに気が付きました。以下には比較の為にMONDOIのサイト冒頭部の画像を再掲します。

▼MONDOI (https://www.mondoi.vip/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:香港語、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、ベトナム語、タイ語、アラビア語、ポルトガル語、スペイン語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

これらのサイトは明らかに互いによく似ており、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと考えられました。当然、さらに同じテンプレートから量産されたサイトの存在が予測されたので画像検索してみると表題3番目以降のサイトが続々と見つかってきました。それら画像検索で見つかってきたサイトについても以下にサイト冒頭部の画像を表題と同じ順で示します。

▼コインCM (https://coincm.com/Home/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

PNSCX (https://www.kucoin.farm/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

PNSCX (https://www.bittrapro.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

PNSCX (https://www.coinexpro.vip/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

クリプト (https://crypto-btc.shop/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットクリエイト (https://bitcnweb1.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットクリエイト (https://bitccarry.cc/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

エンクリプテス (https://www.encryptedvip.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットベンチャー (https://bitventure99.site/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:香港語、中国語、英語、日本語、韓国語]

画像検索で見つかってきた13個のサイトの内、ここまでの9個のサイトはこの冒頭部分の比較でアジアビットやヘックスビット、「検証140」で検証したMONDOI (https://www.mondoi.vip/Index/index/Lang/ja-jp) などのサイトと非常によく似ています。しかし以下に暴騰部の画像を示す残りの4つのいずれもビットバボという名称のサイトは冒頭部の比較ではかなり異なります。

ビットバボ (https://bitcobvo99.xyz/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:ベトナム語、タイ語、ポルトガル語、マレー語、スペイン語、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットバボ (https://bitcobvo15.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:ベトナム語、タイ語、ポルトガル語、マレー語、スペイン語、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットバボ (https://bitcobvo16.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:ベトナム語、タイ語、ポルトガル語、マレー語、スペイン語、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

ビットバボ (https://bitvavousa.com/Index/index/Lang/ja-jp) [表示言語:ベトナム語、タイ語、ポルトガル語、マレー語、スペイン語、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、韓国語、トルコ語]

これら4つのビットバボという名称のサイトは一見しただけでは他のサイトと似ているようには見えないかもしれませんが、明らかに似ている部分もあります。以下は表題最初のアジアビットと表題12番目のビットバボ (https://bitcobvo99.xyz/Index/index/Lang/ja-jp) のメニューバーの一部の拡大です。

まずこれらのメニューバーで気になるのはメニューバーの選択項目の最初、「首页」という項目です。これはおそらく「トップページ」を意味する中国語です。「页」という活字は日本語の「頁」の簡体字でしょう。確認してみると本項で検証している15個のサイトの全てでこの部分が「首页」になっています。

さらに以下は表題4番目のPNSCX (https://www.kucoin.farm/) のメニューバーの一部の拡大です。上から日本語版、中国語版、英語版、アラビア語版の画像です。

異様なのは左端のサイト名を示していると思われる部分が表示言語によって変わることです。日本語版では「PNSCX」ですが、中国語版と英語版では「KuCoin」、アラビア語版では「ATM899」となっています。画像は省略しますが、フランス語版、ドイツ語版、イタリア語版、韓国語版、トルコ語版では日本語版と同じ「PNSCX」となっています。表示言語を変えるだけでサイト名が変わるというのは明らかに異様です。サイトのURLアドレスが「https://www.kucoin.farm/」となっていることを考えると本来は中国語版と英語版「KuCoin」が正しいサイト名でそれ以外の言語を選択した場合に出てくるサイト名は本来は「KuCoin」に修正されるべきところが修正忘れになっているという可能性が高いように思います。

またこのPNSCX (https://www.kucoin.farm/) の日本語版サイトではメニューバーの項目の内、最初の3つが「首页」「买币」「交易」と中国語表記になっています。これもおそらく中国語から日本語への修正忘れでしょう。

さらに以下は表題10番目のエンクリプテス (https://www.encryptedvip.com/) のメニューバーの一部の拡大画像、日本語版と英語版の画像です。

日本語版でも英語版でも左端のロゴの中には「encryptes」というサイト名が確認出来ますが、日本語版ではサイト名が書いてあると思われる部分に「暗号化」と書いてあり、これがサイト名のように思われます。しかも「化」という漢字はおそらく中国語の活字になっています。おそらく英語のサイト名「ENCRYPTES」を翻訳ソフトで日本語訳した結果が「暗号化」なのではないかと思われるのですが、相当に違和感があります。

こうしたサイトは短期間で使い捨てにする為に立ち上げられているからでしょうけどこうしたサイト名や異なる言語への翻訳などの修正忘れ、違和感のある翻訳はこれまで「検証63」以降で検証してきた中国系と思われるグループによる一連のサイトでしばしば確認されています。それにしても本項で検証対象としているサイトではその数が異様に多いように感じます。これらのサイトが非常に粗雑に作られていると言ってもよいと思います。またしばしば中国語のフォントが紛れ込んでいることはこれらのサイトが中国系のグループによるサイトであることを強く示唆しているように思います。

さらに表題のサイトの相互比較を続けます。まず各サイトの登録画面を相互比較します。

左下から右下に向けて以下の3つのサイトの登録画面を示します。

▼アジアビットの登録画面 (https://asiabit.vip/Login/register/Lang/ja-jp

▼ヘックスビットの登録画面 (https://hexcoinbit.com/Login/register?)

▼コインCMの登録画面 (https://coincm.com/Login/register?)

同様に表題4~6番目のサイトの登録画面を示します。

▼PNSCX (https://www.kucoin.farm/) の登録画面 (https://www.kucoin.farm/Login/register/Lang/ja-jp)

▼PNSCX (https://www.bittrapro.com/) の登録画面 (https://www.bittrapro.com/Login/register/Lang/ja-jp)

▼PNSCX (https://www.coinexpro.vip/) の登録画面 (https://www.coinexpro.vip/Login/register/Lang/ja-jp)

次は表題7~9番目のサイトの登録画面の画像です。

▼クリプトの登録画面 (https://crypto-btc.shop/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットクリエイト (https://bitcnweb1.com/) の登録画面 (https://bitcnweb1.com/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットクリエイト (https://bitccarry.cc/) の登録画面 (https://bitccarry.cc/Login/register/Lang/ja-jp)

2つのビットクリエイトのサイトの登録画面にはサイト名の「ビットクリエイト」ではなく、「ビットワイズ」と書かれています。これと同じようなサイト名との不一致は「検証140」で検証したコインスター (https://yyamso.com/Index/index/Lang/ja-jp) というサイトでも確認されています。右に示したのがコインスターのサイトの登録画面の画像です。2つのビットクリエイトのサイトの登録画面と全く同じに見えます。おそらくビットワイズというサイトが存在していてそのサイトをテンプレートにしてコインスターや2つのビットクリエイトのサイトを立ち上げる際に修正を忘れた結果と思われますがかなり違和感があります。

次は表題1012番目のサイトの登録画面の画像です。

▼エンクリプテスの登録画面 (https://www.encryptedvip.com/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットベンチャーの登録画面 (https://bitventure99.site/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットバボ (https://bitcobvo99.xyz/) の登録画面 (https://bitcobvo99.xyz/Login/register/Lang/ja-jp)

最後に表題13~15番目の3つのサイトの登録画面の画像です。

▼ビットバボ (https://bitcobvo15.com/) の登録画面 (https://bitcobvo15.com/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットバボ (https://bitcobvo16.com/) の登録画面 (https://bitcobvo16.com/Login/register/Lang/ja-jp)

▼ビットバボ (https://bitvavousa.com/) の登録画面 (https://bitvavousa.com/Login/register/Lang/ja-jp)

これら15個のサイトの登録画面が冒頭部の比較では他のサイトとそれほど似ていなかった4つのビットバボのサイトの場合を含めて互いによく似ているのは間違いありません。4つのビットバボのサイトも同じグループに属するサイトであることが強く示唆されます。

さらにこれらの登録画面は「検証140」で検証したMONDOI (https://www.mondoi.vip/) などのサイトの登録画面とも非常によく似ています。右に示したのはMONDOIのサイトの登録画面です。

さらに以下では「今すぐ暗号資産の旅を始めましょう」と題されたサイトの特長を説明し、アプリをダウンロード出来るようになっている部分を比較します。まず表題1~5番目の5つのサイトについて表題と同じ順、アジアビット → ヘックスビット → コインCM → PNSCX (https://www.kucoin.farm/) → PNSCX (https://www.bittrapro.com/) という順で5枚の画像を示します。

いずれも日本語表示を選択した状態での画像なのですが、これら5つのサイトの中でこの部分が日本語化されているのは最初のアジアビットと3番目のコインCMの場合だけです。日本語表示を選択しているのにヘックスビットではこの部分が一部だけ日本語で大半は中国語、2つのPNSCXのサイトでは全て英語で表記されています。また2つのPNSCXのサイトでは赤枠で囲って強調しましたがサイト名が記されているべきと思われる場所にサイト名の「PNSCX」ではなく「Robit Global」と書いてあります。この部分はおそらく以前に「Robit Global」というサイトが存在していてそれをテンプレートにして2つのPNSCXのサイトを立ち上げる際に修正を忘れた結果でしょう。

次は表題6~10番目の5つのサイトについて表題と同じ順、PNSCX (https://www.coinexpro.vip/) → クリプト → ビットクリエイト (https://bitcnweb1.com/) → ビットクリエイト (https://bitccarry.cc/Index/) → エンクリプテスという順で以下に同じ部分の画像を示します。

クリプトのサイトのこの部分は日本語表示を選択しても大半が中国語の表記になっています。またPNSCX (https://www.coinexpro.vip/)ビットクリエイト (https://bitcnweb1.com/)ビットクリエイト (https://bitccarry.cc/Index/)エンクリプテスの4つのサイトについては既に上で示したPNSCX (https://www.kucoin.farm/)PNSCX (https://www.bittrapro.com/) の場合と同じで 赤枠で囲ったサイト名が示されていると思われる部分に「Robit Global」と記されています。これもサイトをコピペで量産する際に修正を忘れたことによる間違いでしょう。

最後に表題11~15番目の5つのサイトについて表題と同じ順、ビットベンチャー → ビットバボ (https://bitcobvo99.xyz/) → ビットバボ (https://bitcobvo15.com/) →  ビットバボ (https://bitcobvo16.com/) → ビットバボ (https://bitvavousa.com/) という順で以下に同じ部分の画像を示します。

ビットベンチャーのサイトでは日本語表示を選択してもこの部分が英語で表示されます。

そして登録画面の比較でも同じことを書きましたが、重要なのはサイト冒頭部の相互比較では他のサイトと明らかに異なる部分が多かった4つのビットバボという名称のサイトを含めて15個のサイトがこの部分では互いに非常によく似ていることでしょう。つまりこれら15個のサイトは同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトと考えてほぼ間違いないと考えます。またこの部分では以下に画像を再掲したMONDOI (https://www.mondoi.vip/) の相当部分など「検証140」で検証した一連のサイトの相当部分とも非常によく似ています。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが、殆ど開示されていません。以下は表題最初のアジアビットのサイトの脚注部分の画像です。

運営者に関する情報が記されているのではないかと思われる「私たちについて」「MSB証明書」というリンク項目があります。まず「私たちについて」のリンク先の冒頭部原文とGoogle翻訳による日本語訳を以下に示します。

シンガポールに本社があってさらに米国、韓国、香港に3つのオペレーションセンターがあるとなっていますが具体的な住所とか電話番号、メールアドレスといった連絡先情報は見当たりません。明らかに情報開示が不充分、不適切です。そして表題最初のアジアビットから表題10番目のエンクリプテスのサイトまで10個のサイトの「私たちについて」の文章はサイト名の部分が変わっているだけで基本的に同じです。

次に表題11番目のビットベンチャーの「私たちに関しては」のサブページですが、以下の画像に示したような記述があるだけです。

連絡先情報は皆無です。これ以外にデジタル資産、仮想通貨に関する説明があるだけで住所とか電話番号、メールアドレスは全く見当たりません。これは論外です。

さらに以下は表題12番目のビットバボ (https://bitcobvo99.xyz/) の「私たちに関しては」のサブページ冒頭部の記述です。英語の原文とGoogle翻訳による日本語訳を示します。

2018年にオランダのアムステルダムで設立されたと書いてありますが、やはり具体的な住所、電話番号、メールアドレスといった連絡先情報は一切示されていません。

そこで例によって各サイトのWho Is 情報を確認しましたがやはり開示されている情報は乏しいですし、示されている情報についても信頼性が極めて低いです。Who Is情報で示されている情報を以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) 登録日付 登録者所在地 電話番号

アジアビット 2024228日 中国・湖南省 +86.57188276020

ヘックスビット 202445日 記載なし

コインCM 20231211日 記載なし

PNSCX (www.kucoin.farm) 2024119日 記載なし

PNSCX (www.bittrapro.com) 2024315日 記載なし

PNSCX (www.coinexpro.vip) 20231228日 記載なし

クリプト 202451日 記載なし

ビットクリエイト (bitcnweb1.com) 2024228日 中国・吉林省 +65.31581931

ビットクリエイト (bitccarry.cc) 2024217日 中国・吉林省 +65.31581931

エンクリプテス 2024314日 記載なし

ビットベンチャ 2024年3月2日 フィリピン・マニラ +65.31581931

ビットバボ (bitcobvo99.xyz) 2024112日 記載なし

ビットバボ (bitcobvo15.com) 2024年1月12日 中国・上海 +65.31581931

ビットバボ (bitcobvo16.com) 2024年1月12日 中国・上海 +65.31581931

ビットバボ (bitvavousa.com) 2024年1月12日 中国・上海 +65.31581931


サイトの登録・開設日を見るといずれのサイトも2023年12月以降に開設されており、大半は2024年になってから開設された新しいサイトであることが分かります。登録者の所在地や電話番号が記されているサイトが7つありますがそれらの内、6個については中国国内が所在地となっている一方でビットベンチャーのサイトでは所在地がフィリピンのマニラになっています。中国国内が所在地となっている6つのサイトについてもその所在地は湖南省、吉林省、上海の3ヵ所に分かれています。これだけ互いに似たサイトが別個のグループによって運営されているとは考えにくいですから実際の所在地も同じである可能性が高いことを考えればこれらの所在地情報も信用出来るとは思えません。さらに電話番号が7つのサイトで示されていますが、その内の6つのサイトでは「+65.31581931」という電話番号が共通です。しかしこの6つのサイトで共通の電話番号は[+65]というマレーシアの国番号から始まっています。所在地情報と食い違っており、明らかに信用出来ません。

次に各サイトの脚注の「MSB証明書」というリンクについてですが、いずれのサイトでも以下に示したFinancial Crimes Enforcement Network Department of the Treasury (FinCEN) というアメリカの組織から出された書類が示されています。注意して見なければFinCENから金融ライセンスを取得しているのかと思ってしまうかもしれません。

しかしこの書類をよく見ると大問題があることが分かります。

まず15個のサイトで示されている書類は全く同じものであるということです。そして上の画像で青枠、赤枠で囲った重要な部分を以下に書き出します。

▼青枠の部分

>Date: 05/15/2022

▼赤枠の部分

>MSB Registration Number: 31000215848319

>Registration Type: Initial Registration

>Legal Name: coinftx

>DBA Name: 

この書類の日付は2022年5月15日となっています。この検証を書いている2024年5月中旬時点でちょうど2年ほど前に出された書類ということになります。しかし既に示した各サイトのWho Is 情報によればここで検証している15個のサイトはいずれも2023年12月以降に立ち上げられたサイトであることが分かります。サイトが開設されるよりも少なくとも1年半以上も前にMSBの登録が完了していることになり、明らかにおかしいです。

また登録情報としてMSBの登録番号 (31000215848319) と登録業者の名称が「coinftx」であることが記されています。つまりこの登録は本項で検証しているAsiabit (アジアビット) 以下の15個のサイトのいずれかのものではないということです。

念の為にFinCENのサイト (https://www.fincen.gov/) にある登録情報を検索できるページ (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) に登録番号 (31000215848319) を入力して登録情報を確認してみると確かに以下の画像に示した登録情報が出てきました。

この登録情報を見ても登録業者の名称は「coinftx」で登録の日付は2022年5月となっています。この登録の日付についてはまた後述します。とにかくこれは本項で検証している15個のサイトの登録ではありません。また上の画像で「MSB ACTIVITIES」という項目に401、402、404、405、408、409、413、415という数字が並んでいますがこれらの数字は登録上認められている業務内容を示しています。そしてこの業務内容の対照表の原文と日本語訳を以下に示します。

上に示した登録で認められている8つの数字 (401、402、404、405、408、409、413、415) で示される業務内容は以下のようになります。

401  トラベラーズチェックの発行者

402  トラベラーズチェックの販売者

404  郵便為替の発行者

405  郵便為替の販売者

408  小切手キャッシャー

409  送金者

413  プリペイドアクセスの販売者

415  外国為替ディーラー

これは仮想通貨取引所の金融ライセンスとは全く思えません。そもそもFinCENは金融ライセンスの管理を行うような機関ではなく、マネーロンダリングなどの対策の為の組織であり、登録があっても金融ライセンスとは言えません。事実上、本項で検証しているサイトには有効な金融ライセンスは取得していない違法業者ということになります。勿論、日本の金融庁のサイトで公表されている暗号資産交換業者のリストに本項で検証しているサイトは含まれていません。また「検証140」で検証した明らかに同じテンプレートから量産されたと思われるサイトが告知もなく続々と閉鎖されている状況を考えると同じグループによると思われる本項で検証したサイトについても突然に閉鎖される可能性を考えざるを得ません。

結論としてこれらのサイトは投資先として信頼出来るとは全く思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。