検証120
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれもスマホ用のサイトは日本語表示に対応しているのに日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。さらに幾つかのサイトについては日本人に向けた勧誘が確認されていますし、各サイトには住所などは開示されていませんが日本にオフィスがあるという記述もあります。無登録の違法業者と考えて間違いありませんし、出金できなくなっているという証言も出ています。情報開示も極めて不適切であり、記述も信頼出来ません。非常に危険な詐欺目的のサイトである可能性が濃厚と判断します。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証58ページ目です。「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。
●Genting coin (Gentingコイン https://www.gentingcex.net/、スマホ用サイト:https://www.gentingcex.net/wap/#/)
●Genting coin (Gentingコイン https://gentingcex.site/、スマホ用サイト:https://gentingcex.site/wap/#/)
●Genting coin (Gentingコイン https://gentingcex.com/、スマホ用サイト:https://gentingcex.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/、スマホ用サイト:https://www.eurcloudexit.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/、スマホ用サイト:https://eurcloudexpro.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html、スマホ用サイト:https://qoapncjd.site/wap/#/)
●SDAG (https://www.sdagex.net/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.net/wap/#/)
●SDAG (https://www.sdagex.com/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.com/wap/#/)
●SDAG (https://sdagpro.site/、スマホ用サイト:https://sdagpro.site/wap/#/)
●SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/、スマホ用サイト:https://www.sd-ag-ex.com/wap/#/)
●SDAG (https://sewzcfgv.com/、スマホ用サイト:https://sewzcfgv.com/wap/#/)
●Bitpanda (ビットパンダ https://app.lrrqxl.top/、スマホ用サイト:https://app.lrrqxl.top/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.net/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.net/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.com/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.com/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.site/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.site/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianlex.xyz/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.xyz/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ http://www.agfhdbsh.com/、スマホ用サイト:https://www.agfhdbsh.com/wap/#/)
●ZGYE Exchange (ZGXEエクスチェンジ https://www.zgyeit.com/、スマホ用サイト:https://www.zgyeit.com/wap/#/)
まず以下の11個のサイトを検証します。
●Genting coin (Gentingコイン https://www.gentingcex.net/、スマホ用サイト:https://www.gentingcex.net/wap/#/)
●Genting coin (Gentingコイン https://gentingcex.site/、スマホ用サイト:https://gentingcex.site/wap/#/)
●Genting coin (Gentingコイン https://gentingcex.com/、スマホ用サイト:https://gentingcex.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/、スマホ用サイト:https://www.eurcloudexit.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/、スマホ用サイト:https://eurcloudexpro.com/wap/#/)
●EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html、スマホ用サイト:https://qoapncjd.site/wap/#/)
●SDAG (https://www.sdagex.net/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.net/wap/#/)
●SDAG (https://www.sdagex.com/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.com/wap/#/)
●SDAG (https://sdagpro.site/、スマホ用サイト:https://sdagpro.site/wap/#/)
●SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/、スマホ用サイト:https://www.sd-ag-ex.com/wap/#/)
●SDAG (https://sewzcfgv.com/、スマホ用サイト:https://sewzcfgv.com/wap/#/)
●Bitpanda (https://app.lrrqxl.top/、スマホ用サイト:https://app.lrrqxl.top/wap/#/)
最初のGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外のサイトはサイト名を検索したり、画像検索で見つけてきたサイトです。まず最初のGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) に関してYahoo知恵袋に出てきた2件の質問投稿を引用します。
経緯は不明ですが誰かにGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) での投資を勧誘されて既に120万円入金してしまい、出金に困難が生じているようです。
これも勧誘された経緯がよく分かりませんが勧誘役の「女性」から誘導された仮想通貨取引所で取引していて数字の上ではお金が増えたので出金しようとしたところ、マネーロンダリングの可能性があるので利益の20%に相当する保証金を払えば出金出来るようになるという説明をされて入金したが出金出来ず、今度はまたシンガポール政府に20%の税金を払う必要があるとさらなる追加入金を要求されているという状況のようです。そして税金を支払うようにというシンガポール政府 (?) からの告知原文が添付画像として添えられていますが告知文中に出てくる連絡先が以下のようになっています。
>the Assessing Officer (Inland Revenue Department Building, Ambassador Road, Kuala Lumpur)
この日本語訳は以下のようになるようです。
>評価担当官 (内国歳入庁ビル、アンバサダー ロード、クアラルンプール)
これは少なくともシンガポール政府からの告知ではありません。クアラルンプールはシンガポールではなく、マレーシアの首都だからです。またシンガポールに「Ambassador Road」という住所があるかどうか確認を試みましたが確認出来ません。また日本在住者が仮にシンガポールなりマレーシアの仮想通貨取引所で利益を得たとしてもシンガポールあるいはマレーシアの政府に20%の税金を払う必要が生じる場合があるかどうか極めて疑問です。さらに税金の支払いが仮に必要だとしても出ている利益の一部を税金の支払いの為に留保すれば済むことであって、追加入金を要求されるというのは絶対におかしいです。この税金を要求する告知は明らかに偽物でしょう。そして出金しようとすると保証金とか税金とか意味の分からない名目で追加入金を要求するというのは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致します。
さらに同じGentingコインのサイト (https://www.gentingcex.net/) で被害を受けたという人のブログ投稿も見つけました。
SNSで知り合った自称・台湾人女性に勧誘され、217万円投資して数字の上では10万ドル以上まで増やすことが出来たけど出金しようとすると15%の保証金を要求されたということのようです。右上の添付画像から出金出来なくなったサイトのURLアドレス (gentingcex.net) を読み取ることが出来ます。
さらにこの検証を書き終えた後ですが同じGentingコインのサイト (https://www.gentingcex.net/) での被害者からと思われる投稿がYahoo知恵袋に出てきました。
SNSで知り合った女性 (外国人かどうかは不明) に勧誘されて仮想通貨建てで Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/) に入金してしまったようです。そして出金しようとしたところマネーロンダリングの疑いがあるとされて出金拒否を受けているようです。勧誘役の女性も共同出資してやはり出金出来ないと主張しているようですが、詐欺グループの一角であることを疑われないように自分も被害者側であると主張しているだけではないかと思われます。
さらにもう1つYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。この質問はCoinMarkl (https://cmarkl.com/、スマホ用サイト:https://www.cmarkl.com/wap/#/) というサイトに関する質問です。
「ジモティー」というサイトで知り合った人物 (外国人かどうかは不明) にLINEに誘導されてCoinMarkl (https://cmarkl.com/、スマホ用サイト:https://www.cmarkl.com/wap/#/) というサイトでの投資を勧誘されたということなのですが、このサイトが実は本項で検証するサイトの幾つかに結びついています。すなわち本項で検証するサイトの内、CoinMarkl のサイトからの画像検索で以下の4つのサイトが見出されています。
▼EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/、スマホ用サイト:https://www.eurcloudexit.com/wap/#/)
▼EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/、スマホ用サイト:https://eurcloudexpro.com/wap/#/)
▼SDAG (https://www.sdagex.net/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.net/wap/#/)
▼SDAG (https://www.sdagex.com/、スマホ用サイト:https://www.sdagex.com/wap/#/)
要するにこの質問の対象であるCoinMarklというサイトも本項で検証する10個のサイトと酷似したサイトであり、同じテンプレート由来のサイトであることは確認しているのですが、残念ながら検証が間に合わずにキャプ画像を取得することもなく放置している間に閉鎖されたようです。さらにこのCoinMarklというサイトから本項で検証する10個のサイトと酷似していることを確認したが、この検証を書いている2022年10月中旬時点で既に閉鎖されている4つのサイトについて名称とURLアドレスのみ書いておきます。
▼Meta-era (https://www.meta-era.xyz/、スマホ用サイト:https://www.meta-era.xyz/wap/#/)
▼Meta-era (https://meta-eraex.com/、スマホ用サイト:https://meta-eraex.com/wap/#/)
▼FATBTC (https://www.fatbtcex.com/、スマホ用サイト:https://www.fatbtcex.com/wap/#/)
▼Hc Coins (https://www.hccoin.net/、スマホ用サイト:https://www.hccoin.net/wap/#/)
要するに本項で検証する11個のサイトに加えて少なくとも5個の同じテンプレート由来と思われるサイトが確認されていて、その内のCoinMarklというサイトについては日本人に向けた投資勧誘が行われていたということです。
まず本項で検証対象とする11個のサイトについてスマホ用サイトと表示言語の選択メニューのキャプを順に示していくことにします。
▼Gentingコイン スマホ用サイト (https://www.gentingcex.net/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、タイ語]
▼Gentingコイン スマホ用サイト (https://gentingcex.site/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、タイ語]
▼Gentingコイン スマホ用サイト (https://gentingcex.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、タイ語]
これら3つのGentingコインという名称のサイトはURLアドレスは異なっても互いに酷似しています。表示言語の選択肢も並び順まで含めて同じです。
▼EurcloudEX スマホ用サイト (https://www.eurcloudexit.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語]
▼EurcloudEX スマホ用サイト (https://eurcloudexpro.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語]
▼EurcloudEX スマホ用サイト (https://qoapncjd.site/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語]
これらEurcloudEXという3つのサイトも互いに酷似していますし、表示言語の選択肢も並び順まで含めて同じです。またスマホ用サイト自体は上に示した3つのGentingコインのスマホ用サイトと似ているようには思われませんが、言語選択メニューには共通性が感じられます。
▼SDAG スマホ用サイト (https://www.sdagex.net/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
▼SDAG スマホ用サイト (https://www.sdagex.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
▼SDAG スマホ用サイト (https://sdagpro.site/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
▼SDAG スマホ用サイト (https://www.sd-ag-ex.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
▼SDAG スマホ用サイト (https://sewzcfgv.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
5つのSDAGというサイトも互いに酷似していてURLアドレスが違うだけにしか見えません。しかし上で示した3つのGentingコインというサイト、3つのEurcloudEXのサイトと特に似ているようには思われません。似ているのは表示言語の選択メニューぐらいに見えます。
一方でこれら11個のサイトについてPC用のサイト冒頭のキャプも表題と同じ順で示していきます。
▼Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼Gentingコイン (https://gentingcex.site/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼Gentingコイン (https://gentingcex.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼SDAG (https://www.sdagex.net/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼SDAG (https://www.sdagex.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼SDAG (https://sdagpro.site/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼SDAG (https://sewzcfgv.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]
これら11個のPC用サイトの表示言語の選択肢はいずれも英語、中国語、香港語の3つです。そして表示言語の選択メニューはなぜか脚注部分にあります。左に示したのは最初のGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) の場合ですが、「Genting coin」のロゴの下に「English」「中文 (中国語)」「繁体 (香港語)」の3つの選択肢が並んでいてこの部分をクリックすることで表示言語を切り替えるようになっています。スマホ用サイトでは日本語を選択することが出来たのにこれらPC用のサイトでは日本語は選択できないようです。
スマホ用のサイトでは例えば3つのGentingコインというサイトは互いに似ていても他の7つのサイトとは特に似ているようには見えなかったのですが、PC用のサイトを比較すると11個のサイト全てが互いに似ていることが分かります。右側のイラスト部分は例えば3つのGentingコインのサイトの間では共通ですが、3つのEurcloudEXのサイト、5つのSDAGのサイトのイラストとは異なります。しかしイラスト以外の部分を見るとメニューバーの項目とか左半分に書いてある
>Trusted by 2 million crypto investors
>Invest, trade & grow with ●●●●
>Powered by LSEG Technology
という文章 (●●●●の部分はサイト名) は11個のサイトで共通です。
さらにこの冒頭部に続く部分を見ていくと仮想通貨の相場情報があり、さらにその下にはサイトの特長を6項目にまとめて説明する部分が11個のサイトで共通して出てきます。以下にはそのサイトの特長を説明している部分のキャプを表題と同じ順で示していきます。まず表題の1~3番目のGentingコインという名称の3つのサイトのキャプを示します。
▼Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/)
▼Gentingコイン (https://gentingcex.site/)
▼Gentingコイン (https://gentingcex.com/)
次いで表題4~6番目のEurcloudEXという名称の3つのサイトからのキャプを順に示します。
▼EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/)
▼EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/)
▼EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html)
次に表題7~11番目のSDAGという名称の以下の5つのサイトのキャプを示します。
▼SDAG (https://www.sdagex.net/)
▼SDAG (https://www.sdagex.com/)
▼SDAG (https://sdagpro.site/)
▼SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/)
▼SDAG (https://sewzcfgv.com/)
このサイトの特長を説明している部分については11個のサイトが全く同じに見えます。
さらにメニューバーの「Trading」という項目をクリックして出てくるチャートも11個のサイトで互いに極めてよく似ています。以下は順にGentingコイン (https://www.gentingcex.net/)、EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/)、SDAG (https://www.sdagex.net/) のUSDT建てのビットコイン (BTC) のチャートです。
キャプは省略しますが他の8つのサイトを含めて本項で検証している11個のサイトのチャート画面は極めてよく似ています。これらのサイトは明らかに同じテンプレートから量産されたサイトと考えて間違いないでしょう。
次に連絡先情報を探しましたがいずれのサイトにも殆ど情報がありません。各サイトの脚注に「Company Profile」という項目があるのですがこのリンク先にあるのはいずれのサイトでも全く同じ文章です。全く同じにしか見えないキャプを再び10枚掲載しても仕方がないので以下の3つのサイトからのキャプを代表して順に掲載します。
▼Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/)
▼EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/)
▼SDAG (https://www.sdagex.net/)
この部分はキャプを示した3つのサイトだけでなく、本項で検証した11個のサイトで全く同じです。そしてサンフランシスコ、マルタ、香港、シンガポール、日本、韓国の6ヵ所にオフィスがあると書いてありますが、それらのオフィスの具体的な住所とか電話番号といった情報は全く見当たりません。さらに100名以上の従業員、サービス提供国が190以上、アクティブなトレーダーの数が10万人以上といった数字が並んでいますが到底信用出来る情報とは思えません。10万人以上のアクティブなトレーダー (顧客) を抱えているのならばこれらのサイトを検索すれば大量に情報が見つかるはずですが、これらのサイトに関する情報は極めて少ないです。例えば「"Genting coin"」をGoogle検索して引っかかってくるのは上で引用した被害者のブログなど14件しかありません。また各サイトへのアクセス状況を調べてみましたがいずれのサイトも検出限界以下のアクセス数しかないようです。例えば以下の3つのサイトへのアクセス状況を調べた結果を示します。
▼Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/)
▼EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/)
▼SDAG (https://www.sdagex.net/)
いずれのサイトでも1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数が検出限界以下になっています。とてもではありませんが「10万人以上のアクティブなトレーダー (顧客) を抱えている」サイトとは思えません。これ以外の8つのサイトについてもキャプは省略しますがアクセス状況は全て検出限界以下となります。
それから連絡先情報を探して例によって各サイトのWho is 情報も確認しましたが幾つかのサイトについて断片的な情報が見つかるのみです。
まず以下には表題4番目のEurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/) のサイトのWho Is 情報を示します。
まず黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2022年2月20日となっており、2月23日にアップデートとなっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆どが非開示ですが所在地がBihar, INとだけ記されています。これはインドのビハール州を意味すると思われます。
次は表題7番目のSDAG (https://www.sdagex.net/) のWho Is 情報を示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年2月19日、2022年4月21日にアップデートとなっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者情報を書き出すと以下のようになります。
登録者名: Wa rren
所在地: GulabiBaghDelhiNorthDelhi1, Delhi, 110007, India
電話番号: [+91] 7428723247
メールアドレス: pqiubchjddvb@outlook.com
住所はインドのデリーとなっていて電話番号もインドの国番号である[+91] から始まっています。メールアドレスは無料登録できる「outlook.com」のアドレスです。まともな取引所の連絡先とは思えません。11個のサイトのWho Is 情報にある登録者の情報を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録者名 所在地
Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/) 記載なし 記載なし
Gentingコイン (https://gentingcex.site/) 記載なし 記載なし
Gentingコイン (https://gentingcex.com/) 記載なし 記載なし
EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/) 記載なし インド・ビハール州
EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/) 記載なし インド・ビハール州
EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html) Wilf red インド・ビハール州
SDAG (https://www.sdagex.net/) Wa rren インド・デリー
SDAG (https://www.sdagex.com/) 記載なし インド・デリー
SDAG (https://sdagpro.site/) 記載なし 記載なし
SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/) 記載なし インド・デリー
SDAG (https://sewzcfgv.com/) 記載なし インド・デリー
記載のあるサイトについては所在地がインドとなっていることだけが共通していますが、情報開示は明らかに不足です。また各サイトの「Company Profile」の項目に記されていた
>サンフランシスコ、マルタ、香港、シンガポール、日本、韓国の6ヵ所にオフィスがある
という記述とも矛盾しています。さらにこれら11個のサイトは互いに酷似している部分があって同じグループによるサイトと思われるのにビハール州とデリーは全く別の場所ですから所在地情報がどれほど信頼出来るかどうかは極めて疑問です。
ついでにWho Is 情報に記されている各サイトの登録・開設日を以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 アップデート日
Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/) 2022年5月16日 2022年7月16日
Gentingコイン (https://gentingcex.site/) 2022年5月16日 2022年7月16日
Gentingコイン (https://gentingcex.com/) 2022年5月16日 2022年7月16日
EurcloudEX (https://www.eurcloudexit.com/) 2022年2月20日 2022年2月23日
EurcloudEX (https://eurcloudexpro.com/) 2022年2月20日 2022年4月22日
EurcloudEX (https://qoapncjd.site/index.html) 2022年2月20日 2022年4月22日
SDAG (https://www.sdagex.net/) 2022年2月19日 2022年4月21日
SDAG (https://www.sdagex.com/) 2022年2月19日 2022年2月21日
SDAG (https://sdagpro.site/) 2022年5月9日 2022年7月9日
SDAG (https://www.sd-ag-ex.com/) 2022年2月19日 2022年5月7日
SDAG (https://sewzcfgv.com/) 2022年2月19日 2022年5月7日
これらのサイトのドメイン名は2022年2月と2022年5月に集中的に登録されていることが分かります。これも本項で検証対象としている11個のサイトが同一グループによるサイトであることを示唆していると考えます。
それからSDAGという名称の5つのサイトには以下のキャプに示しましたが脚注に「Company Profile」という項目に並んで「Regulatory Inquiries」というサブページへのリンクがあります。また下のキャプで言語選択メニューの下に以下のような記述があります。
>MSB Registration Number: 31000209974748
何らかの登録があるという主張だと思われますが、「Regulatory Inquiries」というサブページへのリンク先を見ると公的書類と思われるPDFファイルが出てきます。以下に前半部だけですがキャプを示します。
しかしこの登録情報は疑問だらけです。登録業者の情報と思われる部分を以下に書き出します。
>MSB Registration Number: 31000209974748
>Registration Type: Initial Registration
>Legal Name: Smart Digital Assets Group
>DBA Name:
>Street Address: 210 Market Street Suite 18
>City: Denver
>State: COLORADO
>Zip: 80202
登録業者の名称は太い活字で強調しましたが「Smart Digital Assets Group」となっています。SDAGというサイト名はこの「Smart Digital Assets Group」の略称かと思われますが「Smart Digital Assets Group」を検索しても何の情報も見つかりません。またアメリカのコロラド州デンバーの住所が書いてありますが、この住所が実在する住所かどうか確認出来ません。コロラド州デンバーのマーケットストリートまでは実在の住所のようですが、「210」という番地まで含めると実在していないようです。またそもそもこの文書を出しているアメリカのFinancial Crimes Enforcement Network Department of the Treasury (金融犯罪捜査網、FinCEN) という組織の役割が問題です。FinCENの公式サイト (https://www.fincen.gov/) にある機能、役割を説明する「What We Do」のページの説明やWikipediaのFinCENの項目を読むとFinCENの役割はマネーロンダリングの防止とかテロ組織への資金提供を防ぐことであると説明されています。どう見てもこれは金融ライセンスの認定を担当する組織ではありません。
改めて結論するまでもないと思いますが、明らかにコピペで量産したサイトが複数確認される、連絡先情報などの開示が明らかに不足している、記述内容にも明らかに事実とは思われない部分がある、そして少なくとも一部のサイトについて被害報告が出ているとい状況から考えてこれらのサイトでの投資は全く推奨できません。勧誘されても絶対に応じるべきではありません。
尚、以下で検証しているULIANLエクスチェンジなど6つのサイトも同じグループによるサイトの可能性が高いです。併読してください。
●Bitpanda (ビットパンダ https://app.lrrqxl.top/、スマホ用サイト:https://app.lrrqxl.top/wap/#/)
Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したGentingコイン以下の一連のサイトと明らかに似ているのでここで検証します。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
インスタグラムで知り合った人物から勧誘されたようです。勧誘役が外国人あるいは外国人の可能性がある人物かどうかについては情報がありません。知り合ってからかなり経過してからの勧誘だったようです。とにかくこの投稿に記されていたURLアドレスのサイト (表題のPC用サイト) にアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部を示します。
このPC用サイトの表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語の3つです。
このサイト冒頭部を見て直ぐに上で検証してきたGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) 以下のサイトと似ていることに気が付きました。比較の為にGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) のサイト冒頭部のキャプを再掲します。
2つのサイトの冒頭部を比較すると左側の
>Trusted by 2 million crypto investors
>Invest, trade & grow with ●●●● (サイト名)
という文章は同じです。
但しこのビットパンダのPC用サイトには違和感を感じる部分があります。Gentingコインのサイトと比較すると明らかなのですが、ビットパンダのPC用サイトはメニューバーに相当する部分が欠落しています。Gentingコインのサイトではキャプ画像の上端部分がメニューバーになっていて「Home」「Prices」「Trading」「Mobile Login」さらに「Login」「Sign Up」といった選択肢が並んでいるのに対してビットパンダのサイトでは相当部分に1つも項目がありません。これではサイトとして機能していないように思われます。もしかするとこのサイトは基本的に以下で示すスマホ用のサイトしか機能していないのかもしれません。
ビットパンダのPC用サイトが上で検証したGentingコイン以下のサイトと似ているのは冒頭部だけではありません。ビットパンダのサイトで冒頭部に続いてはGentingコインと同様に仮想通貨の相場情報を示す部分があり、さらにその次には以下に示すサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分が出てきます。
この部分でもビットパンダのサイトは上で検証したGentingコイン以下のサイトと非常によく似ています。以下には比較の為にGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) の相当部分のキャプを再掲しますがキャプ画像の上端部分、2行目に出てくるサイト名の部分を除けば全く同じに見えます。
さらに以下は脚注のロゴや言語選択メニューのある部分の比較です。左下がビットパンダ、右下が上で検証したGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) のキャプです。
英語、中国語、香港語という表示言語の選択肢やその表示形式など互いによく似ていることは確かです。また上の2枚のキャプの右側には「Company Profile」というサブページへのリンクがありますが、このリンク先のサブページもビットパンダと上で検証したGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) 以下のサイトは非常によく似ています。以下には「Company Profile」というサブページにある「Who We Are」という項目の比較です。本項で検証しているビットパンダ → Gentingコイン (https://www.gentingcex.net/) の順でキャプを示します。
この「Who We Are」と題された部分でも2つのサイトは明らかに似ています。従業員が100人以上、サービスを提供している国が190以上、顧客数が10万人以上といった数字も一致していますが本当に10万人以上もの顧客を抱えているかどうかは極めて疑問です。そして2つのサイトのテキスト部分を比較すると記述内容はかなり異なります。ビットパンダの場合は2014年にオーストリアのウィーンで創設されたと書いてあります。一方でGentingコインの場合はアメリカのサンフランシスコ、マルタ、香港、シンガポール、日本、韓国にオフィスがあるとなっています。これ以上の具体的な連絡先情報はいずれのサイトでも見当たりません。
これら2つのサイトは同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトとしか思われないほど互いに似ているのに記されている所在地が全く異なっており、具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報が開示されていないということには不審を感じざるを得ません。
次にビットパンダのスマホ用サイト (https://app.lrrqxl.top/wap/#/) のキャプを左下に、比較対象のGentingコインのスマホ用サイト (https://www.gentingcex.net/) のキャプを右下に示します。
上で示したようにビットパンダのPC用のサイトは日本語に対応していませんが、このスマホ用サイトは日本語に対応しています。そしてGentingコインのスマホ用サイトと比較するとやはり部分的に似ている部分が確認出来ます。例えばいずれのサイトでも簡単なイラストの下に「契約で取引」「台帳の変更記録」「ヘルプセンター」「お問い合わせ」という4項目が並んでいる部分が確認出来ます。
また以下はスマホサイトの表示言語選択画面の比較です。やはり左下がビットパンダ、右下がGentingコインの表示言語選択画面です。選択出来る言語もその並び順も一致しませんが、やはり表示形式などは似ているようです。
次にサイトのWho Is 情報を示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年4月11日となっています。上で示したようにビットパンダのサイトには2014年にオーストリアのウィーンで創設されたという記述があるのですが、サイトの登録・開設日は2022年なのですから2014年に創設されたという記述は事実とは考えにくいです。またオーストラリアに本拠があるならばPC用サイトもドイツ語に対応していてしかるべきでしょう。実際にはPC用サイトは英語、中国語、香港語にしか対応していないのですからやはりドイツ語圏のオーストリアに本拠があるという主張は事実とは思えません。
そしてWho Is 情報の赤枠で囲った部分には登録者に関する断片的な情報が記されています。開示されているのは登録者所属機関が「罗飞」、所在地がSiChuanSheng、CNとなっています。所在地は中国・四川省を意味するようです。「罗飞」もこれだけでは意味が分かりませんが中国本土で使われている簡体字です。ビットパンダの運営はオーストリアではなく、やはり中国のグループである可能性が高いように思われます。
そしてビットパンダは到底信用できるサイトとは思われません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.net/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.net/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.com/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.com/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianl.site/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.site/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ https://www.ulianlex.xyz/、スマホ用サイト:https://www.ulianl.xyz/wap/#/)
●ULIANL Exchange (ULIANLエクスチェンジ http://www.agfhdbsh.com/、スマホ用サイト:https://www.agfhdbsh.com/wap/#/)
●ZGYE Exchange (ZGXEエクスチェンジ https://www.zgyeit.com/、スマホ用サイト:https://www.zgyeit.com/wap/#/)
最初のULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) についてはYahoo知恵袋に出てきた質問で知ることになりました。また上で検証したGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) からの画像検索でも同じサイトが見つかっています。画像検索で見つかってきたことで上で検証したGentingコインとの関連についても気が付くことになりました。それ以外の5つのサイトは画像検索やサイト名の検索で見つけてきたサイトです。まず最初のULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) についてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
この投稿では詳しい状況は分かりませんが、出金に困難が生じているらしいことは分かります。
SNSで知り合った自称・1年前に日本に来たという中国人ハーフから勧誘されて既に入金してしまい、出金出来なくなって警察にも相談しているという状況のようです。記されているURLアドレスの後半の部分はアフィリエイターのIDと思われます。
まず表題の5つのサイトについて表題と同じ順でスマホ用サイトのキャプ画像を以下に示していきます。
▼ULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.ulianl.net/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]
▼ULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.ulianl.com/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]
▼ULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.ulianl.site/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]
▼ULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.ulianl.xyz/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]
▼ULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.agfhdbsh.co/wap/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]
これら5つのスマホ用サイトは互いに酷似しています。表示言語の選択肢も中国語、英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語の7つでメニューでの並び順まで含めて同じです。さらにこれら5つのスマホ用サイトは上で検証した3つのGentingコインというサイトのスマホ用サイトにも明らかに似ています。以下にはGentingコイン スマホ用サイト (https://www.gentingcex.net/wap/#/) と言語選択メニューのキャプを比較の為に再掲します。
5つのULIANLエクスチェンジのスマホ用サイトのトップにある「Tether (テザー)」と書かれた画像は明らかに上で検証した3つのGentingコインのスマホ用サイトの画像と同じものです。画像の下にテザー (USDT) 建てのビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、イーサリアムクラシック (ETC) の相場が並んで示されている部分も5つのULIANLエクスチェンジと3つのGentingコインのスマホ用サイトで共通しています。この時点でULIANLエクスチェンジとGentingコインは同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトである可能性が濃厚と考えられました。尚、これらのスマホ用サイトのトップにある画像は3つのパターンが入れ替わりで表示される設定になっています。以下は最初のULIANLエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.ulianl.net/wap/#/) の2番目、3番目の背景画像のパターンを示すキャプです。
本項の最初に引用したYahoo知恵袋の2022年9月8日の投稿に添付されていた画像はこの3つのパターンの内、左上の2番目のパターンに一致します。
次に表題6番目のZGXEエクスチェンジのスマホ用サイトと言語選択メニューのキャプを示します。
▼ZGXEエクスチェンジ スマホ用サイト (https://www.zgyeit.com/wap/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]
このZGXEエクスチェンジ スマホ用サイトは上で検証してきた一連のサイトと比べて同じ背景画像が使われているといった明白な同一性があるわけではないのですが例えば言語選択メニューとか背景画像の下にテザー (USDT) 建てのビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、イーサリアムクラシック (ETC) の相場が並んで示されているといった点では共通性があるように思われます。実はこのZGXEエクスチェンジについてはスマホ用のサイトはあまり他のサイトと似ているわけではないのですが、PC用のサイトは5つのULIANLエクスチェンジのサイトと極めて似ています。
ULIANLエクスチェンジとZGXEエクスチェンジが似ていることを示す為にも本項で検証対象としている6つのPC用のサイトの冒頭部のキャプを以下に示していきます。
▼ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) [表示言語:英語、中国語]
▼ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.com/) [表示言語:英語、中国語]
▼ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.site/) [表示言語:英語、中国語]
▼ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianlex.xyz/) [表示言語:英語、中国語]
▼ULIANLエクスチェンジ (http://www.agfhdbsh.com/) [表示言語:英語、中国語]
▼ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) [表示言語:英語、中国語]
これらPC用のサイトの表示言語の選択肢は英語と中国語だけで日本語には対応していません。スマホ用のサイトが日本語に対応しているのにPC用のサイトが対応していないのはどういう理由なのか判然としません。
そしてこれらPC用のサイトを比較すると5つのULIANLエクスチェンジという名称のサイトが互いに酷似しているだけでなく、スマホ用のサイトの比較ではULIANLエクスチェンジとそれほど明確に似ているとは言えなかったZGXEエクスチェンジのサイトも明確に似ていることが分かります。キャプの左側に書かれている以下の文章は最後のZGXEエクスチェンジを含む6つのサイトで全く同じです。
>The Most User-friendly Contract Tradind Platform
>New Lightning Contracts Quickly Open Positions 0 Slippage
>New users register to receive millions of USDT benefits
さらにこれら6つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続いては仮想通貨の相場情報を示す部分があり、さらにその下に世界26ヵ国から120万人以上の抱えているといった文章が出てきます。以下にはその部分について本項で検証している6つのサイトからのキャプを表題と同じ順 (ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.com/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.site/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianlex.xyz/) → ULIANLエクスチェンジ (http://www.agfhdbsh.com/) → ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/)) で並べます。
6つのサイトの記述は全く同じです。そしていずれのサイトでも26ヵ国から120万人の顧客を集めていると書いてありますが、それだけ多くの顧客を本当に獲得しているかどうかは極めて疑問です。この点についてはまた後述します。
さらに6つのサイトの相互比較を続けます。以下は6つのサイトに共通して存在するサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分のキャプです。この部分についても本項で検証している6つのサイトからのキャプを表題と同じ順で並べます。
この部分でも6つのサイトは互いに全く区別出来ません。そしてこの部分には気になる部分があります。4つの項目の中で左端の項目の文章を以下に書き出します。
>Better compliance
>Coconut has now obtained the US & Canada dual-country MSB license, and the compliance operation guarantees you.
この文章をGoogle翻訳で日本語訳した結果を以下に示します。
>コンプライアンスの向上
>Coconut は現在、米国とカナダの二重国 MSB ライセンスを取得しており、コンプライアンス運用が保証されています。
気になるのはこの文章の主語が「Coconut」となっていることです。常識的に考えてこの文章の主語はそれぞれのサイト名、ULIANLエクスチェンジあるいはZGXEエクスチェンジであるべきでしょう。何とも理解しがたいのですがこの文章は元々「Coconut」という名称のサイトで使われていた文章をコピペして使っている為にこんなおかしなことになっているのではないかと疑わざるを得ません。本来は主語をそれぞれのサイト名に代えるべきなのに修正を忘れた結果、こうした違和感のある文章になっているのではないかと疑われました。そこで「Coconut」という名称のサイトが存在しないか検索してみましたが既に閉鎖されているのかそれらしいサイトは見つかりません。実は本項で検証している表題6番目のZGXEエクスチェンジというサイトはこの「Coconut」を主語とする文章を検索に掛けることで見つかってきたサイトです。コピペで似たようなサイトが量産されていることは間違いなく、こうした量産されたサイトの存在には不審を感じざるを得ません。
次に表題最初のULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) と表題最後の ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) の2つのサイトについてメニューバーの「Trading」という項目からリンクされている仮想通貨のチャート画面を示します。
この2つのサイトのチャート画面は互いに非常によく似ています。チャートの形式などが一致しているだけでなく、左側に見える取引対象の仮想通貨のリストまでそっくりです。キャプは省略しますが本項で検証しているこれ以外の4つのサイトのチャート画面もこれと極めてよく似ています。
さらにこのチャート画面を見て気が付きましたが、このチャート画面は上で検証したGentingコイン、EurcloudEX、SDAGという名称の11個のサイトのチャート画面とも非常によく似ています。以下には上で検証した11個のサイトを代表してGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) のチャート画面のキャプを比較の為に再掲します。
ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) やZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) のサイトのチャート画面と比較してチャートの形式が一致しているだけでなく、左側の取引対象の仮想通貨のリストについてもビットコイン (BTC) から始まる15個の仮想通貨が並び順まで含めて完全に一致しているようです。これは偶然とは思えません。本項で検証している6個のサイトは上で検証した11個のサイトと同じグループによるサイトである可能性が濃厚と考えざるを得ません。
次に各サイトの脚注の一部のキャプ画像を以下に示します。まず表題と同じULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.com/) の順で最初の2つのサイトからのキャプを以下に示します。
次に表題3~4番目の2つのサイトからのキャプをULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.site/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianlex.xyz/) の順で示します。
最後は表題5~6番目の2つのサイトについてULIANLエクスチェンジ (http://www.agfhdbsh.com/) → ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) の順でキャプを示します。
6つのサイトからのキャプが互いに極めてよく似ています。特に5つのULIANLという名称のサイトからのキャプは互いに全く区別出来ません。そしていずれの場合も「English」「中文」と書かれている部分がありますが、この部分をクリックすることによって表示言語を英語、中国語のいずれかに変更することが出来ます。脚注に言語選択メニューがあるという点においてこれらのサイトは上で検証したGentingコイン、EurcloudEX、SDAGという名称の11個のサイトと同じです。
既に書いたようにこれらのPC用サイトは日本語には対応していません。そしていずれのサイトでも「English」「中文」と書かれている部分の上にTwitterとかFacebookなどSNSのアイコンが幾つも並んでいて一見すれば公式SNSアカウントへのリンクになっているように見えます。SNSのアカウントが存在するならば運営元の連絡先情報などが記されている可能性もあると考えましたが、実際にはこれらのアイコンはいずれのサイトでも単なる画像データーであってリンクになっていません。いわば公式のSNSアカウントが存在するように見せかけているだけの偽りのリンクです。
さらに連絡先情報を各サイトで探しましたが殆ど開示されていません。脚注にある「About Us」という項目のリンク先になっているサブページを見るといずれのサイトでも連絡先情報として開示されているのはメールアドレスが1つだけです。以下にはその部分について本項で検証している6つのサイトからのキャプを表題と同じ順 (ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.com/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.site/) → ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianlex.xyz/) → ULIANLエクスチェンジ (http://www.agfhdbsh.com/) → ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/)) で並べます。
5つのULIANLエクスチェンジという名称のサイトに記されているメールアドレスは全く同じで以下のようになっています。
>support@ulianl.com
一方、ZGXEエクスチェンジのメールアドレスだけは別個で以下のようになっています。
>support@zgyeit.com
これ以外に連絡先情報らしきものとしてはトップページに上で検証したSDAGという名称の5つのサイトに示されていたのと同じアメリカのFinancial Crimes Enforcement Network Department of the Treasury (金融犯罪捜査網、FinCEN) という組織から発行されたと思われる登録証明書らしきものがあります。以下にはULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) とZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) のサイトに示されていた登録証明書らしきものを順に示します。まずULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) の登録情報です。
登録情報と思われる部分を以下に書き出します。
MSB Registration Number: 31000190165071
Registration Type: Initial Registration
Legal Name: ULIANL
DBA Name:
Street Address: 4255 South Buckley Road #1296
City: Aurora
State: COLORADO
Zip: 80013
次はZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) のサイトに示されている登録情報です。
これも登録情報と思われる部分を以下に書き出します。
MSB Registration Number: 31000190165071
Registration Type: Initial Registration
Legal Name: ZGYE
DBA Name:
Street Address: 4255 South Buckley Road #1296
City: Aurora
State: COLORADO
Zip: 80013
2つの登録情報を見比べると「Legal Name」の項目が「ULIANL」になっているか、「ZGYE」になっているかだけの違いしかありません。「MSB Registration Number (登録番号)」まで同じというのは明らかにおかしいです。そこでFinCENのサイトにあるMSB Registration Number (登録番号) から登録情報を検索できるページ (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) を使って「31000190165071」という登録番号を調べてみると以下のキャプに示したようにこの登録番号はZGYEの登録の登録番号のようです。
同じ登録情報の検索ページを使って「ULIANL」の登録が別にないか探してみましたが該当がありません。「ULIANL」が登録を得ているというのは虚偽の疑いがあります。またそもそも既に上のSDAGの検証の中で指摘しましたがFinCENの役割はマネーロンダリングの防止とかテロ組織への資金提供を防ぐことであって金融ライセンスの認定ではありません。FinCENに登録があったところで信頼出来るとは全く言えません。
それからこれらの登録情報に記されているアメリカ・コロラド州・オーロラ市の住所
>4255 South Buckley Road #1296, Aurora, COLORADO, 80013
を検索してみると以下に示したUPSというアメリカの大手運輸業者の拠点の住所と一致します。
そしてこのUPSの拠点では私書箱のサービスを提供しているようです。住所に含まれている「#1296」という謎の番号は私書箱番号ではないかと思われます。つまりこの住所にあるのは郵便物を受け取る私書箱だけという可能性が高いです。
さらに連絡先を求めて例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は一切開示されていません。各サイトの登録開設日のみ以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/) 2022年7月21日
ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.com/) 2022年7月21日
ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.site/) 2022年7月21日
ULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianlex.xyz/) 2022年7月21日
ULIANLエクスチェンジ (http://www.agfhdbsh.com/) 2022年7月21日
ZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) 2022年4月21日
5つのULIANLエクスチェンジというサイトはいずれも2022年7月21日に登録・開設されています。これらのサイトが同一グループによるサイトであることは間違いないでしょう。
それから上で本項で検証している6つのサイトに共通して
>Choice of 1.2 Million users across 26 countries (26 か国の 120 万人のユーザーが選択)
という文章があることを示しましたが、それぞれのサイトへのアクセス状況を調べてみるといずれもアクセス数が非常に少ないことが分かりました。以下には表題最初のULIANLエクスチェンジ (https://www.ulianl.net/)と最後のZGXEエクスチェンジ (https://www.zgyeit.com/) のアクセス解析の結果を示します。
いずれの場合も1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が検出限界以下になっています。これ以外の4つのサイトについてもアクセス解析の結果は同じで全てが検出限界以下です。とてもではありませんが120万人のユーザー (顧客) を抱えているサイトとは思えません。
これらのサイトも信頼出来る投資先とは到底思われません。そもそも明らかにコピペで量産したしたと思われるサイトが幾つも存在している時点で怪しいとしか思われませんし、記述内容は信頼出来ません。また有効な金融ライセンスも確認出来ません。複数の被害報告が出ているGentingコイン (https://www.gentingcex.net/) など上で検証した11個のサイトとスマホサイトやチャート画面など部分的にでも明らかに似た部分が認められ、同じグループによるサイトである可能性が濃厚であることもこれらのサイトの信頼性には大きなマイナスです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。