検証84

本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。ここで検証するサイトの多くは日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が確認されていて単に無登録の違法業者であるというだけでなく、詐欺目的のサイトである疑いが極めて濃厚と考えられます。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

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●Bhex (bxexvip.com/dist/#/)

●Coincheck (コインチェック tinafo.com/dist/#/)

●BMEX (www.baccain.com/dist/#/)

●GvCoin (GVコイン gv-coin.com/dist/#/)

●BIT TIMES (ビットタイムズ www.379maq.com/#/home)

●CoinCheck (コインチェック coincheckbtc.io/dist/#/)

●Coincheck (コインチェック www.coincheck.live/dist/#/)

●HEXS (www.hesose.com/#/home)

●COINMY (coinez.org/html/#/home)

●HIblock (ハイブロック hiblock1818.com/dist/#/)

●AME (ame.blue/)

●Bitlinefinex (ビットラインファイネックス www.bitlinefinex.com/dist/#/)

●WINNER (ウィナー www.winner-ex.com/dist/#/)


まず以下の5つのサイトをまとめて検証します。

●Bhex (bxexvip.com/dist/#/)

●Coincheck (コインチェック tinafo.com/dist/#/)

●BMEX (www.baccain.com/dist/#/)

●GvCoin (GVコイン gv-coin.com/dist/#/)

●BIT TIMES (ビットタイムズ www.379maq.com/#/home)

結論から言えばこれらは「検証63」で取り上げたHKEXから始まって「検証66」で検証したアントコインとユーコイン、「検証69」で検証したモチベーテドなど、「検証72」で検証したレモンコインなど、「検証75」で検証したビットエックスプロなど、「検証78」で検証したBitUP Aなど、「検証80」で検証したQMコインなど非常に多くのサイトと共通性があり、同じグループによる詐欺サイトと考えられます。

最初のBhexはYahoo知恵袋の以下の質問に出てきたサイトです。

仮想通貨取引所のサイトを紹介して貰ったとあるだけで紹介してきたのがどういう人物だったのかに関しては全く情報がありません。しかしこの投稿に示されているURLアドレスのサイトにアクセスしてみると「検証63」以降で検証してきた多数のサイトと明らかに似ている部分が認められました。まず以下がサイト冒頭部のキャプです。

キャプの右上に見えるプルダウンメニューからは国旗のアイコン付きで選択出来る表示言語示されています。具体的な選択肢は中国語、英語、香港語、日本語となっています。この国旗アイコンが付いた表示言語の選択肢が並ぶプルダウンメニューもこれまで検証してきた多くのサイトと明らかに共通性があります。

本項で検証する他の4つのサイトはこのBhexというサイトからの画像検索で見つかってきたサイトです。Bhexのサイトのどの部分を画像検索に掛けたのかは後で説明することにしてとりあえず画像検索で見つかってきた4つのサイトについてもサイト冒頭部のキャプを示していきます。まず以下が表題2番目のコインチェックというサイトのキャプです。

これも表示言語の選択肢は国旗アイコン付きで示されており、中国語、英語、香港語、日本語の4つです。Coincheck (コインチェック)というサイトの名称は日本の仮想通貨であるCoincheck (コインチェック coincheck.com/ja/) と全く同じです。「検証66」で検証したHuobi.VipやHuobtcといったサイト、「検証76」で検証したビットバンクやOKEXといったサイトは取引所のライセンスを得ている合法的な仮想通貨取引所と名称だけでなく、ロゴやサイトの雰囲気などを明らかに似せていましたがこのサイトは日本のコインチェックのサイトとは全く似ていませんし、上のキャプでも明らかなように日本語表示を選んでも明らかに中国語で表示されている部分が認められるのでコインチェックという名称は日本の同名の取引所と誤解させる悪意があっての名称なのかどうかはよく分かりません。それでも日本で金融庁の認可を受けた業者であると誤解する人がいる可能性は否定出来ないと思われます。

次は表題の3番目、BMEXというサイトの冒頭部のキャプです。

これも表示言語の選択肢は国旗アイコン付きで示されており、中国語、英語、香港語、日本語の4つです。

次は表題の4番目、GVコインというサイトの冒頭部のキャプです。

これも表示言語の選択肢はプルダウンメニューに国旗アイコン付きで示されており、中国語、英語、香港語、日本語、ロシア語の5つです。上の3つのサイトと比べてロシア語が加わっている為に選択肢が1つ多くなっています。

最後はビットタイムズというサイトです。やはり冒頭部のキャプを以下に示します。

このサイトは日本語表示には対応しておらず、表示言語の選択肢は中国語と英語だけです。

これら各サイトの冒頭部を見ただけでは互いの関連性、以前に検証してきたサイトとの関連性は必ずしも明確ではありませんがこの冒頭部に続いてはサイトの特徴をイラスト付きで説明するお馴染みの部分が出てきます。表題の順 (Bhex→コインチェック→BMEX→GvCoin→ビットタイムズ) に比較の為に英語版のキャプを示します。

5つのサイトについて明らかに同じテンプレートが使いまわされています。またこの部分は「検証63」以降で検証してきた数多くのサイトとも共通しています。例えば以下は「検証78」で取り上げたBitUP Aのサイト (www.bitupa.com/#/home) からのキャプですが明らかに同じテンプレート由来です。

さらにこの3つの特長をまとめた部分に続いても同じテンプレートの使いまわしと確認される部分が出てきます。これも表題の順 (Bhex→コインチェック→BMEX→GvCoin→ビットタイムズ) に比較の為に英語版のキャプを示します。

最後のビットタイムズでQRコードが入っているぐらいでやはり同じテンプレートの使いまわしで作られていることは確実でしょう。実はBhexのこの部分の画像 (パソコンとスマホの操作画面の画像)を画像検索に掛けて他の4つのサイトを見つけてきたので似ているのは当然なのですがこれだけ互いに似ているとなればやはりこれらのサイトは同じグループによるサイトである可能性が相当に高いものと考えざるを得ません。

次に連絡先情報を探しましたが殆ど開示されていません。以下は5つのサイトの脚注部分のキャプです。

5つのサイトの内、最初のBhexと最後のビットタイムズではメールアドレスだけが記されています。

Bhex:liul30193@gmail.com

ビットタイムズ:support@379maq.com

Bhexのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスでマトモな仮想通貨取引所の連絡先とは思えません。また住所とか電話番号といった情報はいずれのサイトでも開示されていません。上のキャプに示した脚注を見ると「法律上の声明」といった項目がある場合もあって準拠法などに関する記述はなく、どこの国の業者なのかも明かされていないことになります。BMEXとGVコインの脚注にはFacebookとかTwitterのアイコンが並んでいて公式SNSアカウントへのリンクであるように見えますがこれらのアイコンは単なる画像データーでリンクになっていません。欺瞞としか思えません。

連絡先情報についてはコインチェックに限ってですがWho Is情報にどれほど信頼出来るかは不明なものの記載が確認されます。

赤枠で囲った部分に連絡先情報が記されています。以下に書き出します。

>Registrant Name (登録者氏名) : si chun guo

>Registrant Organization (登録者所属機関) : si chun guo

>Registrant Street (登録者ストリートアドレス) : Internetbao liu di zhi

>Registrant City (登録者住所市町村) : chang chun chang chun shi

>Registrant State/Province (登録者住所省名) : ji lin

>Registrant Postal Code (登録者郵便番号) : 610031

>Registrant Country (登録者住所国名) : CN

>Registrant Phone (登録者電話番号) : +86.15857507599

>Registrant Phone Ext:

>Registrant Fax (登録者FAX番号) : +86.15857507599

>Registrant Fax Ext:

>Registrant Email (登録者メールアドレス) : 1477412744@qq,com


登録者は「si chun guo」という個人名になっているようで住所は中国吉林省長春市になっています。さらに電話番号やメールアドレスも記されていてメールアドレスは中国で使われている「qq.com」というフリーメールのアドレスになっています。どれほど信頼出来るか分かりませんがやはりこれは中国の組織あるいは個人が運営しているサイトである可能性が高いと考えられます。

次に各サイトで取引されている仮想通貨とそのチャートを確認しようとしましたが最後のビットタイムズ以外の4つのサイトはチャートを見るのにログインを要求されるという設定になっていてチャートを確認出来ません。唯一チャートを確認することが出来るビットタイムズで取引されている仮想通貨のリストを以下に示します。25種類の仮想通貨が取引されていることになっています。

これら25種類の仮想通貨にはビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、リップル (XRP)といったメジャーな仮想通貨も含まれていますが、あまり聞き慣れない仮想通貨も含まれています。そして仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べていくとCoinMarketCapにも情報がない謎の仮想通貨が2つ含まれていることが判明しました。まず上のキャプのリストに一番最初にあるBPOという仮想通貨です。このBPOという仮想通貨の日足チャートを以下に示します。

この日足チャートは2020年7月24日に始値0.0208USDT (ドル)で始まっており、現在は6USDT (ドル) ですから300倍近いレベルまでほぼ一貫して右肩上がりで上がっているチャートになっています。1日の始値よりも終値が高い陽線ばかりしかも上ヒゲ、下ヒゲが殆ど見られないような陽線ばかりが並んでいる状況にはかなり違和感を感じます。出来高を見ても直近では1日に400万枚、金額で言えば1枚=6ドルとして2400万ドル (25億円)ほどにも達するような活発が取引がされているというのも本当かどうか疑わしく感じます。さらに違和感があるのは以下の30分足チャートです。

チャートがものの見事な階段状になっています。上ヒゲ、下ヒゲも見られず、殆ど相場が動かない時期と急激な相場水準の変動が繰り返していることになります。非常に不自然で実際の取引を反映しているとは信じ難いチャートとしか思えません。

もうビットタイムズで取引されているもう1つの謎の仮想通貨はVTORという仮想通貨です。こちらも日足チャートを以下に示します。

こちらは2020年10月31日に取引が開始されたばかりでまだチャートの傾向などはっきりしません。しかし取引開始からまだ間もないCoinMarketCapで情報も見つからない仮想通貨で既に1日の出来高が10万枚を優に超えるレベルに達しているという状況が実際の取引を反映しているかどうかは不明です。

最後に5つのサイトのURLアドレスについて触れておきます。

Bhex: https://bxexvip.com/dist/#/

Coincheck (コインチェック):http://tinafo.com/dist/#/

BMEX:http://www.baccain.com/dist/#/

GvCoin (GVコイン):https://gv-coin.com/dist/#/

BIT TIMES (ビットタイムズ):https://www.379maq.com/#/home

これら5つのサイトの内、コインチェックとBMEXのURLアドレスは暗号化されていることを示す「https」ではなく、暗号化されていないことを示す「http」で始まっています。これは仮想通貨取引所のサイトとして有り得ません。

結論として最初のBhexについて勧誘されたという情報が確認されているだけですがこれら5つのサイトについては過去に被害報告が出ているサイトと酷似している部分がとても多くて到底信用出来るサイトとは思えません。投資勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●CoinCheck (コインチェック coincheckbtc.io/dist/#/)

●Coincheck (コインチェック www.coincheck.live/dist/#/)

いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたことで知ることになったサイトです。上で検証したCoincheck (コインチェック tinafo.com/dist/#/)と同じく日本の仮想通貨取引所であるCoincheck (コインチェック coincheck.com/ja/) と全く同じ名称を使って日本の金融庁の認可がある業者と勘違いさせる意図があるのではないかと思われます。上で検証したコインチェックのサイトは日本のコインチェックのサイトとURLアドレスは全く異なっていましたが、ここで検証する2つのコインチェックのサイトはURLアドレスも日本のコインチェックのサイトに似ており、誤解する人が出る可能性が高いです。この名称からすれば特に日本在住者を標的にしている可能性も高くて危険度が高いのではないかと思います。

まず1つ目のコインチェックのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿から引用します。

この質問では「サイトを知っていますか?」とあるだけで質問の背景、すなわち何故このサイトを知ることになったのかなど状況は全く説明されていません。但し右にキャプを示しましたがこの質問には添付画像の上端にURLアドレス (coincheckbtc.io) が見えるので質問のサイトを知ることは出来ました。

日本語表示に対応し、仮想通貨FXの取引を行うと毎日1名に1万円が当たると書いてあることが分かります。この点については後述します。

次に2つ目のコインチェックのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

こちらも誘われたとあるだけで誰に誘われたのかなど質問の背景の説明は全くありませんが信頼性に疑問を感じていたことは分かります。とにかくこの質問で日本のコインチェックの「coincheck.com」ではなく、「coincheck.live」というURLアドレスが似たサイトが存在していることが判明しました。

とにかくこれらの投稿から本項で検証する2つのサイトにアクセスしてみました。まず以下が1つ目のコインチェックのサイト (coincheckbtc.io/dist/#/) の冒頭部のキャプです。

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語の4つで上で引用したYahoo知恵袋の質問投稿の添付画像にあったように毎日1人に1万円が当たるキャンペーンをやっているようです。この1万円という円単位の金額が当たるという告知については違和感があります。例えば100ドルといったドル建ての金額ではなく、1万円というのはどういうことなのでしょうか?そこで日本語以外の中国語、英語、香港語に表示言語を切り替えてみると例えば以下は英語表示を選択した場合ですがこの毎日現金が貰えるキャンペーンの告知は出てこないようです。日本語表示ではキャンペーンの告知が出ている部分が単に空白になっていて異様です。

コインチェックという日本の仮想通貨取引所の名前を使っている点と合わせてこのサイトは明確に日本人を標的としたサイトなのかもしれません。

次に2つ目のコインチェックのサイト (www.coincheck.live/dist/#/) の冒頭部のキャプです。

こちらも右上のプルダウンメニューから選択出来る表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語の4つで1つ目の今チェックの場合と同じです。そしてこの冒頭部の画像は「検証72」で検証したCoolCoin (クールコイン www.coolcoin.pro/#/) というサイトの冒頭部画像 (以下のキャプ参照) と同じものと思われます。しかし本項2つ目のコインチェックのサイトとこのクールコインのサイトはこれ以外の部分では明確な共通点がないようです。単に同じフリー素材の類を使っているだけかもしれません。

ここで検証している2つのコインチェックのサイトではこの冒頭部に続いてサイトの特長3項目をイラスト付きで説明している部分が出てきます。以下に2つのサイトからのキャプを示します。

改めて説明するまでもありませんがこの部分は「検証63」以降で検証している中国系の詐欺グループによると思われる詐欺サイトの多くに繰り返し登場しているものと全く同じです。例えば上で検証しているBhexなど5つのサイト、さらに本項の下で検証しているHEXSからビットラインファイネックスまで5つのサイトでも全く同じ説明文とイラストの組み合わせが確認されています。つまりこのページで検証している13個のサイトの内、最後のWINNER (ウィナー www.winner-ex.com/dist/#/)のサイトで説明文は同じだがイラスト部分だけ変化しているという例外が1つあるだけで12個のサイトで全く同じ説明文とイラストの組み合わせでサイトの特長が説明されているということになっています。

さらにこの特長を説明する部分に続くのは以下にキャプを示すマルチプラットフォーム対応を説明する部分です。

この部分も上で検証している5つのサイト、下で取り上げている6つのサイトと明らかに酷似しているのは明らかです。やはりこれらのサイトは同じグループによって続々と量産されているサイトの一角である可能性が極めて高いと思われます。

これらのサイトはいずれも最初に引用したYahoo知恵袋への投稿から知ったサイトですが勧誘の詳しい経緯などは不明ですし、被害報告が確認されているわけではありません。しかし日本の仮想通貨呼応間業者と同じ名称を使っていること、1万円という円建てでお金が当たるキャンペーンが行われていることなどから考えて特に日本人を標的にしている気配が感じられ、危険なサイトである可能性が極めて高いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●HEXS (www.hesose.com/#/home)

●COINMY (coinez.org/html/#/home)

●HIblock (ハイブロック hiblock1818.com/dist/#/)

●AME (ame.blue/)

●Bitlinefinex (ビットラインファイネックス www.bitlinefinex.com/dist/#/)

●WINNER (ウィナー www.winner-ex.com/dist/#/)

これら5つのサイトは「検証78」で検証したBitUP A (www.bitupa.com/#/home) というサイトにあった画像を画像検索に掛けて見つかってきたサイトです。これらのサイトに勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言は確認されていませんが上で検証した5つのサイトなど「検証63」以降で検証してきた中国の詐欺グループによると思われる一連の詐欺サイトと似ている部分が多く、同じグループによって量産されている詐欺サイトの一角である疑いが極めて濃いので検証します。

まずサイト冒頭部のキャプを表題の順に並べてみます。まず最初はHEXSというサイトです。

意味が分かりませんが冒頭部に紺一色の無駄としか思えないスペースがあります。表示言語は右上のプルダウンメニューに国旗アイコン付きで示されている中国語、英語、香港語、日本語、韓国語の5つから選択出来るようになっています。中国語での表示を表示を選択すると無意味なスペースのあった部分に以下のキャプに示したようにイラストが表示されます。

このイラストに既視感を感じたので調べてみると既に閉鎖されているサイトですが「検証72」で検証したVTBIT(www.vtbit.com/#/home) の冒頭部にあったイラストと同一であることが分かました (以下のキャプ参照)。

著作権フリーのイラスト画像が2つのサイトで共通して使われているだけなのかもしれませんが2つのサイトが組織的につながっている可能性も当然考えられます。

次は表題の2番目、COINMYのサイト冒頭部のキャプです。

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語の4つです。

次は表題の3番目、ハイブロックのサイトの冒頭のキャプです。

このサイトの表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語、スペイン語の5つになっています。

次はAMEというサイトの冒頭部のキャプです。

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語、アラビア語、韓国語の6つと本項で検証している5つのサイトの中では最も多くなっています。

最後はビットラインファイネックスというサイトの冒頭部のキャプです。

表示言語は中国語、英語、香港語、日本語の4つからの選択です。

5つのサイトに共通してサイト右上のプルダウンメニューに並ぶ国旗アイコンで表示言語を選択する形式など既に共通点が確認されますが互いに最も似ているのはこの冒頭部に続く部分です。まずサイトの特長をイラスト付きで3項目にまとめている部分のキャプを比較の為に英語版で表題の順 (HEXS → COINMY → ハイブロック→AME→ビットラインファイネックス) で以下に並べます。

改めて指摘するまでもないと思いますが、この3つの特長を説明している部分は上で検証してる7つのサイトなど「検証63」以降で検証した多くのサイトで全く区別のつかない部分が繰り返し登場しています。同じテンプレートから仮想通貨取引所のサイトが量産されていることが明らかです。

この部分に続いては例によってマルチプラットフォーム対応を説明する部分が3つのサイトに共通して出てきます。これも表題の順 (HEXS → COINMY → ハイブロック→AME→ビットラインファイネックス) で以下にキャプを並べます。

これら5つのサイトは最初に述べたように「検証78」で検証したBitUP A (www.bitupa.com/#/home) というサイトにあった以下の画像のパソコン画面の部分を画像検索に掛けて見つけてきたサイトですから同じ画像が共通して存在するのは当然なのですがやはりこれらのサイトが同じテンプレートを使い回して作られたサイトであることは間違いありません。

次に連絡先情報を探しましたがやはり殆ど情報がありません。以下に5つのサイトの脚注部分のキャプを示します。

最初のHEXSのサイトは何も連絡先情報がありません。2番目のCOINMYについては一応形態の電話番号とメールアドレスが記されています。

>携帯電話:+86 188888888880

>メールボックス:18888888888@qq.com

携帯電話の番号は中国の国番号[+86]で始まっていますが「188888888880」という電話番号が実際に使用されている番号かどうかは疑問です。中国人の好きな数字、8を並べただけの適当な番号ではないかと疑わざるを得ません。メールアドレスの方は中国で使われている「qq.com」というフリーメールのアドレスです。まともな仮想通貨取引所の連絡先とは思えません。最後のハイブロックの脚注にはメールアドレスが1個あるだけです。

>hiblock1818@gmail.com

このメールアドレスもGoogleが提供するgmailというフリーメールのアドレスです。仮想通貨取引所の連絡先とは思えません。4番目のAMEも脚注にメールアドレスがあるだけです。

>amekf01@ame.kim 

それ以外にFacebookやTwitterなどSNSのアイコンが並んでいて一見すると公式アカウントへのリンクになっているように見えますがこれらのアイコンは単なる画像データーでリンクになっていません。最後のビットラインファイネックスについてもフリーのgmailのアドレスがあるだけです。

>bitlinefinex@gmail.com

これら5つのサイトで開示されている連絡先情報は要するに論外のレベルです。

どれほど信頼出来るかは疑問ですがハイブロック以外の4つのサイトについてはWho Is 情報に所在地に関する断片的な情報が見つかります。以下に順にHEXS、COINMY、AME、ビットラインファイネックスのWho Is 情報のキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分にそれぞれのサイトの登録日が記されています。HEXSは2020年8月19日、COINMYは2020年10月14日、AMEは2020年9月11日、ビットラインファイネックスは2020年10月13日といずれも非常に新しいことが分かります。この検証は2020年11月半ばに書いているのでHEXSやAMEでも3か月以内、COINMYとビットラインファイネックスについてはまだサイト開設から1ヶ月ほどしか経っていないということが分かります。ちなみにキャプは省略しますがWho Is情報によればハイブロックのサイト開設日はCOINMYと全く同じ2020年10月14日になっています。2つのサイトが同じグループによるサイトである可能性がさらに疑われます。

そして上のWho Is情報で赤枠で囲った部分に運営者の所在地に関する情報が記されています。HEXSの方は登録機関の欄が空欄、所在地は中国のAnhui (安徽省)となっています。2つ目のCOINMYの登録機関がXin Gaoというおそらく個人名になっています。Gaoはおそらく感じで書くと「高」という苗字だと思われます。所在地は中国のHe Nan (河南省)となっているようです。最も詳しい情報があるAMEについては赤枠で囲った部分を書き出しますが

>Registrant Organization: 蔡荣奎

>Registrant State/Province: chong qing shi

>Registrant Country: CN

となっています。実在の人物かどうかは分かりませんが中国・重慶市の蔡荣奎という個人が登録者になっているようです。最後のビットラインファイネックスは情報が少なく、登録者の所在地に関して香港と書いてあるだけです。

次にこれらの取引所で取引されている仮想通貨についてです。残念ながらハイブロック、AME、ビットラインファイネックスについてはチャートを見ようとするとログインを要求される設定になっています。どうしてこうした設定になっているのか、何か都合が悪いのか不明です。一方でHEXSとCOINMYのサイトにはこうした制限はなくチャートを見ることが可能です。以下はそれぞれのサイトで取引されている仮想通貨のリストです。左下がHEXS、右下がCOINMYで取引されている仮想通貨リストです。

これら取引されている仮想通貨を調べてみるとHEXSのHOS、COINMYのYIWとCTCについて仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで情報が見つかりません。厳密に言えばCTCという略号を持つ仮想通貨はCreditcoin など3種類も登録があるのですがいずれも現在の相場がCOINMYで取引されているCTCとは一致しないので別の仮想通貨と判断せざるを得ません。これら3つはそれぞれの取引所独自の仮想通貨ということなのではないかと思われますが特に情報は見つかりません。そこでそれらの仮想通貨のチャートを確認しました。まずHEXSで取引されているHOSのUSDT建て日足チャートを以下に示します。

このチャートには特に不自然さは感じなかったのですが出来高が2020年の8月下旬に急激に増えていることが気になります。このHOSという仮想通貨はこのチャートのキャプを取得した2020年11月の時点で1枚が150ドル以上もする仮想通貨なのですが8月下旬以降は20億枚~40億枚程度もあることになっています。直近で1枚=150ドル、1日の出来高が40億枚とすると1日に6000億ドル、1ドル=100円で計算しても1日で約60兆円ほどものお金がHOSの取引で動いていることになってしまいます。これほどまでに巨額の取引がHOSという聞いたこともない仮想通貨について本当に行われているか極めて疑問です。

次はCOINMYで取引されているYIWという仮想通貨の日足チャートです。

YIWの現在の相場が6.30USDT (ドル)で前日比4.85%の値上がりと出ているのにチャートは空白になっています。何故チャートが空白なのか全く分かりません。

最後は同じくCOINMYで取引されているCTCという仮想通貨のUSDT建てチャートです。まず日足チャートを以下に示します。

このチャートはかなり異様です。上場したのがつい最近なのか1週間分のチャートしか示されていないのですが一方的な右肩上がりのチャートになっていて上ヒゲ、下ヒゲもありません。もっと異様なのは以下にキャプを示す30分足チャートです。

定規で直線を引いたような直線状のチャートになっています。一定のスピードで相場が上昇しているということになりますが値動きが一定なのに出来高の方は変動があるというのも逆に異様です。とてもではありませんが実際の相場を反映しているとは思えません。

こうした異様なチャートとも関係するのですがこれら4つのサイトについてアクセス状況を解析出来るサイトでそれぞれのサイトへのアクセス状況を調べてみました。以下順にHEXSへのアクセスCOINMYへのアクセスハイブロックへのアクセスAMEへのアクセスビットラインファイネックスへのアクセスを順にキャプで示します。

5つのキャプを並べましたが要するにこれらのサイトへのアクセスはいずれも検出限界以下という結果になります。とてもではありませんがチャートから読み取れるような1日に1つの仮想通貨の取引で60兆円のお金が動いているといった状況と合致しているとは思えません。ますますそれぞれのサイトにあるチャートは実際の取引状況を反映しているとは思えません。

結論を改めて書くまでもないかもしれませんがこれら5つのサイトは全く信用出来ません。これまで勧誘されたとか出金出来なくなったという証言は確認されていませんが勧誘されても絶対に応じないことを強く推奨します。


●WINNER (ウィナー www.winner-ex.com/dist/#/)

これは上で検証したHEXS以下4つのサイトと同様に「検証78」で検証したBitUP A (www.bitupa.com/#/home) というサイトにあった画像を画像検索に掛けて見つかってきたサイトですが少し毛色が異なるので個別で検証します。

まず以下がサイト冒頭のキャプです。表示対応言語は中国語と英語だけのようです。

このサイトが他のサイトと異なって見えるのはこの冒頭部に続く3つの特長をイラスト付きでまとめている部分です。以下がこのウィナーというサイトからのキャプですがイラスト部分がこれまでに見たことがないものになっています。(その後「検証93」で検証しているBceoin など5つのサイトで非常によく似たイラストが確認されました。)

しかしイラストの下にある文章の部分はこれまでに検証してきたサイトの相当部分にある文章と同じです。以下はこのウィナーというサイトを画像検索で見つける元になった画像があったBitUP A (www.bitupa.com/#/home) というサイトからのキャプですが文章は全く変わっていないようです。

この部分のイラストについては「検証78」などでまとめたように幾つかのパターンがこれまで確認されていましたがまた新しいタイプが確認されたということになります。

この3つの特長をまとめた部分に続いては他の同じ系列に属すると思われる一連のサイトと同様、マルチプラットフォーム対応を説明する部分が出てきます。

この部分の画像を画像検索に掛けてこのウィナーというサイトを見つけてきているので当然ですがこの部分は上で検証している8つのサイトなど一連のサイトで非常に共通性が高いです。

次に連絡先情報を探しましたがやはり殆ど情報がありません。以下はサイトの脚注部分のキャプです。

キャプでは活字が小さくなって判読も難しいですがが右端にメールアドレスがあります。

service@winner-ex.com

しかし連絡先情報はこれ以外に見当たりません。

次に取り扱っている仮想通貨を確認しました。右のキャプは取り扱い仮想通貨のリストですがビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、ビットコインキャッシュ (BCH)などメジャーな仮想通貨が並んでいる中に最後に出てくるWFCFという仮想通貨は仮想通貨データーベースのCoinMarketCapにも情報がありません。このウィナーという取引所独自の仮想通貨ではないかと思われますがこの仮想通貨に関する情報はウィナーのサイトにも見つかりません。さらにチャートを確認しようとしましたがログインしないとチャートを見られない設定になっています。何故チャートを公開出来ないのか不審を感じざるを得ません。

このサイトについても勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言は確認されていませんし、現時点では日本語表示にも対応していませんが、到底信用出来る取引所のサイトとは思えません。これまでにも日本語表示に対応していないサイトに誘導されて被害を受けた事例は確認されていますし、厳重な注意が必要と考えます。