検証148
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本語表示に対応しているのに日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。日本居住者に投資勧誘すれば無登録の違法業者ということになります。またこれらのサイトは「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと部分的に明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトでほぼ間違いありません。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」で検証してきた中国系と思われる海外の詐欺グループによって勧誘が行われていると思われる一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証86ページ目です。「検証149」、「検証150」、「検証153」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。検証項目は順次追加の予定です。
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://cqsyyz.com/#/、スマホ用サイト:https://m.cqsyyz.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://codexfly.com/#/、スマホ用サイト:https://m.codexfly.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://cdunite.com/#/、スマホ用サイト:https://m.cdunite.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://coinhome-web.com/#/、スマホ用サイト:https://m.coinhome-web.com/#/)
●Paxful (パックスフル https://paofccc.com/#/、スマホ用サイト:https://m.paofccc.com/#/)
●FuturebitX (フューチャービットX https://trade.futurebitx.com/#/home、スマホ用サイト:https://m.futurebitx.com/#/home)
●Coinworld (コインワールド https://www.helleniccoin.com/#/)
●Coinworld (コインワールド https://coinworld-web.com/#/)
●Coinworld (コインワールド https://interestfriends.com/#/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://sankaworld.com/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://bbcoin-pro.com/#/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://hmmlm.com/#/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://khbcoin.com/#/)
まず以下の5つのサイトをまとめて検証します。
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://cqsyyz.com/#/、スマホ用サイト:https://m.cqsyyz.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://codexfly.com/#/、スマホ用サイト:https://m.codexfly.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://cdunite.com/#/、スマホ用サイト:https://m.cdunite.com/#/)
●Coinhome [YMC] (コインホーム https://coinhome-web.com/#/、スマホ用サイト:https://m.coinhome-web.com/#/)
●Paxful (パックスフル https://paofccc.com/#/、スマホ用サイト:https://m.paofccc.com/#/)
最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) というサイトはYahoo知恵袋にSNSで知り合った人物に勧誘されて入金してしまったら出金出来なくなったという被害報告と質問を兼ねた投稿が出てきたサイト、他の4つのサイトは画像検索などで発見したサイトです。これらのサイトは既に上で書いたように「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと明らかに似ている部分があり、特に「検証128」で検証した幾つかのサイトと最も似ているようです。そしてこれらの互いに明らかに似たサイトでは既にかなりの被害報告が出ています。同じグループによって立ち上げられたサイトでほぼ間違いありません。
まず最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) というサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
「SNSで知り合った人 (外国人かどうかは不明)」に勧誘されてコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) に入金してしまい、出金しようとしたところ税金と称して追加入金を要求されたようです。このサイトでは何度も同じことを書いていますが、海外の仮想通貨取引所が日本の源泉徴収に対応しているわけがありませんし、源泉徴収ならば出ている利益の一部を留保すれば済むことです。税金など意味不明の名目で追加入金を要求されるというのは「検証63」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致します。この時点で中国系と思われる詐欺グループによる詐欺を疑うことになりました。
さらにURLアドレスが不明なのですが、この質問に先立って以下のような質問も出ています。
やはりSNSで知り合った人物 (この場合も外国人かどうかは不明) にコインホームという暗号資産取引所での投資を勧められたということで情報を求めています。但し、URLアドレスが不明であり、検索してみると本項で取り上げる4つのコインホームというサイト以外に複数のコインホームという仮想通貨取引所のサイトが存在しており、本項で検証するサイトについての質問かどうかは不明です。
また「coinhome」を検索してみると以下のTwitter投稿も見つかりました。
SNSでフォローしてきた自称・マレーシア人女性とLINEでやり取りをしていて詐欺目的ではないかと疑っているが日常のこととビットコインの始め方を教えてくれたということです。そしてこの続きが以下です。
自称・マレーシア人女性がCoinhomeという取引所でYMCという仮想通貨を購入するように指示してきたようです。この添付画像は本項で検証する4つのコインホームのスマホ用サイトの画像と一致します。上の画像の左下に見えるロゴも本項で検証する3つのコインホームのサイトのロゴと一致します。特定はできないものの本項で検証する3つのコインホームのサイトのいずれかのサイトに誘導されている可能性が極めて高いです。購入を指示されたというYMCという仮想通貨については後述します。
とにかく最初の質問投稿でURLアドレスを示されていたサイト、および画像検索や「coinhome」を検索して発見した他の2つのコインホームのサイトについて以下に冒頭部の画像を表題と同じ順で示します。
▼コインホーム (https://cqsyyz.com/#/)
▼コインホーム (https://codexfly.com/#/)
▼コインホーム (https://cdunite.com/#/)
▼コインホーム (https://coinhome-web.com/#/)
これら4つのコインホームのサイトの冒頭部は互いに全く区別出来ません。さらにこれらのサイトは以前に検証した幾つかのサイトと共通点があることに気が付きました。例えば上の画像の右側に見える財布 (ウォレット) と思われるイラストですが、これと同じイラストが以前に「検証128」で検証したXEX-PM (https://xex-pm.com/#/) というサイトでサイトの特長を説明している部分に確認されます。以下にそのXEX-PMのサイトの画像を再掲します。
また4つのコインホームのサイトの冒頭部に見える
>私たちはあなたの信頼に値し、お好きなデジタルアセットの取引プラットフォームとなります。
という文章が以前に検証したサイトの幾つかで確認されています。例えば以下は「検証128」で検証したスマートコイン (https://shzhengyou.com/#/) というサイトの冒頭部の画像です。
さらに以下も「検証128」で検証したテクニック (https://technique-clo.com/#/) というサイトの冒頭部の画像です。
>私たちはあなたの信頼に値し、お好きなデジタルアセットの取引プラットフォームとなります。
という文章が3つのコインホームのサイト、「検証128」で検証した2つのサイト、計5つのサイトで全く同じです。これは偶然とは思えません。
次に表題4番目のパックスフルというサイトについても冒頭部の画像を以下に示します。
▼バックスフル (https://paofccc.com/#/)
パックスフルのサイトは明らかに4つのコインホームというサイトとは見かけが異なりますが、それでも右上のログインや登録と書かれたリンクボタンなど似ている部分があります。
本項の検証対象である4つのコインホーム、パックスフル、計5つのサイトでは互いに明確に似ている部分が幾つかあるのですが、まず言語選択メニューが互いに非常によく似ており、さらに「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトの言語選択メニューとも似ていることが分かりました。
まず4つのコインホームのサイトについて左下から右下に向けて表題と同じ順、コインホーム (https://cqsyyz.com/#/) → コインホーム (https://codexfly.com/#/) → コインホーム (https://cdunite.com/#/) → コインホーム (https://coinhome-web.com/#/) という順で言語選択メニューの画像を示します。
4つのコインホームのサイトの言語選択メニューは互いに全く区別出来ません。表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語、韓国語、フランス語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、日本語の10言語となっています。
さらに以下には左下から右下に向けて表題4番目のパックスフルの言語選択メニュー → 「検証121」で検証したフォックスエクスチェンジ (https://foxtalestud.com/#/) の言語選択メニュー → 「検証128」で検証したスマートコイン (https://shzhengyou.com/#/) の言語選択メニュー → 同じく「検証128」で検証したテクニック (https://technique-clo.com/#/) の言語選択メニューを示します。
パックスフルのサイトの言語選択メニューは3つのコインホームのサイトや「検証121」や 「検証128」で検証したサイトの言語選択メニューと非常によく似ていることが分かると思います。いずれのサイトでも丸形の国旗アイコンが使われており、選択出来る言語の種類やその並び順などがよく似ています。上の4つの言語選択メニューの内、パックスフル、スマートコイン、テクニックの表示言語選択肢はコインホームの場合と全く同じで英語、中国語、香港語、韓国語、フランス語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、日本語の10言語、フォックスエクスチェンジの場合はベトナム語が抜けただけの9言語でその並び順も同じということになっています。
次に表題の5つのサイトについてスマホ用サイトを示します。表題にはそれぞれPC用サイトとスマホ用サイトのURLアドレスが書いてありますが、実のところ2つのURLアドレスにあまり意味はありません。PC用サイトのURLアドレスでもスマホ用サイトのアドレスでもPCで普通のウィンドウ幅でアクセスすればPC用と思われるサイトが表示されますし、ウィンドウの幅を狭くすればスマホ用と思われるサイトが表示されます。そして「検証115」で検証したEXPMARKS (https://exxewear.com/#/) や「検証121」で検証したフォックスエクスチェンジ (https://foxtalestud.com/#/)、さらには「検証128」で検証した全てのサイトなども同じ仕様になっています。これも本項で検証している5つのサイトが「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと同じグループによるサイトである可能性を示唆するように思われる点です。
ともかく表題の5つのサイトについてスマホ用と思われるサイトとスマホ用サイトのログイン画面を以下に表題と同じ順で示していきます。
▼コインホーム (https://m.cqsyyz.com/#/)
▼コインホーム (https://m.codexfly.com/#/)
▼コインホーム (https://m.cdunite.com/#/)
▼コインホーム (https://m.coinhome-web.com/#/)
4つのコインホームのサイトはこのスマホ用サイトについても互いに全く同じに見えます。さらにこれまで検証してきたサイトの中では「検証128」で検証したテクニックという名称の3個のサイトと最も似ているようです。例えば以下には3つのテクニックのサイトの内、上で既にPC用サイトの冒頭部の比較対象として取り上げたテクニック (https://technique-clo.com/#/) というサイトのスマホ用サイト (https://m.technique-clo.com/#/) とそのログイン画面の画像を再掲します。
4つのコインホームのスマホ用サイトと比較すると特にログイン画面が似ているようです。スマホ用サイトのトップページの相互比較でもログイン画面へのリンク、表示言語を示す円形の国旗アイコン、さらにメニューの項目名やアイコンの画像など明らかに似ている部分が認められます。
メニューの項目名をそれぞれ書き出してみます。
▼コインホームのスマホ用サイト
「誓約」「資産」「新規仮想通貨公開」「入金」「出金」「ヘルプセンター」
▼テクニックのスマホ用サイト
「誓約」「オンラインサービス」「資産」「新規仮想通貨公開」「入金」「両替」「出金」「ヘルプセンター」
コインホームの6項目に対してテクニックのサイトでは「オンラインサービス」と「両替」の2項目が加わった8項目になっています。それぞれの項目に添えられている簡単なアイコンなどにも共通性が認められます。
さらに以下には表題5番目のパックスフルのサイトのスマホ用サイト、スマホ用サイトのログイン画面を示します。
▼パックスフル (https://m.paofccc.com/#/)
このパックスフルのスマホ用サイトは一見しただけではコインホームのスマホ用サイトと特に似ているようには見えませんが、例えばメニュー項目も名称とかその並び順などには共通性があるようです。パックスフルのスマホ用サイトのメニュー項目は「誓約」「オンラインサービス」「資産」「新規仮想通貨公開」「入金」「両替」「出金」「ヘルプセンター」の8項目となっていてこれは上に示したばかりのテクニックのスマホ用サイトのメニュー項目と並び順まで含めて全く同じです。ログイン画面の方も
>ユーザー名を入力してください
>パスワードを入力してください
と書かれた記入欄が並んでいる点など似ています。
PC用サイトに戻りますが、4つのコインホームのサイトでは上に示した冒頭部に続いて「製品とサービス」と題された部分が出てきます。この「製品とサービス」と題された部分の画像を表題と同じ順、コインホーム (https://cqsyyz.com/#/) → コインホーム (https://codexfly.com/#/) → コインホーム (https://cdunite.com/#/) → コインホーム (https://coinhome-web.com/#/) という順で以下に示します。
仮想通貨の相場情報が示されているだけで何の為に存在している部分なのかよく分かりませんが、この部分で気になるのは
>製品とサービス
>世界中の何百万人ものユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引と資産管理サービスを提供し、ブロックチェーン経済の進化を支援し、業界の新しい生態学的パターンを再形成します
という文章です。この文章についても以前に検証したサイトの幾つかで全く同じ文章が確認されています。例えば以下は 「検証121」で検証したフォックスエクスチェンジ (https://foxtalestud.com/#/) のサイトで特長を説明している部分の画像です。
同様に以下は「検証128」で検証したZonebie (https://zonebie-coin.com/#/) のサイトの特長を説明している部分の画像の再掲です。
これらのサイトはこの検証を書いている2024年5月上旬時点で既に閉鎖されているサイトなのですが、
>製品とサービス
>世界中の何百万人ものユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引と資産管理サービスを提供し、ブロックチェーン経済の進化を支援し、業界の新しい生態学的パターンを再形成します
という全く同じ文章が存在していたことが確認されます。同じテンプレートが使われているとしか思われませんし、これらのサイトに「何百万人ものユーザー」が実際にいるかどうかは極めて疑問です。この点についてはまた後述します。
一方で表題5番目のパックスフルのサイトにはこの「製品とサービス」という部分に相当する部分がありません。代わりにやはり仮想通貨の相場情報を示す「リアルタイム市場データ、すべてテクニック」と題された以下のような部分があります。但し、この部分にはユーザー数などの情報は含まれていません。
ここまでの部分の相互比較では4つのコインホームのサイトと表題5番目のパックスフルのサイトは明確に似ているとは言えませんでしたが、次に出てくる「豊富なエクスペリエンス、ユーザーに柔軟なデジタル資産取引を提供」と題されたサイトの特長を説明している部分では4つのコインホームのサイトとパックスフルのサイトが明確に似ています。以下に表題と同じ順、コインホーム (https://cqsyyz.com/#/) → コインホーム (https://codexfly.com/#/) → コインホーム (https://cdunite.com/#/) → コインホーム (https://coinhome-web.com/#/) → パックスフル (https://paofccc.com/#/) という順で4枚の画像を示します。
この部分でも4つのコインホームのサイトは互いに全く同じです。またこの部分ではパックスフルのサイトも4つのコインホームのサイトと明らかに似ています。
>豊富なエクスペリエンス、ユーザーに柔軟なデジタル資産取引を提供
>長年の運用実績により、安全で信頼性の高いデジタル通貨取引を提供
という表題部分はパックスフルを含めた本項の検証対象である5つのサイトで互いに全く同じですし、3つのイラストも同じものでしょう。3つのイラストの下に添えられているサイトの特長を説明していると思われる文章は4つのコインホームのサイトでは同じですが、パックスフルの文章は異なっています。気になるのは4つのコインホームで3つのイラストに添えられている文章の内、左右の文章のタイトルが共に
>グローバル市場にサービスを提供
となっていて同じであることです。何かの間違いとしか思えません。そしてこの部分と非常によく似た部分が既に上でコインホームのサイトと冒頭部で似ている部分があるということで比較対象としましたが、「検証128」で検証したスマートコイン、テクニックといったサイトに存在します。以下にはスマートコイン (https://shzhengyou.com/#/) → テクニック (https://technique-clo.com/#/) という順で問題の部分の画像を再掲します。
テクニックのサイトでは配置が変わっていますが、
>豊富なエクスペリエンス、ユーザーに柔軟なデジタル資産取引を提供
>長年の運用実績により、安全で信頼性の高いデジタル通貨取引を提供
という表題部分が一致しているだけでなく、3つのイラストも4つのコインホームのサイトやパックスフルのサイトのイラストと同じです。さらに3つのイラストに添えられている文章は4つのコインホームのサイトの文章と同じです。
>グローバル市場にサービスを提供
という項目が2つずつあることも同じです。間違いなく共通のテンプレートからコピペで量産されたサイトでしょう。
次に上で引用したX (旧Twitter )への投稿でSNSで知り合った自称・マレーシア人女性にコインホームのサイトでの投資を勧められたというYMCという仮想通貨について触れておきます。4つのコインホームのサイトのメニューバーにある「通貨取引」という項目をクリックすると取引されている仮想通貨のチャートを見ることが出来ます。その中には確かにYMCという仮想通貨のチャートがあります。4つのコインホームのサイトで見ることが出来るYMCという仮想通貨のチャートは互いに全く同じなので以下には代表して表題最初のCoinhome (https://cqsyyz.com/#/) のサイトのYMCのUSDT建てチャートを示します。まず日足チャートです。
チャートは2024年3月11日に始値0.000210ドルで始まっており、殆ど陽線ばかりの一方的な右肩上がりのチャートになっており、この検証を書いている2024年5月上旬の時点で0.2800ドルほどで取引されていることになっています。取引開始から2ヶ月にも満たない期間で始値から1300倍以上に大暴騰していることになります。一方的な右肩上がりのチャートは極めて不自然と感じざるを得ません。
また以下は同じCoinhome (https://cqsyyz.com/#/) のサイトにおけるYMCのUSDT建て5分足チャートです。
5分足チャートでも間断なくローソク足が並んでおり、頻繁に取引が成立していることになっています。これだけ頻繁に取引が成立しているとなれば非常に多くの人がこのYMCという聞いたことがない仮想通貨の売買に参加していることになります。
しかし4つのコインホームというサイトへのアクセス状況を調べるといずれの場合も非常に少ないことが判明しました。例えば以下は表題最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) へのアクセス状況を調べた結果です。1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字がいずれも検出限界以下になっています。
他の3つのコインホームのサイトについても同様にアクセス状況を調べてみましたが、いずれの場合もアクセスは非常に少ないようで、検出限界以下という結果しか出てきません。他にもコインホームというサイトが存在しているとか、サイト名が全く異なるサイトでYMCという仮想通貨が盛んに取引されているといった可能性を完全否定することは難しいですが、非常に状況は疑わしいです。
尚、既に説明しているようにコインホームのサイトは「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと似ている部分があり、同じグループによるサイトの可能性が高いのですが、それら組織的な繋がりの可能性が高いサイトの幾つかではコインホームにおけるYMCのような取引所独自と思われ、異様な右肩上がりのチャートを示す仮想通貨が確認されています。以下にそうしたチャートパターンを示すサイト独自と思われる仮想通貨のリストを示します。
検証ページ サイト名 独自仮想通貨
「検証107」 Kinsbi AEFS
「検証107」 Ninelord CHPK
「検証115」 STORMAVAIL UNY
「検証121」 フォックスエクスチェンジ VNE、SESP
「検証121」 ICERKET ICM、GYL、KMM
「検証121」 robeコインズ GKM
「検証128」 FASTBITRA SNMS
さらに以下で検証しているコインワールドというサイトで取引されているSACという仮想通貨についても同様の一方的な右肩上がりの異様なチャートパターンの独自通貨と思われます。
これらの仮想通貨でもサイトへのアクセスが非常に少ないのに5分足チャートでは非常に頻繁に取引が行われていることになっているといった矛盾した状況からこれらの仮想通貨の取引が実際の取引を反映しているかどうかは極めて疑問です。取引の実態のない仮想通貨について右肩上がりの架空のチャートだけを用意して有望な投資先として紹介しているのではないかと疑わざるを得ません。
さらにこのYMCという仮想通貨について情報を求めて仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) で情報を探すなどしてみましたが全く情報は見つかりません。コインホームのサイトのメニューバーには「新規仮想通貨公開」という項目があるのでYMCという仮想通貨に関する情報、例えばホワイトペーパーが用意されているのではないかとも考えたのですが、この項目をクリックするとログインを要求されて見ることが出来ません。新しい仮想通貨を販売するなら少しでも多くの投資家に関心を持って貰うのが極めて重要なはずですからホワイトペーパーがあるなら誰にでも見ることが出来る状態で開示するべきでしょう。
こうした状況を考えるとYMCという情報がほぼ皆無の謎の仮想通貨が非常に頻繁に取引され、上場から2カ月弱という短期間で1300倍も暴騰していることを示すチャートを信用することとは出来ません。
尚、左下が表題最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) のサイトで取引されている仮想通貨のリスト、右下は表題5番目のパックスフル (https://paofccc.com/#/) のサイトで取引されている仮想通貨のリストです。
コインホームのサイトで取引されている謎の仮想通貨YMCはリストの上から5番目に出てきますが、パックスフルのサイトではYMCは取引されておらず、代わりにAFLという仮想通貨が取引されています。このAFLという仮想通貨についても仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) に登録がなく、情報がありません。但し、このAFLという仮想通貨の日足チャートは以下に示したように一方的な右肩上がりの不自然なチャートにはなっていません。
パックスフルのサイトへのアクセスはやはり検出限界以下のレベルなので実際にこのAFLという仮想通貨が取引されているかどうかは不明です。
次に各サイトで連絡先情報を探しましたが殆ど情報は開示されていません。以下は表題最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) のサイトの「私たちに関しては」のサブページの冒頭部分です。
最初の文節を以下に書き出します。
>Coinhome(Coinhome)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 Coinhome(Coinhome)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。 。
ケイマン諸島に登録されていて、コアオペレーションチームは香港にあるとだけ書いてありますが、具体的な住所、電話番号といった連絡先情報は示されていません。また4つのコインホームでこのサブページの記述は全く同じです。
さらに以下は表題5番目のパックスフルのサイトの「私たちに関しては」のサブページの冒頭部分です。
同様に以下に記述を書き出します。
>PAXFUL(PAXFUL)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 PAXFUL(PAXFUL)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。 。
やはりケイマン諸島に登録があり、コアオペレーションチームは香港にあるとだけ書いてあり、具体的な連絡先情報は見当たりません。文章全体としてコインホームのサイトの記述と極めてよく似ています。さらにこれと非常によく似た記述はこれまでに「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトの「私たちに関しては」のサブページに確認されています。
例えば以下は「検証107」で検証したKinsbi (https://kinsbi.com/#/) のサイトの「私たちに関しては」のサブページの記述です。
>Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)技術世界トップのデジタル資産取引プラットフォームであり、ケイマン諸島に登録され、核心運営チームは香港にあります。Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)コアメンバーはトップクラスのインターネットと金融会社から来ています、ほとんどのメンバーは深ビットコインとブロックチェーン信奉者です。ブロックチェーンは伝統的な独占金融システムを変え、より民主的、自治的な社会構造を構築すると確信しています
また以下は「検証128」で検証したスマートコイン (https://shzhengyou.com/#/) のサイトの「私たちに関しては」のサブページの記述です。
やはり記述を以下に書き出します。
>Smartcoin(Smartcoin)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 Smartcoin(Smartcoin)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。
いずれの場合もケイマン諸島に登録があってコアオペレーションチームは香港にありますという非常によく似た記述になっています。そしてそれ以上の具体的な連絡先情報がないのも同じです。このサブページの相互比較では記述の形式などにも明らかに共通性が認められ、これらのサイトが同じテンプレートから同じグループによって量産されたサイトであることは確実でしょう。
連絡先情報がこれだけでは話にならないので各サイトのWho Is 情報を確認しました。以下には表題最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) のサイトのWho Is 情報を示します。
まず黄色の枠で囲った部分を見るとドメインの登録日が2017年3月12日、アップデート日が2024年3月10日となっています。また赤枠で囲った部分に登録者情報がありますが多くの項目が非開示となっており、開示されているのは登録者の所在地が「JILIN, CN」であることだけです。これは中国の吉林省を意味します。
本項で検証対象としている5つのサイトについてWho Is 情報を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 アップデート日 登録者所在地
コインホーム (cqsyyz.com) 2017年3月12日 2024年3月10日 中国・吉林省
コインホーム (codexfly.com) 2018年5月25日 2023年7月7日 記載なし
コインホーム (cdunite.com) 2015年3月11日 2024年3月10日 中国・吉林省
コインホーム (coinhome-web.com) 2024年3月7日 2024年3月7日 中国・吉林省
パックスフル (paofccc.com) 2013年3月5日 2024年3月3日 中国・吉林省
4番目のコインホーム (https://coinhome-web.com/#/) だけが2024年3月7日に登録・開設された非常に新しいサイトですが、他の4つのサイトは2013年3月から2018年5月に登録されていて登録から6~11年ほど経過していることになっています。同じコインホームという名称で見かけもそっくりな4つのサイトが何年も間隔を開けて開設されたとは考えにくいので中古ドメインを買ってきて使い回ししている可能性の方が高いように思います。新規に取得したドメインを使っているのは表題4番目のコインホーム (https://coinhome-web.com/#/) だけではないかと思われます。Coinhomeというサイト名とURLアドレスが明確に似ているのも表題4番目のコインホーム (https://coinhome-web.com/#/) だけです。
また登録者情報は記載がない表題2番目のコインホーム (https://codexfly.com/#/) の場合を除いて全て所在地が中国の吉林省であるということだけしか情報開示されていません。情報開示は明らかに不充分、不適切ですし有効な金融ライセンスも確認出来ません。
本項で検証した5つのサイトの内、少なくとも表題最初のコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) については最初に引用したYahoo知恵袋への投稿で出金できなくなったという被害が確認されており、他にもコインホームというサイトでの投資を勧誘されたという複数の報告がネットに出ていることから既に多数の被害者が出ていてもおかしくないと思われます。またやはり本項の最初に書いたようにこれらのサイトは明らかに「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと部分的に明らかに似ており、それら以前に検証したサイトでも多数の被害報告が出ています。勧誘された経緯などからも非常に被害者が多い中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが極めて濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●FutureBitX (フューチャービットX https://trade.futurebitx.com/#/home、スマホ用サイト:https://m.futurebitx.com/#/home)
これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで「検証128」で検証した幾つかのサイトと明らかに似ている部分があり、同じテンプレートを利用して同じグループによって立ち上げられたサイトと考えられます。またこのサイトについては「雑記3」で説明した実在しない架空の地方新聞社のサイトでステルスマーケッティングが行われていることが確認されています。まずこのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた2件の質問を引用します。
詳しい状況は分かりませんが、「外国人」にフューチャービットXでの投資を勧誘されたようです。
「知人」という人物にプライマリーマーケットだからとフューチャービットXでの口座開設を勧められ、既に多少のお金を投資して出金出来ることも確認したが、信頼できるかという質問になっています。投資対象はVDDという新規に発行された仮想通貨のようです。さらに「上級」になるには1000ドルの入金が必要と言われて追加入金を勧められているようです。既に入金して出金も確認したのは1000ドル以下の少額だったものと思われます。この質問に対してベストアンサーでは最初は少額の出金には応じて信頼できるサイトだと思い込ませ、大金を入金させることに成功すると出金拒否ということになる可能性があるという指摘がされています。
それからフューチャービットXについて検索してみたところ、「雑記3」で説明している福岡新聞 (http://www.fukuoka-ken.com/) など実在しない偽の地方新聞社のサイトにステルスマーケッティング目的と思われる英文の記事が2件出ていることが判明しました。
▼Redefining The New Standard For Cryptocurrency Exchanges – FutureBitX Introduces Secure & Compliant User Agreement (2024年3月8日)
Google翻訳による日本語訳の結果も示しておきます。
このステルスマーケっティング目的と思われる記事にはひたすらフューチャービットXが投資先として信頼できるといったことが書いてあります。但し、フューチャービットXのサイトへのリンクは用意されておらず、非常に違和感があります。
もう1件の記事も記事冒頭の原文と日本語訳の画像を以下に示します。
▼VirtualDime Launches On FutureBitX Exchange, Leading The Financial Technology (2024年3月15日)
日本語訳の文章を以下に書き出します。
>金融テクノロジーをリードするVirtualDimeがFutureBitX Exchangeで開始
>米国デンバー – 暗号通貨および金融テクノロジー分野の継続的な発展において、暗号通貨取引所は資産取引と技術革新をつなぐ重要なプラットフォームとなっています。この革命の最前線に位置する FutureBitX Exchange は、最近、Web3 テクノロジーに基づいて構築された分散型金融 (DeFi) プロジェクトである VirtualDime (VDD) の正式立ち上げを目撃しました。これは、VirtualDime エコシステムのより広範な市場への拡大を示し、FutureBitX が仮想通貨取引領域におけるリーダー的地位を強化することを意味します。
おそらく新しい仮想通貨であると思われるVirtualDime (VDD) という仮想通貨を売り出そうとしているようです。但しこのVirtualDime (VDD) についてはこれ以上の詳しい情報は見当たりません。
「雑記3」で説明している福岡新聞以外の偽の新聞社サイトにもこれら福岡新聞の2つの記事と同じタイトル、同じ内容の記事が確認されます。福岡新聞の1つ目の記事、Redefining The New Standard For Cryptocurrency Exchanges – FutureBitX Introduces Secure & Compliant User Agreement に相当する他の偽の新聞社サイトの記事へのリンクを以下にまとめます。
これらは全て英語の記事なのですが、さらに検索してみると同じ内容の日本語の記事が掲載されているサイトが見つかってきました。それぞれのサイトに福岡新聞などの偽の新聞社サイトに掲載されていた2つの英文記事を日本語訳したような2つの記事が掲載されています。まず最初のジャパンヘルスグローバルというサイトに掲載されている記事について記事の冒頭部の画像と共に示します。
▼ジャパンヘルスグローバル (http://jp.jiangkangol.com/)
▽ジャパンヘルスグローバル:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
これらの記事の内容は基本的に福岡新聞などの偽新聞社サイトの英文記事が日本語訳された内容になっているのですが、1件目の記事の末尾には福岡新聞などの記事にはなかったフューチャービットXのサイトのURLアドレスなどを含む連絡先情報が示されています。以下にその連絡先情報の部分の画像を示します。
>メディア連絡先
>会社名:FutureBitX株式会社
>担当者:ジェシー
>Eメール:maketing@futurebitx.com
>住所:1309 17th Street Suite 80 Denver CO 80202 USA
>ウェブサイト:https://trade.futurebitx.com
記されているURLアドレスは本項の検証対象であるフューチャービットXのサイトのURLアドレスと一致しています。
そしてこれと同じタイトル、全く同じ内容の記事が以下のサイトでも見つかります。
▼ASIA NEWS (http://okinawa.asiatimenews.com/)
▽ASIA NEWS:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽ASIA NEWS:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼日本医療ネットワーク (http://jp.xingyiwenyao.com/)
▽日本医療ネットワーク:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽日本医療ネットワーク:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼今日のテクノロジー (http://tech.octoberweekly.com/)
▽今日のテクノロジー:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽今日のテクノロジー:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼DAILYSHIMBUN (http://dailyshimbun.com/)
▽DAILYSHIMBUN:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽DAILYSHIMBUN:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼日本への旅 (http://gotojp.club/)
▽日本への旅:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽日本への旅:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼ジャパンデイリー (http://jpdaily.org/)
▽ジャパンデイリー:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽ジャパンデイリー:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼日本のニュース (http://jpnews.club/)
▽日本のニュース:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽日本のニュース:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼アサヒデイリー (http://asahidaily.com/)
▽アサヒデイリー:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽アサヒデイリー:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼TOKYODAILY (http://tokyodaily.org/)
▽TOKYODAILY:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024年3月8日)
▽TOKYODAILY:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024年3月16日)
▼毎日の时事 (http://jijidaily.com/)
▽毎日の时事:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024-03-08)
▽毎日の时事:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024-03-16)
▼日本环球健康 (http://jp.huanqiuyiyao.com/)
▽日本环球健康:仮想通貨取引所の新たな標準を再定義する - FutureBitXが安全かつコンプライアンスのユーザー契約を発表 (2024-03-08)
▽日本环球健康:VirtualDimeがFutureBitX取引所に上場し、金融技術の新たな波をリードしています (2024-03-16)
これら計12個のニュースサイト (?) は全て日本語の記事しか掲載していないのですが、福岡新聞などの偽の新bン社サイトと同じでおそらく中国系のグループによって運営されているステルスマーケッティングが目的で運営されているサイトとしか思われません。12個のサイトに掲載されている記事は互いに互いに全く同じであり、サイト名からして「毎日の时事」「日本环球健康」といった明らかに日本語の活字ではない、中国語 (簡体字) の活字が使われている場合があり、記事の中にもしばしば日本語として違和感がある部分が見つかります。「环球」というのは「グローバル」、「世界的」といった意味のようです。また「ジャパンヘルスグローバル」とか「日本医療ネットワーク」といった明らかに医療、健康系のサイト名なのに仮想通貨投資に関する記事が多数掲載されているなどサイト名と記事内容が合致していないことにも大きな違和感があります。さらにこれら12個のサイトには運営者情報がありませんし、広告も掲載されていないようです。広告収入などもないとすればこれらのサイトが何の運営されているのか不明ということになります。
かなり長い前置きになりましたが、まず以下に表題のフューチャービットXというサイトの冒頭部の画像を示します。
▼フューチャービットX (https://trade.futurebitx.com/#/home) [表示言語:中国語、香港語、英語、日本語、韓国語、ロシア語、フランス語、スペイン語、ベトナム語、タイ語]
そしてこの冒頭部を見て気が付きましたがこのサイトは以前に「検証128」で検証した以下の3つのサイトと似ているようです。ちなみにこれら3つのサイトは既に何の告知もなく閉鎖されているようです。
▼クリプトグラフ (https://trade.cryptographeex.com/#/home)
▼Financingy (https://trade.financingy.com/#/home)
▼チェーンビル (https://chainbil-pro.com/#/)
クリプトグラフとFinancingyのサイトはURLアドレスが「https://trade.」で始まる点でもフューチャービットXのサイトと似ています。以下には比較の為にFinancingyのサイトの冒頭部の画像を再掲します。
フューチャービットXとFinancingyのサイト冒頭部を相互比較するとまず目につくのが
>信頼できる暗号通貨取引プラットフォーム
>厳格なプロトコルと業界をリードする技術的対策により、ユーザーの安全を保証するよう努めます
という標語的な文章が全く同じであることです。さらに表示言語の選択メニューの形式や選択可能な表示言語などにも共通性が認められます。左下に示したのがフューチャービットXの言語選択メニュー、右下に示したのがFinancingyの言語選択メニューです。
右上のFinancingyの言語選択メニューで選択可能な9言語 (中国語、香港語、英語、日本語、韓国語、ロシア語、フランス語、スペイン語、ベトナム語) に対して左上のフューチャービットXの言語選択メニューではタイ語が加わった10言語となっていて共通の9言語については並び順も同じです。
さらに以下ではスマホ用サイトを比較します。まずフューチャービットXのスマホ用サイトとスマホ用サイトのログイン画面を以下に示します。
次いで比較対象のFinancingyについてやはりスマホ用サイトとスマホ用サイトのログイン画面を以下に示します。
これら2つのサイトはログイン画面を相互比較すると互いに非常によく似ているようです。スマホ用サイトの比較ではサイト全体が似ているという訳ではないのですが、部分的には明らかに似ている部分が認められます。例えば以下はスマホ用サイトのメニュー部分の比較です。フューチャービットX → 比較対象のFinancingyの順で画像を示します。
この部分だけ抜き出して比較すると明らかに似ていることが分かると思います。
さらにPC用サイトに戻ってFinancingyのサイトとの比較を続けます。以下は「製品とサービス」と題されたサイトの特長を説明している部分の比較です。やはりフューチャービットX → 比較対象のFinancingyの順で画像を示します。
2つのサイトを比較すると3つのイラスト部分は全く異なりますが、表題や3つのイラストに添えられている文章などはかなり似ていることが分かります。特に以下に書き出した表題部分の文章は互いに全く同じです。
>製品とサービス
>世界中の何百万人ものユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引と資産管理サービスを提供し、ブロックチェーン経済の進化を助け、業界の新しいエコロジカル パターンを作り直します
また3つのイラストに添えられた3つの文章の項目名はいずれの場合も「グローバルレイアウト」「システムセキュリティ」「スムーズな取引体験」で一致しています。これらのサイトは間違いなく同じテンプレートから量産されたサイトでしょう。
次にフューチャービットXのサイトで連絡先情報を探しましたが、殆ど情報がありません。サイトの脚注部分には「私たちに関しては」というサブページへのリンクがあるのですが、実際にこのサブページに記されているのは運営者に関する情報ではなく、利用規約のようなものです。そのかなり長文の規約を見ていくと以下に示した文章を見つけました。
具体的な住所とか電話番号といった情報はないのですが、
>当社は、香港の関連法に従って香港で設立された会社であり
とあるので香港の会社であることだけは明言されています。しかしこれ以上の連絡先情報は見当たりませんし、金融ライセンスに関する情報もありません。さらに連絡先情報を求めて例によってサイトのWho Is情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2024年3月1日となっており、やはりかなり新しいサイトです。
改めて結論するまでもなく、このフューチャービットXというサイトは投資先として信頼出来るとは全く思えません。情報開示は明らかに不充分、不適切であり、金融ライセンスに関する情報も皆無です。またこのサイトは「検証128」で検証したクリプトグラフ、Financingy、チェーンビルという3つのサイトと明らかに似た部分が認められ、同じテンプレートから量産されたサイトと考えられます。そして少なくともクリプトグラフのサイトについて被害報告が確認されていること、これら3つのサイトがいずれも既に何の告知もなく閉鎖されていることを考えればフューチャービットXのサイトについても突然閉鎖される可能性があるものと考えざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●Coinworld (コインワールド https://www.helleniccoin.com/#/)
●Coinworld (コインワールド https://coinworld-web.com/#/)
●Coinworld (コインワールド https://interestfriends.com/#/)
最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、他の2つは「coinworld」を検索して見つけてきたサイトです。これら3つのサイトはURLアドレスが違うだけで明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトであり、また上で検証したサイトや「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた一連のサイトと共通点があり、同じグループによるサイトと考えられるのでここで検証します。
まず最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) についてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
状況がよく分かりませんが、詐欺かどうか確認したいという質問になっていて出金しようとしたところ収益の10%を追加入金するように要求されたということになっているのではないかと思われます。
とにかくこの質問投稿に記されていたURLアドレスのサイト、さらに表題の他の2つのサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に順に示します。
▼コインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/)
▼コインワールド (https://coinworld-web.com/#/)
▼コインワールド (https://interestfriends.com/#/)
これら3つのコインワールドというサイトは互いに全く見分けがつかないほど酷似しています。さらに以下では言語選択メニューを比較します。左下から右下に向かって表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) → 2番目のコインワールド (https://coinworld-web.com/#/) → 3番目のコインワールド (https://interestfriends.com/#/) → 上で検証したコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) の言語選択メニューを示します。
▼コインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/)
▼コインワールド (https://coinworld-web.com/#/)
▼コインワールド (https://interestfriends.com/#/)
スマホ用サイトを見てもこれら3つのコインワールドというサイトは互いに全く区別出来ません。そして以下には比較対象として上で検証したコインホームのスマホ用サイト (https://m.cqsyyz.com/#/) の画像を再掲します。
▼コインホーム スマホ用サイト (https://m.cqsyyz.com/#/)
一見してそれほど似ているようには見えませんが、スマホ用サイトの冒頭部に出てくる文章を以下に書き出してみます。
▼コインワールド
>暗号化された通貨取引を容易にす
>Coinworld XアプリケーションとWebサイトを使用すると、通貨取引の暗号化を簡単に開始できます笔
▼コインホーム
>暗号化された通貨取引を容易にする
>Coinhome XアプリケーションとWebサイトを使用すると、通貨取引の暗号化を簡単に開始できます笔
2つのサイトの文章は殆どサイト名の部分が入れ替わっているだけです。非常に違和感があるのはいずれのサイトの文章でも末尾に「笔」という日本語ではまず使わない漢字が付いていることです。この漢字は調べてみると文字や絵を書く「ふで」を意味する漢字のようですが、日本語なら「筆」を使うのが普通でしょう。意味不明です何かの間違いとしか思われませんが間違いの部分まで同じということはここで検証しているコインワールドと上で検証したコインホームのサイトは同じテンプレートからのコピペで構築されたサイトであると考えて間違いないものと思われます。さらに日本語ではまず使わない漢字が紛れ込んでいたことからこれらのサイトを立ち上げているのはやはり中国系のグループである可能性が極めて濃いものと考えます。
次にPC用サイトのトップページに戻って冒頭部に続いて出てくるのは仮想通貨の相場を示す表です。この部分でも3つのコインワールドのサイトは互いに全く同じに見えるので以下には代表して表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) のサイトの画像を示します。
8つの仮想通貨の相場情報が並んでいますが、BTC (ビットコイン)、ETH (イーサリアム)、LTC (ライトコイン) などよく知られた仮想通貨と並んでSACという聞き慣れない、仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) で情報を探しても見つからない仮想通貨がリストされています。さらにこのSACという仮想通貨のUSDT建ての日足チャートを以下に示します。このチャートも3つのコインワールドのサイトで全く同じなので以下に示すのは表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) のサイトのSAC-USDT日足チャート画像です。
このチャートによればこのSACという謎の仮想通貨は2024年4月20日に始値0.000243ドルで取引が始まっており、その後は一方的な右肩上がりのチャートになっており、この画像を取得した2024年6月上旬時点では0.009603504ドル、上場初値の実に395倍で取引されています。しかもこのチャートには陰線が見当たりません。毎日の初値よりも終値の方が高い状況が毎日続いているということです。
また以下はやはり表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) のサイトのSAC-USDTの5分足チャート画像です。
5分足チャートではさすがに陽線ばかりではありませんが、重要なのは5分足チャートで見てもローソク足が間断なく並んでいるということです。つまりそれだけ頻繁にこのSACという謎の仮想通貨の取引が成立しているということです。これだけ頻繁に取引が成立しているとなれば非常に多くの人が取引に参加しているはずですが、実際にこれらのサイトがかなり多くの顧客を抱えているかどうかは極めて疑問です。この点についてはまた後述します。
ちなみにこうした聞き慣れない仮想通貨が上場されていて日足チャートで見ると上場以来ほぼ陽線ばかり、右肩上がりの一方的な上昇相場になっているというパターンは「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきた各サイトで類似性が認められる一連のサイトでしばしば確認されています。例えば上で検証したコインホームというサイトのYMCという仮想通貨もその一例です。それ以外に確認されている異様な右肩上がりの日足チャートパターンを示す独自の仮想通貨のリストはコインホームの検証の中にあるので参照してください。
次に再びPC用サイトのトップページに戻りますが、相場情報の部分に続いて出てくるのは「製品とサービス」と題されたサイトの特長を説明している部分です。その部分の画像を以下に表題と同じ順、コインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) → コインワールド (https://coinworld-web.com/#/) → コインワールド (https://interestfriends.com/#/) という順で以下に示します。
この部分でも3つのコインワールドというサイトは互いに全く同じです。
そして「製品とサービス」という題字の下にある文章は以下のようになっています。
>世界中の何百万人ものユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引と資産管理サービスを提供し、ブロックチェーン経済の進化を支援し、業界の新しい生態学的パターンを再形成します
「何百万人ものユーザー」を抱えているというのですが、これが事実かどうかは極めて疑問です。この点についてはまた以下で触れることにします。
さらにサイトの特長として以下の3つの項目を挙げています。
>銀行グレードのセキュリティ
>オフラインコールドストレージ、マルチシグニチャ、多次元認証、10年間の財務セキュリティチーム、資産セキュリティの複数の保証
>分散ターミナルサービス
>モジュラーシステム、高性能、簡単な拡張、10,000レベルの同時実行性、ミリ秒レベルのマッチング時間、よりスムーズなトランザクション
>ユーザーエクスペリエンスに焦点を当てる
>細部を注意深く磨き、UIとインタラクションをレイヤーごとに確認すると、エクスペリエンスがより快適になり、トランザクションもこれから視覚的な楽しみになる可能性があります
そしてこの文章に既視感を感じたので調べてみると「検証128」で検証したWofbeeという名称の6つのサイトに同じ文章があることが分かりました。それら6つのWofbeeというサイトは既に閉鎖されていますが、以下には6つの同名のサイトの内、Wofbee (https://wodoop.com/#/) の相当部分の画像を示します。
コインワールドのサイトにあった
>銀行グレードのセキュリティ
>分散ターミナルサービス
>ユーザーエクスペリエンスに焦点を当てる
から始まる3項目の文章がこのWofbeeのサイトに存在していたことが確認出来ます。
同じグループが既に閉鎖されたサイトで使われていた文章を使い回しして新たなサイトを立ち上げているとしか思われません。
次に連絡先や金融ライセンスに関する情報を探しましたが、殆ど開示されていません。それらしい情報としては「私たちに関しては」と題されたサブページにある記述ぐらいしかありません。以下は表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) の「私たちに関しては」のサブページの画像です。他の2つのコインワールドのサイトでもトップページと同様、このサブページは全く同じです。
活字が小さいので文章の冒頭部を以下に書き出します。
>Coinworld(Coinworld)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 Coinworld(Coinworld)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。 。
これを上で検証したコインホームの「私たちに関しては」の文章と比較します。
>Coinhome(Coinhome)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 Coinhome(Coinhome)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。 。
2つのサイトの文章はサイト名の部分が入れ替わっているだけで他は全く同じです。ケイマン諸島に登録されていて、コアオペレーションチームは香港にあるとだけ書いてありますが、具体的な住所、電話番号といった連絡先情報は示されていません。金融ライセンスに関する情報は皆無です。また3つのコインワールドでこのサブページの記述は全く同じです。
連絡先情報がこれだけでは話にならないので例によって各サイトのWho Is 情報を確認しましたが登録者に関する記述があるのは表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) の場合のみです。以下にWho Is 情報の画像を示します。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2017年6月17日となっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者情報を以下にまとめました。
登録者名: NEVIABROTHERS S.A.
登録者住所: 2nd Floor, Allied Building Annex, Francis Rachel Street, Victoria, Mahe, Seychelles
電話番号: [+248] 6946562576
メールアドレス: futech@futech.gr
登録者はセーシェルにあるNEVIABROTHERS S.A.という法人になっています。この「NEVIABROTHERS S.A.」を検索すると公式サイト (https://www.neviabrothers.com/) が見つかってきましたが、このサイトは仮想通貨に関連したサイトではあるものの非常に情報が少なくて何をやっているのかよく分かりません。またこのサイトは情報流出の可能性があるのでアクセスしない方が良いという警告も出るので詳しく調べる気になりません (リンクは外しております)。以下にこのNEVIABROTHERS S.A.のサイトの冒頭部の画像だけ示しておきます。
租税回避地であるセーシェルの会社ということを考えればオフショア会社とか名目だけのペーパーカンパニーの可能性が疑われます。
一方で表題2番目、3番目の2つのコインワールドのサイトのWho Is 情報には登録者に関する情報はありません。サイトの登録・開設日、アップデート日のみ以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 アップデート日
コインワールド (www.helleniccoin.com/#/) 2017年6月17日 2017年7月3日
コインワールド (coinworld-web.com/) 2024年4月4日 2024年5月24日
コインワールド (interestfriends.com/) 2014年5月19日 2024年4月25日
表題2番目のコインワールド (https://coinworld-web.com/#/) のサイトだけ非常に新しいサイトですが、他の2つはドメインが登録されてからかなり時間が経っています。古いドメインのサイトはサイト名とURLアドレスが全く異なるので中古ドメインを買ってきて再利用している可能性が高いように思います。
それからこれら3つのコインワールドのサイトへのアクセス状況も調べてみました。以下は表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) へのアクセス状況を調べた結果です。
1日当たりの独立訪問者数が937人、1ヶ月のアクセス数が28319回となっています。しかしこれ以外の2つのコインワールドのサイトへのアクセスはいずれも検出限界以下となっていて非常に少ないです。
唯一アクセス数の結果が出た表題最初のコインワールド (https://www.helleniccoin.com/#/) についてもサイトの特長を説明している部分に記されていた
>世界中の何百万人ものユーザー
という記述、あるいはSACという謎の仮想通貨が5分足チャートで見ても間断なく取引されているという状況を正当化し、真実と思えるようなアクセス数ではありません。ユーザー数は明らかに大幅に水増しされている数字だと思われますし、5分足チャートは取引の実態を表しているとは思えません。
改めて結論するまでもなく、総合的に判断してこれらのサイトは投資先として到底信用出来るとは思えません。情報開示は明らかに不充分、不適切であり、明確な連絡先情報とか金融ライセンス情報が見当たりません。サイトの記述にはユーザー数など虚偽を疑われる部分が認められます。また最初に書いたように上で検証したコインホーム以下のサイトや「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきたい一連のサイトと明らかな共通点が認められることから同じグループによって量産されたサイトの1つだと思われ、それらのサイトが短期間で告知もなしに閉鎖されている現状、あるいは被害報告が出ているサイトもあることから非常に危険なサイトである疑いが濃厚と考えざるを得ません。そもそも同じ名称、同じ見かけのコインワールドというサイトが3つも共存している時点で非常に危険としか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。特にSACというチャートの上では異様な右肩上がりの相場上昇を示している謎の仮想通貨への投資は極めて危険と考えざるを得ません。
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://sankaworld.com/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://bbcoin-pro.com/#/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://hmmlm.com/#/)
●Bbcoin-pro [CAX] (Bbコイン-プロ https://khbcoin.com/#/)
最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) はYahoo知恵袋に投資を勧誘されたという質問が出てきたサイト、他の3つのサイトは「Bbcoin-Pro」というサイト名を検索して見つけてきたサイトです。これら4つのBbコイン-プロというサイトはURLアドレス以外では互いに区別出来ないほど極めてよく似ており、同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと思われます。またこれらのサイトは上で検証したコインホーム以下のサイトや「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきたい一連のサイトと共通点が認められ、同じグループによるサイトと考えられるのでここで検証することにします。
まず最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) についてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
X (旧Twitter) 経由でDMを送ってきた人物からBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) でのcaxという新しい仮想通貨のICO投資を勧められ、怪しいと思いながら少額を仮想通貨建てで入金してしまったようです。その後、出金できたようですが、「検証63」以降で検証している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺では最初は少額の出金には応じて信用できる投資先だと思い込ませる手口がしばしば報告されているのでそれだけで信頼できる投資先とは判断できません。ともかくこの質問に出てきたBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) というサイト、さらに「Bbcoin-Pro」を検索して見つかってきた3つの同名のサイトについて表題と同じ順でまず冒頭部の画像を以下に示します。
▼Bbコイン-プロ (https://sankaworld.com/)
▼Bbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/)
▼Bbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/)
▼Bbコイン-プロ (https://khbcoin.com/#/)
これら4つのBbコイン-プロという名称のサイトの冒頭部は互いに全く区別出来ないほど酷似しています。さらに以下はこれら4つのサイトの言語選択メニューです。左下から右下に向かって表題と同じ順、Bbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) → Bbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://khbcoin.com/#/) という順で4つのサイトの言語選択メニューの画像を示します。
この言語選択メニューについても4つのBbコイン-プロのサイトは互いに酷似していて全く区別出来ません。選択出来る表示言語は上から英語、中国語、香港語、ドイツ語、トルコ語、韓国語、フランス語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語の11言語となっています。そしてこの言語選択メニューは上で検証したコインホーム以下のサイトや「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきたい一連のサイトの言語選択メニューとよく似ています。
比較の為に左下から右下に向けて、上で検証したコインホーム (https://cqsyyz.com/#/) → 「検証121」で検証したフォックスエクスチェンジ (https://foxtalestud.com/#/) → 「検証128」で検証したスマートコイン (https://shzhengyou.com/#/) → 同じく「検証128」で検証したテクニック (https://technique-clo.com/#/) の言語選択メニューを示します。
▼Bbコイン-プロ (https://sankaworld.com/)
▼Bbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/)
▼Bbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/)
▼Bbコイン-プロ (https://khbcoin.com/#/)
スマホ用サイトを見ても4つのBbコイン-プロのサイトは互いに全く同じに見えます。そして気になるのは以下に拡大画像を示した部分です。
>資金の安全在全面的仁保障少子
という部分は日本語として意味が分かりません。フォントも日本語のフォントではないように見えるフォントが混じっているように見えます。このサイトを運営しているのはやはり中国系のグループである可能性が伺われます。
次にPC用サイトに戻りますが、冒頭部に続いては仮想通貨の相場情報が示されている部分が出てきます。以下は4つのBbコイン-プロのサイトを代表して表題最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトの相場情報が示されている部分の画像です。
10種類の仮想通貨のUSDT建て (ドル建て) 相場情報が示されていますが、ビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH) などメジャーな仮想通貨に加えて5番目にCAXという仮想通貨の相場情報が出ています。このCAXという仮想通貨はおそらく本項の最初で引用したYahoo知恵袋の質問投稿に出てきたICO投資を勧められた仮想通貨だと思われます。ちなみに仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) でCAXについて調べてもそれらしい仮想通貨の情報は見つかりません。Bbコイン-プロのサイトでもこのCAXという仮想通貨のICO情報などは見当たりませんが、値動きを示すチャートだけは見ることが出来ます。以下にはまず表題最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトでのUSDT建て (ドル建て) の日足チャートを示します。
このチャートを見ると2024年5月28日からチャートが始まっており、ちょうど1ヵ月ほどの間、日足チャートは一方的な右肩上がりになっています。5月28日の始値は0.000061954ドル、この画像を取得した時点では0.0166ドルほどになっており、1ヵ月ほどで始値の269倍に暴騰していることになっています。このチャートは4つのBbコイン-プロのサイトで基本的に同じです。
さらに以下は同じCAXという仮想通貨の5分足チャートを示します。こちらも4つのBbコイン-プロのサイトで同じなので代表して表題最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトでの5分足チャートを示します。
5分足チャートで見てもローソク足が間断なく並んでいます。非常に多くの人がこの仮想通貨の売買に参加していなければこうしたチャートにはなりません。しかし本項で検証している4つのBbコイン-プロのサイトへのアクセスは非常に少ないようです。例えば以下はチャートを示した表題最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトへのアクセス状況を調べた結果です。
1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が軒並み検出限界以下となっています。本項で検証している他の3つのBbコイン-プロのサイトでも同様に検出限界以下のアクセスしかないという結果になります。
Bbコイン-プロというサイトがこれ以外にも存在している可能性もありますが、CAXという情報が殆ど見つからない謎の仮想通貨が本当に5分足チャートで見てもローソク足が間断なく並ぶほどに頻繁に取引され、右肩上がりの一方的な上昇相場になっているかどうか極めて疑問です。特にこうしたかなり不自然な右肩上がりの日足チャート+間断なくローソク足が並ぶ5分足チャートというパターンは例えば上で検証した4つのコインホームというサイトで取引されていたYMCという仮想通貨、「検証128」で検証した2つのFASTBITRAというサイトで取引されていたSNMSという仮想通貨などでも確認されており、実際の取引を反映したチャートなのかどうか極めて疑わしいと考えざるを得ません。ちなみに「検証128」で検証した2つのFASTBITRAというサイトはいずれも既に閉鎖されているようです。投資を勧誘されてCAXに投資してしまった人たちに見せて資産が増えていると思い込ませる為の架空のチャートではないかと考えざるを得ません。
次に示すのはサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分の画像です。やはり表題と同じ順、Bbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) → Bbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://khbcoin.com/#/) という順で4つのサイトの画像を示します。
この部分でも4つのBbコイン-プロのサイトは互いに全く同じに見えます。同様に以下は「選ぶ理由 Bbcoin-pro」と題された部分の比較です。ここでも表題と同じ順、Bbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) → Bbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/) → Bbコイン-プロ (https://khbcoin.com/#/) という順で4つのサイトの画像を示します。
この部分でも4つのBbコイン-プロのサイトは互いに全く同じです。そしてこの部分に記されている文章には特徴的な部分があり、過去に検証したサイトの記述と似ていることに気が付きました。3つの項目の文章を以下に書き出します。
>いつでもどこでもスムーズな取引
>iOS、Android、MACの全部のプラットフォームをカバーする、直感的なインターフェイス、リアルタイムの注文、分析ツールなどを備えたモバイルクライアントをユーザーに提供します
>新人ゴスペル、登録してプレゼントをお楽しみください
>初心者、上級トレーダー、機関ユーザー向けのツールを提供する世界トップのデジタル資産取引プラットフォーム上で
>たくさんの機能が1つのアプリに集約されています
>これらはアプリで提供している主要な機能の一部にすぎません。詳細を知るには、カスタマーサポートにお問い合わせください。
特に気になるのは2つ目の項目の文章の「新人ゴスペル」という部分で意味が全く分かりません。そしてこの「新人ゴスペル」という部分で気が付いたのですが、この文章は「検証128」で検証したXEX-PMという名称の7つのサイトにある文章と一致しています。以下には7つのXEX-PMのサイトの内、XEX-PM (https://xex-pm.com/#/) のサイトの画像を再掲します。
このXEX-PMのサイトには4つの項目がありますが、その内、最初の3つの項目の文章が4つのBbコイン-プロのサイトの文章と一致しています。特に第2項目の
>新人ゴスペル、登録してプレゼントをお楽しみください
という意味不明の文章が一致していることは偶然とは思えません。「新人ゴスペル」という意味不明の部分については「検証128」に書いたXEX-PMの検証でも同じことを書きましたが、中国語の文章からの誤訳ではないかと思われます。以下はBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトで表示言語を中国語にした場合の同じ部分の画像です。
2番目の項目の文章が以下のようになっています。
>新人福音,注册享好礼
ここで「新人福音」の部分を「新人ゴスペル」と翻訳しているのだと思われますが、中国語版の「新人」はおそらく「新たに登録した人」、「福音」は「朗報」と訳すべきものと思われます。この部分をGoogle翻訳で改めて日本語訳すると
>新しい人たちに朗報です。サインアップして素敵なプレゼントをお楽しみください。
となります。こうした点からもこれらのサイトを運営しているのは中国系のグループである可能性が強く示唆されるように思われます。
次に4つのBbコイン-プロのサイトで連絡先情報を探しましたが殆ど情報がありません。以下に示すのは4つのBbコイン-プロのサイトを代表して表題最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) のサイトの「私たちに関しては」というサブページの記述です。
まずこの「私たちに関しては」のページについても上で検証したコインホーム以下のサイトや「検証107」、「検証115」、「検証121」、「検証128」で検証してきたい一連のサイトの「私たちに関しては」のページとかなり似ているように思われます。
そして「私たちに関しては」という項目なのに連絡先情報に関連した記述は赤枠で囲った部分に記されている
>本社はシンガポールにあります。
という記述のみです。これ以上の具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報は見当たりません。メールアドレスさえ開示されていないようです。情報開示は明らかに不充分、不適切です。
連絡先情報を求めて各サイトのWho Is 情報も確認しましたが、開示されている情報はわずかです。サイトの登録・開設日、アップデート日、登録者の所在地について以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 アップデート日 登録者所在地
Bbコイン-プロ (sankaworld.com) 2001年8月3日 2024年5月30日 記載なし
Bbコイン-プロ (bbcoin-pro.com) 2024年5月27日 2024年6月20日 記載なし
Bbコイン-プロ (hmmlm.com) 2002年5月15日 2024年6月24日 中国・吉林省
Bbコイン-プロ (khbcoin.com) 2023年6月29日 2024年6月1日 中国・吉林省
最初のBbコイン-プロ (https://sankaworld.com/) は2001年8月、3番目のBbコイン-プロ (https://hmmlm.com/#/) は2002年5月にドメイン名が登録されていますが、これらは中古のドメインを買ってきて再利用している可能性が考えられます。サイト名であるBbcoin-proとURLアドレスがおおよそ一致しているのは3番目のBbコイン-プロ (https://bbcoin-pro.com/#/) だけであり、他の3つのサイトはサイト名 (Bbcoin-pro) と全く異なるURLアドレスであることは、それら3つのサイトがそもそも別の目的で登録されて使われなくなった後で再利用されたという可能性と矛盾しないように思われます。つまりこれら4つのサイトはいずれも実際には最近開設されたばかりのサイトである可能性が充分に考えられます。
総合的に判断してこれら4つのBbコイン-プロというサイトは投資先として全く信用出来ません。そもそもURLアドレスが違うだけでサイトの見かけが全く同じ同名のサイトが少なくとも4つ存在しているという時点で非常に怪しいですし、情報開示は明らかに不充分、不適切です。連絡先情報は殆ど開示されておらず、情報の信頼性も疑問です。金融ライセンスも確認出来ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。