検証27

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘が確認されていますし、出金に困難が生じているという報告が出ているサイトも含まれています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証15ページ目です。「検証28「検証29「検証30「検証31「検証32「検証33「検証34「検証35「検証36「検証37「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


●Bsusdfes Investmen Ltd (https://www.bsusdfesfx.com/Jp)

●acx (https://www.acxfx.com/)

●IOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド https://iotaglobalfx.com/Jp)

●South Century Group Limited (サウスセンチュリーグループリミテッド http://www.southcenturyfx.com/Jp)

●BKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://bkyhyo.com/Jp)

●Richness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド https://richnes5.com/jap/)

●BKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://www.bkyhyoltd.com/Jp)

●Our Company (アワーカンパニー http://mivolisprimelimited.com/)

●interva (https://intervatefex.com/Jp)

●interva (https://rfgfx.com/Jp)

●Elderton / interva (エルダートン / interva https://www.eldercapfx.com/)

●gsfx (https://kraewd.com/en)

●Our Company (アワーカンパニー https://audglobal.com/Jp.html)

●Our Company (アワーカンパニー https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html)

●AUS global limited (AUSグローバルリミテッド https://ausglobald.com/)

●SMK (https://www.radiantfex.com/Jp)

●Illuminati Markets limited (イルミナティ マーケッツ リミテッド https://illuminatiprofx.net/jap)

●Auric Markets Limited (Auricマーケッツリミテッド https://auricvip.com/jap)

●MGL global (MGLグローバル https://www.mglglobalfx.com/jap)

●OTOFPR LIMITED (OTOFPRリミテッド https://www.otofpr.life/en.html)

●ALTMAN FINANCE INVESTMENT CO., LTD (アルトマンファイナンスインベストメントカンパニーリミテッド https://www.altman-inc.com/)

●Richness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド https://www.richepfx.com/jp/)

●Onoka Capital Limited (Onokaキャピタルリミテッド https://www.onokafx.com/)

●Starek Co. Ltd (Starek カンパニーリミテッド https://www.starekforex.com/)

●ARE INTERNATIONAL FOREX (AREインターナショナルフォレックス https://www.arefxmarket.com/)


まず以下の2つのサイトをまとめて検証します。


●Bsusdfes Investmen Ltd (https://www.bsusdfesfx.com/Jp)

●acx (https://www.acxfx.com/)

最初のBsusdfes Investmen LtdはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。名称の2番目の単語「 Investmen」は「 Investment (インベストメント、投資)」の間違いではないかと思われるのですが、サイトの複数個所で「 Investmen」になっていますし、後述するイギリスの法人登録も「 Investmen」になっています。表題2つ目のacxというサイトはBsusdfes Investmen Ltdのサイトからの画像検索で見つかってきた関連サイトです。まずBsusdfes Investmen Ltdのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への投稿の引用から始めます。

2021年5月8日投稿

マッチングアプリで知り合った女性から勧誘されて身分証明書などを送って口座開設まで進んだものの入金を躊躇しているという状況のようです。勧誘の経緯としては「検証13」の冒頭にまとめた一連の詐欺サイトに関する手口と合致しているように思われます。とにかくこの質問に出てきた「bsusdfesfx」を検索して表題のサイトにアクセスしてみました。以下がそのサイトの冒頭部のキャプです。

表示対応言語は英語、香港語、日本語、ロシア語となっています。

そしてこのサイトを見て直ぐに気が付きましたが高層ビルかタワーの展望室で撮影されたと思われる背景画像は「検証16」「検証23」で検証してきた10個以上のサイトで使われていた背景画像と同じものです。例えば以下は「検証23」で取り上げたInternational Forex (インターナショナルフォレックス https://www.international-forex.com/Jp)のサイト冒頭のキャプです。明らかに同じ画像が背景に使われています。

これと同じ画像は「検証16」で検証したマックスマーケットFX (その後改称してインターナショナルフォレックス)  など9個のサイト、「検証23」で検証したインターナショナルフォレックス (https://www.international-forex.com/Jp)以外にセンターフォーカスガイドグローバルリミテッド (https://www.center-focus.com/Jp)など3つのサイト、合計現時点で13個のサイトでサイト冒頭の背景画像として使われていることが確認されています。Bsusdfes Investmen Ltdのサイトは同じ背景画像を使っている他の13個のサイトと比べると最も似ていないサイトなのですが、とにかく同じ背景画像を使っているサイトが少なくとも14個確認されたということになります。

そしてBsusdfes Investmen Ltdのサイトは他の13個のサイトと最も似ていないと書きましたが合計14個のサイトではいずれの場合もサイト冒頭の背景画像は固定ではなく、3つの背景画像がスライドショー形式で次々と入れ替わる形になっています。他の2パターンの背景画像についてもBsusdfes Investmen Ltdのサイトとインターナショナルフォレックスのサイト(https://www.international-forex.com/Jp)で比較してみるとやはり同じ背景画像が使われていることが分かります。まず以下が2つ目のパターンの背景画像の比較で左下がBsusdfes Investmen Ltd、右下がインターナショナルフォレックス(https://www.international-forex.com/Jp)からのキャプです。

同様に以下がスライドショー形式で出てくる3番目のパターンの比較です。これも左下がBsusdfes Investmen Ltd、右下がインターナショナルフォレックスのサイトからのキャプです。

トリミング (画像の切り取り方) は2つのサイトで違いますが3パターンの背景画像それぞれが同じ画像由来であることは間違いありません。背景画像以外の部分ではかなり異なる部分もあるのですが3パターンの背景画像がいずれも明らかに一致しているとなればこれは明らかに偶然とは思えません。Bsusdfes Investmen LtdはマックスマーケットFXやインターナショナルフォレックスなど13個のサイトと同じグループによるサイトと考えて間違いないと思われます。

しかしBsusdfes Investmen Ltdのサイトがインターナショナルフォレックスなど13個のサイトと明らかに似ているのはこの冒頭部だけでこれ以降の部分には非常に似ている部分はありません。しかしBsusdfes Investmen Ltdのサイトのこれ以降の部分はまた別のサイトと明らかに似ていることが分かりました。そのサイトが表題2番目のacxというサイトであり、Bsusdfes Investmen Ltdのサイトからの画像検索で見つけてきたサイトです。実はそのacxというサイトについては画像検索する以前にacxという関連サイトの存在が予期されていました。すなわちBsusdfes Investmen Ltdのサイトをパソコンで開いてキャプを撮る為にウインドウのサイズを狭くしたところ、メニューバーが折りたたまるのと同時に以下のキャプに示したようにサイト最上部に「acx」というロゴが出現しました。

この謎のロゴを拡大したのが左下のキャプです。右下に示したBsusdfes Investmen Ltdのロゴとは全く異なります。

この理解不能で奇怪な状況の原因はよく分からなかったのですが元々Bsusdfes Investmen Ltdのサイトはaxcという名称の別サイトをテンプレートにして作られており、サイトを作り替える際に誤って置き換えるべきロゴが以前のまま残ってしまったのではないかと考えられました。そしてacxのサイトが現在でも存在しているのだとすればそれはBsusdfes Investmen Ltdのサイトと似ている部分があることが予測されました。そこで実際にBsusdfes Investmen Ltdのサイトの画像の幾つかを画像検索に掛けてみると存在が予測されていたacxのサイトが見つかってきました。以下が見つかってきたacxのサイトの冒頭部のキャプです。

上のキャプの左上に見えるロゴは確かにBsusdfes Investmen Ltdのサイトに出現した謎のロゴと一致しています。表示対応言語は英語とベトナム語になっています。そしてこのサイトの冒頭部も幾つかの背景画像がスライドショー形式で入れ替わり表示されますが、それらの背景画像はいずれもBsusdfes Investmen Ltdの冒頭部に出てくる背景画像とは似ていません。サイトの冒頭部を比較する限りはBsusdfes Investmen Ltdとこのacxというサイトが同じテンプレートから作られたようには見えません。

しかしこの冒頭部に続く部分を見ていくとやはり2つのサイトで明らかに似ている部分が確認出来ます。以下、2つのサイトの比較においてはacxのサイトは日本語表示に対応していないのでBsusdfes Investmen Ltdのサイトについても英語版のキャプを示します。例えば以下は2つのサイトの口座開設の手順を説明していると思われる部分のキャプです。

それぞれ3枚の画像が並んでいますが左側と中央の画像は全く同じ画像でしょう。右側の画像は明らかに異なりますが、Bsusdfes Investmen Ltdの3枚目の画像はacxのサイトで冒頭部の背景画像に使われている画像と同じものでしょう。

また以下はマルチプラットフォーム対応を説明する部分のキャプの比較です。

左側のパソコン、タブレット、スマホの画面が並ぶ画像が画像検索に掛けてacxのサイトを見つけてきたので画像が互いに酷似しているのは当然ですが右側の文章もサイト名、「Bsusdfes Investmen Ltd」と「ACX」が入れ替わっているだけで同じ文章になっています。

さらに以下は取引対象を説明する部分です。

この部分では項目数がBsusdfes Investmen Ltdで3項目、acxで6項目となっていますが内容的には大した違いはありません。添えられているイラストも互いに酷似しています。そしていずれの場合でも最初の項目は「Forex Trading」つまりはFXとなっていて55種類以上の通貨ペアが取引可能であると書いてあります。但し「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺の疑いが強いサイトの多くと同様、具体的に取引できる通貨ペアの種類とかリアルタイムの相場情報やチャートといったものは見当たりません。口座を開設してログインすればそういった情報が出てくるのかもしれませんが非常に違和感があります。

とにかくBsusdfes Investmen Ltdのサイトで違和感がある形で見つかったacxのロゴから予測されたようにこれら2つのサイトは同じグループによって運営され、同じテンプレートから作られたサイトで間違いないでしょう。実際にはacxのサイトが先に作られ、それを改編してBsusdfes Investmen Ltdのサイトが作られたと考えるのが最も妥当と思われます。

次に2つのサイトの連絡先情報や金融ライセンスを確認します。まずBsusdfes Investmen Ltdの場合ですが開示されているのは以下のキャプに示したメールアドレスのみです。

>Email: support@bsusdfesfx.com

住所も電話番号も金融ライセンス情報も見当たりません。これは話にならないです。

次はacxの場合ですがこちらは連絡先情報が一応は開示されています。

>First Floor, First St. Vincent Bank Ltd. Building, James Street, Kingstown, St. Vincent And the Grenadines

>Phone: 1900299962

>Email: support@acxfx.com

しかしこの連絡先情報には明らかに問題があります。まず住所が租税回避地で有名なセントビンセント・グレナディーンになっています。この時点でオフショア会社などを利用した架空住所の可能性が疑われますが、実際にこの住所を検索してみるとかなり多くのFX業者がこの住所を所在地としていることが判明しました。例えば本サイトの旧サイトである「危ない投資の備忘録」「海外FX業者検証7」で検証したMYFX Markets (マイエフエックスマーケッツ https://myfxmarkets.com/ja/) や本サイトで検証した以下のサイトでも同じ住所が所在地として登場しています。

「検証5」 HASTフォレックス

「検証10」 ユートピア

「検証11」 フォーカスマーケッツ、アキシムトレード

「検証25」 PUプライム (https://jp.puprime.net/)

「検証48」 AMマーケッツ

「検証59」 ウィートレードインターナショナル、モガインターナショナル / モガFX

「検証75」 Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプション

これはますますオフショア会社などの住所である可能性が高くなったように思われたのでセントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA)のサイト (http://svgfsa.com/) で登録されているオフショア会社のリストを見ると以下のキャプに示した2つのオフショア会社が同じ住所を所在地としていることが判明しました。

▼EURO-CARIBBEAN TRUSTEES LTD (https://construct.ectl-svg.com/)

▼ST. VINCENT TRUST AND ESCROW LTD (https://truststvincent.com/)

acxの所在地情報には私書箱番号がありませんがセントビンセント・グレナディーンの住所はこれらのオフショア会社のいずれかを利用した架空住所の可能性が強いと考えます。

さらに電話番号が問題です。

>Phone: 1900299962

この電話番号はデタラメとしか思えないのです。国際電話の国番号リストを見るとセントビンセント・グレナディーンの国番号は[+1-784]です。この電話番号にはセントビンセント・グレナディーンの国番号に該当すると思われる部分がありませんし、そもそも国番号らしき部分がありません。一体この電話番号はどこの国の電話番号なのか全く分かりません。連絡先情報は信用し難いです。

さらにacxのサイトの脚注には以下のキャプに示した記述があります。

>ACX LLC is incorporated under registered number 378 ACX 2020 by the registrar of Limited Liability Companies, registered by the Financial Services Authority (FSA).

この文章は意味不明な部分があるのですがおそらくセントビンセント・グレナディーンのFSAから何らかのライセンスを得ていると主張しているように思われます。さらにライセンスの証拠であるとして何やら証明書の画像データーが示されています (以下のキャプ参照)。

しかしこの証明書の画像は金融ライセンスの証明ではなく法人登録の証明書ではないかと思われますし、セントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA)のサイト (http://svgfsa.com/) でacxの登録を探しても該当がありません。

そもそも金融ライセンスを取得していることを証明したいならばこんな証明書の画像などではなく、金融ライセンスを出している公的な機関のサイトへのリンクを用意する方がよほど簡単で信頼性が高いはずです。

さらに海外FX業者の一連の検証で何度も引用していますがセントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA)のサイト (http://svgfsa.com/) からは以下のキャプに示したように2018年3月29日付でFX業者やバイナリーオプション業者には金融ライセンスを発行しないという告知が出ています。

結局axcが何らかの金融ライセンスを取得していることを確認出来ません。

それからメールアドレスしか連絡先情報が開示されていなかったBsusdfes Investmen Ltdについてですが、「検証13」以降で検証してきた中国系と思われるサイトでしばしばイギリスの法人登録が見つかることからBsusdfes Investmen Ltdについてもイギリスの法人登録を探したところBsusdfes Investmen Ltdのものと思われる法人登録があっさり見つかってきました。

法人登録の日付は2021年3月22日とこの検証を書いている2021年5月半ばの時点でまだ2ヵ月も経過していない非常に新しい法人登録です。住所は

>Unit G1, Capital House 61 Amhurst Road, London, United Kingdom, E8 1LL

となっていて調べてみるとこの住所にはかなり多くの法人登録があることは分かりました。それら登録住所が全く同じ法人の中には本サイトで検証対象とした以下のサイトに対応すると思われる以下の法人登録も含まれています。

「検証25」 GARDALA  → 法人登録

グリーンスタンウエルス  → 法人登録

IDFパワーウエルス  → 法人登録

「検証28」 Carrodセキュリティーズカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証29」 Loowire グローバルリミテッド  → 法人登録

「検証34」 グリーンスタンウエルスリミテッド  → 法人登録

カウトレーディングウエルスリミテッド → 法人登録

DBAYEマーケット → 法人登録

CoWosホールディンググループリミテッド → 法人登録

「検証40」 ヤマトグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド法人登録 (おそらくサイトの旧称に対応)

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証53」 エリートストラテジーコーポレーションリミテッド法人登録

「検証56」 VIPOTOR → 法人登録

BULUTUN → 法人登録

POOPAC → 法人登録

「検証59」 Poipexマーケットリミテッド  → 法人登録

アイコニックマネジメント  → 法人登録

さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なPLASMAORACLE (プラスマオラクル) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるPLASMA ORACLE GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13430842)でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。

この住所に具体的に何が実在しているのかは分かりませんがこれらの運営元が部屋番号まで同じ住所に共存するとは考えにくく、オフショア会社を使った架空住所の可能性を疑わざるを得ません。さらにこの法人登録の経営者情報を見ると唯一の経営者として以下のキャプに示したLU, Yundongという人物が示されています。

このLU, Yundongという人物は中国国籍、中国在住で1998年3月生まれですから2021年3月22日の法人登録の時点で22歳あるいは既に誕生日を迎えていても23歳の若者ということになります。残念ながらこの人物の中国の住所については開示されていないようです。

これ以外にもサイトのWho Is情報にそれぞれの断片的な連絡先情報が出てきます。まず以下がBsusdfes Investmen LtdのサイトのWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日が2021年3月22日となっています。これは上で示したイギリスの法人登録の日付と完全に一致しています。上で示したイギリスのBsusdfes Investmen Ltdのものと思われる法人登録がここで検証しているBsusdfes Investmen Ltdのものである可能性は高いと考えます。そして赤枠で囲った部分に所在地情報がありますがGuangdong, CNとなっています。これは中国の広東省を意味します。やはりBsusdfes Investmen Ltdの運営は中国に本拠がある可能性が高いように思われます。

一方でacxのサイトのWho Is 情報は以下のキャプのようになっています。

黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2020年5月13日となっています。上の検証でacxのサイトをテンプレートにBsusdfes Investmen Ltdのサイトが作られた可能性が示唆されていますが、acxのサイトの方が10ヵ月ほど前に開設されていたことになりますからaceのサイトを元にBsusdfes Investmen Ltdのサイトを作ったと考えても特に矛盾はありません。

さらに赤枠で囲った部分に断片的な連絡先情報がありますがこれを書き直すと以下のようになります。

登録者名: ACX LLC

登録機関名:ACX

住所: First Floor, First St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown, 3011DK,  St. Vincent And the Grenadines

電話番号:+1.7844856124

メールアドレス:uranofis@gmail.com


住所はacxのサイトにも記されていたオフショア会社の住所と一致する住所です。一方で電話番号とメールアドレスはacxのサイトに記されていたものとは異なります。こちらの電話番号はセントビンセント・グレナディーンの国番号[+1-784]から始まっています。acxのサイトに記されていた

>Phone: 1900299962

という電話番号よりはセントビンセント・グレナディーンの国番号から始まっているだけ住所と矛盾がなくてマシですがどれほど信頼できる情報かどうかは疑問です。そしてメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともなFX業者の連絡先とは思えません。

まとめとしてまずBsusdfes Investmen Ltdついては最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿に出てきた勧誘の経緯が「検証13」冒頭で説明した詐欺勧誘の手口に一致すること、サイトで連絡先情報や金融ライセンスの開示が皆無に近いこと、イギリスの法人登録やWho Is 情報で他の一連の詐欺サイトの一部と同様、中国との繋がりが確認されることなどから信頼出来るサイトとは到底思えません。また2つ目のacxのサイトについても連絡先や金融ライセンスに関する情報に大きな疑義があり、やはり到底信用出来るサイトとは思えません。こちらはこれまでのところ勧誘されたとか被害に遭ったといった情報は確認されていませんがやはり危険なサイトである可能性が濃厚です。

これらのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを推奨します。


●IOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド https://iotaglobalfx.com/Jp)

●South Century Group Limited (サウスセンチュリーグループリミテッド http://www.southcenturyfx.com/Jp)

●BKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://bkyhyo.com/Jp)

●Richness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド https://richnes5.com/jap/)

最初のIOTAグローバルリミテッドのサイトは上で検証したBsusdfes Investmen Ltdと同じIPアドレス上にあるサイトとして見つかってきたサイトです。それ以外の3つのサイトはIOTAグローバルリミテッドのサイトから画像検索で見つかってきたサイトであり、明らかに似ています。そしてこれら4つのサイトは「検証22」で検証したEthusdt international limited (Ethusdtインターナショナルリミテッド https://ethusdtbtc.com/Jp/) と非常によく似ており、同じテンプレートから作られたサイトと思われます。これらのサイトでの投資を勧誘されたとか投資したら出金出来なくなったといった情報は確認されていませんが、「検証13」以降で検証してきたサイトとの共通点が認められ、日本語表示に対応しているのに日本の金融商品取引業者の登録はありません。以下ではEthusdtインターナショナルリミテッドを含めた合計5つのサイトを比較しながら検証します。まずそれぞれのサイトの冒頭部のキャプを以下に示していきます。

▼IOTAグローバルリミテッド (表示言語:英語、フランス語、日本語、ロシア語)

サウスセンチュリーグループリミテッド (表示言語は英語、香港語、日本語、アラビア語)

BKYHYOリミテッド (表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語)

リッチネスエンパイアリミテッド (表示言語:日本語、英語、中国語)

Ethusdtインターナショナルリミテッド (表示言語:日本語、中国語、英語、アラビア語、スペイン語)

「検証22」で検証済み

後述しますが各サイトで共通してキャプの左上の部分にメールアドレスだけ記されています。

最初の3つのサイト (IOTAグローバルリミテッド、サウスセンチュリーグループリミテッド、BKYHYOリミテッド) が互いに似ており、リッチネスエンパイアリミテッドは「検証22」で検証したEthusdtインターナショナルリミテッドと非常に近いのが分かります。背景画像がそれぞれ一致しているというだけでなく、例えばメニューバーの項目などを比較してみても最初の3つのサイトでは

「ホーム」「製品」「ソフトウェア」「問題」「私達」の5項目で完全に一致しています。

一方でリッチネスエンパイアリミテッドでは

「家」「オン」「取引プラットフォーム」「製品の取引」「市場情報」「顧客への通知」

Ethusdtインターナショナルリミテッドでは

「トップページ」「私たちについて」「取引プラットフォーム」「取引製品」「相場情報」「注意事項」

の各6項目となっており、一見すると一致していないように見えますがこれは日本語訳の問題のようです。英語表示にしてメニューバーの項目を比較するとメニューバーの項目は以下のキャプに示したように表示されます。

いずれのサイトでも左から「Home」「About Us」「Platform」「Products」「News」「Customer support」の6つで完全に一致しています。リッチネスエンパイアリミテッドとEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトは互いに非常に似ていることで間違いありません。

さらにこのサイト冒頭部はいずれのサイトも背景画像が複数用意されていてスライドショー形式で入れ替わる設定になっています。そしてIOTAグローバルリミテッドのサイトの場合には3つの背景画像が順に入れ替わる設定になっています。その3パターンの背景画像の3番目のパターンを以下のキャプに示します。

この背景画像には見覚えがあります。すなわち上で検証したBsusdfes Investmen Ltdなど幾つかのサイトでサイト冒頭の背景画像として使われていた画像と同じものです。この項目の最初にBsusdfes Investmen Ltdと同じIPアドレスを共有しているサイトとしてIOTAグローバルリミテッドのサイトが見つかってきたと書きましたが、同じ背景画像がサイト冒頭で使われていることからもやはりこの2つのサイトは同じグループによるサイトの可能性が濃厚と考えます。

本項で検証している4つのサイト+「検証22」で検証したEthusdtインターナショナルリミテッドのサイト、合計5つのサイトが互いに似ているのはサイト冒頭部だけではありません。例えば以下には5つのサイトの取引対象を説明する部分のキャプを並べてみます。

▼IOTAグローバルリミテッド

サウスセンチュリーグループリミテッド

BKYHYOリミテッド

リッチネスエンパイアリミテッド

Ethusdtインターナショナルリミテッド

一見して体外に酷似しているのが明らかです。左側にあるスマホ3台が扇型に並ぶ画像は全く同じでしかもこの画像は「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトでしばしば使われている画像です。具体的には以下のサイトでこの画像が確認されています。

「検証16」マックスマーケットFX、HONCHリミテッド、KENKEキャピタルグローバルリミテッド (http://kenke-fx.com/Jp)、Shyingグローバルリミテッド、Huangdingインターナショナル、HungDingファイナンシャルビクトリーファルコンサービスリミテッドKENKEキャピタルグローバルリミテッド (https://kenkefx.com/Jp

「検証22」:Ethusdtインターナショナルリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッド

「検証23」インターナショナルフォレックス、センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、マックスマーケットFXAntsテクノロジーデベロップメントリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッドゼロリファイングループリミテッド、インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド、キャメルファイナンシャルリミテッド、パットンセキュリティーズリミテッド、SGP-リミテッド 、インターナショナルフォレックス、Starek カンパニーリミテッド、Bairradaインターナショナルリミテッド、Pandoraファイナンスカンパニーリミテッド、エルダートン、DACランドキャピタル、ウエルスセーリングリミテッド、Cangリミテッド、INSTグローバルリミテッド、NYIMEX WTI 

「検証28」CarrodセキュリティーズカンパニーリミテッドフィッターFXグローバルリミテッド、BCHグローバルリミテッド、CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド、8848グローバルリミテッド、ニューディファーグローバルリミテッド

「検証37」SAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/)、FTSEファイナンシャルリミテッド、ブロードフォレックス、GAVINグローバルリミテッド、YSZ、Lunbouxリミテッド、SAENマーケッツリミテッド https://www.saenmarkets.com/en/)ANCHGOリミテッド

さらに次項で検証しているBKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp)、アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/)、interva (https://intervatefex.com/Jp)、interva (https://rfgfx.com/Jp)、エルダートン / interva、gsfx、アワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html)、アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html)、AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)、SMK (https://www.radiantfex.com/Jp)、イルミナティ マーケッツ リミテッド (https://illuminatiprofx.net/jap)、Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)、MGLグローバル (https://www.mglglobalfx.com/jap)の計13個のサイトでも同じスマホ3台の画像が使われています。これらのサイトは同じグループによって開設、運営されている可能性が高いと思われます。

またテキスト部分も全く同じではないものの互いに非常によく似ています。いずれの場合も取引できる対象が「外貨」「貴金属」「BTC (ビットコインなどの仮想通貨)」「株価と原油」の4項目になっています。

同様に口座開設の手順を示す部分についても5つのサイトからのキャプを順に並べます。

▼IOTAグローバルリミテッド

サウスセンチュリーグループリミテッド

BKYHYOリミテッド

リッチネスエンパイアリミテッド

Ethusdtインターナショナルリミテッド

この部分についてもテキスト部分には微妙な違いがあって全く同じではありませんが文意は5つのサイトでほぼ同じです。微妙な違いは翻訳段階で生じたのではないかとも考えられます。また背景に使われている画像や4つの項目のそれぞれ添えられている小さなイラストは全く同じものでしょう。到底偶然とは思えません。

次に連絡先情報ですが殆ど開示されていません。各サイトに一応「連絡する (英語版ではContact Us)」というページがあるのですがサイト左上に記されているのと同じメールアドレスがあるだけです。以下には各サイトの左上に記されているメールアドレスの部分をロゴと共に拡大したキャプを示します。

それぞれのサイトにあるメールアドレスをまとめると以下のようになります。

IOTAグローバルリミテッド: support@iotaglobalfx.com

サウスセンチュリーグループリミテッド: support@southcenturyfx.com

BKYHYOリミテッド: support@bkyhyo.com

リッチネスエンパイアリミテッド: info@trader.com

住所とか電話番号といった連絡先情報は全く開示されてません。明らかに情報開示は不充分、不適切です。それ以外にはIOTAグローバルリミテッド、サウスセンチュリーグループリミテッド、BKYHYOリミテッドの3つのサイトについてのみですが「会社概要」の冒頭に「英国で設立され」という記述があります (以下のキャプ参照)。

そこで本項で検証している4つのサイトとかなり似ている部分が認められるEthusdtインターナショナルリミテッドの場合 (「検証22」を参照) を含め、「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしば対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかることもあり、ここで検証している4つのサイトについても対応するイギリスの法人登録を探してみることにしました。すると「英国で設立され」という記述のなかったリッチネスエンパイアリミテッドの場合も含めて対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。見つかってきた法人登録を順に示します。

IOTAグローバルリミテッドの法人登録

登録住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

法人登録日付: 2021年3月28日

法人登録の日付は非常に新しく、この検証を書いている2021年5月中旬の時点で2ヵ月も経過していません。住所はかなりの数の法人登録上の住所となっているようであり、「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺サイトに対応する法人登録でしばしば登場している住所でもあります。具体的には本ページの下で検証しているサウスセンチュリーグループリミテッドやアルトマンファイナンスインベストメントを含む以下のサイトの法人登録で同じ住所が所在地となっています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

この住所にIOTAグローバルリミテッドが実在するかどうかは非常に疑問と思われます。

そしてこのIOTAグローバルリミテッド法人登録では経営者情報が以下のようになっています。唯一の経営者となっているのはHuochao ZHANという中国国籍、イギリス在住の人物です。

登録住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

法人登録日付: 2021年4月23日

住所はIOTAグローバルリミテッドの法人登録上の住所と同じです。そして法人登録の日付はIOTAグローバルリミテッドよりさらに新しく、この検証を書いている時点で1ヵ月も経過していません。そして経営者情報が以下のようになっています。唯一の経営者として登録されているのはHanzu WEIという中国国籍、イギリス在住の人物です。

そしてこのHanzu WEIという中国人経営者は「検証42」で検証したOaキャピタルホールディングスリミテッド (https://www.oacapitalholdings.com/ja.html) というサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録経営者情報のページに唯一の経営者として掲載されている人物と名前や生年月が一致しており、同一人物である可能性があります。組織的な繋がりが疑われます。


BKYHYOリミテッドの法人登録

登録住所: 212 Millroad Drive, Glasgow, Scotland, G40 2NS

法人登録日付: 2021年3月31日

これもこの検証を書いている2021年5月中旬の時点で2ヵ月も経過していない非常に新しい法人です。そしてこれも以下に示した経営者情報を見るとZhenxing ZHANという中国国籍、スコットランド在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

登録住所: Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

法人登録日付: 2020年6月9日

まず住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われるサイトの検証の中で法人登録上の住所として何度も登場している住所です。具体的には以下のサイトで法人登録上の住所として同じ住所が登場しています。

「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド → 法人登録

HungDingファイナンシャル → 法人登録

「検証24」 Glluck → 法人登録

「検証30」 アクトゴールドリミテッド法人登録

「検証32」 ANSFXグローバルリミテッド法人登録

トップリスペクト法人登録

「検証35」 MITマーケットリミテッド法人登録

ZEUSファイナンスリミテッド法人登録

「検証37」 Freyr グループリミテッド法人登録

FTSEファイナンシャルリミテッド法人登録

「検証41」 ファンシーグループリミテッド法人登録

「検証43」 GYDインターナショナルホールディングスリミテッド法人登録

「検証50」 Murong インベストメントリミテッド法人登録

「検証51」 Ateckリミテッド法人登録

コールミルグローバルリミテッド法人登録

「検証65」 Breitlingプライム → 法人登録

さらに以下で検証しているOnokaキャピタルリミテッドのサイト (https://www.onokafx.com/) に対応すると思われる法人登録やStarekのサイト (https://www.starekforex.com/)に対応すると思われる法人登録でもこの住所が所在地とされています。

そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証の中で説明していますが、Googleストリートビューで確認出来る「Chase Business Centre」は私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者のように思われますこの住所にリッチネスエンパイアリミテッドが実在するかは極めて疑問であり、架空住所の疑いは濃厚です。

そして法人登録の日付を見るとこの法人は登録されてから1年近く経過しており、4つのサイトの中では最も古い法人ということになります。そしてこの法人についても経営者情報を見るとYanqin FENGという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者となっています。

さらにこの中国人経営者については法人設立時の提出書類を見ると以下のような記述があります。

Yanqin FENGという経営者は「MS」となっていますから女性のようです。そして中国の住所が記されています。

>RM 2006, BLK B, WANDA SQ, ZHONGHUA ROAD, WENFENG DIST. ANYANG CITY, HENAN CHINA 455000 

これは河南省安陽市(あんようし)文峰区(ぶんほう-く)という地域の住所のようです。本当にこの人物がリッチネスエンパイアリミテッドの実質的な経営者かどうかはかなり疑問ですが中国との結びつきがいずれのサイトについても見つかるというのは偶然とは思えません。

中国との結びつきについてはリッチネスエンパイアリミテッドのサイトを除く3つのサイトのWho Is情報でも示唆されます。まず以下はIOTAグローバルリミテッドのWho Is 情報のキャプを以下に示します。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録日が2021年3月26日となっています。上で取り上げたIOTAグローバルリミテッドのイギリスの法人登録の日付が2021年3月28日でしたから2日ずれているだけです。イギリスの法人登録がこのサイトに対応したものである可能性と矛盾しません。そして赤枠で囲った部分に登録者の所在地がGuangdong, CNと記されています。これは中国の広東省を意味します。

次はサウスセンチュリーグループリミテッドのWho Is 情報を示します。

こちらも黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年4月22日となっています。上で取り上げたイギリスの法人登録の日付が2021年4月23日ですから1日違いでしかありません。そして赤枠で囲った部分を見ると所在地がShanghai, CNとなっています。これは中国の上海市を意味します。

次はBKYHYOリミテッドのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年3月31日でイギリスの法人登録の登録の日付と完全に一致しています。そして赤枠で囲った登録者の所在地情報はGuangdong, CNとなっており、これは中国の広東省を意味します。

3つのサイトは同じグループによって運営されているとしか思えないのですがWho Is 情報に記された所在地情報も広東省と上海市に分かれており、どれほど信用出来るかは疑問ですがやはり中国と結びつきがある可能性が高いと思われます。

それからサウスセンチュリーグループリミテッドのWho Is 情報を調べていて気が付きましたがサウスセンチュリーグループリミテッドのサイトは以下のキャプに示したように「検証16」で検証してその後閉鎖されたMax Market FX (マックスマーケットFX https://www.maxmarketfx.com/Jp) および「検証23」で検証してこちらは2021年5月現在でアクセス可能なInternational Forex (インターナショナルフォレックス https://www.international-forex.com/Jp) のサイトとIPアドレス (45.134.168.175) を共有しているようです。

こうした繋がりからもここで検証した4つのサイトは「検証13」以降で検証してきた一連の中国系のグループによると思われるサイトの一角である可能性が極めて濃いと判断せざるを得ません。

それから金融ライセンスに関してですが本項で検証している4つのサイトの中で唯一、リッチネスエンパイアリミテッドのサイトに以下のキャプの赤枠で囲んだ部分に金融ライセンスに関すると思われる記述があります。

キプロス証券取引委員会 (CySEC)から金融ライセンスを取得していてその登録番号が「312/16」という意味と思われます。

そこでこの記述の内容を確認する為にCyprus Sequrities and Exchange Commision (キプロス証券取引委員会 https://www.cysec.gov.cy/en-GB/home/) のサイトからRichness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド) のライセンスを確認しようとしましたが該当すると思われる登録は見つかりません。そこで「312/16」という登録番号を探してみたところ以下のキャプに示した登録が見つかりました。赤枠で囲んだ部分にある登録番号は確かに「312/16」になっています。

しかしこの登録は上のキャプを見るとRoyal Financial Trading (ロイヤルファイナンシャルトレーディング https://oneroyal.com/) という業者のものであるとなっていてどう見てもリッチネスエンパイアリミテッドのものではありません。リッチネスエンパイアリミテッドが本当に金融ライセンスを取得しているかどうか極めて疑問です。

本項の最初に書いたようにここで検証した4つのサイトについては現時点で勧誘されたとか被害を受けたといった証言は確認されていません。しかし検証の結果として既に被害報告が出ているサイトと組織的な繋がりの可能性は極めて濃厚であり、極めて危険なサイトの可能性が高いので投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

本項で検証した4つのサイトと非常によく似た、同じテンプレート由来と思われるサイトが見つかってきました。次項で検証しているので参照してください。


●BKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://www.bkyhyoltd.com/Jp)

●Our Company (アワーカンパニー http://mivolisprimelimited.com/)

●interva (https://intervatefex.com/Jp)

●interva (https://rfgfx.com/Jp)

●Elderton / interva (エルダートン / interva https://www.eldercapfx.com/)

●gsfx (https://kraewd.com/en)

これらは上で検証したIOTAグローバルリミテッド、サウスセンチュリーグループリミテッド、BKYHYOリミテッド (https://bkyhyo.com/Jp)、リッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/) の4つのサイトと非常によく似ており、同じテンプレート由来と思われるサイトなのでここで検証します。

最初のBKYHYOリミテッドのサイトはYahoo知恵袋に出てきた質問投稿から存在に気が付いたサイト、それ以外の5つのサイトは画像検索や同一IPアドレス上にあることで見つかってきたサイトです。それからこの検証を書いている途中で気が付いたのですが、3番目のinterva (https://intervatefex.com/Jp) は「検証56」で以前に検証を書いたIntervateFX (インターベートFX https://intervatefex.com/Jp) というサイトとURLアドレスが同じです。つまり同じサイトです。どうやらURLアドレスを使い回して全く別のサイトに仕立て上げたようです。

まずBKYHYOリミテッドのサイトに気が付くきっかけになったYahoo知恵袋への2件の投稿を引用します。

2022年7月22日投稿

どういう経緯でこの質問をしているのか全く情報がありませんがBKYHYOという証券会社に口座を作って取引していたが、出金に困難が生じているようです。

2022年8月18日投稿

これも状況がよく分かりませんが、「peter投資svipグループ」というFX取引の投資フォーラムで勧誘されて最初はlocusmarket、locusmarketがログイン出来なくなってからはBKYHYOというFX業者で取引していたがこちらもログイン不能になってしまった上に投資フォーラムからも排除されてしまったようです。投資フォーラムの主催は「ピット」という名前の外国人だったようです。尚、この勧誘の経緯は以下のサイトでも似たような勧誘が行われているという情報が確認されています。

「検証25」

Greenstan Wealth (グリーンスタンウエルス https://www.greenstansjp.com/jp/index.html)

IDFPOWER WEALTH (IDFパワーウエルス https://www.idfpowerio.com/jp/index.html)

「検証34」

Greenstan Wealth (グリーンスタンウエルス http://www.greenstan.com/ja/index.htm)

「検証56」

BULUTUN (https://www.bulutun.site/)

POOPAC (http://www.ipoopac.com/index.html#)

Askyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.net/)

 組織的な繋がりがあるのか、それとも単に手口を真似ているだけなのかは不明ですが、共に中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの可能性があると思われます。

そしてここで引用した2つの投稿にBKYHYOというFX業者が登場していることは一致しているのですが残念ながらいずれの投稿にも問題のBKYHYOのサイトのURLアドレスがありません。当初は上で検証したBKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://bkyhyo.com/Jp) のサイトに誘導されたのではないかと考えたのですがこれら2つのYahoo知恵袋の投稿の時点で既に閉鎖されていることが判明しました。そこで他に同じBKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド) という名称のサイトが存在している可能性を考えて検索して見つかってきたのが本項で検証する第2のBKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド) のサイトということになります。従ってここで検証している2つのYahoo知恵袋への投稿に出てくるBKYHYOリミテッドがここで検証対象とするサイトかどうかは確実ではありません。他にも同名のサイトが存在しているあるいは存在していた可能性はあるかもしれません。

とにかく本項で検証する6つのサイトの冒頭部のキャプを以下に順に示していきます。

▼BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語、タイ語]

▼アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語]

▼interva (https://intervatefex.com/Jp) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語]

本項の冒頭で書いたようにこのinterva (https://intervatefex.com/Jp) というサイトは以前に「検証56」で検証したIntervateFX (インターベートFX https://intervatefex.com/Jp) というサイトを改称、改訂したサイトです。以下に以前に検証を書いた際に取得したインターベートFXのサイト冒頭部のキャプを再掲します。現在のintervaのサイトとは全く異なるサイトです。

▼interva (https://rfgfx.com/Jp) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語]

次は表題5番目のElderton / interva (エルダートン / interva https://www.eldercapfx.com/) というサイトなのですが、このサイトは英語サイト日本語サイトでサイト名が異なっているという異様な状況にあります。画像検索で見つかってきたのは英語サイトの方なのでまず英語サイトのキャプを示します。

▼エルダートン / interva 英語サイト (https://www.eldercapfx.com/) [表示言語:英語、中国]

この英語サイトでは右上の言語選択メニューから選択出来る言語は英語と中国語だけで日本語表示が可能なサイトとは思えません。このサイトの名称はElderton (エルダートン) となっています。ところがその後、検索していて同じURLアドレスで日本語表示が可能であることが分かりました。以下に日本語表示にした状態のキャプ画像を示します。

エルダートン / interva 日本語サイト (https://eldercapfx.com/jp) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語]

右上の表示言語選択のプルダウンメニューから英語、香港語、日本語、韓国語の4つを選択出来るようになっています。ところがこの状態で英語を選択すると今度はプルダウンメニューに示される選択肢が英語と中国語だけになって日本語表示を選択出来なくなってしまうという異様な状況になっています。英語サイトだけ見たのでは日本語サイトが存在することが分からないのです。

またURLアドレスが同じなのに日本語表示の状態ではサイト名がElderton (エルダートン) ではなく、intervaになっています。

▼gsfx (https://kraewd.com/en) [表示言語:英語、ポルトガル語、中国]

以上、6つのサイトでまずキャプ左上にメールアドレスが記されています。このメールアドレスについては以下でまとめることにします。

表示言語の選択肢ですが最後のgsfxを除く5つのサイトは日本語に対応しています。そして2番目のアワーカンパニーと最後のgsfxを除く4つのサイトは同じ背景画像を使っており、この背景画像は上で検証したIOTAグローバルリミテッド (https://iotaglobalfx.com/Jp)、サウスセンチュリーグループリミテッド (http://www.southcenturyfx.com/Jp)、BKYHYOリミテッド (https://bkyhyo.com/Jp) の3つのサイトとも共通です。またgsfxの背景画像は上で検証したリッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/) の他、「検証22」で検証した以下のサイトで使われている背景画像とも共通です。

Ethusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/)

MARVALLE 3THグループリミテッド (https://www.marvallegroup.com/Jp/)

Jbd group ltd. (Jbdグループリミテッド (https://jbdgroupltd.com/Jp/)

Axeマーケッツリミテッド (https://ondersontrading.com/Jp/)

Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/)

さらにこれらのサイトが互いに酷似している、あるいは上で検証したIOTAグローバルリミテッドのサイトや「検証22」で検証したEthusdtインターナショナルリミテッドなどのサイトとも似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下では取引対象を説明する部分のキャプを示します。まず本項の検証対象である6つのサイトの内、最初の3つのサイトについて表題と同じ順 (BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp) → アワーカンパニー → interva (https://intervatefex.com/Jp) の順でキャプを示します。

さらに残りの3つのサイトについても相当部分のキャプを表題と同じ順 (interva (https://rfgfx.com/Jp) → エルダートン / interva (日本語サイト) → gsfx ) で示します。

左側の3台のスマホが扇形に配置されている画像は6つのサイトで共通ですし、上で検証したIOTAグローバルリミテッドなどかなり多くのサイトで使い回されている画像です。具体的にこのスマホの画像が使われているサイトのリストは上に書いたIOTAグローバルリミテッドなどの検証の中にありますから参照してください。

また右側の文章、取引対象を説明する部分も日本語と英語の違いなどあるにしろ互いに非常によく似ています。取引対象は「外国為替」「貴金属」「仮想通貨」「株価指数と原油」の4項目になっています。

さらに「口座開設の流れ」という項目名の口座開設の手順を示している部分についても同様に比較します。まず最初の3つのサイトについて表題と同じ順 (BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp) → アワーカンパニー → interva (https://intervatefex.com/Jp) )の順でキャプを示します。

さらに残りの3つのサイトについても相当部分のキャプを表題と同じ順 (interva (https://rfgfx.com/Jp) → エルダートン / interva (日本語サイト) → gsfx ) で示します。

この部分でも6つのサイトは互いに酷似していますし、上で検証したIOTAグローバルリミテッドなどのサイトとも非常によく似ています。

尚、gsfxのサイトはこれまで示してきたキャプから分かるように日本語表示には対応していません。しかし口座開設画面だけは日本語に対応しているようです。以下にgsfxの口座開設画面のキャプを順に示します。

この登録画面に限っては中国語、香港語、英語、日本語、韓国語、タイ語、ベトナム語、ポルトガル語、マレー語、ドイツ語、フィリピン語、トルコ語の12ヵ国語に対応しています。またこの登録画面の書式はこれまでに検証してきた中国系と思われるサイトの幾つかに酷似しているようです。例えば以下は「検証46」で検証したSkyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp) のサイトの登録画面ですがgsfxの登録画面に非常によく似ています。

これも含めて以下のサイトの登録画面がこのgsfxの登録画面と非常によく似ていて同じテンプレート由来としか思われません。

「検証33」 SHUN YUENリミテッド (http://shunyuenltd.com/jp)

「検証33」 WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp

「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/)

「検証42」 ビッグアンクルリミテッド (https://www.biggloballtd.com/ja.html

「検証46」 Skyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp)

「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド (https://www.allinltd.com/index2)

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド (https://ethermacrocapital.com/)

「検証48」 Starekcoリミテッド (https://www.starekco.com/jp)

「検証48」 ビッグアンクルリミテッド (https://biggloballimited.com/jp)

「検証48」 Carrod セキュリティーズカンパニーリミテッド (https://carrodsecurities-ltd.com/jp)

「検証60」 Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)

「検証60」 Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)

「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)

「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)

「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)

「検証62」 トレーディングウェブ (https://www.tradingwebpro.com/jap/index)

「検証62」 GMWリミテッド (https://www.gmw-limited.com/jp)

「検証62」 IGグローバルリミテッド (https://igglobal.co/jap/index)

「検証62」 コンセプトリミテッド トレードMT5 (https://newconcept-fx.com/index3.html

「検証63」 LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)

「検証63」 FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/)

「検証66」 FTIコーポレーション グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp)

「検証66」 ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/)

「検証68」 外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/)

「検証68」 RHトレード (https://rhtradefx.com/jap/index)

「検証68」 Kaerm IM (https://www.kaermim.com/jap/index)

「検証68」 Tongliウェルスインコーポレーション (https://www.tongliwealth.com/jap/index)

「検証68」 BLOOMSマーケッツリミテッド (https://www.blmforex.com/jap/index)

「検証70」 YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/)

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド (https://weastartop.com/jp/)

「検証78」 Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/)

「検証79」 DASANGJ (https://www.dasangj.com/jp

さらに以下で検証している以下の2つのサイトの登録画面も明らかに似ています。

AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)

Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)


サイト自体は特に似ていなくても登録画面だけでも同じテンプレート由来の可能性があるとなれば、やはり同じグループによるサイトの可能性が高いものと考えざるを得ません。


次に各サイトで連絡先情報を探してみましたが、サイト冒頭部左上と「お問い合わせ」の項目にメールアドレスが記されているだけです。以下に記されているメールアドレスをまとめます。

サイト名 メールアドレス

BKYHYOリミテッド support@bkyhyoltd.com

アワーカンパニー cs@wintersnowv.com

interva (https://intervatefex.com/Jp) support@intervaforex.com

interva (https://rfgfx.com/Jp) support@intervaforex.com

gsfx info@gsmffinance.com

エルダートン support@eldercapfx.com

これだけでは話にならないので例によって各サイトのWho Is 情報を確認してみると最初のBKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp) の場合のみ登録者に関する断片的な情報が見つかりました。以下にキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録開設日が2021年6月17日となっています。但し同じく黄色の枠内に登録のちょうど1年後の2022年6月17日にアップデートが行われたとも記されていてこのアップデートの日から現在のサイトが始まっている可能性も考えられます。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する断片的な情報が記されています。

登録者名: liu yuan

登録者所属機関名: BKYHYO Ltd

住所: 中国・上海

電話番号: +856.20121314

メールアドレス: ke3469879@gmail.com

登録者名は「liu yuan」という中国系かと思われる個人名になっています。そして住所は中国の上海になっているのですが、電話番号は中国の国番号である[+86] ではなく、[+856] という国番号から始まっています。これは国際電話の国番号リストで調べてみるとラオスの国番号です。住所が中国の上海で電話番号がラオスというのは訳が分かりません。そしてメールアドレスが記されていますが無料登録できるgmailのアドレスです。まともな金融機関の連絡先情報ではありません。

他のサイトについてはWho Is 情報に登録者に関する情報が何もないのでサイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 (アップデート日)

BKYHYOリミテッド 2021年6月17日 (2022年6月17日アップデート)

アワーカンパニー 2022年8月14日 (2022年8月15アップデート)

interva (https://intervatefex.com/Jp) 2022年5月2日

interva (https://rfgfx.com/Jp) 2022年3月14日

gsfx 2022年1月26日 (2022年4月27日アップデート)

エルダートン 2022年7月17日

最初のBKYHYOリミテッドを除けばいずれも2022年になってから開設されたサイトで特にこの検証は2022年8月下旬に書いているのですが2番目のOur Company (アワーカンパニー) のサイトは開設から半月も経過していない非常に新しいサイトということになります。信頼性は非常に低いです。

それから本項表題の5番目のエルダートン / intervaの日本語サイトを含む3つのintervaという名称のサイトのメールアドレスの下には右に拡大図を示したロゴがあります。「LINTON FINANCIAL (リントンファイナンシャル)」と書いてあります。検索してみるとWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という海外のFX業者口コミ情報サイトに「LINTON FINANCIAL」という名称の以下の2つのサイトに関する情報が見つかりました

https://www.lintonfx.vip/

https://www.lintonfx.com/

このWikiFXの情報には2つのリントンファイナンシャルのサイトでの投資を勧誘されて詐欺に遭ったという報告が香港から3件、アメリカから3件寄せられているようです。これら2つのLINTON FINANCIALのサイトはいずれも閉鎖されているようですが、閉鎖されたサイトのいずれかをテンプレートにして現在の2つのintervaのサイトが開設されているように思われます。当然リントンファイナンシャルのサイトを開設したのは本項で検証したサイトを運営しているグループと同一である可能性が高いです。閉鎖された2つのリントンファイナンシャルのサイトがどんなサイトだったのかは不明ですがいずれもWho Is 情報は確認することが出来ました。登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

LINTON FINANCIAL (https://www.lintonfx.vip/) 2022318日

LINTON FINANCIAL (https://www.lintonfx.com/) 2022年113日

さらに検索してみるとリントンファイナンシャルに対応すると思われるイギリスの法人登録も見つかってきました。以下にキャプを示します。

この法人登録ではまず最後に書いてある業種の項目が金融関係となっていて矛盾がありません。さらに法人登録の日付が2022年1月7日となっています。2つのリントンファイナンシャルのサイトの一方、LINTON FINANCIAL (https://www.lintonfx.com/) のWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日が2022年1月13日ですから法人登録の日付と6日しかずれていません。さらに住所が以下のようになっています。

>Apartment 1804 55 Upper Ground, London, England, SE1 9EY

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば出てくる住所です。具体的には以下のサイトに対応すると思われる法人登録の住所が全く同じです。

「検証27」 AREインターナショナルフォレックス → 法人登録

「検証28」 Prema → 法人登録

「検証40」 Aideファイナンスリミテッド → 法人登録

「検証46」 INGFX → 法人登録

ハメンプライムリミテッド → 法人登録

「検証48」 BOLONI CREATET FXカンパニーリミテッド法人登録

「検証49」 Fuhui FXリミテッド → 法人登録

Kraemfxトレーディングカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証50」 ロフティーフォレックスリミテッド法人登録

アクチュアリーフォレックスグローバルリミテッド法人登録

「検証51」 DACLANDキャピタルリミテッド → 法人登録

INTERVATE キャピタルマネージメント → 法人登録

「検証52」 MOTONGFXリミテッド法人登録

「検証54」 ウィルターマネジメントリミテッド → 法人登録

MokFXグローバル → 法人登録

さらにこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すHU, Haiboという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

残念ながらこの人物の中国の住所は不明ですが、経営者が中国人であるとなればやはりこの法人登録は中国系の詐欺グループと結びついている可能性が充分に考えられると思います。

最後は本項の検証対象のサイトからやや脱線しましたが、やはりここで検証した6つのサイトも「検証13」以降で検証している中国系の詐欺グループによると思われる詐欺サイトの一角である可能性が非常に高いと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。


●Our Company (アワーカンパニー https://audglobal.com/Jp.html)

●Our Company (アワーカンパニー https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html)

上で検証したアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) とサイト名が同じで見かけもそっくりですがURLアドレスは全く異なる2つのサイトです。1つ目のアワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) はYahoo知恵袋に質問が出てきたことで知ることになり、2つ目のアワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) は画像検索で発見しました。まず最初のアワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) に関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年10月24日投稿

これだけの質問で勧誘された状況など何も分かりませんが「マレーシアの友達」から投資を勧められたようです。さらにこの検証を書いた後ですが以下の2つの質問投稿も出てきました。

2023年2月10日投稿

状況がよく分かりませんがLINEで知り合った自称・中国の服飾店オーナーの女性から勧誘されたようです。

2023年2月18日投稿

この投稿でもLINEで知り合ったものすごく美人でお金持ちの自称・台湾人女性から投資を教えますと言われているようです。勧誘されているサイトについて質問本文には記述がありませんが、勧誘されているサイトのものと思われる添付画像をよく見ると画像の一番上に

>当社は

>https://audglobal.com/

と書いてあってここで検証しているアワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) に誘導されていることが分かりました。勧誘の経緯も「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループの勧誘の手口に合致しているように思われます。

とにかくこれらの質問投稿にあるURLアドレスにアクセスしてみたところ、上で検証したアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) と非常によく似たサイトであることが分かりました。表題2番目のアワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) と共にまずはサイト冒頭のキャプを示します。

▼アワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語]

アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語]

比較の為に上で検証したアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) のサイト冒頭のキャプも再掲します。

3つのOur Company (アワーカンパニー) というサイトはこの冒頭部を見ただけでは全く区別出来ません。表示言語も英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語の5つで共通です。よく見ると3つのキャプの左上に書いてあるメールアドレスが以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) メールアドレス

アワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) cs@audglobal.com

アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) cs@wintersnowv.com

アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) cs@wintersnowv.com

2番目のアワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html)と以前に検証したアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) のメールアドレスは同じです。

さらに3つのアワーカンパニーのサイトが互いに非常によく似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下ではまず3つのサイトの取引対象を説明している部分のキャプをやはりアワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) → アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) → アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) の順で示します。

この取引対象を説明している部分は3つのアワーカンパニーのサイトで互いに全く同じです。特に左側の3台のスマホが扇形に配置されている画像はこれら3つのサイトで共通であるだけでなく、上で検証したIOTAグローバルリミテッドなどかなり多くのサイトで使い回されている画像です。具体的にこのスマホの画像が使われているサイトのリストは上に書いたIOTAグローバルリミテッドなどの検証の中にありますから参照してください。

さらに「口座開設の流れ」という項目名の口座開設の手順を示している部分についてもキャプを同様にアワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) → アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) → アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) の順で示します。

この部分でも3つのアワーカンパニーのサイトは互いに酷似していますし、上で検証したIOTAグローバルリミテッド以下のサイトとも非常によく似ています。

次に連絡先情報を探しましたが既に上で示したメールアドレスがサイト冒頭と「お問い合わせ」のページに記されているだけです。さらに例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日とアップデート日のみ以下にまとめておきます。


サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 (アップデート日)

アワーカンパニー (https://audglobal.com/Jp.html) 2022年9月1日 (2022年10月18日)

アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) 2022年6月30日 (2022年11月3日)

アワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) 2022年8月14日 (2022年8月15日)

本項で検証している2つのアワーカンパニーのサイトは以前に検証したアワーカンパニーのサイトと比べて特に新しいわけではないようです。むしろ3つのサイトの中では2番目のアワーカンパニーのサイトが最も古いサイトということになっています。

いずれにしろ同じアワーカンパニーという名称で見かけも互いに非常によく似ているサイトが3つ存在しているという時点で意味不明であり、信頼出来るサイトとは到底思えません。さらにこの検証を書いている2022年11月上旬の時点で上で検証したアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) のサイトは何の告知もなく、閉鎖されていているようです。本項で検証した2つの新たに見つかってきたアワーカンパニーのサイトも突然閉鎖されてしまう可能性が充分にあると考えざるを得ません。これらのサイトでの投資は明らかに危険であり、全く推奨できません。


●AUS global limited (AUSグローバルリミテッド https://ausglobald.com/)

●SMK (https://www.radiantfex.com/Jp)

●Illuminati Markets limited (イルミナティ マーケッツ リミテッド https://illuminatiprofx.net/jap)

●Auric Markets Limited (Auricマーケッツリミテッド https://auricvip.com/jap)

●MGL global (MGLグローバル https://www.mglglobalfx.com/jap)

●OTOFPR LIMITED (OTOFPRリミテッド https://www.otofpr.life/en.html)

最初のAUSグローバルリミテッド、2番目のSMKという2つのサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、3番目のイルミナティ マーケッツ リミテッドはステルスマーケッティング目的と思われるブログで取り上げられていたサイト、他の3つのサイトは画像検索などで見つかってきたサイトです。これら6つのサイトは互いに明らかに似ているだけでなく、上で検証したサイトの内でIOTAグローバルリミテッド (https://iotaglobalfx.com/Jp) ~ アワーカンパニー (https://www.wintersnow-fx.com/Jp.html) までの12個のサイトと明らかに似ており、同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。

まず最初の2つのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2024年3月13日投稿 (AUSグローバルリミテッドに関する投稿)

取り引きを始めてしまった経緯が全く分かりませんが、騙されていたとありますからAUSグローバルリミテッドでの投資を勧誘され、最初は出金できたものの1000万円以上を出金しようとしたところ、手数料や税金名目での追加入金を要求されて詐欺の可能性に気が付いてこの質問を投稿したようです。出金しようとすると税金など意味不明の名目で追加入金を要求されて出金出来ないというパターンはまさに「検証13」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺のパターンと合致します。

2023年12月7日投稿 (SMKに関する投稿)

SNSで知り合った自称・台湾の服飾と宝石業を営む経営者の女性に投資を勧誘されたようです。まさに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致します。紹介された口座開設ページのURLアドレスの最後の部分 (?IB=8H8V4V) はアフィリエイターのIDと思われ、このリンクを踏んで口座を開設して入金すれば勧誘役に勧誘役に報酬が支払われる仕組みでしょう。そしてこのURLアドレスは表題2番目のSMKというサイトのトップページではなく、後述する口座開設ページへのリンクになっているようです。さらに以下の質問投稿も同じSMKというサイトに関する質問になっています。

2023年12月16日投稿 (SMKに関する投稿)

「メッセンジャー」で知り合った自称・イギリス子女会社経営者にSMKのサイトでの投資を勧められたようで詐欺の可能性を疑ってこの質問を投稿しているようです。こちらはSMKのサイトのトップページへのリンクが記されています。

次に3番目のイルミナティ マーケッツ リミテッドについてですが、本サイトで検証対象としている複数のサイトについてステルスマーケッティング目的と思われるブログが複数確認されていました。

money名義 (NOTEブログ)

Invest Proのニュースルーム (Rakuten BLOG)

X ファイナンス (Amebaブログ)

フィンテックニュース (excite blog)

投資経験 (livedoor blog)

イルミナティ マーケッツ リミテッドもそうしたブログに利用を勧めるような投稿に出ていたサイトということになります。例えば以下はNOTE (https://note.com/) のサービスを利用した「money」という名義で投稿されていたブログ (https://note.com/rich101) の投稿一覧、サムネイルリストの一部です。

例えば上段中央と上段右側の投稿は「検証73」で検証したスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) というサイトとスマートグローバルへの投資を勧誘するLINEグループに登場していた真鍋重徳というまず間違いなく架空の人物に関する投稿になっています。詳しくは「検証73」のスマートグローバルの検証を参照してください。同様に上のサムネイルリストで中段、中央の投稿は「検証66」で検証したDechoキャピタルリミテッドというサイトに関するステルスマーケッティングが目的の投稿と思われます。また中段右側と下段左側の投稿は「検証70」で検証しているXianglin (https://xianglinltd.com/) というサイトの勧誘役として登場していた菅野弘文と名乗る自称・金融エリートに関する投稿になっています。実際にはこの人物は無関係の人物の画像を盗用してでっち上げられた架空人物いる可能性が濃厚です。他にもこのブログには上のサムネイルリストの画像の範囲外ですが「検証66」で検証したNeithキャピタルリミテッド (https://neithfx.com/) や「検証69」で検証したブルーホライゾンフォレックスリミテッド (https://www.fx-5.com/jap/index)、さらには姉妹サイトの「検証146」で検証しているINVDOMプライエタリリミテッド (https://invdom.com/) という仮想通貨取引所のステルスマーケッティングと思われる投稿もあります。

また既に投稿が削除されていますが、以下のサイトに関するステルスマーケッティング目的と思われる投稿が存在していたことも確認されています。

▼ハイストーンキャピタル → 「検証66」 (勧誘役の寺山正雄という架空人物を絶賛。)

▼エスモンドインターナショナル → 「検証66」 (勧誘役の大竹一義を絶賛。)

▼ARK IMグローバルリミテッド → 「検証52」

こうしたステルスマーケッティング目的と思われる投稿は上で示した他の4つのステルスマーケッティング目的と思われるブログについても全く同じ投稿が出ています。

そして以下にはこのブログのイルミナティ マーケッツ リミテッドに関する投稿の冒頭部を示します。

利用者急増中! Illuminati 取引所について (2023年12月12日投稿)

このブログ投稿によればこのイルミナティ マーケッツ リミテッドというサイトは自動売買のサービスを提供していてそれを売り物にしているようです。

またこのブログの末尾には担当者名、メールアドレス、そしてイルミナティ マーケッツ リミテッドの公式サイトのURLアドレスが示されています。しかし連絡先と書いてあるのに住所や電話番号といった情報はありません。

>当社の連絡先

>Illuminati Markets limited.

>担当者   :菊地美奈子

>メール   :support@illuminatiprofx.net

>ウェブサイト:https://illuminatiprofx.net


さらにイルミナティ マーケッツ リミテッドについてもYahoo知恵袋に質問が出ていることに気が付きました。

2024年3月30日投稿

どうやら「雑記2」で説明しているLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘されて入金してしまい、出金しようとしたところ、出金するには両替手数料と両替税という意味不明の名目で追加入金が必要と宣言されて出金できなくなっているようです。まさに中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の典型的な例と思われます。

とにかく表題4番目以下の画像検索で見つかってきたサイトを含めて計6つのサイトについてサイト冒頭部の画像を表題の順で以下に画像を示します。まず表題最初のAUSグローバルリミテッドのサイトの場合です。

▼AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ベトナム語、タイ語]

このAUSグローバルリミテッドの冒頭部は上で検証した3つのOur Company (アワーカンパニー) という名称のサイトの冒頭部と非常によく似ています。以下には比較の為にアワーカンパニー (http://mivolisprimelimited.com/) の冒頭部の画像を再掲します。

次は表題2番目のSMKのサイト冒頭部の画像を示します。

▼SMK (https://www.radiantfex.com/Jp) [表示言語:英語、香港語、日本語]

このSMKのサイト冒頭部は上で検証してきた12個のサイトの内、IOTAグローバルリミテッド (https://iotaglobalfx.com/Jp)、サウスセンチュリーグループリミテッド (http://www.southcenturyfx.com/Jp)、BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp)、BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp)、interva (https://intervatefex.com/Jp)、interva (https://rfgfx.com/Jp)、エルダートン / interva (https://www.eldercapfx.com/) の7つのサイトの冒頭部とよく似ています。以下にはIOTAグローバルリミテッドのサイト冒頭部の画像を比較の為に再掲します。

続けて表題3~6番目の4つのサイトの冒頭部の画像を以下に続けて示します。

▼イルミナティ マーケッツ リミテッド (https://illuminatiprofx.net/jap) [表示言語:英語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ドイツ語、タイ語、ベトナム語、香港語]

▼Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap) [表示言語:英語、日本語、ポルトガル語、ドイツ語、タイ語、ベトナム語、香港語]

▼MGLグローバル (https://www.mglglobalfx.com/jap) [表示言語:英語、日本語、ポルトガル語、ドイツ語、タイ語、ベトナム語、香港語]

▼OTOFPRリミテッド (https://www.otofpr.life/en.html) [表示言語:英語、中国語]

OTOFPRリミテッドは日本表示には対応していません。

イルミナティ マーケッツ リミテッド、Auricマーケッツリミテッド、MGLグローバル、OTOFPRリミテッド、これら4つのサイトの冒頭部背景画像など互いに明らかに似ており、さらに上で検証した12個のサイトの内、リッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/)、gsfx (https://kraewd.com/en) の2つのサイトの冒頭部と酷似しています。以下には比較の為にリッチネスエンパイアリミテッドのサイト冒頭部の画像を再掲しておきます。

そして本項で検証対象としているAUSグローバルリミテッド以下の6つのサイト、上で検証してきた12個のサイト、計18個のサイトは背景画像が3つのパターンに分かれていますが、記されている文書とかメニューバーの項目名とその並びなど明らかに共通している部分が認められます。

そして活字が小さくて上の画像ではよく分からないかもしれませんが上に示した冒頭部の画像の左上の部分に各サイトのメールアドレスだけ記されています。記されているメールアドレスを以下にまとめておきます。

サイト名 (URLアドレス) メールアドレス

AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/) cs@ausglobald.com

SMK (https://www.radiantfex.com/Jp) support@radiantfex.com

イルミナティ マーケッツ (https://illuminatiprofx.net/jap) support@illuminatiprofx.net

Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap) support@auricvip.com

MGLグローバル (https://www.mglglobalfx.com/jap) support@mglglobalfx.com

OTOFPRリミテッド (https://www.otofpr.life/en.html) otofprforex@gmail.com

最後のOTOFPRリミテッドのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな金融機関のメールアドレスとは思えません。

次に口座開設画面を確認しました。まず表題最初のAUSグローバルリミテッド、表題4番目のAuricマーケッツリミテッドの口座開設画面を示します。

▼AUSグローバルリミテッド口座開設画面 (https://user.ausglobald.com/register/fast)

Auricマーケッツリミテッド口座開設画面 (https://user.auricvip.com/register/fast)

これら2つのサイトの口座開設画面は互いによく似ていますし、本サイトで検証しているかなり多くのサイトで非常によく似た口座開設画面が確認されています。例えば上で検証しているgsfxのサイトの口座開設画面もその一例であり、よく似た口座開設画面のサイトのリストがgsfxの検証の中にありますから参照してください。口座開設画面だけでも似ているサイトの間には組織的な繋がりがある可能性が濃厚でしょう。

次に表題2番目のSMKのサイトの口座開設画面を以下に示します。

▼SMK口座開設画面 (https://trader.radiantfex.com/reg/real)

この登録画面も本サイトで検証した幾つかのサイトの口座開設画面とよく似ています。例えば以下には「検証61」で検証しているXMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp) の口座開設画面の画像を比較の為に示します。明らかに似ている部分が認められます。

これ以外にも以下の4つのサイトでよく似た口座開設画面が確認されています。

「検証61」 XMグローバルリミテッド (https://www.xmusafx.com/jp)

「検証62」 デコードグローバルリミテッド (https://www.decodeefx.com/jap/index) の

「検証68」 XMマーケットリミテッド (https://www.xmmarketlimited.com/

「検証78」 グレースケールフォレックス (https://grayfxcenter.com/)

これらのサイトもSMKのサイトと似ているのは口座開設画面のみでそれ以外の部分は全く似ていません。それでも組織的な繋がりの可能性は濃厚でしょう。

表題3番目のイルミナティ マーケッツ リミテッドのサイトは既に勧誘が終わったのか口座開設画面 (https://user.illuminatimarkprofx.com/register/email) を開くことが出来ません。表題5番目のMGLグローバルの口座開設画面は画像は省略しますが口座開設画面らしくありません。最後のOTOFPRリミテッドの口座開設画面 (https://user.otofpr.life/public/register/fromuser/3?l=en-us) は以下に示しますが、本サイトで検証したサイトの中に特に似た口座開設画面があるようには思われません。

次に冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分を比較します。表題の6つのサイトの相当部分を以下に表題と同じ順、AUSグローバルリミテッド → SMK → イルミナティ マーケッツ リミテッド → Auricマーケッツリミテッド → MGLグローバル → OTOFPRリミテッドという順で示します。

文章の中に出てくるサイト名の違いなど、文章については全く同じとは言えませんが、文章の内容、意味するところは一致していますし、6つの簡単なイラストは6つのサイトで互いに同じです。

次に取引対象を説明している部分の比較です。やはり表題と同じ順、AUSグローバルリミテッド → SMK → イルミナティ マーケッツ リミテッド → Auricマーケッツリミテッド → MGLグローバル → OTOFPRリミテッドという順で5枚の画像を以下に示します。

いずれのサイトでも「外国為替」「貴金属」「BTC (仮想通貨)」「株式指数と原油」という4項目が取引対象とされています。左側の画像はOTOFPRリミテッドの場合はPCの取引画面と思われる画像になっていますが、それ以外の5つのサイトで使われている3台のスマホが扇状に並べられた画像は上で検証したIOTAグローバルリミテッドなどかなり多くのサイトで使い回されている画像です。具体的にこのスマホが3台並ぶ画像が使われているサイトのリストは上に書いたIOTAグローバルリミテッドなどの検証の中にありますから参照してください。

そしてこの部分で気になるのは5番目の MGLグローバルの場合です。4つの取引対象の最初の項目、他のサイトでは「外国為替」となっている部分が「外汇」となっています。これは外国為替を意味する中国語 (簡体字) のようです。この部分だけ中国語になっているのは異様であり、これらのサイトが中国系のグループによるサイトであることを示唆しているように思われます。

次はAUSグローバルリミテッドのサイトで「口座開設の流れ」と題された部分を比較します。日本語表示に対応していないOTOFPRリミテッドのサイトには相当する部分が存在しないので表題と同じ順、AUSグローバルリミテッド → SMK → イルミナティ マーケッツ リミテッド → Auricマーケッツリミテッド → MGLグローバルという順で5枚の画像を以下に示します。

この部分でも5つのサイトは互いに非常によく似ていますし、上で検証してきたIOTAグローバルリミテッド (https://iotaglobalfx.com/Jp) 以下の12個のサイトにも明らかによく似た分が存在します。以下には比較の為にIOTAグローバルリミテッドの相当する部分の画像を再掲します。

これらのサイトが同じテンプレートから量産されていること、組織的に繋がっていることは間違いないものと考えます。

次に各サイトで連絡先情報、金融ライセンス情報を探しましたが既に上で示したメールアドレス以上の情報は殆どありません。一応各サイトに「会社概要 (Company Profile)」というサブページが存在するのですが、具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報などは全く見当たりません。以下は表題最初のAUSグローバルリミテッドの会社概要のサブページ (https://ausglobald.com/Info30.html) の冒頭部分です。

以下に書き出します。

>Our Company

>Our Companyは英国で設立され、外国為替、CFD、スプレッドゲーム製品の取引を行う大手の独立ブローカーです。私たちの目標は、同社の優れたバリュープロポジション、豊富な製品ポートフォリオ、競争の激しいスプレッド、優れた顧客サービスを通じて、顧客が取引の可能性を最大化できるようにすることです。

AUSグローバルリミテッドの会社概要なのに主語が「Our Company」になっています。これは上で検証した3つのOur Company (アワーカンパニー) のサブページの記述を主語 (サイト名) さえ変更せずにそのまま転用して使っている文章ではないかと思われます。

本項で検証対象としている6つのサイトの内、わずかでも連絡先情報が示されているのは表題3番目のイルミナティ マーケッツ リミテッドと表題4番目のAuricマーケッツリミテッドの場合のみです。まずイルミナティ マーケッツ リミテッドのサイトの「お問い合わせ」のサブページに記されている「質問相談メール」と題された部分の画像を以下に示します。

>質問相談メール

>email: support@illuminatiprofx.net

>tel: +1 2166948511

>telegram: Illuminati_Markets_limited

>WhatsApp official phone number: +1(332)733-9331

サイト冒頭部の左上に記されていたのと同じメールアドレス (support@illuminatiprofx.net) に加えて電話番号とtelegram、WhatsAppの電話番号が記されています。電話番号やWhatsAppの電話番号は[+1] というアメリカあるいはカナダの国番号から始まっているのでアメリカあるいはカナダに本拠があることが示唆されますが、住所は記されていません。情報開示として決して充分とは言えません。

イルミナティ マーケッツ リミテッドのサイトではこれ以外には脚注部分に以下に示すライセンスに関する短い記述があります。

>Illuminati Markets limited holds a US NFA license, the license number is 0557249

NFA (全米先物協会) でライセンスを取得しており、ライセンス番号が0557249であるとなっています。そこで例によってNFA (全米先物協会) のサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある登録業者の検索窓を利用して登録番号「0557249」の登録情報を探すと以下に示す検索結果が出てきました。

確かに登録番号「0557249」でイルミナティ マーケッツ リミテッドの登録が出てくることは確かなのですが、本サイトで検証しているサイトでNFAで登録を得て監督を受けていると主張している他の多くのサイトの場合と同様で

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書いてあります。これでNFSで金融ライセンスを取得しているとかNFAの監視下にあるとは言えないはずです。

次に表題4番目のAuricマーケッツリミテッドのサイトの脚注部分に示されている住所とかライセンス情報の画像を示します。

記述を以下に書き出します。

>Auric Markets Limited MSB regulation, MSB ID: 31000265967159

>Auric Markets Limited has US NFA regulation, NFA ID: 0562588

>Office address : 75 Wall St, New York, NY 10005, USA

>Copyright c 2023 Auric Markets Limited . All rights reserved.

まずMSBから登録番号「31000265967159」、米国NFAから登録番号「 0562588」でそれぞれライセンスを取得していると書いてあります。さらにアメリカ・ニューヨークの住所が記されています。

まずニューヨークの住所 (75 Wall St, New York, NY 10005, USA) について検索してみるとこの住所は住所そのままの「75 Wall Street」という名称の43階建ての高層オフィスビルの住所に一致します。しかし43階建てのオフィスビルなのですから部屋番号とか階数が示されているべきで不完全な住所という印象を持ちます。この住所にAuricマーケッツリミテッドが実在するかどうかは疑問です。

さらにライセンスについてですが、まずMSBの登録情報を確認出来る米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) のサイト (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) から「 MSB 登録番号: 31000265967159」を探してみると以下の登録情報が出てきます。

登録情報を以下に整理して書き出します。

登録業者: Auric Markets Limited

住所: 1312 17TH St., Unit NUM2955, Denver, CO, 80202

登録業務: 408. 409, 415

登録日付: 2024年3月4日

まず登録の日付が2024年3月4日と非常に新しいことが気になります。

登録住所はサイトの脚注に記されていたニューヨークの高層オフィスビルの住所 (75 Wall St, New York, NY 10005, USA) ではなく、コロラド州・デンバーの住所になっています。そしてこの住所は「検証73」で検証しているスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) というサイトで示されていたMSBの登録上の住所と一致します。そして「検証73」で説明していますがこの住所はかなりの数の法人が存在していることになっている上にPostNet (https://www.postnet.com/) という印刷とかデザインのサービスを提供する会社の拠点があるようです。以下は問題のPostNetの拠点の連絡先情報の画像です。右下に問題のデンバーの住所など連絡先情報が記されています。

さらにこのPostNetの拠点ではVirtual Mail (バーチャルメール) という私書箱のような形で郵便物を受け取るだけでなく、届いた郵便物をスキャンして世界のどこにいても画像データーを入手できる、つまり届いた郵便物の文面や画像を知ることが出来るサービスを提供しているようです。つまりAuricマーケッツリミテッドやスマートグローバルのMSB登録情報にあるデンバーの住所はこうしたサービスを利用した架空住所の疑いがあるように思われます。

またMSBの登録情報にはMSB Activity (登録業務内容) が408、409、415というコード番号で示されていましたが、このコード番号の意味がまとめられている一覧を左下に、その日本語訳を右下に示します。

Auricマーケッツリミテッドが登録している事業内容は

408: 小切手キャッシャー (小切手の現金化)

409: 送金者

415: 外国為替ディーラー

ということになります。但しここでDealer in foreign exchange (外国為替ディーラー)  というのはFX業者の業務ということではなく、外貨両替業務を意味しているものと思われます。要するにこのMSBの登録で認められている業務はFXなどの投資業務ではありません。FinCENがそもそもマネーロンダリングなどを監視するための組織であり、MSBの登録は金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

同様に米国NFAでの登録についても確認を試みました。例によってNFA (全米先物協会) のサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある登録業者の検索窓を利用して登録番号「0562588」の登録情報を探すと以下に示す検索結果が出てきました。

確かに登録番号「0562588」でAuricマーケッツリミテッドの登録が出てくることは確かなのですが、この場合も

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書いてあります。これではNFSで金融ライセンスを取得しているとかNFAの監視下にあるとは言えないでしょう。

表題5番目のMGLグローバル の場合は住所などの連絡先情報は見当たりませんが、Auricマーケッツリミテッドの場合と同じで以下の画像に示したように脚注部分に米国・NFAの登録があると書かれています。

>MGL global has a US NFA license, the license number is 0559889

MGLグローバルが「登録番号:0559889」で米国NFAの登録を得ていると書かれています。

さらにどういうことなのかさっぱり分かりませんが、「BELL POTTER金融グループ」に関する説明が延々と書かれています。MGLグローバルとの関係がさっぱり分かりませんし、「BELL POTTER金融グループ」のサイトへのリンクもありません。

ともかくまずは米国NFAの登録確認を試みました。まずNFAのサイトの登録業者の検索窓を利用して「登録番号0559889」の登録情報を探すと以下に示す検索結果が出てきました。

「登録番号:0559889」で出てきたのはMGLグローバルではなく、「LARBOR GLIBAL LIMITED」の登録情報です。そこで登録番号ではなく、「MGL Global」という法人名で探してみると「登録番号:0560728」で以下に示したMGLグローバルの情報が見つかりました。

しかし「登録番号:0559889」で出てきた「LARBOR GLIBAL LIMITED」の登録にしても、「MGL Global」という法人名で見つかってきた「登録番号:0560728」の登録にしてもやはり

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

なっています。これではやはりNFAで金融ライセンスを取得しているとかNFAの監視下にあるとは言えないでしょう。

連絡先情報については例によって各サイトのWho Is 情報も確認しました。各サイトの登録・開設日と登録者の所在地情報を以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 登録者所在地

AUSグローバルリミテッド 202397日 記載なし

SMK 20231024日 マレーシア・クアラルンプール

イルミナティ マーケッツ 2023年12月2日 中国・香港

Auricマーケッツリミテッド 2024223日 中国・香港

MGLグローバル 2024118日 中国・香港

OTOFPRリミテッド 2023113日 記載なし

最後のOTOFPRリミテッドのサイトは開設から1年以上経過していますが、それ以外のサイトは2023年9月以降の開設でかなり新しいサイトです。特にAuricマーケッツリミテッドとMGLグローバルは2024年になってから開設されたサイトで非常に新しいです。そしてこれら6つのサイトは互いに非常によく似ていることから考えて同じグループによるサイトとしか考えられませんが、所在地情報の記載がある4つのサイトの所在地はマレーシア・クアラルンプールと中国・香港に分かれていて信頼出来るようには思われません。Auricマーケッツリミテッドについてはサイトにはアメリカ・ニューヨークの住所が書いてありましたが、Who Is 情報に記されている所在地は香港です。明らかに矛盾しており、いずれの情報も信用出来ません。

それから以下は2024年2月27日付で京都新聞のサイト (https://www.kyoto-np.co.jp/) に出てきた記事です。

特殊詐欺の常とう手段「投資勧誘LINEグループ」に参加してみた 明るみになった手口とは (2024年2月27日 京都新聞)

「雑記2」で説明しているLINEグループ (オープンチャット) を勧誘の場として利用する手口について潜入取材した報告の記事になっています。そしてこの記事にはLINEグループに登場した勧誘役の1人が記者を含むLINEグループの参加者に自社サイトとして口座開設を勧めたサイトの画像が出てきます。その画像を以下に示します。

この画像を見て気が付きましたが、この画像は本項で検証した表題4番目のAuricマーケッツリミテッドあるいは表題5番目のMGLグローバルのサイトの画像である可能性があります。本項で検証した6つのサイトの冒頭部の背景画像はそれぞれ2つのパターンがスライドショー形式で入れ替わる設定になっており、上で示した京都新聞の記事に出てきた画像はイルミナティ マーケッツ リミテッド、AuricマーケッツリミテッドあるいMGLグローバルの2番目のパターンの画像に酷似しているのです。但しイルミナティ マーケッツ リミテッドの冒頭部に記されている文章は上の京都新聞に掲載されている画像の文章と一致しません。以下には表題4番目のAuricマーケッツリミテッドサイト冒頭部、第2のパターンの画像を示します。京都新聞の記事の画像と明らかに似ています。

AuricマーケッツリミテッドMGLグローバルのサイトのいずれかあるいは両方についてLINEグループを勧誘の場として利用する手口で投資勧誘が行われている可能性が濃厚と考えます。

そして本項で検証した6つのサイトは投資先として到底信頼出来るとは思われません。情報開示は極めて不充分、不適切であり、記述内容にも信頼性がありません。またそもそも前項前に検証したIOTAグローバルリミテッド以下、12個のサイトと本項で検証した6つのサイトを合わせ、18個もの互いに非常によく似たサイトが存在しているというだけで明らかに異常です。さらに前項までで検証した12個のサイトはこの検証を書いている2024年3月下旬時点で全て何の告知もなく、閉鎖されているようです。だとすれば本項で検証した6つのサイトについても突然説明もなしに閉鎖されてしまう可能性を考えざるを得ません。非常に危険です。

これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●ALTMAN FINANCE INVESTMENT CO., LTD (アルトマンファイナンスインベストメントカンパニーリミテッド https://www.altman-inc.com/)

●Richness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド https://www.richepfx.com/jp/)

●Onoka Capital Limited (Onokaキャピタルリミテッド https://www.onokafx.com/)

●Starek Co. Ltd (Starek カンパニーリミテッド https://www.starekforex.com/)

●ARE INTERNATIONAL FOREX (AREインターナショナルフォレックス https://www.arefxmarket.com/)

最初のアルトマンファイナンスはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2番目のリッチネスエンパイアはアルトマンファイナンスのサイトからの画像検索で見つかってきたサイト、3番目のOnokaキャピタルリミテッドはイギリスの法人登録情報を調べていて気が付いたサイトです。さらに4番目のStarekカンパニーリミテッドというサイトは上の3つのサイトの検証を書いている過程で存在に気が付いたサイトですが、最近閉鎖されたようで辛うじてGoogleのキャッシュにサイトの情報が残っているだけというサイトです。そして最後のAREインターナショナルフォレックスはStarekカンパニーリミテッドのサイトからの画像検索で見つかったサイトです。

そしてこれら5つのサイトは互いに明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトと思われるのでまとめて検証します。まず最初のアルトマンファイナンスに関してYahoo知恵袋に出てきた2件の質問を引用します。

2021年7月19日投稿

1つ目の投稿ではFacebookで知り合った自称・台湾人に勧誘されたとあります。情報が少ないですが「検証13」の冒頭で説明した中国系の詐欺勧誘の手口に合致している状況のように思われます。2件目の質問投稿には何も情報がありませんが、やはり勧誘を受けている状況かと思われます。とにかく最初の投稿にあったURLアドレス (https://crm.altman-inc.com/UserBO2/reg2.php?con_) のサイトに行ってみましたが以下に示したこれは登録画面のページで殆ど情報がありません。この登録の画面での対応言語は日本語、英語、中国語、香港語の4つです。

そこでこのURLアドレスを少しそれらしく修正して表題に示したURLアドレスのトップページを見つけました。以下がアルトマンファイナンスのトップページ、冒頭部のキャプ画像です。表示言語の選択肢は英語と中国語のみです。

次に画像検索で見つけてきた表題2番目のリッチネスエンパイアリミテッドのサイト冒頭部のキャプを示します。このサイトは日本語にも対応していますがまずはアルトマンファイナンスのサイトとの比較の為に英語表示のキャプを示します。プルダウンメニューに見えるように表示言語の選択肢は英語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、スペイン語、中国語となっています。上のアルトマンファイナンスのサイト冒頭部と比べると背景画像は異なっているようですが非常によく似ています。

以下は同じリッチネスエンパイアリミテッドのサイトで日本語表示を選択した場合です。

そして上のキャプの左上に見えるロゴですが2021年12月現在では既に閉鎖れているようですが上で検証したリッチネスエンパイアリミテッドのサイト (https://richnes5.com/jap/) にあったロゴと非常によく似ています。左に再掲したキャプ画像と比較してください。リッチネスエンパイアというサイト名だけでなく、ロゴまで一致しているとなれば2つのリッチネスエンパイアのサイトは同じグループによる可能性が極めて高いと考えざるを得ません。

次はOnokaキャピタルリミテッドのサイトのキャプです。

表示言語の選択肢は英語と中国語のみで上の2つのサイトとよく似ていることが分かります。特に背景画像が同じリッチネスエンパイアのサイトと似ているようです。

次は既に閉鎖されているStarekカンパニーリミテッドのサイトの冒頭部のキャプを示します。

背景画像は上の3つのサイトのいずれとも別のようですが明らかに似ています。表示言語の選択肢は英語と中国語のみです。

最後はAREインターナショナルフォレックスのサイトの冒頭部のキャプを示します。

表示言語の選択肢はこれも英語と中国語のみで日本語には対応していません。そして再び背景画像は独自のものですが明らかに上に示した4つのサイトの冒頭部と似ています。

これら5つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下にはサイトの特長を説明している部分のキャプを並べてみます。日本語対応しているリッチネスエンパイアのサイトについてはここでも比較の為に日本語版と英語版の両方のキャプを示します。

5つのサイトがこの部分でも互いに非常によく似ていることが確認されます。

さらにCEO (最高経営責任者) の紹介の部分についてもキャプを順に示します。リッチネスエンパイアについてはここでも日本語版と英語版の両方を示します。

「MR. BEN」とだけ名乗る、なぜかフルネームが明かされないCEO (最高経営責任者) の画像が示されてさらにこの人物の経歴などが記されています。まずどうしてフルネームを出ないのか疑問を感じざるを得ません。そして記されている経歴はいずれのサイトでもロシアで学位を取得したとか金融関係で20年以上の経験を持っているなど基本的に同じ内容、ほぼ同じ文章が記されています。しかし明らかに異様なのは示されている画像のCEOが4番目のStarekと最後のAREインターナショナルフォレックスの場合のみ明らかに別人としか思われないことです。この画像の人物は本当にこれらのサイトの経営者なのでしょうか?

そしてこの人物について紹介されている内容にも疑問があります。リッチネスエンパイアの日本語版の文章を以下にコピペします。

>ロシア連邦政府財政金融大学金融と企業管理のダブル修士卒業。 金融と基金管理の分野で20年以上の資格を持っています。主に戦略計画、プロジェクト金融、外貨と株式資本市場などに参与します。 2014年にロシア投資局のシニア管理顧問の一員として参加し、セーシェル投資局と密接な協力関係を持っています。 2015年に格齊克STP经纪商に参加して、ロシアの現地投資の個人投資のために金融サービスを提供します。2018年にロシアのトップクラスの取引専門家と一緒にMR.FILATOVセーシェル国でRichnes Empire Limitedを創立しました。

>MR. BEN

>Richness Empire Limited 首席执行长


まずこの文章には「格齊克STP经纪商」「首席执行长」といった中国語の簡体字 (?) が使われている部分があって非常に違和感があります。またこの日本語訳では格齊克STP经纪商」と中国語になっていて意味が分からない部分を英語の文章で確認すると以下のようになっています。

>In 2015, he participated in the establishment of Gozic STP brokers to provide financial services to local Russian retail investors. 

この文章をGoogle翻訳に掛けると以下のようになります。

>2015年に、彼は地元のロシアの個人投資家に金融サービスを提供するためにGozicSTPブローカーの設立に参加しました。

ここで「Gozic STP brokers (GozicSTPブローカー)」の意味がよく分からないけれどもロシアの金融機関の固有名詞かと考えて検索したのですが殆ど何も情報が出てきません。実はStarekのサイトはこの「Gozic STP brokers」の検索で見つけてきたのですが、それ以外には殆ど情報がないのです。仮に「Gozic STP brokers」がロシアの金融機関名ならば今現在、既に改称しているとか経営破綻しているとしても何も情報が出てこないというのは有り得ないでしょう。経歴全体がデタラメであることを疑わざるを得ません。

さらにいずれのサイトでも「MR. BEN」という人物は2018年にロシアのトップクラスのトレーディングの専門家であるMR.FILATOVという人物とセーシェルにこれらのサイトの運営元を設立したことになっています。そこでセーシェルの金融ライセンスを管理しているFinancial Services Authority Seychelles (セーシェル金融サービス庁 https://fsaseychelles.sc/) のサイトで金融ライセンスの確認を試みましたがFX業者が含まれると思われる「Capital Markets > Securities Dealer」の登録リストを見ても本項で検証している5つのサイトに相当すると思われる金融機関登録は見当たりません。セーシェルは有名な租税回避地ですからセーシェルにこれらのサイトに相当するペーパーカンパニーが存在するといった可能性はありますが、少なくとも金融機関登録は得ていないことになります。そもそもセーシェルに設立したとあるだけでセーシェルの住所などは開示されていないのですから話になりません。

連絡先情報として開示されている情報は各サイトとも極めて限定的です。辛うじて脚注部分に記されている連絡先情報のキャプを以下に示していきます。まず左下がアルトマンファイナンスの脚注にある連絡先情報、右下がリッチネスエンパイアリミテッドのサイトの脚注の連絡先情報です。アルトマンファイナンスの場合にはメールアドレスしか公開されていません。

次は左下がOnokaキャピタルリミテッドの連絡先情報、右下がStarekカンパニーリミテッドの連絡先情報です。

最後はAREインターナショナルフォレックスの脚注にある連絡先情報ですが再びメールアドレスのみです。

これら連絡先情報をまとめます。

サイト名 メールアドレス 電話番号 住所

アルトマンファイナンス cs@altman-inc.com 記載なし 記載なし

リッチネスエンパイア cs@richepfx.com +0044 4374206 England

Onokaキャピタル cs@onokafx.com +248 4374206 UK

Starekカンパニー cs@starekforex.com +0044 4374206 England

AREインターナショナル cs@arefxmarket.com 記載なし 記載なし

住所は記載のある3つのサイトでEnglandあるいはUKとなっています。要するにイギリスに本拠があることになっています。しかしOnokaキャピタルの電話番号はイギリスの国番号ではなく、[+44]というイギリスの国番号ではなく[+248]というセーシェルの国番号から始まっています。住所と電話番号が矛盾していることになります。

さらに記載されている住所ですが

リッチネスエンパイア:First Floor, Providence Complex, Providence, England

Onokaキャピタル: First Floor, Providence Complex, Providence, Mahe, UK

Starekカンパニー First Floor, Providence Complex, Providence, England

となっており、明らかに不完全な住所と思われますし、実在の住所かどうかも調べてみましたが分かりません。Onokaキャピタルの住所にのみ含まれている「Mahe」というのはセーシェルの島の名称ではないかと思われます。だとすればセーシェルとイギリスの住所が混在していることになります。信用出来る情報とは到底思われません。

そこで例によってまずサイトのWho Is 情報を調べてみましたが運営元に関する情報は殆ど見つかりません。唯一断片的な情報が記されているアルトマンファイナンスのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年2月28日になっています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する断片的な情報があります。

登録機関名: ALTMAN FINANCE INVESTMENT CO., LTD

所在地: SICHUAN, CN

この所在地、SICHUAN, CNは中国の四川省を意味すると思われます。

それ以外の4つのサイトには運営元に関する記述はないのでサイトの登録・開設日だけ以下にまとめます。

アルトマンファイナンス 2021年2月28日

リッチネスエンパイア 2021年2月18日

Onokaキャピタル 2020年11月12日

Starekカンパニー 2021年6月26日

AREインターナショナル 2021年9月22日

さらに「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしばイギリスの法人登録が見つかっていること、ここで検証している5つのサイトの内、3つのサイトで断片的ながらイギリスに本拠があると記されていたことからイギリスに対応するこれらのサイトと対応する法人登録がある可能性を考えて検索してみました。すると予想通り、対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。尚、リッチネスエンパイアについては上で検証したロゴも共有しているリッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/) の検証で取り上げたイギリスの法人登録を共有していると思われるのでここでは取り上げません。それ以外の4つのサイトに対応すると思われる法人登録を順に示します。

ALTMAN FINANCE INVESTMENT CO., LTD (アルトマンファイナンスインベストメントカンパニーリミテッド) の法人登録

まず法人登録の日付は2021年2月24日になっています。上で示したWho Is 情報にあるサイトの登録・開設日が2021年2月28日ですからほぼ一致しています。業種も金融関係になっており、住所は以下のようになっています。

>The Business Resource Network, 53 Whateley's Drive, Kenilworth, Warwickshire, CV8 2GY

この住所は初めて見る住所ですが最初の「The Business Resource Network」はイギリスに法人登録がある法人の名称と思われます。そしてこの「The Business Resource Network」については検索しても公式サイトが見つからないのですが、法人登録の業種を見ると

>68209 - Other letting and operating of own or leased real estate

>82990 - Other business support service activities not elsewhere classified

となっており、バーチャルオフィスとかオフショア会社の可能性があるように思われます。仮にそういう話ならばこれは架空住所の可能性があるということになります。

さらにこのアルトマンファイナンスの「Filling history」のページを見ると以下のキャプに示したように2021年2月24日の法人登録から2021年12月現在までの10ヶ月ほどの間に法人登録上の住所が3度も変更されていることが分かりました。

時系列でまとめると以下のようになります。

▼2021年2月24日法人登録

住所:4D Salisbury Road Weston-Super-Mare Somerset BS22 8EW United Kingdom

▼2021年4月12日住所変更

新住所:The Business Resource Network 53 Whateleys Drive Kenilworth Warwickshire CV8 2GY

▼2021年4月22日住所変更

新住所:Unit G25 Waterfront Studios 1 Dock Road London E16 1AH

▼2021年5月26日住所変更

新住所:The Business Resource Network 53 Whateley's Drive Kenilworth Warwickshire CV8 2GY

現在の住所は2番目のわずか10日間だけの住所と同じです。さらに最初の住所と3番目の住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所です。具体的には法人登録時の最初の住所 (4D Salisbury Road Weston-Super-Mare Somerset BS22 8EW United Kingdom) については以下のサイトに対応するイギリス法人が同じ住所で法人登録されています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

また2021年4月22日から5月26日までのわずか1ヶ月ほどだけの間、法人登録上の所在地となっていた住所 (Unit G25 Waterfront Studios 1 Dock Road London E16 1AH) は一連の検証の中で最も頻繁に登場している住所です。具体的にはこの住所が以下のサイトでサイトに記載の住所あるいは法人登録上の住所となっています。

「検証13」ゴールド エイト サービシーズおよびXHFXマーケット

「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド

「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド

「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド

「検証18」UKフュージョン・インターナショナルBtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド

「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ

「検証20」KSGリミテッドとDingsheng

「検証21」Odinサービスグループ

「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン

「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッドリードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド

「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド

「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド 

「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド

「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド

「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド

「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド

「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッドTUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド

「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)

「検証44」エクセレントリベニューリミテッド

これだけのFX業者が部屋番号まで同じ住所に共存しているとは思えませんからこれはまず間違いなくオフショア会社などを利用した架空住所でしょう。同時にこれらの住所を所在地として登録していたアルトマンファイナンスがやはり中国系の詐欺グループによると思われる詐欺サイトの一角であることを強く示唆するものと考えます。

そしてさらに中国系の詐欺グループとの関連を示唆するのがこの法人の経営者情報です。アルトマンファイナンスの法人登録の経営者情報のページで唯一の経営者として登録されているのはサイトにCEOとして紹介されていた「MR. BEN」ではなく以下に示した中国国籍、イギリス在住のHE, Yunleiという人物です。

この人物は調べてみるとアルトマンファイナンス以外にも以下の2つの法人で経営者として登録されているようです。

RUILONG INVESTMENT CO. LTD (法人登録番号:13354110)

法人登録日付: 2021年4月23日

住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

RUNNING INVESTMENT CO LTD (法人登録番号:13730700)

法人登録日付: 2021年119

住所: Apartment 1804 55 Upper Ground, London, England, SE1 9EY

これらの法人登録に対応するサイトが存在しないか検索してみると最初のRUILONG INVESTMENTについては対応すると思われるサイト (https://www.ruilonginvest.com/en/) が存在していた形跡がありますが、既に閉鎖されているようです。一方のRUNNING INVESTMENTについても対応する可能性があるサイト (https://www.runningfx.com/en/) が見つかってきました。こちらは現在でもアクセス可能で英語と中国語に対応するFX業者のサイトであることが確認されました。以下にこのサイトの冒頭部のキャプを示します。このサイトについてはまた別項で検証するかもしれません。

法人登録の日付は2020年11月11日です。この手のサイトに対応する法人登録としては新しい部類ではありませんが、上で示したOnokaキャピタルのサイトのWho Is情報にあるサイトの登録・開設日が2020年11月12日ですから1日しかずれていません。これがここで検証しているOnokaキャピタルのサイトに対応する法人登録であると考えてほぼ間違いないと考えます。そしてこの法人登録の住所は以下のようになっています。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

この住所も「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証でしばしば登場している住所であり、例えば上に書いたリッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/)の検証で見つけたリッチネスエンパイアの法人登録もその一例です。それ以外にこの住所を法人登録上の住所としているサイトについてはリッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/)の検証に書いてあるので参照してください。そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証で説明しましたが、住所となっているChase Business Centre (チェースビジネスセンター) はGoogle ストリートビューで見ると確かにこの住所に存在しているもののおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者と思われ、この住所に多くのFX業者が実在しているとは到底思えません。架空住所でほぼ間違いありません。

次にこの法人登録情報の経営者情報のページを見ると経営者として登録されているのは以下のキャプに示すPAN, Shujuanという中国国籍、中国在住の人物です。

この中国人経営者の中国の住所が以下のようになっています。

>No 535, Nan Street, Songshu Zhan, Wanfangdian City, Liaoning, China, 116300

この住所は漢字表記にすると中国の遼寧省瓦房店市 (がぼうてん-し)松樹鎮という地域の住所のようです。

そしてこの中国人経営者は以下の法人の経営者も兼務していることになっています。

NEW DUFFFX GLOBAL LIMITED (法人登録番号:13556123)

法人登録日付: 2021年89

住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

この法人登録に対応するNew DuffFX Global Limitedのサイト (http://duff-fx.com/) も確認されています。以下がそのサイトの冒頭部のキャプです。

このサイトはこの冒頭部を見ただけで気が付きましたが「検証32」で検証しているANSFX GLOBAL LIMITED (ANSFXグローバルリミテッド http://ansforex.com/jp/) などのサイトと同じテンプレート由来のサイトです。但しこのサイトは現時点では中国語表示にしか対応していないのでさすがに日本人を標的にした詐欺に使われる可能性は低いものと考えており、当面は検証の対象にする予定はありません。しかし実はこの繋がりが見つかってきた順序としては「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証の中で

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

という住所が頻繁に出てくることからイギリスの法人登録の中でこの住所を使っている比較的新しい法人を片っ端から調べてみる試行の結果としてNew DuffFX Global Limitedの法人登録を発見 New DuffFX Global Limitedの経営者となっているPAN, Shujuanという経営者 → 経営者を兼務するOnokaキャピタルリミテッドという法人を発見 → 対応するサイトとしてここで検証しているOnokaキャピタルリミテッドのサイト (https://www.onokafx.com/) を発見という真逆の順序でOnokaキャピタルのサイトを発見しています。ともかく、PAN, Shujuanという中国人経営者は他にも詐欺目的と思われるサイトの経営者として登録されているということです。そして本項で検証している5つのサイトは「検証32」で検証しているANSFX GLOBAL LIMITED (ANSFXグローバルリミテッドなどのサイトと組織的に繋がっている可能性が高いと考えられます。

次は本項の検証対象の4番目、Starekカンパニーリミテッドに対応すると思われる法人登録です。

法人登録の日付は2021年6月11日になっています。StarekカンパニーリミテッドのサイトのWho Is 情報にあったサイトの登録・開設日である2021年6月26日とは半月ほどずれていることになります。そして住所は以下のようになっています。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, England, N14 5BP

この住所も例えば上で検証した2つのリッチネスエンパイアリミテッドのサイトに対応する法人登録Onokaキャピタルリミテッドのサイト (https://www.onokafx.com/) に対応すると思われる法人登録などでも法人登録上の住所とされていた住所です。それ以外にもこの住所を法人登録上の住所としているサイトについては上のリッチネスエンパイアリミテッド (https://richnes5.com/jap/) の検証の中でまとめてありますから参照してください。

そしてこのStarekの法人登録で経営者情報のページに経営者として示されているのは以下に示したSATTAROVA, Fatimaというやはり中国国籍、中国在住の人物です。

この人物の中国の住所は

>Blk 4, Hengda Zonglvdao, Dongcheng Dist., Dongying City, Shandong, China, 257100

となっています。この住所を漢字表記すると中国の山東省東営市 (とうえい-し) 東営区 (とうえい-く) という地域の住所のようです。そしてこの人物も他に幾つかのイギリス法人の経営者として登録されているようです。

YUHENG CAPITAL LIMITED (法人登録番号:12864287)

法人登録日付: 202098

住所: Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

対応するサイト (http://www.yuhengfx.com/enindex.html) が存在していた形跡があるが既に閉鎖。

GARSON LIMITED (法人登録番号:12822159)

法人登録日付: 2020年8月18日

住所: Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

対応するサイト (https://www.garsonforex.com/en/) の存在を確認していたが既に閉鎖 (以下のキャプを参照)。「検証24」で簡単に説明。

GLLUCK LIMITED (法人登録番号:12803981)

法人登録日付: 2020年8月11日

住所: Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

対応するサイトを4つ確認して「検証24」で検証。いずれも既に閉鎖。

BTABCBRITION LIMITED (法人登録番号:12803652)

法人登録日付: 2020年8月10日

住所: Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP

対応するサイト (https://www.btabcbritionfx.com/ja/) を確認して「検証24」で検証したが既に閉鎖。

但しこれら4つの法人登録ではSATTAROVA, Fatimaの居住地は中国ですが、国籍がロシアになっています。1986年1月生まれという生年月は一致しています。確かに中国系らしくはない名前のように感じますし、ロシアから中国に帰化したのでしょうか?

最後はAREインターナショナルフォレックスのものと思われる法人登録を示します。

法人登録の日付は2021年9月17日となっており、本項で検証している5つのサイトの中では最も最近に登録された法人ということになります。そしてAREインターナショナルフォレックスのサイトのWho Is 情報で示されていたサイトの登録・開設日は2021年9月22日でしたから5日ずれているだけです。そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>Apartment 1804 55 Upper Ground, London, England, SE1 9EY

この住所をイギリスの法人登録リストで検索してみると非常に多くの法人が部屋番号まで同じ住所に登録されていることが分かります。それらの中にはアルトマンファイナンスの法人登録上の経営者であるHE, Yunleiという人物が経営者を兼務しているRUNNING INVESTMENT CO LTD (法人登録番号:13730700)という法人も含まれています。また本サイトで検証した以下のサイトに対応すると思われる法人登録上の住所も全く同じ住所になっています。

「検証28」 Prema → 法人登録

「検証40」 Aideファイナンシャルリミテッド → 法人登録

「検証46」 INGFX → 法人登録

ハメンプライムリミテッド法人登録

「検証48」 BOLONI CREATET FXカンパニーリミテッド法人登録

「検証49」 Fuhui FXリミテッド → 法人登録

Kraemfxトレーディングカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証50」 ロフティーフォレックスリミテッド法人登録

アクチュアリーフォレックスグローバルリミテッド法人登録

「検証51」 DACLANDキャピタルリミテッド法人登録

INTERVATE キャピタルマネージメント法人登録

「検証52」 MOTONGFXリミテッド法人登録

「検証54」 ウィルターマネジメントリミテッド法人登録

MokFXグローバル → 法人登録

この住所に何が実在するのかは判然としませんがオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。そしてこの法人登録で経営者となっているのはやはりサイトでCEOとして紹介されていたロシア出身のMR. BENという人物ではなく、中国国籍、中国在住のZHANG, Xiaofangという人物です。

この人物については中国在住となっていますが、残念ながら中国の住所は開示されていません。また他に経営者を兼務している法人がないかについても調べてみましたが見つかってきません。

以上、5つの互いに非常に似通ったサイトについて長々と調べてきましたが改めて言うまでもなく、これらは到底信用出来るサイトとは思えません。連絡先情報は殆ど開示されておらず、サイトで経営者として紹介されていた人物についても偽物としか思われません。イギリスの法人登録で見つかってきた情報から判断すれば明らかに中国との結びつきが示されています。既に5つの内の1つ、Starekのサイトが何の告知もなく閉鎖されているとなれば他の4つのサイトも突然閉鎖される恐れだってあるでしょう。これらのサイトでの投資を勧誘されたといった報告は確認されていませんが、勧誘を受けても決して応じるべきではありません。


※付記

2022年3月下旬に確認したところ、本項で検証した5つのサイトの内、3つのサイト、具体的にはアルトマンファイナンスインベストメントカンパニーリミテッド (https://www.altman-inc.com/)、リッチネスエンパイアリミテッド (https://www.richepfx.com/jp/)、Starek カンパニーリミテッド (https://www.starekforex.com/) の3つのサイトが何の告知もなく閉鎖されているようです。

そしてこれら閉鎖されたサイトの内、Starek カンパニーリミテッドについては代わりに同じ名称でロゴも共通するStarekco Ltd (Starekcoリミテッド https://www.starekco.com/jp) というサイトが2022年2月に立ち上がっていることが判明しました。「検証48」で検証しているので参照して下さい。