検証71
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。また報告されている勧誘の手口などから非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が高いです。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証59ページ目です。「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。
●SenX Globle (https://www.senxgloble.com/jap/index1.html)
●Teyler Limited (Teylerリミテッド https://teylerfex.com/jap/index1.html)
●CT Markets Limited (CTマーケッツリミテッド https://www.ct-markets.com/jap/index1.html)
●Boq Limited (Boqリミテッド https://www.boqfox.net/jap/index1.html)
●Belet Limited (ベレットリミテッド https://beletlimited.com/jap/index1.html)
●FXC Limited (FXCリミテッド https://fxclimited.com/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://dbg-coltdfx.com/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://dbg-coltdfx.net/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://www.dbg-cotd.com/jap/index1.html)
●HangSeng FX (https://fxhangseng.com/en/index1.html)
●HT Global (HTグローバル https://www.htgloballtd.com/)
●SH Markets (SHマーケッツ https://www.shmarfx.com/)
●CKCF (https://www.ckcfnk.com/en)
●CHANGYUAN SECURITIES LIMITED (CHANGYUANセキュリティーズリミテッド https://hkchangyuan.com/en)
まず以下の互いによく似たサイトをまとめて検証します。
●SenX Globle (https://www.senxgloble.com/jap/index1.html)
●Teyler Limited (Teylerリミテッド https://teylerfex.com/jap/index1.html)
●CT Markets Limited (CTマーケッツリミテッド https://www.ct-markets.com/jap/index1.html)
●Boq Limited (Boqリミテッド https://www.boqfox.net/jap/index1.html)
●Belet Limited (ベレットリミテッド https://beletlimited.com/jap/index1.html)
●FXC Limited (FXCリミテッド https://fxclimited.com/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://dbg-coltdfx.com/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://dbg-coltdfx.net/jap/index1.html)
●DBG Markets (DBGマーケッツ https://www.dbg-cotd.com/jap/index1.html)
●HangSeng FX (https://fxhangseng.com/en/index1.html)
表題最初のSenX Globleと2番目のTeylerリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、他の8つのサイトは基本的に画像検索で見つけてきたサイトです。DBGマーケッツというサイトが3つありますが、2番目、3番目のDBGマーケッツは最初のDBGマーケッツのサイトに記されていたメールアドレスを検索して見つけてきたサイトでURLアドレスが微妙に異なります。画像検索で見つかるということからも分かるようにこれらのサイトは互いに明らかに似ており、同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと考えられます。
まず最初の2つのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
▼2023年11月17日投稿 (SenX Globleに関する投稿)
詳しい状況は分かりませんがLINE経由で投資を勧誘されているようです。3つのサイトを紹介されているようですが本項で取り上げるのは最初のSenX取引所というサイトです。
▼2023年12月9日投稿 (Teylerに関する投稿)
この質問の投稿者は「H29 株&為替☆勉強グループ」というLINEの投資関係グループに一方的に招待されたようです。そのLINEグループでは先生役が登場して株やFXの投資について具体的な売買の対象やタイミングをグループの参加者に教えており、指示に従って売買すれば利益が得られるという状況になっていたようです。他の参加者は数百万円、数千万円といった大金を投資していることを証明するような画像を投稿しているというのですが、これは運営側が用意したサクラの投稿の可能性が考えられます。この質問の投稿者も怪しみながらも先生役の勧めるTeylerというサイトで口座を開設するところまでは行ったようですが、入金口座が個人名義であることに驚いて入金することをためらっているようです。先生役など運営側の人物が名乗っている名前が分からないのが残念ですが、ここまでの経緯はまさに「雑記2」で説明している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口にぴったり合致するように思われます。
さらにこの検証を書いた後ですが、もう1つTeylerに関すると思われる質問がYahoo知恵袋に出てきました。
▼2023年12月29日投稿 (Teylerに関する投稿)
勧誘している人物などについての情報がありませんが「ラインでfxの取引タイミングを指導する」と言われて投資を勧誘されているものの取引するのにTeylerというサイトでの口座開設を求められており、Teylerについて検索しても情報が見つからないということでこの質問を投稿しているようです。
ともかくこれらの質問投稿に出てきた「SenX取引所」「Teyler」を検索することで出てきたサイト、さらにそれらのサイトからの画像検索で見つかってきた明らかによく似たサイトの冒頭部を以下に表題と同じ順で示していきます。
▼SenX Globle (https://www.senxgloble.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ドイツ語、スペイン語、日本語]
▼Teylerリミテッド (https://teylerfex.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼CTマーケッツリミテッド (https://www.ct-markets.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼Boqリミテッド (https://www.boqfox.net/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼ベレットリミテッド (https://beletlimited.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼FXCリミテッド (https://fxclimited.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.net/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼DBGマーケッツ (https://www.dbg-cotd.com/jap/index1.html) [表示言語:英語、香港語、ベトナム語、タイ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、アラビア語、イタリア語]
▼HangSeng FX (https://fxhangseng.com/en/index1.html) [表示言語:英語、中国語、ベトナム語、タイ語]
説明するまでもなく、これら10個のサイトの冒頭部は互いに非常によく似ています。最後のHangSeng FXを除いては日本語表示に対応しており、2番目のTeylerリミテッドから9番目のDBGマーケッツまで8つのサイトについては12言語の選択肢とその並び順まで全く同じです。
そして分かりにくいですが、上に示した画像、左上の部分に最初のSenX Globleの場合はメールアドレスのみ、他の9つのサイトについては不完全な住所と思われるものとメールアドレスが記されています。断片的な住所と思われるものは9つのサイトで共通で
>FLAT/RM B5/F GAYLORD COMMERCIAL
となっています。この不完全ではないかと思われる住所を検索するとどうやら香港にある「Gaylord Commercial Building」というビルの住所に部分的に一致するようです。Gaylord Commercial Buildingの住所は以下のようになっています。
>114-118 Lockhart Road, Wan Chai, Hong Kong
なぜ断片的な住所しか記されていないのはどういうことなのか疑問を感じます。
一方のメールアドレスについては以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) メールアドレス
SenX Globle (www.senxgloble.com) support@senxgloble.com
Teylerリミテッド (teylerfex.com) support@teylerfex.com
CTマーケッツリミテッド (www.ct-markets.com) support@ct-markets.com
Boqリミテッド (www.boqfox.net) support@boqforex.com
ベレットリミテッド (beletlimited.com) service@beletlimited.com
FXCリミテッド (fxclimited.com) support@fxclimited.com
DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.com) support@dbg-coltdfx.vip
DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.net) support@dbg-coltdfx.vip
DBGマーケッツ (www.dbg-cotd.com) support@dbg-coltdfx.vip
HangSeng FX (fxhangseng.com) info@fxhangseng.com
サイトのURLアドレスが異なる3つのDBGマーケッツのサイトのメールアドレスは同じです。
さらにこの冒頭部に続いてはサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分が出てきます。その部分についても以下に画像を示します。まず最初の5つのサイトについて表題と同じ順、SenX Globle → Teylerリミテッド → CTマーケッツリミテッド → Boqリミテッド → ベレットリミテッドという順で画像を示します。
さらに後半の5つのサイトについても同じ部分の画像を表題と同じFXCリミテッド → DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.com) → DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.net) → DBGマーケッツ (www.dbg-cotd.com) → HangSeng FX という順で示します。
最後のHangSeng FX のサイトは日本語非対応なので全面的に英語ですが、他の9つのサイトは3つの項目の「お客様志向」という第1項目は日本語、「最高品質の取引体験」という第2項目は表題だけ日本語で説明の部分は英語、「Convenient withdrawal (便利な出金)」という項目は全部が英語ということになっています。
さらにこの部分に続く取引対象を説明している部分についても10個のサイトを比較します。この部分についてもまず最初の5つのサイトについて表題と同じ順、SenX Globle → Teylerリミテッド → CTマーケッツリミテッド → Boqリミテッド → ベレットリミテッドという順で画像を示します。
さらに後半の5つのサイトについても相当部分の画像を表題と同じFXCリミテッド → DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.com) → DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.net) → DBGマーケッツ (www.dbg-cotd.com) → HangSeng FX という順で示します。
10個のサイトのいずれでも外国為替(FX)、指数スプレッド (株式指数)、商品先物 (貴金属や石油、天然ガスなどの先物) という3つを取引対象としているようです。そして最初のSenX Globleの場合のみ表題の部分に
>SenX Globle は英国で登録されています, 世界中の金融商品を取引する
と書かれています。しかし「SenX Globle 」についてイギリスの法人登録を探してみましたが「SenX Globle 」という法人は見つからないという結果になります。
ここまでの比較で本項の検証対象である10個のサイトは互いに非常に酷似していることを説明してきましたが、最初のSenX Globleのサイトの場合のみ、トップページに続いて以下の画像に示した部分が出てきます。
この部分も取引対象に関する説明だと思われるのですが、大して情報があるわけでもありません。何の為に存在しているのかよく分かりません。一方で他の9つのサイトについてはこれと同じ画像がサブページにあります。例えば表題2番目のTeylerリミテッドサイトの場合はメニューバーの「製品」という項目から選択出来る「外国為替」というサブページに以下の画像に示した部分が存在します。
さらにTeylerリミテッドサイトのメニューバーの「製品」という項目から選択出来る「外国為替」というサブページに以下の画像に示した部分が存在します。
画像は省略しますが、Teylerリミテッド以下の9個のサイトではこの部分がトップページではなく、サブページにあります。トップページにあった部分がサブページに移っているとすると最初のSenX Globleのサイトのサブページには何があるのか気になって確かめてみるとSenX Globleのサイトのメニューバーにも確かに「製品」という項目があるもののリンク先はSenX Globleのトップページ自体になっているようです。つまりメニューバーに見かけ上はサブページを選択出来る項目があってもSenX Globleのサイトには実際には他の9つのサイトに存在するサブページが存在しないという奇妙な状況になっています。サイトの構造に明らかな欠陥があるとしか思えません。
一方、Teylerリミテッド以下の9個のサイトでは上に示した画像の部分がサブページに移っている代わりにリアルタイムの為替相場を示す表が存在します。以下に示したのはTeylerリミテッドの表の画像です。
そしてこの表と非常によく似た表がこれまで検証してきた幾つかのサイトで確認されています。例えば以下は「検証22」で検証し、現在は既に閉鎖されているEthusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/) というサイトに存在していた為替相場の表のキャプ画像ですが、通貨の並び順や国旗アイコンまで含めて非常によく似ていることが分かると思います。
Ethusdtインターナショナルリミテッドの表と比べてTeylerリミテッドの表は表示されている通貨の種類が増えていますが、表示形式とか各通貨に添えらえている円形の国旗アイコンなどかなり似ている部分が認められます。そしてEthusdtインターナショナルリミテッドを含め、これとよく似たリアルタイムの為替相場情報を示す表は以下のサイトでも確認されています。
「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド https://kenkefx.com/Jp)
KENKEキャピタルグローバルリミテッド https://www.kenkecapital-mt4.com/Jp#)
「検証22」 Ethusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/)
イーストセンチュリーグループリミテッド (https://www.east-century.com/Jp/)
Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/)
「検証23」 ボラサークル (https://www.boracircle.com/Jp/)
ボラサークル (https://www.boracircles.com/Jp/)
「検証52」 Costinリミテッド (https://costinfx.com/jap/index)
BOLONI CREATET FX カンパニーリミテッド (https://bolowold.com/jap/index)
KLEX (https://klexhk.com/jap/index)
コインビット (https://coinbitwd.net/jap/index)
ウォーターコイン (https://waterccfex.net/en/index)
Cohesionn (https://www.cohesionn-fi.com/jap/index)
wifx (https://wintercoltd.com/id/index)
ビッグアンクルリミテッド https://fxbiguncle.com/jap/index)
ビッグアンクルリミテッド https://bigunclee.com/jap/index)
ビッグアンクルリミテッド http://test-big.com/en/index)
ARK IMグローバルリミテッド (https://www.imarkforex.com/)
FXLグローバルリミテッド (https://www.fxlglobal.com/jap/index)
GOCCfx (https://goccfx.com/jap/index)
「検証54」 LMゴールドリミテッド (https://lmgoldlimited.com/Jp)
これらのサイトには組織的な繋がりがある可能性が当然考えられます。
さらにTeylerリミテッドのサイトでは為替相場の表に続いて以下に示した「Our awards (受賞歴)」と題された部分が出てきます。
これと非常によく似た「Our awards」と題された部分が表題の10個のサイトの内、SenX Globleを除く9つのサイトに存在します。そして何の説明もなく、Teylerリミテッド以下の9つのサイトで共通して表彰状とかガラス製のトロフィーの画像が並んでいます。ところが原寸大の画像ではよく分からないのですが、拡大してみるとおかしなことに気が付きます。以下は上のキャプ画像で5つ並んでいる画像の左端と右端の画像を拡大したものです。
いずれの画像でもFX業者名ではないかと思われる「AXION TRADE」と書いてあるのが確認出来ます。またアルファベットの「A」と「T」を組み合わせたと思われるロゴも確認出来ます。そこで「AXION TRADE」を検索してみるとAXION TRADE (AXIONトレード https://www.axiontrade.net/ja) というサイトが見つかりました。以下にまずサイト冒頭部の画像を示します。
そしてこの冒頭部の左上に見えるロゴを拡大したのが右の画像です。まさに上に示したガラスのトロフィーに刻まれていることが確認されたロゴと一致しているようです。
さらにAXIONトレードのサイト https://www.axiontrade.net/ja) を見ていくと以下に示す「私たちの賞」と題された項目が出てきます。
これらの画像は明らかにTeylerリミテッドなど9つのサイトの「Our awards」の項目にある画像と同じです。このガラスのトロフィーがいかなる団体による賞の証なのか、どういった選考基準で賞が授与されているのか、どれほど権威のあるものなのか全く分かりませんが、トロフィーには「AXION TRADE」やそのロゴが書いてあるのですからこれらがTeylerリミテッドなど9つのサイトに与えられたものではないことは確かでしょう。どういう意図でこれらの画像を「Our awards (受賞歴)」などと題して掲載しているのか分かりませんが、ペテンとしか思われません。尚、ここではAXIONトレード (https://www.axiontrade.net/ja) について詳しく検証することはしませんが、連絡先情報が明確に示されていない、イギリスに本社があるとなっているがイギリスの法人登録も金融ライセンスも確認出来ないといった状況からあまり信頼できる業者とは思えません。WikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という口コミ情報サイトにはAXIONトレードについて出金出来ないといった16件もの被害報告が出ています。
次に各サイトで連絡先情報を探しましたが殆どのサイトで既に上で示したサイト冒頭部左上に記されている香港のものと思われる断片的な住所とメールアドレスだけが示されている連絡先情報の全てのようです。但し、唯一の例外として表題2番目のTeylerリミテッドのサイトの脚注部分に以下に示したような連絡先情報が記されているようです。
記されている情報を以下に書き出します。
>Office address: Lennon Studios, 57 Cambridge Court, London, L7 7AG, UK
>Tel: +44 7001 9456
>Email: support@teylerfex.com
>Teyler Limited holds a US NFA license, license number 0560215
この連絡先情報には疑問があります。住所はイギリスのロンドン、電話番号も[+44]というイギリスの国番号から始まっています。しかし住所を検索してみるとおかしなことになっています。まず「Lennon Studios」で見つかるのは以下に示した学生寮です。
これは1週間109ポンドで入居できる学生寮となっており、住所は以下のようになっています。
>109 Cambridge Court, L7 7AG
「L7 7AG」というPost Code (郵便番号) はTeylerリミテッドの住所
>Office address: Lennon Studios, 57 Cambridge Court, London, L7 7AG, UK
と合致しているのですが、この郵便番号はロンドンではなく、Liverpool (リヴァプール) の郵便番号です。同じイングランド内でも南部のロンドンと北部のリヴァプールは遠く離れた全く別の場所であり、
>London, L7 7AG, UK
という住所は明らかにおかしいのです。そもそもTeylerリミテッドが学生寮に本拠を構えているというのは有り得ない話でしょうし、住所が実在していないとなれば論外の状況としか思われません。さらに
>Tel: +44 7001 9456
という電話番号はイギリスの国番号である[+44]の後に4桁+4桁の8桁しかありません。しかしこれでは桁数が足りません。例えば上で示した「Lennon Studios」という学生寮の会社の連絡先電話番号は以下のようになっています。
>+44 203 9298 908 (International).
イギリスの国番号である[+44]に続き、3桁+4桁+3桁=11桁になっています。Teylerリミテッドのサイトの脚注部分に記されているこの連絡先情報はデタラメとしか思えません。そこでさらにTeylerリミテッドについてイギリスの法人登録を探してみました。すると以下に示したTEYLER LIMITED の法人登録情報が見つかってきました。
法人登録の日付は2023年11月28日となっていてこの検証を書いている2023年12月中旬時点で法人登録から1ヶ月も経過していない非常に新しい法人です。業種は金融関係となっていて矛盾がなく、住所は以下のようになっています。
>33 Cavendish Square, London, United Kingdom, W1G 0PW
この住所を調べてみると「33 Cavendish Square」というのはロンドン市内にある20階建てのオフィスビルであることが分かりました。少なくともTeylerリミテッドのサイトの脚注部分に記されていた住所とは違って実在の住所ですが、20階建てのオフィスビルなのに階数とか部屋番号が示されていません。またこの法人登録がここで検証しているTeylerリミテッドのサイトに対応するものであるかどうかも不確定です。ちなみにこの法人登録の経営者情報を見ると以下に示すSEGUIN, Olivier というフランス国籍、フランス在住の人物が唯一の経営者として登録されています。
ちなみにTeylerリミテッド以外のサイトについてもイギリスの法人登録を探してみましたが法人名が一致する法人登録が見つかっても業種が異なるとか、既に法人が解散しているという場合もあって結局、Teylerリミテッド以外のサイトについては該当すると思われるイギリスの法人登録は見つかりませんでした。
そこで次に各サイトのWho Is 情報を確認しました。以下に示したのは表題最初のSenX Globle のサイト (https://www.senxgloble.com/jap/index1.html) のWho Is 情報です。
まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年10月29日となっていて非常に新しいサイトであることが分かります。さらに赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆ど非開示になっていて所在地が香港であるということだけしか分かりません。
同様に他のサイトについてもWho Is 情報を確認して記されているサイトの登録・開設日と登録者の所在地を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地
SenX Globle (www.senxgloble.com) 2023年10月29日 香港
Teylerリミテッド (teylerfex.com) 2023年12月4日 香港
CTマーケッツリミテッド (www.ct-markets.com) 2023年7月31日 ニューヨーク
Boqリミテッド (www.boqfox.net) 2023年10月7日 記載なし
ベレットリミテッド (beletlimited.com) 2023年8月25日 記載なし
FXCリミテッド (fxclimited.com) 2023年9月1日 記載なし
DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.com) 2023年6月13日 記載なし
DBGマーケッツ (dbg-coltdfx.net) 2023年9月13日 記載なし
DBGマーケッツ (www.dbg-cotd.com) 2023年8月30日 ニューヨーク
HangSeng FX (fxhangseng.com) 2023年6月28日 ニューヨーク
最も古い最後のHangSeng FXの場合でもサイトの開設から半年未満という新しいサイトです。
上でTEYLER LIMITED の法人登録の登録の日付が2023年11月28日であることを示しましたがWho Is 情報に示されているTeylerリミテッドのサイトの登録・開設日は2023年12月4日であり、法人登録の日付と6日間しかずれていません。やはりTeylerリミテッドのサイトと上で示したイギリスの法人登録は対応している可能性が高いかもしれません。
いずれにしろ本項で検証した10個のサイトの情報開示は明らかに不充分、不適切です。そもそも明らかに同じテンプレートが少なくとも10個確認されるという状況は異常であり、詐欺目的で量産されたサイトの疑いが濃厚と考えざるを得ません。到底投資先として信頼出来るとは思えず、これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●HT Global (HTグローバル https://www.htgloballtd.com/)
●SH Markets (SHマーケッツ https://www.shmarfx.com/)
●CKCF (https://www.ckcfnk.com/en)
●CHANGYUAN SECURITIES LIMITED (CHANGYUANセキュリティーズリミテッド https://hkchangyuan.com/en)
最初のHTグローバル、2番目のSHマーケッツはいずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。一方で3番目、4番目のサイトはHTグローバルからの画像検索、また以前から多数の詐欺目的のサイトで共有されていることが確認されているIPアドレス上のサイトとして確認されたサイトです。まず最初の2つのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
▼2024年1月18日投稿 (HTグローバルに関する投稿)
FacebookからLINEの株投資グループに加入することになり、HTグローバルでのFX取引を勧められたようです。最初は出金できたものの2回目から出金できなくなったことで詐欺の可能性に気が付いてこの質問を投稿したようです。つまりこれは明らかな被害事例です。またLINEのグループの運営側の人物の名前など情報が無いのが残念ですが、こうした経緯は「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致しているように思われます。
▼2024年2月20日投稿 (SHマーケッツに関する投稿)
経緯が分かりませんが「西田先生のお金の教養セミナー」というLINEグループに加入したところ、SHマーケッツというサイトでのFX投資を勧められたようです。この質問投稿に示されている
>https://user.shmarfx.com/register/
というURLアドレスはトップページではなく口座開設ページのURLアドレスのようです。
そして質問に出てきた「SHmarkets」を検索して見つかってきたのが表題の2番目のサイトであり、後述しますがこのサイトの口座開設ページのURLアドレスがこの質問に示されていたURLアドレスと一致します。
さらには以下はこの検証を書いてからやはりYahoo知恵袋に出てきた質問でやはりSHマーケッツに関する質問になっています。
▼2024年3月4日投稿 (SHマーケッツに関する投稿)
この質問の投稿者はやはりLINEグループを勧誘の場として利用する手口でSHマーケッツでの投資を勧められ、入金してしまったようです。不安を感じて検索してみたところ、知恵袋の質問投稿を見つけて詐欺に遭っていることに気づき、出金しようとしたところ「出金希望額と同額」を追加入金すれば出金できると言われてしまったようです。どういう根拠で追加入金を要求しているのか全く理解不能ですが、追加入金に応じたところで出金出来るようになることはまず有り得ず、被害額が増えるだけということになるものと思われます。
さらに最初のHTグローバルのサイトからの画像検索で見つかってきた表題3~4番目のCKCF (https://www.ckcfnk.com/en) というサイトとCHANGYUANセキュリティーズリミテッド (https://hkchangyuan.com/en) というサイトについては別にIPアドレスからも見つかってきました。以下はこれら2つのサイトとIPアドレスを共有しているサイトと検索した結果の画像です。
いずれのサイトもIPアドレス (34.233.14.55) を共有していることが分かります。そして同じIPアドレス上のサイトが10個示されていますが、他にも本サイトで検証したかなりの数のサイトがこのIPアドレス上に存在していたことが確認されています。具体的には以下のようなサイトが同じIPアドレスを共有していることが確認されていて全てがFXなどを扱う取引所のサイトです。
WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp) [閉鎖済み]
Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp) [閉鎖済み]
Shunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) [閉鎖済み]
パンドラファイナンスカンパニーリミテッド (https://fxpandorafx.com/) [閉鎖済み]
カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp) [閉鎖済み]
Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp) [閉鎖済み]
Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xmusafx.com/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://xmjp.cc/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.fxglobalxm.com/en) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xm-81jp.com/jp)
Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp) [閉鎖済み]
リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp) [閉鎖済み]
Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp、https://www.ludamarkets.com/cjrl_jp) [閉鎖済み]
ライオンブローカーズ (https://libkrsgrr.com/jp、https://libkrsgrr.com/cjrl_jp) [閉鎖済み]
BUXファイナンシャルサービシーズ (https://bux-asia.com/jp) [閉鎖済み]
BUXファイナンシャルサービシーズ (https://buxasia.co/jp) [閉鎖済み]
FXコープリミテッド (https://www.fxcorpltd.com/jp) [閉鎖済み]
FTIコーポレーションズ グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp) [閉鎖済み]
ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/) [閉鎖済み]
HYCM キャピタル マーケッツ (https://fxhycm.com/en)
ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/)
BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド (https://cfds1.chnthebcr.shop/en)
そしてこれらのサイトの大半は短期間で何の告知もなく閉鎖されており、さらに「検証61」で検証したXMグローバルリミテッド (https://xmjp.cc/jp) など複数のサイトについては入金したら出金出来なくなったという被害が確認されています。同じIPアドレス上に偶然FX業者のサイトばかり集中するとは思えませんからこれらは同一グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚と考えられます。
ともかくこれら4つのサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に順に示します。
▼HTグローバル (https://www.htgloballtd.com/) [表示言語:英語、韓国語、日本語、香港語]
▼SHマーケッツ (https://www.shmarfx.com/) [表示言語:英語、韓国語、日本語、香港語]
▼CKCF (https://www.ckcfnk.com/en) [表示言語:英語、中国語、香港語]
▼CHANGYUANセキュリティーズリミテッド (https://hkchangyuan.com/en) [表示言語:英語、中国語、香港語]
説明するまでもなくこれら4つのサイトの冒頭部は明らかに互いに非常によく似ています。
さらにこれらのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下は冒頭部に続いて出てくる取引対象について説明している部分の比較です。同様に表題と同じ順、HTグローバル → SHマーケッツ → CKCF → CHANGYUANセキュリティーズリミテッドという順で4枚の画像を示します。
この取引対象を説明している部分でも4つのサイトは互いに明らかに似ています。最初の3つのサイトは取引対象が6項目になっていて共通していますが、最後のCHANGYUANセキュリティーズリミテッドの場合のみ4項目になっていますがGold (金)、Silver (銀) といった項目がMetal (金属) という項目に集約されていると解釈すれば大きな違いではないようにも思います。
さらに以下はアプリをダウンロード出来るようになっている部分の比較です。やはり表題と同じ順、HTグローバル → SHマーケッツ → CKCF → CHANGYUANセキュリティーズリミテッドという順で4枚の画像を示します。
このアプリをダウンロード出来る部分については4つのサイトが互いに非常によく似ています。これら4つのサイトが同じテンプレートからのコピペで構築されていることは間違いないと判断します。
次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている連絡先情報は極めて限定されています。各サイトで連絡先情報が記されている脚注部分の画像をやはりHTグローバル → SHマーケッツ → CKCF → CHANGYUANセキュリティーズリミテッドという順で以下に示します。
記されている連絡先情報などを抜粋して以下にまとめます。
▼HTグローバル
>お客様サポート:support@htgloballtd.com
>HT Global は全米先物協会(NFA) でライセンスを取得しています。ライセンス番号:0560339
>Headquarters address: Empire State Building, 350 5th Avenue, New York, NY 10118, United States.
▼SHマーケッツ
>お客様サポート:support@shmarfx.com
>SH Markets は全米先物協会(NFA) でライセンスを取得しています。ライセンス番号:0561302
>Headquarters address: Empire State Building, 350 5th Avenue, New York, NY 10118, United States.
▼CKCF
>cs@ckcfnk.com
▼CHANGYUANセキュリティーズリミテッド
>service@zchglobai.com
日本語対応している2つのサイト、HTグローバルとSHマーケッツについてはメールアドレス、全米先物協会 (NFA) の登録番号、そして本社の住所としてアメリカ・ニューヨークの同じ住所が記されています。NFAの登録については後述します。
ニューヨークの住所はニューヨークの有名な歴史的な摩天楼、エンパイア・ステート・ビルディングの住所です。高層ビルの住所なのに階数とか部屋番号の情報が欠けており、HTグローバルやSHマーケッツが実在するかどうかはかなり疑問でしょう。電話番号は示されていません。
一方で日本語対応していないCKCFとCHANGYUANセキュリティーズリミテッドの2つのサイトについてはそれぞれメールアドレスが1つ記されているだけで住所も電話番号もライセンス情報もありません。明らかに情報開示が不充分です。
開示情報の信頼性に疑問&情報量不足ということで例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたがやはり開示されている情報はわずかです。以下にはHTグローバルのサイトのWho Is 情報を示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年11月20日となっていてかなり新しいサイトであることが分かります。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どが非開示となっていて開示されているのは登録者の所在地が香港であるということだけです。サイトの脚注に記されていたアメリカ・ニューヨークの住所と矛盾しているとしか思われません。
本項で検証対象としている4つのサイトのWho Is 情報の記載内容を以下にまとめます。
サイト名 登録・開設日 登録者所在地
HTグローバル 2023年11月20日 中国・香港
SHマーケッツ 2024年1月10日 中国・香港
CKCF 2023年9月10日 記載なし
CHANGYUANセキュリティーズ 2023年11月8日 記載なし
SHマーケッツのサイトは2024年1月10日に登録・開設されており、非常に新しいサイトであることが分かります。所在地はHTグローバルと同じで香港になっています。一方サイトに連絡先情報がメールアドレスのみだったCKCF、CHANGYUANセキュリティーズの2つのサイトについてはWho Is 情報に登録者の情報は一切示されていません。やはり情報開示は極めて不充分、不適切です。
日本語対応している2つのサイト、HTグローバルとSHマーケッツについてはサイトの脚注に全米先物協会 (NFA) のライセンス番号が記されていることを示しました。
HTグローバル:0560339
SHマーケッツ: 0561302
そこでこの登録の確認を一応試みました。NFAでライセンスを取得しているという主張は本サイトで検証してきたサイトでしばしば出てくる主張なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から 「ID: 0560339」と 「ID: 0561302」の登録確認を試みたところ、以下に示したように確かにこの登録番号でHTグローバルとSHマーケッツの情報が出てくるのですが、
いずれの場合も
>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)
>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)
と書かれています。これでNFAの監視下、規制下にあるから信頼出来るとは言えません。また同じことを何度も書いていますが全米先物協会 (NFA)は金融ライセンスを管理する役目を負った公的組織ではありません。NFAのサイトに何らかの情報登録があるとしても金融ライセンスを得ているとは言えません。
改めて結論するまでもなく、これら4つのサイトは投資先として到底信用出来るようには思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じるべきではありません。