検証55
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証43ページ目です。「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。
●Han Global Investing Limited (Hanグローバルインベスティングリミテッド https://www.hantrade.ltd/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.live/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.ltd/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsds.cc/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsdsforex.com/)
●FSDS markets (FSDSマーケッツ https://www.fsdsmarkets.com/)
●FSDS markets (FSDSマーケッツ https://fsdsfxs.com/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsdsg.cc/#/index)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.com/)
まず以下の7つのサイトを検証します。
●Han Global Investing Limited (Hanグローバルインベスティングリミテッド https://www.hantrade.ltd/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.live/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.ltd/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsds.cc/)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsdsforex.com/)
●FSDS markets (FSDSマーケッツ https://www.fsdsmarkets.com/)
●FSDS markets (FSDSマーケッツ https://fsdsfxs.com/)
最初のHanグローバルインベスティングリミテッドと2番目のFSDSグローバルリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトでHanグローバルインベスティングリミテッドの方は既に閉鎖されています。取得しておいたキャプ画像だけで検証を書くことになるので不充分な検証になるかもしれません。それ以外の5つのサイトは2番目のFSDSグローバルリミテッドのサイトからの画像検索で見つけてきたサイトであり、明らかに同じテンプレートから量産されたサイトです。その後、この検証を書いた後ですが3番目のFSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.ltd/) についてもYahoo知恵袋に被害者からの質問投稿が出ています。
まず表題最初のHanグローバルインベスティングリミテッドと2番目、3番目のFSDSグローバルリミテッドに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
▼2022年3月16日投稿 (Hanグローバルインベスティングリミテッドに関する投稿)
リアルで何度も会ったことがある「知人」より口座開設を勧められているとありますが詳細は不明です。
▼2022年3月22日投稿 (Hanグローバルインベスティングリミテッドに関する投稿)
この投稿の場合は勧誘して来た人物についての情報がありませんが、既に損失の発生という形で入金した金額以上の損失が発生して追加入金を求められているということのようです。
▼2022年4月27日投稿 (FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/) に関する投稿)
この投稿では1年前に友人の紹介で1度だけ会ったことがある自称・シンガポール人から勧誘されて13万円を入金したところ1日で11万円を失ったようです。「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺ではネットで知り合っただけという人物から勧誘される場合が圧倒的に多いですから、リアルで1度でも会ったことがある人から勧誘されたというのはレアなケースかと思います。勧誘の手法が変化しつつあるということなのかもしれません。
▼2022年6月1日投稿 (FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.ltd/) に関する投稿)
Twitterで知り合った自称・台湾人女性から叔父が金融の専門家だから簡単に儲けられると勧誘され、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.ltd/) に入金してしまったようです。勧誘者のTwitterアカウントのアドレス (https://twitter.com/iost_fil) が記されているので行ってみると以下のキャプに示したように全面的に日本語で書かれていてWANXI Cosmetics Co. Ltd. というおそらく化粧品会社のCEO (経営者) を名乗り、将来は東京に移住したいと書いてあります。
台湾人女性がなぜ全面的に日本語のTwitterアカウントを持っているのか不明ですし、「WANXI Cosmetics Co. Ltd.」を検索してみると同じ「WANXI Cosmetics Co. Ltd.」のCEOを名乗るCocoという女性のTwitterアカウントが見つかってきました。こちらはアンジェラではなく、Cocoと名乗っていますが投稿が全て日本語なのは同じです。
「WANXI Cosmetics Co. Ltd.」についてはこれ以外に検索で見つかってくる情報が全くないので実在する会社かどうか極めて疑わしいです。少なくともCEO (最高経営責任者) が複数いるというのは明らかにおかしいでしょう。これらは日本人を標的にした詐欺勧誘目的のTwitterアカウントである可能性が高いです。
とにかくこれらの投稿に出てきたURLアドレスにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭のキャプ画像を示します。
▼Hanグローバルインベスティングリミテッド (https://www.hantrade.ltd/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語、タイ語]
「検証39」でHANグローバルインベスティングリミテッドという同名のサイト (https://han-forex.com/index) について検証していますが、サイトの名称は同じでもURLアドレスやサイトの見かけは全く異なります。しかし以下に再掲した「検証39」で検証した方のHANグローバルインベスティングリミテッドという同名のサイト (https://han-forex.com/index) にのサイト冒頭と比較するとキャプの左上に見えるロゴだけは互いに非常によく似ているようです。同じグループによる詐欺サイトの疑いがあります。
▼FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語、タイ語]
最初のHanグローバルインベスティングリミテッド (https://www.hantrade.ltd/) とこのFSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/) のサイト冒頭部は互いに区別するのも困難なほどに酷似しています。違いはキャプ左上のロゴと右上に見えるメールアドレスの違いぐらいです。
さらに画像検索で見つかってきた表題3~7番目のサイトについても同様にサイト冒頭部のキャプを示します。
▼FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.ltd/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
▼FSDSグローバルリミテッド (https://www.fsds.cc/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
▼FSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsforex.com/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
▼FSDSマーケッツ (https://www.fsdsmarkets.com/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
▼FSDSマーケッツ (https://fsdsfxs.com/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
説明するまでもないと思いますが本項で検証する7つのサイトはサイト冒頭部を見ただけで分かる通り、互いに非常によく似ています。違いを探すならばYahoo知恵袋に質問が出てきた最初の2つのサイトは日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語、タイ語の7言語に対応していますが、画像検索で見つかってきた5つのサイトはタイ語を除く6ヵ国語対応になっています。それから各サイトのキャプ右上に表示されているメールアドレスは基本的にサイトURLアドレスと同じドメイン名になっています。
サイト名 (URLアドレス) メールアドレス
Hanグローバルインベスティングリミテッド (www.hantrade.ltd) services@hantrade.ltd
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.live) services@fsdsglobal.com
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.ltd) services@fsdsglobal.ltd
FSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) services@fsds.cc
FSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) services@fsdsforex.com
FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com) services@fsdsmarkets.com
FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) services@fsdsfxs.com
さらに7つのサイトの相互比較を続けます。以下に示すのは冒頭部に続いて出てくる取引対象やスプレッドを説明している部分のキャプです。7つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順で示します。
左側のテキスト部分にサイト名が含まれていますがそれ以外の部分は全く同じに見えます。さらにこの部分に続いても取引対象について説明する以下のような部分が出てきます。この部分ついても7つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順で並べます。
最初の「つのアカウント」はこのままでは意味が分かりませんが「1つのアカウント」の間違いでしょうか?「すべての貿易380+製品」という部分も意味がよく分かりませんが英語表示にしてみると「Trade 380+ Products all from One Account」となっているので1つのアカウントで380以上の取引対象を取引できるという意味と思われます。この点については後述します。そしてよく見ると「金属」という項目の説明の中に各サイトの名称が記されていることが分かりますがそれ以外の部分は7つのサイトで全く同じに見えます。
この部分に次いで出てくるのはサイトの特長を9項目にまとめて説明する部分です。この部分についても7つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順で以下に示します。
この部分でもサイト名の部分が異なるだけで他は全く同じに見えます。そしてこの部分には気になる部分が2つあります。まず中段右側の項目の説明文が
>トレードオーバー350 +製品
>トレードを含む製品の広い範囲、シェアのCFD、インデックスと商品、すべて1つのアカウントから。
となっています。これは上で示した取引対象を説明する部分にあった
>すべての貿易380+製品 (英語版ではTrade 380+ Products all from One Account)
という記述と矛盾しているように思われます。なぜ取引対象の数が「380種以上」と書いてあったり、「350種以上」と書いてあったりするのでしょうか?具体的な取引対象の説明があれば数えることも可能と考えて外国為替以下のそれぞれの投資対象の説明のページを確認してみましたが説明が不充分で取引対象の項目数を確認出来ません。
さらに気になるのは9つの特長の中で上段中央の項目です。例えばHanグローバルインベスティングリミテッドのサイトでは
>オーストラリア規制ブローカー
>Han Global Investing Limited PTY株式会社は、2006年に立ち上げられ、設立されたオーストラリアベースと運営会社です。
とあります。他のサイトでも運営会社名の部分が入れ替わるだけで「2006年に立ち上げられ、設立されたオーストラリアベース」という部分は同じです。日本語がおかしいですがオーストラリアで創業したという意味としか思えません。
ところが7つのサイトで共通してメニューバーの「私たちに関しては」という項目の中に「会社履歴」という項目があります。以下には7つのサイトの「会社履歴」のキャプをやはり表題と同じ順で示します。
9つの特長を説明した部分には「2006年にオーストラリアで創業」したと書いてあったのにこの会社履歴の項目には共通して「2020年にイギリスで設立され」と書いてあるのです。完全に矛盾しています。
そして本項で検証している7つのサイトで連絡先情報の記述は全て同じです。7つのキャプをまた並べても仕方がないので以下にはHanグローバルインベスティングリミテッドのサイトの日本語版と英語版のキャプを示します。
日本語版では英文の綴りが分からないので英語表示にした場合の住所を以下に書き出します。
▼Melbourne, Australia
Victoria, Australia 22nd floor, 600 Burke street, Melbourne
▼London, UK
107 Cheapside, London ec2v 6dn.
▼Taipei, Taiwan
Taipei, Taiwan.
▼香港
Causeway Bay, Hong Kong.
4つの住所が記されていますが電話番号は1つもありません。また台湾と香港の住所は明らかに不完全な住所です。2番目のロンドンの住所は検索してみると以下に示したGRYPHON (https://www.gryphonpropertypartners.com/) というシェアオフィス業者の拠点の住所に一致するようです。この拠点にHanグローバルインベスティングリミテッドの事業実体があるとは思えません。
残るはオーストラリアの住所ですが
>Victoria, Australia 22nd floor, 600 Burke street, Melbourne
という住所は順序がおかしいです。「Victoria」はオーストラリアのビクトリア州、Melbourne (メルボルン) はビクトリア州の州都ですから
22nd floor, 600 Burke street, Melbourne, Victoria, Australia
という順序になるのが正しいはずです。また検索してみると「Burke street」は実在していないようで「Bourke street」のスペルミスではないかと思われます。そしてスペルミスだとすればこの住所にはBOURKE PLACEという51階建ての高層ビルがあるようです。Hanグローバルインベスティングリミテッドの住所はこの高層ビルの22階ということになります。そこでオーストラリアの法人登録を調べられるABN Lookup というサイト(https://abr.business.gov.au/) でHan Global Investing Limited (Hanグローバルインベスティングリミテッド) の法人登録を探してみましたが該当がありません。このメルボルンの高層ビルの住所に本当にHanグローバルインベスティングリミテッドが実在するかどうかは疑問です。
同様に残りの6つのサイトの法人名と思われるFSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド)、FSDS markets (FSDSマーケッツ) についてもオーストラリアの法人登録を探してみましたがやはり全く見つかりません。
一方、会社履歴の項目には共通して「2020年にイギリスで設立され」と書いてあったことからイギリスの法人登録も探してみました。まずHan Global Investing Limited (Hanグローバルインベスティングリミテッド) についてですが、「検証39」で同名であるだけでなく、上で示したようにロゴも一致するHAN Global Investing Limited (HANグローバルインベスティングリミテッド https://han-forex.com/index) を検証した際に対応すると思われるイギリスの法人登録について取り上げています。この法人登録が共有されている可能性が高いです。
▼HAN GLOBAL INVESTING LIMITED (Company number 13650641)
法人登録日: 2021年9月29日
住所: 28 Poland Street Second Floor, London, United Kingdom, W1F 8QP
経営者: GUI, Guoying (1971年12月生まれ、中国国籍、中国在住)
イギリスの住所は調べてみると数十単位の法人の住所となっており、架空住所の可能性が考えられます。中国国籍、中国在住の人物が経営者ということで事実上の事業の本拠は中国であることを疑わざるを得ません。
次いで「FSDS Global Limited」や「FSDS markets」というイギリスの法人登録も探してみました。「FSDS markets」という法人の登録は見つかりませんが、「FSDS Global Limited」という法人の登録は見つかってきました。以下にキャプを示します。
法人登録の日付は2022年1月26日、業種はソフトウエア開発と金融関係となっています。そして住所は以下のようになっています。
>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ
これは「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所と完全に一致しています。具体的には本サイトで検証した以下のサイトで法人登録上の住所になっています。
「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド → 法人登録、ONDERSON → 法人登録
「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド → 法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド → 法人登録
「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録
「検証31」 WSL FX ユニオンリミテッド → 法人登録、POGグローバルリミテッド → 法人登録、ADGマーケッツリミテッド → 法人登録、KOPEグローバルリミテッド → 法人登録
「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録、インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録、BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録
「検証40」 ダブルドリル → 法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド → 法人登録
「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド → 法人登録
「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド → 法人登録
「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録
「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録
この住所については「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。
そしてこのFSDS Global Limitedの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すZHANG, Chenchangという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者となっています。役職はDirector (社長) です。
この法人の法人登録時の提出書類によればこの中国人経営者は以下に示したように100%の株主ともなっており、中国の住所が示されています。
>16 BANSE ROAD, MANGSHI, DEHONG DAI AND JINGPO AUTONOMOUS PREFECTURE, YUNNAN PROVINCE, CHINA 678400
この住所は雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州 (とっこう-タイぞく-チンポーぞく-じちしゅう) 芒市 (ぼうし) という地域の住所のようです。内陸部の少数民族の自治州の住所であり、本当にこの経営者がこの住所に住んでいるかどうかは疑問でしょう。ともかく中国国籍、中国在住の経営者ということでやはり中国に事実上の事業の本拠がある疑いが濃厚と考えます。
尚、このZHANG, Chenchangという中国人経営者は他にも以下の3つの法人でも経営者として登録されているようです。
▼LECOO GLOBAL LIMITED (会社番号:13980479)
法人登録: 2022年3月16日
住所: 291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ
▼ASTICE MARKETS LIMITED (会社番号:13980675)
法人登録: 2022年3月16日
住所: 291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ
▼KTM GLOBAL LIMITED (会社番号:13787089)
法人登録: 2021年12月7日
住所: 34 Chadwick Mews, Easthampstead, Bracknell, Berkshire, United Kingdom, RG12 7FZ
最初の2件、LECOO GLOBAL LIMITEDとASTICE MARKETS LIMITEDは同日に登録されており、住所が上に示した「FSDS Global Limited」の法人登録の住所と同じです。3件目のKTM GLOBAL LIMITEDの住所は「検証39」で検証したMEDE Global Limited (MEDEグローバルリミテッド) という名称の4つのサイトに対応すると思われるMEDE GLOBAL LIMITED (会社番号:13762133) の法人登録の住所と一致します。これらの法人登録に対応する詐欺目的のサイトが存在している可能性も考えて検索してみましたがそれらしきサイトは2022年4月下旬現在では見つかりません。
さらに例によって各サイトのWho Is 情報も確認してみましたが登録者に関する情報は全く開示されていません。例えば以下は表題最初のHanグローバルインベスティングリミテッドのサイト (https://www.hantrade.ltd/) のWho Is 情報です。
登録者に関する情報は何も記されておらず、目ぼしい情報としては黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が2022年2月10日であることが記されているだけです。残りの6つのサイトも含めてWho Is情報にあるサイトの登録・開設日を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
Hanグローバルインベスティングリミテッド (www.hantrade.ltd) 2022年2月10日
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.live) 2022年4月24日
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.ltd) 2022年4月8日
FSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) 2022年4月5日
FSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) 2022年4月5日
FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com) 2022年4月13日
FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) 2022年4月13日
この検証は2022年4月下旬に書いているのですが、既に閉鎖されているHanグローバルインベスティングリミテッドでも開設から3ヵ月も経過しておらず、3月末の時点で既に閉鎖されていることを確認しています。サイトの開設から閉鎖まで2ヵ月未満ということになります。どうやら非常に短い期間で使い捨てにされているようです。
それ以外の6つのサイトは全て2022年4月になってから開設されたサイトです。特に2番目のFSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.live) については最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿が2022年4月27日付ですから開設からわずか3日後に知恵袋に質問が出てきたということになります。
そしてこれらのサイトについては既に示したように9つの特長を説明した部分には「2006年にオーストラリアで創業」、会社履歴の項目には共通して「2020年にイギリスで設立され」と書いてあるのです。サイトが開設されたのがいずれも2022年になってからなのですからいずれの記述も全く信用出来ないということになります。
そして実はキャプ画像など何も残っていないので検証対象から外したのですが最初にHanグローバルインベスティングリミテッドのサイトに関する質問が出てきた際にHanグローバルインベスティングリミテッドのサイトからの画像検索で本項で検証した7つのサイトと極めてよく似た、同じテンプレート由来と考えられる以下の5つのサイトの存在を確認していました。Who Is 情報から分かるサイトの開設日と共に以下にまとめます。
▼MEDE Global Limited (MEDEグローバルリミテッド https://medeglobal.co/)
サイト開設日:2022年1月29日
▼Land Global Investing Limited (Landグローバルリミテッド https://www.landglobal.ltd/)
サイト開設日:2022年3月8日
▼PTC Markets Limited (PTCマーケッツリミテッド https://www.ptc-markets.com/)
サイト開設日:2022年2月27日
▼Poia Global Limited (Poiaグローバルリミテッド https://poias.co/)
サイト開設日:2022年1月29日
▼Poia Global Limited (Poiaグローバルリミテッド https://www.poiafx.com/)
サイト開設日:2022年2月24日
しかしこれら5つのサイトも本項で検証したHanグローバルインベスティングリミテッド (https://www.hantrade.ltd/) の場合と同じで2022年3月末の時点で既に閉鎖されていました。サイトの開設から1ヶ月も経過せずに閉鎖されたサイトもあるということになり、非常に短期間で使い捨てにしていることが分かります。今後も同じテンプレートから類似のサイトが続々と量産されて詐欺に使われる可能性は非常に高いものと考えます。
本項で検証したサイトだけでなく、同じテンプレート由来と考えられるサイトについても非常に危険と考えられるので投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。
※付記1
FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/)のサイトで口座開設申し込みのリンクをクリックすると以下のキャプに冒頭部を示したサイト (https://client.fsdsglobal.com/#/index) に繋がることに気が付きました。
このページは口座開設のページというより別個のFX業者のサイトのトップページのように見えますし、「検証19」で検証したA Glance Group (ア・グランス・グループ https://aglance.co/#/index)などの4つのサイトあるいは「検証31」で検証したMKJ GLOBAL (MKJグローバル https://userdev.95trade.com/#/index) などのサイトに酷似しています。以下には比較の為に「検証19」で検証したア・グランス・グループのサイト冒頭部のキャプを再掲しますが互いに明らかに酷似しています。
キャプは省略しますが、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/)の口座開設のリンク先のページ (https://client.fsdsglobal.com/#/index) は冒頭部だけでなくサイト全体がア・グランス・グループやMKJグローバルのサイトに極めてよく似ています。さらにFSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com)、FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com)、FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) の3つのサイトの場合も口座開設のリンク先が極めてよく似たサイトになっていることが判明しました。以下にそれら3つのサイトのリンク先の冒頭部のキャプを示します。
▼FSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) の口座開設リンク先 (https://client.fsdsforex.com/#/index)
▼FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com) の口座開設リンク先 (https://client.fsdsmarkets.com/#/index)
▼FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) の口座開設リンク先 (https://client.fsdsfxs.com/#/index)
本項で検証した7つのサイトの内、最初のHanグローバルインベスティングリミテッドのサイトは最初に書いたように既に閉鎖されていて口座開設のページがどうなっていたか確認することが出来ません。
表題4番目のFSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) の口座開設のリンク先ページ (https://client.fsds.cc/#/login) は以下に示したキャプのようなページになっています。
このページは「検証19」で検証したA Glance Group (ア・グランス・グループ https://aglance.co/#/index)などの4つのサイトあるいは「検証31」で検証したMKJ GLOBAL (MKJグローバル https://userdev.95trade.com/#/index) などのサイトのトップページではなく口座開設ページに酷似しています。
残る表題3番目のFSDSグローバルリミテッドのサイト (fsdsglobal.ltd) の場合は非常に不可解なことになっています。口座開設のリンク先のURLアドレスは以下のようになっています。
https://client.fsdsglobal.ltdhttps//client.fsdsglobal.ltd/#/login?type=2
このURLアドレスにアクセスすると「このサイトにアクセスできません」というエラーメッセージが出るのですがよく見るとこのURLアドレスは明らかにおかしいのです。すなわちこのURLアドレスは同じURLアドレスが重複したような形になっていて「https//」というURLアドレスの頭の部分が途中に出てきているのです。そこでこの重複している部分を除いてURLアドレスを以下のように修正してみました。
すると以下に冒頭部のキャプに示したサイトに繋がるようになります。
これはやはり「検証19」で検証したA Glance Group (ア・グランス・グループ https://aglance.co/#/index)などの4つのサイトあるいは「検証31」で検証したMKJ GLOBAL (MKJグローバル https://userdev.95trade.com/#/index) などのサイトと酷似したサイトになっています。
非常に異様な状況ですが、要するに本項で検証したサイトは「検証19」や「検証31」で検証した一連のサイトと同じグループによる詐欺サイトである可能性が極めて濃いものと考えます。
※付記2
本項で検証した7つのサイトと非常によく似たサイトが新たに2つ見つかってきました。以下で検証していますので参照してください。
※付記3
WikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という海外のFX業者口コミ情報サイトにFSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.live/) での被害報告が出ており、日本からの被害報告も含まれています。
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://www.fsdsg.cc/#/index)
●FSDS Global Limited (FSDSグローバルリミテッド https://fsdsglobal.com/)
1つ目のFSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2つ目のサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。そしてこれらは上で検証したHanグローバルインベスティングリミテッドなど7つのサイトと同じテンプレート由来と思われます。まず1つ目のサイトに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
詳しい状況は不明ですが出金に困難が生じているようです。
とにかくこの質問にあるURLアドレスに行ってみました。以下に画像検索で見つかってきた表題2番目のサイトと共にサイト冒頭のキャプ画像を示します。
▼FSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
▼FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/) [表示言語選択肢:日本語、フランス語、英語、香港語、中国語、韓国語]
この冒頭部は本項で検証している2つのサイトが互いに酷似しているだけでなく、上で検証したHanグローバルインベスティングリミテッド以下の7つのサイトとも酷似しています。以下に比較の為にHanグローバルインベスティングリミテッドのサイト冒頭部のキャプを再掲します。
上で検証した7つのサイト、特にFSDSグローバルリミテッドという同じ名称の4つのサイトと比較して異なるのはキャプ右上に表示されているメールアドレスぐらいかと思われます。メールアドレスを再度まとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) メールアドレス
Hanグローバルインベスティングリミテッド (www.hantrade.ltd) services@hantrade.ltd
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.live) services@fsdsglobal.com
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.ltd) services@fsdsglobal.ltd
FSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) services@fsds.cc
FSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) services@fsdsforex.com
FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com) services@fsdsmarkets.com
FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) services@fsdsfxs.com
FSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index) services@fsdsg.cc
FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/) services@fsdsglobal.com
メールアドレスは基本的にサイトのURLアドレスのドメイン名に対応しているので同じメールアドレスは使われていないようです。
さらに冒頭部に続く部分の比較を続けます。冒頭部に続く部分にある取引対象やスプレッドを説明する部分のキャプを以下に示します。これも本項の検証対象であるFSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index)、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/)、比較の為のHanグローバルインベスティングリミテッドからのキャプを順に示します。
やはり互いに極めてよく似ています。さらにこの部分に続くやはり取引対象を説明する部分についても同じ順で3つのサイトからのキャプを以下に示します。
続いてサイトの特長を9項目にまとめて説明している部分の比較です。やはり本項の検証対象であるFSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index)、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/)、比較の為のHanグローバルインベスティングリミテッドからのキャプを以下に順に示します。
説明するまでもなく、本項の検証対象である2つのサイトは上で検証したHanグローバルインベスティングリミテッド以下の7つのサイトに酷似しているということです。ここまで比較したのは全てトップページのキャプ画像ですが、それ以外の部分も含めたサイト全体が非常によく似ていて明らかにコピペで量産されたサイトで間違いありません。
そしてここで検証している2つのサイトでも上に示した9つの特長を説明している部分の上段中央にはオーストラリアの地図と思われるイラストとともに以下の記述があります。
>オーストラリア規制ブローカー
>FSDS Global Limited PTY株式会社は、2006年に立ち上げられ、設立されたオーストラリアベースと運営会社です。
一方でメニューバーの「私たちに関しては」という項目にある会社履歴という項目には上で検証した7つのサイトと同様にイギリスで設立されたと書いてあるのです。以下にはFSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index)、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/) の順でキャプを示します。
特長を説明する部分にあるオーストラリアで設立されたという記述と会社履歴に記されているイギリスで設立されたという記述は矛盾しているとしか思われません。そして「私たちに関しては」というページの最後にはこれも上で検証した7つのサイトと同様にオーストラリア、イギリス、台湾、香港の4ヵ所の拠点に関する記述があります。以下にこれもFSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index)、FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/) の順でキャプを示します。
しかしこれも上で検証した7つのサイトの場合と全く同じでオーストラリアの住所は実在が確認出来ない住所、イギリスはGRYPHON (https://www.gryphonpropertypartners.com/) というシェアオフィス業者の拠点の住所、台湾と香港の住所は明らかに不完全な住所ということでいずれも信用出来ません。上で示したようにイギリスに「FSDS Global Limited」という法人の登録が存在しますが経営者は中国国籍・中国在住であることなどからイギリスの住所や法人登録もダミーで実質的な運営元は中国系の詐欺グループという可能性がやはり濃厚と考えます。
尚、例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。上で検証した7つのサイトと一緒にサイトの登録・開設日だけ以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
Hanグローバルインベスティングリミテッド (www.hantrade.ltd) 2022年2月10日
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.live) 2022年4月24日
FSDSグローバルリミテッド (fsdsglobal.ltd) 2022年4月8日
FSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) 2022年4月5日
FSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) 2022年4月5日
FSDSマーケッツ (www.fsdsmarkets.com) 2022年4月13日
FSDSマーケッツ (fsdsfxs.com) 2022年4月13日
FSDSグローバルリミテッド (https://www.fsdsg.cc/#/index) 2022年4月5日
FSDSグローバルリミテッド (https://fsdsglobal.com/) 2022年4月5日
本項の検証対象である2つのサイトは上で検証した7つのサイトの内、FSDSグローバルリミテッド (www.fsds.cc) およびFSDSグローバルリミテッド (www.fsdsforex.com) という同名の2つのサイトと同じ2022年4月5日に登録されています。間違いなく同じ詐欺グループによる詐欺サイトでしょう。
これらのサイトは非常に危険なサイトで間違いないと判断します。これらのサイトでの投資を持ち掛けられても絶対に応じるべきではありません。