検証65

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。また報告されている勧誘の手口などから非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が高く、実際に被害が報告されているサイトもあります。特にBreitlingプライム、フルトンFXという2つのサイトについてはLINEの投資関係グループで勧誘され、投資したところ出金出来なくなったという報告がこれまでにないほど多く確認されています。LINEの投資関係グループを利用した勧誘については「雑記2」にまとめがありますから参照してください。またBreitlingプライムは既に何の告知もなく閉鎖されていますが同じテンプレートからコピペで量産されたと思われる非常によく似たサイトが代わりに登場しています。取引はお勧めできません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63」「検証64に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証53ページ目です。「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


Breitling Prime (Breitlingプライム https://breitlingprime.com/?lang=ja)

●Lowndes Capital (Lowndesキャピタル https://lowndesfx.com/?lang=ja)

Ultima Markets (ウルティママーケッツ https://www.ultimarkets.com/)

●FULTON FX (フルトンFX https://www.fultonfx.com/jp/)

●Yun Shang Hui Xin (YSHX https://www.yshx-fx.com/)

●Broad Forex (ブロードフォレックス http://www.broadfintrade.com/en/)

●Capital Financial Advisers (CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ https://capitalfa.jp/)

●CREDIT SUISSE TRUST (クレディ・スイス・トラスト https://cstrustltd.com/index.html)

●Capital One FX (キャピタル ワンFX https://www.cofcorpfxs.jp/)

●Razorfin Ltd (Razorfinリミテッド https://www.razorfinfx.com/)

●PEAKLINE Global LTD (ピークライン グローバル リミテッド https://peaklinefx.com/)

●Edward Jones FX (エドワード・ジョーンズFX https://www.edward-jonesfx.com/#)

●ZIVEST (https://www.zivestfx.net/)

●ZIVEST (https://zivestfx.com/)

●Discover financial services (ディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズ https://www.discoverjpfx.com/index.html)

●BOK Financial (BOK ファイナンシャル https://www.bokffx.jp/)

●Ameriprise Financial (アメリプライズ ファイナンシャル https://www.ampfx.jp/)

●DRW Holdings (DRWホールディングス https://www.drwcapital-jp.com/)

●FXJP Future (FXJPフューチャー https://www.fxjpdrwfast.com/)


まず以下の3つのサイトを検証します。

●Breitling Prime (Breitlingプライム https://breitlingprime.com/?lang=ja)

●Lowndes Capital (Lowndesキャピタル https://lowndesfx.com/?lang=ja)

Ultima Markets (ウルティママーケッツ https://www.ultimarkets.com/)

1つ目のBreitlingプライムはYahoo知恵袋に出金出来ないという質問が出てきたサイトで実はこの検証を書いている2023年7月上旬時点で既に閉鎖されているようです。閉鎖前に取得しておいたキャプ画像を頼りに検証することになるので必ずしも充分な検証にはならないと思います。2つ目のLowndesキャピタル、3番目のウルティママーケッツはBreitlingプライムからの画像検索で見つかってきたサイトで明らかにBreitlingプライムと似たサイトであり、同じグループによるサイトと考えられます。まず最初のBreitlingプライムに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年6月29日投稿

Instagramの広告で見た相場史朗と名乗る人物が主催し、アシスタントの千葉明美、Breitlingプライムの担当を名乗る新藤進などと名乗る人物が登場するLINEのグループに登録してしまい、Breitlingプライムでの自動売買による運用への投資を勧誘されて入金してしまったようです。LINEのグループで勧誘されるというのは「検証13」の冒頭でも説明しましたが比較的新しい勧誘方法であるものの既に同様の手口で勧誘されたという報告が多数出ています。また入金は入金したい旨を伝えるとその度に国内銀行の口座を指定されて入金する形だったようです。直前にだけ口座情報を伝えてくるのは口座の凍結を避ける為と思われます

そしてあまりにも資金が増え続けることに却って不安を覚えて出金しようとしたところ決算日を過ぎないと出金出来ないとか、事前に告知が無かったと思われる20%のシステム運営費を払わないと出金に応じられないなどと称して出金に応じず、ここで詐欺に可能性に気が付いてこの質問をしているという状況のようです。

さらにこのサイトについて調べてみるとWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という口コミ情報サイトにBreitlingプライムで投資したところ、出金出来なくなったという以下の4件の被害報告が出ていることにも気が付きました。

これら4件の被害報告はいずれも日本からの投稿であり、しかも投稿の日付が2023年7月1日~7月14日と短期に集中しています。そしてこれらの投稿でも出金しようとしたところ20%の運営費の支払いを求められ、出ている利益からの支払いを申し出ても認められない、つまりわざわざ追加で入金することを求められたということになっています。追加入金の形でないと支払いが認められないというのは明らかに不合理でおかしいでしょう。そして最初に説明したようにBreitlingプライムはこれらの投稿と同時期、2023年7月上旬には何の告知もなく閉鎖されたようです。

とにかくこのBreitlingプライム、さらに画像検索で見つかってきた表題2番目のLowndesキャピタル、3番目のウルティママーケッツという計3つのサイト冒頭部のキャプ画像を以下に順に示します。

▼Breitlingプライム (https://breitlingprime.com/?lang=ja) [表示言語:英語、日本語]

▼Lowndesキャピタル (https://lowndesfx.com/?lang=ja) [表示言語:英語、日本語]

▼ウルティママーケッツ (https://www.ultimarkets.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]

最初のBreitlingプライムと3番目のウルティママーケッツは一見してかなり似ています。2番目のLowndesキャピタルじゃ背景画像が異なるので一見して似ているようには見えないかもしれませんが、よく見るとメニューバーの項目名とその並び、表示言語の選択肢が英語と日本語のみで選択メニューも似ていること、キャプ下端の「低スプレッド 0,0からの低スプレッド」「1:500 レバレッジ最大」「<20ms 実行された注文」「手数料0」といった取引条件に関する情報の部分は特にBreitlingプライムと全く同じであること、など明らかな共通点も見つかります。

さらにこの冒頭部に続く部分を見ていくと3つのサイトが互いに非常によく似ていることが分かります。まず以下には「弊社で取引する6つの理由」と題された部分のキャプを表題と同じ順、Breitlingプライム → Lowndesキャピタル → ウルティママーケッツという順で示します。

この部分では3つのサイトは互いに区別も難しいほど似ています。

さらに以下は「外出先でも取引可能」と題されたマルチプラットフォーム対応を説明する部分の比較です。やはりBreitlingプライム → Lowndesキャピタル → ウルティママーケッツという順でキャプ画像を示します

サイト名とロゴが異なるぐらいでやはり互いに非常によく似ています。

口座開設の手順を示す部分の比較です。やはりBreitlingプライム → Lowndesキャピタル → ウルティママーケッツという順でキャプ画像を示します。

4つの円形のイラスト部分の配色が違いますし、項目名も微妙に変わっていますがやはり3つのサイトは明らかに似ています。

次は「最新のスプレッドチャート」と題されたスプレッド幅を示している部分の比較です。これもBreitlingプライム → Lowndesキャピタル → ウルティママーケッツという順でキャプ画像を示します。

サイト名の部分と一部の配色が異なるぐらいでやはり非常によく似ています。活字が小さくて分かりにくいですが、日本語対応している2つのサイトについてはBID、ASKなどの数字も全く同じです。

次は「資金の保全性」と題された部分の比較です。やはりBreitlingプライム → Lowndesキャピタル → ウルティママーケッツという順でキャプ画像を示します。

やはりサイト名と一部の配色が異なるぐらいで互いに酷似しています。

さらに以下は口座開設画面の比較です。まず左下がBreitlingプライム、右下がLowndesキャピタルの口座開設画面です。

BreitlingプライムLowndesキャピタルの口座開設画面は互いに明らかに似通っています。しかし右に示したウルティママーケッツの口座開設画面は全く似ているようには見えません。

次に3つのサイトの脚注部分のキャプを示します。まずBreitlingプライムの脚注を以下に示します。

この部分に「お問い合わせ」と題してイギリスの住所とメールアドレス示されています。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, N14 5BP

>support@breitlingprime.com

住所がイギリスになっているということでイギリスの法人登録を探してみると法人名、住所が一致するBreitlingプライムのものと思われる法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。

法人名のBreitling Prime Ltd、ロンドンの住所はサイトの脚注の記述と合致します。業種も金融関係になっています。これがここで検証しているBreitlingプライムのものと考えて矛盾はありません。法人登録の日付は2021年12月17日となっています。そして脚注の記述とこの法人登録で一致しているイギリスの住所

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, N14 5BP

は本サイトにおける中国系と思われる一連のサイトの検証でしばしば登場しているサイトであり、具体的には以下のサイトに対応する法人登録で全く同じ住所が法人登録上の住所となっています。

「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド → 法人登録

HungDingファイナンシャル → 法人登録

「検証24」 Glluck → 法人登録

「検証27」 リッチネスエンパイアリミテッド → 法人登録

Onokaキャピタルリミテッド法人登録

Starekカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証30」 アクトゴールドリミテッド法人登録

「検証32」 ANSFXグローバルリミテッド法人登録

トップリスペクト法人登録

「検証35」 MITマーケットリミテッド法人登録

ZEUSファイナンスリミテッド法人登録

「検証37」 Freyr グループリミテッド法人登録

FTSEファイナンシャルリミテッド法人登録

「検証41」 ファンシーグループリミテッド法人登録

「検証43」 GYDインターナショナルホールディングスリミテッド法人登録

「検証50」 Murong インベストメントリミテッド法人登録

「検証51」 Ateckリミテッド法人登録

コールミルグローバルリミテッド法人登録

そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証で説明しましたが、住所となっているChase Business Centre (チェースビジネスセンター) はGoogle ストリートビューで見ると確かにこの住所に存在しているもののおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者と思われ、この住所に多くのFX業者が実在しているとは到底思えません。事業実体のない架空住所でほぼ間違いありません。また住所がイギリスなのでイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA https://register.fca.org.uk/s/) のサイトでBreitlingプライムが金融ライセンスを取得しているかどうか検索してみましたが登録は見つかりません。

さらにBreitlingプライムのイギリスの法人登録の経営者情報のページを見ると事実上唯一の経営者となっているのが以下にキャプを示しましたがZHANG, Ouyangという中国国籍、中国在住の人物です。

そしてこの中国人経営者の中国の住所が以下のようになっています。

No 134, Guanlubian Village, Zhengji Town, Huaiyang County, Henan, China, 466700

この住所を調べてみると漢字表記では中国の河南省周口市淮陽区という地域の住所のようです。この住所が信頼できる情報かどうかは疑問ですが経営者が中国国籍、中国在住であるとなればBreitlingプライムはイギリスに法人登録があっても実際の事業の拠点は中国にある可能性が考えられます。また後述しますが、上に示した法人登録がここで検証しているBreitlingプライムのサイトに対応するモノかどうかについても疑問があります。別会社の法人登録の法人名や住所を勝手に盗用している可能性も考えられるかもしれません


次に表題2番目のLowndesキャピタルの脚注の画像を以下に示します。やはりこの脚注部分にイギリスの住所とメールアドレスが記されています。

>C/O Cadogan Asset Management Limited, 15 Half Moon Street, London, United Kingdom W1J 7DZ

>support@lowndesfx.com

Breitlingプライムの場合と同じで記載されているのはイギリスの住所とメールアドレスだけです。電話番号はありません。住所はロンドンですが、Breitlingプライムの住所 (Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, N14 5BP) とは同じロンドン市内でも全く異なる住所です。

まずBreitlingプライムの場合と同様にLowndesキャピタルについてもイギリスの法人登録があるのではないかと考えて探してみるとLowndesキャピタルのものと思われる法人登録が見つかってきました。以下にキャプ画像を示します。

法人登録の日付は2017年9月19日となっています。この法人登録では業種は金融関係になっており、矛盾はありません。しかし住所は以下のようになっていてサイトの脚注に記されていた住所とは同じロンドン市内でも全く異なります。

法人登録の住所: 67 Wingate Square, London, England, SW4 0AF

脚注の住所: C/O Cadogan Asset Management Limited, 15 Half Moon Street, London, United Kingdom W1J 7DZ

住所が全く異なるのでこの法人登録は法人名が一致しているだけで無関係なのではないかとも考えたのですが、この法人登録の「Filling history」のページを見ると以下に示す住所変更の記載がありました。

2018年5月3日付でLowndesキャピタルのサイトの脚注に記されていた住所 (C/O Cadogan Asset Management Limited, 15 Half Moon Street, London, United Kingdom W1J 7DZ) から現在の法人登録の住所 (67 Wingate Square, London, England, SW4 0AF) に住所が変更されているのです。 住所変更の日付である2018年5月3日から既に5年以上経過しているのにサイトに記されている住所が変更されていないというのはおかしいでしょう。また法人登録上の住所を調べてみるとこの住所には以下に示したWNGATE BUSINESS EXCHANGE (https://wingatebx.com/) というシェアオフィス業者の拠点があるようです。まともな金融機関の本社がシェアオフィスというのはおよそ考えられません。この住所にLowndesキャピタルの事業実体が実在するかどうか相当に疑問です。

次に法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者は以下に示したSTIRRAT, Andrew Allan Jamesというイギリス国籍、イギリス在住の人物になっています。

但しこの人物の肩書は「Investment Manager」となっていて経営トップかどうか疑問です。

そしてBreitlingプライムの場合と同様、住所がイギリスということでイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA https://register.fca.org.uk/s/) のサイトでLowndesキャピタルが金融ライセンスを取得しているかどうか検索してみるとどうせ見つからないだろうという予測に反して以下に示したLowndesキャピタルの金融ライセンス情報が見つかってきました。

但しこの金融ライセンス情報にはかなり問題があります。まず上のキャプの右側に示されているRegistered company number (会社番号) は10969938となっていて上に示した法人登録の会社番号と一致しています。また住所も法人登録に記されていた住所 (67 Wingate Square, London, England, SW4 0AF) と一致しています。この金融ライセンスが上に示した法人登録に対応するものであるのは間違いありません。

ところが上のキャプの左下、「Website」という項目が問題です。ここに記されているURLアドレス

https://www.lowndescap.com/

は本項で検証しているLowndesキャピタルのサイトのURLアドレス

https://lowndesfx.com/?lang=ja

とは明らかに異なります。そしてイギリスの金融ライセンス情報に記されているLowndesキャピタルのサイトのURLアドレスにアクセスしてみると何も表示されない状態になっているようです。サイト自体は辛うじて存在していても事実上閉鎖されていると思われます。

ここまで本項で検証しているLowndesキャピタルのサイトに対応するという扱いで示したイギリスの法人登録や金融ライセンス情報は全く別個の既に閉鎖されていると思われるサイトに対応するものである可能性が高いです。逆の言い方をすれば本項で検証しているLowndesキャピタルのサイトに記されていたイギリスの住所などは全く無関係のサイトのものを盗用したものであるということになりそうです。本項で検証しているLowndesキャピタルはイギリスの法人登録や金融ライセンスを保持しているがサイトが閉鎖されているような休眠状態の金融機関の名称や住所を盗用した偽サイトという可能性が強く疑われます。


次は表題3番目のウルティママーケッツの脚注部分を示します。

ウルティママーケッツの場合には連絡先情報がメールアドレスしかありません。

>info@ultimarkets.com

BreitlingプライムLowndesキャピタルで結局は無関係の可能性が高いですがそれらしきイギリスの法人登録が見つかってきていたことからウルティママーケッツについてもイギリスの法人登録を探してみましたが、該当すると思われるような法人登録は見つかりません。連絡先がメールアドレスだけで金融ライセンスの情報もなしというのは話になりません。ウルティママーケッツの脚注には連絡先情報がメールアドレスしかない代わりにSNSのアカウントへのリンクが幾つか並んでいます。例えば以下はLinked Inのアカウント (https://jp.linkedin.com/company/ultima-markets) 冒頭部です。

このアカウントにもウルティママーケッツの連絡先情報は示されていないのですが、ウルティママーケッツの社員のアカウントへのリンクがあります。その社員のアカウントの1つの冒頭部を以下に示します。Bruce Linという社員のアカウントでウルティママーケッツでの役職はAssistant Content Managerとなっています。

この人物は「City University of Hong Kong」の出身で本人の居住地も香港になっています。普通に考えればウルティママーケッツの所在地も香港という可能性が高いように思われます。

さらに各サイトの運営元に関する情報を求めて例によって各サイトのWho Is 情報も確認しました。登録者に関する情報がわずかでも記されていたのは以下に示したウルティママーケッツの場合のみです。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録開設日は2021年6月2日になっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どが非開示になっていますが唯一所在地の国名が「VC」とだけ記されています。この「VC」はセントヴィンセント・グレナディーンを意味すると思われます。残りのBreitlingプライムやLowndesキャピタルのサイトのWho Is 情報には残念ながら登録者に関する情報は何も開示されていません。

Who Is 情報に記されている各サイトの登録・開設日とイギリスの法人登録の日付をまとめると以下のようになります。

サイト名 登録・開設日 イギリスの法人登録日付

Breitlingプライム 2023年3月29日 2021年12月17日

Lowndesキャピタル 2023年5月8日 2017年9月19日

ウルティママーケッツ 2021年6月2日 法人登録なし

BreitlingプライムやLowndesキャピタルについてはイギリスの法人登録の日付は2021年と2017年なのにサイトの登録開設日はいずれも2023年になってからです。Breitlingプライムについては既に書いたように2023年7月上旬時点で既に閉鎖されているのですからサイトの開設からわずか3ヶ月余りで既に閉鎖されていることになります。そして上で示した法人登録がそれぞれのサイトに対応したものであると仮定するならBreitlingプライムについては法人登録から1年3カ月以上、Lowndesキャピタルについては5年7ヶ月以上経過してからサイトが開設されたということになってしまいます。Lowndesキャピタルの金融ライセンス情報に記されていたURLアドレスがここで検証しているサイトのURLアドレスが全く一致していないという点が決定的ですが本項で検証対象としている2つのサイトについては上に示したイギリスの法人登録は元々存在していた無関係のおそらく休眠状態にあった法人の名称などを盗用したサイトである可能性がかなり濃厚です。

そもそもこれら3つのサイトは互いに非常によく似ていて同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトとしか思われないのですが、これは法人登録の住所や経営者が一致しないというのも無関係の法人登録を盗用した結果である可能性が高いように思われます。これらのサイトの情報開示は明らかに不充分、不適切であり、結局は有効な金融ライセンスが確認出来ません。そして少なくともBreitlingプライムについては最初に示したように出金出来ないという被害報告が複数確認されていて詐欺目的のサイトであったことはほぼ間違いありません。現時点でアクセス可能なLowndesキャピタルやウルティママーケッツについても突然閉鎖されるような事態が起こる可能性が当然考えられ、非常に危険なサイトとしか思われません。投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●FULTON FX (フルトンFX https://www.fultonfx.com/jp/)

●Yun Shang Hui Xin (YSHX https://www.yshx-fx.com/)

●Broad Forex (ブロードフォレックス http://www.broadfintrade.com/en/)

最初のフルトンFXと2番目のYun Shang Hui Xin (YSHX) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、3番目のブロードフォレックスは画像検索で見つけてきたサイトです。これらは互いによく似ていて同じテンプレートから立ち上げられたサイトと思われるのでまとめて検証します。また後述しますがこれらのサイトは「検証37」で検証した一連のサイトともよく似ており、同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトと考えられます。さらにフルトンFXについては上で検証したBreitlingプライム (https://breitlingprime.com/?lang=ja) などの場合と同様、LINEの投資関係グループで勧誘が行われているようです。

まずフルトンFXについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2023年6月13日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

LINEの投資グループでフルトンFXでの投資を勧められているようです。グループの中では多くの人が口座開設したとありますが、これは運営側によるサクラの可能性があります。

2023年6月20日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿者もLINEのグループでフルトンFXでの投資を勧誘されているようです。グループの参加者の中には既に大きな利益を得ていると発言している人もいるとのことですが、その信憑性には疑いを抱いているようです。

2023年7月5日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この質問の投稿者もLINEのグループでフルトンFXでの投資を勧誘されているようです。関根と名乗る先生役の他、新田、橋口と名乗る複数の人物が登場してフルトンFXでの投資を勧められているようです。また同じLINEグループの参加者の中には既に大金を投資したなどと発言している人もいるようですが、それらの参加者は運営側が用意したサクラではないかと疑われる部分もあるようです。

2023年7月6日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿でもLINEのグループに誘われて菊池と名乗る人物がFXの取引戦略を講義し、フルトンFXでの投資を勧誘されたようです。既に100万円を入力してしまい、10万円は出金できたようですが最初は少額の出金に応じるのは「検証13」の冒頭でも説明したように投資詐欺の常套手段でもある為にそれだけでは信頼出来るサイトとは言えないでしょう。そして「10日間保有するだけで、2千万ほど利益がでる」という常識的に考えて有り得ない利益が出るという甘言を信じてしまい、23万円を原油先物に投じてしまったようですが、事前には説明がなかったと思われる決済の際に3500万円が口座にないと違約金が掛かると称して3500万円の入金を求められたようです。さらに払わなければ1000万円ほどの違約金が請求されるなどというこれも有り得ない説明で入金を強要されているようです。数字の上では利益が出ていても出金しようとすると意味不明の名目で追加入金を要求されるというのはこれも「検証13」の冒頭でも説明したようにこの手の勧誘手段が使われる極めて怪しい投資では非常に多いパターンです。

2023年7月7日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

「資産運用交流会」と名付けられたLINEのグループで関根先生、竹村、アラタなどと名乗る人物が登場し、131人のメンバーがいるけれどもおそらくその大半が運営側の用意した参加者という状況だそうです。そしてこのLINEグループでフルトンFXでの投資を勧められ、入金してしまったところ出金できなくなったようです。

ここまで2023年6月中旬から7月上旬にかけての5件の投稿ではいずれの場合も登場人物の名前は一致しませんが先生役など複数の日本人らしき名前を名乗る人物が登場し、フルトンFXでの投資を勧められたという展開は全く同じです。そして少なくとも4件目、5件目の投稿では入金してしまい、出金出来なくなった、実際には出金するには意味の分からない名目で大金を追加入金することを要求されて出金できないといった事態に陥っているようです。また入金先は日本国内の銀行だがその口座が頻繁に変更になるという証言も出ています。こうした展開はまさに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致するように思われます。

さらにこの検証を書いた後にもフルトンFXに関する投稿が続々とYahoo知恵袋に出ています。

2023年7月15日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿では勧誘された経緯など全く分かりません。回答の方ではやはりLINEを利用した勧誘が行われていたようです。また日本語が不自然なメンバーがいるようです。

2023年7月17日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

インスタグラムから竹村と名乗る人物が運営するLINEグループに誘導されて勧誘されたようです。LINEのグループでは大金を投資して大儲けしたと主張する発言が飛び交い、運営側が用意したサクラと思われますが入金伝票の画像を貼り付ける人もいたようです。あまりにも疑わしいと考えてフルトンは金融庁への登録があるのか、日本に実在する会社なのか、正常な取引を行っている会社なのかといった疑問を知恵袋で質問しているようです。

2023年7月17日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿ではフルトンFXに投資するまでの経緯が全く分かりませんが既に原油投資プロジェクト名目の投資に役80万円を投じてしまったようです。さらに第二の原油投資プロジェクトへの投資を執拗に勧誘され、出金出来なくなっているようです。

2023年7月18日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿の投稿者もLINEのグループでフルトンFXでの投資を勧誘されたようです。そして自ら入金した20万円とフルトン側から60万円の融資を受けて計80万円で運用して融資された60万円を運用益から返済しようとしたら現金での入金を要求されて、出金出来ないという意味不明の状況になっているようです。60万円の融資というのも結局は数字を動かしただけで実際にお金が動いたわけではないでしょう。融資をして後で現金での返済を求めるというのは結局多くのお金を引き出す為の手段としか思われません。

2023年7月28日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

この投稿の投稿者はFacebookの広告から勧誘されたようです。勧誘の場としてLINEのグループが使われていたかどうかは不明ですが、経緯は他の投稿とかなり似ています。次々と入金を繰り返してしまい、合計35万円ほどは入金してしまった上に勧誘役の竹村貴博と名乗る人物から70万円の融資を受けたようです。但し、実際にお金が融資という形で動いたかどうかは極めて疑問でしょう。そして最初はFX取引だったけれど投資単位の大きな原油投資プランを紹介され、さらに約300万円もの請求を受けたようです。決済せずに放置していたところ融資分の返済などを含めた追加入金を執拗に求められているようです。口座には90万円ほどの残高があるのにその残高からは返済出来ないという意味不明の状況になっている点でも他の事例と似ています。

2023年8月1日投稿 (フルトンFXに関する投稿)

投稿者本人ではなく、投稿者の友人が勧誘された経緯は不明ですがフルトンFXでの投資を始めてしまったようです。お金がなかった為に勧誘役が融資するという話に乗ってしまい、融資の誓約署にサインして提出してしまったが、その返済はフルトンFXの口座から返済することは出来ない、つまり別にお金を用意しなければならないという実に不可解な規定になっていたようです。そしてフルトンFXのアカウントからも出金出来ないのだと思われます。手元にお金がなくても被害に遭いかねないという事例でしょう。

さらにフルトンFXでの被害に関する報道記事が出てきました。まずは読売新聞オンラインに出てきた記事です。

「フルトン・ジャパンのセキネ」にFX投資で「利益出る」とだまされ…2260万円被害 (2023年8月2日付 読売新聞オンライン) 記事の冒頭のみ引用。

「セキネ」という勧誘役の名前はYahoo知恵袋に出てきた投稿の幾つかと一致しています。まず間違いなく同じグループによる被害事例でしょう。

さらに以下は京都新聞に出てきた同様の被害事例に関する記事です。

【速報】京都の30歳女性、FX投資名目で2千万円詐欺被害 フェイスブックで誘われ (2023年9月12日付京都新聞記事)

この記事には以下のような部分が出てきます。

>その後「毎週の利益30%以上を見込めます」などとFXへの投資を勧められ、スマートフォンアプリ「フルトンFX」をダウンロードした。

Facebookで勧誘され、やはりフルトンFXに誘導されて2000万円もの大金を失うことになったようです。


多数の投稿を引用してきましたが1つのサイトについてここまで多くの質問投稿や報道記事が出てくるということは今までなかったように思います。個別に勧誘するのではなく、LINEのグループを利用して多くの人に同時に勧誘を行っていることで被害が拡大しているのかもしれません。

次に表題2番目のYun Shang Hui Xin (YSHX)というサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年7月3日投稿 (Yun Shang Hui Xin (YSHX)に関する投稿)

Facebookで知り合った自称・日本の大学を出ているが現在はマカオ在住という独身美人女性から勧誘されているようです。日本の大学を出ているというのに日本語には違和感があるようです。また中国人の叔父が金融の専門家であると称しているなどまさに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に合致するように思われます。そして既に入金してしまっているようですが、入金先はネット銀行の個人名義の口座だったようです。これもまともな金融機関ならば絶対に有り得ないことでしょう。

2023年7月4日投稿 (Yun Shang Hui Xin (YSHX)に関する投稿)

詳しい状況は分かりませんが、やはりネットで知り合った外国人と思われる人物にYun Shang Hui Xinでの投資を勧誘され、入金先として指定されたのがネット銀行の個人名義の口座だったようです。

情報が必ずしも充分ではありませんがフルトンFXの場合はLINEの投資関係グループに誘い込んで最初から投資を前面に押し出して勧誘するという比較的新しい勧誘手法が使われているようです。これは上で検証したBreitlingプライムでも使われていた勧誘手法と思われます。

これに対してYun Shang Hui Xin (YSHX)については独身美人女性の画像を使っておそらく恋愛感情を利用するような「国際ロマンス詐欺」と言われるような従来からの勧誘方法が使われているようです。いずれの勧誘手段についても「検証13」の冒頭に説明がありますから参照してください。

とにかくこれらのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に順に示します。

▼フルトンFX  (https://www.fultonfx.com/jp/) [表示言語:英語、日本語]

YSHX (https://www.yshx-fx.com/)  [表示言語:中国語、英語]

YSHXのサイトについては英語と中国語に対応しているのですが、上に示しているのは中国語版のサイト冒頭部です。中国語版のサイト冒頭は明らかにフルトンFXのサイトの冒頭部と非常によく似ています。実は英語版ではこのサイト冒頭を含むトップページが見つかりません。トップページで英語表示を選択するとどう見てもサブページとしか思われない「Financial Security」と題された以下のページが表示されます。

さらに画像検索で見つけてきた表題3番目のブロードフォレックスのサイトについてもサイト冒頭部の画像を以下に示します。

▼ブロードフォレックス (http://www.broadfintrade.com/en/)  [表示言語:中国語、英語]

画像検索で見つけてきたサイトですから当然とも言えますが、このサイトもこの冒頭部の比較でフルトンFXやYSHX (中国版) のサイトと明らかに似ています。さらにこれらのサイトを見て直ぐに気が付きましたがこれらのサイトは「検証37」で検証した一連のサイトともよく似ています。以下には「検証37」で検証したサイトの1つであるGotlonインベストメントリミテッド (https://gotlonfx.com/jp/) のサイトの冒頭部の画像を再掲します。

この冒頭部において本項で検証対象としている3つのサイト、すなわちフルトンFX、YSHX (中国語版)、ブロードフォレックスは互いに非常によく似ているだけでなく、「検証37」で検証したGotlonインベストメントリミテッド (https://gotlonfx.com/jp/) などのサイトとも非常によく似ていて同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトである可能性が濃いと考えます。

さらにこれらのサイトの相互比較を続けます。まず以下は「About Us」と題された部分の比較です。やはりフルトンFX → YSHX (中国語版) → ブロードフォレックス → 比較対象のGotlonインベストメントという順序でキャプ画像を以下に順に示します。

改めて指摘するまでもなく、この部分でも4つのサイトは互いに非常によく似ています。但し右側の文章は全く同じという訳ではありません。例えばこれらのサイトの幾つかではこの部分に運営の本拠地に関する記述があります。

サイト名 本拠地

フルトンFX Lancaster Fulton, Pennsylvania, USA (ペンシルベニア州ラングキャットフェルトン)

YSHX (中国語版) 記載なし (中国、タイ、マレーシア、シンガポールに拠点)

ブロードフォレックス アメリカ・ニューヨーク

Gotlonインベストメント 記載なし

これらのサイトは互いに非常に似通っていて同じグループによるサイトである可能性が高いのに本拠地の情報が互いに一致しません。どれほど信頼できる情報なのか疑問を感じます。

フルトンFXのサイトではこの部分に続いてはサイトの特長を説明する部分が出てきます。以下にキャプを示します。

他のサイトでもこれと見かけが似たような部分が存在するのですが、右側の記述内容はフルトンFXの場合と同様、サイトの特長に関するものであったり、取引対象に関するものであったりで互いに一致しているわけではありません。以下にはYSHX (中国語版) → ブロードフォレックスという順序でキャプ画像を以下に順に示します。

残念ながら比較対象のGotlonインベストメントでは右半分に相当する部分のキャプ画像しか残っていません。以下に示します。

比較対象のGotlonインベストメントを含む4つのサイトの内、フルトンFXとブロードフォレックスではこの部分でサイトの特長を説明しています。これに対してYSHXGotlonインベストメントでは取引対象に関する説明が記されています。取引対象は外国為替 (FX)、貴金属、エネルギー、指数の4項目となっています。見かけはかなり似ているのに記述内容が全く異なるという状況には違和感を感じます。

さらにこの部分に続いては4つのサイトで共通してサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分が出てきます。やはりフルトンFX → YSHX (中国語版) → ブロードフォレックス → 比較対象のGotlonインベストメントという順序でキャプ画像を以下に順に示します。

この部分でも4つのサイトは互いによく似ています。但し記述内容を比べると上段中央の項目がサイトによって2種類に分かれるようです。すなわちフルトンFXとブロードフォレックスでは上段中央の項目が手厚いユーザーサポートといった内容になっています。これに対してYSHXとGotlonインベストメントでは取引対象が70種類以上であるといったことが書いてあります。

さらにこの部分に続いてはいずれのサイトでもマルチプラットフォーム対応が説明され、アプリがダウンロード出来るようになっている部分が出てきます。やはりフルトンFX → YSHX (中国語版) → ブロードフォレックス → 比較対象のGotlonインベストメントという順序でキャプ画像を以下に順に示します。

フルトンFX以外の3つのサイトでは右側のパソコン+タブレット+スマホの画像が共通です。フルトンFXの場合のみ画像が少し変わっていますがやはり互いにかなり似ていることは確かです。

次に各サイトの連絡先情報や金融ライセンス情報を確認ししました。

まずフルトンFXの場合ですが脚注部分にメールアドレスと日本の住所が記されています。

>Info@Fultonfx.com

>会社所在地:東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー33階

東京の住所が示されていますが電話番号は示されていません。また表示言語を英語にするとメールアドレスは残りますが、日本の住所は表示されなくなります。とにかくこの東京の住所を検索してみると新宿マインズタワーは実在するオフィスビルですが最新の情報かどうかは不明ではあるもののネット上に見つかる入居テナントリストによれば33階に入居しているのはセキュリティ対策ソフトのトレンドマイクロ (https://www.trendmicro.com/ja_jp/business.html) となっています。 電話番号が示されていないこと、国税庁の法人番号公表サイトでフルトンFXの法人登録を探しても見つからないことなどを考えると新宿マインズタワー33階にフルトンFXが実在するかどうかはかなり疑問です。

さらに上で引用したYahoo知恵袋への2023年7月17日付の質問投稿への回答としてこの住所に関する証言が2件出ていることに気が付きました。以下に示します。

実際にマインズタワー33階を訪問してみたけれどもやはり33階はトレンドマイクロ社のオフィスになっていてフルトンFXは存在しなかったようです。この住所はデタラメとしか思えません。

さらにフルトンFXのサイトでは「会社の紹介」というサブページにも以下のような記述があります。

非常に不自然な日本語で文脈さえよく分からない部分もあるのですが、ここに書いてある記述には幾つかの問題があります。まずフルトンFXは1882年に設立され、アメリカのペンシルベニア州に本社を置くフルトン銀行のグループ企業であるといったことが書いてあります。そこで検索してみると確かに「1882年に設立され、アメリカのペンシルベニア州に本社を置くフルトン銀行」のサイト (https://www.fultonbank.com/) が見つかってきました。以下はそのフルトン銀行のサイトの冒頭部です。

しかし本項で検証しているフルトンFXがこのFulton Bankのグループ会社かどうかは非常に疑問です。Fulton Bankのサイトを探してもフルトンFXに関する記述は見つかりませんし、フルトンFXとFulton Bankのロゴやサイト全体の雰囲気などにも似ている部分が感じられないのです。

また上に示した「会社の紹介」には

>英国の金融規制当局 FCA によって規制されており、監督番号は 194526 です。

という部分があります。要するにイギリスで金融ライセンスを得ているという主張です。

またこの記述に続いてはアメリカのFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN, 金融犯罪取締ネットワーク) という組織で登録を得ているという証明書のようなものが出てきます。以下にその証明書の画像の一部を示します。

登録の日付は2023年6月7日となっていて非常に新しいです。登録番号は31000245265173となっています。さらにこの証明書のようなものの中にフルトンFXのイギリスの住所が出てきます。

>FLAT 43, PERKINS HOUSE WALLWOOD STREET, LONDON, E147AH

住所があるならどうして連絡先情報として明記しないのか全く理解できませんが、とにかくこの住所やイギリスの法人登録、さらにはイギリスのFCAから得ているという金融ライセンス (監督番号194526) について確認を試みました。まずイギリスの法人登録を探すと以下に示したフルトンFXの法人登録 (会社番号:14902503) が見つかってきました。

>FLAT 43, Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

という住所、法人名が上に示されていたFinCENでの登録を証明する書類に一致しているのでこれがここで検証しているフルトンFXの法人登録で間違いないでしょう。業種も記入関係になっていて一応矛盾はありません。しかしこの法人登録は2023年5月30日に登録されており、この検証を書いている2023年7月中旬時点で登録から1ヵ月半ほどしか経過していない非常に新しい法人登録です。またこの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者となっているのはPENAFLOR, Christineというアメリカのコロラド州在住の人物になっています。

この人物のコロラド州の住所

>1812 Eldorado Drive, Superior, Co, United States, 80027

は不動産の情報サイトでは普通の一軒家になっています。どうしてアメリカのペンシルベニア州に本社を置くフルトン銀行のグループ企業であるはずのフルトンFXの唯一の経営者がアメリカのコロラド州在住なのか分かりません。またフルトンFXの法人登録上の住所、

>FLAT 43, PERKINS HOUSE WALLWOOD STREET, LONDON, E147AH

「検証13」以降の中国系と思われるサイトの検証で繰り返し登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。

「検証13」 MKNDYリミテッド → 法人登録

「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証28」 ゴールデンレインインベストメント法人登録

Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録

「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証37」 ANCHGOリミテッド → 法人登録

「検証40」 ブリリアンスファイナンス → 法人登録

「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド  → 法人登録

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証63」 Verseキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

また以下で検証しているキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) に対応すると思われる法人登録、Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/) に対応すると思われる法人登録、ピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/) に対応すると思われる法人登録でも同じ住所が所在地となっています。

さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なEta (https://www.etausdc.com/#/home) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるEXTRAORDINARY COIN GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13480054)でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。 これだけ多くの法人が部屋番号まで同じ住所に共存しているとは思えません。

またこの住所は他にもかなり多くの法人が同じ住所で登録されていることが判明しました。例えば以下はEndole (https://suite.endole.co.uk/) というサイトで見つけた郵便番号 (E147AH) が一致する法人登録のリストの一部ですが部屋番号と思われる「Flat 43」まで一致する法人が少なくとも43個あるようです。実際にどれほどの法人が同じ住所にあるのか知るにはお金を払わないといけないようなので確認していませんが、とにかく部屋番号まで同じ住所に多数の法人があることは確かです。

しかも上のリストで右側にある「Status」という項目を見ると多くの法人が「DORMANT (休眠会社)」となっています。この住所に何が実在するのかは不明ですが、おそらくこれはオフショア会社などの住所でしょう。フルトンFXのイギリス法人は実体のないペーパーカンパニーではないかと疑わざるを得ません。

次に「会社の紹介」にあった

>英国の金融規制当局 FCA によって規制されており、監督番号は 194526 です。

という記述の確認を試みました。イギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA) のサイト (https://register.fca.org.uk/s/) でまず「FULTON FX」の登録を検索してみましたが、該当する登録は見つかりません。

さらに

>監督番号は 194526 です。

という記述からこの番号の登録を探してみると以下に示したFinacor Wertpapiehandle GmbH という法人の登録であることが分かりました。

しかもこの登録は上のキャプの下端に

>No longer authorised

と書いてあって既に、具体的には2008年3月18日付でこのライセンスは無効になっているようです。フルトンFXがイギリスのFCAから金融ライセンスを得ているという記述は事実とは思えません。

さらにアメリカのFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN, 金融犯罪取締ネットワーク) という組織で登録を得ているという件ですが、FinCENのサイト (https://www.fincen.gov/) にあるMSB Registrant Searchという登録者を検索できるページでフルトンFXの登録を探してみると確かに以下に示したフルトンFXの登録を確認しました。

しかしFinCENで登録を得ているという主張は本サイトの「検証13」以降で検証した中国系のグループによると思われるサイトでしばしば出てきており、その度に指摘していますがFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN, 金融犯罪取締ネットワーク) という組織名からも推測できるようにこれは金融ライセンスを管理している組織ではなく、マネーロンダリングとかテロ組織の資金調達を防ぐ為の組織です。ちなみにFinCENの役割についてはFinCENのサイトのMission (ミッション、目的) というページにはでも説明されています。FinCENで何らかの登録を得ているという件については事実であっても金融ライセンスに相当するものではないのでフルトンFXの金融機関としての信頼性を示すものではないということになります。


次に表題2番目のYun Shang Hui Xin (YSHX https://www.yshx-fx.com/) の連絡先情報です。以下は英語サイトの「Contact Us」のページに示されているYSHXの連絡先情報です。

>contact information:+852 54203292

>Email: admin@yshx-fx.com

>Address: JIULONGHUAYUANJIE NO: 2-16 HAOJINGSHANGYEZHONGXIN 2304 SHI HongKong

[+852]という香港の国番号から始まる電話番号、メールアドレス、香港の住所が記されています。香港の住所は検索に掛けてみましたが何の情報も出てきません。実在の住所かどうかも確認出来ません。金融ライセンスに関する記述も見当たりません。

最後は表題3番目のブロードフォレックスの連絡先情報です。連絡先情報と言えるようなものは脚注に記されているメールアドレスと香港の住所だけのようです。

>Service@Broad-Fintrade.Com

>Register Address : RM18,27/F,HO KING COOM CTR,2-16 FA YUEN ST,MONGKOK,KL,HONGKONG

電話番号の記載も金融ライセンスに関する記述もありません。住所は実在の住所のようですが、部屋番号 (RM18, 27) まで同じ住所に幾つかの通販業者が存在していることになっているようです。例えば以下のようなサイトです。

▼IC-FIND (https://ic-find.com/)

 住所:Rm 18 27/F Ho King Comm Ctr 2-16, Fa Yuen St, MongKok, KL, Hong Kong.

▼Wearpulse (https://iwearpulse.com/)

 住所: RM18, 27/F HO KING COMM CTR, 2-16 FAYUEN ST MONGKOK, KL, HONGKONG

この住所も信頼出来る住所かどうか極めて危ういと考えざるを得ません。

3つのサイトに記されている連絡先情報、ライセンス情報はこれだけですが充分かつ信頼出来る情報開示がされているとは到底思えません。そこで例によって各サイトのWho Is 情報を確認しました。フルトンFXのWho Is 情報には登録者に関する情報は何も含まれていません。サイトの登録・開設日は2023年5月19日となっています。一方、残りの2つのサイトのWho Is 情報には登録者に関する断片的な情報が一応記されています。以下にはまず表題2番目のYSHXのサイトのWho Is 情報を示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録開設日は2022年4月6日になっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報を以下にまとめます。

登録者名:WEI MA

登録者所属機関名:YUN SHANG HUI XIN LIMITED

住所:HUAYUANJIE NO:2-6 , HAOJINGSHANGYEZHONGXIN 2304 SHI, JIULONG, HONGKONG, 999077

この香港の住所はYSHXのサイトの「Contact Us」に記されていた以下の住所と同じではありませんがかなり似ています。

>JIULONGHUAYUANJIE NO: 2-16 HAOJINGSHANGYEZHONGXIN 2304 SHI HongKong

次は表題3番目のブロードフォレックスのサイトのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録開設日は2022年727日になっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報ですがわずかに大まかな住所が示されているだけです。

住所:Hai Nan, CN

これは中国の海南島を意味しているものと思われます。

これらのサイトの情報開示は非常に不充分、不適切です。

わざわざ結論するまでもないと思いますがこれら3つのサイトは信頼出来る投資先とは全く思われません。


●Capital Financial Advisers (CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ https://capitalfa.jp/)

これは上で検証したフルトンFXについて調べていて気が付いたのですが、フルトンFXと同じグループによるサイトという警告がTwitterに出ていたサイトです。まずはそのTwitterに出ていた警告を引用します。

2023年7月26日投稿

このTwitter投稿の投稿者は家族がフルトンFXで被害を受けてしまったようです。

【拡散希望】妻がFX投資詐欺で数千万詐取されたよ【Fulton FX】(2023年7月17日投稿)

フルトンFXで被害を受けた経緯としては上で説明したフルトンFXの他の被害事例と基本的に同じです。Facebookに出てきた広告で「株式投資会です-Y350」というLINEオープンチャットに参加するように促され、先生とかアドバイザーとして登場した関根、橋口、新田などと名乗る人物が日々の経済状況やローソク足の読み方、オススメ銘柄等を投稿しており、「オススメ銘柄」に元々取引していた証券会社で投資してみたところ利益が出たことから信頼してしまったようです。そして「機関投資家が撤退する日本の株式市場より今はFXが儲かる」という話の流れに乗って、フルトンFXにかなりの大金を入金してしまったようです。後から振り返ってみると時折、日本語に違和感を感じたこと (機械翻訳のような日本語)、入金する時の宛先が何故か日本の中小企業の口座だった事などおかしな点があったようです。

そしてフルトンFXについて調べた結果として同じグループによると思われる2つのサイトを発見して注意喚起しています。上のTwitter投稿でリンクしているのが以下のブログ投稿です。

【注意喚起】Fulton FXの犯人グループによる別の詐欺サイト Capital One FX・Capital Financial Advisersの偽物 (CFA) (2023年7月26日投稿)

このブログの一部を引用します。

警告対象としている1つ目のCapital One FX (https://caponefx.com/) というサイトについては存在は確認したのですが、キャプを確保する前にサイトが閉鎖されたようです。但し、同じCapital One FXという名称でURLアドレスが異なるサイトが確認されたので次項で検証しています。

ここで検証対象とするのは2つ目の警告対象になっているCapital Financial Advisers (CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ https://capitalfa.jp/) というサイトです。このサイトはフルトンFXで使われていた電話番号 (03-6824-4661) からフルトンFXとの関連が判明したとあります。フルトンFXのサイトには東京都渋谷区代々木の住所が記されていることは上の検証に書いた通りですが、東京の電話番号 (03-6824-4661) も登録した人たちには開示されていたのかもしれません。そしてこの電話番号を検索してみると後述しますが確かに本項の検証対象であるキャピタルファイナンシャルアドバイザーズというサイトにこの電話番号が非常に分かりにくい形ですが記載されていることを確認しました。さらにこの電話番号を検索すると知恵学院 (http://investor-home.asia/) というサイトが見つかってきました。明らかにスマホ専用と思われるかなり縦長のサイトですが冒頭部と主催者と思われる関根進と名乗る人物の経歴の部分を以下に示します。

主催者は関根進という人物で東京出身、東京大学経済学部卒業、米国プリンストン大学留学後にメリルリンチとゴールドマンサックスに勤務して投資責任者、投資アナリストなどの要職を歴任。帰国して三菱UFJファイナンシャルグループに勤務、現在は「会社」の投資副総裁としてシティバンク、英国バークレーズ銀行、HSBC銀行、三井住友ファイナンシャルグループ、みずほファイナンシャルグループなどの投資をサポートするような業務を行っているとあります。しかしこれだけの立派な経歴を持つ人物ならばそれなりの有名人であろうと考えて検索しても関根進という名前の人物は何人か存在するようですが、このプロフィールに当てはまると思われる人物の情報が見つかりません。また現在「投資副総裁」として勤務する「会社」の名前が明確に示されていません。さらにこの縦長のサイトの一番下には以下のような部分があります。

>capital financial advisers

>会社の住所です:〒106-6108 東京都港区六本木です6-10-1 オフィス棟

>でんわ:03-6824-4661

東京都港区六本木です6-10-1 オフィス棟」という変な場所に「です」が入っている住所、「でんわ」が平仮名になっている点など日本人が書いた連絡先情報とは思えない不自然な部分が目につきます。この住所についてはまた後述します。そして「無料セミナー申し込む」というリンクボタンが用意されていますが、輝かしい経歴を持つ「投資副総裁」という人物がどうして素人でも参加できるオンラインセミナーを主催しているのか意味が分かりません。ともかくこの「無料セミナーに申し込む」というリンクボタンをクリックすると以下のような登録画面が出てきます。

右下に眼鏡の男性の画像があって説明はありませんがこれが関根進氏の画像なのかとも思えます。しかしこの男性の画像を画像検索に掛けるとシンガポールのThe International Feng Shui Association (IFSA、国際風水協会) という組織のサイト (https://intfsa.org/) で日本支部の代表 (理事長) として紹介されているHItoshi Kawamoto (川本一志) という人物の画像と一致していることが判明しました。右に国際風水協会のサイトで示されている川本氏の画像を示します。

ここにリンクがあるIFSA Japan Chapter (国際風水協会日本支部) のサイト (https://ifsa.or.jp/) を見ても連絡先情報が全く開示されていない、 理事長とされている川本氏以外の構成メンバーに関する情報がないなど謎の部分が多くて果たしてこの画像の人物が本当に国際風水協会日本支部の理事長である川本一志氏なのか判然としませんが、川本一志氏個人名義のFacebook アカウントも確認されました。

この画像の人物は一体誰なのでしょうか?またキャピタルファイナンシャルアドバイザーズとこの画像の人物はどういう関係なのでしょうか?非常に危うい印象を受けます。

それからフルトンFXで被害を受けたという人のブログにも出ていましたが、Capital Financial Advisers (CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ) を検索してみると同名のサイト (http://www.capital-fa.co.jp/index.html) が見つかってきました。このCapital Financial Advisers (CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ) はSBI証券の口座開設をサポートするといった業務を行い、金融庁で金融商品仲介業者の登録を得ているとなっています。

住所は

>千代田区内神田1-13-7 四国ビルディング

となっており、後述しますが本項で検証対象としているキャピタルファイナンシャルアドバイザーの住所 ( 東京都港区六本木6-10-1) とは異なる住所です。そしてこの別個のキャピタルファイナンシャルアドバイザーのサイトには以下のような2件の注意喚起が記されています。

警告の日付は2023年4月26日と2023年6月16日、類似した社名を名乗って勧誘しているグループがいるので注意するようにという内容となっています。警告の出された時期か考えても本項で検証対象としているキャピタルファイナンシャルアドバイザーズに関する注意喚起なのかもしれません。

さらにキャピタルファイナンシャルアドバイザーについて検索して気が付きましたがWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) というFX業者の口コミ情報サイトにキャピタルファイナンシャルアドバイザーで投資したら出金出来なくなったという被害報告が7件出ていることが分かりました。7件被害報告の時期は2023年7月6日~7月27日で同一の投稿者が2回投稿しているケースが2つあるので5人の被害者が投稿していることになります。以下はその一部です。少なくとも3つのケースではLINEのグループで勧誘されたという状況が説明されています。また勧誘役は田中、松野、森田などと名乗っていたようです。既にかなり被害が拡がっているものと思われます。

さらにこの検証を書いた後ですが、Yahoo知恵袋に田中、佐々木と名乗る人物の主催するLINEのグループでキャピタルファイナンシャルアドバイザーズでの投資を勧誘されたという投稿が出ていることにも気が付きました。本項末の「付記」を参照してください。

ともかくフルトンFXで被害を受けたという人のブログに示されていた表題のキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部の画像です。

表示言語の選択メニューは見当たらず、日本語にしか対応していません。そして違和感を感じるのがいきなり

>はじめての方へ

という記述から始まっていてトップページらしくないことです。

そして本サイトでこれまで検証してきたサイトの多く同じテンプレートから量産されたよく似たサイトが存在する場合が多いのでこの可能性を考え、このキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトについても画像検索に掛けてみたところ、キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトは日本の仮想通貨取引業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) というサイトの「はじめての方へ」と題されたサブページ (https://www.gaitame.com/beginner/) に極めてよく似ているということが判明しました。以下にその外為どっとコムのサブページ冒頭の部分の画像を示します。

説明するまでもなく、上に示したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイト冒頭と非常によく似ています。

さらにキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトの冒頭部に続いては「はじめてでも大丈夫!FXのしくみと始め方」と題された部分が出てきます。以下に区別の為にメニューバーを含めた形での画像を示します。

これと非常によく似た部分が外為どっとコムのサブページにもあります。比較の為に以下に画像を示します。

メニューバーの部分がなければ2つのサイトは全く同じに見えます。7つの項目が並んでいますが、画像も添えられている文章も全く同じです。但し、外為どっとコムのサイトでは7つの項目がさらにサブページへのリンクにもなっていて画像部分をクリックすればサブページに飛ぶような設定になっています。例えば最後の「スワップポイントがおすすめの通貨」という項目をクリックすると高金利通貨のリストが示されているサブページ (https://www.gaitame.com/beginner/swap-trade/)を見ることが出来ます。しかしキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトではそうしたサブページが存在しません。スワップポイント目当てでの投資対象となる高金利通貨の説明などもキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトには存在しないのです。

さらに外為どっとコムのサイトではこの部分に続いて初心者向けの2本の解説動画とか「おすすめコンテンツ」と題されたオンラインセミナーの案内、為替相場に影響を与えるようなニュースのコーナーなどが用意にされていますが、キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトにはそれらの項目がありません。

しかし「かんたん3ステップで口座開設」と題された部分は再びキャピタルファイナンシャルアドバイザーズと外為どっとコムのサイトの両方に存在しており、互いに非常によく似ています。以下に2つのサイトからの画像を示して比較します。ここでも区別の為にメニューバーを含む形でキャプ画像を取得しています。

さらにいずれのサイトでもページの下端に投資に関するリスクの説明、金融庁などへのリンク集、そして連絡先情報がまとめて記されています。その部分についてやはりキャピタルファイナンシャルアドバイザーズ外為どっとコムの順でキャプ画像を示します。

まず「投資にかかる手数料等およびリスクについて」と題された説明文は2つのサイトで全く同じです。さらに「金融庁」「証券取引等監視委員会」「証券・金融商品あっせん相談センター」「金融先物取引業協会」「FX取引の規制について」「マイナンバー」と書かれた6個のリンクボタンが並んでいる点でもこれら2つのサイトは互いに非常に似ています。しかし外為どっとコムの場合はこれら6個のリンクボタンがそれぞれ金融庁などのサイトにリンクされているのに対し、キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトの6個のリンクボタンはいずれもキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイト自体に繋がっていてリンクになっていません。見せかけだけのリンクです。

そして活字が小さくて読みとるのが困難ですがそれぞれ連絡先情報やライセンス情報が示されています。それぞれの記述を以下に書き出します。

キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ

>©2002-2023 CFA株式会社(NFA ID: 0555675 & Number:03-6824-4661 & Email:support@capitalfa.jp & >Address:6-10-1, Roppongi, Minato-ku, Tokyo 106-6108). All rights reserved.

整理して英語になっている部分など書き直すと以下のようになると思われます。

NFA (全米先物協会) 登録番号: 0555675

電話番号:03-6824-4661

メールアドレス:support@capitalfa.jp

住所:〒 106-6108 東京都港区六本木6-10-1

▼外為どっとコム

>株式会社外為どっとコム 〒105-0021 東京都港区東新橋2-8-1 パラッツォアステック4階 TEL:03-5733-3065

>金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第262号/金融先物取引業協会(会員番号1509)


キャピタルファイナンシャルアドバイザーズと外為どっとコムのサイトは互いに非常によく似ていますが、キャピタルファイナンシャルアドバイザーズの住所や電話番号は外為どっとコムの住所や電話番号とは全く異なります。キャピタルファイナンシャルアドバイザーズの港区六本木の住所は調べてみると六本木ヒルズの住所のようです。但し複数の高層ビルなどを含む大規模な複合施設である六本木ヒルズの住所としてはこれでは明らかに不完全でしょう。ビルの名称とか階数、部屋番号などが示されていなければならないはずと考えます。また国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) でキャピタルファイナンシャルアドバイザーズの法人登録を探してみましたが確認出来ません。六本木ヒルズの住所は架空の疑いが濃厚と考えます。

そして外為どっとコムの場合は日本の金融庁から取得している金融商品取引業者の登録番号 (関東財務局長(金商)第262号) が示されているのに対して キャピタルファイナンシャルアドバイザーズの場合にはNFA (米国先物協会) の登録番号が示されています。NFAでライセンスを取得しているという主張は本サイトで検証してきたサイトでしばしば出てくる主張なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から ID: 0555675の登録確認を試みたところ、以下のキャプに示したように確かにこの登録番号でキャピタルファイナンシャルアドバイザーズの情報が出てきます。

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書かれています。これでは何の保証にもなりません。

またNFAで登録を得ているという主張が出てくる度に同じことを書いていますがNFA  (https://www.nfa.futures.org/) は先物取引のルール作りなどを役割とする組織であって金融ライセンスの審査・付与などを役割とはしていません。NFAに何らかの登録があってもFX業者で必要とされる金融ライセンスを取得済みであるとは言えません。本項で検証しているキャピタルファイナンシャルアドバイザーズは日本で金融ライセンスを得ていないというだけでなく、世界中いずれの国でも金融ライセンスを取得していない違法業者ということになります。

六本木ヒルズの住所など連絡先情報の信頼性が極めて疑わしいということで例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。以下にキャプを示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年4月25日となっています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が一応記されています。

登録者名: sdfa fashg

メールアドレス: woaibbaba9@gmail.com

住所: 060-8588 MIN PHNOM PENH, PHNOM PENH

電話番号: +855-69310015

住所はカンボジアのプノンペン、電話番号も[+855]というカンボジアの国番号から始まっています。日本の会社ということになっていましたがWho Is 情報ではカンボジアに本拠があるということになっています。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな取引所の連絡先とは思えません。

そしてこのWho Is 情報の登録者情報は以前に検証した以下の2つのサイトのWho Is 情報に記されていた登録者の情報と極めてよく似ていることに気が付きました。

「検証25」 Fasoniaウエルスリミテッド (http://www.tradingtech.jp/jp/index.html)

「検証34」 Allyファイナンシャルインコーポレイテッド (https://www.allyfx.jp/index.htm)

以下にはAllyファイナンシャルのWho Is 情報を比較の為に再掲します。

登録者の名前、メールアドレス、住所、電話番号の全てが同じです。明らかに同じ系列のサイトでしょう。ちなみにこのAllyファイナンシャルインコーポレイテッド (https://www.allyfx.jp/index.htm) というサイトは既に何の告知もなく閉鎖されています。

さらに以前に検証したサイトとの組織的な繋がりを示唆するのが以下に画像を示したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのログイン画面 (https://www.capitalfacrm.com/pc/user/login) です。

キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイト自体は日本語にしか対応していないのにこのログイン画面は日本語、英語、香港語の3つに対応していること、URLアドレスがトップページとログイン画面で全く異なることが気になります。

トップページ: https://capitalfa.jp/

ログイン画面: https://www.capitalfacrm.com/pc/user/login

そしてこのログイン画面は以前に検証してきた幾つかのサイトのログイン画面とかなり似ています。例えば以下は「検証25」で検証したグリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html) という既に閉鎖されたサイトのログイン画面です。

上に示したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのログイン画面と比べると左側の風景の画像は全く異なりますが、右側のログイン画面の形式は明らかに似ています。表示言語の選択肢も日本語、英語、香港語の3つで同じです。このグリーンスタンウエルスを含めてこれとよく似たログイン画面が以下のサイトで確認されています。

「検証25」 グリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html)  → 閉鎖済み

「検証34」 Allyファイナンシャル (https://www.allyinvestforex.jp/)  → 閉鎖済み

Allyファイナンシャル (https://www.allyfx.jp/index.htm)   → 閉鎖済み

「検証50」 OSIRISフォレックス (https://www.osiristradelimited.com/jp/)  → 閉鎖済み

OSIRISフォレックス (https://osirisforex.com/jp/)  → 閉鎖済み

atatong (https://www.atatong.com/ja/index.htm) → 閉鎖済み

「検証64」 CBXIマーケッツリミテッド https://www.cbximarkets.com/jp/) → 閉鎖済み

「検証69」 ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html)

これらのサイトは全て同じグループによるサイトである可能性が濃厚と考えます。そしてこれらのサイトの大半が何の告知もなく閉鎖されていることを考えればキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトも突然閉鎖される可能性が充分に考えられます。また最初に説明した通り、既に複数の出金できないといった被害事例が報告されていることも考えればキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトでの投資は非常に危険と考えざるを得ません。特にLINEのグループに誘導されて勧誘されるという勧誘方法で被害者が多数出る可能性があります。勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

このサイトについてYahoo知恵袋に質問が出ていることに後になって気が付きました。

2023年6月21日

田中康夫と佐々木恵と名乗る人物によるLINEのグループで勧誘が行われていたようです。回答者の1人も同じLINEのグループで勧誘されたようです。そして誘導されたサイトのURLアドレスが書いてあります。

>https://www.capitalfacrm.com/mobile/user/login

これは上で説明したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズのPC用ログイン画面のURLアドレス

>https://www.capitalfacrm.com/pc/user/login

と基本的に同じで「mobile」と「pc」が入れ替わっているだけです。キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのスマホ用ログイン画面と思われます。


※付記

キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトと同様に外為どっとコムのサイトから画像や文章を盗用したと思われるクレディ・スイス・トラスト (https://cstrustltd.com/index.html) というサイトが新たに見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。


●CREDIT SUISSE TRUST (クレディ・スイス・トラスト https://cstrustltd.com/index.html)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトでかつて存在していたスイスの大手金融機関、クレディ・スイスの名称を盗用し、さらに上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/) と同様に日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) の画像や文章を盗用して構築されているサイトなのでここで検証することにします。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年3月9日投稿

詳しい状況は分かりませんが、加藤貴と名乗る先生役、井上孝平と名乗る口座開設担当者などが登場するLINEのグループを利用した勉強会で勧誘を受けたものと思われます。「雑記2」で説明したLINEグループ (オープンチャット) を勧誘の場として利用した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致するように思われます。

そしてLINEグループに先生役として加藤貴と名乗る人物が登場していたということで「加藤貴」という名前を検索してみたところ、以下の広告サイトを発見しました。まずこの広告サイトの冒頭部の画像を示します。

▼クリックして池上彰氏のアシスタントを追加し、VIP投資グループに無料参加してくだ・・・ (https://jldwz.buzz/)

ジャーナリストの池上彰氏の名前や画像が使われ、LINEの登録を呼びかけています。これと明らかに同じ系列の特に有名人の画像や名前を使った勧誘サイトは多数確認されており、「雑記2」でまとめてあります。そしてこの広告で画像が使われている池上氏は自らのYoutubeチャンネルで投資を勧めるような広告は全て詐欺であり、画像の無断使用であるとして注意を呼び掛けています。

【注意喚起】クリックしないで!私、池上彰が投資をすすめる広告はすべて詐欺です!! (公式 池上彰と増田ユリヤのYouTube学園)

この広告サイトも池上氏の名前や画像を無断盗用した詐欺広告サイトと考えられます。そしてこの広告サイトには以下のような部分が出てきます。

ジャーナリストの池上氏の私設秘書というより水商売系ではないかと思われる和服の女性の画像が添えられた「森下佳織」のLINEを追加するリンクボタンがあり、さらに「金融専門家 加藤貴」を招聘すると称して輝かしい経歴が紹介されています。おそらくこの加藤という人物がLINEのグループに先生役として登場するのだろうと思われます。上で引用したYahoo知恵袋への質問投稿に出てきた先生役の名前と一致します。質問の投稿者はこうした有名人の名前や画像を盗用したネット広告からLINEグループに招待された「知り合い」からこのサイトに関する情報を聞き及んだ可能性が高いものと考えられます。

ともかくこの質問投稿に出てきたURLアドレスのサイトの冒頭部を以下に示します。

▼クレディ・スイス・トラスト (https://cstrustltd.com/index.html) [表示言語:日本語のみ]

サイト名はCREDIT SUISSE TRUST (クレディ・スイス・トラスト) となっており、表示言語は日本語のみです。サイト名のCREDIT SUISSE TRUST (クレディ・スイス・トラスト) は最初に書いたようにかつて存在していて現在はUSBに救済合併されたスイスの大手金融機関、クレディ・スイスの名称を盗用しているものと思われます。そしてこのサイトを見て既視感を感じたので調べてみると上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/) の場合と同様、日本のFX業者である外為どっとコムのサイト (https://www.gaitame.com/) の文章や画像をかなりの部分で盗用してサイトが構築されていることが分かりました。まず以下に外為どっとコムのサイトの冒頭部を比較の為に示します。

外為どっとコム (https://www.gaitame.com/

クレディ・スイス・トラストについても外為どっとコムについてもこの冒頭部では背景画像がスライドショー形式で入れ替わるようになっており、クレディ・スイス・トラストについては3つの背景画像パターン、外為どっとコムの場合は5つの背景画像パターンが入れ替わりで表示されるようになっています。しかしそれらの背景画像パターンの中で互いに似ているものはありません。しかし背景画像以外の部分では互いに似ている部分も認められます。以下は「口座開設」「ログイン」のボタンが並んでいる部分の比較です。左下がクレディ・スイス・トラスト、右下が外為どっとコムの場合です。

この狭い部分だけ比較してみると

>ネットで簡単手続き

>新規口座開設で最大1,002,000円キャッシュバック!

という文章も一致しており、2つのサイトは互いに明らかに似ています。

さらにこの冒頭部に続く部分でも2つのサイトが互いに似ている部分が認められます。以下はクレディ・スイス・トラストのサイトで冒頭部に続いて出てくる

>FXが初めての方でもクレディ・スイス・トラストでお取引いただけます

と題された部分の画像を示します。

そしてこの部分と非常によく似た部分が外為どっとコムのサイトにも存在します。以下に画像を示します。

さらに以下はクレディ・スイス・トラストのサイトで

>口座開設の流れ

と題された部分の画像です。

そしてこの部分と非常によく似た部分が外為どっとコムのサイトにも存在します。以下に画像を示します。

これとよく似た部分は上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/) のサイトにも存在します。以下に示します。

さらにクレディ・スイス・トラスト、外為どっとコム、上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズの3つのサイトはサブページでも互いに酷似している部分が認められます。

以下はクレディ・スイス・トラストのサイトの「はじめての方へ」というサブページ (https://cstrustltd.com/beginner/index.html) の冒頭部の画像です。

これと非常によく似た部分が盗用元と思われる外為どっとコムのサイト、上で検証した上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトにも存在します。比較の為に相当する部分の画像を以下に再掲します。

さらにこの部分に続く「はじめてでも大丈夫!FXのしくみと始め方」と題された部分の前半部のみ以下に3つのサイトからの画像を示します。まずクレディ・スイス・トラストのサイトの画像です。

次に盗用元と思われる外為どっとコムのサイト上で検証した上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトの順で相当部分の画像を以下に示します。

この部分についても3つのサイトは互いに酷似しています。外為どっとコムのサイトからかなりの文章や画像を盗用してクレディ・スイス・トラストや上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトが立ち上げられているものと考えて間違いないでしょう。

次にクレディ・スイス・トラストのサイトで連絡先や金融ライセンスに関する情報を探しましたが、一切見当たりません。情報開示が不充分などと言うものではありません。

そこで例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。以下に画像を示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年1月21日となっています。この検証は2024年3月中旬に書いているのでサイトが開設されてから2ヶ月も経過していない新しいサイトということになります。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どの項目が非開示とされていて、開示されているのは所在地が香港であるということだけです。

この項目で比較対象とした外為どっとコムやCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトのWho Is 情報に示されている情報とまとめて比較します。

サイト名 登録・開設日 登録者所在地

クレディ・スイス・トラスト 2024年1月21日 香港

外為どっとコム 2003年4月8日 記載なし

CFA キャピタル 2023年4月25日 カンボジア・プノンペン

外為どっとコムに比較してクレディ・スイス・トラストやCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトは圧倒的に新しいサイトであることが分かります。またクレディ・スイス・トラストやCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイトは同じグループによるサイトでほぼ間違いないと考えますが、Who Is 情報に記されている所在地は香港とカンボジアに分かれています。いずれの情報も信頼出来そうにありません。

改めて結論するまでもないと思いますがクレディ・スイス・トラストのサイトは投資先として到底信用出来るとは思えません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Capital One FX (キャピタル ワンFX https://www.cofcorpfxs.jp/)

これは上に書いたキャピタルファイナンシャルアドバイザーズの検証で引用したフルトンFXで被害を受けたという人による以下のブログから見つかってきたサイトです。

【注意喚起】Fulton FXの犯人グループによる別の詐欺サイト Capital One FX・Capital Financial Advisersの偽物 (CFA) (2023年7月26日投稿)

このブログではフルトンFXと同じグループによる可能性が高い2つのサイトを警告対象としており、その内1つが上で検証したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズというサイトです。もう一方のCapital One FX (キャピタル ワン FX https://caponefx.com/) というサイトについては存在は確認したのですが、キャプを確保する前にサイトが閉鎖されたようです。但しこのブログには以下に示したこの閉鎖されたサイトの魚拓へのリンクがあり、どのようなサイトだったのか一部を見ることが出来ます。

https://megalodon.jp/2023-0726-1334-38/https://caponefx.com:443/

この魚拓サイトに保存されていたキャピタル ワン FX (https://caponefx.com/) のサイト冒頭の画像を以下に示します。

そしてこのキャピタル ワン FX (https://caponefx.com/) というサイト自体は既に閉鎖されているのですが、同じキャピタル ワン FXという名称で見かけもそっくりなサイトが別に立ち上がっていることに気が付きました。その同じ名称で見かけもそっくりなサイトが本項の検証対象となるキャピタル ワン FX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトです。

さらにこの検証を書いた後ですが、Yahoo知恵袋にこのサイトに関すると思われる質問投稿が幾つも出てきました。以下で引用します。

2023年8月7日投稿

藤崎ヨシハルと名乗る人物が主催するLINEのグループに加入したところ、キャピタル ワン FXでの投資を勧誘されたようです。まさに「雑記2」で説明したLINEグループを利用した詐欺サイトへの勧誘方法に合致するように思われます。さらに勧誘はアプリをダウンロードするように指示され、紐づけされたサイトに誘導されるという形で行われている為に誘導されたキャピタル ワン FXのURLアドレスが分からないということになっているようです。URLアドレスを隠そうとしている意図があるように思われます。

2023年8月10日投稿

この投稿の投稿者も藤崎義治と名乗る人物が主催するLINEのグループでキャピタル ワン FXでの投資を勧誘されたようです。藤崎義治という主催者の名前は上で引用した2023年8月7日付の投稿で投稿者をLINEのグループで勧誘した藤崎ヨシハルと一致します。他にキャピタル ワン FXの松本健吾と名乗る人物も登場していたようです。さらに儲かったなどという画像付きの投稿を行う参加者もいたようですが、サクラの可能性が疑われます。この投稿に示されている勧誘の経緯も「雑記2」で説明したLINEグループを利用した詐欺サイトへの勧誘方法に合致するように思われます。

2023年8月11日投稿

この質問投稿では勧誘された経緯がよく分かりませんが、勧誘の舞台となったのはLINEのオープンチャットのようです。先生役の名前は不明ですが、助手として義宣健太と名乗る人物が登場していたようです。そして投資先として推奨されたキャピタル ワン FXの連絡先が記されています。

>会社名:キャピタルワン

>住所:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ15階

>電話番号:0368-233-486

>公式ウェブサイト:www.cofcorpfxs.jp

URLアドレスが明示されていて本項の検証対象であるキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) での投資を勧誘されことが確認出来ます。そして勧誘してきた先生役などの指示に従って売買をすれば勝率100%で利益が出るが、指示のないタイミングで取引したところ、利益が出たはずだったのに後になって得たはずの利益が逆に損失になっていたようです。

2023年9月25日投稿

詳しい状況が分かりませんがやはりLINEのグループでキャピタルワンでの投資を勧められ、110万円を投資してしまった結果、出金出来なくなったようです。勧誘役として藤崎、西野、中尾と名乗る人物が登場していたようです。藤崎は上で引用した藤崎義治と同一人物かもしれません。

同じキャピタル ワン FXについて続々と被害を受けたという質問投稿が出てきたことから相当大掛かりにLINEのグループ (オープンチャット) を利用した投資勧誘が行われているものと考えられます。そしてとにかく本項の検証対象であるキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) というサイトの冒頭部を以下に示します。

この新たに見つかってきたキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) というサイトは既に閉鎖されて魚拓でしか確認出来ない同名のキャピタル ワン FX (https://caponefx.com/) のサイトと非常によく似ていることが確認出来ます。いずれのサイトも表示言語を切り替えるオプションは見当たらず、日本語のみ対応のようです。

さらにこのサイトは「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) およびQOINTECH (https://www.qointech.co/) と同様に日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) というサイトと極めてよく似ています。以下には比較の為にみんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイト冒頭の画像を示します。

上の画像の中ほど、「みんなのFXが選ばれる5つの理由」という表題以降の部分が既に閉鎖されたキャピタル ワン FX (https://caponefx.com/)、本項の検証対象であるキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/)、以前に「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) およびQOINTECH (https://www.qointech.co/) で互いに非常によく似ているようです。

上に示したキャプ画像で確認出来るのは「~が選ばれる5つの理由」の最初の項目、

>01 取引コストが安い 業界最狭水準のスプレッド

という項目だけですが、残りの4つの項目についても本項の検証対象であるキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) みんなのFX (https://min-fx.jp/) の2つのサイトについて以下で相互比較します。まず「~が選ばれる5つの理由」の2番目の項目、

>02 スワップも高い 業界最高水準のスワップ

という項目についてキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順でキャプを示します。

スワップ金利の数字など細かい部分に違いはありますがやはり互いに非常によく似ています。

次は3番目の

>03 初めてでも安心 1,000通貨取引OK! サポートも万全

という項目について同様にキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) → みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順で画像を示します。

次は4番目の

>04 多彩なサービス 同時口座開設でFXもシステムトレードも

という項目についてやはりキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) → みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順で画像を示します。

みんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイトでは「みんなのFX」、「みんなのシストレ」、「みんなのオプション」、「みんなのコイン」と書かれている部分がキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトでは欠落しています。また上のキャプ画像だけでは分かりませんが、みんなのFX (https://min-fx.jp/) では「みんなのFX」、「みんなのシストレ」、「みんなのオプション」、「みんなのコイン」の4項目の下に「詳しく見る>」と書かれたリンクボタンがあってクリックするとサブページに飛んでそれぞれの項目の詳しい説明が出てきます。一方でキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトでは同じ位置にやはり「詳しく見る>」と書かれた赤いリンクボタンが4つ並んでいるように見えますが、これらは実際にはリンクになっておらず、クリックしてもサブページに飛ぶことはありません。リンクボタンに見えても実際にはリンクとして機能していない偽のリンクボタンなのです。

最後5番目の

>05 かんたん口座開設 最短1時間後に取引できる

という項目についてやはりキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) → みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順で画像を示します。

さらに脚注部分も比較します。やはりキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) → みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順で画像を示します。

キャピタル ワンFXの場合のみキャプ画像の下端に小さな活字で日本の住所が書いてあります。

>Copyright © 2007-2023 Capital One FX Ltd. All Rights Reserved.

>会社所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ15F

この住所については後述します。「 2007-2023 Capital One FX Ltd. All Rights Reserved.」という部分は2007年から事業を継続しているという意味と思われますが、この点についても後述します。

いずれのサイトの脚注でもまず「金融庁」「日本証券業協会」「金融先物取引業協会」「第二種金融商品」「日本投資顧問業協会」「証券・金融商品あっせん相談センター」「証券取引等監視委員会」「マイナンバー」と書かれた8つのリンクボタンが並んでいます。しかしこれらのリンクボタンもキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトについては全てリンクになっていません。見せかけだけのリンクボタンです。対してみんなのFX (https://min-fx.jp/) の場合は8つのリンクボタンが確かに金融庁のサイト (https://www.fsa.go.jp/) などへのリンクになっています。

さらにみんなのFXのサイトでは「会社概要」「取引のリスク」「投資勧誘方針」「個人情報保護方針」「お役様本位の業務運営に関する基本方針」「マネロン等防止に関する法令等遵守方針」「反社会的勢力に対する基本方針」「サイトマップ」、「みんなのFX」、「みんなのシストレ」、「みんなのオプション」、「みんなのコイン」「トレーダーズ証券」と書かれた計11個のリンクが並んでいますが、キャピタル ワンFXのサイトでは対応する部分が空白になっています。

そしてみんなのFXの場合は「会社概要」という項目からリンクされているサブページ (https://min-fx.jp/company/outline/) に以下に示した会社概要が示されています。

一方でキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトで連絡先情報などを探してみるとメニューバーの「私たちについて」という項目から選択出来る「会社紹介」というサブページ (https://www.cofcorpfxs.jp/about/firm.html) にそれらしき記述が見つかりました。この会社紹介の冒頭部を以下に示します。

活字が小さくて読みにくいので以下に記述内容を書き出します。

>会社紹介

>Capital One FXは第一資本金融会社(Capital One Financial Corp.)に所属し、アジア太平洋地域における第一資本金融会社の最優先プロジェクトである。

>Capital Oneは1988年に設立され、クレジットカード、個人と商業ローン、預金口座、投資製品と商業銀行サービスなど、フォーチュン・アメリカ500社とアメリカの銀行業界大手の1社、第1資本金融会社が2021年のアメリカ500社第99位にランクインするなど、世界的に有名な金融サービス会社です。


キャピタル ワンFXはアメリカの大手金融機関であるCapital One Financial Corp. (https://www.capitalone.com/) のグループ会社であるといったことが書いてあります。そこでキャピタル ワンFXとアメリカのCapital One Financial Corp. (https://www.capitalone.com/) のロゴを比較してみました。左下が本項の検証対象であるキャピタル ワンFXのロゴ、右下がアメリカのCapital One Financial Corp. (https://www.capitalone.com/) のロゴです。

2つのロゴを比べると明らかに似ていますが、本項で検証しているキャピタル ワンFXのロゴは右上に示したアメリカのCapital One Financial Corp. (https://www.capitalone.com/) のロゴに手書きで「FX」という部分を書き加えたようにも見えます。アメリカの銀行が日本語にしか対応していないFXのサイトを運営するとは思えません。特に明らかに日本のFX業者であるみんなのFXをコピーしたようなサイトを運営するはずがありません。

本項の検証対象であるキャピタル ワンFXがアメリカのCapital One Financial Corp. (https://www.capitalone.com/) のグループに属しているとは到底思えません。

さらにキャピタル ワンFXの会社紹介のページから一部を抜粋します。

やはり活字が小さくて読みにくいので抜粋した部分の文章を以下に書き出します。

>Capital One FXは、米国の金融規制当局NFAによって規制されており、規制番号0557316。

>第一資本(欧州)有限会社登録事務所:Trent House、Station Street、Nottingham、NG 2 3 HX。イングランドとウェールズに登録されている。

>会社番号:3879023。

>第一資本金は小売金融サービスプロバイダである。金融行為監督管理局の権限と監督を受けている。登録番号204440。

>第一資本(欧州)有限会社は、2009年の支払サービス条例に基づいて金融行為監督管理局から支払サービスの提供を許可された。


この文章はかなり異様です。おそらく翻訳ソフトを使った翻訳で不自然な文章になっています。「第一資本金」という言葉が繰り返し出てきて最初は意味が分かりませんでしたが、おそらくこれは「Capital One (キャピタルワン) 」という社名をそのまま強引に日本語訳した結果でしょう。翻訳が酷すぎる為に文章を理解することも難しいのですがとにかく書いてあることの確認を試みました。

まずNFA (米国先物協会) から金融ライセンスを登録番号:0557316で得ているといったことが書いてあるので確認を試みました。NFAでライセンスを取得しているという主張は本サイトで検証してきたサイトでしばしば出てくる主張なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から登録番号:0557316登録の確認を試みたところ、以下のキャプに示したように確かにこの登録番号でキャピタルワンFXの情報が出てくるのですが、

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

とも書いてあります。これではNFAの規制下にあるから安心とは全く言えません。

また上で検証したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズの場合などNFAで登録を得ているという主張が出てくる度に同じことを書いていますがNFA  (https://www.nfa.futures.org/) は先物取引のルール作りなどを役割とする組織であって金融ライセンスの審査・付与などを役割とはしていません。仮にNFAに何らかの登録があってもそれで金融ライセンスを取得済みであるとは言えません。

次に

>第一資本(欧州)有限会社登録事務所:Trent House、Station Street、Nottingham、NG 2 3 HX。イングランドとウェールズに登録されている。

>会社番号:3879023。

という記述はキャピタルワンFX (欧州支社) のイギリスの住所、法人登録に関する記述だと思われたので「Capital One FX」というイギリスの法人登録を探してみました。すると会社番号は全く異なりますが、確かに以下に示した「Capital One FX」の法人登録情報が見つかってきました。

まず会社番号は14981043となっていて会社紹介のページに記されていた

>会社番号:3879023。

という記述と全く合いません。どういうことなのか全く分かりませんが、業種は金融関係になっていますし、これ以外にそれらしき法人登録は見つかりません。ともかくこの法人登録を見ると住所と法人登録の日付が以下のようになっています。

住所: Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

法人登録日付: 2023年7月5日

まず法人登録の日付が非常に新しいことが気になります。この検証は2023年8月上旬に書いているので法人登録されてから1ヶ月ほどしか経過していません。また住所は会社紹介のページに記されていた

>第一資本(欧州)有限会社登録事務所:Trent House、Station Street、Nottingham、NG 2 3 HX。イングランドとウェールズに登録されている。

という住所と明らかに異なるようです。会社番号が異なるだけでなく、住所まで異なるということになります。そこで「Trent House、Station Street、Nottingham、NG 2 3 HX」という住所を検索してみると「Capital One (Europe) plc」というCapital  Oneのクレジットカード業務を扱う事業のサイト (https://capitalone.co.uk/) が見つかってきました。しかしこの住所にある「Capital One (Europe) plc」がFXなどの投資事業を行っているかどうか全く確認出来ません。本項で検証しているキャピタル ワンFXの事業がこのイギリスの住所と関連しているかどうか極めて疑問です。

一方で法人登録の住所

>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

については見覚えがあります。すなわち本サイトの「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われるサイトの検証でこの住所を所在地とするイギリスの法人登録が何度も登場していてその中には上で検証したフルトンFXに対応すると思われる法人登録 (会社番号:14902503)も含まれているのです。フルトンFX以外にこの住所を法人登録上の所在地としているサイトのリストについてはフルトンFXの検証の中にまとめてあるので参照してください。また以下で検証しているRazorfinリミテッドでも同じ住所が登場しています。そして多くの法人が部屋番号 (Flat 43) まで同じ住所に共存しているとは思えませんからこの住所はやはりオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚と考えざるを得ません。

さらにこの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者として登録されているのは以下に示す中国国籍、中国在住のBAI, Bingという人物になっています。

唯一の経営者が中国国籍、中国在住ということはイギリス法人が名目だけのペーパーカンパニーという可能性を示唆するように思われます。尚、この中国人経営者の中国における住所は以下のようになっています。

>Group 8, Committee 1, Peiying Street, Yushu City, Jilin Province, China, 130400

この住所は中国の吉林省楡樹市 (ゆじゅ-し) 培英街道 という地域の住所のようです。

さらに運営者に関する情報を求めて例によってサイトのWho Is 情報も確認しました。

まず黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録開設日は2023年7月28日となっています。この検証は2023年8月上旬に書いているので開設から半月も経過していない非常に新しいサイトということになります。上で脚注の一番下に

>Copyright © 2007-2023 Capital One FX Ltd. All Rights Reserved.

と書いてあって2007年から継続しているサイトのように解釈できると書きましたが、Who Is 情報からは非常に新しいサイトであることが確認され、完全に矛盾しています。

そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報を以下にまとめます。

登録者名: Tatsuo Tsuru

メールアドレス: capone223215566@outlook.com

住所: 〒501-3729 岐阜県美濃市泉町3431081

電話番号: [+81] 737390753

登録者名は「Tatsuo Tsuru」という日本人らしき名前になっており、住所も岐阜県、電話番号も日本の国番号である[+81]から始まっています。しかし岐阜県の住所を検索すると岐阜県美濃市泉町までは実在の住所であることが確認出来るものの、「3431081」という番地?が分かりません。7桁もの番地が実在するとは思えないので例えばマンションの階数とか部屋番号という可能性もあるかもしれませんがとにかく実在の住所かどうか確認出来ません。また電話番号も[+81]という日本の国番号に続いて「73」から始まっていますが、これが市外局番だとすれば「073」という市外局番は市外局番のリストで見ると和歌山県の市外局番のようです。岐阜県の住所と辻褄が合いません。住所も電話番号もデタラメの疑いがあります。

また脚注の一番下に

>会社所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ15F

と書いてあることを指摘しましたが2022年6月4日付の赤坂ガーデンシティのテナント情報では赤坂ガーデンシティ15階に入居しているのは以下の2社となっています。

▼エランコジャパン (https://www.elancopet.jp/)

▼Vector Group (ベクトルグループ https://vectorinc.co.jp/)

またこれらの企業はそれぞれこれらの公式サイトで赤坂ガーデンシティの住所を現住所としており、転居した様子がありません。さらに国税庁の法人番号公表サイト東京都港区赤坂4-15-1 で法人登録されている法人を検索してみると既に閉鎖された法人を含めて73件の法人登録がありますがそれらの中にキャピタル ワンFXらしき法人は見当たりません。ついでにWho Is 情報に記されていた岐阜県美濃市泉町という住所についても登録されている法人登録を探してみると5件の法人登録が見つかりましたがそれらの中にやはりキャピタル ワンFXらしき法人は見当たりません。結局、キャピタル ワンFXの所在地は全く確認出来ないということになります。


改めて結論するまでもなくキャピタル ワンFXは非常に危険なサイトと考えざるを得ません。特に日本語にしか対応していないサイトですから日本人を標的に勧誘が行われる可能性は非常に高いですが、このサイトでの勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記1

以下で検証しているRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドという2つのサイトはキャピタル ワンFXと非常によく似ており、同じグループによってみんなのFXから画像などを盗用して立ち上げられたサイトと思われます。参照してください。


※付記2

本項の最初で藤崎義治と名乗る人物が主催するLINEのグループでキャピタル ワン FXでの投資を勧誘されたという複数の証言を引用しましたがこの藤崎義治という人物を金融界の大物などとして称賛するような5本もの記事が福岡新聞 (http://www.fukuoka-ken.com/) という一見すると地方新聞の公式サイトに見えるサイトにプレスリリース記事として 出ていることに気が付きました。以下にはその5本のプレスリリース記事の1つの冒頭部を示します。

金融アナリストの藤崎義治さんは、世界の経済に潜在する新しいチャンスを見い出しました (2023年8月10日付)

それ以外の4本のプレスリリース記事もリンクします。

金融分析家である藤崎義治さんが、アメリカの信用格付けが下げられることに対して懸念を表明しました

凄腕投資家の藤崎義治氏は日本企業を率い、アメリカ進出で大活躍

日本金融界希望の星藤崎義治

藤崎義治(Yoshiharu Fujisaki)氏は、アメリカの大規模なインフラ投資で注目を浴びています

これら5本のプレスリリース記事はいずれも2023年8月10日付です。一度に藤崎義治が投資家として優秀であるというだけのプレスリリース記事を出す意味はどこにあるのか全く分かりません。5本の記事を見ても似たような内容が書かれていて、日本語として不自然ではないかと思われる部分もあります。さらに5本の記事を比べると矛盾しているのではないかと思われる部分もあります。例えば4本目の記事には藤崎義治氏がチャールズ・シュワブグループの日本地区とチーフアナリストに就任したという記事があります。

一方で5本目の記事の末尾には「藤崎義治氏について」という部分があり、藤崎義治氏はABC投資会社の最高投資責任者であると書かれています。

1人の人物が2つの投資会社のチーフアナリストと最高投資責任者を兼務するなんてことが有り得るのでしょうか?またABC投資会社について検索してみたのですが、ABC投資会社に関する情報が何も見つかりません。実在する投資会社なのかさえ確認出来ません。プレスリリース記事の掲載料金を誰が払っているのか分かりませんが、何のリンクもないのは明らかにおかしいです。藤崎義治氏の画像も見当たりません。

さらにそもそも福岡新聞 (http://www.fukuoka-ken.com/) という一見すると地方新聞の公式サイトに見えるサイトに疑問があります。この福岡新聞というサイトは姉妹サイトの「検証139」で検証したCenciaという名称の複数のサイトの検証の過程で見つかってきたサイトです。福岡新聞にはやはりプレスリリース記事としてCenciaの記事が3本の記事がいずれも2023年8月3日付で掲載されているのです。

Cencia(センシア):革新的なセキュリティ対策を重視し、安全な暗号資産取引所を築く 

CenciaとCoinMarketCapが協力して、暗号通貨に関するデータの透明性と信頼性を共に築く

Cencia取引所:ブロックチェーン分野のリーディング取引プラットフォーム、AIクオンツと革新的IEOモデルの融合

またこのCenciaの検証で指摘していますが、福岡新聞というサイト名から福岡に拠点を置く地方新聞のサイトとしか思われないのですが、唯一開示されている連絡先情報が東京の市外局番である (03) から始まる電話番号となっています。住所は示されていません。この福岡新聞というサイト自体が自作自演のステルスマーケッティングの為に用意されたサイトであることが強く疑われることになりました。さらに姉妹サイト「雑記3」にまとめてありますが、全く同じ藤崎義治に関する記事を掲載しており、福岡新聞のサイトとIPアドレスを共有しているサイトが他にも多数見つかってきました。以下に「金融アナリストの藤崎義治さんは、世界の経済に潜在する新しいチャンスを見い出しました」と題された記事へのリンクをまとめておきます。

神奈川新聞記事

北海道トラベルネット記事

今日の福井記事

徳島オンライン記事

埼玉ネット記事

銀座新聞記事

SENDAISHIMBUN記事

YAMATOCORE記事

東海通信記事

日光新聞記事

ニホンデイリー記事

WDPP記事

福岡新聞を含むそれらのサイトはまず間違いなくステルスマーケッティングのサイトであり、それらのサイトのCenciaを投資先として絶賛するような記事の内容は全く信用出来ません。


●Razorfin Ltd (Razorfinリミテッド https://www.razorfinfx.com/)

●PEAKLINE Global LTD (ピークライン グローバル リミテッド https://peaklinefx.com/)

これらは「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) からの画像検索で見つかってきたサイトでリッジコーポレーションや同じく「検証63」で検証したQOINTECH (https://www.qointech.co/)、上で検証したキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) とよく似ており、日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイトから画像などを盗用して立ち上げられたサイトと思われます。 まずはとにかく本項で検証対象とする2つのサイトの冒頭部の画像を示します。

▼Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/)

▼ピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/

この冒頭部は「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) や日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイトの冒頭部に非常によく似ています。比較の為にリッジコーポレーション、みんなのFXの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)

▼みんなのFX (https://min-fx.jp/

これら4つのサイトの冒頭部を比較すると本項の検証対象であるRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッド、「検証63」で検証したリッジコーポレーションの3つのサイトはそれぞれのキャプ画像左上のロゴの部分を除いて互いに見分けるのも難しいほど似ています。またみんなのFXのサイトの冒頭部も全く同じという訳ではありませんが、背景になっている南アフリカを象徴すると思われる象の群れの画像、メキシコを象徴すると思われるマヤ文明のピラミッドの画像、トルコを象徴すると思われるおそらくアヤソフィアというモスクの画像は同じものと思われますし、

>他社よりもスワップが1円でも安い場合、差額をキャッシュバック!

という文章なども同じです。

「検証63」で検証したQOINTECH (https://www.qointech.co/)上で検証したキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) のサイトにはこの冒頭部に相当する部分がありませんが、冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明する部分では共通性が認められます。以下にはそのサイトの特長を説明している部分の第1項についてまずは本項の検証対象であるRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドの画像を示します。サイト名を示す為にメニューバーの部分を含む形でキャプを取得してあります。

そして「検証63」で検証したリッジコーポレーションQOINTECH、上で検証したキャピタル ワンFX、みんなのFXの計4つのサイトについて相当する部分のキャプ画像を以下に順に示します。まず「検証63」で検証した2つのサイトについてリッジコーポレーションQOINTECH の順で相当部分のキャプを示します。

同様に上で検証したキャピタル ワンFX  → みんなのFXの順で相当部分のキャプを示します。

キャピタルワンFXの場合のみ「全通貨ペアのスプレッドを見る」「スプレッド掲示率の実績を見る」「スプレッドについてもっと詳しく」と書かれたサブページへのリンクがありません。またQOINTECHとキャピタル ワンFXの場合はメニューバーがスクロールすると隠れてしまうのでメニューバーを含めた形でキャプ画像を取得できません。こうした細かな違いはありますが

>取引コストが安い

>業界最狭水準のスプレッド

という題字から始まるこの部分は互いに非常によく似ていることは疑いありません。米ドル/円のスプレッドが0,2銭などスプレッドの数字もみんなのFXのサイトを含む6つのサイトで共通です。

さらにこの部分に続く、サイトの特長を説明している部分の第2、スワップ金利関する説明の部分についてまずは本項の検証対象であるRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドの画像を示します。ここでもサイト名を示す為にメニューバーの部分を含む形でキャプを取得してあります。

そしてこの部分についてもリッジコーポレーション → QOINTECH → キャピタル ワンFX  → みんなのFXの順で相当部分のキャプを示します。

この部分でも6つのサイトは互いに非常によく似ています。付与されるスワップ金利の額はサイトによってかなり変わっていますが、これはどの時点でのスワップ金利が示されているかによって変わっているようです。例えばRazorfinリミテッドのサイトではスワップ金利の金額の直ぐ下に

>2023年1月5日時点

と書いてあります。この検証を書いている2023年8月下旬時点で6つのサイトで示されているスワップ金利がいつの時点のスワップ金利なのか以下にまとめます。

サイト名 スワップ金利の年月日

Razorfinリミテッド 2023年1月5日

ピークライン グローバル 2023年1月5日

リッジコーポレーション 2023年1月5日

QOINTECH 2023年1月5日

キャピタル ワンFX 記載なし (上のキャプを取得した2023年8月上旬時点では2023年1月5日)

みんなのFX 2023年7月5日

みんなのFXではスワップ金利の情報が更新されていて最新のスワップ金利が示されているようですが、本項の検証対象であるRazorfinリミテッドピークライン グローバル を含め、みんなのFXから画像などを盗用して立ち上げられたと思われる5つのサイトについてはスワップ金利情報が更新されていないようです。スワップ金利のような常に変動する情報が半年以上も更新されていないというのは異様です。

さらに次に出てくる「1,000通貨取引OK!サポートも万全」と題された部分についても6つのサイトを比較します。まず本項の検証対象であるRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドの画像を順に示します。

これら2つのサイトはこの部分でも全く同じに見えます。さらに比較対象の4つのサイトの相当部分の画像をやはりリッジコーポレーション → QOINTECH → キャピタル ワンFX  → みんなのFXの順で以下に示します。

この部分でも6つのサイトは互いに非常によく似ています。

次はこの部分に続いて出てくるシステムトレードなどに関する説明の部分を比較します。まず本項の検証対象であるRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドの画像を順に示します。

さらに比較対象の4つのサイトの画像をやはりリッジコーポレーション → QOINTECH → キャピタル ワンFX  → みんなのFXの順で以下に示します。

この部分でもRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドのサイトは盗用元になっていると思われるみんなのFXのサイトによく似ています。但しリッジコーポレーションQOINTECHキャピタル ワンFXの場合と同じで「みんなのFX」「みんなのシストレ」「みんなのオプション」「みんなのコイン」という4つの項目名が消失していますし、「詳しく見る」と書かれた一見するとサブページへのリンクと見える4つの赤いリンクボタンは実際にはリンクになっていません。

最後に口座開設の手順を説明している部分についてRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドのサイトの画像を以下に示します。

さらに比較対象の4つのサイトの画像をやはりリッジコーポレーション → QOINTECH → キャピタル ワンFX  → みんなのFXの順で以下に示します。

この部分でも本項の検証対象である2つのサイト、みんなのFXを含む6つのサイトは互いに非常によく似ています。口座開設を説明する4つのステップ毎に添えられている4つイラストがみんなのFXではそれぞれ異なるものになっているのに対してみんなのFXの画像などを盗用したと思われる5つのサイトでは全て封筒を意味すると思われるイラスト1種類で置き換えられている点には違和感があります。手抜きでしょうか?

そして本項の検証対象である2つのサイトの内、Razorfinリミテッドの場合は上のキャプ画像の下端にも見える「口座開設はこちら」と書かれたリンクボタンをクリックすると口座開設ページ (https://account.razorfinfx.com/register) が開きます。しかし奇妙なことにピークライン グローバル リミテッドのサイトでは同じ位置にある「口座開設はこちら」と書かれたリンクボタンが機能していません。口座開設ページが見当たらないというのは異様ですが、ピークライン グローバル リミテッドのサイトは未完成なのかもしれません。そしてRazorfinリミテッドの口座開設ページのキャプ画像を以下に示します。

この口座開設画面には見覚えがあります。すなわち本サイトでこれまでに検証してきた幾つかのサイトの口座開設画面と非常によく似ているのです。例えば以下は「検証20」で検証したFLOSSリミテッドのサイトの口座開設ページ (http://account.flossfx.com/login) のキャプ画像です。

背景画像は明らかに同じ画像ですし言語選択メニューや口座開設の記入欄も似ています。これとよく似た口座開設画面は以下のサイトでも確認されています。さらにこれとよく似た口座開設ページは以下のサイトでも確認されています。

「検証20」 ウエルスセーリングフォレックスリミテッド

「検証30」 HeHuanグローバルリミテッド

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド

「検証54」 Maliksiリミテッド 

「検証63」 キーストンインターナショナルマーケッツリミテッド

これらのサイトはトップページの比較ではRazorfinリミテッドのサイトと全く似ていませんが、組織的に繋がりがある可能性は高いと思われます。


次にRazorfinリミテッド、ピークライン グローバル リミテッドのサイトで連絡先情報や金融ライセンスに関する情報を探しましたが殆ど開示されていません。まずRazorfinリミテッドの場合ですが、連絡先情報らしきものは全く見当たりません。以下に示すように

>Razorfin Ltd は米国の NFA 金融機関によって規制されています

>ID: 0557138

という文章とNFA (National Futures Association、全米先物協会) の登録を証明するような書類の画像が示されています。

NFAでライセンスを取得しているという主張は例えば上で検証したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズ、キャピタルワンFX、以下で検証しているBOKファイナンシャルなど本サイトで検証してきたサイトでしばしば出てくる主張なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から ID: 0557138の登録確認を試みたところ、以下のキャプに示したように確かにこの登録番号でRazorfinリミテッドの情報が出てくるのですが、

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書かれています。NFAの規制下、監視下にあるという主張は事実ではないということになります。

またNFAで登録を得ているという主張が出てくる度に同じことを書いていますがNFA  (https://www.nfa.futures.org/) は先物取引のルール作りなどを役割とする組織であって金融ライセンスの審査・付与などを役割とする組織ではありません。仮にNFAに何らかの登録があってもそれで金融ライセンスを取得済みであるとは言えません。このNFAの登録情報にもRazorfinリミテッドの連絡先情報は何もありませんからRazorfinリミテッドの連絡先情報は相変わらず皆無ということになります。さらに例によっRazorfinリミテッドのサイトのWho Is情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も示されていません。サイトの登録開設日は2023年4月14日となっています。

それ以外の情報としてはRazorfin Ltd (Razorfinリミテッド) というサイト名と一致するイギリスの法人登録 (会社番号:14805768) が見つかりました。以下に画像を示します。

この法人登録は2023年4月15日に登録されています。サイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日が2023年4月14日ですから1日違いです。この法人登録では業種も金融関係となっていますし、ここで検証しているRazorfinリミテッドのサイトに対応するものである可能性はかなり高いものと思われます。そしてこの法人登録上の住所が以下のようになっています。

>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

この住所は上で検証したフルトンFXやキャピタル ワン FXについて確認されているイギリスの法人登録に記されている住所と全く同じですし、以下で示すピークライングローバルリミテッドに対応すると思われる法人登録でも同じ住所が使われています。それ以外にも本サイトで検証した複数のサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録でもしばしば登場してきた住所です。他にこの住所を法人登録上の住所としているサイトのリストはフルトンFXの項目を参照してください。

そしてこの法人登録の経営者情報を見ると以下に示すSUAREZ, Reyneil Garciaというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

唯一の経営者がフィリピン国籍、フィリピン在住となればイギリスの法人登録は名目だけのものである可能性が高いように思われます。


次にピークライン グローバル リミテッドの場合ですが、やはり連絡先情報は全く見当たりません。脚注部分にはリッジコーポレーションQOINTECHキャピタル ワンFX 、そして盗用元と思われるみんなのFXといったサイトと同様に以下に示したように金融庁、金融先物取引業協会などと書かれたリンクボタンらしきものが並んでいますが、これらはリンクになっていません。見せかけだけのリンクになっています。ちなみにRazorfinリミテッドの場合はこの見せかけだけのリンクの並びは存在しません。

連絡先情報が何もないのでまずピークライン グローバル リミテッドのサイトのWho Is情報を確認しました。以下に示します。

まず黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2023年5月12日になっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報を整理して以下に書き出します。

登録者名: RAZON CABALSA OBMERGA

住所: 9TH FLOOR, 2251 EDSA COR, CHINO ROCES AVE, MAKATI, 1231 METRO MANILA

電話番号: +63.9663490468

メール: PEAKLINE33212@outlook.com

登録者は個人名になっており、住所と電話番号はフィリピンになっています。それ以外にはフリーメールのアドレスがあるだけです。フィリピンの住所は検索してみるとSAN LORENZO PLACE (https://www.empire-east.com/residence/san-lorenzo-place) という高層ビルを含む複合施設の住所に似ていますが、実際にこの住所に登録者の拠点があるかどうかは疑問です。 

さらにRazorfinリミテッドについて対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかったことからピークライン グローバル リミテッドについてもイギリスの法人登録を探してみると以下に示したピークライン グローバル リミテッドに対応すると思われる法人登録 (会社番号:14870928) が見つかってきました。 

まず法人登録の日付は2023年5月16日です。Who Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日は2023年5月12日ですから4日しかずれていません。業種も金融関係になっていて矛盾がありません。さらに住所が以下のようになっています。

>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

この住所は上で検証したフルトンFXやキャピタル ワン FX、本項で一緒に検証しているRazorfinリミテッドについて確認されているイギリスの法人登録に記されている住所と全く同じですし、それ以外にも本サイトで検証した複数のサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録でもしばしば登場してきた住所です。他にこの住所を法人登録上の住所としているサイトのリストはフルトンFXの項目を参照してください。

そしてこの法人登録の経営者情報を見ると以下に示すOBMERGA, Razon Cabalsaというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

そしてこの経営者の名前、記されているフィリピンの住所はWho Is 情報に記されていた登録者名、住所と一致します。この法人登録は本項で検証しているピークライン グローバル リミテッドに対応するものと考えてまず間違いないでしょう。

またWho Is 情報を調べていて気が付きましたが本項で検証している2つのサイト、Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/) とピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/) は同一のIPアドレス上にあるようです。以下はRazorfinリミテッドのサイトを基準にして同一のIPアドレス (27.124.41.238) 上にあるサイトを検索した結果です。

ピークライン グローバル リミテッドのサイトが同一のIPアドレス上にあることが分かります。さらにもう1つ、「dmltop.com」というサイトがIPアドレスを共有していることが分かりますがこのサイトは既に閉鎖されているようです。同じグループによる似たようなサイトであった可能性も考えられるかもしれません。

本項で検証した2つのサイトは互いに非常によく似ているだけでなく、「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) およびQOINTECH (https://www.qointech.co/)、上で検証したキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) とも非常によく似ており、日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイトから画像などを盗用して立ち上げられたサイトと思われます。そして情報開示は明らかに不充分、不適切であり、さらには日本語にしか対応していないサイトなのに見つけてきたイギリスの法人登録上の経営者は同一人物ではありませんがいずれもフィリピン国籍、フィリピン在住の人物という異様な状況になっています。信頼できるサイトとは到底思えません。

これらのサイトでの投資を勧誘されたという証言などは現時点では確認されませんが、日本語にのみ対応したサイトであること、キャピタルワンFXでは日本人に向けた勧誘が行われていることなど考えればこれらのサイトについても日本人を主な標的として勧誘が行われる可能性は高いものと考えられます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Edward Jones FX (エドワードジョーンズFX https://www.edward-jonesfx.com/#)

●ZIVEST (https://www.zivestfx.net/)

●ZIVEST (https://zivestfx.com/)

最初のエドワード・ジョーンズというサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2番目のZIVESTというサイトは検索していて偶然見つけたサイトでいずれも勧誘の為のランディングページのようなものと思われます。尚、エドワード・ジョーンズというサイトは実在するアメリカの投資助言に関わるEdward Jones (エドワード・ジョーンズ https://www.edwardjones.com/us-en) という企業の名称やロゴを盗用しているものと思われます。さらに確証はないのですが表題3番目のサイトが2番目のランディングページに対応すると思われる実際の取引のサイトである可能性があるということで少しだけ触れることにします。本項ではまずランディングページと思われる2つのサイトを優先して検証します。

そして2つのランディングページと思われるサイトは

「検証63」で検証した

リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)

QOINTECH (https://www.qointech.co/)

さらに上で検証した

キャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/)

Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/)

ピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/)

という3つのサイト、計5つのサイトと同様に日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) というサイトと極めてよく似ている部分が認められ、みんなのFXのサイトから文章や画像を盗用してサイトが立ち上げられているようです。

まず最初のエドワード・ジョーンズというサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2023年12月17日投稿

高橋晋也と名乗る人物が関与しているエドワード・ジョーンズ社でのFX取引に関心を持っているがトラブルがなかったか知りたいという質問になっています。高橋晋也と名乗る人物がどういう形で関与しているのかこれだけでは不明ですが、おそらく勧誘に関与しているのだと思われます。そしてこの質問に対して以下のような回答が寄せられています。

この回答者は実際にエドワード・ジョーンズに投資して最初は出金できたが、その後は出金しようとすると所得税を払わないとならないなど称して出金できなくなっている、つまり既に詐欺被害に遭っているという回答になっています。出金しようとすると税金の支払いなどを要求されて出金できなくなるというパターンはまさに「検証63」の冒頭で説明した中國系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と一致します。

2024年1月27日投稿

この質問の投稿者は高橋晋弥と名乗る人物がいるLINEのグループでエドワード・ジョーンズでの投資を勧誘されて投資してしまったようです。上の質問では「高橋晋也」と名乗る人物が登場していてこの質問で登場しているのは漢字が1文字異なる「高橋晋弥」ですが、同じグループによる勧誘を受けたと考えてよいでしょう。そして出金を申請して10日間経過したけれども着金しないということで詐欺を強く疑っているようです。LINEグループには「高橋晋弥」以外に「佐藤広志」となのる人物が担当として登場しており、他にもサクラと思われるアカウントが多数存在しているようです。そしてこの質問に対する回答の1つ、さらにその回答に対する質問者の返信を以下に引用します。

回答者は本サイトで時々引用しているWikiFXというサイト (https://www.wikifx.com/ja/) の以下に示したページを引用しています。

このページがリンクされていたことでエドワード・ジョーンズのサイトのURLアドレスが判明しました。尚、上の画像に示されているようにこのエドワード・ジョーンズのサイトは10点満点の内、わずか0.19点という非常に低い信頼評価となっています。さらに低評価の理由とも考えられる「クローンの疑い」「疑似偽ライセンス」といった記述があります。この点についてはまた後述します。

さらに以下はこの検証を書いた後でやはりYahoo知恵袋に出てきた投稿です。

2024年2月1日投稿

Instagramに出てきた広告からLINEのグループに誘導され、そのLINEグループに登場した先生役の高橋晋也、アシスタント役の佐藤広志にエドワードジョーンズFXでの投資を勧められて最終的に出金するには20万円の保証金の追加入金が必要ということになって結局出金出来なくなったようです。

とにかくこれらの質問に出てきたエドワード・ジョーンズのサイト、表題2番目のZIVESTという2つのサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に示します。

▼エドワード・ジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#)

これら2つのサイトの冒頭部は一見して特に互いに似ているようには見えません。しかしこの冒頭部に続く早乙の特長を説明している部分は互いに非常によく似ていますし、「検証63」で検証したリッジコーポレーション、QOINTECHさらに上で検証したキャピタル ワンFXRazorfinリミテッドピークライン グローバル リミテッドという3つのサイト、計5つのサイトと同様に日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) というサイトに似ています。

そしてこのエドワード・ジョーンズFXのサイトの冒頭部には気になる部分があります。すなわち上に示した冒頭部の右上、「口座開設」、「ログイン」と書かれたリンクボタンがあるのですが、これら2つのリンクボタンをクリックすると以下の画像の下端に見える「専属のカスタマーサービスまでお問い合わせください。」と書かれたエラーメッセージが出てきます。

どうやらこのサイトについては「専属のカスタマーサービス」を介しないと口座開設も出来ない仕組みになっているようです。これは異様です。おそらく上で引用したYahoo知恵袋の質問投稿に出てきた「高橋晋也」あるいは「高橋晋弥」と名乗る人物などによるLINEグループに加入している人たちのみが口座開設を許される仕組みになっているものと思われます。

一方でZIVEST (https://www.zivestfx.net/) の「口座開設」や「ログイン」と書かれたリンクボタンは以下のURLアドレスのサブページに繋がっています。

口座開設: https://www.crmzifx.com/pc/user/regist

ログイン: https://www.crmzifx.com/pc/user/login

以下には口座開設のサブページの画像を示します。

背景は東京のレインボーブリッジの風景と思われます。画像は省略しますが、ログイン画面のサブページも同じ背景画像を使っています。そしてこの口座開設画面、ログイン画面には見覚えがあります。以前に「検証69」で検証した以下の3つのサイト

▼VeracityFX  (https://www.veracityfx.co/)

▼VeracityFX (https://www.veracityfx.net/)

▼VeracityFX (https://veracityfx.com/)

からリンクされている口座開設画面 (https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/regist)、ログイン画面 (https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/login) に酷似しているのです。以下にはVeracutyFXの口座開設画面の画像を示します。

「登録」と書かれた部分の左側にあるアイコン部分が異なるだけで互いに酷似しています。これらのサイトはトップページでは似ているようには思われませんが同じグループによるサイトで間違いないと考えます。

次に冒頭部に続く「01 取引コストが安い 業界最狭水準のスプレッド」と題された部分の画像をエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で示します。いずれのサイトでもこれ以降、サイトの特長を5つの項目にまとめて説明しています。

説明するまでもなく、このスプレッドが狭いことを説明している部分で3つのサイトは互いに明らかに似ています。エドワード・ジョーンズやみんなのFXで赤い文字が使われている部分がZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトでは青い文字になっていることが違うぐらいで文章は3つのサイトで全く同じです。

さらにこの部分に続いてはいずれのサイトでもスワップ金利が高いことを説明している5つの特長の第2項目が出てきます。やはりエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で画像を示します。

この部分でも3つのサイトは明らかに似ています。そしてこの部分で気になるのは ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のスワップ金利の数字が赤枠で囲って強調しましたが、「2023年1月5日時点」のスワップ金利の数字になっていることです。この検証は2024年1月に書いているので1年も前の数字が改訂されずに使われていることになります。エドワード・ジョーンズのサイトには何時の時点でのスワップ金利の数字なのか記載がなく、みんなのFXのサイトの場合のみ、2024年1月4日時点という直近の数字が示されています。常に変動しているはずのスワップ金利の数字が1年も更新されずに放置されているという状況は明らかにおかしいです。

次は「初めてでも安心 1,000通貨取引OL! サポートも万全」と題されたサイトの5つの特長の3番目の項目の部分の比較です。やはりエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で画像を示します。

この部分でも3つのサイトは明らかに似ています。記されている文章は3つのサイトでほぼ同じです。エドワード・ジョーンズのサイトで「FXデモトレード」という項目が欠落している、イラストや配色が変更されているといった違いがあるだけです。

次は「多彩なサービス 同時口座開設でFXもシステムトレードも」と題されたサイトの特長を説明する第4番目の項目の比較です。ここでもエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で3枚の画像を示します。

みんなのFXのサイトでは同じグループの「みんなのシストレ」「みんなのオプション」「みんなのコイン」というサイトを紹介している部分ですが、エドワード・ジョーンズ ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトではそれらの同一グループのサイト名は消滅しており、何の為に存在しているのかよく分からなくなっています。みんなのFXのサイトでは「詳しく見ると書かれたサブページへのリンクが存在しますが、エドワード・ジョーンズのサイトではリンクボタンが消滅しており、ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトでは4つのリンクボタンが存在しているように見えるものの最初の3つについてはリンクになっておらず、単なる画像になっています。4つ目についてはクリックするとログインを要求されて結局サブページには繋がりません。

次はサイトの特長を説明する5項目の最後の項目、「簡単口座開設 最短1時間後に取引できる」と題された部分の比較です。やはりエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で3枚の画像を示します。

いずれの場合も登録から取引開始までの4段階が説明されているのは同じですが、エドワード・ジョーンズのサイトの記述は他の2つのサイトとかなり異なる部分があります。それでも項目のタイトル部分などの文章などは一致しており、似ていることは確かです。

次はトップページの最後に出てくるリンク集などの部分を比較します。やはりエドワード・ジョーンズ → ZIVEST (https://www.zivestfx.net/) → みんなのFXの順で3枚の画像を示します。

いずれのサイトでも「金融庁」「金融先物取引業協会」などと書かれたリンクボタンが並んでいるように見えます。しかしエドワード・ジョーンズZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトではこれらは実際にはリンクになっておらず、リンクボタンに見せかけた画像が並んでいるだけです。

またみんなのFXのサイトでは8個のリンクボタンが並んでいる下にサブページへのリンクとかグループ会社のサイトへのリンク、金融ライセンスに関する記述などが並んでいますが、エドワード・ジョーンズとZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトではそれらが欠落していて不自然な空白部分があるだけです。

そしてエドワード・ジョーンズのサイトの場合だけですがトップページの下端には所在地が記されています。

>Copyright c 2021-2023 Edward Jones FX Ltd. All Rights Reserved.会社所在地:1801 Wewetta Street, Suite 1140, Denver, CO 80202, US

エドワード・ジョーンズのサイトは全面的に日本語のみで書かれているのに住所はアメリカのコロラド州になっています。電話番号などは示されていません。とにかくこの住所を検索に掛けてみるとどうやら「Wewetta Street」は実在せず、「Wewatte Street」のスペルミスではないかと思われます。またそしてこの住所にはホテルなどもテナントとして入居するオフィスビルがあるようで、階数とか部屋番号が示されていない住所は不完全ではないかと思われます。さらにこの住所に存在するオフィスビルの中にはSerendipity Lab (https://serendipitylabs.com/us/co/denver-lodo/) というシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点もあるようです。バーチャルオフィスを利用した架空住所の可能性も考えられる状況です。

さらにエドワード・ジョーンズのサイトには会社概要というサブページが存在しています。このサブページにも連絡先情報が記されているので一部を抜粋して示します。まず冒頭部分を以下に示します。

アメリカのミズリー州の住所が本社所在地として示されています。

>本社所在地 : 12555 Manchester Road Saint Louis, MO 63131 United States

トップページの下端に記されていたコロラド州の住所とは明らかに別の住所です。

さらにこの会社概要の末尾の部分も以下に画像を示します。

まずライセンスに関する記述があります。

>※取得ライセンスについて

>Edward Jones FXは、米国でNFA登録ID:0558918

>MSB 許可証:MSB 許可証

ライセンスに関してはまた後述します。さらに「日本支社」の住所が記されています。

>日本支社:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー43階

但し、この日本支社の連絡先情報は住所だけで電話番号などはありません。そしてこの日本支社の存在を確認しようと試みましたが、実在するかどうか極めて疑問です。まず国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) でEdward Jones (エドワード・ジョーンズ) の法人登録を探してみましたが以下の画像に示したように該当がありません。

また会社概要によればエドワード・ジョーンズの本社はアメリカのミズリー州にあるとなっていますが、確かにアメリカンミズリー州に本社があるEdward Jones (エドワード・ジョーンズ) 社のサイト (https://www.edwardjones.com/us-en) が見つかります。以下にはエドワード・ジョーンズ社のサイトの冒頭部の画像を示します。

>Match with the financial advisor for you. (貴方にファイナンシャルアドバイザーを紹介します)

という文言から分かるようにこのエドワード・ジョーンズという会社は投資や家計に関するアドバイスを主な業務としているようです。

そしてこのサイトは本項で検証対象としているエドワードジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#) のサイトと特に似ているようには思われませんが、ロゴだけは互いに酷似しています。左下には本項で検証しているエドワードジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#) のロゴ、右下にはアメリカのエドワード・ジョーンズ) 社のサイト (https://www.edwardjones.com/us-en) のロゴを比較の為に並べて示します。

そしてアメリカのエドワード・ジョーンズ社のサイト (https://www.edwardjones.com/us-en) の「Our Location」のページに記されている本社の所在地情報は以下のようになっています。

>Edward Jones headquarters

>12555 Manchester Road, Saint Louis, MO 63131

>(314) 515-2000

この住所は本項で検証しているエドワード・ジョーンズのサイトの会社概要というサブページに記されていた本社所在地の住所と一致しています。

>本社所在地 : 12555 Manchester Road Saint Louis, MO 63131 United States

しかしこのアメリカのエドワード・ジョーンズ社のサイト (https://www.edwardjones.com/us-en) には「日本支社」に関する情報は見当たりません。またそもそもこのアメリカのエドワード・ジョーンズ社は既に書いたように直接金融商品を扱う金融機関的な役割を担うのではなく、投資や家計に関するアドバイスをするファイナンシャルアドバイザー業務を担う会社のようです。日本支社だけがFX取引所の役割を担っているというのは本社の業務内容からして明らかに不自然です。

さらに以下に示したのは本項の検証対象であるエドワード・ジョーンズFXのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2023年12月11日とかなり新しいです。また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は所在地がタイのバンコックであるということだけです。本社がアメリカにあるのに登録者の所在地がタイのバンコックというのは異様です。

こうした状況から本項で検証しているエドワード・ジョーンズ FXのサイトがアメリカのエドワード・ジョーンズ社と組織的な繋がりがあるかどうか極めて疑問です。少なくとも組織的繋がりを裏付けるような信頼出来る情報は全く見つかりません。本項で検証しているエドワード・ジョーンズ FXのサイトは名称やロゴをアメリカのエドワード・ジョーンズ社のサイトから盗用し、サイトの文章や画像を日本のみんなのFXのサイトから盗用して構築されたサイトという可能性が極めて濃厚と考えざるを得ません

次に表題2番目のZIVEST (https://www.zivestfx.net/) について連絡先情報を探しましたが、記載が一切ありません。明らかに情報開示に問題があります。サイトのWho Is 情報は以下のようになっています。

黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2023年12月22日となっていてエドワード・ジョーンズFXのサイトよりもさらに新しいです。また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どの項目が非開示で所在地が香港であるということだけ示されています。エドワード・ジョーンズFXとこのZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のサイトは互いに極めてよく似ており、同じグループによるサイトとしか思われませんがWho Is 情報に示されている所在地はそれぞれタイと香港になっており、この所在地情報も信頼出来るかどうか極めて疑わしいです。

そしてZIVEST (https://www.zivestfx.net/) について検索していて存在に気が付いたのが表題3番目のZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトです。以下にまずサイト冒頭の画像を示します。

ZIVEST (https://zivestfx.com/

このサイトは英語のみで書かれており、それ以外の言語での表示は出来ません。FX、株式指数、コモディティなどを取引できるサイトのようです。

そしてこのサイトは表題2番目のZIVEST (https://www.zivestfx.net/) とZIVESTというサイト名が一致しているだけでなく、ロゴも一致しています。左下がZIVEST (https://www.zivestfx.net/) のロゴ、右下が表題3番目のZIVEST (https://zivestfx.com/) のロゴですが全く同じに見えます。

この2つのサイトの関係性が問題で当初はアメリカのエドワード・ジョーンズ社のサイト (https://www.edwardjones.com/us-en) の名称やロゴを盗用して表題最初のエドワードジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#) のサイトが立ち上げられているという状況と同じで表題3番目のZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトはまともな金融機関のサイトであり、この名称やロゴを盗用して表題3番目のZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトが立ち上げられたのではないかとも考えたのですが、調べてみるとこの新たに見つかってきたZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトにも疑わしい点があるということが判明しました。まず以下にはこのZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年8月10日となっています。同じくWho Is情報で2023年12月22日に登録・開設されたことを示したばかりの表題2番目のZIVEST (https://www.zivestfx.net/) より以前に開設されていますが、決して長い歴史があるサイトではありません。またこのWho Is 情報では登録者に関する情報が一切開示されていません。

一方でサイトの脚注部分には以下のような記述があります。

記述を以下に書き出します。

>Legal Information: Zivest (Pty) Ltd. Is authorized and regulated by the South African Financial Sector Conduct Authority ( FSP No: 49689)

>The website www.zivestfx.com is operated by Zivest (Pty) Ltd. registered in South Africa with Company Number No: 2017/101396/07. The Registered Office Address no 121 Beyers Naude Drive, Roosevelt Park, Randburg, Gauteng, 2196. Zivest (Pty) Ltd. Is authorized and regulated by the South African Financial Sector Conduct Authority ( FSP No: 49689)

南アフリカのSouth African Financial Sector Conduct Authority ( FSP) から金融ライセンス (登録番号:49689) を取得していると書いてあります。また以下の登録住所が示されています。

>no 121 Beyers Naude Drive, Roosevelt Park, Randburg, Gauteng, 2196

さらに「Contact」のページ (https://zivestfx.com/contact/) には電話番号、メールアドレス、住所が記されています。

この連絡先情報についても以下に書き出します。

>Phone: +27 615144588

>Email: info@zivestfx.com

>Address: 0ffice 1215, 12 Floor , 75 Maude street, Sandown, Sandton , Gauteng, 2196,South Africa.

ここに記されている住所は脚注に記されていた登録住所 (no 121 Beyers Naude Drive, Roosevelt Park, Randburg, Gauteng, 2196) とは同じ南アフリカのGauteng (ハウテン)州の住所でも明らかに別個の住所です。

そこでまず脚注部分に記されていた南アフリカの金融ライセンスの確認を試みました。南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探してFSPライセンス番号49689を入力すると確かに以下のキャプに示したZIVEST (Pty) Ltd. の登録情報が見つかりました。

このライセンス情報上の住所、電話番号は以下のようになっています。

>住所:THE LEONARDO, OFFICE 1215 - 12TH FLOOR, 75 MAUDE STREET, SANDOWN, SANDTON, 2196

>電話番号:0825484887

住所は「Contact」のページに記されていた住所と一致するようですが、電話番号は「Contact」のページに記されていた電話番号 (+27 615144588) とは一致しません。そして登録の日付は2018年10月10日となっていますが、この登録の日付に違和感があります。サイトのWho Is 情報に記されていた登録・開設日は2023年8月10日と非常に新しいのに金融ライセンスの日付は5年以上も前ということになります。南アフリカでZIVEST (Pty) Ltd. という法人が金融ライセンスを取得しているのは確かなのですがここで検証対象としているZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトと南アフリカでライセンスを取得しているZIVEST (Pty) Ltd. という法人が対応するものであるかどうかに疑問があるように思います。実際問題、「ZIVEST (Pty) Ltd. 」という法人名を検索しても検索結果に出てくる件数は重複を除くとわずか20件ほど。以下に示したようにZIVEST (https://zivestfx.com/) へのアクセス数も非常に少なく、1日当たりの独立訪問者数、月間のアクセス数といった数字が検出限界以下になっています。

さらに以下に示したように少ないアクセスの100%が日本からという結果が出ています。

このZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトは上で示したように英語のみのサイトなのにアクセスの100%が日本からという状況は異様です。日本語のみで書かれた表題2番目のZIVEST (https://www.zivestfx.net/) 本項の最初に書いたように宣伝目的のランディングページではないかと書きましたが、確証はないもののこのランディングページで勧誘された日本人が表題3番目のZIVEST (https://zivestfx.com/) というサイトでの取引に誘導されているのではないかという気がします。さらにやはり日本語にしか対応しておらず、ランディングページの役割を担っているのではないかと考えられる表題最初のエドワードジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#) というサイトについても実際の取引サイトはまた別個に存在する可能性が考えられます。

そしていずれにしろ本項で検証した3つのサイトは投資先として信用出来るとは全く思えません。特に既に出金出来なくなっているという報告がYahoo知恵袋に出ているエドワードジョーンズFXのサイトは非常に危険と考えてほぼ間違いないでしょう。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じないことを強く推奨します。


●Discover financial services (ディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズ https://www.discoverjpfx.com/index.html)

Yahoo知恵袋に複数の質問投稿が出ていたサイトで上で検証したBreitlingプライム、フルトンFX、キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ、エドワードジョーンズFXなどの場合と同じくLINEのグループで勧誘が行われているサイトです。さらに「検証63」で検証した

リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)

QOINTECH (https://www.qointech.co/)

上で検証した

キャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/)

Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/)

ピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/)

エドワードジョーンズFX (https://www.edward-jonesfx.com/#)

ZIVEST (https://www.zivestfx.net/)

といったサイトと同じく日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) というサイトから画像や文章を盗用している部分があります。さらにこのディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズの場合にはサイト名 (企業名) やロゴをアメリカのクレジットカード会社である同名のディスカバー・フィナンシャル・サービシズから盗用しているようです。

まずこのサイトに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年1月24日投稿

状況がよく分かりませんが、Youtube (動画か広告かは不明) で知ったタレントの中田敦彦氏もオススメしているというディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズでの投資をおそらくLINEグループで受けて口座を開設、10万円を入金してしまったようです。LINEグループには先生役の前原義孝と名乗る人物、ディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズのトレーダーと称する鹿野武雄という人物が登場しているようです。金融ライセンスのつもりなのでしょうが添付画像としてアメリカのNational Futures Association (NFA、全米先物協会) の登録を示すような画像が添付されています。この登録についてはまた後述します。

2024年2月2日投稿

この質問の投稿者も先生役の前原義孝、トレーダーの鹿野武雄という人物からディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズでの投資を勧誘されているようです。さらにアシスタント役として上野美緒と名乗る人物も登場しているようです。明らかに同じグループによる勧誘でしょう。

2024年2月3日投稿

この質問の投稿者は「財産創造者VIP-L104」という名称のLINEグループに加入しているようです。但し登場人物の名前が異なっていて先生役は唐沢成義、トレーダーはディスカバー社の武藤、アシスタント役の花岡と名乗る人物が登場しているようです。これも勧誘役の名前は異なっていますが、やはりディスカバーという投資先での投資をLINEグループで勧誘しているということから同じグループの可能性が高いものと思われます。

2024年2月13日投稿

先生役:中森大介、アシスタント役:高島美優、トレーダー:山本祐輝と名乗る人物が登場するLINEのグループに参加してしまい、最初は出金できたことで信頼してしまったようで天然ガスに投資するというプランに投資したら購入した後で3万ドルの残高がないと違約金が発生するいう後出しの条件を出されてどうしようもなくなっているという状況のようです。

さらにこの検証を書いてからもYahoo知恵袋に複数のディスカバーファイナンシャルに関する質問投稿が出てきています。

2024年2月18日投稿

詳しい状況は分かりませんがやはりLINEのグループで勧誘されて入金してしまったようです。

2024年2月28日投稿

勧誘された経緯がよく分かりませんがやはりLINEで勧誘されたらしく、既に入金してしまい、出金しようとしたところ免許証かマイナンバーカードの提出を求められたようです。

2024年3月1日投稿

InstagramからLINEに入りというのはおそらくInstagramに出てきた広告からLINEのグループに加入したということだと思われます。LINEのグループに登場したDiscover financial Serviceの平井隆先生、アシスタントの小野幸司、同じくアシスタントの杉村美紀と名乗る運営グループに勧誘されてディスカバー・ファイナンシャル・サービシーズでのFX取引を始めてしまったようです。さらに天然ガスへの投資を勧められ、さらに次々とかなり強引に投資を勧められ、最終的に500万円支払わないと出金出来ないということになってさすがに怖くなり、警察や弁護士に相談して詐欺に気が付いたということのようです。

さらにYahooニュースで以下のネット記事を発見しました。

30代男性 「LINEで友だち申請してきた人物」と投資話→架空の会社のトレーダーに "FX"勧められ130万円だまし取られる 北海道岩見沢市 (2024年2月23日 北海道ニュースUHB/Yahooニュース)

これはLINEのグループに加入したのではなく、LINEで友達申請してきた人物に勧誘されたということで少し状況は異なるのかもしれませんが、

>社名は「ディスカバーファイナンシャルサービス」。

となっています。

残念ながらこれらの投稿では投資先として勧められたというディスカバー社のサイトのURLアドレスが不明です。それでも検索を繰り返してLINEグループで勧誘しているディスカバーという投資先のサイトと思われる表題のサイトを発見しました。発見した表題のサイトはこれまでに同様の手口で勧誘が行われていた複数のサイトと明らかに似ている部分が認められ、まず間違いなく同じグループによるサイトと考えられます。とにかく見つかってきたサイトの冒頭部を以下に示します。

▼ディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discoverjpfx.com/index.html)

このサイトは全面的に日本語で書かれていて表示言語の選択肢は用意されていません。「DISCOVER」というロゴが見えますが、このロゴは右に示したアメリカのクレジットカード会社のDiscover financial services (ディスカバーファイナンシャルサービシーズ https://www.discover.com/) のロゴと一致しています。クレジットカード会社としてのアメリカのディスカバー社についてはWikipediaの記事を参照してください。

さらにこの冒頭部に続いて出てくる「最高のサービスをご提供します」と題されて5枚の画像が並んでいる部分を以下に示します。

正直言ってこの部分には5枚の画像が並んでいるだけで何の為にこの部分が存在しているのか分からないような状況になっています。そしてこの部分と非常によく似た部分がアメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) のサイトに存在していることが分かりました。以下に示します。

アメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) のサイトではこの部分が単に5枚の画像が並んでいるだけでなく、それぞれサブページの記事へのリンクになっています。記事の内容はクレジットカードを作るのに必要な要件とか詐欺に遭った際の対処の仕方、奨学金の返済と貯金のどちらを優先すべきかなどクレジットカードの会社らしい内容となっています。本項の検証対象である表題のサイトでも画像部分がリンクになっているかもしれない考えてクリックしてみましたがやはり単に画像が並んでいるだけのようです。

さらに検証対象のサイトで次に出てくる「投資に真剣に取り組むお手伝いをいたします」と題された部分の画像を以下に示します。

この部分についてもアメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) のサイトに同じ画像が使われている以下の部分が見つかります。

この部分についても同じ画像が使われているのに書いてある内容はかなり異なります。日本語に対応している本項の検証対象のサイトは「投資をお手伝いいたします」と書いてあるだけですが、アメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) のサイトではディスカバー社が提供している預金口座の案内が記されてるサブページへのリンクがあります。つまりディスカバー社はクレジットカード事業以外に銀行事業には乗り出していますが、公式サイト (https://www.discover.com/) を見まわしてもWikipediaのディスカバーカードの項目を見てもFXなど投資事業に関与しているとは思えません。またWikipediaのディスカバーカードの項目によればクレジットカード事業でも銀行事業でもディスカバー社は日本には進出しておらず、日本のクレジットカード会社であるJCBと相互に加盟店ネットワークを利用する契約を結んでいるとなっています。つまりディスカバーカードは日本のJCBカードの加盟店で利用可能、逆にJCBカードはアメリカのディスカバーカードの加盟店で利用可能となっています。ディスカバーカードは日本には進出しておらず、ディスカバーカードのロゴを日本国内で見ることがないのにアメリカでは手を染めていない投資業務に日本の法人だけ進出しているということが有り得るのか極めて疑問です。アメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズのサイト (https://www.discover.com/) を見ても日本で投資業務を展開しているといった記述や本項で検証しているサイトへのリンクは見当たりません。本項で検証している日本語にしか対応していないサイトが本当にアメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) の系列かどうかは極めて疑わしいものと考えざるを得ません。

次にトップページの下端部分を比較します。本項の検証対象であるディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discoverjpfx.com/index.html) → アメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) という順で2つの画像を示します。

いずれのサイトでもFacebook、Twitter、Instagram、Linked-Inと4つのSNSのアイコンが並んでいます。そしてこれら4つのサイトのリンク先はいずれのサイトでも以下のようになっています。

Facebook: https://www.facebook.com/discover

Twitter: https://www.twitter.com/discover

Instagram: https://linkedin.com/company/discover-financial-services

Linked-In: https://www.instagram.com/discover

これらはアメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discover.com/) のSNSアカウントです。日本の投資業務を扱うサイトに対応するSNSアカウントではありません。

そして本項の検証対象であるサイトにのみトップページの下端に以下の住所が記されています。

>Copyright © 2021-2023Discover Financial Services. All Rights Reserved.会社所在地:東京都港区西新橋一丁目1番1号日比谷フォートタワー18階 NFA ID:0559850.

まず最後の「NFA ID:0559850.」という部分は上で引用したYahoo知恵袋への2024年1月24日付の投稿に出てきたアメリカのNational Futures Association (NFA、全米先物協会) の登録番号を示していると思われます。そしてこのNFAという組織での登録を得ているという主張は本サイトで検証したサイトでしばしば出てくる主張ですが、そもそもNFA (全米先物協会) は金融ライセンスを管理する役目を担っている組織ではありませんし、NFAのサイトにある登録情報を検索できるページ (https://www.nfa.futures.org/basicnet/#profile) で「NFA ID:0559850.」という登録番号について調べてみると以下に示したような結果が出てきます。

ディスカバーファイナンシャルサービシーズに関する何らかの情報があることは確かなのですが、同時に

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

とも書かれています。とにかくこれは金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

トップページ下端に記されてい連絡先情報に戻りますが、記されていたのは住所だけで電話番号とかメールアドレスはありません。そしてこの住所を調べてみましたが、日比谷フォートタワーというオフィスビルは実在するもののこのビルの17~19階に東急グループの広告代理店である東急エージェンシー (https://www.tokyu-agc.co.jp/) の本社が入居しているようです。

また国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) でディスカバーファイナンシャルサービシーズの法人登録を探してみましたが該当すると思われる登録は見つかりません。日比谷フォートタワー18階にディスカバーファイナンシャルサービシーズが実在するかどうかは極めて疑わしいものと考えざるを得ません。

ここまでトップページについて説明してきましたが、トップページについてはかなりの部分がアメリカのディスカバーファイナンシャルサービシーズのサイト (https://www.discover.com/) 画像を転用していることが明確になりました。次にメニューバーの「FXとは?」という項目からリンクされているサブページについて説明します。まず以下はそのサブページの冒頭部です。

「FXとは?初心者でも簡単!取引の仕組みと魅力」と題してFXの意味や仕組みを説明する文章になっています。そしてこの文章と全く同じ文章が日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) のサイト、やはり「FXとは?」と題されたサブページに存在することに気が付きました。 以下に相当部分の画像を示します。

これら2つのサイトの文章はこの画像の範囲内で全く同じです。活字が小さいので以下に文章を書き出します。

>FXとは?初心者でも簡単!取引の仕組みと魅力

>FX(外国為替証拠金取引)とは?

>FXとはどのような取引なのか、またどのような方法で利益を得られるのか、その仕組みを詳しく見ていきましょう。FXの最大の魅力である「レバレッジ」についても ご説明します。

>▼FXの意味

>FXはForeign Exchange(外国為替)の略で、たとえば日本円を米ドルに両替するように、ある国の通貨(お金)を別の国の通貨に交換することを意味しています。日本でFXは 「外国為替証拠金取引」 とも呼ばれており、取引額の一部に相当する証拠金を預けるだけで「外国為替」の取引を行えるのが大きな特徴です。これは、少 額で大きな金額の取引ができる ことを意味しており、「レバレッジ効果」 と呼ばれています。レバレッジ効果については後ほど詳しく説明します。

>FXは金融商品取引法に守られた金融商品であり、金融庁による厳しい審査を通過し登録を受けた業者でなければFXサービスを提供することはできません。

>▼FXの取引の仕組み

>特に投資初心者の方は「FX=難しそう」というイメージを抱きがちですが、世界の国々の通貨を交換するという点は海外旅行のときに行う外貨両替とまったく同じです。為替レートが期待していた方向に変動したタイミングで再び両替すれば、「為替差益」 という利益が得られます。FX取引では外貨を売買し差益を得ることを狙う 目的で通貨を交換します。この外貨の売り買いの価格差を狙った取引を 「差金決済」と言います。


2つのサイトでこの部分の文章は一字一句同じです。

さらに以下はこの部分に続く部分の比較です。本項の検証対象であるディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discoverjpfx.com/index.html) → みんなのFX (https://min-fx.jp/) の順で画像を示します。

一見してイラスト部分が2つのサイトで互いに酷似していることが分かると思います。さらに文章の部分も以下に書き出してみますが2つのサイトで全く同じです。太字で強調してある部分まで完全に同じです。

>海外旅行においても、出発時に交換した外貨を再び両替して円に戻す際、帰国後に円安が進んでいれば、為替レートが変動した分だけ多くの日本円が戻ってきます。逆 に円高が進んでいると、為替レートが変動した分だけ戻ってくる日本円は少なくなります。同じようにFXの取引でも、為替レートの変動に伴って利益が得られます。たとえば1ドル=100円の為替レートで10万円を1,000ドルに交換し、1ドル=110円に為替相場が変動した時点で日本円に戻したケースで考えてみましょう。

>この状況は、米ドルに対して日本円の価値が10円下がった(円安が進んだ)ことを意味しています。そのタイミングで日本円に戻せば、1,000ドルに代わって11万円を受け取ることができます。つまり、為替レートがドル高・円安に動いた結果、1万円の「為替差益」が発生したわけです。これがFX取引における為替差益が発生する仕組みです。

>なお、FXでは必ず2カ国の通貨をセットにして取引します。たとえば、「米ドルと日本円」や「ユーロと日本円」などです。この2カ国の通貨の組合せを 「通貨ペア」 と呼びます。


これだけ長い文章が2つのサイトで完全に一致している、イラスト部分も非常によく似ているというのは偶然では有り得ないでしょう。さらに画像は省略しますが、本項の検証対象であるディスカバーファイナンシャルサービシーズ (https://www.discoverjpfx.com/index.html) の「FXとは?」と題されたサブページはさらに続きがあるのですが、その続きの部分でも文章やイラストがみんなのFXの文章やイラストと完全に一致しています。

そして本項の検証対象であるディスカバーファイナンシャルサービシーズのサイト (https://www.discoverjpfx.com/index.html) のWho Is 情報を調べてみると以下の画像、黄色の枠で囲った部分に記されていますが、このサイトは2023年12月13日に開設された非常に新しいサイトであることが分かりました。

このWho Is情報には登録者に関する情報は何も示されていません。そしてこのサイトが非常に新しいサイトであるのに対して画像は省略しますがみんなのFX (https://min-fx.jp/) のWho Is 情報も調べてみるとサイトが開設されたのは2007年5月となっています。2つのサイトの文章やイラストが互いに一致しているのはみんなのFXの文章やイラストをディスカバーファイナンシャルサービシーズのサイトが盗用して利用しているからとしか思われません。

改めて結論するまでもなく、本項で検証したディスカバーファイナンシャルサービシーズのサイトは投資先として全く信用出来ません。そもそもこのサイトの内容から考えてこれは上で検証してきた幾つかのサイトと同様、勧誘の為のランディングページの類である可能性が高いです。いずれにしろこのサイトでの投資を勧められても決して応じるべきではありません。


●BOK Financial (BOK ファイナンシャ https://www.bokffx.jp/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトでさらにTwitterに警告が出ていたサイトでもあります。また上で検証したBreitlingプライム、フルトンFX、キャピタル ワンFXなどの場合と同様にLINEのグループで勧誘が行われているようです。さらにこれも上で検証したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズが外為どっとコム、キャピタル ワンFXや「検証63」で検証したリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) およびQOINTECH (https://www.qointech.co/) がみんなのFX (https://min-fx.jp/) という日本のFX業者のサイトと酷似していて画像などを盗用しているのと同じでこのBOK ファイナンシャルコーポレーションというサイトはみんなのFXと同じ系列のLIGHT FX (https://lightfx.jp/) という日本のFX業者のサイトから画像など盗用して構築されているようです。勧誘方法、サイトの共通性などから組織的な繋がりの可能性が高いように思われます。

まずYahoo知恵袋に出てきた本サイトに関する質問投稿を引用します。

2023年8月7日投稿

Facebook、InstagramといったSNS、YouTubeの広告で勧誘が行われているようで広告のリンクをクリックするとLINEのグループに加入することになるようです。グループでは松尾茂人という人物によって株式投資などに関する講義のようなものが行われているようです。(この松尾という人物についてはステルスマーケッティングが行われている可能性があり、本項末の付記で説明します。) さらに個人情報を登録すると

>渋谷区道玄坂2-25-12 道玄坂ビル9階

>BOK Financal Coopration

という名義でQUOカードを送ってくるということです。信頼できるサイトというアピールの意図があるものと思われます。そしてこれから株は下がるからということで本項の検証対象であるBOK ファイナンシャルでのFX投資を勧められるという流れのようです。

これらの投稿に出てくる情報だけでは残念ながらBOK ファイナンシャルのサイトのURLアドレスが分からなかったのですが、Twitterに出ていた以下の投稿にURLアドレスが記されていました。根拠は不明ですが上で検証したフルトンFXと同じグループによるサイトであるとも記されています。

2023年8月7日投稿

そこでとにかくこの投稿に記されていたサイトにアクセスしてみました。まず気になるのはBOK FINANCIALというサイト名 (企業名) とロゴです。左下に示したのが本項の検証対象であるサイトのロゴです。一方で「BOK FINANCIAL」を検索するとアメリカの金融機関であるBOK FINANCIAL CORPORATION (BOKファイナンシャルコーポレーション http://www.bokf.com/) が見つかってきます。そして右下に示したこのアメリカの金融機関のロゴは本項の検証対象であるBOKファイナンシャルのロゴと酷似しています。

当然本項で検証している日本語のみのサイトとアメリカのBOKファイナンシャルコーポレーションの関係性が問題になりますがアメリカのBOKファイナンシャルコーポレーションのサイトを見ても海外拠点があるといった記述は全く見つかりません。実のところ、以下に示す事業範囲の説明を見るとアメリカのBOKファイナンシャルコーポレーションが事業展開しているのはアメリカの中でもアルバカーキ、アリゾナ、アーカンソー、コロラド、カンサス、ミズリー、オクラホマ、テキサスの8つの州となっています。

これはいわばアメリカの地方銀行であって、日本に進出しているとは思えません。つまり本項の検証対象であるBOKファイナンシャルの名称やロゴはアメリカの銀行であるBOKファイナンシャルコーポレーションからの盗用の可能性が濃厚と考えます。

さらに以下に示したのが本項の検証対象であるBOKファイナンシャルのサイトの冒頭部の画像です。

このサイトは基本的に日本語で書かれており、他の言語への切り替えのオプションは用意されていません。そしてこのサイトはこの冒頭部だけを見ても上で検証したキャピタル ワン FXやキャピタル ワン FXの画像などの盗用元になっているみんなのFXのサイト (https://min-fx.jp/) と似ているようですが、さらに似ているのはみんなのFXと同じトレーダーズ証券が運営しているLightFXというサイト (https://lightfx.jp/) です。以下に上に示したBOKファイナンシャルのサイトの冒頭部に相当するLighrFXの部分の画像を示します。

実際のLightFXのサイトではこのスワップ金利に関する記述がサイトの冒頭にあるわけではないのでいきなりスワップ金利の説明がサイト冒頭に出てくるBOKファイナンシャルのサイトとは印象が違いますが、ともかくこの部分を相互比較すると極めてよく似ています。

さらにBOKファイナンシャルとLightFXのサイトが互いに非常によく似ているのはこの部分だけではありません。上に画像を示した部分に続く部分についても以下にBOKファイナンシャル  → LightFXの順で画像を示します。

2つのサイトがこの部分でも互いに酷似しているのは明らかですが、奇妙なのはこの部分のタイトルです。

BOKファイナンシャル: 業界最高水準のスワップ

LightFX: 業界最狭水準のスプレッド

BOKファイナンシャルでは「スワップ」、LightFXでは「スプレッド」になっていますが実際に示されている数字は明らかにスプレッドの方でしょう。BOKファイナンシャルの記述には明らかな間違いがあることになります。

さらに2つのサイトの相互比較を続けます。次に出てくる「お客様スワップ受取額」「選ぶ理由」と題された部分についてやはりBOKファイナンシャル  → LightFXの順で以下に画像を示します。

BOKファイナンシャルでは「2023年6月お客様スワップ受取総額」LightFXでは「2023年7月お客様スワップ受取総額」が示されています。1ヶ月のずれがあって当然ですが受取額の数字は一致しません。ところがLightFXのサイトでは過去のお客様スワップ受取額を見ることが出来るので「2023年6月お客様スワップ受取総額」を確認することも出来ます。以下が5~7月の3ヶ月の「お客様スワップ受取額」一覧です。

LightFXの6月の「2023年6月お客様スワップ受取総額」を見ると

トルコリラ/円: 2,821万8,935円

南アフリカランド/円: 3,876万3,753円

メキシコペソ/円: 2億1,644万273円

となっていて並び順が変わっていますがBOKファイナンシャルのサイトに記されている「2023年6月お客様スワップ受取総額」と金額が完全に一致します。BOKファイナンシャルの「2023年6月お客様スワップ受取総額」はLightFXのサイトからのコピペとしか思えません。

さらに「BOK FINANCIALを選ぶ理由」と「LIGHT FXを選ぶ理由」の部分を比較すると3つのイラストの部分は異なりますが、文章は全く同じです。これもコピペした結果としか思えません。

LightFXのサイトでは「LIGHT FXを選ぶ理由」に続いてはリアルタイムの為替レートを示す部分、さらにスマホ用やPC用のトレーディングツールに関する説明の部分が出てきますが、BOKファイナンシャルのサイトには相当する部分が存在しません。2つのサイトで再び共通点が認められるのは以下に示した「最短翌日から取引可能!」と題された部分です。やはりBOKファイナンシャル  → LightFXの順で以下に画像を示します。

2つのサイトでこの部分を比較すると4つのイラストは同じものではないものの似たようなイラスト、例えば紙飛行機とか豚の貯金箱を意味すると思われるイラストが並んでいます。ところがBOKファイナンシャルの場合、4つのイラストに添えられている文章が全て「お申し込みフォーム入力」になっています。これは意味が分かりません。またいずれのサイトでも「無料口座開設」と書かれたリンクボタンがありますが、BOKファイナンシャルの「無料口座開設」のリンクボタンは見かけだけでクリックしても何処にも繋がっていません。実はBOKファイナンシャルのサイトは他にも「無料口座開設」と書かれたリンクボタンに見えるものが幾つかありますが、全てリンクになっていません。口座開設のフォームが存在しないようです。こういう異様な状況になっているのかおそらくネットでの勧誘ではまずBOKファイナンシャルのサイトに紐づけされているトレーディングソフトをダウンロードさせてBOKファイナンシャルのサイトに誘導するというやり方なのでまずはサイトにアクセスして口座を開設するというやり方が想定されていないからではないかと推測しますが、実のところは不明です。とにかく異様な状況であることは間違いありません。

最後に脚注部分を相互比較します。やはりBOKファイナンシャル  → LightFXの順で以下に画像を示します。

いずれのサイトの脚注でもまず「金融庁」「日本証券業協会」「金融先物取引業協会」「第二種金融商品」「日本投資顧問業協会」「証券・金融商品あっせん相談センター」「証券取引等監視委員会」「マイナンバー」と書かれた8つのリンクボタンが並んでいます。しかしこれらのリンクボタンもBOKファイナンシャルのサイトでは上で検証したキャピタル ワンFXの場合と同様全てリンクになっていません。見せかけだけのリンクボタンです。対してLightFXの場合は8つのリンクボタンが確かに金融庁のサイト (https://www.fsa.go.jp/) などへのリンクになっています。

さらにみんなのFXのサイトでは「会社案内」「取引のリスク」「投資勧誘方針」「個人情報保護方針」「お役様本位の業務運営に関する基本方針」「マネロン等防止に関する法令等遵守方針」「反社会的勢力に対する基本方針」「サイトマップ」と書かれた計8個のリンクが並んでいますが、BOKファイナンシャルのサイトでは対応する部分が空白になっています。

そしてこれも上で検証したキャピタル ワンFXの場合と同様、BOKファイナンシャルの場合はキャプ画像の下端に小さな活字で日本の住所などが書いてあります。活字が小さいので以下に書き出します。

>Copyright © 2007-2023 BOK FINANCIAL. All Rights Reserved.

>会社所在地:東京都渋谷区道玄坂2-25-12 道玄坂ビル 9階

>NFA ID:0557967

「 2007-2023 BOK FINANCIAL. All Rights Reserved.」という部分は2007年から事業を継続しているという意味と思われますが、この点について後述します。また「NFA ID:0557967」という部分はNFA (全米先物協会) で登録番号 (0557967) で登録を得ているという主張だと思われますが、この件についても後述します。

そして連絡先情報として東京都渋谷区の住所が記されています。電話番号などはありません。この東京都渋谷区の住所については本項の最初に引用したYahoo知恵袋への質問投稿でも登場している住所ですが検索してみるとこの住所には「道玄坂ビル」ではなく、「道玄坂通 dogenzaka-dori」という商業施設、オフィス、ホテルが含まれた大型複合施設があるようです。しかしこの「道玄坂通 dogenzaka-dori」は公式サイトによれば2023年8月24日に開業となっています。この検証は2023年8月中旬に書いており、「道玄坂通 dogenzaka-dori」は開業直前の状態です。「道玄坂ビル」は確認出来ませんが再開発前にこの住所に存在していたビルの名称かもしれません。電話番号が記されていないことなども考えるとこの住所は架空である可能性を強く疑わざるを得ません。

この脚注部分の記述以外にはメニューバーから選択出来る「会社紹介」というページに会社の沿革が書いてあります。活字が小さくなりますが、以下に画像を示します。

かなり長いですがこの会社紹介の前半部を以下に書き出します。

>会社紹介

>BOK Financialの歴史は1910年に設立されたタルサ国立取引所銀行にさかのぼる。1917年、国家取引所銀行はタルサの3番街とボストン大通りの交差点に本社ビルを建てた。1928年、国家取引所銀行は最初の建物の隣に28階建てのタワーを建てた。合併後の建物は後に「320 South Boston Building」と改名され、1967年までタルサで一番高い建物だった。それ以来、国家取引所銀行はその建物内で支店を運営している。

国家取引所銀行は1933年に「タルサ国立銀行」と改名し、その後1975年に「オクラホマ銀行」と改名し、州全体の慣行を反映した。同じく1975年に、オクラホマ州に最初のATMを設置した。翌年、スタッフは新しいBOKビルに移動し、1979年に銀行の資産は10億ドルに達した

これは上で説明したアメリカの金融機関であるBOK FINANCIAL CORPORATION (BOKファイナンシャルコーポレーション http://www.bokf.com/) の沿革のようです。そしてこの沿革の文章はオンライン百科事典であるWikipediaのBOK FINANCIAL CORPORATION (BOKファイナンシャルコーポレーション) の項目 (英語版) にある文章とかなり似ていることに気が付きました。英語版のWikipediaの記事をGoogle翻訳で日本語に訳した結果のキャプ画像を以下に示します。

BOKファイナンシャルのサイトの「会社紹介」に記されている文章はWikipediaの文章を日本語訳した文章と相当に似ています。これはやはりWikipediaの文章を翻訳して転載しただけではないかという疑いが相当に濃厚と考えます。またこの「会社紹介」には連絡先情報のようなものは一切書かれていません。

連絡先情報の開示が不充分、不適切で信頼出来ないということで例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。以下にWho Is 情報の画像を示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日ですが2023年8月2日になっています。本項の最初に引用したYahoo知恵袋への質問投稿の日付が2023年8月7日ですから開設から5日ほどで既に勧誘が行われていたことになります。脚注部分に

>Copyright © 2007-2023 BOK FINANCIAL. All Rights Reserved.

という記述があって2007年から事業を行っているという意味と思われることを上で書きましたが、サイトが開設されたのがつい最近なのですから2007年から事業を行っているわけがありません。

そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が記されています。記載内容を整理して以下に書き出します。

登録者名: CHN MN

郵便番号: 999077

住所: MAJHD LOAGF

電話番号: +852.28113041

999077」という郵便番号は香港の郵便番号、電話番号の最初の [+852] という部分も香港の国番号と思われます。「MAJHD LOAGF」という部分は何を意味するのか不明ですし、香港という情報もどれほど信頼できるかどうかは疑問ですが、やはりBOKファイナンシャルのサイトを運営しているのは中国系のグループである可能性が高いように思います。

それから脚注部分に住所などと並んで

>NFA ID:0557967

という記述があってNFA (全米先物協会) で登録番号 (0557967) で登録を得ているという主張だと思われると書きましたが、NFAでライセンスを取得しているという主張は例えば上で検証したキャピタルファイナンシャルアドバイザーズキャピタルワンFX、Razorfinリミテッドなど本サイトで検証してきたサイトでしばしば出てくる主張なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から ID: 0557967の登録確認を試みたところ、以下のキャプに示したように確かにこの登録番号でBOKファイナンシャルの情報が出てくるのですが、

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書かれています。これはキャピタルファイナンシャルアドバイザーズやキャピタルワンFXなどの場合と同じです。またNFAで登録を得ているという主張が出てくる度に同じことを書いていますがNFA  (https://www.nfa.futures.org/) は先物取引のルール作りなどを役割とする組織であって金融ライセンスの審査・付与などを役割とはしていません。NFAに何らかの登録があってもFX業者で必要とされる金融ライセンスを取得済みであるとは言えません。


総合的に判断してBOKファイナンシャルのサイトは到底信頼出来る投資先とは思えません。サイト名やロゴを盗用しているだけでなく、サイトに掲載されている内容も日本国内のFX業者のサイトやWikipediaの記事から転載されたと思われる部分が大半を占めています。非常に粗雑な造りのサイトで間違いありません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。特にLINEのグループで勧誘された場合には厳重に警戒することを強く推奨します。


※付記

松尾茂人と名乗る刃部が主催するLINEのグループでBOKファイナンシャルでの投資勧誘が行われているということを本項の最初に書きましたが、この松尾茂人という人物に関する質問がYahoo知恵袋に複数出ています。そしてそれらの投稿は非常に不自然に感じられる部分があり、いわゆるステルスマーケッティングの可能性があるように思われます。

2023年8月26日付投稿

この質問は上に示したベストアンサーを含めて5件の回答が付いていますが全てが松尾茂人について肯定的一方な回答になっています。残りの4つの回答の文章だけ以下に示します。

>松尾茂人は確かにすごくプロな先生です。

>BOKについて考察したことがありますが、確かにいいです。信頼できますよ

>公式ニュースでも報告します。松尾先生に認めようです。

>松尾茂人先生についての記事を毎日のアジア経済のニュースでも見ましたが、BOKが日本市場に進出し始めました。

日本語が不自然と感じられる投稿もあります。そしてこの質問と5件の回答、さらにベストアンサーを選択した質問者のお礼コメントの投稿日時を以下にまとめます。

質問: 2023年8月26日21時17分

回答1 (ベストアンサー): 2023年8月26日21時19

回答2: 2023年8月26日21時20

回答3: 2023年8月26日21時21

回答4: 2023年8月26日21時22

回答5: 2023年8月26日21時22

質問者のお礼: 2023年8月26日21時24

質問が投稿されてから2分で最初のベストアンサーになった添付画像付きの回答が投稿され、質問投稿から5分で5件の回答全てが集まってその2分後にはベストアンサーが選択されて質問者がお礼のコメントを寄せています。質問投稿から5件の回答、質問者のお礼まで7分です。これは有り得ないでしょう。特にベストアンサーに選択された添付画像付きの回答が質問投稿から2分で投稿できるわけがないです。これは予め回答を用意しての自作自演としか思われません。

2023年8月27日付投稿

この質問では松尾茂人という人物がプレゼントしたクオカードを誰か受け取りましたかという意味不明の質問になっていて4件の回答が寄せられているのですがやはり投稿の日時を見ると質問投稿の時間 (2023年8月27日16時18分)から4件の回答が投稿され、やはり簡単に用意できるとは思えない添付画像付きの回答がベストアンサーが選択されてお礼のコメントが投稿された日時 (2023年8月27日16時27分) までたったの9分間です。

2023年8月27日付投稿

この投稿も質問投稿が投稿されたのが2023年8月27日の17時06分、3件のいずれも肯定的な回答があってベストアンサーが選択されて質問者のお礼コメントが投稿されたのが17時16分。質問からお礼コメントまでたったの10分です。極めて不自然です。また上に示したベストアンサーではBOKファイナンシャルが信頼性のある大手金融機関であるかという主張が画像付きで展開されていますが、この画像アメリカの金融機関である本物のBOK FINANCIAL CORPORATION (BOKファイナンシャルコーポレーション http://www.bokf.com/) の画像でしょう。

2023年8月27日付投稿

この質問投稿でも質問が投稿されたのが2023年8月27日の17時21分、3件の回答が寄せられてベストアンサーが選択され、質問者からのお礼コメントが投稿されたのが17時29分です。8分間で全てが完了するというのは有り得ないでしょう。

またこれら4件の質問が投稿された日時を以下にまとめます。

2023年8月26日21時17分

2023年8月27日16時18分

2023年8月27日17時06分

2023年8月27日17時21分

4つの質問はいずれも2023年8月26日あるいは27日に投稿されており、特に27日の16時18分から1時間ほどの間に3件の質問が投稿され、完結しています。またこれら4つの質問の投稿者、ベストアンサーの投稿者は全て「ID非公開」になっているのですが8月27日の3つの投稿でベストアンサー以外の回答を投稿している回答者は重複があります。すなわち以下の2つの投稿IDから27日に投稿された質問の3件のいずれについても回答が出ているのです。

▼のがさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1052209075)

▼ちょうあいさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1252209074)

そしてこれら2つの投稿IDは回答が書き込まれた当日、8月27日に登録されていてそれ以外に質問、回答が全くありません。それ以外の回答を投稿している投稿IDも全て投稿の当日に登録されていて他に投稿歴がありません。

▼ロマンチックさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1152209037)

▼ペン入れさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1252207181)

▼サクサクさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1152207255)

▼コネクトさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1152207180)

▼ハグさん (https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/1052207119)

自作自演によるステルスマーケッティングの可能性を強く疑わざるを得ません。これらの投稿の発信者情報が非常に気になるところです。


●Ameriprise Financial (アメリプライズ ファイナンシャル https://www.ampfx.jp/)

これはYahoo知恵袋に複数の投稿が出ているサイトです。そして例えば上で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/) は日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) のサイトと酷似しており、キャピタル ワンFX  (https://www.cofcorpfxs.jp/)、Razorfinリミテッド (https://www.razorfinfx.com/)、ピークライン グローバル リミテッド (https://peaklinefx.com/) の3つのサイトがやはり日本のFX業者であるみんなのFX (https://min-fx.jp/) と酷似しているといった状況と同じで本項で検証するアメリプライズ ファイナンシャルというサイトは日本のFX業者であるGMOクリック証券のサイト (https://www.click-sec.com/) と明らかに似ており、日本のFX業者のサイトを盗用して構築されたサイトと思われます。

まずYahoo知恵袋に出てきたこのサイトに関すると思われる質問投稿を引用していきます。

2023年9月22日投稿

残念ながら情報が断片的なのですがこれら3件の投稿を組み合わせるとLINEのグループで勧誘が行われているようです。「雑記2」でまとめた勧誘の手口が使われているものと思われます。上で引用した3つの投稿の内では共通してLINEグループの主催者役が横山(秀吉)と名乗っていたようです。それ以外に加藤浩之、Fukui(女性)、是枝、増田、青木靖彦などと名乗る人物がLINEグループの主催側として登場していたようです。また入金方法は国内銀行の口座を指定されて入金するというパターンが使われているようです。

とにかく2023年9月24日付の投稿に出てきたURLアドレス (https://www.ampfx.jp/) のサイトの冒頭部の画像を以下に示します。

このサイトには表示言語の選択肢は用意されておらず、日本語にしか対応していません。

そしてこのサイトを調べてみると日本の証券会社であるGMOクリック証券のサイト (https://www.click-sec.com/) と非常によく似ていることが判明しました。以下に上のキャプ画像に示した部分に相当するGMOクリック証券のサイトの部分の画像を示します。

2つのサイトのこの部分を比較すると最初の

>Ameriprise Financialが選ばれる理由

と書いてある部分が

>GMOクリック証券が選ばれる理由

になっているだけで他は画像も文章も全く同じです。ところが上の2枚のキャプで共に下端に確認出来る「詳しく見る」というリンクボタンがGMOクリック証券のサイトでは「GMOクリック証券が選ばれる理由」を説明するサブページ (https://www.click-sec.com/corp/strengths/) へのリンクになっているのに対して本項の検証対象であるアメリプライズファイナンシャル (https://www.ampfx.jp/) の場合はこの「詳しく見る」と書かれたリンクボタンのリンク先がアメリプライズファイナンシャル (https://www.ampfx.jp/) のサイト自体になっていてリンクの意味がありません。但しGMOクリック証券のサブページ  (https://www.click-sec.com/corp/strengths/) に対応するサブページがアメリプライズファイナンシャルのサイトには存在しないという訳ではなく、メニューバーにある「はじめての方へ」と書いてあるリンクが対応すると思われるサブページ (https://www.ampfx.jp/excuse.html) へのリンクになっています。GMOクリック証券のサイトでもメニューバーの「はじめての方へ」という項目が対応するサブページへのリンクになっています。以下にそれら2つのサイトのサブページの冒頭部をアメリプライズファイナンシャル → GMOクリック証券の順で示します。

2つのサイトがこのサブページでも互いに非常に似ていることは間違いありません。またアメリプライズファイナンシャルのサイトでは赤枠で囲って強調しましたが、

>GMOクリック証券が多くの方に選ばれる

となっています。本来はどう考えてもこの場所には

>アメリプライズファイナンシャルが多くの方に選ばれる

と書いてあるべきでしょうけど、この場所はGMOクリック証券のサイトでもテキストデーターではなく、画像データーになっているために修正が難しかったあるいは単純に修正を忘れたものと思われます。修正が難しかったとしてもリンクがおかしくなっていることと併せ、アメリプライズファイナンシャルのサイトが粗雑な造りであることは間違いありません。また2つのサイトが互いに酷似しているのは偶然ではなく、GMOクリック証券のサイトをコピーする、盗用するような形でアメリプライズファイナンシャルのサイトが構築されているからであると考えて間違いないでしょう。

さらにアメリプライズファイナンシャルのトップページに戻りますが、GMOクリック証券のサイトと似ているのは冒頭部分だけではありません。以下にはアメリプライズファイナンシャルのサイトで次に出てくる「商品とサービス」と題された部分の画像です。

そして以下がGMOクリック証券のサイトの対応する部分の画像です。

この「商品とサービス」という項目名の部分にはGMOクリック証券のサイトでは「FX」「CFD」「株式」「バイナリーオプション」の4項目が挙げられているのに対し、アメリプライズファイナンシャルのサイトでは「FX」と「CFD」に相当する2項目だけが存在していて「株式」「バイナリーオプション」の2項目は欠落するような形になっています。

またこの部分にも共通して「商品・サービスへ」と書かれたリンクがあるように見えてGMOクリック証券のサイトでは実際にサブページ (https://www.click-sec.com/corp/strengths/) へのリンクになっているのですが、アメリプライズファイナンシャルの場合はアメリプライズファイナンシャルのサイト自体へのリンクになっていて全く意味がありません。見せかけだけのリンクになっているのです。

[アメリプライズファイナンシャルの検証とは全く関係ありませんが、GMOクリック証券の「商品・サービスへ」と書かれたリンクのリンク先はメニューバーから選択出来る「商品・サービス」のサブページ (https://www.click-sec.com/corp/guide/) であるべきではないかと思います。]

さらに以下はアメリプライズファイナンシャルのサイトの「ぴったりの投資を探す」と題された部分です。

そしてこの部分についてもGMOクリック証券のサイトに以下に示した極めてよく似た部分があります。

この「ぴったりの投資を探す」と題された部分では2つのサイトは全く同じに見えます。しかしこの部分でも4つの項目のそれぞれに「詳しく見る」と書かれたサブページへのリンクがあってGMOクリック証券のサイトでは確かにそれらがサブページへのリンクになっているのに対し、アメリプライズファイナンシャルのサイトの場合には同じ「詳しく見る」と書かれたリンクが全てアメリプライズファイナンシャルのトップページ自体へのリンクになっていて意味がありません。例えばGMOクリック証券の「小額から始めたい!」という項目にある「詳しく見る」と書かれたリンクは確かに「小額から始めたい!」というタイトルのサブページ (https://www.click-sec.com/corp/style/shogaku.html) に繋がっているのですが、アメリプライズファイナンシャルのサイトにはこのサブページに対応するサブページが存在しないようです。

そもそも以下はアメリプライズファイナンシャルとGMOクリック証券のメニューバーの比較ですが、アメリカプライズファイナンシャルのメニューバーに示されている項目数はGMOクリック証券の場合よりも圧倒的に少ない、つまりはサブページの数が少ないことが分かると思います。

またAmeriprise Financial (アメリプライズファイナンシャル) というサイト名やロゴですがアメリカの大手金融機関であるAmeriprise Financial (https://www.ameriprise.com/) から盗用したものではないかと思われます。左下が本項で検証しているアメリプライズファイナンシャルのロゴ、右下がアメリカのAmeriprise Financial (https://www.ameriprise.com/) のロゴです。白黒反転しているだけで同じロゴにしか見えません。

そして以下に示すのはアメリプライズファイナンシャルのサイトの「会社紹介」のページの冒頭部ですが日本語にしか対応していないサイトなのにアメリカのAmeriprise Financial (https://www.ameriprise.com/) の支社であるという主張をしているようです。

活字が小さいので以下に一部を書き出します。

>Ameriprise Financial, Inc.は多様な金融サービス会社と銀行持株会社である。本社はアメリカのミネソタ州ミネアポリスにあり、デラウェア州に登録されてある。財産管理、資産管理、保険、年金、証券、外国為替、遺産計画を含む財務計画商品とサービスを提供。2022年4月現在、収入の80%以上は財産管理から来ている。 フォーチュン500で245位である。米国最大規模の銀行リストに入っていて、管理資産量で計算された第9位の独立自営ブローカーである。アメリカ最大の財務計画会社の一つで、世界25最大の資産管理会社の一つで、アメリカの長期投資信託資産の中で8位、イギリスの小売ファンドの中で4位、世界資産管理量の中で27位である。

アメリカのミネアポリスに本社がある、フォーチュン500で245位である、アメリカ最大規模の銀行リストに入っているといった記述からしてこれはアメリカのAmeriprise Financial (https://www.ameriprise.com/) を指しているとしか思われません。しかし本家のサイトを確認しても日本に支社があるという情報は見つかりませんし、以下に示した「Our locations」のページの世界地図を見ても拠点の位置を示す青い点が日本には示されていません。

また連絡先情報を探してみましたがサイトの下端に住所だけ記されています。

>Copyright © 2021-2023 Ameriprise Financial, Inc. All Rights Reserved.会社所在地:東京都港区虎ノ門1丁目17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー

連絡先情報はこれだけで電話番号はありませんし、国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) で Ameriprise Financial, Inc.の法人登録を法人名、住所の両面から探してみましたが該当がありません。またサイトの脚注部分には以下に示した金融庁日本証券業協会などのリンク集のような部分があるのですが、いずれも単なる画像データーでリンクになっていません。

金融ライセンスを取得しているように見せかけるだけの目的の見せかけだけのリンク集としか思われません。これと非常によく似た見せかけだけのリンク集は上で検証対象としたキャピタルファイナンシャルアドバイザーズ、キャピタル ワンFX、ピークライン グローバル リミテッド、BOKファイナンシャルといったサイトでも確認されています。一応、金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストも確認しましたがアメリプライズファイナンシャルの登録は確認出来ません。Ameriprise Financial (https://www.ameriprise.com/) のようなアメリカの大手金融機関が法人登録も金融商品取引業者の登録も得ずに日本に進出することは有り得ないでしょう。

さらに連絡先情報の開示が不充分ということで例によってサイトのWho Is 情報も確認しました。

まず黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2023年8月23日となっています。この検証は2023年10月上旬に書いているのでサイトが開設されてから1ヵ月半ほどしか経っていない非常に新しいサイトということになります。また赤枠で囲った部分に記されている連絡先情報を以下に書き出します。

社名: fx amp

メールアドレス: ampfx712@gmail.com

郵便番号: 350-0053

住所: 366-1167, Kuruwamachi, Kawagoe-shi, Saitama (埼玉県川越市郭町366-1167)

電話番号: [+855] 973508360

まずメールアドレスが無料登録できるgmailのアドレスです。まともな金融機関がフリーメールのアドレスを使うなんてことは有り得ません。また郵便番号、住所は埼玉県川越市郭町までは実在の住所ですが、366-1167という住所は実在しないようです。さらにおかしいのは電話番号です。[+855] という国番号から始まっていますが国番号のリストで調べるとこれはカンボジアの国番号です。どうして住所が埼玉県で電話番号がカンボジアなのでしょうか?どう考えてもおかしいです。勿論、サイトの下端に記されていた東京都港区虎ノ門の住所とも一致しません。連絡先情報は全く信頼出来ません。

アメリプライズファイナンシャルのサイトのメニューバーには「声明」という項目があって以下に示した「Amerprise Financial社に競合他社の悪意のある不正、詐欺、虚偽情報に関する誹謗の公告」と題された声明が掲載されています。

活字が小さいので記されている文章を以下に書き出します。

>Amerprise Financial社に競合他社の悪意のある不正、詐欺、虚偽情報に関する誹謗の公告:

>お客様とパートナー:

>残念ながら Amerprise Financial社が8月初めに、競合他社からの悪意のある中傷、詐欺、虚偽の情報による攻撃を受けております。

>当社は8月末に正式に日本で外国為替業務を開始する事と、誹謗者の情報と一致していないのを明らかにするとともに、当社は関連行為の法的責任を追及すろ事をお知らせ致します。

>最近では、虚偽情報の伝播や不実な詐欺の告発など、競合他社からの悪意のある不正行為が相次いでいます。 これらの行為は当社の評判を大きく損ない、お客様とパートナーの信頼を損なう可能性もあります。 これらの告発は根拠がなく、純粋な誹謗と中傷であることを強調しなければなりません。

>Amerprise Financial社は常に最高の倫理基準を維持しており、お客様の利益を第一に考え、常に法律・法規に従っています。 私たちはいかなる不誠実や不道徳な行為も許しません。


「競合他社」から「悪意のある中傷、詐欺、虚偽の情報による攻撃」を受けていると主張しているようですが、「競合他社」が何処なのかは不明です。そして

>常に法律・法規に従っています。 

と書いてありますが、情報開示は明らかに不充分ですし、社名やロゴはアメリカの金融機関であるAmeriprise Financial (https://www.ameriprise.com/)、サイトの画像や文章は日本のGMOクリック証券のサイトから明らかに盗用されたものです。また金融商品取引業者の登録を得ていない、法人登録さえ確認出来ないという状況から考えて「常に法律・法規に従っています。」という主張は明らかに事実に反しています。

改めて結論するまでもなく、このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。

※付記1

Yahoo知恵袋にアメリプライズファイナンシャルに投資してしまい、出金しようとしたところ出金出来なくなっているという被害者からの質問投稿が出てきました。

2023年10月21日投稿

状況がよく分かりませんが、Instagram経由で接触してきた横山秀吉、加藤浩之と名乗る人物にLINEで勧誘されて入金してしまったようです。数字の上では順調に資産が増えていたようですが出金しようとすると元々運用資金の一部を運営側から借りて運営していたようで借りた運用資金を返済しないと出金出来ないという事態に陥ったようです。順調に増えた資産の一部を返済に充てることが出来ないという不合理な要求になっていると思われます。

さらにWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) に2023年11月7日付でアメリプライズファイナンシャルで出金できなくなったという被害報告が出ています。この被害報告はどういう訳かAMPI という別個のサイトの項目で扱われていますが、被害報告に添付されている右に示した画像では本項で検証対象としたアメリプライズファイナンシャルのURLアドレス (https://www.ampfx.jp/) が示されています。勧誘役は高村和宏と名乗っていたようです。

※付記2

アメリプライズファイナンシャルでの被害事例と思われる記事が出てきました。

【SNSの投資詐欺】で“1000万円”消失…「こんなことになるとは夢にも思っていなかった」悔しさにじませる 被害女性が語る手口 (北海道ニュースUHB / Yahooニュース)

【激白】SNSで投資に誘われ1000万円超だまし取られる 詐欺被害者が語る巧妙な手口 札幌 (HTB北海道ニュース Youtube動画)

札幌市在住の女性がSNSに出てきた広告をクリックしてしまい、「横山」と名乗る人物からLINEで連絡があり、LINEグループに勧誘されてサポート役の「山川」と名乗る人物の指示に従って1000万円以上送金してしまったようです。上の2つの動画を見ると「横山秀吉」「山川博」というフルネームが確認出来ます。そしてこの横山秀吉という名前はアメリプライズファイナンシャルでの投資を勧誘するLINEグループの主催者として最初に引用したYahoo知恵袋への投稿にLINEグループの主催者として何度も出てきていた名前と一致します。この記事の被害はアメリプライズファイナンシャルでの被害と考えてほぼ間違いないでしょう。


●DRW Holdings (DRWホールディングス https://www.drwcapital-jp.com/)

●FXJP Future (FXJPフューチャー https://www.fxjpdrwfast.com/)

DRWホールディングスはYahoo知恵袋に質問が出ていたサイトであり、さらに姉妹サイトの「雑記3」で説明しているステルスマーケッティングの為に立ち上げられていると思われる福岡新聞 (http://www.fukuoka-ken.com/) など偽の新聞社のサイトで取り上げられていたサイトでもあります。このサイト自体は日本語にしか対応しておらず、おそらく取引できる機能はなく、宣伝だけの目的のランディングページであり、同じDRWホールディングスという名称あるいは類似の名称の取引可能なサイトが別個に存在するのではないかと考えられました。そして実際の運用先として指定されるのがこれもYahoo知恵袋に質問が出てきた表題2番目のFXJPフューチャーというサイトです。このサイトについては本項最後の「付記」で説明します。

まずYahoo知恵袋に出ていた質問投稿を引用します。

2023年11月19日投稿

質問はこれだけで何も分かりませんが、この質問に対して2件の回答が寄せられています。

どうやら牧野健一郎という人物が主催し、それ以外に桂木大輔、桥本 晴奈と名乗る人物が運営側として登場するLINEの投資関係グループでDRW (https://www.drwcapital-jp.com/) というサイトでの投資を勧められているようです。またそれらの人物が使う日本語には間違いが多く、日本人の名前を名乗っていてもおそらくは日本人ではないということが分かります。またこれが中国系とも思われる詐欺グループによる詐欺であると判断するのに決定的なのは福岡新聞に牧野健一郎に関する記事が出ているという情報です。この福岡新聞というのは姉妹サイトの「雑記3」で説明していますが、非常に被害者が多い中国系と思われる詐欺グループがステルスマーケッティング目的で立ち上げている実在しない新聞社のサイトの1つであることが分かっています。上で検証したキャピタル ワンFX (https://www.cofcorpfxs.jp/) の件で広告塔的な役割を担う藤崎義治という人物を絶賛するプレスリリース記事が掲載されていたのも同じ福岡新聞などのサイトです。この福岡新聞の件についてはまた後述します。

さらにこの検証を書いている途中でやはりYahoo知恵袋に以下の質問が出てきました。

2023年11月29日投稿

どういう経緯があったのか分かりませんが、LINEの投資関係グループに加入し、 「DRWHoldingsの牧野健一郎、佐藤友梨恵(アシスタント)、暗号資産専門?桂木大輔と名乗る人たち」から最初は株式投資の講義を受けていたようです。「DRWの牧野健一郎」「桂木大輔」という登場人物の名前は上で引用した2023年11月19日付の投稿と同じですから間違いなく同じグループによるLINEグループでしょう。さらにDRW-FXという暗号資産、外貨取引が出来るアプリを紹介され、クレジットとして与えられた3500ドルを元手に取引を行い、出金に必要だった為に運転免許証や銀行口座情報を提出してしまったようです。その後、600ドルほどが出金可能になった為に実際に出金できたようですが、それ以上の投資を続けるには3500ドルの入金が必要と言われたところで詐欺と確信して勧誘役をブロックしたようです。こうした経緯はまさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致するように思われます。

さらに以下も情報が少ないですが、以下もこの件に関する質問投稿です。

2023年12月18日投稿

次にまず2023年11月19日付の投稿に出てきた福岡新聞の記事の件について説明します。まず以前に確認していた福岡新聞のサイト (http://www.fukuoka-ken.com/) を確認すると確かに以下に示す「牧野健一郎」という人物に関する記事が見つかりました。

牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす (2023年10月11日付)

この記事は牧野健一郎という人物が1992年にシティバンク(現在のシティグループ)に就職してから投資家としての優れた経歴を積んできたことを紹介し、絶賛する記事になっています。記事には牧野という人物が2009年に米国エネルギー経済学会 (USAEE https://www.usaee.org/aws/USAEE/pt/sp/home_page) から「Adelman-Frankel賞」を受賞したという記述があります。 

この受賞歴を確認しようとしてUSAEEのサイトで「Adelman-Frankel賞」の受賞者リストを見つけましたが受賞者リストは2010年から始まっています。「Adelman-Frankel賞」がいつ創設されたのか記述が見つからないのですが、少なくとも2009年に牧野という人物が本当に受賞したのか確認出来ません。

そして姉妹サイトの「雑記3」で説明しているように福岡新聞のサイトと同じIPアドレスを共有し、福岡新聞と同じグループによってステルスマーケッティング目的で立ち上げられていると思われる実在しない新聞社のサイトが10個以上確認されていますが、それらの実在しない新聞社のサイトでも同じタイトル、同じ画像、同じ内容のプレスリリース記事が確認されました。記事の日付も全て2023年10月11日で共通です。

神奈川新聞牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

北海道トラベルネット牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

今日の福井牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

徳島オンライン牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

埼玉ネット牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

銀座新聞牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

SENDAISHIMBUN牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

YAMATOCORE牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

東海通信牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

日光新聞牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

ニホンデイリー牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす

WORLD DEVELOPMENT PRESS牧野健一郎:日本の金融市場に新たな機会をもたらす


さらにやはりステルスマーケッティング目的の疑いが濃い、ブログなども複数見つかります。

▼Note:DRWの牧野健一郎:11月03日引け後市場分析 (2023年11月24日)

▼Muragonブログ:DRWの牧野健一郎:11月03日引け後市場分析 (2023年11月22日)

11月3日の引け後の市場分析を11月22日あるいは24日なってから投稿してどういう意味があるのか全く分かりません。

そして以下にこの牧野と名乗る人物が投資勧誘しているDRW (https://www.drwcapital-jp.com/) というサイトの冒頭部の画像を示します。

このサイトでは表示言語の選択肢は用意されておらず、日本語表示のみのサイトになっています。そしてこのサイトの冒頭部の背景画像はスライドショー形式で4つのパターンが入れ替わりで表示されるようになっています。上に示したのは最初のパターンですが、以下にまず4番目の背景画像パターンを示します。

説明不足で意味がよく分かりませんが、このDRWというサイトはETF (上場型投資信託) の取引量が非常に多いという主張が書いてあるようです。2022年には1兆ドルを超えるETFの取引量があったと書いてあります。但しこれが事実かどうかは後述しますが疑わしいです。

次に示すのはやはりDRFのサイト冒頭部の2番目の背景画像パターンです。

口座開設で50万円分のクレジットがプレゼントされるとなっています。規定を確認していませんが、「クレジットとしてプレゼント」と書いてあるクレジットはそのままでは出金出来ないものと思われます。そして実はこのサイトは上で検証したアメリプライズ ファイナンシャル (https://www.ampfx.jp/) の場合と同様に日本のFX業者であるGMOクリック証券のサイト (https://www.click-sec.com/) と明らかに似ている部分があり、日本のFX業者のサイトを盗用して構築されたサイトと思われます。上に示した冒頭部の2番目の背景パターンも以下に示したGMOクリック証券のサイトの冒頭部の背景パターンの1つと非常によく似ています。

DRWのサイトで冒頭部に続いて出てくるのは以下に示した「DRW取引所を選ぶ理由は?」と題された部分です。選ぶ理由と書いてありますが、実際には取引対象を説明しているようです。

この部分についてはGMOクリック証券のサイトに似ている部分が見つかるという訳ではありません。しかしこの次に出てくる、以下に示した「商品とサービス」と題された部分は明らかにGMOクリック証券のサイトと似ています。

この部分と非常によく似たGMOクリック証券のサイト (https://www.click-sec.com/) のトップページに存在する部分を以下に比較の為に示します。

この部分は互いに全く区別出来ないほど非常によく似ています。

さらにこの部分に続いては「ぴったりの投資を探す」と題された部分が出てきますが、この部分についてもGMOクリック証券のサイトに非常よく似た部分が存在します。以下にDRW → GMOクリック証券 の順で画像を示します。

4つの項目の内、2つの項目は文章が変わっていますが、見た目はそっくりです。そしてこれら「商品とサービス」と「ぴったりの投資を探す」と題された2つの部分は上で検証したアメリプライズファイナンシャルのサイトでも確認されています。

さらにDRWのサイトはGMOクリック証券のサイトとサブページでも似ている部分が確認出来ます。以下はDRWのサイトのメニューバーにある「FX」という項目からリンクされているサブページ (https://www.drwcapital-jp.com/fxneo) の画像です。

これと非常によく似た画像がGMOクリック証券のサブページ (https://www.click-sec.com/corp/guide/fxneo/) にあります。以下に示します。

次にDRWのサイトで連絡先情報、ライセンス情報を探しましたが、以下に示した脚注部分にあるライセンスに関する記述が全てのようです。住所、電話番号といった連絡先情報は全く見当たりません。

活字が小さいので記述を以下に書き出します。

>© 2023 DRW Holdings, LLC. All Rights Reserved.

>金融商品取引業者 商品先物取引業者 銀行代理業者

>加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

>© DRW Holdings, LLC.NFA ID: 0558899 MSB Registration Number: 31000251040853 DRW INTERNATIONAL TRADING CO LTD

これとよく似た記述がGMOクリック証券の脚注部分にもあります。

>GMOクリック証券株式会社

>金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第77号 商品先物取引業者 銀行代理業者 関東財務局長(銀代)第330号 所属銀行:GMOあおぞらネット銀行株式会社

>加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、日本商品先物取引協会

>当社はGMOインターネットグループ(東証プライム上場9449)のメンバーです。

>© GMO CLICK Securities, Inc.

2つのサイトの記述を比べてみるといずれも金融商品取引業者商品先物取引業者、銀行代理業者の登録を得ているとしているようですが、GMOクリック証券の場合は「関東財務局長(金商)第77号」といった登録番号を明示しているのに対してDRWのサイトでは登録番号がありません。そして金融庁のサイトで公表されている例えば金融商品取引業者の登録リストを確認するとGMOクリック証券の登録は確かに確認出来ますが、DRWホールディングスという登録は確認出来ません。やはり金融庁のサイトで公開されている銀行代理業者のリストについてもGMOクリック証券の登録は確認出来ますが、DRWホールディングスの登録は見つかりません。商品先物取引業者についても同様で経済産業省のサイトで公開されている金融先物取引業者の登録リストにGMOクリック証券は確認出来ますが、DRWホールディングスは含まれていません。ライセンス情報は全てデタラメとしか思われません。

さらに国税庁の法人番号公表サイトでDRWホールディングスの法人登録を探してみましたが該当がありません。また例によってDRWホールディングスのサイトのWho Is 情報を確認しましたが登録者に関する情報は何もありません。

黄色の枠で囲った部分を見るとDRWホールディングスのサイトは2023年9月16日となっていて非常に新しいサイトであることが分かります。また非常に新しいサイトですから当然でもありますが、アクセス状況を調べてみると以下に示したように非常にアクセスが少ないです。

1日当たりの独立訪問者数、月間のアクセス数といった数字が検出限界以下です。

一方でまたDRWホールディングスのサイトの脚注部分にのみ存在する以下の英文の記述

>© DRW Holdings, LLC.NFA ID: 0558899 MSB Registration Number: 31000251040853 DRW INTERNATIONAL TRADING CO LTD

を見るとDRWホールディングスは海外に本拠があるサイトであるように思われます。そこで探してみると確かにDRWホールディングスのサイト (https://drw.com/) が見つかりました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。

左上に見える「DRW」というロゴは本項で検証しているDRWホールディングスのサイトのロゴと一致しています。しかしこのサイトと本項で検証しているサイトには互いのサイトへのリンクもありませんし、この英語で書かれているDRWホールディングスのサイト (https://drw.com/) オフィスのリストにも日本にオフィスがあるという情報はありません。またこの英文のサイトには「Fraud Awareness」と題されたサブページがあり、DRWの名前を語った詐欺が行われているという注意喚起がされています。本項で検証しているサイトはこの英文のDRWホールディングスのサイト (https://drw.com/) からロゴやサイト名を盗用した偽サイトの疑いが濃厚と考えざるを得ません。

そもそもGMOクリック証券の記述や画像を盗用しているとしか思われないサイトですし、LINEグループによる勧誘が行われているのだとすればこれまでに確認されている同様の詐欺と同じ中国系と思われる詐欺グループの関与を疑わざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記1

Yahoo知恵袋に再びDRWホールディングスに関する以下の質問が出てきました。表題2番目のFXJP Future (FXJPフューチャー) というサイトを入金先として指定されるようです。

2023年12月23日投稿

この質問の投稿者はDRWホールディングスの牧野健一郎と名乗る人物のLINEのセミナーに参加してしまい、「FXJPフューチャー」での暗号化資産の取引、原油投資を投資を勧められて応じてしまったようです。約1100万円を入金してしまい、結局出金出来なくなったようです。

この質問には「FXJPフューチャー」のURLアドレスなどの情報がないのですが、自分も勧誘を受けたという回答者がURLアドレスの情報を含む、以下の回答を投稿しています。

どうやらHOWコインという仮想通貨の購入を勧められるようです。しかしここに記されているURLアドレスのサイトにアクセスしてみると残念ながら以下に示したログインを要求する画面 (https://www.fxjpdrwfast.com/#/login) と登録画面 (https://www.fxjpdrwfast.com/#/reg) しか見ることが出来ません。

つまりこのサイトについて何の情報も開示されていない状況で登録しなければこのサイトでの取引は出来ないことになります。このサイトについては一応Who Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2023年11月2日になっていてかなり新しいサイトです。

被害報告も出ている状況ですから当然、このサイトでの投資は絶対に避けるべきでしょう。


※付記2

以下もこの検証を書いてからYahoo知恵袋に出てきた本件に関係する投稿です。

2024年1月2日投稿

この質問の投稿者も経緯は不明ですが、牧野健一郎と名乗る人物のグループに加入しているようで牧野健一郎が先生役を務めるオンラインの講義を受けると出されるクイズに正解すると1000円貰えるという集客行為を行っているようです。但し1000円が無条件で出金出来るのは最初だけで2回目以降は「FXJP Future」への3500ドルの投資が求められるようです。勧誘の過程はまさに「雑記2」で説明してある勧誘の手口に一致するように思われます。

そしてこの質問の「お礼コメント」には以下のような指摘が記されています。

>本家のDRW側から「Fraud Awareness」と題されたサブページがありDRW にはモバイル アプリがありません。と書いてありますね。

本物と思われるDRWホールディングスのサイト (https://drw.com/) を確認すると確かに脚注部分のリンクの中に「Fraud Awareness (詐欺への注意喚起)」という項目があります。このリンクに繋がっている「Fraud Awareness」のサブページを見ると以下のような文章が記されています。

かなり長い英文なのでGoogle翻訳による日本語訳を以下に示します。

一部抜粋します。

>DRW は、金銭やデジタル資産と引き換えに投資機会に対する収益を約束することはありません。

>DRW は、お客様に代わって金銭やデジタル資産を投資することはありません。

>DRW は、あなたのお金やデジタル資産を安全に保管することを決して提案しません。

DRW社の業務内容を見ると機関投資家を相手とした流動性の提供といった業務を行っているようで個人の投資マネーを受け入れて運用するといった事業は行っていないようです。DRWでの投資を勧誘されたということがあればそれは投資詐欺の疑いが濃厚と考えられるから注意して欲しいということになるものと思われます。