検証75
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。尚、本ページで検証しているサイトは「検証59」で検証してきた複数のサイトと明らかに似ており、同じテンプレート由来のサイトと考えられます。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証63ページ目です。「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。
●Merry Capital (メリーキャピタル https://merryforex.com/)
●Wetrade (ウィートレード https://wetradecapital.com/)
●Glopts (https://www.glopts.com/index.html)
●Cityfxmarkets (シティFXマーケッツ https://www.cityfxmarkets.com/)
●Iqminingoption (Iqマイニングオプション https://iqminingoption.com/)
●Weastar Global Markets Ltd (Weastarグローバルマーケッツリミテッド https://weastartop.com/jp/)
まず以下の同じテンプレート由来と思われるサイトをまとめて検証します。
●Merry Capital (メリーキャピタル https://merryforex.com/)
●Wetrade (ウィートレード https://wetradecapital.com/)
●Glopts (https://www.glopts.com/index.html)
●Cityfxmarkets (シティFXマーケッツ https://www.cityfxmarkets.com/)
●Iqminingoption (Iqマイニングオプション https://iqminingoption.com/)
最初のメリーキャピタルはYahoo知恵袋に複数の質問が出てきたサイトで「検証59」で検証した幾つかのサイト、特にウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) やR24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/) のサイトと似ています。そしてメリーキャピタルとの比較の為に以前に検証したウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) のサイトにアクセスしてみたところ、リダイレクトされたのが表題2つ目のウィートレードというサイトです。以前に検証したウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) のサイトと非常によく似ていますが、URLアドレスは異なりますし、日本語に対応しておらず、英語のみのサイトになっています。さらにそれ以外のGlopts以下の3つのサイトは画像検索で見つけてきたサイトでやはり英語のみのサイトとなっています。つまり日本語対応しているのは最初のメリーキャピタルのサイトのみなのでメリーキャピタルを優先的に検証します。
まずそのメリーキャピタルというサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用していきます。
状況がよく分かりませんが、この質問の投稿者はネット広告からLINEのグループに加入することになり、そのLINEグループに登場した先生役とかアシスタント役などに表題のメリーキャピタルでの投資を勧められたようです。
この質問の投稿者はインスタグラムの広告から丸山修一と名乗る人物がLINEのグループ (オープンチャット) に加入することになり、この丸山修一と名乗る人物の投資講座を受講しているようです。そしてメリーキャピタルでの口座開設を指示されたようですが、断ったようです。またこの質問には12個もの回答が寄せられているのですがそれらの回答の中には同様に丸山と名乗る人物のLINEグループ&投資講座に加入しているという回答が複数含まれています。以下で引用します。
丸山を名乗る人物は少しずつ名称を変えて多数のグループを運営しているものと思われます。
この質問の投稿者も経緯は不明ですが丸山修一と名乗る人物のLINEグループに加入してメリーキャピタルでの口座開設を指示されているようです。グループには他にアシスタントの伊藤惠里、香川直起と名乗る人物が登場しているようです。
この質問の投稿者はSNSに出てきた堀江貴文氏の広告から丸山修一と名乗る人物のLINEグループに加入することになり、やはりメリーキャピタルでの口座開設&入金を勧められたようです。
この質問の投稿者も丸山修一を名乗る人物のLINEグループに加入してメリーキャピタルでの口座開設&投資を勧められているようです。丸山修一と名乗る人物のグループチャットが10個も20個も存在すること、ライブ口座はボイスチェンジャーを使っていること、顔出ししないことなどから怪しさ満点と感じているようです。
さらに以下はこの検証を書いた後で出てきた投稿ですがやはり丸山修一と名乗る人物のLINEグループに加入してしまい、メリーキャピタルでの投資を勧められて投資してしまい、出金出来なくなっているようです。
さらにこの質問への回答として自分も被害に遭ったという投稿が出ています。
こうした質問投稿や回答に出てきている状況はまさに「雑記2」で説明した勧誘の手口に合致するように思われます。そしてかなりの被害者が出ているものと思われます。とにかくこれらの投稿に出てきたメリーキャピタルのサイトの冒頭部を以下に示します。
▼メリーキャピタル (https://merryforex.com/) [表示言語:日本語、英語のみ]
さらに画像検索などで見つかってきた表題2番目以降の4つのサイトについても同様に冒頭部の画像を以下に示します。
▼ウィートレード (https://wetradecapital.com/) [表示言語:英語のみ]
▼Glopts (https://www.glopts.com/index.html) [表示言語:英語のみ]
▼シティFXマーケッツ (https://www.cityfxmarkets.com/) [表示言語:英語のみ]
▼Iqマイニングオプション (https://iqminingoption.com/) [表示言語:英語のみ]
そしてこれらのサイト冒頭部を見ただけでは気が付かなかったのですが、これらのサイトは既に本項の冒頭で書いたように「検証59」で検証した幾つかのサイト、特にウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) やR24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/) のサイトと似ているようです。比較の為にこれら2つのサイトの冒頭部の画像を以下に再掲します。
▼ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/)
▼R24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/)
これら冒頭部の比較では一見して互いに似ているかどうか、よく分かりませんがそれでも例えばメリーキャピタル、ウィートレード (https://wetradecapital.com/)、ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) という3つのサイトは上の画像の下端部分に見える取引対象などの数を説明している分、「90+ 取扱商品 1:2000 柔軟なレバレッジ 0 手数料0円 24:7 お客様サポート」と書いてある部分が一致していることが分かります。以下にはその取引対象の数などを示している部分だけを抜き出してメリーキャピタル → ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) の順で示します。
取引商品数とかレバレッジの数字は変わっている部分もありますが、3つのサイトはこの部分で明らかに似ています。
さらに以下には冒頭部に続いて出てくる取引対象を説明している部分の画像を本項の検証対象である5つのサイトについて表題と同じ順、メリーキャピタル → ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → Glopts → シティFXマーケッツ → Iqマイニングオプションという順で示します。
この部分でこれら5つのサイトは互いに明らかに似ています。さらに「検証59」で検証した比較対象の2つのサイトについてもウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) → R24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/) という順で相当部分の画像を以下に再掲します。
この部分でメリーキャピタルなど5つのサイトは互いに非常によく似ていますし、ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) の相当部分とも非常によく似ています。またR24キャピタルグループの相当部分と比較しても例えば一見しただけでは分かりにくいですが背景の画像など明らかに似ている部分が認められます。
さらに以下はサイトの特長を説明している部分の比較です。まずやはり本項の検証対象である5つのサイトについて表題と同じ順、メリーキャピタル → ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → Glopts → シティFXマーケッツ → Iqマイニングオプションという順で示します。
さらに「検証59」で検証した比較対象の2つのサイトについてもウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) → R24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/) という順で相当部分の画像を以下に再掲します。
説明するまでもなく、この部分で本項の検証対象である5つのサイト、比較対象の2つのサイトは互いに酷似しています。
さらに以下はメリーキャピタルで「3ステップで取引開始」題された取引開始までの3段階を説明している部分の比較です。但し本項の検証対象である5つのサイトの内、Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプションの3つのサイトには相当する部分がありません。以下にはメリーキャピタル → ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → 比較対象のウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) → R24キャピタルグループ (https://www.r24capital.com/jp/) という順で4つのサイトの画像を順に示します。
右側のノートパソコンの画面に映る画像はそれぞれ異なりますが、やはりこの部分でもこれら4つのサイトは互いにかなり似通っています。
さらに以下ではメリーキャピタルのサイトで「クライアントからの信頼」と題されている、顧客の評価を示している部分を比較します。本項の検証対象である5つのサイトについてメリーキャピタル (日本語版) → メリーキャピタル (英語版) → ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → Glopts → シティFXマーケッツ → Iqマイニングオプションという順で5つのサイトからの6枚の画像を示します。
驚いたことにここに記されている文章は5つのサイトで互いに極めて似通っています。上の画像の範囲で3人の顧客からの評価が記されていますが。最初の (左側の) 評価の文章の最初の3つの文章を以下に書き出します。
▼メリーキャピタル (日本語版)
>Merry Capitalは、私の夢の車、Tesla Model Xで私を驚かせてくれました。最高の取引環境とサービスを提供してくれたMerry Capitalに感謝します。Merry Capital Rewardsが大好きで、取引がより楽しく有意義になります。
▼メリーキャピタル (英語版)
>Merry Capital surprise me with my dream car, Tesla Model X. Thank you so much for Merry Capital by providing the best trading environment and service. I love Merry Capital Rewards so much that makes trading more enjoyable and meaningful.
▼ウィートレード (https://wetradecapital.com/)
>We Trade surprise me with my dream car, Tesla Model X. Thank you so much for We Trade by providing the best trading environment and service. I love We Trade Rewards so much that makes trading more enjoyable and meaningful.
▼Glopts
>Glopts surprise me with my dream car, Tesla Model X. Thank you so much for Glopts by providing the best trading environment and service. I love Glopts Rewards so much that makes trading more enjoyable and meaningful.
▼シティFXマーケッツ
>Cityfxmarkets surprise me with my dream car, Tesla Model X. Thank you so much forCityfxmarkets by providing the best trading environment and service. I love Cityfxmarkets Rewards so much that makes trading more enjoyable and meaningful.
▼Iqマイニングオプション
>Iqminingoption surprise me with my dream car, Tesla Model X. Thank you so much for Iqminingoption by providing the best trading environment and service. I love Iqminingoption Rewards so much that makes trading more enjoyable and meaningful.
これら5つのサイトに掲載されているクライアントの評価の文章はサイト名の部分が入れ替わっているだけで基本的に同じです。投稿したクライアントの名前はメリーキャピタル、ウィートレード (https://wetradecapital.com/)、Gloptsの3つのサイトでは「Mr. Sun」、シティFXマーケッツとIqマイニングオプションの2つのサイトでは「Mr. James」となっています。とてもではありませんが、本当の顧客がこれらの評価を寄せているとは思えません。
次に各サイトで連絡先情報を探してみました。まず最初のメリーキャピタルの場合ですが、「お問い合わせ」のサブページに記されているのは右に示したメールアドレスが2つだけです。
>お問い合わせ
>support@merryforex.com
>services@merryforex.com
さらに脚注部分に以下のような記述があります。
>オーストラリア金融サービス認定代理人 – 001307386
>2 132 Epsom Rd Zetland NSW 2017
オーストラリアの金融ライセンスの登録番号らしき数字とオーストラリアの住所があるだけです。住所はオーストラリアのニューサウスウェールズ州のZetlandというシドニー郊外の町になっています。郵便番号は2017となっています。
上の画像の上端にはメール、Facebook、Youtube、Twitterのアイコンが並んでいますがこれらは単に画像が並んでいるだけでリンクになっていません。SNSの公式アカウントが存在するように見せかけているだけです。とにかくオーストラリアの住所が書かれているのでまずは法人登録を探しました。オーストラリアの法人登録を検索出来るABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで「Merry Capital」の登録を探してみましたが、それらしき登録は見つかりません。次にオーストラリアの金融ライセンスを検索できるASICのサイト (https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch/) で「Merry Capital」を検索してみると以下の情報が出てきました。
登録の日付は2023年12月29日、住所は
>SYDNEY NSW 2000
となっていて大まかな住所しか分かりませんが、オーストラリアのシドニー市内であることは分かります。金融ライセンスの登録が2023年末と非常に新しいので法人登録が見つからないのは法人登録のデーターベースの更新が間に合っていないだけなのかもしれません。しかし住所がシドニー市内、郵便番号が2000ということはサイトの脚注に記されていた
>2 132 Epsom Rd Zetland NSW 2017
という住所とは矛盾していることになります。さらにメリーキャピタルのサイトのお問い合わせのサブページには「質疑応答」という部分があってその中に「Merry Capitalを選ぶ理由」という項目があります。
連絡先として開示されているのがオーストラリアの住所、加えてオーストラリアの金融ライセンスがあるという主張なのに
>Merry Capital は、イギリス、セイシェル、中国、マレーシアにオフィスとサービスセンターを持つ国際的な外国為替ブローカーであり
という記述には違和感があります。また中国やマレーシアにオフィスとサービスセンターがあるならサイトの表示言語の選択肢が日本語と英語だけというのはおかしいでしょう。少なくとも中国語やマレー語には対応しているべきです。
また
>2015年の設立以来
という記述にも疑問があります。既に示したようにオーストラリアの金融ライセンスの日付は2023年12月29日と非常に新しいですし、サイトのWho Is 情報を見ると以下の黄色の枠で囲った部分に記されているようにサイトの登録・開設日が2022年5月13日となっています。メリーキャピタルが2015年に設立されていたとは信じ難いです。
ちなみに上に示したWho Is 情報の赤枠で囲った部分に示されている登録者情報では登録者がカリブ海の島国であるセントルシアの「Quevax Markets Limited」となっています。
情報の開示は明らかに不充分ですし、開示されている情報も互いに矛盾しているようにさえ思われ、メリーキャピタルの運営がどこの国にあるのか全く分かりません。これでは論外と判断せざるを得ません。
他の4つのサイトについても連絡先情報を調べてみましたが、メリーキャピタルの場合と同じで情報開示は不充分であるだけでなく、開示されている情報の信頼性も極めて疑わしいです。まず各サイトの「Contact Us」のページにはメールアドレスしか示されていません。
左下に示したのがウィートレード (https://wetradecapital.com/) のメールアドレス、右下に示したのがGloptsのメールアドレスです。
さらに左下がシティFXマーケッツのメールアドレス、右下がIqマイニングオプションのメールアドレスです。
各サイト、2つのメールアドレスが記されていますが、Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプションの3つのサイトについては同じメールアドレスが2回書いてあるだけです。記されているメールアドレスを以下に書き出します。
▼ウィートレード (https://wetradecapital.com/)
>marketing@wetradecapital.com
>support@wetradecapital.com
▼Glopts
>support@glopts.com
▼シティFXマーケッツ
>support@Cityfxmarkets.com
▼Iqマイニングオプション
>support@Iqminingoption.com
さらに各サイトの脚注に金融ライセンスに関する記述があります。以下に表題と同じ順、ウィートレード (https://wetradecapital.com/) → Glopts → シティFXマーケッツ → Iqマイニングオプションという順で4つのサイトの画像を示します。
本項で検証している5つのサイトはどう見ても同じグループによるサイトとしか思われないのですがこれらのサイトで取得しているという金融ライセンスは一貫していません。メリーキャピタルの場合も含めて5つのサイトの金融ライセンスの取得先は以下のようになっています。
▼メリーキャピタル: オーストラリア
▼ウィートレード : インドネシア・ラブアン島
▼Glopts: セントビンセント・グレナディーン
▼シティFXマーケッツ: セントビンセント・グレナディーン
▼Iqマイニングオプション: セントビンセント・グレナディーン
同じグループによるサイトとしか思われないのにライセンスの取得先がオーストラリア、インドネシア、セントビンセント・グレナディーンの3ヵ国に分かれているということについてはかなりの違和感があります。メリーキャピタルのオーストラリアのライセンスについては既に説明したので次にウィートレードがインドネシアの租税回避地として知られるラブアン島でライセンスを取得しているという件の確認を試みました。ラブアン島での金融機関登録を担っていると思われるLabuan Financial Authority (Labuan FSA https://www.labuanfsa.gov.my/default.aspx) のサイトでWetrade (ウィートレード) の登録を探してみるとFX業者が含まれている「List of Money Brokers」にWeTrade Capital Limitedの登録情報を確認しました。以下に登録情報の画像を示します。
>Name : WeTrade Capital Limited
>Address : 2nd Floor, Lot 7, Block A, Lazenda Phase III Shophouse, Off Jalan OKK Abdullah, 87008, , F.T., Labuan
>Tel No : TBA
>E-mail : theo@wetradefx.com
Contact Person : Mr. Teo Ee Shiuan-Principal Officer
但しこの登録情報が本項で検証しているWetrade (ウィートレード https://wetradecapital.com/) の登録情報かどうかには疑義があります。登録情報にはメールアドレス (theo@wetradefx.com) が記されていますが、このメールアドレスが問題です。メールアドレスのドメイン名の部分「wetradefx.com」は本項で検証しているウィートレード (https://wetradecapital.com/) のサイトのドメイン名「wetradecapital.com」とは一致せず、「検証59」で検証し、本項でも比較対象としたウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) のサイトのドメイン名と一致しているのです。この「検証59」で検証したウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) のサイトは既に閉鎖されていますが、ここに出てきたラブアン島のLabuan FSAのライセンスはこの既に閉鎖されたサイトに与えられたものである可能性が高いです。またラブアン島はいわゆる租税回避地であり、ペーパーカンパニーの立ち上げとかライセンスの取得に関する審査は容易であるものと考えられます。本項で検証しているWetrade (ウィートレード https://wetradecapital.com/) が本当にインドネシアのラブアン島でライセンスを取得しているかどうか疑問がありますし、仮にこの登録がここで検証しているウィートレードのものであってもそれだけで信頼出来ると判断するのは危険だと思われます。
次にセントビンセント・グレナディーンでライセンスを取得していると主張している3つのサイトのライセンスについても検証します。これら3つのサイトの脚注部分には全て同じ以下のセントビンセント・グレナディーンの住所が記されています。
>First Floor, St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown
この住所は本サイトで繰り返し登場している住所と一致します。具体的には以下のサイトで同じ住所が所在地とされているのです。
「検証5」 HASTフォレックス
「検証10」 ユートピア
「検証11」 フォーカスマーケッツ 、アキシムトレード
「検証25」 PUプライム (https://jp.puprime.net/)
「検証27」 acx
「検証48」 AMマーケッツ
「検証59」 ウィートレードインターナショナル、モガインターナショナル / モガFX
「検証75」 Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプション
さらにこの住所は少なくとも2つのオフショア会社の住所と一致します。具体的には左下に示したSt. Vincent Trust & Escrow Ltd (https://truststvincent.com/) の連絡先情報、右下に示したのがEuro-Caribbean Trustees ltd. (ECTL https://mail.ectl-svg.com/) の連絡先情報です。
これはこれらのオフショア会社を利用した架空住所で間違いないでしょう。さらにこれも繰り返し指摘していますが、セントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA) St Vincent & The Grenadines (https://svgfsa.com/) はFX業者およびバイナリーオプション業者に金融ライセンスを出さない方針を明示しています。以下は2022年2月3日付で出された注意喚起の文章で原文の抜粋とGoogle翻訳の結果を以下に示します。
Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプションの3つのサイトはセントビンセント・グレナディーンでライセンスを得ているという主張がサイトに記されていますが、認めがたいです。
総合的に判断して本項で検証した5つのサイトは信頼できるサイトとは到底思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じるべきではありません。特に日本語に対応しており、LINEのグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているという投稿がYahoo知恵袋に多数出ているメリーキャピタルのサイトは危険だと思われます。厳重な注意が必要です。
●Weastar Global Markets Ltd (Weastarグローバルマーケッツリミテッド https://weastartop.com/jp/)
これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したメリーキャピタルなどの場合と同様に「雑記2」で説明したLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているようです。まずYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
これだけの質問ではLINEのコミュニティでWeastarグローバルリミテッドでの投資を勧められたとありますが詳しい状況は分かりません。しかし回答への返信や同じサイトでの投資を勧められているという回答者によるベストアンサーで状況が分かってきました。
LINEグループの先生役は横山智洋と名乗る人物のようでそれ以外にアシスタント役の中山咲希、Weastarグローバルマーケッツリミテッドの三上、名前は不明ですが「大先生」という人物もLINEグループの運営側として登場しているようです。こうしたLINEグループを勧誘に利用する手口はまさに「雑記2」で説明している詐欺の手口に合致します。またベストアンサーの投稿者は以前に戸川義文と名乗る人物が紹介するArrow Street Capital (アローストリートキャピタル)というサイトで詐欺被害に遭ったことがあり、数々の類似点があることなどから詐欺であると確信しているようです。
ちなみにアローストリートキャピタルについてはサイトが特定出来ていない為に検証出来ていないのですが、Yahoo知恵袋に複数の質問が出ています。やはりLINEのグループを利用し、グループの参加者に対してAITEという仮想通貨への投資勧誘が行われていたようです。
さらにこの検証を書いている途中で以下の質問投稿が出てきました。
やはり横山智洋と名乗る人物のLINEグループに加入してしまい、Weastarグローバルマーケッツリミテッドの三上と名乗る人物が口座を作るように勧誘しているようです。また信用させる為でしょうが投資関係の書籍を配布しているようです。こうした書籍などの無料配布については他にも事例が確認されています。「雑記2」を参照してください。
ともかくこの質問に出てきたURLアドレスから表題のWeastarグローバルマーケッツリミテッドのサイトにアクセスしてみました。以下にまずサイト冒頭部の画像を示します。
▼Weastarグローバルマーケッツリミテッド (https://weastartop.com/jp/) [表示言語:中国語、英語、日本語]
このサイト冒頭部はこれまで本サイトで検証してきたサイトと似ているようには思われません。この部分に続いてはサイトの特長を9項目にまとめて説明している部分が出てきます。
この部分は全般に情報が不足している印象を受けます。例えば最後の9番目の項目に
>自由になるPAMM&MAMオペレーティングソフトウェア
とあります。運用を一任できるということのようですが取引の条件とか過去の実績といった具体的な情報がありません。
次いで6種類の取引対象の説明が出てきます。
「外国為替」「貴金属」「商品」「暗号通貨」「株式CFD」「株式指数」の6項目が取引対象として挙げられています。そしてそれぞれの項目に「もっと詳しき知る」と書かれたそれぞれの取引対象に関する説明があるサブページへのリンクが用意されています。それぞれ一応の説明はあるようなのですが、日本語の説明の文章は自動翻訳で用意したと思われるレベルでしばしば意味が不明です。例えば「外国為替」の説明の文章冒頭の文章、日本語版と英語版を以下に示します。
例えば日本語版で2つ目の文節の文章は以下のようになっています。
>Weastar Global Markets Ltd多くのトップレベルの液体サプライヤーの橋のテクノロジーに感謝します,
これでは殆ど意味が分かりません。特に「液体サプライヤー」は謎です。そこで英語版を見ると「液体サプライヤー」は「liquidity prividers」の誤訳であることが分かります。これは「流動性プロバイダー」あるいは意訳するなら「カバー先」という意味でしょう。
さらに取引できる通貨ペアの一覧表があるので一覧表の最初の部分と最後の部分を以下に抜粋します。
この部分にも翻訳としておかしな部分があります。例えば2番目のEURJPYはユーロ/円の通貨ペアですが「イェンに対するユーロ」と訳されています。ここに示していない部分では「円」と普通に訳している部分もありますが、「イェン」では意味が分かりません。さらに酷いのは下から3番目のUSDTRY (米ドル/トルコリラ) の通貨ペアを「米ドルは七面鳥を混ぜます」と訳している部分です。これでは本当に意味が分かりません。
ここまで示してきた部分ではこのWeastarグローバルマーケッツリミテッドのサイトと本サイトで検証してきたサイトと似ているように思われる部分は見つかりませんでした。しかし以下に示すWeastarグローバルマーケッツリミテッドのサイトの口座開設(登録)のページ (https://user.weastartop.com/register/fast) は明らかにこれまでに検証してきた中国系と思われるサイトの登録ページと酷似しています。
例えば以下は「検証46」で検証したSkyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp) のサイトの登録画面ですがWeastarグローバルマーケッツリミテッドの登録画面に非常によく似ています。
これも含めて以下のサイトの登録画面がWeastarグローバルマーケッツリミテッドの登録画面と非常によく似ていて同じテンプレート由来としか思われません。
「検証27」 gsfx (https://kraewd.com/en)
「検証27」 AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)
「検証27」 Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)
「検証33」 SHUN YUENリミテッド (http://shunyuenltd.com/jp)
「検証33」 WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp)
「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/)
「検証42」 ビッグアンクルリミテッド (https://www.biggloballtd.com/ja.html)
「検証46」 Skyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp)
「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド (https://www.allinltd.com/index2)
「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド (https://ethermacrocapital.com/)
「検証48」 Starekcoリミテッド (https://www.starekco.com/jp)
「検証48」 ビッグアンクルリミテッド (https://biggloballimited.com/jp)
「検証48」 Carrod セキュリティーズカンパニーリミテッド (https://carrodsecurities-ltd.com/jp)
「検証60」 Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)
「検証60」 Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp)
「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)
「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)
「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)
「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)
「検証62」 トレーディングウェブ (https://www.tradingwebpro.com/jap/index)
「検証62」 GMWリミテッド (https://www.gmw-limited.com/jp)
「検証62」 IGグローバルリミテッド (https://igglobal.co/jap/index)
「検証62」 コンセプトリミテッド トレードMT5 (https://newconcept-fx.com/index3.html)
「検証63」 LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)
「検証63」 FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/)
「検証66」 FTIコーポレーション グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp)
「検証66」 ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/)
「検証68」 外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/)
「検証68」 RHトレード (https://rhtradefx.com/jap/index)
「検証68」 Kaerm IM (https://www.kaermim.com/jap/index)
「検証68」 Tongliウェルスインコーポレーション (https://www.tongliwealth.com/jap/index)
「検証68」 BLOOMSマーケッツリミテッド (https://www.blmforex.com/jap/index)
「検証70」 YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/)
「検証78」 Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/)
「検証79」 DASANGJ (https://www.dasangj.com/jp)
サイト自体は特に似ていなくても登録画面だけでも同じテンプレート由来の可能性があるとなれば、やはり同じグループによるサイトの可能性が高いものと考えざるを得ません。
次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報は充分とは言い難いです。まず「お問い合わせ」というサブページが存在するので確認すると記されているのは以下に示したメールアドレスのみです。
>お問い合わせ
>郵便: info@weastartop.com
さらにサイトの脚注部分に以下のような記述があります。
記されている文章を以下に書き出します。
>Weastar Global Markets Ltd はグループ会社であり、権威ある監督を受けています。Weastar Global Markets Ltd 英国は全米先物協会 (NFA) の監督を受けています。監督番号0561011
>FLAT 43 PERKINS HOUSE WALLWOOD STREET,LONDON, ENGLAND, E14 7AH.に事務所を登録しています。
まず「グループ会社であり」と記されていますがどういったグループなのかこれでは分かりません。そして全米先物協会 (NFA) の監督を受けていますと書いてあって「監督番号 0561011」と書かれています。さらにイギリス・ロンドンの住所が記されていますが、
>事務所を登録しています。
という表現は微妙です。実際の住所ではなく、名目上の住所という印象を受けます。また電話番号の記載はありません。
ともかくこれらの記述の確認を試みました。まずNFAでライセンスを取得しているという件については例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から 「監督番号 0561011」の登録確認を試みたところ、出てきたのは以下に示しましたが「Weastar Global Markets Ltd」ではなく「Markets」が欠落した「Weastar Global Ltd」の情報です。
そして
>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)
>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)
と書かれています。これでは監督を受けているとは言えないでしょう。そもそも本サイトでは何度も同じことを書いていますが全米先物協会 (NFA) は金融ライセンスを管理する公的機関ではなく、先物取引のルール作りなどに関わる自主規制組織のようです。これは金融ライセンスと呼べるようなものではありません。
次にロンドンの住所についてですが、ロンドンに住所があるということはイギリスの法人登録があるのではないかと考えて探してみるとここでも「Weastar Global Markets Ltd」ではなく「Markets」が欠落した「Weastar Global Ltd」の法人登録です。
この法人登録情報を見ると法人登録の日付が2024年1月4日となっていて非常に新しいです。この検証を書いている2024年2月下旬時点で法人登録から2ヶ月も経過していません。業種は金融関係となっていて矛盾していません。そして住所は以下のようになっています。
>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH
この住所は本項で検証しているWeastarグローバルマーケッツリミテッドのサイトの脚注に記されていた住所に一致します。法人名が微妙に違うのは例えばイギリスとアメリカの法人はグループ会社の別法人ということなのかもしれませんが、このイギリスの法人登録と本項で検証しているWeastarグローバルマーケッツリミテッドのサイトはやはり関連していると考えるべきでしょう。
しかしこの法人登録上の住所は「検証13」以降の中国系と思われるサイトの検証で何度か登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。
「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証28」 ゴールデンレインインベストメント → 法人登録
「検証28」 Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録
「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド → 法人登録
「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録
「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド → 法人登録
「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド → 法人登録
「検証65」 ピークライン グローバル リミテッド → 法人登録
さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」の「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なEta (https://www.etausdc.com/#/home) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるEXTRAORDINARY COIN GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13480054) でもこの住所が法人登録上の住所として登録されていまし、金融関係とも思えない法人でこの住所と法人登録上の住所としている例もあるようです。これだけ多くの法人が同一住所に共存しているとは思えませんからこれはオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚と考えざるを得ません。 また同じ住所が法人登録上の住所として繰り返し使われているということはこれらのサイトの組織的繋がりの可能性を示唆するものでしょう。
またイギリスの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示したようになっています。
フィリピン国籍、フィリピン在住のSAMONTESA, Manny Salceという人物が秘書役とDirector (社長) を兼務するような形になっています。唯一の経営者がフィリピン国籍、フィリピン在住ではイギリスの法人登録は名目だけのもので実質的な事業実体はイギリス以外の国にある可能性を考えたくなります。
そこでさらにサイトのWho Is 情報を確認すると以下のようになっています。
まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年1月2日となっています。上で示したイギリスの法人登録の日付は2024年1月4日ですから2日ずれているだけです。このサイトとイギリスの法人登録はやはり対応している可能性が高いです。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者情報は以下のようになっています。
登録者名: ANOOP GOPI
登録者住所: Jawabarat Kab Tasikmalaya Kec Tanjungjaya DesCintajaya, Hang Lung Centre 2 20 Paterson Street, Kp.Cisonggom, 46184
電話番号: +62. 790696890
メールアドレス: Weastar3321245@outlook.com
非常に長い住所は検索しても実在の住所かどうかよく分からないのですがどうやらインドネシアの住所のようです。また電話番号も[+62]というインドネシアの国番号から始まっています。メールアドレスは無料登録できる「outlook.com」のフリーメールのアドレスのようです。
まとめると法人登録がイギリスで経営者はフィリピン国籍&フィリピン在住、そしてWho Is 情報では登録者の所在地がインドネシアということになります。どの情報も信頼出来るようには思われません。
改めて結論するまでもなくこのサイトの情報開示は極めて不充分、不適切です。記述内容の信頼性は低いものと考えざるを得ません。そして最初に引用したYahoo知恵袋への引用から「雑記2」で示した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口と一致するような形で勧誘が行われているとなれば極めて危険なサイトである可能性が濃厚です。このサイトでの投資は全く推奨できません。