検証12

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

本ページでは以下のサイトを検証します。検証項目は順次追加の予定です。


●JustForexGO (ジャストフォレックスゴー https://justforexgo.com/jp)

●JustForexGO (ジャストフォレックスゴー https://justforexgo.net/jp)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hfm.com/int/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hfmvn.pro/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.go-hf.com/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hftrade10.com/jp/)

●LONG ASIA (ロングアジア https://www.longasia.io/index.php/ja/)

●Bubinga (ブビンガ https://bubinga.com/ja)


まず以下の2つのジャストフォレックスゴーというサイトを検証します。

●JustForexGO (ジャストフォレックスゴー https://justforexgo.com/jp)

●JustForexGO (ジャストフォレックスゴー https://justforexgo.net/jp)

これは本サイトの姉妹サイトである仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価「検証135」で検証したJustForexGo (ジャストフォレックスゴー https://justforexgo.vip/#/home) という仮想通貨のマイニングで利益を出すという同名のサイトについて調べていて存在に気が付いたサイトです。マイニングのサイトは本項で検証するサイトからサイト名を盗用しているのかもしれません。そしてここで検証する2つのフォレックスゴーというサイトは互いに酷似しています。2つのサイトがどういう関係なのか、同じグループによるサイトならばどういう使い分けなのかよく分かりません。またこれらのサイトは検索してみるとリンクはしませんがアフィリエイト目的のサイトに以前に旧サイト「海外FX業者検証5」で検証したJustforex (ジャストフォレックス https://justforex.com/jp) というサイトの後継サイトであるという記述が見つかります。そこで以前に検証したジャストフォレックスのサイトにアクセスしてみると以下のようなエラーメッセージのページ (https://justmarkets.com/jp/404.html) に転送されました。

サイト名がJustforex (ジャストフォレックス) からJustMarkets (ジャストマーケッツ) に変更になっていますし、URLアドレスも「justforex.com」から「justmarkets.com」に変わっています。そして中央付近に以下のような記述があります。

>お客様がお探のページは存在しません。 移動された、名前が変更されたか、一時的に利用できない可能性があります。 そうでない場合は、間違った住所を入力しています。

意味が分かりませんが、ページが存在しないというエラーメッセージになっています。そしてこのジャストマーケッツのサイトのトップページ (https://justmarkets.com/) 冒頭のキャプを以下に示します。

尚、このジャストマーケッツのサイトはいきなりトップページにアクセスしようとしてもおそらく日本からのアクセスが拒否されるようです。しかしトップページではなくサブページ、例えば連絡先情報 (Contact Us) のサブページ (https://justmarkets.com/support/contact-information) にアクセスするとアクセス可能ですし、サブページからトップページに行くことも可能な設定になっているようです。

そしてこのジャストマーケッツのサイトは後述しますが、日本語表示には対応していません。ジャストフォレックスのサイトがジャストマーケッツに移行し、移行前は対応していた日本語に対応しなくなったということになります。なぜこうなったのか明確な理由は分かりませんが、令和2年 (2020年) 2月14日付で関東財務局からジャストフォレックスに対して無登録の違法業者であるとして警告が出たことと関係しているかもしれません。以下にその関東財務局から出た警告のキャプ画像を示します。

この警告への対応としてサイト名およびURLアドレスの変更、日本語に対応していたサイトを日本語非対応に変更ということが行われたと考えれば矛盾がないように思われます。そしてこのサイトを運営しているグループは日本在住の顧客を諦めたわけではなく、別に本項の検証対象である日本語対応のジャストフォレックスゴーというサイトを立ち上げたと考えればそれが事実かどうかは確認出来ませんが、辻褄は合うように思われるのです。

前置きが長くなりましたが、本項の検証対象である2つのジャストフォレックスゴーというサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

▼ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp)

▼ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp)

URLアドレスが異なる2つのジャストフォレックスゴーというサイトの冒頭部は互いに全く同じに見えます。さらによく見ると2つのジャストフォレックスゴーの冒頭部はジャストマーケッツ (https://justmarkets.com/) のサイトの冒頭部とも似ている部分があるようです。ジャストマーケッツのサイトは日本語に対応していないので2つのジャストフォレックスのサイトで英語表示を選択した状態のメニューバー部分を以下で比較します。以下にはジャストマーケッツ → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) の順でキャプ画像を並べます。

ジャストマーケッツのメニューバーにある「Copytrading (コピートレーディング)」という項目が2つのジャストフォレックスゴーのサイトで欠落しているだけで他は並び順まで含めて同じです。

さらに以下は言語選択画面の比較です。やはりジャストマーケッツ → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) の順でキャプ画像を並べます。

3つのサイトの表示言語の選択肢は英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、ウルドゥー語、ベンガル語、トルコ語、ヒンディー語、ペルシャ語、韓国語、ベトナム語、タイ語、アラビア語、インドネシア語、マレー語、中国語、香港語まで17言語が共通で2つのジャストフォレックスゴーのサイトでのみ18番目の選択肢として日本語が選択可能になっています。並び順まで同じですし、3つのサイトはこの表示言語選択メニューでも非常によく似ています。

さらに以下ではサイトの冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分を比較します。まずジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) の順で日本語版のキャプ画像を示します。

2つのジャストフォレックスゴーのサイトはこの部分でも全く同じです。さらにジャストマーケッツを含めた3つのサイトについて同じ部分の英語版のキャプ画像を以下に示します。ジャストマーケッツ → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) の順でキャプ画像を並べます。

ジャストマーケッツの場合はタイトルが

>6 REASONS TO TRADE ON FOREX WITH JUSTMARKETS

2つのジャストフォレックスゴーの場合はタイトルが

>6 REASONS TO TRADE ON FOREX WITH JUSTFOREXGO

になっている、つまりそれぞれのサイト名が含まれているという違いはありますが、それ以外の部分、6つの特長を説明している部分は全く同じです。

次に連絡先情報です。しかし開示されている情報は極めて限定されています。まず各サイトの「お問い合わせ先 (About Us)」のサブページに記されている連絡先情報についてジャストマーケッツ → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) → ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) の順で連絡先情報のキャプ画像を示します

いずれのサイトでも開示されている連絡先情報は極めて限定されています。まずサポート担当のメールアドレスが示されています。そして2つのジャストフォレックスゴーのサイトのメールアドレスは同じです。

ジャストマーケッツ: support@justmarkets.com

ジャストフォレックスゴー: support@justforexgo.net

2つのジャストフォレックスゴーのメールアドレスのドメイン名 (justforexgo.net) は表題2つ目のジャストフォレックスゴーのサイトのURLアドレス (https://justforexgo.net/jp) のドメイン名と一致しています。

それ以外に電話によるサポートが用意されているようですが電話番号が示されているのはジャストマーケッツの場合のみです。

>+248 4632027

この電話番号は[+248]というセーシェルの国番号から始まっています。

一方で2つのジャストフォレックスゴーのサイトでは電話番号は開示されておらず、連絡してくれればコールバック (ジャストフォレックス側から掛けてくる) というシステムになっています。電話番号を開示したくないとしか思われません。他にライブチャットが用意されているようですが、住所は全く示されていません。

さらにジャストマーケッツの場合のみですが脚注部分に運営会社の連絡先情報がまとめて示されています。

長いですが記述内容を以下に書き出します。

>JustMarkets is a trading name of the group of companies consisting of:

>Just Global Markets Ltd., registration number 8427198-1, address: Office 10, Floor 2, Vairam Building, Providence Industrial Estate, Providence, Mahe, Seychelles, a company regulated by the Seychelles Financial Services Authority (FSA) under a Securities Dealer License number SD088;

>JustMarkets Ltd, registration number HE 361312, address: 13/15 Grigori Afxentiou street, IDE IOANNOU COURT, Office 102, Mesa Geitonia, 4003, Limassol, Cyprus, authorized and regulated by the Cyprus Securities and Exchange Commission (CySEC) with license number 401/21;

>JGM International Pty Limited, registration number 700565, address: Law Partners House, Kumulu Highway, Port Vila, Vanuatu, authorized and regulated by the Vanuatu Financial Services Commission (VFSC).

>Just Global Markets (PTY) Ltd, registration number 2020/263432/07, address: 121 Beyers Naude, Roosevelt Park, Johannesburg, Gauteng, 2195, South Africa, authorized by the Financial Sector Conduct Authority (FSCA) in South Africa as a Financial Service Provider (FSP) with FSP number 51114.

>This website is owned and operated by Just Global Markets Ltd., which provides investment services. Copying any information on this website, as well as using JustMarkets Brand Characteristics, is allowed only with the express written permission of JustMarkets.

さらに以下はGoogle翻訳による日本語訳です。

>JustMarkets は、以下で構成される企業グループの商号です。

>Just Global Markets Ltd.、登録番号 8427198-1、住所: Office 10, Floor 2, Vairam Building, Providence Industrial Estate, Providence, Mahe, Seychelles、証券ディーラーライセンスに基づいてセイシェル金融サービス庁 (FSA) によって規制されている会社です。 番号SD088;

>JustMarkets Ltd、登録番号 HE 361312、住所: 13/15 Grigori Afxentiou street, IDE IOANNOU COURT, Office 102, Mesa Geitonia, 4003, Limassol, Cyprus、ライセンス番号 401 でキプロス証券取引委員会 (CySEC) によって認可および規制されています。 /21;

>JGM International Pty Limited、登録番号 700565、住所: Law Partners House, Kumulu Highway, Port Vila, Vanuatu、バヌアツ金融サービス委員会 (VFSC) によって認可および規制されています。

>Just Global Markets (PTY) Ltd、登録番号 2020/263432/07、住所: 121 Beyers Naude, Roosevelt Park, Johannesburg, Gauteng, 2195, South Africa、金融機関として南アフリカの金融セクター行為監視機構 (FSCA) によって認可されています。 FSP 番号 51114 のサービス プロバイダー (FSP)。

>このウェブサイトは、投資サービスを提供する Just Global Markets Ltd によって所有および運営されています。 この Web サイト上の情報のコピー、および JustMarkets のブランド特性の使用は、JustMarkets の書面による明示的な許可がある場合にのみ許可されます。

まとめるとこのジャストマーケッツというサイトは

Just Global Markets Ltd. (セーシェル)

JustMarkets Ltd (キプロス)

JGM International Pty Limited (バヌアツ)

Just Global Markets (PTY) Ltd (南アフリカ)

の4つの国の法人によって運営されている、4つの法人はそれぞれの国で金融ライセンスを取得しているという主張になっています。このジャストマーケッツというサイトは本項の検証対象である2つのジャストフォレックスゴーのサイトの関連サイトとして調べているだけなのでこれらのライセンスを全て確認する気にならないのですが、セーシェル、バヌアツといった租税回避地の法人についてはオフショア会社などと利用したペーパーカンパニーの可能性が高いですし、ライセンスについても審査基準が厳しいとは思えませんからその信頼性を高める強力な材料とはなりません。とにかくジャストマーケッツについては4つの国で法人登録と金融ライセンスを得ているという主張です。

一方で問題は本項の検証対象で2つのジャストフォレックスゴーのサイトの場合です。ジャストフォレックスゴーのサイトの場合には既に示したように「お問い合わせ」のページにメールアドレスがあるだけですし、ジャストマーケッツのサイトで連絡先&ライセンス情報が記されている脚注部分を見ても何の情報もありません。

2つのジャストフォレックスゴーのサイトの連絡先情報がメールアドレスだけでは話にならないのでサイトのWho Is 情報も確認しました。すると表題2番目のジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.net/jp) のWho Is 情報の場合には登録者に関する情報が何も記されていませんでしたが、表題最初のジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) の場合にはそれらしき情報が記されていることが分かりました。以下にキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日 (Creation Date) は2018年11月21日、アップデート日が2022年10月3日となっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者情報は以下のようになっています。

登録者名:JF Global Limited

登録者所属機関名:JF Global Limited

住所:Suite 305, Griffith Corporate Centre, Beachmont, Kingstown, VC0100, VC (Saint Vincent and the Grenadines)

電話番号:[+371] 67881243

一応、住所や電話番号といった連絡先情報が記されているのですが、まず電話番号は [+371]という国番号から始まっています。これは国番号のリストを調べるとバルト三国の1つであるラトビアの国番号です。一方で住所はカリブ海に浮かぶ島国であるセントビンセント・グレナディーンです。電話番号と住所が矛盾しているのです。

さらにこのセントビンセント・グレナディーンの住所は一連の検証でしばしば登場している住所でもあります。これは具体的にはのキャプに示したWILFRED SERVICES LTD (https://www.wilfredinternationalservices.com/) というオフショア会社の住所に部屋番号 (Suite 305) まで完全に 一致します。そして住所の一部になっているGriffith Corporate Centre (https://griffithcorporatecentre.com/) もシェアオフィス / バーチャルオフィス業者であり、WILFRED SERVICES LTDはその一角に入居している店子という状況なのですが、Griffith Corporate Centre からWILFRED SERVICES LTDについて非常に多くの問い合わせや苦情が寄せられているという告知が出ています。以下にその告知の冒頭部を示します。

「Suite 305」を間借りしているWILFRED SERVICES LTDはGriffith Corporate Centreとは別組織だから抗議したいならばWILFRED SERVICES LTDに直接言ってくれという主張なのですが、抗議が多発していることを知りながら少なくともこの警告が出ている2020年6月1日以降、かなりの長期間に渡って間借りを許しているGriffith Corporate Centreも自分たちの利益を優先していて同罪としか思えません。ともかくこのセントヴィンセント・グレナディーンの住所にジャストフォレックスゴーの運営会社である「JF Global Limited」が実在するとは全く思えません。

尚、このWILFRED SERVICES LTDの住所を所在地としているサイトとしては以下が確認されています。

「検証2」 BDFX (http://www.bd-fx.com/jp/)

「検証4」 フォレックスランド https://www.forexland-fx.com/ja/)

「検証9」 アメージングティック (https://www.amazingtick.com/amt/ja/)

「検証21」 スパークグローバルリミテッド (https://japanese.sglfd.com/index.html)

「検証59」 モガFX (https://www.mogafx.com/)

「検証60」 IFSマーケッツ (https://ifsmarkets.vc/)

さらに以下で検証しているHFマーケッツの運営会社であるHF Markets (SV) Ltdやこれも以下で検証しているブビンガ (https://bubinga.com/ja) の支社の所在地がこの住所になっています。

表題2番目のジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) のWho Is 情報についても確認しましたが登録者に関する情報は何も記されていません。サイトの登録・開設日は2022年9月12日になっています。

さらに2つのジャストフォレックスゴーのサイトには金融ライセンスに関する記述が全く見当たりません。いずれのサイトも日本で金融ライセンスを取得していないだけでなく、いずれの国でも全く金融ライセンスを取得していない無登録の違法業者ということになるものと思われます。

所在地情報が全く不明、金融ライセンスも取得していない、そもそも似たようなサイトが複数存在しているという異様な状況にあるサイトが信頼できるサイトとは全く思えません。このサイトでの投資は推奨できません。


※付記1

さらに同じグループによると思われるサイトが2つ見つかってきました。いずれも日本語表示には対応していないので日本人向けに勧誘が行われるかどうかは疑問ですがサイト冒頭部のキャプとURLアドレスを以下に示します。

▼Justmarkets (ジャストマーケッツ https://justmarkets.eu/)

▼Justmarkets (ジャストマーケッツ https://justmarkets.asia/)

※付記2

2023年10月25日付でジャストフォレックスゴーについても関東財務局から違法な無登録業者であるとして警告が出ました。


●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hfm.com/int/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hfmvn.pro/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.go-hf.com/jp/)

●HF MARKETS (HFマーケッツ https://www.hftrade10.com/jp/)

どういう棲み分けなのか分からないのですが、連絡先情報なども共通の同じグループによると思われるサイトが少なくとも4つあるのでまとめて検証します。実際にはこれら4つのサイトは互いにURLアドレスが違うだけで全く同じに見えるので特にアクセス数が最も多い最初のHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) を主な検証対象とします。

そして最初のHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) はHot Forex (ホットフォレックス https://www.hotforex.com/sv/jp/) というサイトを引き継いだサイトです。現在でもホットフォレックスのURLアドレスにアクセスするとHFマーケッツのサイト (https://www.hfm.com/int/jp/) にリダイレクトされるのでホットフォレックスの後継サイトであることが分かります。以下は改称前の2021年11月に取得したホットフォレックスのサイトのサイト冒頭部の画像です。日本語を含む多言語に対応したサイトであったことが分かります。

このホットフォレックスのサイトには以下の金融ライセンスを取得しているという主張が示されていました。

同じHFMarketsの4つの法人がセントビンセント・グレナディーン、キプロス、モーリシャス、南アフリカの4ヵ国で金融ライセンスを取得しているという主張になっています。

しかし日本の金融庁では金融ライセンスを取得しておらず、以下に示したように金融庁/関東財務局から2017年 (平成29年) 8月31日付で無登録の違法業者であるとして警告が出ています。

>サービスの名称は「HotForex」であるとなっていてこの警告が出された2017年 (平成29年) 8月31日時点でHot Forex (ホットフォレックス https://www.hotforex.com/sv/jp/) というサイトが稼働していたことが確認されます。

さらに以下は2016年8月19日付でキプロスの金融ライセンスを管理しているCYPRUS SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION (CESEC) から出されていたHF Markets (Europe) Ltdに対する罰金の通告です。罰金額は10万5000ユーロとかなりの高額ですが、何があって罰金が科されることになったのかは不明です。

こうした処分が「Hot Forex (ホットフォレックス)」というサイトを閉鎖して代わりに運営法人名と同じHF MARKETS (HFマーケッツ) というサイトを立ち上げることになったことに関係しているのかもしれません。

とにかく表題の4つのHF MARKETS (HFマーケッツ) というサイトについてまずはサイト冒頭部の画像を順に示します。

▼HFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/)

▼HFマーケッツ (https://www.hfmvn.pro/jp/)

▼HFマーケッツ (https://www.go-hf.com/jp/)

▼HFマーケッツ (https://www.hftrade10.com/jp/)

さらに以下は言語選択メニューの比較です。まず左下がHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/)、右下がHFマーケッツ (https://www.hfmvn.pro/jp/) の言語選択メニューです

さらに左下が表題3番目のHFマーケッツ (https://www.go-hf.com/jp/)、右下が表題4番目のHFマーケッツ (https://www.hftrade10.com/jp/) の言語選択メニューです。

4つのHFマーケッツに共通して英語、韓国語、アラビア語、マレー語、ベンガル語、タガログ語、中国語、ポルトガル語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、タイ語、フランス語、ベトナム語、インドネシア語、香港語、イタリア語、ウルドゥ語、日本語、ヒンディー語という20言語に対応しています。

次いで各サイトの登録画面を表題と同じ順で示していきます。

▼HFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/)

登録画面:https://register.hfm.com/int/jp/new-live-account

この登録画面でも4つのHFマーケッツのサイトは互いに全く同じに見えます。

さらにトップページに戻って以下では「2010年以降当社成功を裏付ける数字」と題された顧客数などを示すとともに取引対象を説明している部分を相互比較します。やはり表題と同じ順、HFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) → HFマーケッツ (https://www.hfmvn.pro/jp/) → HFマーケッツ (https://www.go-hf.com/jp/) → HFマーケッツ (https://www.hftrade10.com/jp/) という順で4枚の画像を示します。

この部分でも4つのHFマーケッツのサイトは互いに全く同じに見えます。顧客口座の数が250万、顧客入金額が20億ドルといった数字が書かれていますがこれらの数字は各サイトそれぞれでの数字なのか、これら少なくとも4つのサイトを合計した数字なのか分かりません。取引対象としてはFX、コモディティ、株式、株価指数の4項目が挙げられています。

次に示すのは「信頼されグローバルな受賞多数」と題された部分です。この部分でも4つのHFマーケッツのサイトは全く同じなので以下には表題最初のHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) の画像を代表して示します。

>60を超える業界アワードを受賞とありますが、何時、誰がHFマーケッツに業界アワードを授与したのか全く情報がありません。実際に受賞歴があるのか全く確認出来ません。

次にサイトの脚注の連絡先情報や法人登録などの情報が記されている部分の画像を示します。この部分でも4つのHFマーケッツのサイトは互いに全く同じなので以下には代表して表題最初のHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) の画像を示します。

記述の一部を抜粋して以下に書き出します。

>お問合せ

>backofficeasia@hfm.com

>+44-203 097 85 71

>ライブ・サポート


>法律:HF Markets (SV) Ltdは、登録番号22747 IBC 2015の国際事業会社としてセントビンセントおよびグレナディーン諸島で法人化されています。

>当ウェブサイトの運営及びコンテンツ提供は、下記の会社を含むHF Markets Groupが行っています:

>HF Markets (SV) Ltd、法人登録番号22747 IBC 2015、登録住所Suite 305, Griffith Corporate Centre, P.O.Box 1510, Beachmont Kingstown, St. Vincent and the Grenadines。

>HF Markets SA (PTY) Ltd、法人登録番号2015/341406/07、登録住所Katherine & West Suite 18 Second floor 114 West Street Sandton, Johannesburg 2031。

>HF Markets (Seychelles) Ltd、法人登録番号8419176-1、登録住所Room S203A, Second Floor, Orion Complex, Victoria, Mahe, Republic of Seychelles。

>HF Markets Fintech Services Ltd、法人登録番号ΗΕ 348222、登録住所Spyrou Kyprianou 50, Irida 3 Tower 7th Floor, Larnaca 6057, Cyprus。


最初の「お問い合わせ」と題して連絡先情報が示されていますが、示されているのはメールアドレスと[+44]というイギリスの国番号から始まる電話番号だけで住所は示されていません。電話番号がイギリスの国番号から始まっているということでイギリスの法人登録を探してみましたがそれらしい登録が見つかりません。イギリスの法人登録を検索できるサイトで「HF Markets」を検索してみると「HF」「MARKETS」を法人名に含む法人登録が以下の5件見つかります。

HF MARKETS (UK) LIMITED (会社番号:11118651)

法人登録:2017年12月19日

HF MARKETS SOLUTION LTD (会社番号:11415190)

法人登録:2018年6月14日

法人解散: 2020年9月29日

HF MARKETS GROUP LIMITED (会社番号:11286659)

法人登録:2018年4月3日

法人解散:2019年9月10日

HF MARKETS UK LTD (会社番号:07203315)

法人登録:2010年3月15日

法人解散:2016年7月5日

HF PRIVATE MARKETS LIMITED (会社番号:13379800)

法人登録:2021年5月6日

しかしこれら5件の中で3件は既に法人が解散になっています。残りは最初のHF MARKETS (UK) LIMITED (会社番号:11118651)と最後のHF PRIVATE MARKETS LIMITED (会社番号:13379800)2件ですが、上で説明したようにHFマーケッツの前身であるホットフォレックスと運営会社のHF Markets (SV) に対しては金融庁/関東財務局から2017年 (平成29年) 8月31日付で無登録の違法業者であるとして警告が出ています。2017年8月31日時点で法人が存在していたはずということになると思われ、この条件に合致する法人登録は1件もありません。

次に法人登録に関してですが、セントビンセント・グレナディーン、南アフリカ、セーシェル、キプロスの4ヵ国で法人登録があると主張しているようです。それぞれ確認を試みました。

まずセントビンセント・グレナディーンについてですが、

>Suite 305, Griffith Corporate Centre, P.O.Box 1510, Beachmont Kingstown, St. Vincent and the Grenadines

という登録住所は本サイトの検証で何度も登場している住所であり、上で検証したジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) の検証でも説明したように右に示したWILFRED SERVICES LTD (https://www.wilfredinternationalservices.com/) というオフショア会社の住所に部屋番号 (Suite 305) まで完全に 一致します。そして住所の一部になっているGriffith Corporate Centre (https://griffithcorporatecentre.com/) もシェアオフィス / バーチャルオフィス業者であり、WILFRED SERVICES LTDはその一角に入居している店子という状況なのですが、Griffith Corporate Centre からWILFRED SERVICES LTDについて非常に多くの問い合わせや苦情が寄せられているという告知が出ています。

要するにこの住所は明らかに架空住所であるだけでなく、詐欺などに頻繁に利用されている実態があるものと考えられます。同じWILFRED SERVICES LTDの住所を所在地としているFX業者のリストは上のジャストフォレックスゴーの検証の中でまとめてありますから参照してください。この住所にHF Markets (SV) Ltdが実在する可能性は極めて低いものと考えられます。尚、繰り返し引用していますが、セントビンセント・グレナディーンのFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA) はバイナリーオプション業者やFX業者に金融ライセンスは与えないという告知を出しています。セントビンセント・グレナディーンで金融ライセンスを取得している可能性はないものと考えられます。

次に南アフリカの登録住所 (Katherine & West Suite 18 Second floor 114 West Street Sandton, Johannesburg 2031) と法人登録番号2015/341406/07について確認を試みました。住所は南アフリカ最大の都市であるヨハネスブルクの実在の住所であることは確かなようですが、この住所にHF Markets SA (PTY) Ltdが実在するかどうかは確認出来ませんでした。南アフリカの法人登録情報に関しても情報を確認出来るサイトが見つかりませんでした。しかし一方で南アフリカの金融ライセンスを管理しているというFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探して「HF Markets SA (PTY) Ltd」を検索すると確かに以下の画像に示した金融ライセンス情報を確認することが出来ました。

登録の日付は2016年2月9日となっています。

法人登録は確認出来なかったもの相当すると思われる金融ライセンス情報は見つかったことになります。また南アフリカの拠点の電話番号 (087 288 5495) が明らかになりました。

次にセーシェルの法人登録ですが調べてみると南アフリカの場合と同じで金融ライセンスの方が見つかってきました。セーシェルの金融ライセンスを管理しているFinancial Services Authority Seychelles (FSA https://fsaseychelles.sc/) のサイトにある「Capital Markets」のページの「Securities Dealer」のリストの一部を以下に示します。赤枠で囲った部分に「HF Markets (Seychelles) Ltd」の情報が確認出来ます。

開示されている情報を以下に書き出します。

住所: Unit C, F28, Eden Plaza, Eden Island, Seychelles

電話番号: +248 4346123

メールアドレス: legal@hfm.com

ウェブサイト: https://www.hfm.com/sc/en/

 代表者: Mr. Arnaldo Antao

住所、電話番号、メールアドレスといった連絡先情報が開示されていますが、この住所はサイトの脚注に記されていた以下の「登録住所」とは全く異なる住所です。

>Room S203A, Second Floor, Orion Complex, Victoria, Mahe, Republic of Seychelles。

さらに新たに出てきた住所 (Unit C, F28, Eden Plaza, Eden Island, Seychelles) について調べてみると住所になっている「Eden Plaza」がショッピングモールであることが分かりました。さらにこのEden Plazaのウェブサイト (https://www.edenplaza.sc/) にある入居店舗リストやマップから「F28」の入居者を調べることが出来ました。「F28」に入居しているのは以下に示したTrop-Xという取引所であることが判明しました。

上の画像の左側、「Shop Number」というのがEden Plazaの中の区画番号で「F28」の入居者がTrop-Xであることが確認されます。残念ながらこの「Trop-X」の公式サイトが見つからないのですが、業務内容はSecurities Exchange (証券取引所) となっています。いずれにしろこの住所に「HF Markets (Seychelles) Ltd」が実在するとは思えません。

最後に「HF Markets Fintech Services Ltd」がキプロスで法人登録しているという件ですが、この「HF Markets Fintech Services Ltd」を探すと対応すると思われる以下に冒頭部の画像を示したサイト (https://hf-fintech.com/index.html) が見つかってきました。

このサイトに記されている連絡先情報を以下に示しますが本項で検証している4つのサイトの脚注部分に記されているキプロスの法人登録の登録上の住所

>HF Markets Fintech Services Ltd、法人登録番号ΗΕ 348222、登録住所Spyrou Kyprianou 50, Irida 3 Tower 7th Floor, Larnaca 6057, Cyprus。

と合致しています。電話番号 (+357 25267201) はキプロスの国番号から始まっています。

しかしこの「HF Markets Fintech Services Ltd」サイト (https://hf-fintech.com/index.html) は非常に情報の少ないサイトで個人投資家が口座を開設するようなサイトとは思えません。「HF Markets Fintech Services Ltd」というサイト名 (法人名) からしてもHFマーケッツのグループ企業であっても技術的な部分を担う法人という印象を持ちます。

そして既に上で書いたように2016年8月キプロスの金融ライセンスを管理しているCYPRUS SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION (CESEC) からHF Markets (Europe) Ltdに対して罰金の通告が出されたという件を書きましたが、確認してみると今でもCySECからHF Markets (Europe) Ltdへの金融ライセンスは有効となっています。以下がCySECのサイトにあるHF Markets (Europe) Ltdの金融ライセンス情報です。

登録の日付は2012年11月20日となっており、住所はHF Markets Fintech Services Ltdと同じ住所 (Spyrou Kyprianou 50, Irida 3 Tower 7th Floor, Larnaca 6057, Cyprus) となっています。但しこのライセンス情報で非常に気になるのは上の画像の最後に出てくる「Approved Domains」という項目です。このライセンスで登録されているHFマーケッツのURLアドレスは以下の2つであるということです。

>www.hfeu.com

>https://www.hfaffiliates.com/eu/en/index.html

しかしこれら2つのURLアドレスにアクセスしてみると前者は本項で検証している表題最初のサイト (https://www.hfm.com/int/jp/) にリダイレクトされます。 また2番目のサイトについても表題最初のサイト (https://www.hfm.com/int/jp/) に対応すると思われるアフィリエイトのサイト (https://affiliates.hfm.com/int/jp/) にリダイレクトされます。 欧州圏外からアクセスするとリダイレクトされる設定になっているのではないかと思われます。ともかくこのキプロスの金融ライセンスでは承認されているドメイン名が限定されていて本項で検証している4つのサイトはカバーされていないことになります。

そもそも本項で検証している4つのサイトの脚注に記されているのは法人登録情報だけで金融ライセンスに関する記述はありません。これはよく考えると異様です。法人登録情報よりも金融ライセンスの情報の方が信頼性を評価するのによほど重要のはずだからです。またセントビンセント・グレナディーン、南アフリカ、セーシェル、キプロスの4ヵ国の法人登録の中で特に最初のセントビンセント・グレナディーンの法人登録を強調していますが、このセントビンセント・グレナディーンの住所は間違いなくオフショア会社を利用した架空住所と考えられます。また3番目のセーシェルの住所についても架空住所の疑いが非常に濃厚です。また拠点が4つあるとされているのに開示されている電話番号は1つだけでしかもイギリスの国番号から始まっているという状況も明らかにおかしいです。

住所などに関しては例によって各サイトのWho Is 情報も確認しました。以下は表題最初のHFマーケッツ (https://www.hfm.com/int/jp/) のWho Is 情報の画像です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は1993年10月12日とかなり古いです。また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どの項目が非開示で大まかな住所とメールアドレスが開示されているだけでしかもメールアドレス (info@domain-contact.org) がHFマーケッツのものとは思えないメールアドレスなので直接の運営者の情報ではない可能性が高いですが、住所はニュージーランドのオークランドとなっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地

HFマーケッツ (www.hfm.com/) 1993年10月12日 ニュージーランドオークランド

HFマーケッツ (www.hfmvn.pro/) 2023年7月10日 ニュージーランド・オークランド

HFマーケッツ (www.go-hf.com/) 2020年9月29日 ニュージーランド・オークランド

HFマーケッツ (www.hftrade10.com/) 2021年5月4日 ニュージーランド・オークランド

サイトの登録・開設日は最初のHFマーケッツ (www.hfm.com/)だけが1993年とかなり古いですが、他の3つのサイトは全て2020年以降の開設です。登録者所在地はいずれもニュージーランドのオークランドとなっていますが、これは登録者の実際の住所ではない可能性が高いです。

ちなみにこれら4つのHFマーケッツのサイトへのアクセス状況も調べてみましたが以下に示した最初のHFマーケッツ (www.hfm.com/) へのアクセス数が突出して多いようです。

一日当たりの独立訪問者数は65798人、月間のアクセス数は199万回といった数字になっています。2番目にアクセスが多いのは表題2番目のHFマーケッツ (www.hfmvn.pro/) で1日当たりの独立訪問者数が4100人ほど、他の2つのHFマーケッツのサイトは1日当たりの独立訪問者数が数十人の単位で圧倒的に少ないです。

尚、最もアクセスが多い最初のHFマーケッツ (www.hfm.com/) へのアクセスの内、以下に示したように約10%が日本からのアクセスとなっています。

4つのHTマーケッツのサイトの情報開示は明らかに不充分、不適切ですし、信頼性もかなり疑わしいです。そもそもURLアドレス以外は基本的に全く同じサイトが少なくとも4つ存在するという時点で不審を感じざるを得ません。

これらのサイトでの投資は基本的に推奨できません。


※付記

HFマーケッツのデザインや文章を盗用したと思われるファーストトレード、DCNフォレックス、YZZキャピタルというサイトが見つかってきました。おそらくHFマーケッツを運営するグループとは別個の中国系と思われる詐欺グループによるサイトだと思われますが、「検証79」で検証しているので参照してください。


●LONG ASIA (ロングアジア https://www.longasia.io/index.php/ja/)

Yahoo知恵袋に複数の質問投稿が出てきたサイトでインスタグラムでかなりの数のフォロワーを抱える「インフルエンサー」が勧誘を行っているようです。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用していきます。

2024年6月4日投稿

この質問投稿はこれだけの内容しかありませんが。回答が締め切られる1週間後までの間に上の画像でも確認出来るように実に35件もの回答が寄せられています。それら35件の回答を読んでいくとどうやら複数のインフルエンサーから同時並行で勧誘があったようです。35件もの回答があったことから非常に多くの人がインスタグラム経由で投資の勧誘を受けたものと考えられます。幾つかの回答を引用します。

「Y子さん」「home_de_restaurant」「sweets.recipe」といった複数のインスタグラムアカウントで同時並行的に勧誘が行われているようです。さらに以下の返信投稿からかなり詳しい状況が分かります。かなり長いですが引用します。

勧誘を行っているインスタグラムのアカウントは当初は料理レシピ、旅行、インテリアなど投資とは無関係の事柄に関するアカウントだったようです。レシピなどを取り上げていたアカウントだったということで主婦など女性を主な勧誘の標的にしている可能性が高いように思います。その後、配偶者と破局して離婚することになったと報告する一方で高級な自動車、時計、マンションなどの購入、豪華な海外旅行などを報告して経済的に非常に豊かであることを見せつけるような投稿を繰り返していたようです。キラキラ生活を見せつけるのは投資詐欺でよくある勧誘の手口に一致するように思われます。そしてフォロワーが経済的に豊かな理由を問うと投資で成功していてノウハウを教えてもよいということでLINEの登録を呼びかけてきたようです。そしてLINEに登録して勧められた投資先が本項の検証対象であるロングアジアだったようです。誰にでもロングアジアを推奨するのではなく、関心を持ってLINEに登録した人にのみ推奨する投資先としてロングアジアを紹介するというやり方にも危険な臭いを感じます。

この回答者はその他この件が怪しいと感じる理由を多数列挙していますが3つのインスタグラムの主が同じ時期に配偶者に裏切られて離婚し、いずれも投資で大儲けしていてロングアジアでの投資を勧誘するという経緯は偶然ではないと感じているようです。インスタグラムの投稿者が自称する経緯などは勧誘の為に設定された作り話である可能性を疑いたくなるという意見には直接当該のインスタグラムを見ていなくても同意したくなります。さらに入金先としてセブンラッキーという法人 (?) 名義の銀行口座を指定されたようですが、その口座が入金の度に変更されるという点にも疑念を感じざるを得ません。

それ以外の海外サイトでの評判とか連絡先情報などに関する指摘については後述することにします。

さらに最初の知恵袋質問への回答の引用を続けます。

この回答者は「N子さん」の勧誘に応じて入金してしまい、この知恵袋の投稿を見て詐欺の可能性に気づき、慌てて出金を試みたけれども出金できなかったようです。「N子さん」と連絡を取って出金方法を教わり、再度出金を試みているようですが、出金できたかどうかは不明です。

次はまた別個のYahoo知恵袋への質問投稿です。但し投稿日は上で引用した質問投稿と同じ2024年6月4日です。

2024年6月4日投稿

この質問の投稿者もインスタグラム経由でロングアジアでの投資を勧められたようです。この質問に出てくるsukatto.yomeko名義のインスタグラムアカウントの冒頭部を以下に示します。義母との関係性を漫画にして投稿しているアカウントのようです。

この質問にはロングアジアのサイトの (ログイン画面の) URLアドレスが示されています。そして回答者はX (旧Twitter) にロングアジアについての疑惑を指摘する投稿があることを勧誘してきた人物に伝えたところ、連絡が途絶えたようです。

2024年6月14日投稿

この質問の投稿者は「Y子さん」によるロングアジアでの投資勧誘に応じて入金してしまい、知恵袋での疑惑の指摘を見て出金を試みたものの出金できていないようです。

かなり多くの人がインスタグラム経由でロングアジアでの投資を勧誘され、一部の人は実際に入金してしまっているようです。勧誘の経緯には幾つもの疑わしい点があり、詐欺を疑う声がかなり出ているということは間違いないものと考えます。

とにかくこれらの投稿に出てきたロングアジアのサイトについて検証することにしました。まずサイト冒頭の画像から示します。

▼ロングアジア (https://www.longasia.io/index.php/ja/) [表示言語:日本語、英語]

>取引サポート保険

>2023年9月27日から開始します。詳細についてはお問い合わせください。

と書いてありますが「取引サポート保険」が何を意味するのか分かりません。また「2023年9月27日から開始」とありますが、後述するようにこのサイトのWho Is 情報によればこのサイトが登録・開設されたのは2023年11月1日となっています。「2023年9月27日」以前に開設されたサイトではありません。どういうことなのか分かりません。上の画像の下端にはEUR/USDなどリアルタイムの為替相場情報が示されているようです。

また上の画像の右上には表示言語の選択肢が示されていますが、英語と日本語のみに対応のようです。関連して以下は登録画面 (https://member.longasia.io/Account/IndividualRegistration) の画像です。

この登録画面についても右上に表示言語の選択肢が示されていますがやはり対応言語は英語と日本語だけです。一方で上の画像の左半分に示されているロングアジアのロゴの部分を拡大してみます。

日本語の「長」という漢字に対応すると思われる「长」という字、日本語の「団」という漢字に対応すると思われる「团」という字はいずれも中国語の簡体字と思われます。「亚」という漢字も調べてみると「アジア(亜細亜)」の「亜」に対応する中国語の簡体字のようです。ロングアジアのサイトは英語と日本語にしか対応していないことを示しましたが、なぜ中国語の簡体字の活字が出てくるのか分かりません。このサイトを立ち上げているのは中国系のグループなのかもしれません。


トップページに戻って冒頭部に続いては「ロングアジアを使用する理由」と題されたサイトの特長を説明している部分が出てきます。以下に画像を示します。

左端の「取引」という項目と右端の「お客様向け」という項目に記されている文章を書き出します。

>取引

>FX、株式、指数などの国際市場にアクセスします。

>あなたの経験に基づいて、最適なアカウントを選択してください。


>お客様向け

>世界的に規制されている完全に分離されたファンド。

>速くて安全な支払い方法。

>150 か国以上に 400 万人の顧客がいます。


特に気になる部分を太字で強調しました。まず

>150 か国以上に 400 万人の顧客がいます。

という記述についてですが既に説明したようにこのロングアジアのサイトは英語と日本語にしか対応していません。150ヵ国以上に400万人以上の顧客が本当にいるならもっと多くの言語表示に対応していてしかるべきでしょう。また後述しますがこのロングアジアのサイトへのアクセスは非常に少ないようでとてもではありませんが400万人以上の顧客がいるとは思えません。

次に

>FX、株式、指数などの国際市場にアクセスします。

という記述についてですが取引対象については「サービス一覧」というサブページにも説明があって「外国為替」「貴金属」「インデックスCDF」「スポット商品 (コモディティ)」「暗号通貨」の5項目が挙げられています。

しかし、このロングアジアのサイトを見回しても取引対象についてこれ以上の具体的な情報がありません。例えばFXなら取引出来る通貨ペアの種類とか取引単位、スプレッドやスワップ金利などの情報が示されているべきでしょう。しかしロングアジアのサイトには取引できる通貨ペアのリストさえ見当たりません。サブページにのみ記述がある「暗号通貨」という項目についても関係する記述は以下の画像に示した文章だけで取引可能な暗号通貨 (仮想通貨) のリストさえありません。

どう考えても情報不足なのですが、このロングアジアのサイトのメニューバーにある「取引」という項目の中に「MAM」と題されたサブページへのリンクがあります。そのサブページの冒頭の記述を以下に示します。

MAMというのはMulti Account Manager (マルチアカウントマネージャー) の意味と思われ、要するに運用を誰かに委ねてしまう口座のこと思われます。しかしここに記されているパブリックMAMとプライベートMAMの説明がよく分かりません。またMAM口座については過去の運用成績が非常に気になるところですが全く情報がありません。

次に連絡先情報や金融ライセンス情報を探しました。まずサイトの脚注部分に以下の画像に示した記述があります。

>LONG ASIA GROUP NZ LIMITED,

>登録番号: 3753043,

>NZBN: 9429030748231


>登録住所: 70 Prospect Terrace, Mount Eden, Auckland, 1024, NZ

>の物理住所: 3 Storey Shophouses on L19545, Level 2, SL 11 Jln Stutong, 93350, Kuching, Sarawak, Malaysia

>Eメール: support@longasia.io

>電話番号: +6082-687 445

>営業時間: NZST 10.00 ? 17.00

まずニュージーランドの法人登録情報が書いてあり、次いでニュージーランドとマレーシアの住所、メールアドレス、[+60]というマレーシアの国番号から始まる電話番号が書いてあります。ニュージーランドの住所に対応すると思われるニュージーランドの電話番号は記載されていません。

さらに「お問い合わせ」のサブページにはまた別のニュージーランドの住所が示されています。

>ニュージーランド本部

>LEVEL 3, 60 COOK STREET, AUCKLAND CENTRAL, AUCKLAND, New Zealand 1010

さらにロングアジアのサイトには「会社概要」というサブページがあるので当然連絡先情報とか金融ライセンスに関する情報が示されているのだろうと考えたのですが以下に示したように2012年に設立された証券会社であるというだけの情報しかありません。

とにかくまずはニュージーランドの法人登録情報から調べてみました。以下に探してきたニュージーランドの法人登録情報を示します。

活字が小さいので以下に一部の情報を整理して書き出します。

>LONG ASIA GROUP NZ LIMITED (3753043) Registered

>KAISER BROKERS GROUP LIMITED (from 15 3月 2012 to 28 3月 2017)


まず「Show previous names」という部分をクリックすると出てくるのですが、この法人の名称は法人が設立された当初の2012年3月15日~2017年3月28日まで約2年間は「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」であり、その後に現在のLONG ASIA GROUP NZ LIMITEDに改称していることが分かります。さらに引用を続けます。


>Company number (会社番号): 3753043

>NZBN (法人番号): 9429030748231

>Incorporation Date (設立日時): 27 3月 2012 (2012年3月27日)

>Registered Office (登録住所): 70b Prospect Terrace, Mount Eden, Auckland, 1024 , New Zealand

>Directors (経営者): Nanyi GONG

>Trading Name(s) (商号): LONG ASIA GROUPS

>Website(s) (ウェブサイト): No website


Company number (会社番号)、NZBN (法人番号)、登録住所はロングアジアのサイトの脚注に記されていた番号や登録住所と一致しているのでこれがロングアジアのニュージーランドにおける法人登録情報で間違いありません。法人の設立は2021年3月27日付となっていてロングアジアのサイトの会社概要に記されていた

>2012年に設立された

という記述に合致します。但し法人名が「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」であった期間 (2012年3月15日~2017年3月28日) と法人の設立の日付 (2012年3月27日) が12日間ずれています。どういうことなのか分かりません。さらに違和感があるのはウェブサイトがないということになっていることです。

ともかくまずはこの法人登録情報に記されている住所 (70b Prospect Terrace, Mount Eden, Auckland, 1024 , New Zealand) について調べてみると普通の一軒家の住所になっているようです。 以下は不動産業者のサイトで見つけたこの住所にある一軒家の画像です。

寝室が5つ、バスルームが3つという豪邸と言ってもよいような一軒家になっており、金融機関のオフィスになっているとは思えません。

さらに気になるのは経営者情報です。現在の経営者はNanyi GONGという人物になっていますが、「Show History」という部分をクリックすると出てくる過去の経営者情報を見ると頻繁に交代していて現在の経営者は9代目であることが分かります。経営者名、在任期間、住所を整理して書き出します。

▼初代

経営者名: Qiongyao CHEN (陳)取締役同意証明書

在任期間: 2012年3月27日~2012年4月3日

住所: Level 6, Dongguan Venture Building, Jiangnan Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang Province, 310053 , China (中国・浙江省杭州市浜江区)

▼2代

経営者名: Jasen HOO (候) → 取締役同意証明書

在任期間: 2012年4月3日~2013年1月21

住所: 55 Shortland Street, Auckland Central, Auckland, 1010 , New Zealand

▼3代

経営者名: Qiongyao CHEN → 取締役同意証明書

在任期間: 2012年11月6日~2014年9月26日

住所: 86a School Road, Kingsland, Auckland, 1021 , New Zealand

▼4代

経営者名: Shaojie HOU (候) → 取締役同意証明書

在任期間: 2014年6月16日~2015年8月4日

住所: 121a East Tamaki Road, Papatoetoe, Auckland, 2025 , New Zealand

▼5代

経営者名: Wing Keung YEUNG (枸) → 取締役同意証明書

在任期間: 2014年10月6日~2017年2月8日

住所: Flat H 1/f Wah Po Bldg, 1 New Praya, Kennedy Town , Hong Kong (香港・堅尼地城)

▼6代

経営者名: Lina WANG → 取締役同意証明書

在任期間: 2015年8月3日~2019年1月16日

住所: 5 Woodstock Road, Forrest Hill, Auckland, 0620 , New Zealand

▼7代

経営者名: Chunli ZHOU (周) → 取締役同意証明書

在任期間: 2019年1月16日~2022年3月31日

住所: Flat 1, 72 Portage Road, New Lynn, Auckland, 0600 , New Zealand

▼8代

経営者名: Chih Yong LIM → 取締役同意証明書

在任期間: 2022年1月29日~2022年8月24日

住所: E3-13-05 Na Oug Parklane, Jalan Klang Lama Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan, 58200 , Malaysia

▼9代 (現職)

経営者名: Nanyi GONG 取締役同意証明書

在任期間: 2022年3月30日~ 現職

住所: 70b Prospect Terrace, Mount Eden, Auckland, 1024 , New Zealand

歴代経営者の住所を見るとわずか1週間ほどしか在任していない初代経営者が中国の浙江省、5代目が香港、8代目がマレーシアのクアラルンプールになっており、他の6人はニュージーランドのオークランド市内になっています。9人の経営者の9つの住所は互いに重複していません。現在の経営者であるNanyi GONGの住所は会社の住所と同一であり、Nanyi GONGの自宅で事業を行っているということになるのかもしれません。

そして歴代の経営者は住所がニュージーランドであっても名前がCHENとかWANGなど中国系の名前ではないかという印象を持ちます。さらに各経営者について「consent and certificate of director (取締役の同意と証明書)」という書類のPDFファイルを見ることが出来て、各経営者のサインを確認出来ます。例えば以下は初代経営者のQiongyao CHENという人物の取締役の同意証明書の画像です。

法人名は法人設立後2年間ほどの法人名であった「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」となっています。そしてこの経営者の「CHEN」という名字は上の画像の一番下に見えるサインを見ると「陳」であることが分かります。この人物の住所は中国・浙江省ですから中国人であることに何の不思議もありません。しかし2代目以降の経営者についても同様に同意証明書を確認していくとサインがアルファベットになっている場合もありますが、漢字でサインされている場合が初代を含めて5つあり、いずれも中国系の名前と思われます。

初代: Qiongyao CHEN (陳)

2代: Jasen HOO (候)

4代: Shaojie HOU (候)

5代: Wing Keung YEUNG (枸)

7代: Chunli ZHOU (周)

これ以外の経営者の名字もWANG (王? 汪?)、LIM (林?)、GONG (龔?)といった中国系と考えて矛盾のない名字ばかりです。この法人は設立当初から中国系のグループが運営している法人である可能性が高いように思われます。

ともかくニュージーランドに法人登録が見つかることは確認されたので、次にニュージーランドの金融ライセンスがあるかもしれないと考えて探してみました。ニュージーランドの金融ライセンスを管理しているFinancial  Service Provider (FSP) のサイト (https://fsp-register.companiesoffice.govt.nz/) から「NZBN:9429030748231」 を検索してみると以下に示した情報が見つかりました。

情報は見つかったのですが、ロングアジアは2012年9月2日にFSPの金融ライセンスを取得したものの2021年6月18日に登録を取り消されています。赤枠で囲った部分にFSPの登録状況としてDeregistered (登録取り消し) と記されています。登録取り消しとなった理由は不明です。

ニュージーランドのもう1つの住所 (LEVEL 3, 60 COOK STREET, AUCKLAND CENTRAL, AUCKLAND, New Zealand 1010)、マレーシアの住所 (3 Storey Shophouses on L19545, Level 2, SL 11 Jln Stutong, 93350, Kuching, Sarawak, Malaysia) についても検索してみましたがマレーシアの住所は実在の住所かどうかさえ分かりません。

そしてマレーシアの住所を検索していて気が付いたのですが、既に閉鎖されているのですが以前にロングアジアというサイトが複数存在していたようです。以下はWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) というFX業者の口コミ情報サイトで見つけたLONG ASIA GROUPのサイトの情報ページの冒頭部です。

この画像で確認出来るロングアジアのロゴは本項で検証しているロングアジアのロゴと一致しています。しかしこのロングアジアの情報に記されているロングアジアのURLアドレス (http://longasiagroups.com/#) は本項で検証しているURLアドレス (https://www.longasia.io/index.php/ja/) とは異なり、サイトは既に閉鎖されているようです。

さらに「LONG ASIA」ではなく、「Longasia」というサイトが存在していたようです。「LONG」と「ASIA」の間にスペースがあるかどうかの違いです。以下もWikiFXで見つけた「Longasia」の情報です。

この情報によれば「Longasia」というサイトが2つ存在していたようですがいずれも閉鎖されています。

▼Longasia (http://longasiagroup.com/en/index.php)

▼Longasia (http://www.longasiaforex.com/en_US/)

少なくとも合計4つの「LONG ASIA」あるいは「Longasia」のサイトが存在していた可能性が濃厚です。そしてWikiFXの記事によればLONG ASIA (ロングアジア http://longasiagroups.com/#)については1件の被害報告 (日付は2023年12月23日、投稿者の国名はマレーシア) が出ています。

同様にLongasia (ロングアジア http://longasiagroup.com/en/index.php) とLongasia (ロングアジア http://www.longasiaforex.com/en_US/) については27件の被害報告が出ています。被害報告の日付は2018年12月16日~2023年12月25日となっており、27件の内、24件は香港からの被害報告、残りの3件はスロバキア、日本、台湾から各1件となっています、

して計4つのサイトのWho Is 情報を調べてみました。サイトの登録開設日を以下に示します。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

Longasia (http://www.longasiaforex.com/en_US/) 2016年10月18日

Longasia (http://longasiagroup.com/en/index.php) 2017年7月31日

LONG ASIA (http://longasiagroups.com/#) 2022年5月13日

LONG ASIA  (https://www.longasia.io/index.php/ja/) 2023年11月1日


これらのサイトの登録・開設日はニュージーランドの法人登録上の以下の日付と重なっています。

ニュージーランドの法人設立の日付 2012年3月27日

ニュージーランドの金融ライセンス取得日 2012年9月2日

KAISER BROKERS GROUPから法人名改称 2017年3月28日

ニュージーランドの金融ライセンス取消日 2021年6月18日


既に閉鎖されている3つのサイトが確認出来ませんが、1つの法人登録に対して幾つもサイトが立ち上げられ、法人登録の使い回し的な状況になっている可能性があります。そしてニュージーランドの金融ライセンスが取り消しになっても金融ライセンスが必須な投資業務を無登録状態で行っているものと思われます。

さらにニュージーランドの法人登録で改称前の「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」で検索してみたところ、香港の金融ライセンスを管理しているSecurities and Futures Commission (SFC https://www.sfc.hk/en/) とニュージーランドの Financial Markets Authority (FMA https://www.fma.govt.nz/) という政府組織から警告が出ていることが判明しました。

まず以下が香港のSFCから2015年8月21日付で出ている「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」に対する警告の画像です。

無登録の違法業者であり、所在地として香港とニュージーランドの以下の2つの住所が報告されていたが香港の住所に所在を確認出来ないということが書いてあります。

i) 24th Floor, China Resources Building, 26 Harbour Road, Wan Chai, Hong Kong

ii) Level 10 ,55 Shortland Street, Auckland City, New Zealand

ウェブサイトのURLアドレス (www.kaiserbrokers.com) が記されていますがこのサイトは既に閉鎖されているようです。

さらに以下がニュージーランドのFMAから2013年12月1日付で出ている「KAISER BROKERS GROUP LIMITED」に対する警告の画像です。

連絡先情報などの部分を以下に書き出します。

>ASSOCIATED PERSONS: Qiongyao Chen (AKA John Chen), Warren Wang (AKA Wangsheng Chenqiung Yao)

>WEBSITES: www.kaiserbrokers.com, www.kaiserbrokers.com/zh-cn/, www.kaiserbrokers.com/en/

>ADDRESS: Level 10/55 Shortland Street, Auckland City, New Zealand

>REASON FOR WARNING: False/misleading advertising

>PHONE: 0064 9 358 4625, 0064 21 353518, 852 30696914, 086 13575782525

>EMAILS: info@kaiserbrokers.com, asia@kaiserbrokers.com, jon.chen@kaiserbrokers.com, war.w@kaiserbrokers.com, 330354689@qq.com

ニュージーランドの法人登録で初代の経営者となっているQiongyao CHEN という人物の名前が登場しており、これが本項で検証しているロングアジアの前身の法人に対する警告であることは間違いありません。警告の理由はFalse/misleading advertising (虚偽/誤解を招く広告) となっています。


改めて結論するまでもなく、ロングアジアは到底信頼出来る投資先とは思えません。SNSを介して勧誘を行っている、背後に中国系の組織の存在が伺われるといったことから「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトと同系列という可能性も考えられるのですが、今一つ決め手に欠けます。ともかく既に多くの人が勧誘されて投資してしまっている可能性が高いですが、ロングアジアでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●Bubinga (ブビンガ https://bubinga.com/ja)

これはFX業者ではなく、バイナリーオプション業者です。バイナリーオプション業者を検証するサイトを別個に立ち上げようかとも思ったのですが、バイナリーオプションのサイトは以前に比べてかなり減っているようなのでここで扱うことにしました。このサイトについてもYahoo知恵袋に複数の質問投稿が出ていますし、SNSに特に最近になってかなりの投稿が出ています。幾つか引用します。

2023年12月23日投稿 (Yahoo知恵袋)

状況が分かりませんが、負け続けて10日間ほどの間に500万円ほどを失ったようです。

2024年4月25日投稿

10万円入金して取引を繰り返し、14万円になったので出金しようとしたところ全く出金出来ないという事態に陥っているようです。

2024年5月3日投稿 (Yahoo知恵袋)

これも状況がよく分かりませんが、1万円を入金したのに実際には入金されず、1万円が消えてしまったということのようです。

2024年5月23日投稿

これも状況がよく分かりませんが、クレジットカードが最新でないという意味不明の名目で出金拒否されたようです。

2024年6月4日投稿

これも状況がよく分かりませんが、出金が滞っているようです。

2024年6月26日投稿

やはり状況がよく分かりませんが、出金に困難が生じているようです。

2023年11月23日投稿 (Facebook)

これは入金したのに口座に反映されない、連絡しようとしても返信がないのでSNSを介して返信を求めているということのようです。後述しますが、この投稿はブビンガのFacebook公式アカウント (https://www.facebook.com/groups/1218367238733678) です。

2024年4月5日投稿 (X (旧Twitter))

状況がよく分かりませんが、勝ったのに「不成立」という謎の扱いを受け、得られたはずの利益を手に出来ないということで不満を感じているようです。さらに出金についても問題があるようです。以下も同一の投稿者の投稿です。

2024年4月5日投稿 (X (旧Twitter))

業者側は出金処理に問題があることは認めているようですが、根本的な解決が可能なのかよく分かりません。

2024年4月9日投稿 (X (旧Twitter))

どういう経緯なのか分かりませんが、トラブルになっているようです。そして同じ投稿者から以下の投稿も出ています。

2024年4月14日投稿 (X (旧Twitter))

特に思い当たる違反行為があったとは思われないのに口座を凍結されて出金できなくなっているようです。こうした投稿からトラブルが頻発しているのではないかと思われるような状況が伺われます。

まず以下には本項の検証対象であるブビンガというサイトの冒頭部の画像を示します。

このサイトは英語、日本語、韓国語、ポルトガル語の4言語に対応しているのですが、言語選択メニューはなぜか脚注部分にあります。言語選択メニューは以下で示します。

この冒頭部に続いては以下に示した入金額などに関する説明の部分が出てきます。

そして以下は同じ部分の英語版の画像です。

日本語版と英語版を比較するとおかしな部分があることに気が付きました。4つの項目の中で左上の最初の項目の文章を日本語版、英語版で比較してみます。

日本語版: デモアカウントの無料100,000 ¥

英語版: Free USD 10,000 demo account

デモアカウントで付与される仮想の資金が日本語版では10万円なのにたいして英語版では1万ドル (1ドル=150円で計算すれば150万円) と15倍も違うのです。どうせデモアカウントで与えられる仮想の資金であっても日本語版と英語版でこれだけ条件が違うことに違和感があります。

次に出てくるのは「資金の入出金」と題された部分です。

>迅速な出金

という項目がありますが、なかなか出金されないというトラブルの報告がネット上に確認されることは最初に説明しました。

次に出てくるのは初回入金ボーナスに関する説明です。

初回入金が7000円以上であれば入金額と同額のボーナスが与えられるとなっています。こんな大盤振る舞いをして採算がとれるのか疑問さえ感じます。

トップページの最後は以下に示した脚注部分です。

この脚注部分の画像の左下に言語選択メニューがあります。既に書いたように英語、日本語、韓国語、ポルトガル語の4ヵ国語に対応しています。

そしてこの脚注部分でまず目につくのはSNSのブビンガ公式アカウントへのリンクです。リンク先のURLアドレスを以下にまとめます。

Facebook: https://www.facebook.com/groups/1218367238733678

Instagram: https://www.instagram.com/bubinga_bo/

公式ブログ: https://bubinga-bo.com/

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCC-ohlPWbbRAhjN03uNl_WQ

X (旧Twitter): https://twitter.com/bubinga_binary

そしてこれらのリンク先となっている公式アカウントを確認して奇妙なことに気が付きました。例えば以下はInstagramの公式アカウントの冒頭部の画像です。

同様に以下はX (旧Twitter) の公式アカウントの冒頭部です。

奇妙なのはこれらのアカウントが全て日本語でのみ書かれていることです。後述しますがブビンガは海外のバイナリーオプション業者であることになっています。しかしそれならSNSのアカウントが全て日本語のみで書かれているのは明らかにおかしいでしょう。もしかすると公式アカウントが日本語版以外に英語版など複数存在するのかと思いましたが、例えばサイトの表示言語を英語にしてSNSのリンクをクリックしてみても繋がるのは全面的に日本語で書かれた同じSNSアカウントになっています。複数の言語に対応した複数のSNS公式アカウントが存在する可能性は薄そうです。ブビンガを運営しているのは実際には日本のグループではないかと疑わざるを得ません。

尚、X (旧Twitter) にはメールアドレスとLINEのIDが記されています。

メールアドレス: marketing@bubinga.com

LINE ID: bubinga_work

これ以外の連絡先情報としては上に示した脚注部分の左下、さらにメニューバーから選択できる「会社について」というサブページに2つの住所が示されています。

>ブビンガは、2023 年にアジア太平洋地域で運用を開始した取引プラットフォームです。ブビンガ チームは金融業界で豊富な経験を持つ専門家で構成されており、便利な取引に必要なツールと条件をすべて作成できます。 私たちは、安全性、安定したプラットフォーム、各ユーザーへの敬意を持った対応を保証します。

と書いてあります。ところが「アジア太平洋地域で運用を開始」したはずなのに記されている2つの住所は「アジア太平洋地域」とは言えない地中海に浮かぶ島国キプロスとカリブ海に浮かぶやはり島国のセントヴィンセント・グレナディーンの住所です。電話番号は示されていません。さらに公式ブログ (https://bubinga-bo.com/) には運営会社について以下のような記述があります。

この記述によればキプロスの首都であるニコシアに本社、セントヴィンセント・グレナディーンに支社があるとなっていてサイトに記されていた2つの住所に一致しています。

▼キプロスの住所

>NORTANA SERVICES LIMITED

>HE 433385

>Pythagora 1, office 205, Egkomi, 2408, Nicosia, Cyprus

この住所を検索してみるとi-Cyprus (https://i-cyprus.com/) というサイトでNORTANA SERVICES LIMITEDの法人登録情報は見つかりました。

この法人登録は2022年4月18日に取得されているようです。但しこのブビンガの運営会社とされているNORTANA SERVICES LIMITEDのサイトは見つかりません。本当にブビンガのサイトをこのキプロス法人が運営しているかどうか確認出来ません。またキプロスの金融ライセンスを管理しているCYPRUS SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION (CySEC https://www.cysec.gov.cy/en-GB/home/) のサイトで金融ライセンスの確認を試みましたが「NORTANA SERVICES LIMITED」や「Bubinga」を検索しても何の情報も出てきません。金融ライセンスは確認出来ないということになります。さらに以下に書き出したセントヴィンセント・グレナディーンの支社の住所については見覚えがあります。

▼セントヴィンセント・グレナディーンの住所

>NORTANA LTD

>26795 BC 2022

>305 Griffith corp. centre, P.O.BOX 1510, Beachmont, Kingstown, Saint Vincent and the Grenadines

すなわちこの住所は本サイトの検証で何度も登場している住所であり、上で検証したジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp) でも部屋番号まで同じ住所が所在地とされています。またこの住所はWILFRED SERVICES LTD (https://www.wilfredinternationalservices.com/) というオフショア会社の住所に一致します。これは間違いなく架空住所です。

連絡先情報の開示が充分でないので例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者の情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は1999年5月19日、アップデート日は2022年6月19日となっています。1999年にバイナリーオプション業者が存在していたかどうかは疑問なので中古ドメインを再利用している可能性もあるかもしれません。そしてWho Is 情報を調べていて気が付きましたが、ブビンガのサイトへのアクセスは殆ど日本国内からのようです。以下にまずアクセス状況を調べた結果を示します。

1日当たりの独立訪問者数は1484人、月間のアクセス数は4万4965回とそこそこのアクセスがあります。そして非常に気になるのは以下に示した国別のアクセスの割合です。

全体のアクセスの94.8%が日本国内からのアクセスになっています。そもそもブビンガについて検索しても見つかってくるのは大半が日本語の情報ですからブビンガのユーザーの大半は日本人でしょう。SNSの公式アカウントが全て日本語で書かれていることなどから考えてもブビンガを運営しているのは日本人グループである可能性が高く、顧客も殆どが日本在住者と思われます。海外の住所は架空の疑いが濃く、運営拠点も実際には日本国内にある可能性が充分に考えられます。

そしてブビンガについては日本の関東財務局・金融庁から無登録の違法業者であるとして以下の警告が2023年11月22日付で出ています。

日本でライセンスを得ていないだけでなく、海外でもブビンガが金融ライセンスを得ているという情報は見当たりません。無登録の違法業者で間違いないでしょう。情報開示が不充分、不適切であること、出金に関してトラブルが生じている疑いが濃いことなども考えればこの業者での投資は推奨できません。