東大総合研究博物館

東大総合研究博物館の標本群収蔵は、開成学校時代からスタートし、東京帝国大学時代、東京大学時代と、国内外の多くの鉱物標本を多く所有した日本でも指折りのコレクションです。学術的価値のみならず、歴史的に、あるいは展示物として極めてアトラクティブな標本を多く保有しています。

残念ながら通常は非公開ですが、先生のご好意によりお邪魔してきました。

いきなりゴロリと出てくる乙女鉱山産(山梨)の水晶の巨大日本式双晶(幅38cm)。

おそらく現存する乙女のツインでは最大。

日本鉱物誌第3版の写真の標本。

その後ろの尾平鉱山(大分)の斧石群晶。一抱えあります。

古いのになると東京開成学校金石部時代の標本から、所狭しと収蔵されています。

日本で最も古い(体系的な分類がされた)鉱物標本、クランツ標本です。

そのまま残っています。下の写真の右手奥の棚です。

左はキースラーガーの鉱山の鉱石標本。右手前はスカルン鉱山の鉱石標本です。

岩石標本関係。

鉱物標本群。

GHQが終戦直後に日本国内を鉱床探査した、タングステン、モリブデンの標本など、歴史的にも資料価値の高い多くの標本が、管理され収納されています。「よくこんなものが取ってあるな」という古いものもいっぱい。

和田先生が寄贈した、荒川(秋田)の鉱物標本。大部分の和田標本は三菱に移管されています。

大珍品。この木棚収納物すべて荒川の種々の晶癖の三角銅(若林標本)。

恵比寿鉱山(岐阜)のトパズ。若林標本。面の記載は日本鉱物誌第2版に出されていたもの。

若林標本は日本古典三大鉱物コレクションの一つです。

青-黄色のゾーニングの素晴らしい、恵那のトパズ。蝕像が見事。

鉱山長セレクションの、宝坂オパルのベストコレクション(の箱)。

小藤文次郎先生の標本。

金瓜石鉱山(台湾)の硫砒銅鉱。5cmぐらいあります。

巨大ライン鉱(乙女鉱山)。

大和鉱山(鹿児島)の原田石。渡辺先生のラベルが付きます。

廊下に眠るライツアリストフォト2+ライツ金属顕微鏡。かつてこれで不透明鉱物の研究をされていたそうです。

先生、誠にありがとうございました。