タシロランと鎮守の森

植物採集家の田代善太郎が見いだし、牧野富太郎の記載した腐生ランの一種のタシロラン Epipogium roseum (D. Don) Lindl. を見つけました。かなり珍しいランで、腐生ランですから葉緑素を持ちません。

某放射線照射施設の裏の照葉樹林の落ち葉からいっぱい生えています。

藪のようなシラカシの林の中で、薮蚊が大量に湧いていて、探すのに難儀します。

ここは、遮蔽およびテロ対策という意味から、関係者以外の立ち入りを厳重に禁じており、もう半世紀も人の手のほとんど入っていない、現代版の鎮守の森なのです。

明治期からの森になってる場所もあります。

細かくみるとわかるのですが、この花の形はイカに激似です。

命名は牧野富太郎ですが、やっぱりこの花は「イカラン」ですよ。

2-3日で花がしぼんでしまうので、花を撮影するのに難儀します。

虫媒花のようで、アブがやってきました。