ニオブ
ニオブは鋼灰色の金属元素です。
以下の写真は、高純度精錬で作った、ニオブハロゲン化物の電解精製結晶です。
単結晶では12面体の結晶になるんですが、このサンプルでは、接触双晶で六角柱状結晶になっているものが多いです。
ニオブもタンタル同様、ペグマタイトに入ってくる複酸化物が鉱産資源として用いられます。
サマルスキー石はイットリウムとニオブの酸化物ですが、ペグマタイトにまとまって産することがあり、希土類やニオブ、タンタルの原料として用いられます。
この希土類サイトはしばしばアクチノイド、特にウランで置き換えられることがあり、サマルスキー石はしばしば強い放射能を持ちます。
福島県石川町で、戦時中に原子爆弾開発用に学徒動員して、1トン近いサマルスキー石を集めたことがあったそうです。終戦時にGHQが持っていったという噂があります。
ニオブは、超電導コイルの合金成分の一つとして、使われることがあります。
下の写真は、超電導磁石を使った分析機器、核磁気共鳴分光計(NMR)です。