・中3に余裕をもたせる意味で中2に入れてあるが、ここまでの内容も重いため時間がなければ中3に回してもよい
・教科書では中3
・態(voice)というのは動詞の形を規定する文法で、英語では能動態と受動態がある
・言語によっては他にもある
・例えば日本語には使役態や自発態・可能態・尊敬態などがあるとする説もある
・「受け身形」と呼ぶ教諭やテキストもあるが、受動態と呼びたい
・一般的な文法用語では受動態である
・「受け身形」は能動態に対応する表現がない
・「形」の濫用は避けたい
・何より「受け身形」はダサいしかっこ悪い
・「be+過去分詞」が受動を表し、byの目的語が行為者を表すことを説明して受動態の文を書かせるというのが従来の指導と思われる
・必然的に、能動態⇔受動態の書き換えを行わせる場合が多くなる
・能動態を受動態に変える問題はよく見るが、逆は意外と少ない
・逆ができない子は結構いるので同程度にやらせたい
・情報構造を扱っている場合はその話もしたほうがいいだろう
・そうでない場合はしなくてもよい
・いずれにせよ厳密に正誤を規定するものではない
・中学生がそのあたりをきちんと答えられる必要はまだないが、不自然な文が出てくる問題はできるだけ避けたほうがいいだろう
・This window was broken by a boy.からのA boy broke this window.や、I ate an appleからのAn apple was eaten by me.など
・もっとも情報構造は強勢の起きようでも変化するので、(特に前者は)どうしても避けるというほどではないかもしれない
・それを考慮しても後者はかなり変
・機械的な書き換えに馴染むとbyの目的語(行為者)が受動態の文を成立させるのに必須な文に要素であるように誤認してしまう生徒が出る
・「by+行為者」のない文もそれなりに見せておきたい
・現在形と過去形程度なら良いが、疑問文、否定文、助動詞混じりの文などになると能動態と受動態の書き換えもそれなりにややこしい
・ややこしいだけで処理は変わらないので、多めに扱って訓練したい
・「ややこしく見えるものでも基本通りに処理すればよい」という練習にもなる
・特に疑問文の受動→能動と助動詞が混じった文の能動→受動の正答率が低い
・進行相、準動詞の受動態は理屈の上では中学課程で扱えるが実際出てこないということもあり高校に送ってもよいだろう
・letやhaveを用いた受動表現も高校送りでよい