・「要は等式が成り立てば(左辺と右辺が等しければ)いいのだ」というところから、序盤は移項などを教えずに自分で頭を悩ませてほしい
・未知数が一箇所にしかないもの(2x+5=9など)は小学校のやり方(逆算)でもよいが、未知数が二箇所にあったりするものは当たりをつけて代入、などの手法を紹介してもいいだろう
・小学生に教えるように、天秤などの図を描いて説明するのもいいだろう。この際左右から未知数のものを取り除く操作が発生するので、両辺操作(→移項)のイメージにつなげていけるかもしれない
・とにかく方程式は何をしているのか見失いがちなので、あまり操作ばかり教えず「未知数を知る」というところから離れないようにしたい
・解が分数になるあたりから苦しくなってくる子が増えてくるので、頃合いを見て操作も教えていく
・どうせ学校で教わるのでそれからでもいいのだが、中1は学校のほうが大幅に遅れている場合が多いので自分で教える必要も出てくるかもしれない
・教科書通りに教えていると移項が出てきたあたりから自分がどのような操作をしているのか見失いがち
・しばらくは「両辺に同じ操作をする」だけでやっていきたい
・最後までそれでもいい
・そのほうが楽なら未知数は右辺に残してもよい、1行の間に複数の操作を行ってもよい、などといった計算を速くするためのスキル(の入り口)を早いうちに紹介するのもよいだろう
・中~下位はやはり-3x=12や6x=4のような形が最終的に残るものに弱いので、そういうものを多めに扱っておく必要がある
また、400×(5/100)+10x/100=8(x+400)/500のような、後の文章題に出てきそうな計算の練習もさせておくとよい
・既製のテキストには、既約でない分数が残っていたり未計算の積が残っていたりする問題や、二桁や三桁の係数が混じった問題があまり(または全く)ない。
・方程式で分母を払う操作を学ぶと文字式の計算でも分母を払い始める生徒が出るのは定番
・この間違いは同じ生徒が繰り返す傾向にある
・おそらく、その場は言われたとおりに操作するだけで自分で判断しないからだと思われる
・理由を説明して自分で判断させても同じことが起きる場合がある
・「判断するステップ」が存在しないせいかもしれない。違いはわかっていてもその知識を適用する段階が飛ばされている
・学年とともに減少していく傾向が見られるので、入試までそのままの生徒は意外と少ないかもしれない
・できるだけ早く対処したいということであれば方程式と文字式の計算がランダムに混じったような問題をやってみる手もあるかもしれない。既製の教材にこのような問題は少ないので必要に応じて作るのがよい
・問題例
・あとの方で比例式が出てくる
・内項の積=外項の積を教えてハイやってみよう、は好ましくない
・x:3=5:3のような極端なものまで「内項の積=外項の積」で解き始める生徒が出てくるし、x:6=5:2などであれば小学生がやるように解いたほうがよい
・方程式の基本に則って、まずは式をよく見てxがいくつならば成り立つだろうと考えるところからスタートさせたい
・未知数が二箇所にあるなど「それでないと解きにくい」ものもあるので適当なタイミングで内項の積=外項の積を教える
・既製のテキストは未知数が一箇所の問題しかなかったり、既約?でない状態の比が出てこなかったりするので、そういうものは適宜追加したほうがよいだろう
・確認について
・ほぼすべての指導者が言っていることだと思うが、方程式を解いたら元の式に代入して確認することを徹底させたい
・解が分数だったり元の式が複雑だったりすると確認の計算が大変になり確認というより別の問題を解く感じになる
・計算練習と割り切ってきちんとやらせたい
・生徒はすぐサボるので、それを書く欄を用意しても良いくらい