・等号と不等号については微妙におかしな理解をしている子もいるので慎重に観察しよう
・小学校の段階で3+5=8という式を「3+5と8が等しい」ではなく「3+5を計算すると8になる」というように把握している子が多い
・3+5→8という感じ
・等式の右辺と左辺の間に(化学反応式のように)「前」「後」のような時系列的感覚を持ち込んでいる例は多く見られる
・これは感覚的な問題であって「頭では分かっている」子も多いので少し言ったくらいでどうにかなるものでもない
・「3=x」のような表記を頻繁に織り交ぜていくとか等式を右から書くとか、とにかく「よくある表記」でないものを見せる機会を増やして徐々に慣れさせていくしかないだろう
・等式に関して「=」に「は」のようなルビを振って読む習慣のある子が結構いる
・x=3を「xは3」と読んでも間違ってはいないので等式だけならそこまで害はないが好ましくはない
・不等号にも同様に「より」というルビを振って読む子が結構いる
・x>3を「xより3が・・・」と読もうとしたりする(大抵ここで止まる)
・「xより3が小さい」と正確に言ってくれればまだよいが、何故かここで不等号が本来の機能を中途半端に発揮して「xより3が大きい」とか言い出したりする場合が多い
・混乱して毎回違うことを言う子も
・等式や不等式はいきなり前(左)から読むのではなくまず全体をよく見てから適する大小関係に従った日本語に直すように指導したい
・その際、数量関係が正しく述べられていれば細かい表現はどうでもいいということも伝えておきたい
・「正しい読み方」を規定してしまうのもよくない
・数学や理科を呪文の暗記だと思われては困る
・生徒サイドは文字式での数量の表し方(速さや割合など)に意識を持っていかれる単元
・そこが怪しいのなら文字式の序盤にやったその種のところをもう一度やり直してからの方がよい
・それがある程度でできている前提で、あとは等号不等号を用いてどう数量関係を表すかというところをここではフォーカスしたい
・標準採用テキストがある場合は、方程式の文章題のページを確認しておき、そこに出てくるであろう等式かそれに似たものをここでの練習にも混ぜておくとよいだろう
・中学課程では不等式を解くことはないので、不等式とはしばらくお別れになる
・不等号自体はときどき使うので不等式はちゃんとやっておきたい