・助動詞は大雑把に第一助動詞と法助動詞に分けられる
・第一助動詞はbe/have/doのこと
・あまり意味内容には影響せず、限定を受けられない動詞(不定詞、分詞など)のかわりに限定を受けたり疑問文などを作ったりする
・法助動詞はcanやmayやmustなどそれ自体が何らかの意味内容(主に語り手の心理状況)を表すもの
・法(mode、mood)はmode(モード・形式)にmood(ムード・心的態度)が融合した語
・仮定法などの「法」と同じ
・単に助動詞と言った場合、法助動詞を指すことが多い(特に中学)ので授業ではこちらが中心になる
・canは中一の後半で、will、may、mustなどは中2の序盤に出てくる
・willは助動詞というより未来表現として登場する
・中2の助動詞らしき単元ではwill(未来以外)、can、mayあたりが主に依頼などの対話表現として登場する
・どの(法)助動詞も、推量の意味はあまり出てこない
・(法)助動詞は、大まかなルールはあっても語ごとに曖昧さや例外が多く見られ体系的に理解・指導するのが難しい
・中学では助動詞と言えば法助動詞のことなので、「後ろに来る動詞の原形とセットになって可能や推量などざまざまな意味を表す」ということと疑問文・否定文の作り方くらいに留めてあとは個別の助動詞の説明に入ったほうが無難かもしれない
・教科書ではMay I~?などの対話表現が多く出てくるところ
・定期テストを意識するならそのあたりの聞き方や受け答えなどを重点的に押さえておくというのが一般的な指導と思われる
・そもそも中学英語ではあまり助動詞という括りが用いられず、それぞれの助動詞自体が新出の文法事項として登場するような作りになっている
・ただし、この従来の構成ではカテゴリとしての助動詞というものがさっぱりわからない
・そのノリのまま高校に行かれては困るので、少しは体系的な話をしておきたい
・どこまでというのは難しいが、既に進行形を既習なので第一助動詞とその働き、及び法助動詞が心的態度や判断・認識を表すこと(「法(mood)」とは何か)に軽く触れるくらいが精一杯かもしれない
・このあたりはぜひ知っていてもらいたいが、中学のうちに点数に結びつくことはないだろう
・理解を助けることで間接的に得点に寄与することはあるかもしれない