・冠詞は基本的に二種類しかないが、それぶん複雑で奥深く、突っ込んでいけばキリがない
・しかし中学の教科書でも登場頻度は高く、「ひとつの」「その」という日本語と1対1で対応させて済ますのは無理がある
・「どこまで教えるか」というのは難しいところだが、a/anが不特定のものを指し(新情報になりやすい)、theが特定のものを指す(旧情報になりやすい)ということはちゃんと時間を割いて教科書の文などを例示しつつ教えておいた方がいいだろう
・不定冠詞・定冠詞という言葉は内容と結びつきやすいので積極的に使っていったほうがよい
・不定冠詞に関連して可算名詞と不可算名詞の話題も出すことができるだろう
・こういう話題は可能なときに触れていかないとなかなか根付かない
・冠詞は中高生にとっては曖昧で、一度教えたから身につくというものではない
・継続的に触れていかないと馴染まないので、今後も教科書の本文に出てきたら一つ一つ説明を入れていくといいだろう
・とはいえ冠詞は複雑かつネイティブ感覚に強く結びついていて、例えばplay the pianoのtheなどは理由を聞いても非ネイティブにはピンとこないかもしれない
・このような例も色々あるので、すべての冠詞について中学生の納得できる説明を加えることは難しい
・そこは「理由はもちろんあるけどややこしかったり感覚的なものだったりするので今はちゃんとは説明できない」と大雑把な説明に留めたり先送りにするしかないだろう
・「とにかく覚えろ」よりは「理由はあるけど詳しくは説明できない」の方がまだ生徒に対して真摯だろう
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