・2xと3xの和が5xなのは2kgと3kgの和が5kgであるのと同じことで中学生にいまさら言わなければいけないことでもないのだが、そう言ってもいられないので何かしらの説明をすることになる
・教科書では分配法則を用いて説明するなどしている
・分配法則そのものの説明に用いられるような面積図などを用いて説明してもよい
・「xが2個と3個だからあわせて5個」でもいいだろうし、前述したような小学校の単位つき計算の話からやってもよいかもしれない。
・その際、なぜ2cmと3cmを足して5cmにできるのか、つまり「なぜ2cmと3gを足せないのか、2cmと3mを足して5にできないのか」なども説明するとなお良いだろう
・上位陣には何も教えずいきなり解かせて何故その答えにしたのかも問いたい
・また、数字だけ見て足し算したあと文字に目をやる子も見受けられるので、序盤のうちに2x+3yのような問題も織り交ぜていくとよいかもしれない
・「足せない」は微妙に不正確なので「これ以上簡単な形にできない」などと答えさせたい
・複雑な計算になったら別スペースで数値計算だけやらせて答えには文字をつける、というのも悪くはない
・一般的なテキストでは整数係数から非整数係数に、次は括弧のあるもの、などと順次複雑化していくが、例によって難易度のランクアップは慎重にしたい
・説明を受けたり間違いを直したりしながらテキストの問題が埋まったら次、とやっていくと容易に詰む
・前段階の問題が9割がた淀みなくできるようになったら次へ、などの規定を持っておくとよいだろう
・乗法(除法)についても、加法と同じく説明の仕方は色々あるが、あまりこだわらなくても良いだろう
・あとで足を引っ張るような誤解も生じづらいし、何よりこの辺の計算ができないのは致命的なので変にこねくり回すよりは計算練習の時間を確保したい
・特に(3x-4)/5-(x-4)/3のようなもの((3x-4)/5-x+3のような片方が分数表記でない形にすると正答率が激減する)や、3(2x+5)-4(3x-2)のようなものは多めに扱いたい
・前者は正確性向上、後者は速度向上が主目的になる
・ある程度数をこなして安定感が出てきたら、最終的に登場するであろう項を予見して(xの項と定数項、など)係数だけ計算する、などの作法も教えていいかもしれない
・教科書通りに一次の文字ひとつと定数項だけでは計算のバリエーションが少なすぎる
・中2の内容になるが処理も難度も大差ないので文字二種(+定数項)の問題や二次の項を含むものなどを導入してしまってもよいだろう
・ただし、生徒が特殊な教材などを使っているのでない限り、展開や因数分解に踏み込むのはさすがに早すぎる
・考え方や操作自体は中1にでもできる内容ではあるが、時間がない