87. シオヤトンボ

Orthetrum japonicum (Uhler, 1858)

【形態】

  • 体色は未熟なうちは♂♀ともに黄色地に黒の条斑がある.成熟すると♂は全体に青白い粉を吹く.複眼は水色.♀は成熟しても体色の変化は少ない.♂♀ともに前後翅の基部に橙色斑があり,胸部には2本の黒条があり部分的につながる.

【生息環境】

  • 平地から丘陵地の周囲に樹林がある湿地な水田,休耕田など.

【生態】

  • 成熟♂は水辺の地面や植物に静止して縄張りを持つ.産卵は♀単独で行われ,打水産卵を行う.産卵中は♂の警護を行う.

【分布】

  • 北海道・本州・四国・九州.

【県内分布記録】

  • 四国中央市,新居浜市,西条市,越智郡上島町,今治市,松山市,東温市,上浮穴郡久万高原町,伊予郡砥部町,伊予郡松前町,伊予市,喜多郡内子町,大洲市,八幡浜市,西予市,宇和島市,北宇和郡鬼北町,北宇和郡松野町,南宇和郡愛南町.

【備考】

  • 春のトンボで,同属のシオカラトンボよりも早い時期に出現し真夏には見られなくなる.日本特産種.

【引用文献】


愛媛県の分布図



発生消長図



成虫





幼虫