体色は全体に橙色だが、成熟すると腹部背面が赤くなる個体がいる.後翅は幅広く,♂♀ともに基部に橙色の斑紋がある.広く薄い翅でグライダーのように飛ぶため体は軽く脆い.
平地から山地のため池,水田,プール,貯水槽など.
世界中のトンボの中で,最も広い分布をもつ.幼虫期間は1,2か月で明から秋にかけて数世代を経て北上を続ける.国内では八重山諸島で幼虫が冬を越すことが確認されているが,八重山より北では,幼虫は越冬できず寒さで死んでしまうと考えられている.成熟♂は水田などの周辺や草地などを飛び回って縄張りをもつ.産卵は連結した状態で間欠打水産卵を行うが,♀が単独で行うこともある.
北海道・本州・四国・九州・琉球列島;世界中の熱帯から温帯地域.
四国中央市,新居浜市,西条市,越智郡上島町,今治市,松山市,東温市,上浮穴郡久万高原町,伊予郡砥部町,伊予郡松前町,伊予市,喜多郡内子町,大洲市,八幡浜市,西宇和郡伊方町,西予市,宇和島市,北宇和郡鬼北町,北宇和郡松野町,南宇和郡愛南町.
お盆のころに成虫がたくさん飛ぶので,「盆トンボ」と呼ばれることがある.一般に秋に飛ぶアカトンボといったらこのトンボを指しているのかもしれない.