7. アサヒナカワトンボ

Mnais pruinosa Selys, 1853

【形態】

  • 体色はニホンカワトンボに似る.♂の翅の色は透明翅型と橙色翅型の2タイプがある.♀は透明翅型のみ.橙色翅型♂は結節周辺にごくわずかに不透明班をもつことがある.縁紋はニホンカワトンボより太短い.

【生息環境】

  • 平地から山地の河川.

【生態】

  • 成熟♂は河川の植物や石の上に静止して縄張りをつくる。産卵は単独で水面下の植物の茎や朽木に行う.褐色型♂はその近くで♀の産卵を警護する.未熟な個体は水辺周辺の日当たりのよい場所に止まる.

【分布】

  • 本州・四国・九州.

【県内分布記録】

  • (東予)四国中央市,新居浜市,西条市,今治市,(中予)松山市,東温市,上浮穴郡久万高原町,伊予郡砥部町,伊予市,(南予)喜多郡内子町,大洲市,八幡浜市,西宇和郡伊方町,西予市,宇和島市,北宇和郡鬼北町,北宇和郡松野町,南宇和郡愛南町.

【備考】

  • 日本特産種.

【引用文献】

愛媛県の分布図



発生消長図



成虫

アサヒナカワトンボ♂ 透明翅型

八幡浜市内 2010年4月21日 松田久司撮影


アサヒナカワトンボ♂ 褐色翅型

八幡浜市内 2008年5月21日 松田久司撮影


アサヒナカワトンボ♀

八幡浜市内 2007年5月26日 松田久司撮影




幼虫

アサヒナカワトンボ幼虫

松山市 2018年11月10日 久松定智撮影


アサヒナカワトンボ幼虫(尾鰓)

松山市 2018年11月10日 久松定智撮影