体色は♂♀ともに黄色地に黒色の条斑がある.胸部の黒条は細い.第1側縫線の黒条は途切れることもあり特に♀において著しい.同属のヤマサナエに酷似するが♂の生殖前片の先端は尖り,♀の産卵弁は長く突出することなどから区別される.
成熟♂は水辺の植物や石に静止して縄張りをもつ.産卵は♀単独で行われ,卵塊を作り,打水もしくは打泥産卵を行う.卵塊を作らず打泥産卵を行うこともある.
平地から丘陵地の河川や田圃横の水路などに生息.ヤマサナエよりも泥深い環境を好む.
本州・四国・九州.
松山市,東温市,喜多郡内子町,大洲市,宇和島市,北宇和郡鬼北町.
良好な里山で見られることから,山地に棲む同属のヤマサナエとの関係から「サトサナエ」という和名が相応しい種.日本固有種.
キイロサナエ♂
京都府内 1996年6月23日