71. マユタテアカネ

Sympetrum eroticum eroticum (Selys, 1883)

【形態】

  • ♂♀ともに顔面に眉のような斑紋をもつ.胸部第一側縫線上の黒条は細く小さい.翅の先端は通常透明だが,♀は褐色斑をもつ個体もいる.♂は成熟すると胸部は褐色,胸部は赤くなる.腹部側面の黒斑は目立たない.尾部上付属器は側面から見て強く上方へ反り返る.♀は腹部背面が黄褐色になるが,赤味が強い個体もいる.

【生息環境】

  • 平地から山地の周囲に樹林がある池沼や湿地,水田など.水田横の用水路などでも発生する.

【生態】

  • 成熟♂は水辺周辺の植物などに静止して縄張りをもつ.産卵は連結もしくは♀単独で打泥産卵を行う.

【分布】

  • 北海道・本州・四国・九州;朝鮮,台湾,中国,ロシア.

【県内分布記録】

  • 四国中央市,新居浜市,西条市,越智郡上島町,今治市,松山市,東温市,上浮穴郡久万高原町,伊予郡砥部町,伊予市,喜多郡内子町,大洲市,八幡浜市,西宇和郡伊方町,西予市,宇和島市,北宇和郡鬼北町,北宇和郡松野町,南宇和郡愛南町.

【備考】

  • 田園の側溝やため池でよく見かける普通種.

【引用文献】


愛媛県の分布図



発生消長図



成虫





幼虫