トンボを捕ろう!トンボ採集に必要なもの

Instruments for dragonfly collecting

私がトンボ採集に使用している網などを紹介します。

成虫の採集

さお

図1.釣具やで売っている磯玉用のさお  その1


図2.釣具やで売っている磯玉用のさお その2


図3.釣具やで売っている磯玉用のさお その3(360 cm)


まず竿は松山市内の釣具屋で売っている磯玉(たも網)を使用しています。長さはいろいろで450 cm ぐらいから810 cm まであります。値段はもちろん長さによって異なりますが450 cm のものが1,200~3,500 円、810 cm が8,500円程度。450 cm 程度が妥当だと思います。釣竿といっしょで引抜式ですが、いちばん縮めた状態でできるだけ短いもののほうが持ち運びにも便利かと思います。

磯玉はメーカーがいろいろありますが選ぶポイントは素材が硬くて網をふったときに曲がらないものがトンボの採集にむいています。トンボを捕るときはすばやく網を振るので、振った時に曲がってしてしまうと目標からずれて取り逃がしてしまいます。

網のフレーム

網のフレームは磯玉用のものを使用しています。値段はいろいろですが安いもので1,000 円ぐらい。

選ぶときにはアルミなどの 軽い素材のものを選ぶこと。重い素材だと網を振った際に竿が折れてしまいます。もちろん、網のサイズにあわせてフレームをえらぶこと。この写真は45 cm ですが、いつもは50 cm を使用しています。やはり網の直径が大きいほうがトンボも捕りやすいです。

ちなみにトンボ採集の際には網の中心部でトンボを捉えるように普段から心がけましょう。網を振った際にフレームにトンボがあたると体がバラバラになったり頭が飛んでしまったりします。


図3.釣具やで売っている磯玉用網のフレーム

上の写真のフレームに最初からついている網は目が粗すぎてトンボ採集には使用できないので、付け替えます。私は、志賀昆虫で購入した”メッシュ網(ナイロン、50 cm)”を使用しています。メッシュだと速く網を振れますし、水がついたときもすぐ乾きます。


図4.ナイロンメッシュ網

三角ケース、三角紙

三角紙、三角ケースとは野外でトンボを採集した際に保管するためのいれ物です。

野外でトンボを採集したら、まず三角紙に包み、それを三角ケースにいれていきます。三角ケースはズボンのベルトにつけることができる構造になっています。

両方とも志賀昆虫で購入できます。三角紙は中身が透けて見えるものが便利ですが、チラシなどで自分で作ることも可能です。

未熟で体がまだ柔らかい成虫を採集した場合は、乾燥標本にするとエタノールを入れたスクリュー瓶等に入れて液浸標本にすると、体が縮んだりすることが防げます。もしくは、下の写真のような折りたたみ式虫かごに入れて持ち帰り、体が硬くなるまで飼育しても良いでしょう。


図5.三角紙(左)、三角ケース(右)
折りたたみ式虫かご(畳んだ状態)


折りたたみ式虫かご(開いた状態)


幼虫の採集

水網

図6.水網 その1


図7.水網 その2

私は上の写真のような水網を使用しています.

幼虫採集用の網を選ぶポイントは、1) フレーム部分が丈夫で(金属製だとすごくよい)、前縁がまっすぐなもの。丸いフレームの網だと採集しにくい)、2) フレームと柄の接続部分が丈夫なもの、を基準にしてください。フレームの前縁がまっすぐだと川底をすくうときに便利です。また採集していると網に負担がかかるのでフレームと柄の接続部が丈夫でないとすぐ折れてしまいます。

ちなみにこの網の網目の大きさは約1 mmです。イトトンボや若齢幼虫も網目から逃げることなく採集できます。このような頑丈な網なら、ガシガシ採集できます。この網は釣具屋で2,200円で購入しました。もし終齢幼虫のみを狙うのだったらもうすこし目の粗い(3 mm程度)の水網を使用してもいいと思います。

幼虫や羽化殻の採集にはフィルムケースを使用しています。小分けにできるので便利ですが、入手が困難なら100円ショップでも購入できるタッパーでもいいです。

幼虫を持ち帰る際には、水を入れないこと。水をいれると幼虫が溺れ死んでしまいます。でも湿り気は必要で、湿った落ち葉などを一緒に入れておきましょう。

葉っぱや枝にくっついているトンボの羽化殻をみつけたら、まずは殻に水をかけてやわらかくしてからとりましょう。トンボは羽化するときにしっかりと葉っぱや枝にしがみついているので、乾燥して硬い抜け殻をこれらから引き剥がすと、簡単に壊れてしまいます。


図8.フィルムケース