所沢の震度は、市内(航空公園付近)に設置された震度計で測定される。エステシティには震度計は無く、その震度は、「所沢の震度」より多少小さいと予想される。
測定された震度は、所沢市に伝えられ、防災無線および広報車によって市民に伝達される。また、地震計の情報は気象庁に伝えられ、テレビ、ラジオなどで放送される。
1923年9月1日に発生した関東大震災において、東京下町や埼玉の荒川流域では多くの家屋が倒壊し(東京都の全壊24469棟)、その倒壊率より、震度は6弱~7 であったと推定されている。しかし所沢では木造住宅の全半壊は無く、これより、震度は5弱以下と推定されている。(諸井、武村:「関東地震(1923 年 9 月 1 日)による木造住家被害データの整理と震度分布の推定」、日本地震工学会論文集 第 2 巻,第 3 号,2002、図3、付表6/16)
このことより、関東大震災と同様の地震が発生した場合、都心では震度6、7の大災害が発生するが、所沢は震度5弱で被害は小さい。避難所の開設条件は6弱以上なので、所沢では避難所は開設されない。(帰宅困難者が発生する駅付近では開設されるかもしれない)
なお、人的被害は「かなりの激震であって、驚いて二階から飛び降り、重傷を負った者一名」、物的被害は「所沢市では家屋の倒壊は無かったものの、寺社の建物や土蔵の壁、石灯籠の破損という被害を生じていた」との記録が残されている。(荒井、篠田:「埼玉県所沢市に残る1923年関東地震及び1924年丹沢地震に関する記録」、歴史地震、第36号、33-42頁、2021)