(非公式な雑感ですので文責は取りません)
・地震が起きる推定確率は、政府発表であっても精度が高いとは思えません。例えば、南海トラフ地震の、今後30年間の発生確率が、80%とか20%とか言われています。しかし、その違いは、さほど重要ではないと考ます。例えば、さいころを振った時、「2,3,4,5,6」の目が出る確率は83%、「1」の目が出る確率は17% 、です。確率は小さいですが、「1」の目が出ることはあるわけです。確率が80%か20%かというよりも、起きても不思議の無い確率で起きることが、「大惨事」であることを意識して、最低限の準備をしておくことが必要かと思います。
・防災のサイトを見ていると、防災の必要性を認識させるために、想定被害を実際以上に強調する場合があります。話題になっている、「南海トラフ地震の発生確率80%」もそうですし、「阪神淡路大震災時の火災の発生原因は電気火災が約60%」もそうです。後者に関しては、発生時刻が午前6時前ということで、ガスの調理器具やや石油ストーブによる発生は少なく、それらは軽視されているように思えます。また、電気火災にしても、電気ストーブや観賞魚用ヒーターが使われておらず、漏電ブレーカーが設置されている、という条件で見ると、火災発生確率はかなり低減されます。防災対策を行う時は、ネットの被害想定をうのみにせず、地域と家庭の特質を踏まえた被害想定に基づいて、危険性の高いものから優先順位をつけていく必要があると思えます。