日本語訳では似たような意味になってしまう形容詞の使い分けについてまとめています。
目次
surplusは余り過ぎていること、extraは余っていることを表します。surplusは否定的な意味で使われることが多く、特に「必要以上にある・使いきれない・無駄になっている」というニュアンスを含みます。extra は 中立〜肯定的 な意味で、予備・追加・念のためといったポジティブな使い方ができます。
例:
I brought extra clothes just in case.
念のために多めに服を持ってきた。
Do you have an extra copy of the worksheet?
プリントの余りはありませんか。
We made some extra snacks for the guests.
お客さんのために多めにお菓子を用意した。
My family often buys surplus food, and it goes bad.
うちの家族は食べ物を買い過ぎてダメにしてしまう。
The delicatessen section at the supermarket has stopped preparing surplus food to avoid food loss.
お惣菜コーナーは、食品ロスをなくすため過剰な食べ物の準備をやめている。
The company had to sell off its surplus inventory.
その会社は余剰在庫を処分しなければならなかった。
bigもlargeもともに「大きい」という意味です。「大きい」を表す時、会話ではbigの方をよく使います。bigの方が短くて言いやすいからです。しかし、bigしか使えない場合と、largeしか使えない場合があります。
bigが使われる場面
bigは気持ち的に大きいものに使うことができます。数値で正確に測れないものの大きさにbigを使うことができるのです。この場合、bigの意味は「重大な」「深刻な」「大変な」という意味になります。
例:
That’s a big problem.
それは大きな問題だ。
A big earthquake occurred in 2011 in Japan.
大きな地震が2011年に日本で起こった。
It’s a big chance for you.
それはあなたにとって大きなチャンスだよ。
largeが使われる場面
large は数、量、が多い時に使うことができます。平均よりも「多い」「大きい」の意味になります。数値で測れるものにlargeは使われます。
例:
He has a large amount of money in the bank.
彼は銀行に大量のお金を持っている。
There were a large number of cars.
かなりの数の車があった。
China has a large population.
中国には多くの人口がいる。
afraidとsorryは、「残念な」という意味で訳すことができます。両方とも残念な気持ちを表しますが、その方向性が違います。つまり、afraidしか使えない場合とsorryしか使えない場合があります。
afraidが使われる場面
I’m afraid は相手の期待に応えられなくて相手を悲しくさせて残念だという気持ちです。相手にとって悪いニュースや情報を言う時の前置きで使われます。自分に非があるわけではないと思っているのが、ポイントです。
例:
I’m afraid that item is sold out.
残念ながら、その商品は売り切れています(あなたの落胆が分かります)。
I'm afraid there is no other way.
残念ながら他に方法はありません(あなたの気持ちをお察しします)。
I’m afraid she isn’t here.
残念ですが、彼女はここにはいません(あなたの残念な気持ちが分かります)。
sorryが使われる場面
I’m sorryは(1)自分の非を謝る、(2)相手のことを考えると自分が悲しい気持ちだと伝える、の役割があります。
例:
I’m sorry I did it.
それをやってしまってごめんなさい(謝罪している)。
I’m sorry to hear you have a cold.
風邪を引いたと聞いて、私は残念な気持ちです(同情している)。
I’m afraid と I’m sorryの使い分けの例
I’m afraid はそれ単体では使えません。I'm sorry. はそれ単体で謝罪の意味になります。
例:
I’m afraid I can’t. ⇔ I’m sorry. I’m sorry I can’t.
自分に非があることを伝えたいかどうかで異なります。以下の例では、謝罪をしたい気持ちが出るのは、I’m sorry だけになります。
例:
× I’m afraid I broke your cup.
I’m sorry I broke your cup. カップを割ってごめんなさい。
彼女が独身であることを謝罪する必要はありません。悪い情報を伝える前置きで、I’m afraidの方を使います。
例:
I’m afraid she isn’t single. 残念ですが、彼女は独身ではありません。
× I’m sorry she isn’t single.
amazing も surprising も「驚くような」「驚くほどの」という似たような意味で訳されます。しかし、驚く理由が違います。
amazing が使われる場面
amazing は素晴らしさによって驚く気持ちを表します。wonderful や greatなどに近いです。
例:
The view from the top of the mountain was amazing. The view was beautiful.
山の頂上から見る景色は驚くものだった(素晴らしかった)。景色は美しかった。
He was an amazing teacher. He was kind and good at teaching.
彼は驚くほど素晴らしい先生だった。彼は優しくて教え方が上手だった。
surprising が使われる場面
素晴らしいというよりも、衝撃的だったり、想定外にびっくりするなどの気持ちを表します。
例:
Japan’s birthrate has been declining. This is surprising.
日本の出生率は低下し続けている。これは驚くべきことだ。
Japan's Prime Minister made a surprising comment. He said he was going to raise more taxes.
日本の首相は驚くような発言をした。彼は追加増税を行うと言った。
His behavior was always surprising. He did everything that no one else would ever do.
彼の行動はいつもびっくりするものだった。他の人が決してしないことを彼はした。
不安や心配で心がいっぱいで緊張している状態はnervousで表せます。その一方、緊張感のある雰囲気、緊張感のある表情、など前向きな意味として緊張をとらえて表現したいときにはfocusedを使います。focusedは集中している状態を表す言葉です。tenseも緊張した状態を表す言葉です。身体の強張り、空気の張りつめ感などを表す言葉です。nervousと異なり、人だけでなく「もの(状況や雰囲気)」にもよく使えます。
例:
I get nervous before a date.
デートの前は緊張する。
I'm nervous about my job interview.
就職面接のことで不安だ(落ち着かない)。
Before the final, all the members looked focused.
決勝戦の前、メンバー皆に緊張感があった。
I like studying in the library because the room has a quiet and focused atmosphere.
静かで緊張感があるので、図書館で勉強するのが好きだ。
My friend looked at me and said, “You are too tense! Smile!”
友だちが私を見て言った。「緊張しすぎ!ほら笑って!」
The atmosphere in the room was tense before the announcement.
部屋の雰囲気はアナウンスの前には張りつめていた。
どちらも「使える」「利用できる」という意味になるが、実は使われる場面が違います。大まかに、使用する準備ができている・ものが手に入る・ものが存在することを表現するのが available、ものがあって使用に適した状態にあることを表現するのが usableです。usableの方が意味の範囲が狭く使用頻度は圧倒的に低いです。
例:
A discount ticket is available.
割引券があります(利用できます)。
There are four study rooms available.
利用可能な自習室が4つあります。
There are no jobs available at this time.
募集中の仕事はありません。
There are computers available at the local library.
地元図書館には利用可能なパソコンがあります。
The water is not usable for drinking.
この水は飲用には適さないです。
The website is very old, so it is no longer usable.
そのウェブサイトはとても古い。なので、もはや使えない(存在はしても役立たず)。
The website was removed, so it is no longer available.
そのウェブサイトは削除されたので、もう使えない(存在がそもそもない)。
We need to check if the old equipment is still usable.
古い機材がまだ使えるかどうか調べる必要がある。
どちらも「透明」という意味ですが、実は意味が違います。透き通っている状態をtransparent、目に見えない状態がinvisibleです。
例:
Her shirt is transparent because it became wet.
彼女のシャツが透けて見えるのは、濡れてしまったからだ。
Clear water is transparent because most light can pass through the clear water.
澄んだ水が透明なのは、ほとんどの光が澄んだ水を通過できるからだ。
UV light is invisible to the human eye.
紫外線は人間の目には見えない。
The character has the ability to become invisible.
このキャラクターは透明人間になる能力を持っている。
ashamed, shy, embarrasedは、「恥ずかしい」という意味で訳すことができます。しかし、ashamedしか使えない場合、shyしか使えない場合、embarrasedしか使えない場合があります。
ashamedが使われる場面
ashamedは「自分がしたことに対して申し訳なくて恥ずかしい」という意味です。客観的に悪いことをしたため、恥ずかしいと感じる場面で使います。
例:
He is ashamed that he had lied.
嘘をついてしまい彼は恥じている。
I felt ashamed of the things I did.
自分がしたことに対して私は恥じた。
shyが使われる場面
shyは、性格を表す言葉です。「引っ込み思案で恥ずかしがりや」な様子や、「性格が恥ずかしがり屋」なことを意味します。
例:
He is shy.
彼はシャイだ。
embarrassedが使われる場面
embarrasedはちょっとした失敗のときに使われます。「他者に自分を笑われたり馬鹿だと思われたりするのを心配して恥ずかしい。」という意味です。embarrasedが使われるのは、ashamedとは違って、道徳的に悪いことや他者に悪意をもって悪いことをしたわけではありません。
例:
He was embarrassed when he called her by the wrong name.
彼女を間違った名前で呼んでしまい彼は恥ずかしかった。
She was embarrassed that she noticed her underwear was showing.
下着が見えていることに気づいて彼女は恥ずかしかった。
My zip was open. I was so embarrassed.
チャックが空いていた。とても恥ずかしかった。
educational は教育的な価値があると思うもの、informativeは役に立つ情報を提供してくれるものに対して使います。それぞれの単語は、education (教育)、informative(情報)から由来しています。目的や重きをどこに置くかで使い分けられます。
例:
educational movie
教育的な映画
Disney's “Big Hero 6” is an educational movie because it teaches children about the importance of teamwork and friendship.
ビッグ・ヒーロー6はチームワークと友情の大切さを子供たちに教える教育映画である。
A film that explains animal behavior in an engaging way is educational.
動物の行動を魅力的に説明する映画は教育的だ。
informative movie
勉強になる映画
I like history movies because they are informative
歴史映画が好きだ。勉強になるから。
I watched a documentary about World War II, and I found it informative.
第二次世界大戦についてのドキュメンタリーを観た。とても勉強になると思った。
「よく知られた」「有名な」などの意味です。幅広く知られていることを表現するfamousに対し、 well-knownの場合は一部の地域や人々に知られているなど、限定的に使われます。
例:
He became famous after winning the gold medal in the Olympics.
オリンピックで金メダルを獲得し、一躍彼は有名になった(世界で知られるようになった)。
Mount Fuji is a famous landmark in Japan.
富士山は日本の有名なランドマークである(世界中で知られている)。
Giant pandas are famous animals from China.
ジャイアントパンダは中国の有名な動物である(誰もが知っている)。
Toki is well-known as a special natural monument.
トキは特別天然記念物として有名である(日本で有名だが世界では必ずしもそうではないという認識)。
This restaurant is well-known for its handmade soba noodles in this area.
このレストランはこの地域では手打ちそばで有名である。
She is a well-known English teacher at this school.
彼女はこの学校の有名な英語教師である。