二段ジャンプ上昇制御(以下ぺち)によるトリッキーな動き、二段ジャンプ中に付与されるスーパーアーマー(以下ふんばり)、ブロッキングなどのカウンター性能が特徴的。
ぺちが使えるキャラクターはヨッシーの他にネスがいるが、空中技の性能、空中移動性能の違い、ヨッシーのふんばりにのみついているスーパーアーマーなどの要素があり、実戦での動きはかなり大きく異なる。
ヨッシーのシールドの出始めの卵の殻を被るモーション中には、3Fの全身当たりあり無敵がバグで付属しており、その無敵を利用して相手の攻撃をスカしたり受けたりすることをブロッキングと呼ぶ。DX以降は仕様として引き継がれた。
打撃技をブロッキングすると相手側だけにヒットストップが発生するため、投げやガーキャン行動でカウンターを狙える。
ブロッキングは発生1Fのため、少しでもコンボに隙間があれば割り込める。
二段ジャンプは移動慣性を無視して方向転換できるため、空中で急激に移動方向や高さが変わり非常にトリッキーな動きになる。そのうえさらに、ふんばりによるスーパーアーマー、ブロッキングまで立ち回りに入ってくるため、ヨッシーの試合はもう何が起きても不思議ではないというくらいの展開になる。
全体的に技の判定は強いが、あまり判定が持続する技を持っておらず、リーチはあるが範囲が狭いといった技が多め。
強いが癖のある技ばかりで、使いやすい技や頼れる技というのはあまり無い。
ネスと違ってヨッシーの二段ジャンプは出始めで高度をかなり下げるため、
ぺちで低空で素早く空中攻撃を出すためには多少時間がかかり、
それが地上戦でも対空の場面でも地味にネックになる。
また鼻の喰らい判定が見た目通りかなり大きく、立ち回りや被コンボ時にはそこそこ邪魔になる。
上強や上スマッシュなどは鼻部分に無敵がつくため判定勝負ではかなり強いが、
空中前Aは見た目強そうなのに実は鼻に無敵がついておらず判定勝負ではあまり勝てない。
ただ、しゃがみ状態からガードをすることで鼻を大きく動かしてブロッキング範囲を広げるといった小ネタにも使えるので、鼻の大きさは一長一短。
サムスやリンクと同じく、隙が大きくてリーチの長いタイプの投げなのにもかかわらず、
鼻の喰らい判定込みで見るとピカチュウに投げ合いのリーチで正面から負けたりする。
ヨッシーの投げは吹っ飛びが強いわけでもコンボが繋がるわけでもなく、投げ技であるということ以外に価値がないほど弱い。どうみても64スマブラで最弱の投げだが、ブロッキングからのカウンターで出せるので対戦ではそこそこ見る。
とにかくトリッキーな動きができるキャラで、頼れる技を軸にした固い動きや安定した立ち回りなどがそもそも難しいキャラなこともあり、ヨッシー側としてもトリッキーさで相手を翻弄したり隙をついたりギャンブルしたりする動きが最適解という結論になりがち。
上Bの卵投げは復帰距離をのばす技としては機能せず、二段ジャンプがない状態で場外に吹っ飛ばされると即死する。ぺちを使った動きが強力ではあるが、ぺちからの攻撃が相手の攻撃に引っかかって即死する光景はよく見る。
トリッキーな動きが可能なので人間性能ですべて解決できると思われがちだが、普通にキャラとしての弱点がある。
よく言われるのは、地上のヨッシーが中央台にいる相手に攻撃をする場合、
どうあがいても単発ヒットくらいのリターンで終わってしまい、火力が取れないこと。
ヨッシーは立ち回りで何か一発当てただけで1ストック持っていけるだけの火力のポテンシャルを持ってはいるが、高い位置にいる相手をお手玉系のコンボで倒す方法は持ち合わせていないため、わざとヨッシーに対して高い位置で戦うことで被コンボリスクを軽減するという立ち回りが存在する。ちなみにネスも同様の弱みを持っている。
ヨッシーのコンボ火力はぺちによる連続した空中技の着地キャンセルによって生み出されることがほとんどで、台から遠い位置で攻撃を当てても火力を出しにくい。相手が地上付近で戦ってくれない場合、持ち前の火力を生かしにくい立ち回りを強いられることがある。
対空性能も不安定なため、リンクのように対空し続けることでリターンを確保するといった立ち回りも難しく、高い位置の相手に対する動き方は最後まで問題となってくる。
ブロッキングは出始め3Fにしか無敵がないため、ドリル系の技に対してはカウンターが取れない。
ドリル技の一発だけをブロッキングして緊急回避で逃げることは一応可能だが、回避後の状況があまり良くなかったり、ドリルでそのまま固められてシールドブレイクされたり投げられたりすることも多く、基本的にドリル技に対しての相性が良くない。
ふんばりによるスーパーアーマーは、強い吹っ飛びを受けない限りはキャンセルされないのでドリルに対しては強いが、ヨッシーが上方向に移動してしまうため、ふんばりでドリル技を耐えたとしてもカウンター技を当てられない位置関係になってしまうことが多い。
高い位置にいる相手に対して手を出しにくいこと、カウンターも取りにくいこと、
地上の運動性能があまり高くないことなどが合わさり、
上からドリルで圧をかけてくる立ち回りに対して、かなり立ち回りにくいキャラになっている。
そういった立ち回りの厳しさはあるが、
火力は高いので試合の流れ次第ではどんな相手にも勝ちにはいける。
ただそこまで生存能力が高いキャラでもないので、逆に何もできずにやられてしまうこともある。
結局はトリッキーな動きで打開を目指すことになるので、有利とか不利とかある意味どうでもいいのかもしれない。
ちなみに海外版ではヨッシーがかなり重くなっており、
その結果ふんばりで耐えられる吹っ飛び上限もかなり上がっているため、
海外版では日本版よりもヨッシーのキャラ評価が高い。
ブロッキングは発生1F、持続3F。
持続が短く、どんなに確認が早くてもブロッキングを狙うことは大抵ギャンブルになる。
見えている技を取る場合は目押しだが、対ヨッシーが分かっている相手であれば、目押しで処理できるタイミングで攻撃を振ってきてくれることはそう多くない。
またブロッキングに成功してもそこで終わりではなく、そこからリターンを狙う際にも読み合いがある。
打撃技をブロッキングで取ると相手側だけヒットストップで止まってくれるが、カウンターの投げはリターンが低く、ガードキャンセルからのコンボ狙いの攻撃は、ふんばりで高度が大きく下がる関係で即座には出ないので、割り込まれたり逃げられる可能性もある。
もちろん大きなリターンを取れることもあるが、もちろん対ヨッシーはカウンターを警戒された状態で戦われるため、とにかく何もかも安定はしない。ブロッキングやふんばりは強力なので使えないわけではないが、ギャンブル性は高め。
基本的に下方向への強いドリル技を持っている相手は少し厳しい。
ドリル持ちというだけで、弱キャラと言われる対ルイージですら、不利とまでは言えなくても難しい組み合わせになる。
ドリルをガードするだけで大体死ぬ対カービィは非常に厳しい。
ドリルをガードさせられやすく、固めや投げからのダウン追い打ちからでも死ねる対フォックスも順当に厳しい。
ピカチュウは下方向への連続技は所持していないが、全体的な立ち回りが厳しく、
空中前Aのドリルのせいでブロッキングを潰される場面が多く相性的にはかなり厳しい。
それでもピカチュウ側もヨッシー相手には気軽に触りにいけないので、
相性の有利不利とはまた別のところでピカチュウ側としては対ヨッシーは難しい。
ファルコンはヨッシー相手に触りにいく動きが常に命がけでどうやっても安定はしないが、
ファルコン側は、つかみをブロッキングでスカされても、上スマを出すか出さないかでもう1回読み合いができたり、
基本的な運動性能とライン攻め性能の差で立ち回りで圧倒的に優位を取れたりするので、
相性としてはかなりファルコンが有利になる。
という感じで、全体的に相性で有利を取れることはそんなにない。
有利が取れていたとしても圧倒的に勝てることもあまりない。
良くも悪くもトリッキーさが持ち味なので、上にも下にも特に安定しない。
傾向としては、
連続技持ちが苦手で、キャラ性能が高い相手は順当に厳しく、
キャラ性能が低い相手で相性で有利が取れたとしても簡単には勝てないといった感じ。
変則的、トリッキー、そんな感じの言葉が似合うキャラクター。
強い技は持っているが、あまり総合的な性能は高くない。だからこそ安定的な立ち回りではなく変則的な立ち回りが求められるということもあるので、あまり地力が高いキャラじゃないことは逆にコンセプト的には良かったのかもしれない。
かなりの操作精度や確認力は求められるものの、技術次第でどこまでも伸ばせる火力、ふんばりやブロッキングを使ったカウンターなどの操作感は唯一無二で非常に面白い。
変則的で派手な動きやコンボが多いため動画映えするのも評価ポイント。
安定して勝ちたいという人にはまったくオススメできないが、
面白いキャラクターを使いたいという方、
理論よりも人間性能で戦いたいという方にはオススメ。
ギャンブルがお好きなら余計に具合が良いでしょう。