何度か海外勢とオフでの交流のある筆者の体験談などを元に、
これから海外勢と英語でコミュニケーションを図ろうとしている方向けの主観的なアドバイスをするページです。
客観的な妥当性よりも、実際に海外勢と交流したときの所感などを根拠に書いていきます。
※普通に英語で意思疎通できる方には無用のページとなります
中学レベルの英語力があれば、意思の疎通は可能です。
多少の知識のヌケモレがあっても何とかなりますが、
コミュニケーション上これだけは抑えておけというのを3つだけ紹介します。
英単語や英文法などの基礎英語力が必要なのはもちろんですが、
もう少しゆっくり言ってくださいを連呼するのが最重要だと本気で思っています。
リスニングの訓練をしていないとネイティブの英語は絶対に聞き取れません。
初見の海外勢には、会話が聞き取れないたびに「ゆっくり言ってくれ」を連呼することで、
ネイティブの英語が日本では全然通用しないことを教えて差し上げてください。
聞き取れるなら良いんですが、他の日本勢のためにもどうかお願いします。
Please speak more slowly.
Could you speak more slowly?
どちらでも良いですが、個人的には最重要の言い回しです。
経験談ですが、
Please speak more slowlyと言った直後ですら、聞き取れない速度の英語が飛んでくることはザラです。
彼らの感覚では、最初に10の速度で喋っていたものを、5程度に落としてくれているのだと思いますが、
それでもなお、それなりに英語に慣れてないと聞き取れないと思います。
嫌な顔をされても戸惑った態度を取られても、聞き取れる速度になるまで連呼しましょう。
自分は大体3~5回は同じ人にPlease speak more slowlyって言ってた記憶があります。
Your pronunciation is too good.
So I can't understand your English.
みたいなことも何度か言った記憶があります。
もうちょい良い言い回しはあると思いますが、実際言いました。
とりあえず聞き取れないことにはコミュニケーションにならんので、
申し訳ない気持ちをグッと抑えて、クドいくらいに言いました。
こっちの英語力が低いことを察してか、
平易な英語で喋ってくれる効果も期待できます。
ちなみに私は「hot」が聞き取れなくて詰みかけたことがあります。
信じられないかもしれませんが実話です。
「ホット」という音を信じていた人間が
「ハァァッt」をhotに変換するのは結構難しいと思います。
分からないということを伝える表現は絶対覚えておくべきです。
Pardon? (聞き取れませんでした)
What did you say?
という聞き取れなかったときの言い回しと、
What does ○○○ mean?(○○○の意味って何?)
という、分からない単語を聞く言い回しは必修です。
もうI have a penよりも自然に出てくるようにしておいた方が良いです。本当に。
make senseで「意味をなす」という意味になります。
これは覚えておくと便利です。というか絶対覚えておいた方が良いです。
何が便利って、海外勢と話していると、
自分の英語がちゃんと通じてるか分からない時が多々あります。
というわけで、この表現を覚えておきましょう。
Does ○○○ make sense?(○○○って意味分かりますか?)
また、文の後に「make sense?」を付け加えると、分かりますか?という確認になります。
YesとかIt makes senseとか言われたら通じています。
NoとかIt doesn't make senseとか言われたら通じてないです。
海外勢と話すときは「何とか英語で伝える」みたいな意識になるかもしれませんが、
英語を話すより「コミュニケーションをする」という意識でいた方が良いと思います。
絶対覚えておくべき必須表現に
「もっとゆっくり喋ってくれ」と「分からない」と「分かる?」の3つを挙げたのは、
相手の言葉を理解して話すということだけが意思疎通の方法ではなく、
「分からないということを伝えること」も意思疎通だと思うからです。
私も日本人なので、何度も聞き返すのは相手に悪いと思う気持ちは分かりますが、
分からないのを分からないまま聞き流したり、分かったフリをするのがコミュニケーションとして最も危険だと思います。
もちろんどうでも良さそうなとこなら聞き流して良いですけど、
言語の壁を受け入れた上でコミュニケーションをするという意識で会話した方が身のためです。
会話に必要な表現力は、本当に中学生レベルのもので十分です。
「分かんない」と言えば、分かりそうな表現に言い直してくれたりします。
あとGoogle翻訳とか普通に便利です。アプリをインストールしておくのを忘れるな!
英語は語順が日本語と違うし、atとかonとかinとかwithとかの前置詞を駆使して単語を繋ぐのも難しいですよね。
あと、自動詞とか他動詞とかもありますね。でもそういうのは適当で良いです。
toと言うべきところをfromって言っちゃうのはやばいですが、
onなのかinなのかatなのか迷ったりすることはちょいちょいあると思います。
前置詞のニュアンスを理解した上で迷ったのであれば、
それっぽいなって思う奴を適当に採用すれば、何とか意味は汲んでもらえる英語になります。
「ニコニコで配信する」を「ニコニコに配信する」とか「ニコニコの配信する」とかになっても通じますよね。そういうことです。
あと、疑問文とか、三人称単数の動詞のsとか、aをつけるべきかつけないべきかみたいな、そういうのもどうでも良いです。
例えば、「Are you hungry?(腹減った?)」って聞きたいとき、
「Hungry?」でも「You are hungry?」でも「You are a hungry?」でも通じます。
細かいこと言うと、You are a hungry?は文法的に完全に間違ってるのと、
「Are you hungry?」と「You are hungry?」はニュアンスが違います。
でもそんなこと気にするな!
もちろん、その場で咄嗟にきちんと正しい英文を作れる英語力があって、
正しく喋れるならそれに越したことはありません。
でも正しい英文を作ることに苦労するくらいの英語力なのであれば、
正しくない英語を喋る勇気を持つ方が大事だと感じます。
あと英語力が不足してるなら恥は捨てた方が良いです。
Did you eat?でもDid you ate?でもDo you ate?でも、伝われば良いんです。
be動詞を文頭に持ってきたりしなくても、語尾に?をつけたら疑問文として伝わるぞ!
メチャクチャでも分かってくれるから心配するな!分かってなかったら聞いてくるから心配するな!
なんかこう、英語っぽい発音ってありますよね?
でも理論が分かってない状態で何となく英語っぽいイントネーションにするだけでは全く意味が無いです。
実際に英語で会話をする場面になると、英語の理解度と同じくらい、伝わる発音が大事だと感じます。
とはいえ、英語っぽい抑揚のつけ方をマスターするのは即席では無理ですし、不必要だと感じます。
疑問文のときに語尾を上げて「?」という疑問のイントネーションにするくらいで十分です。
Yes・Noで答えられない疑問文は語尾を下げるって教えられると思いますが、特に気にしなくて良いです。
Waterという単語があります。日本人的にはウォーターです。
でも発音的にはウォーターは正しくないってよく言いますよね。
実際に使ったところ、ウォーターでもきちんと意味は分かってくれました。
会話の流れもあると思いますが、真に正しい発音をしなくても多少は分かってもらえます。
ですがなるべくネイティブに分かってもらう発音を心がけるのなら、
英単語は先入観を無くし、字面をそのまま読んだ方が良いです。
Waterであれば、「ワター」で良いです。
よりネイティブっぽく言うなら「ワラァ」みたいなの聞いたことあるかもしれませんが、
単語毎にネイティブっぽい発音を覚えていくのは現実的ではありません。
しかもそのネイティブ"っぽさ"は、真のネイティブにとってはあまり意味のあるものでは無いように思います。
Waterはそのまんまワターで通じます。それで十分だと思いませんか。
だからといって、hateを「はて」とか言っても通じないと思います。
発音の仕方の前に、英語の読み方は分かる必要があります。そこは頑張ってください。
私は「セオリー」が通じないと思ったら、「theory」の読み方が「スィアリィ」ということを知って衝撃を受けたことがあります。
何度か自分の発音について海外勢に聞いたことがあるんですが、
その返答を総合すると、客観的に見て私の発音は「そんなに悪くない」だそうです。
ただ自分で自分の英語を聞けば一目瞭然ですが、
ネイティブっぽい英語が喋れてるわけでは100%ありません。
ただ私は英語の発音の本を買いまして、多少の勉強と発音練習をした結果、
英語を話すときは一部の文字の発音だけ気をつけるようにしました。
それ以外は本当にただのカタカナ英語です。
それしきの発音でそんなに悪くないという評価をいただけるのですから、
伝えるだけならそんなに難しいことは無いのかなと思います。
というわけで、実際に気をつけている発音を紹介しておきます。
完璧を目指すというよりは、重要度の高そうな奴だけやってます。
これは自分が読んだ本の影響で、
「どうせ日本人なんだからとりあえず意味が伝わればそれで十分」という
ネイティブに近づくことを最初から諦めた思想だからです。
子音だけの発音
日本語にはありませんが、英語には子音だけの発音があります。
例えば、「but」という単語は日本語的には「バット」ですが、
実際はトとは発音しません。何故なら母音が無いからです。
最後が to であれば母音があるのでトと発音するかもしれません。
butoなら発音はバットではなくブトになっちゃうかもですが、そこは置いときます。
子音だけのところは子音だけで発音するようにします。
「but」は「バッt」
「knock」は「ノッk」といった具合です。
さて具体的な子音だけの発音方法ですが、子音だけの発音は慣れれば簡単です。
まずは子音の発音を理解しましょう。
日本語では必ず子音と母音が合わさって発音しているので、子音と母音を分解してみます。
というわけで、「かきくけこ」を「kあ kい kう kえ kお」と発音することを試みます。
か行の文字をゆっくり発音しながら、口の中の舌の動きに注意してみると、
「か」と言う前に、舌で口の上側を抑えるモーションが確認できると思います。
その舌で口の上側を抑えているモーションで出た音がkの音です。
このモーションでkという子音を出した後に、
舌を浮かせて「あ」という母音を出しています。
このkという子音と、あという母音が合わさることで、「か」という音が出ているわけですね。
あいうえおん以外の全ての日本語に言えることですが、
か行やさ行などの特定の行の文字を発音するときには、
毎回毎回、必ず子音の音が出る口の形をしています。
なので子音だけの発音をするときは、子音のときの口の形をキープし、そのまま息を出すだけです。
言葉として認識されるのかどうか不安になるような音しか出ないと思いますが、
どうやら子音だけの発音とはそういうことのようです。
実際には、単語の中に母音が無ければそのまま子音だけ読めば良いだけです。難しくないです。
発音記号とかは分からなくてもノリで何とかなると思います。
リンキングは適当
英語は単語と単語の発音がくっつくことがあります。
有名なのは「not at all」で、「ナラロー」みたいな発音になります。
子音だけの発音ができるようになった状態でnot at allを言おうとすると、
割と自然に「ノッタットール」みたいな感じになると思います。
リンキングはしてもしなくても通じるので、わざわざ意識しなくても良いと思います。
無意識で繋がってしまっても通じるので、やっぱり意識しなくても良いと思います。
ただし、相手が喋っていることを理解するときはリンキングした奴の元の形が分かる必要があります。
でも分かんなかったら「なんて言ったの?」って聞けば良いだけです。
RとL、RとW
RとLの発音の違いはよく言われますが、
日本語でいう「らりるれろ」は、RでもLでも無いようです。
「らりるれろ」は舌先を上顎につけますが、
「La Li Lu Le Lo」は舌先を上の歯の裏につけます。
「Ra Ri Ru Re Ro」は舌先が口の中のどこにも触れません。
一応、LとRを発音するときは、舌の位置を毎回意識しています。
LaLiLuLeLoは自分で発音してもらりるれろに聞こえますが、
RaRiRuReRoは、なんていうか、「うぁ うぃ うぅ うぇ うぉ」みたいな音にしかなりません。
でもそれで良いのだそうです。
私が読んだ本に書いてあって驚いたのですが、RとWは発音が似ているそうです。
「わ」「を」の子音がWの音に近いと思うのですが、WもRと同じく舌が浮きます。
「わ」「を」のときのWの形はRに比べて唇がすぼまっており、その差がWとRなのでしょう。
日本人がRとLを聞き分けるのが難しいのと同じく、
WとRを聞き分けるのが難しい国があるそうです。どこだか忘れましたけど。
「RaRiRuReRo」というのは、それだけ「らりるれろ」とは遠い発音なのだなあと思った記憶があります。
ちなみに、この理論で行くとWhatは「ウアット」、Whyは「ウアイ」みたいな感じになると思いますが、
自分は疑問詞は普通に「ホワット」「ホワイ」って言ってます。だって通じるし・・・
下唇を上の歯で軽く噛むやつ(fとv)
日本語では同じ音でも、英語では発音が変わるときがあります。
下唇を上の歯で軽く噛むやつ・・・「f」「v」
hは日本語でいうはひふへほ、
bは日本語でいうばびぶべぼです。
日本語には下唇を噛むという動作がありません。
fとvの時だけ気をつけて下唇を歯で軽く噛んで発音するように心がけてます。
ズィ
easyの発音はイーズィーだそうです。
zの発音もズィーです。
zとthはどちらもザ行の音に近いのですが、実際はどちらも違う音だそうです。
でも私はzとthを区別して発音してません。
thの発音は結構面倒ですし、ThatをZatと発音して通じなかった記憶がありません。
真面目に英語の発音を考えるなら、thとzは区別できないとまずそうですが。
thやzがsが「ジ」という発音になるときは、ジではなく「ズィ」という発音にしています。
母音の前のTheはズィ、easyはイーズィーといった具合。
Ziはズィですが、Giは普通にジとかギとかになるようです。
意識して区別してないやつ
非常に個人的なアレですが、実際は重要そうだけど、特に区別して話してない奴をピックアップします。
多分頑張らなくてもどうにかなるところだと思いますが、頑張りたい方は頑張ってください。
・「a」と「u」と「o」の「あ」
理由:区別するの難しい
・「z」と「th」の発音
理由:thの発音が面倒。難しいというわけではない。
・このページで取り上げてない奴
特に気にしてません。
最後に結構大事だと思うことですが、
英作文に自信が無いのであれば、表現のアプローチの仕方を考えた方が良いです。
物凄く簡単な例で言えば、
「成功した」と「失敗しなかった」はほぼ同じ意味です。
「4つのうち3つは良い」の言い方が分からなかったとしても、
「これとこれとこれは良い。これはダメ」と言うのは難しくないと思います。
言いたいことが伝わればコミュニケーション成立だと思うので、
英語での表現が難しいと感じたときは、「どうやったら伝えられるか」の方を考えてみてください。
アプローチの仕方から考えてみると、意外とすんなり言いたいことを伝えられることがあります。
私は特に英語が堪能というわけではないのですが、
何度か海外勢と話したり飯を食ったりスマブラしたりする機会があったので、その経験を元に書いてみました。
最も重要なのは変な英語を喋っても良いからコミュニケーションをするという意識、
英語を喋るのに重要なことは知識量ではなく持っている知識を組み合わせることへの慣れだと思います。
要点さえ外さなければ、特別頑張って英語の勉強をしなくても海外勢との交流は可能だと思っております。
そのあたりが伝わってくれていれば幸いです。
ちなみに、スマブラのことは、スマブラの単語が分かってないと意外と話せません。
とりあえずDI(ずらし)を覚えておきましょう。役に立ちます。