サムスで火力を取ることを考えるには、
コンボと受身狩りと復帰阻止を同じレベルで考えた方が都合が良い。
コンボで受身を取らせた後に受身狩りが確定しているなら
それはコンボの延長と考えても差し支えないし、
受身狩りの後に復帰阻止が確定するなら
そこまでをコンボの延長と考えても差し支えない。
強力なコンボをするための技が無いので、
基本的には単発から数発の攻撃を当てたら
受身狩りか復帰阻止に移行せざるを得なくなる。
コンボで倒しきれないなら受身狩りを経由したりして面倒だが、
復帰阻止で倒せるなら1発当てるだけで良い。
大事なことは火力が取れるパターンに持っていくことであり、
コンボを完走するというよりは
リターンを取りきるという表現の方がしっくりくる。
具体的な火力の取り方は別のページで解説するとして、
当ページではサムスの火力の考え方を紹介したい。
他のキャラでもこういうのはあるが、
サムスはかなり露骨に%で立ち回りが変わる。
立ち回りでは相当一方的な状況で迎撃技を振れる状況ではない限り
接触することや攻撃を当てに行くこと自体にリスクがかかっているというのが筆者の考えなのだが、
ある程度%がたまってないとリターンが低すぎて
攻撃を振るリスクが釣り合わないことが多い。
ある程度の度合は相手キャラ次第でかなり違うが、
少なくとも攻撃を当てたときにダウンしてくれるくらいの展開が無ければ、そこそこの火力すら取れない。
64スマブラは即死レベルのコンボが平気で実戦で入りまくるゲームなので、
「最も上手くいって30%」みたいなリターンでは、即死級のリスクを冒すには釣り合わないというレベルじゃない。
というわけで、
サムスは基本的に
1.リターンが取れるところまで%を蓄積するフェイズ
2.リターンが取れる技を立ち回りで振るフェイズ
という2つの段階をストック毎に踏むことになる。
キャラ対策になってくるので相手キャラによって全然違うのだが、
大まかな考え方としては、なるべくリスクを冒さないで%を稼ぎたいということになる。
何分サムス側の最大リターンが「%蓄積」でしかないので、
できるだけローリスクの行動で立ち回らなければ釣り合いが取れない。
最も良いのはチャージショットに相手が当たってくれることで、
逃げながらチャージショットをためたり撃ったりするという
サムスの消極的な立ち回りが最も強く出てくるのはこのフェイズになる。
ちなみにこのときのサムスは
空中にいても大したリターンが無いので
別に地上戦をしてもリターンにはそれほど差がないことになる。
チャージショット様子見から
地上から来る相手にはチャージショット発射、
上から来る相手には空中前かスクリューアタックで対空という立ち回りは結構強い。
問題はサムスが地上に居ることで相手側のリターンが高まることだが、
組み合わせや考え方、立ち回りの流れ次第では
チャージショットを使った地上戦をしてしまってもそこまで問題は無いと思う。
スクリューアタックの対空は非常に強いが、
%を蓄積するという以外のリターンが基本的に見込めないので、
立ち回りで使うなら相手が低%のときに使いたいところ。
ずらしで抜けられる相手には使えないが、
これだけ当てやすい優秀な対空技で14%を稼げるのは大きい。
空中前はフルヒットで20%なので、
1回当てるだけでダウンの圏内に入るハイリターンの技なのだが、
スクリューアタックほど確定状況で振れることは無い。
あまり気楽には振れないが、
立ち回りの軸になっている技で
他に振る技が無いことも多いので結局空中前を振ることは多い。
当たってもコンボにならないソバットはあまり振りたくないが、
下りソバットによるライン維持などは普通に行う。
相打ち上等なので、相打ち可能な技が見えたら
わざと相打ち狙いで当てに行くこともある。
当てに行くと結構リスクのある技なので、
対空や素の立ち回りで当てに行ったりするのはリスクの方が高い。
こんなリターンの見込めない状況でソバットを振るにはそれなりの理由が必要。
ちなみにこの場面ではメテオにOPをかけたくない。
メテオはリターンを取るときの始動技になることも多いが、
メテオにOPがかかると、ダウンするまでに余計に%が必要になってしまう。
ただ立ち回り上メテオはどうしても振らざるを得ない技なので、
都合が悪いときはたまっていないチャージショットやスクリューアタック、ボムなどでOP回復を狙いたい。
自分が高%で死にかけの状態のときは、
相手が復帰阻止ですぐ死ぬタイプのキャラだったら
投げや投げに繋げられる系の行動(MAXチャージとか)を
外したら死ぬような振り方で使うときもある。
死んでも良い状況のときはサムス側のリスクが低いと考えられるので、
リターン狙いのクソ行動を平気で振ってしまって良いと思う。
攻撃を喰らう瞬間にボムを出して9%を稼いで
次のストックで火力を取るまでの手順を省略するというのもアリ。
つまるところ相手が0%に近いときには
どこでどう触ったところでリターンが無いので
リスクリターンを釣り合わせるためにサムス側のリスクを減らす必要があり、
結論としては逃げながらチャージショットを撃ったり
割と安全に迎撃できる行動が来たら迎撃をするといった
消極的な立ち回りをするのがベストになる。
逆にサムスが死んでも良い時は
外したら死ぬ投げみたいなハイリスクハイリターンの行動や
相打ちで死ぬだけのハイリスクローリターンな行動も選択肢に入る。
リターンが取れる%になったら、
リターンが取れる技や振り方から逆算して動き方を決めることになる。
例えば、メテオではダウンするが空中前からコンボが繋がらない%のときは、
メテオを振るときには多少のリスクを冒しても良いが
空中前を振るなら一方的な場面でしか振ってはいけない。
ただし空中前を当てながら中央台に乗ったらコンボができるという状態なら
読み合いが入ったとしても中央台の着地狩りに空中前を振りに行っても良いことになる。
ダッシュAでダウンする状況でなおかつチャージショットの受身狩りに持っていけるなら
地上の相手におもむろにダッシュAをぶっぱなすのも良いが、
ダウンしないなら振る価値は基本的には無いことになる。
通っても意味の無い行動で戦うことは絶対に避けなければならないが、
通ったら倒せる行動であればそれなりの当たる理由があれば振ってしまって良い。
能動的に崩せるキャラではないので
基本的には逃げながらチャージショットをためて撃つのは変わらないが、
迎撃の仕方、様子見の仕方、その後の試合の流れでの動き方は
リターンが取れる行動を優先的に使うようにしなければいけない。
もちろん反確になれば狩るのは当たり前だが、
ローリスクの技で%を蓄積する必要性かなり低い状況なので
スクリューアタックや地上戦の優先度はかなり低い。
ただし%が相当たまって
素の空中前からコンボやダウンまでいけるようになれば
地上戦のリターンが高くなる。
つまるところ
%を蓄積するフェイズでは立ち回りが強い行動で何とか触ろうとするのに対し、
火力が取れるようになってからは
「触るならリターンが取れる技で」という思考になる。
もちろん立ち回りでリスクを抑えるのは必要なことだが、
相手キャラの方が基本的に高火力なので、
どんなにローリスクに立ち回ろうとしても最終的にはリスクリターンで負けてしまう。
ローリスクな行動がハイリターンになったら、
その行動が立ち回りの軸になるように動きたい。
そして攻撃が当たったら
コンボと受身狩りと復帰阻止を使ってリターンを取りに行く。
サムスのコンボは非常にパターンが少ない。
地上の相手にメテオを当てて浮いたところを殴る、
着地際の空中攻撃を当てて追いかけて追撃する、
丁度良いパーセントでソバットや空中前、ダッシュAなどの素でコンボになる技を当てて横に運ぶ、
くらいしかやることが無い。
コンボ中に%を蓄積する技やお手玉する技が無く、
コンボを持続させる技を最初から持っていない。
他のキャラは大抵何かコンボ技を持っており
それに繋げれば火力が取れるという感じなのだが、
サムスはそれがまったくできないのでコンボ火力が飛びぬけてショボい。
とりあえず投げを当てて復帰阻止でリターンを取るみたいなこともできないのでリターンの期待値も結構ショボい。
どんなに頑張っても2~3発程度のコンボが限界なので、
コンボ中に考えることはコンボを完走することではなく
ダウンや復帰阻止で最もリターンの期待値が高くなるパターンにハメることになる。
長々としたコンボや難しいコンボも無いし、
大事なのはコンボをすることより受身狩りや復帰阻止への持って行き方なので、
コンボルートを覚えるというよりは、火力を取るパーツを覚えるという感覚でいた方が良いと思う。
そしてコンボ中の応用力や調整力が低いので
立ち回りの時点で火力が取れる当て方をしなければならない。
割とどうでもいいことだが、
コンボから受身狩り、受身狩りから復帰阻止と
相手に対応する形でリターンを取っていくことになるので
トレーニングモードであまりやることが無いという地味な悲しみを背負っている。
攻撃を当ててダウンさせた場合は
受身狩りでリターンを取りに行くことになるが、
ハッキリ言ってサムスの受身狩りは特に優秀というわけではない。
その場受身は弱を重ねるので精いっぱいだし、
転がり受身も見てから両方狩れるというわけでもない。
(ダウンさせる位置が良ければ何とかなったりするが)
受身狩りに成功したところで
%を蓄積するだけで終わってしまうことも多い。
ただサムスの受身狩りにはいくつかネタがあり、
台の上でダウンさせたときはメテオですべての受身を潰す受身狩りがあったり(通称:全狩りメテオ、台ハメ)、
キャラ限定で地上の受身狩りにチャージショットや投げが確定したり(通称:確定投げ、確定チャージ)、
ダッシュAで受身狩りをしたらそのままその確定投げや確定チャージにつなげられたり、
メテオでその場と転がり受身を地上で同時に狩れたり、
ちょっと場外に飛ばすだけでリターンの期待値がめちゃ高いことがあったり、
確認は無理でも一点読みに成功すれば1ストック奪えたり、
状況さえ整えばそれなりに受身狩りでリターンを取ることが可能になる。
コンボをするためには立ち回りの時点で当て方を考えなければならないという話だったが、
受身狩りも受身をさせる位置によって取れるリターンが全然違うので
そこまで計算して立ち回りやコンボを考えたいところ。
サムスの復帰阻止は非常に優秀で、
メテオ、チャージショット、ボム、下強、空中前などが非常に役に立つ。
復帰阻止の技は非常に揃っており、
かなり色々なキャラを詰ませられる。
復帰阻止が強いおかげで
低%の相手をちょっと場外に出しただけでも
1ストックを奪えたりすることも多く、
復帰阻止の安定度が火力に直結する場面も非常に多い。
また、ガードを崩す能力はあまり無いが、
崖をつかんでいる相手をステージに戻さない能力は結構高いので、
崖をつかませるだけである程度試合の流れでリターンを期待できるキャラもいる。
筆者はあまり復帰阻止が上手いサムスでは無いが、
サムス自体の復帰阻止は非常に優秀なので
場外に出した後はできるだけパターン化して倒しきりたいところ。