各逸話は、それぞれ関係のあるところに引いている。
ここには、そこから漏れたものをいくつか。
管理人が「エレガントないやがらせ」と呼んでいるもの。
…デュークが誰かをクビにすることはほとんどなかった。辞めてもらいたいミュージシャンがいると、居心地を悪くして、自分から辞めるようにもっていった。誰かを居心地悪くさせるためにデュークがとった方法のひとつは、その男よりうまいミュージシャンを雇って、隣に座らせ、同じパートを演奏させることだった。彼はそれをなんと、ペース奏者とドラマーに対してもやった。ミュージシャンが酒を飲み過ぎて演奏にその影響が出ているときには、わざとソロをとらせ、何コーラスも何コーラスも延々と続けさせた。プレッシャーとハードワークで酔いが醒めてしまうまで。(301頁)