(Louie Bellson, 1924, 7/6 - 2009, 2/14)
【在団期間: 1951 - 53,65 - 66】
エリントンオケ、歴代ドラマーの中興の祖。
ベルソンは50年代前半のエリントンオケの危機を救い、56年の再ブレイクへの伏線となるミュージシャンです。
51年の「ホッジスの乱」により、ホッジス、ローレンス・ブラウンとともにソニー・グリーアがオケ脱退。
エリントンのこのピンチを救うべく、「いたずら王」の旧友のファン・ティゾールが召喚。
ティゾールは当時在籍していたハリー・ジェイムス・バンドのウィリー・スミスと、
ティゾールの友人でもあるルイ・ベルソンを伴って古巣に舞い戻ります。
ベルソンはエリントンより24歳年下で、しかもオケで唯一の白人ミュージシャン。
後年、ルイ・ベルソンも語っています、
"Duke took a big risk hiring me," と。
ただ、この写真からは、そんな雰囲気はうかがえませんが。
そして、「ピンチはチャンス」という言葉のとおり、この人事改革は大成功!
ルイ・ベルソンはエリントンオケのカンフル剤となりました。
ソニー・グリーアとはまったく正反対のドラムの起用、
受け入れられなかった長年のファンもいたことでしょうが、
それ以上に新たなファン層の獲得に成功しました。
この時期のアルバムが『Hi-Fi Ellington Uptown』('51-'52, Columbia)。
ベルソン大フィーチャー曲、「Skin Deep」収録。
Wikipedeiaの画像もエリントン時代のものが使われています。
ホッジスの乱によって抜けたソニー・グリーアの穴。その穴を埋め、サウンドの新たな可能性を拓いた功績は大きいといえるでしょう。
※ ルイ・ベルソンは「Louis」と「Louie」、両方の表記があるようです。