キャット・アンダーソン
William Alonzo "Cat" Anderson
(12 September 1916 – 29 April 1981)
ハイノート担当。
普段は4thトランペットで唇の体力を温存。
ニックネームの「Cat」は、その容貌が猫に似ているから。
リーダー作ではハイノートばかりをアピールすることはなく、
十分フレーズを大事にした演奏もできることがわかる。
エリントンバンドでは飛び道具的役割を演じたが、
これはキャット本人にとって嬉しいことだったのかどうか。
すごいものを発見。
"キャット・アンダーソンのトランペット・メソッド
-ハイ・ノートを演奏するための体系的練習法"
なんと、キャットのトランペット教則本!
"The Cat Anderson Trumpet Method A Systematic Approach To Playing High Notes"
(わかりにくいが、上記リンク先のサイドバーの項目からアクセスできる)
"There are no short cuts to playing in the upper register."
(キャット本人の教則本から)
【フィーチャー曲】
・ The Eighth Veil
・ El Gato
・ salome
【来歴】
1916年、サウスカロライナ州グリーンビルに生まれる。
4歳の時に両親を失い、チャールストンのジェンキンス孤児院に送られる。
ここで音楽と出会い、トランペットを学ぶ。
愛称の'Cat'は、この孤児院にいるときにクラスメートから付けられたもの。
以後、終生この愛称を使い続けた。
音楽活動もこの孤児院時代から。
グループを組み、レコーディングも行っている。
1938年から1942年にかけて、ドク・ホイーラー・オーケストラに所属。
他にエルスキン・ホーキンス(tp)、ライオネル・ハンプトン(vib)らの楽団にも
参加している。
1944年、フィラデルフィアのエール劇場にて、
デューク・エリントン・バンドと共演する。
このときにデュークに才覚を見出されてエリントンバンドで活動するようになる。(1944-1947, 1950-1959, 1961-1971)
その他の期間は自身のバンドを率いて演奏活動を行った。
1971年以降は活動拠点をロサンゼルスに移し、
スタジオセッションや地元のバンドにも参加した。
1981年4月29日、脳腫瘍で亡くなる。64歳没。
【ハイノート】
キャットの演奏で有名なのはその代名詞でもあるハイノートプレイ。
5オクターブ(最高トリプルC)をカバーしたといわれる。
ウィントン・マルサリスは「ハイノートヒッターの中でも最高の人」と語っている。
まるまる1冊 ダウンロード もできるようだ。
学生ビッグバンドのハイノート要員はこれを研究すべし。
君もキャットになれる!
…って、別になりたくないか。
追記
2013. 11/8
どうも上の2つのリンクが切れているようなので、このページにpdfを挙げておく。
ダウンロードしたい人はページ下部からどうぞ。