第二回講話サロン 田中研一さん ご報告
2023年06月2

田中研一さん講話サロン ~1854年の教育革命~ ご報告

1981年からネパールに関わっておられる田中研一さん。協力隊員を皮切りに幾多の職種で現在まで深くネパール教育に関与。

ネパールで「歴史」をひもとくと必ず出てくる「ラナ家」。英国視察で教育の重要性を深く感じて設立したのが今も続く「ダルバールスクール」、1800年代当時の英国・グラマースクールの影響を強く受けた商業算数ベースのカリキュラムが・・・と、淡々と続くお話しを伺い、今まで持っていたネパールの教育や算数に関する疑問が一気に氷解。。。

「当初SLCはパトナ大学やカルカッタ大学で受験するシステムでしたから、当然合格のためにはインドのSLC課程に則ったカリキュラムが必要なわけです・・・」なんて、ものすごく大事な情報を10秒ほどでさらっと言われても。。。(笑)

短時間で極めて濃厚かつ深淵なインプットを頂き、大満足で乾杯!

ノートを取る手が追っつかない。。。

竹下副会長ご挨拶・・・の間にどんどんできあがったお蕎麦が(笑)!

タイミング悪くてごめんなさい。。。

定期的に恋しくなる、これ。輸入物は器とえびとだししょうゆみりんくらい、あとは全部Made in Nepal。

参加者の声

「40年に渡る田中さんの現場での活動に感銘を受け、またネパールの教育の変遷を知ることができました。とても有意義な講演会を本当にありがとうございました。

「ネパールの教育について、興味があり、参加しました。以前、地方では、カーストの違いにより、家の中でしきいの向こうには入れないような習慣があったという事をお聞きしました。今でも、時々、新聞に取り上げられるぐらい、まだ、人々の意識の中に残っているのだと感じました。それから、インド、イギリスの影響などで、教育システムが途上国としては早くから取り入れられてきたことが分かりました。また、古い学校も残っており、いつも通勤で通るパタンゲートのパタン高校の標識には、1924年創立とありました。しかし、世界銀行が国の赤字を減らす目的で、私立学校を増やすように指導したということで、教育とはどうあるべきかではなく、経済・経営の観点から国際機関が途上国の制度に介入しているということを知らされました。複雑な気持ちです。」