職業教育

職業教育

山梨県立盲学校には、一般の視覚障害者を対象として、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の受験資格を取得する職業コースがあります(「8保育と教育」を参照)。

・高等部本科保健理療科(3年)

・高等部専攻科理療科(3年)

・高等部専攻科保健理療科(3年)

(卒業生から)私は現在、1日4時間、週4日マッサージ師として診療所に勤務しています。

私が網膜色素変性症と診断されたのは、今から20年程前のことでした。

進行性の病気であり、現在は治療方法が無いことを知らされました。医師からは半年

に1回ぐらい検診を受けるようにと言われました。その時は大きなショックを受けま

した。しかし、治療に繋がらないにも関わらず、検診を受ける事に意義を感じること

ができませんでした。その為、その後10年程はこれといって受診もせず日々を過ごし

ていました。

平成18年、さすがに歩行にも支障を来し始めた為、ついに受診しました。県内に患者

会があることを病院で教えて頂き、入会しました。

それが、私の人生を劇的に変化させるきっかけとなりました。

ナシの実の会の会長から、ライトハウスで点字を学べる事を伺いました。そこで、ライトハ

ウスに通い、点字の学習を始めて後、指導してくださった方から、盲学校進学という

進路について聞きました。盲学校で学習し、国家試験に合格すれば経済的にも自立で

きる可能性があることを教えて頂きました。そこで、盲学校へ入学し、不慣れな勉強

に悪戦苦闘しながらも、先生方のご指導もあり、無事に昨年(平成26年)、国家試験に

合格しました。

就職にあたっては、盲学校の就職担当の先生、ハローワークの担当者さん、障害者就

業生活支援センターの担当者さんに支援していただきました。

この様に、私は情報を伝えて導いてくださる方達に恵まれていたと感じます。そのお

陰で、現在の私があると言っても過言ではありません。

私達、視覚障害者にとっては情報を如何に幅広く受け取るかという事が重要になって

くると思います。それは、支援してくれる人といかに繋がりを持つことができるかと

いう事でもあります。その意味からも「山梨県視覚障害を考える会」が、一人でも多

くの視覚障害者に向けて情報発信する場であってほしいと思います。