中心暗点ルール

中心暗点のルールRule for Central Scotomata, 視野喪失と視力喪失は独立でない。Where Field Loss and Acuity Loss Are Not Independent

視野グリッドの中心10度に濃い密度の点が集中しているが、中心視力に影響せずとも傍中心暗点 (固視に近い盲点)をカウントするようになっている。これは妥当である。なぜなら、このような盲点は読書能力や他の日常の活動を有意に阻害するからである。

しかし、もし暗点が中心にあれば、(すなわち固視をカバーすれば), 両眼の視力と視野にも影響する。そして障害率はもはや独立とは扱われなくなる。基本の式を用いれば、中心暗点は2回勘定される、:一回は視力に対する効果を通し計算され、2回目は中心視野を通して計算される。

それゆえ3番目の追加のルールが必要になる。:

3. もし視力が低下すれば、表12-9に特定したように、いくらかの中心視野の喪失は計算されなくなる。

このようにVASの10点ごとの喪失は、10グリッド点のひとつのリングの視野喪失は無視される。これが意味するところはこれらの点があたかも見えるがごとく勘定されているということである。この調整は各眼で別々にされる。

このルールの効果は傍中心暗点の中のよい視力の島のある患者は、この暗点のよいクレジットを得る。しかし、視力に影響するような中心暗点のある患者は二重の恩恵を得ることになる。調整は周辺視野には影響しない。このように緑内障で、しかも黄斑変性を起こした周辺視野欠損のある患者は周辺視野喪失のみならず中心視野喪失のクレジットも得ることになる。 (例12-15から17を参照せよ)

表 12-9

中心暗点の是正Correction for Central Scotomata

中心暗点ルールに関しては多くの質問が寄せられておりまして、具体例に関するPPTをColenbranderにお見せして回答をいただいています。

CSルール適応か迷う例瀬戸Colenbrander.pdf