葬儀式をするかしないかで問題になっている原因の一つとして、
葬儀費用のことが大きいと感じています。
色々なことは、一旦置いといて、お金のことだけで考えてみたいと思います。
一般財団法人日本消費者協会が行った「第11回葬儀についてのアンケート調査報告書」
によると、2017年の葬儀費用の全国平均は約195万円と言われています。
違う会社が調べた2019年の葬儀費用平均は、143万円ほどです。
2年前に比べれば、50万ほど低くなっているそうです。
地域によって違いがあり、
北陸や中部地方が平均より20万、北海道や東北が10万高く、
近畿、中国、九州は平均より10万、四国は15万低い。
そういう結果が出ているそうです。
しかし、日本消費者協会のアンケートは、全国で500人を対象にしたとされ、
「全くあてになりませんよ」と言われる方もおられます。
実際、それが本当であれば、全国47都道府県で割ると、
1県あたり10人ほどの人を対象に調べたくらいですから、
片寄りがあっても不思議ではないですね。
なので、一つの噂程度の情報だと受け取っておかれたら良いと思います。
なんせアンケートですからね。それが全てではありません。
葬儀式の何にそんなにお金がかかっているのでしょうね。
大きく分けて3つ
1、葬儀一式の費用が、120万
2、飲食接待費用が、30万
3、教会や寺院への宗教費用が、45万
合計195万という計算のようです。
こんなこと言われたら、葬儀式をしたくても「うちでは無理やわ…」
と思ってしまう人も出てきてしまいそうな金額ですね。
「お金がないと、死ねないのか…」という思いにもなります。
でも、みんなと同じようにしなければいけない決まりはないですからね。
納得してお金を使うのであれば、高くても良いかもしれませんが、
納得できない場合は、考えていく必要があると思います。
お金のことだけで考えたら、
終祭や告別式など一切行わない直葬が一番安いと思います。
豊岡市ですと、豊岡斎場になります。
大人(12歳以上) 18,000円
小人(12歳未満) 13,500円
乳児(1歳未満) 9,000円
死産児(12週以上) 9,000円
胞衣・産じょく汚物等 3,500円
となっています。
ただし、市の住民でない場合は、10割増(2倍)の料金となります。
豊岡市の場合は、葬儀後に、葬祭費支給申請書を提出しますと、
故人様が国民健康保険者であれば、喪主に5万円が支給されます。
この時点では単純計算で、50000-18000で32,000円の儲けです。
しかし、死亡後24時間以内に火葬をしてはいけない決まりがありますので、
安置をする費用が必要になります。
豊岡斎場には安置室がありませんので、
安置する部屋を借りるのであれば、その部屋代が必要です。
御遺体の状態を少しでも良い状態のままにしたい場合は、ドライアイス代とかですね。
あと、火葬場への移動費がかかります。
そして、収骨の際の骨壺やお箸、袋なども必要ですね。
安置は自宅で行い、御遺体の状態はもう神様にお任せして何もせず、
移動するのも自家用車で行うのであれば、費用はかからないと思います。
ただ、御遺体の腐敗や、病気等の感染リスクがあるとは思います。
火葬の際、柩(棺桶)が必ず必要になる火葬場もあると思います。
豊岡斎場はどうなのか? まだ確認はしたことがないので不明です。
棺は自分で作成しておいても良いと思いますが、
ダイオキシンを発生させてはいけないという決まりがあったりしますので、
あらかじめ火葬場に確認の必要はあると思います。
柩を葬儀社で購入すると本当に高いですからね。
一番安くても4万5千円、高いもので20万円とか、
葬儀社によって用意している柩は様々です。
大体セット価格になっており、柩のみの金額ではなく、
布団や服、骨壺も含めた金額になっている場合があります。
この柩代が、みんなが納得していない料金のように感じています。
しかし、自分の家であらかじめ作っておいて、
それをずっと保管しておくことを考えると、なかなか大変ですよね。
ペット柩として、ダンボールで作られたものが売っていますので、
ダンボールで作成すれば、料金はほとんどかからないと思います。
ネットで組立式の棺が売っていますが、それでも2万5千円します。
柩は急を要し、すぐに注文したとしても、すぐに届くわけではありませんので、
やっぱり保管が必要になると思います。
柩の値段が高いのは、そういった保管料を込みにしたものでしょうね。
ドライアイスは、体重に対して20%くらい必要なので、
60㎏の男性だと、12㎏のドライアイスが必要ですね。
ネットで10㎏5千円くらいで売ってますが、
すぐに届くかどうか?が、やはり心配になります。
保管するには、新聞紙や布に巻いて、発泡スチロール内に入れたり、
毛布にくるんだりするようですが、素人では扱いが怖いですね。
素手で掴んでは絶対にいけません。
ある葬儀社では、ドライアイス代1日分8千円でした。
亡くなられた日、終祭、告別式で3日分必要な場合が多いので、
ドライアイスだけで2万4千円です。
地元でドライアイスを売っている会社があり、繋がりがあるのであれば、
直接購入した方が安いと思いますが、調べるのも面倒ですよね。
骨壺は、ネットで安い物なら千円ほどで売っています。
色んな柄がついている綺麗なものもあります。
壺を入れる箱がほしい場合は、更に千円以上は上乗せという感じです。
こういった必要な物を買いそろえていたとしても、
「火葬場へ持って行くのを忘れてた」ということになる場合もあるでしょう。
なかなか油断できないところがあると思います。
移動するための寝台車・霊柩車代は、かなり料金がかかります。
葬儀会社によって大きく違うと思いますが、
一例を申し上げますと、
基本料金が13,000円くらいで、10㎞までです。
12月~3月の冬場になると、3,000円プラスになります。
但馬地方は雪が降りますからね。都会だと季節は関係ないと思いますが…
更に夜の10時~朝の5時など、深夜になると別途2,000円とか、
30分ごとに1,000円追加とか、どんどんプラスされます。
距離計算になりますので、10㎞増えるごとに3,000円ほどプラスされます。
葬儀社~病院~自宅までの距離を計算し、自宅から葬儀社までの距離は含まない。とか、
その距離に関する計算方法も、葬儀社によって違うかもしれません。
清滝教会から豊岡病院まで15㎞ほどですから、
病院近くの豊岡の葬儀社で寝台車を頼めば、
13000+距離3000で16,000円ですね。
冬で深夜になると、
冬3000+深夜2000+時間2000で、23,000円と、一気に上がります。
ここから更に、安置した自宅から火葬場までの移動も必要ですから、
4万くらいは必要になりますね。
この送迎だけで商売が成り立ちそうな気もしますが、
毎日毎日、いつ電話がなるか分からないのを待つわけですからね。
車の維持費もかかります。
値段が高いと感じるならば、自家用車で移動するべきですね。
柩、45,000円(骨壺含む)
ドライアイス、8,000円(けちって1日分)
移動、40,000円
くらいだとしたら、
93,000円ということになり、
32,000円では全く足りませんね。
61,000円の自費が必要になります。
ネット検索でよく出てくる「小さなお葬式」の火葬料金を見ますと、
129,000円です。
資料請求、アンケートに答えると、1万円引きで、
119,000円。
この3万円ほどの差は何か?
移動距離は50㎞までで、ドライアイスも3日分つきます。
自宅で安置するのではなく、預かって安置してくださいます。
お別れ用花束(1束)がつきます。
役場などの手続き代行してくれます。
運営スタッフが一人つきます。
あまり差がないような感じもしますが、
安置料と、スタッフの料金が大きいでしょうか…
どこまでエンゼルケアをしてくださるか?ですね。
ただ、近くの葬儀社にお願いしても、スタッフ料は発生すると思いますので、
93,000円ではおさまらないような感じも致します。
結果、直葬でも、全て葬儀会社にお世話になる場合は、
10万円ほど必要ということになります。
市の葬祭費支給がなければ、15万円です。
そのくらいの貯金がなければ、遺された遺族親族が支払うことになりますので、
ちゃんと考えておくべきお金だと思います。
「死んだ後のことは好きにしてくれ」と言われるのは良いですが、
好きにできるだけのお金は残しておかなくてはいけないと思います。
お読みいただき、ありがとうございます。
次は、葬儀費用一式相場120万円について考えていきたいと思います。
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