10.2017を振り返って。

2017年も終わろうという今日、改めて今年一年を振り返ってみると、サプリ1本、シナリオ集1本、ルルブ2本に新作パイロット版1本と、かなりのペースで制作していた模様です。

まずは「まほ★つく!!」。

「ナナバナ」「人災派遣」と制作システムが重くなる一方だったことに懸念をおぼえ、軽いゲームを作りたい! と思うようになったのが2015年の秋ごろ。

2016年の「カルカミ」を経て、「もっと軽く!」「もっと手軽に!」と追及を続け、GWも明けた頃になってようやく形になったのが「まほ★つく!!」でした。

もともと魔法学校モノは一度手掛けたいと思っていたテーマで、当初はM:TGのように「何色かの魔素を組み合わせることで魔法が使用できる」というゲームを考えていたのですが……むっちゃ大量に魔法作らなきゃいけないゲームになるのが明白だったのでストップしていました。

この企画用に練っていた舞台や寮の設定を流用し、かつ、ちょくちょくお邪魔しているボードゲーム会で遊んだダイスゲームや大喜利系ゲームをパk……もとい、インスピレーションを刺激され、諸々を私なりに調合してできあがったのが「まほ★つく!!」です。

なお、カードゲームに造詣の深いみなさんはお気づきかと思いますが、インスパイアされたゲームというのは知人のゲームデザイナー、カナイセイジ君が制作したダイスゲーム「Eight Epics」です。8人の勇者を操って様々な世界の危機を救う、というコンセプトのこのゲームは、非常にTRPG的なゲームで、「まほ★つく!!」のプレイヤーには大変オススメです。もちろん、ゲーム部分も舞台部分も盗作と言われないレベルに自作していますが、「ダイスゲームで冒険的イベントをクリアしていく」という流れはほぼ同作を踏襲しています。追加要素である「課題の後に作文ゲームで〆る」という点は所謂スタンドアロンのパッケージングゲームではなく、TRPGという媒体でこそ映えるシステムだと思っています。

まあともあれ。

どうにかこうにかできあがった「まほ★つく!!」ですが、正直これまで重スキルゲー(大分軽くしたつもりのカルカミですらスキルゲーの色が濃い……!)ばかりを作ってきたので、受け入れてもらえるかどうかまったく予想できませんでした。

これまでのゲームよりも宣伝に力を入れ、イラストレーターさんに紹介漫画を描いてもらったり、8~11月にかけて6回の体験会も開催したり、何より体験会に参加してくださったみなさんが本作を気に入り、自らGMをして伝播してくださったお陰で、発売5カ月で増刷を検討する段階に入るという、嬉しい状況となっております。

……でも実は、「まほ★つく!!」は売上的には大したことがない……というか、ぶっちゃけ製作費と宣伝費をかなりかけたので、増刷かかってようやく利益が出るって感じなのですよねーωー;

12月頭の時点で制作資金の底が見えてきて、冬の新刊の印刷費と製作費を支払った時点でとうとう5桁台に落ち込んでしまいました。

例年であれば11月位からいつもお世話になっている会社から繁忙期の手伝いについて連絡をいただけるのですが、今年は全然音沙汰がなく、ゲームマーケット秋の頃には先行き不安から軽い鬱症状が出てきていました。

……ところが、人生解らないもので、そのゲームマーケットで仕入れたグループSNEのGMマガジンに、第3回公募ゲームコンテストの中間発表があり、そこになんと、9末に応募した「ナナバナ改訂版」が載っていたのです!@@

「ナナバナ」は私が初めて個人で発表したゲームなのですが、春のゲームマーケットでルルブが完全に在庫がなくなり、さすがに再販するほど売れることはなさげだが、さりとて廃棄するには惜しく、さて今後どうしたものかと検討していた折、件のコンテストが「改訂版であれば既に発表済の作品も応募可」ということで、応募してみたという経緯でした。

……いや、それがまたなかなかヘビーな状況でして、応募要項発表がコミケ後の8月中旬で、〆切は9末だったんですよ。

それなりにデータ量のある「ナナバナ」を、1カ月そこそこで全面改訂ってのは正直無茶なスケジュールでした。@@

折悪しく帯状疱疹に罹患して(コミケの翌日からです@@)8中~9初にかけては凄まじい不調と倦怠感に悩まされながらの改訂作業はかなりハードでしたが、なんとか9中頃には持ち直して無事提出。

……とはいえ、正直あんまり期待してませんでした。

何しろ「ナナバナ」は、「背景世界がない」というヤケクソじみたコンセプトで、とても商用に向いているとは思えなかったので。

まあ、講評だけでももらえたら嬉しいな、くらいのつもりでいたのです。

12末の最終発表で、「ナナバナ」は、なんと選外佳作という望外の評価を得ることができました@@

……"選外"とゆーのがよくわかりませんが、過去の応募作をみると選外佳作から商品化した作品もあるようなので、「入選ではないけど佳作」位の立ち位置なのカナ……?

前後して今年は音沙汰ないな、と思っていた会社からも例年通りの年明けからのヘルプ依頼が入り……仕事は正直したくはない! ゲームだけ作って生きていたい!……けどまあ、来年の活動費にも目途が立ち、なんとか来年も3/4位は創作に費やせそうということが確定。

ハードだったり不安にかられたりもしたけれど、終わってみれば頑張りが成果に繋がった一年でした・ω・<やれやれ