4.千客万来!

2-1.コクリ&モクリの手番

コクリ:一巡したから、店長の手番ですか?

GM:いや、1サイクルごとに手番が一つ、後ろにずれることになっているんだ。だから、今回はコクリから始まって店長が最後。

コクリ:そうなんだ! ……残っているのは【Lv3.迷子】と【Lv4.ライバル店】か。……どっちも結構難しいな。

クロード:さすがにLvが上がって難しくなってきたな。

コクリ::ここは、体力勝負できる【迷子】で!

アクィラ:こーゆーの、ちゃんと対応しそうなのがコクリたちぐらいな気がするわね。

クロード:ククク……。心外だな。

アクィラ:店長は余計泣かすから引っ込んでて!(一同爆笑)

コクリ::みんな尖りすぎぃ!(笑)

GM:コクリは血相変えて飛び込んできた女性に呼び止められます。「て、店員さん! うちの、うちの子見ませんでしたか!?」

コクリ:「えっ、子供? いや、見なかったけどなあ……」

お母さん(GM):「そんな……!?じゃあやっぱり外に……!」

コクリ:「あー……」 忙しいけど、客の迷子が何かトラブルにでも巻き込まれたとなると……。

お母さん(GM):「二人でご飯を食べにきたんですが……ちょっと目を離した隙にいなくなってしまって……! 波にでもさらわれてたら……! ああ、坊や……!」蒼褪めるお母さん。

ムニエル:むう、これは一大事。

お母さん(GM):「いつも一人でお留守番させてるおわびに評判のお店に連れてきたのに、こんなことになるなんて……!」

コクリ:かわいそう……! 早く見つけないと! 「あーあー、安心しろって奥さん。オレっちが探してきてやるから! 大丈夫大丈夫、ちょっと目を離しただけなら、まだ遠くには行ってないって!」

ムニエル:うーむ、やはりコクリは店の良心だなぁ。(感心)

アクィラ:キッズスペースも必要だったわねぇ。

GM:場所が場所だけに、ホントに迷子だとちょっと大変だ。

コクリ:「ま、この辺りはオレっちとモクリの庭みたいなもんだぜ!すぐ見つかるさ!」というわけで、〈体力〉5Dで判定だ!

■コクリの〈体力〉判定: (5D6) →[6,4,6,3,1]=[20]

■コクリのチャンス: (1D6) →20+[5]=[25]

コクリ::あと8! むむ……っ! ここは〈精神〉を使う!

GM:おおっ、ようやく〈精神〉の出番が!

〈精神〉を使用することで、自分の判定に+2D、もしくは他人の判定に+1D振り足しすることができるのだっ!

■コクリの振り足し: (2D6) →25+[6,4]=[35]

コクリ:出たー!

ムニエル:ナイス!

アクィラ:自分の庭のようなものと豪語しただけあるわね!

コクリ:「おーい! えーと、お嬢ちゃん? お坊ちゃん? ともかく迷子になってる子供ー!どこだー!?」

GM:坊やですよ。……さて、どこにいたことにしようかね?

ムニエル:案外、アクィラのとこにいたりして。

GM:それは……ありそう。(笑)

坊や(クロード):「わーい、とりさんー♪」

アクィラ:「なによ、この子? 見世物じゃないわよ!」

坊や(クロード):「きゃっきゃっ♪ とりさんキラキラー」

アクィラ:「あら、解ってるじゃないの?」

坊や(コクリ):「羽ちょーだーい♪」

アクィラ:ぶちっ! 「きゃーっ! 何すんのよこのガキ!」(笑)

GM:じゃあ、モクリとコクリが頑張って辺りを探しますと……何ということでしょう。今日も客寄せのために"注目"のポーズをとるアクィラのもとで、きゃっきゃっと喜んでいる坊やの姿を発見します!

コクリ:「もっ!」 モクリが屋根の上に気付いたりするのだ!

アクィラ:「や、やめなさい!おさわりはNGよ!!」

坊や(GM):「きゃっきゃっ! えぬじーえぬじー♪」

アクィラ:「あぁん、何とかしてえええ!」

コクリ:「やれやれ、こんな所に居たらそりゃあ母ちゃんも気づかないよなぁ。……はーい、鳥のお姉ちゃんお仕事中だからお母さんの所に戻ろうね~」 と、モクリから手みたいなのがにょきにょき伸びてきて、羽をぐいぐいしている坊やを抱き上げて回収~!

坊や(GM):「きゃっきゃっ! たかーい♪」

アクィラ:「ちょっと警備! 遅いじゃないのよ! 早く連れてきなさい!」

坊や(GM):「とりさん、またね~♪」(ばいばい!)

アクィラ:「……ふんっ!」 一際美しいポーズで見送ります!

クロード:ツンデレ過ぎる。(笑)

ムニエル:待っている奥様に:リラックスハーブティー、シーカウのミルク多めをサービスしておこう。

アクィラ:料理長、人妻の心を落とさないでください!

GM:まぁ、そんなこんなでアクィラが面倒見ていたこともあって、無事坊やを保護することができました! 「ああ、坊や!」「とりさんきらきらでー、もくもくはおっきいのー♪」

クロード:「ククク……。無事で何よりだ……」

アクィラ:コクリは覚えられなかったみたいね?

コクリ:「おい待て、オレっちだって活躍したんだぞ!?」

坊や(GM):「やー、こくこくもってかえるー」

ムニエル:次はコクリが行方不明に……!

アクィラ:坊やの口からよだれまみれのコクリが……!

コクリ:「ぎゃーっ! オレっちは売り物じゃなーい! かじるなー!?」

GM:はいはい、この辺りでシーン切りましょか。(笑)

2-2.アクィラの手番

アクィラ:次は私ね。……と言っても、残りはさっき出てきた【ライバル店】だけだけど。

GM:うむ、ようやく客足が安定してきたケロペッコだが……ある日を境にパタッと人間の客が途絶えてしまう。モンスターの客は相変わらずなのだが……。

アクィラ:「………」美しいポーズ。

コクリ:「おかしいな……なんだかここん所暇だぞ?」

アクィラ:「………」美しいポーズ。

クロード:「ククク、おかしいな。……スケルトン達はちゃんとウェイトレスに変身させておるぞ?」

アクィラ:「……なーんで誰もこないのよーーーーー!?」

GM:こりゃおかしいぞって思っていると……沖合から賑やかな音楽が聞こえてきます。

アクィラ:「あぁん!?」

ムニエル:ガラが悪いぞ。(笑)

コクリ:「なんだなんだぁ?」

GM:すると、楽し気な音楽をかき鳴らす一艘の豪華な船が店の近くをスィーっと通過していく。

コクリ:「なんだなんだ、楽しそうな音楽が!?」

GM:その甲板では、人間達が料理に舌鼓を打っている。

アクィラ:「なにあれ」(ぼーぜん)

コクリ:「ニンゲンの客でいっぱいじゃねーか!」

GM:船には『海上レストラン ヒトペッコ』と書かれた看板が!

一同:パクリだーーーーーっ!?

ムニエル:厨房の窓から見ようかな「ふむ、料理に音楽、ついでにクルージング。カネがかかっていそうだ」

アクィラ:「……おかしいわ。空腹じゃなくたって私の所にくるべきなのに……ましてや料理長の料理も食べれるっていうのに! ……何よあれーーー!?」

GM:「モンスターの店なんて胡散臭いとこいくより、ウチにおいでよ!」「安いし美味しいしモンスターもいない! 安心・安全・美味しい! それが『ヒトペッコ』!」

コクリ:「む~!」 モクリも近くを通り過ぎる船に不満げだぞ!

クロード:「ククク、パクリとは許せんな。ここは極大破壊魔法の一つでも打ち込んでやろう、目にもの見せてくれる……」

コクリ:「待て店長!暴力沙汰はまずいぜ!」

アクィラ:「……そうよ、それには及ばないわ店長」

コクリ:「なっ、何かいい案があるのか?」

クロード:「ククク、お前の案を聞こうアクィラよ……」

アクィラ:「ふふふ。安心とやらと私の魅力が秤にかけられたことが許せないわね」

ヒトペッコ(GM):「おいしい魚が食べたいな~♪ もっとお魚食べたいな~♪」

ムニエル:「アクィラに策がありそうだな、任せておこう」

アクィラ:「簡単よ。人々に思い出させてあげるわ! 抗えない美があることを」

コクリ:「うんうん。……うん?」 ……美?

アクィラ:作戦名……『乗り込んでいってバーンと魅了してドーンって集客』よ!

コクリ:いつも通りじゃねーか!?

ムニエル:とんでもなくやる気のあるいつも通りだな。(笑)

アクィラ:ばささーっと乗り込んで判定よっ!

GM:ライバル店の上空にアクィラが飛んできた!「鳥だ!」「飛行機だ!」「アクィラ様だ!」

クロード:向こうにファンが紛れとるぞ。(笑)

アクィラ:影がかかって見上げるとそこに美の体現者が!

客(コクリ):「なんだあれは!」「ま、まぶしい!」

アクィラ:「感謝なさい。ニンゲンたちよ。この私をやる気にさせたこのボロ船の主に」

店長(GM):「きやがったな、モンスターめ! モンスターの癖に人間の客を奪おうとはふてえ奴らだ!」

アクィラ:「まっ。何を言い出すかと思えばモンスター差蔑? ……不愉快ね!」

店長(GM):「人間は人間の店の行くのが道理ってもんよ!」

アクィラ:「より素晴らしく、魅力的な店に行くのが真理なのよ!」 と集客のポーズを……!

店長(GM):「ふっ、"注目"のスキルを持つのがお前だけだと思ったら大違いだ!

アクィラ:「!?」片眉を上げる。

GM:おもむろにギターを取り出す店長ッ!(一同爆笑)

コクリ:店長が弾くのかよ!? てっきりアイドル的なウェイトレスでもいるのかと思ったら!

店長(GM):「みんなーっ、あんな鳥なんて下らねえ! 俺の歌を聞いてくれっ!」

アクィラ:「何をーっ!?」

店長(GM):「おれの料理を喰えば♪ 簡単なことさ♪ 二つの箸をクロスさせるーなんて♪」

クロード:そ、その歌詞はいいのか……?(笑)

……ダメかもしんないな!?

ムニエル:「ぬぅ、なんと情熱的なリリック……!」

クロード:「……あのギターは!? まさかあの男……!」

コクリ:「知っているのかテンチョー!?」

クロード:「あの男はギターひとつで大国の戦争を沈めたという伝説の吟遊詩人、その名も――」

GM:説明し過ぎるとホントにヤバくなるからやめてね!(笑)

クロード:は~い。(笑) 「とにかく、その時使われたという伝説のギターだ……!」

アクィラ:「ふ、ふん! そんな歌で私の美しさに対抗できるもんですか!」

GM:……まあ、そんなわけで、店長がアピール対決を挑んでくるので対決してね!

アクィラ:「負けないわ!」

■アクィラの判定: (7D6) → [3,5,6,3,1,5,3]=[26]

■アクィラのチャンス: (1D6) →26+[4]=[30]

アクィラ:〈精神〉追加消費のペナルティが厳しいからここまで……さすがにLv4ともなると手強いわ!

コクリ:2段階成功なら充分だぜ!

アクィラ:ライバル店の店長の調べを活かすかのような台詞を吐きながら、そんなのお構いなしの歌で塗りつぶしてやるわ! 「沈め~♪ 沈め~♪」

コクリ:大惨事じゃねーかっ!?

GM:アクィラは必殺のハウリングボイスで対抗するが、伝説のギターを手にした店長の歌を抑えるには至らない!

アクィラ:「や、やるわね……!」

店長(GM):「波間を駆けるヒトペッコ♪ まっすぐおいで~ませ~♪ 喜び~も~悲しみ~も~スパイスに変えてぇぇ~♪」

アクィラ:うぐぐ……! な、なぜ……!? このニンゲンのペースに呑まれる!?

店長(GM):「何千海里の彼方~まで~♪ 突撃ヒトペ~ッコ♪」

クロード:ヤバい、と言っておきながらほとんど1コーラス替え歌歌い切ったぞ、この男。(笑)

コクリ::その歌用意してたの?

GM:いや、アドリブ。(一同笑)

2-3.ムニエルの手番

ムニエル:私の番だな。……では、続いて登場しよう。自力で泳いでいって船へと乗り込む。

コクリ::さすがはギルマン!

ムニエル:「……よくやってくれたぞ、アクィラ」

アクィラ:「料理長! 来てくれたのね!」

ムニエル:「アピール勝負は甲乙つけがたいようだな。ならば、ここからは料理で決着をつけようではないか」

GM:「ムニエル料理長だわ……!」「なにっ、ムニエル!?」「あの伝説の……!?」

アクィラ:ここでも知れ渡っている。(笑)

ムニエル:「アクィラ、お前もお前だ。船を沈めようとしてどうする。我らの目的は『ケロペッコ』を盛り立てること。敵を倒すことではない」

アクィラ:「で、でもムニエルっ! あいつら……!」

ムニエル:「お前の力は人を喜ばせるためにある。正しく力を振るえ。人を、仲間を悲しませるな。……もう、昔とは違う」

GM:なんなのこのナマズ? かっこよすぎるんですけど!?(笑)

アクィラ:こんなの惚れないワケがない。(笑)

店長(GM):「……料理で決着か。いいゼ、所詮モンスターに人間を満足させることなんざできねぇって教えてやるぜ!」

コクリ:「魚がなくてどうやってシーフードレストランをやるんだぁ?ケロペッコさんよぉ」とか言ってそう。(笑)

店長(GM):「俺を歌だけの男と思ったら大間違いだぜ!」 そう言うと、店長はギターを部下に預け、厨房に立つ!「……歌はスパイス! 料理を最高に演出するためのなぁ!」

ムニエル:「……スパイスの使い方を教えてやろう、若造(ルーキー)

店長(GM):「ほざけっ! ……俺のこの手が光って唸る! 魚を捌けと轟き叫ぶ! 今必殺の……シャイニング三枚卸しぃぃぃ!」

コクリ:本当に大丈夫なのこの店長!? 色々と!?

GM:オレが知りたいわぁーっ!?

色々とダメである(GMが)。

ムニエル:……〈調理〉で、判定行くぞ!

■ムニエルの〈調理〉判定:(7D6) →[1,4,1,6,5,4,1]=[22]

■ムニエルのチャンス:(3D6) →22+[3,4,2]=[31]

GM:残りノルマ1ではそりゃ楽勝だよね。(笑)

クロード:「ククク、どうやら決着はついたようだな……」

GM:まあ、折角なので演出しておこう。(笑) 「ふっ、そっちもできたようだな……! まずはこちらからいくぜ!」

コクリ::ど、どんな料理を出してくるんだ……!?

GM:そこには、7色の刺身を精緻な包丁さばきで不死鳥の形に盛った豪華な盛り合わせが!

コクリ:「海の幸で不死鳥を表現しやがった! あの男、やりやがる!」 ……なんでオレっち解説役してるんだろう?(笑)

アクィラ:ライバル店の店長の歌声をバックに豪華なお刺身で幸福の絶頂に至る奪われた客たち。口から怪光線とか出してオーバーリアクションしているに違いない!

客(GM):「美しい……これは、ケロペッコのアクィラに対抗した意匠かっ!」「人でもこれだけの美を表現できるという、野心に満ちた造形……!」「荒々しい……しかし、その意気やよしッ!」

クロード:「敵ながら見事!」

アクィラ:「いつもなら私以外の鳥に目を奪われる状況に腹が立ったかもしれない……でも、私ムッシュを信じてる!」

GM:対する『ケロペッコ』は!?

ムニエル:……では提供しよう。「白身魚のババロア、カメリア海溝仕立てだ。海溝の深み出汁の利いたムースとゼリーだ。……だがこれだけで完成ではない」

アクィラ:終わりじゃないっ!?

ムニエル:「ここに……クレッシェンドペッパーを、実のまま振りかける。実のベリーのような酸味、中心部の爽やかな辛み。これが合わさり、味は完成する。最早、ソースではない。これもまた、材料の1つだ」

アクィラ:ひえええええ!?

コクリ:小振りながら工夫の凝らされた一品…材料の特性を知り尽くしたシェフだからこそできる料理が……!

ムニエル:「ボナペティ(さあ、召し上がれ)!」

客1(GM):「飾り気のないシンプルな造形。一見すると面白みがない、が……」

客2(GM):「さすがはムニエル料理長! これは匙が進……」

客3(GM):「ま、待て! このスパイス、層ごとに違うぞッ!?」

一同:な、なにィ~~~~~ッ!?

客4(GM):「一つ目は成熟した柔らかな味のペッパー……二つ目は若い刺激のあるペッパー……そして三つ目は、焙煎され風味を増したペッパー……!」

客5(GM):「喰い進める度に味が千変万化する! う、う、うまいぞおおおおお!

ムニエル:「これがクレッシェンドペッパーの特性だ。淡白なカンバスにこそ虹色の味が映える」

クロード:「ククク……。奴は確かに一流。大抵の料理人では勝てなかったであろう。……だが、ムッシュ・ムニエルは超一流だ」

コクリ:「そうだ、ゴテゴテ飾り付けた刺し身なんて目じゃねえ! 料理長の料理はなあ、計算しつくされたゲージュツなんだよ!」

シンサインチョ(GM):「結論が……出たようですな」

アクィラ:審査委員長いた。(笑)

コクリ::審査員いたのか。(笑)

クロード:どっから沸いた!?(笑)

シンサインチョ(GM):「この勝負……」

店長(GM):「……いや、いい。客の顔を観ればわかる。……この勝負、オレの負けだ……

アクィラ:負けを認めた!

店長(GM):「ムニエルは、食材をウチが抑えてロクな素材がない中で、技と工夫であれだけの料理を作った。それに比べオレのは……高級素材に頼り切ったただの切り身……」

コクリ::あれっ、食材抑える設定拾われてた。(笑)

GM:細けぇこたぁいーんだよっ!

ムニエル:「……これだけの技術があれば、人真似や卑怯な手段に頼らずとも良かっただろう。邪念と野望がお前の敗因だ」

クロード:料理長の強キャラ感よ……!

アクィラ:もう師匠になるしか!

店長(GM):「モンスターに人の好みがわかるはずがない。……そう侮った俺が浅はかだった、ということか……!」

ムニエル:「……研鑽を積め。そうすればやがて、まことに良いものが作れるようになる」

店長(GM):「……約束だ。看板は下ろす」

コクリ:約束……? してたっけ?

GM:細けぇこたぁいーんだよっ!「……だが、これで終わったわけじゃない。……次は、必ず勝つ! 人とモンスターとしてではなく、料理人と料理人としての勝負でな……!」

ムニエル:ふっと笑い、「待って居るぞ、新星(ルーキー)

GM:かっこよすぎか。(笑) ……まぁ、そんなこんなで。店長さんは負けを認め、勝負に勝った『ケロペッコ』の評判はいや増すのでした!

アクィラ:「やったわムッシュ! 私たちの勝利よ!」

ムニエル:にこっと笑い返します。……あとでアクィラの賄いにちょっとしたデザートを出してあげましょう。蜂蜜を使った、喉にいいひんやりデザート的な。

アクィラ:またまた~。軽率に心奪いにくる~。(笑)

クロード:「ククク……! みな素晴らしい働きだったぞ……」

コクリ:オレっちは観客してただけだけど。(笑)

GM:その前に迷子の捜索頑張ったからいいじゃないの。(笑)

2-4.クロードの手番

GM:……さて、これでイベントはすべて終了。最後のイベントを開示だ。……ぺいっ。

一同、最後のイベントを覗き込む。

一同:「うわぁ……」「これはひどい……」「さすがに……」

開示されたイベントはこれまでとは比較にならない難易度!ここまで順調にクリアし、楽勝ムードが漂いつつあったPL達からも戸惑いの声が漏れる……!

クロード:これは……一人1回成功が必須っぽいな。

GM:うむ。クロードは2サイクルめの手番が終わってないから、2回挑戦できるけど。

クロード:ふむ……。であれば、ここは〈サポート〉をしておこうか。1回で振れるダイスを増やしておいた方が良さそうだ。

〈サポート〉は、イベントに挑戦する代わりに、任意の能力値コのダイスを振り、一定値(8,15,21)が出るごとに、チーム共有のサポートダイスをプールできるというルールだ!

ムニエル:手堅いですな。良いと思います。

GM:うむ。じゃあ得意な能力値で判定して、8/15/21ごとに+1Dだっ!

クロード:まずは判定してしまおう。

■クロードの〈知性〉判定: (4D6) →[3,5,1,1]=[10]

■クロードのチャンス: (2D6) →10+[1,6]=[17]

■クロードのチャンス: (1D6) →17+[2]=[19]

コクリ:惜しいっ! あと2!

クロード:……かと言って〈精神〉使っても仕方がないな。使うだけ損だ。

GM:何か演出はありますか?

クロード:魔王様への報告を済ませたり、経費や給料計算などの事務処理をこなしておくとしよう。「ククク……。魔王様、計画はすこぶる順調ですぞ……」

魔王(GM):「うむ、さすがクロード。期待以上の成果だぞ」

クロード:「お褒めにあずかり光栄です……。しかし、優秀な部下たちの活躍があってこそ……。彼らへの褒美も弾んでやらねばなりますまい」

コクリ::やったー! ご褒美ご褒美!

アクィラ:店長、 気が利くわね!

魔王(GM):「委細任せる。……しかし、安心するのはまだ早いぞ。この店は計画の第一段階に過ぎぬのだからな。長期的に経営を持続してこそ意味がある」

クロード:「ククク……。承知しておりますとも……」

GM:うむうむ。そんな感じでクロード店長が事処理やら報告やらをよい感じに済ましてくれたので、労働環境が良くなって不慮の事態にも対応できる余裕ができたのでした……ってことで、プールダイス2コゲット!

クロード:「ククク……。皆の者、魔王様からの心づけだ。無駄遣いするでないぞ……!」

コクリ:お小遣いかよ。(笑)

ムニエル:だがまあ、こうして仕事が評価されるのは嬉しいものだな。

アクィラ:とってもホワイトな企業だわね!

GM:いいことです。(しみじみ)

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