1.オープニング!
プレイヤー、集う!
2019年5月某日某所。潮屋の呼びかけにより、4人のPLが集まった。――そう、この日は猫又公司&潮屋G.P.S夏の新作システムのテストプレイ開催日なのだ!
潮屋→GM:と、いうわけで! この度は呼びかけに応じていただきありがとうございます! これより、夏の新作、「もてなせ! モンスターズ!!」のセッションを開催いたします!
一同:わ~~!(ぱちぱちぱち!)
GM:今日遊ぶゲームは、「モンスターになって、魔王の命令で食堂を経営することになる」という、ワンシチュエーションTRPGです!
PL-A:モンスター!
PL-B:設定からして楽しそう!
PL-C:せちがらい……!
PL-D:上からの命令には逆らえねえぜ!
GM:まずは本作の舞台について、ざっくり説明しますね。……この世界は「人間とモンスターが長年争ってきたけど、現在は人間優勢で小康状態」なのですね。
PL-B:結構殺伐としてた!
PL-A:我々(モンスター)が劣勢なのか。人間め!
GM:とはいえ、人間のモンスターへの恐怖や欲望が爆発したり、モンスターの人間への怒りや野心が昂れば、未来はいずれに転ぶか解らない――この物語は、そんな時代のお話です。
PL-C:倦怠期かな?
GM:そんな折、先頃即位したばかりの魔王ギルモアは、こう考えます。「ぶっちゃけ勇者強過ぎんだよ!」(一同爆笑)
一同:ぶっちゃけすぎーっ!?
GM:「女神の加護とかマジ勘弁なんですけど!?」
PL-B:ギルモア様……!(笑)
PL-D:人間側に偏るパワー!
GM:「このままだとマジでキツいんで、人間とは漸次的に和平する方向でいこう!」
PL-B:魔王様が日和った!?
GM:……とまあ、そういうわけで和平路線を検討し始めたのですが、何しろ1000年もケンカしてたのでお互いの不信感はMAXもいいとこ。
配下(PL-A):「人間と和睦? 魔王様は何を考えているんだ!」
配下(PL-C):「魔王様の命令とは言えこればかりは聞けぬ!」
GM:……そうなるのは火を見るように明らか。なので、まずは「人間とモンスターが交流できる場を作り、相互理解を図ろう」と魔王様は考えたわけです。
PL-B:なるほど! ちょっとずつ交流していけば、いつか仲良くなれるかもしれませんね!
PL-C:誰でもお腹は空きますからね。
PL-D:食堂!? 意外ッ!? そんなもので怨嗟の連鎖が断ち切れる……はずが……!
GM:この店がうまくいけば、互いの陣営に和平派を増やすことができる……というわけで、集められたのが君達だったというワケ。
PL-A:うーむ、これは責任重大ですな。
PL-B:頑張って和平を実現するぞー!
GM:店員に採用されたモンスター……君達にとっては無茶振りもいいところですが、とにかく魔王様の命令は絶対です。 果たして君達は、人間とモンスターの垣根を取り払う先鞭になることができるのでしょうか? ……そんな感じで舞台解説おしまいっ!
どんなお店で働くの?
GM:さて、これからみんなにはモンスターの店員さんを作ってもらうことになるのですが……その前に、みんながどんな店で働くことになるのかを決めましょう! チャートによって決まりますので、各人1D66を振ってみてください!
PL-C:そんなのも決めるんですね! じゃあ……!(コロコロ)
GMは、PL達の振ったダイスを確認し、チャートと照らし合わせます。
さて、その結果は――?
GM:……整いました! まず【お店の名前1】――[はらぺこ]!
PL-D:はらぺこ……。
GM:続いて【お店の名前2】――[カエル]!
PL-C:カエル!?
PL-B:はらぺこかえる亭?
PL-D:ハングリーフロッグ?
GM:【お店の立地】――[海辺]!
PL-A:カエルなのに、海!?
GM:【お店のウリ】――[愉快な演芸や音楽]!
PL-C:海の近くのショーが楽しめるお店ですか。
PL-B:素敵なお店じゃないですかー!
PL-D:お客さんが竜宮に来た浦島太郎のごとく楽しめるような愉快なお店にしたいね!
PL-B:帰ったら100年経ってるような店にしてやるぜ……!(あかんやつ)
PL-A:海上とか海中レストランとか面白いかも。
PL-C:ああ、それはステキ!
GM:チャート内容は、必ず使わなければいけないわけではありません。店の名前や雰囲気、それからそこで働くみなさんのPCを考える上でのヒント程度に考えてください。
キャラ作してるうちにいいアイディアが湧いたりするかもしれないし、最終的な設定はキャラ作後とゆーことで!
一同:はーい!
スタッフを作るぞ!
GM:では次、キャラ作成ですが……本作では、2つの方法があります。一つは、〈職種〉と〈種族〉と〈経歴〉の3項目をそれぞれ一つずつ選ぶ〈ベーシックルール〉。選んだら、それぞれに〈能力値〉と〈特性〉が設定されているので、合計すれば完成です!
PL-B:ふむふむ。
PL-D:とっても簡単!
GM:もう一つは、〈職種〉と〈経歴〉の選択は同じで、〈種族〉を選ぶ変わりに3点の〈カスタムポイント〉を、〈能力値〉と〈特性〉に割り振る〈カスタムルール〉です。
PL-A:やりたい種族のイメージが固まっている人向けの作り方ですね。
PL-D:特性ばっかり取ったり、能力値を偏らせたり……?
GM:種族表にない種族でも、基本的に言ったもん勝ちでなんでもやっていいですよ!
PL-C:慣れたら色々な種族に挑戦したいですね!
GM:種族表の種族も、一応全然ファンタジー知らない人向けに設定が書いてありますが、無視したりアレンジしたりしてok。ギルマンじゃなくてカエル男ですとかゆってもいいです。
PL-D:折角海辺の店なんだから、海っぽい種族にしたいな!
PL-A:マーメイドとか?
PL-B:海っぽい! 私はサイクロプスにしようと思ったけど……海っぽさを出すなら海坊主とかかなあ?
PL-C:和風ファンタジーと言い張ればよいのです。
GM:和風でも構いませんよ。敢えて欧風ならシー・ジャイアントとかかな。 ……ともあれ、〈職種〉は被らないようにしてください。それ以外は被ってもいいんですが……一応公開予定の卓なので、応相談ってことで!
一同:はーい!
と、ゆーわけでしばしの相談&キャラ作成タイム。歓談しつつ、どんなモンスターを遊ぶのか検討するPL達。
「やっぱりサイクロプスの用心棒にします!かぶりそうなら店員でも!」「私は料理人で行こうかな」「私はスケルトンの店長ー!」「(いちおーカードを使ってカブらないように決めるルールもあるんだけど……まあ、カブらずに決まりそうだから、いいか)」「ギルマン人気高そうなんですけど、ギルマンやってもいいですか……?」「サイクロプスに、ギルマンに、スケルトン……公開用にするにはキレイどころが足りないなあ(チラッ)」「ふふふ、いいでしょう! ビジュアルは私が担当しましょう! クラスも芸人で!」「ありがたやありがたや」「〈特性〉の〈水棲〉、私もとっておいた方がいいかな?」「海関連のイベントばかり用意してるわけじゃないので、特性は被らない方がいいですね」「じゃあ私は〈飛行〉にしようっと! 経歴は……〈派手〉!」「神ダイスか」「〈妄信〉! 魔王様を信じているぞ!」「カスタムルールで作るなら、特性を2つとれるんですね。せっかくだからもう1つとってみよう!」「私も私も!」
……てな感じで。
遂にモンスター食堂のスタッフが完成したのだった!
GM:準備できたかな? じゃあ、今回は店長さんが最後になるように自己紹介していきましょうか。……なので、最初はPL-Dさんから!
PL-D:了解です!
PL-D→アクィラ
PL-D:「私はアクィラ! ヘビクイワシのセイレーンよ!」
一同:ヘビクイワシ!?
PL-B:(画像を検索)凄い、睫毛が長くてセクシー!
GM:(キレイどころの意味が曲解されたヨカン)
PL-D→アクィラ:「ふふふふ……見惚れるのも無理ないわ。私も毎朝洗顔の度に見惚れるもの!」 特性は〈飛行〉と〈悪食〉、経歴は〈派手〉よ!
GM:よりによって〈悪食〉!?
アクィラ:ヘビクイワシですもの!
PL-A:海で〈飛行〉で〈芸人〉なら、やっぱり歌とかで客寄せする系?
アクィラ:あ、歌はからっきしです!(爆笑)
PL-B:歌ダメなの!? どうやって客寄せすんの!?
アクィラ:「もちろん、この美しさよ!」
GM:美人店員とかそういう路線なのかな……? まぁ、ゲーム中の活躍に期待しましょう。(笑)
PL-C→ムニエル
GM:では続いて、PL-Cさん!
PL-C:「ムニエル・アクアパッツァだ。ムッシュ=バンクェット(宴の達人)と呼ばれたこともあったが……昔の話だ」
GM:おっ、渋い系のキャラ。
PL-C→ムニエル:はいっ! ナマズのギルマンで、経歴は〈生業〉。もともと魔王軍の料理人として腕を奮っていたところをスカウトされました!
PL-A:ナマズなんだ。(笑)
ムニエル:髭が生えている魚にしたかったので。(笑) 見た目はナマズそのものですけど、職人気質のイケメン、もといイケギョを目指します!
PL-B:カッコイイ! 「厨房に切り込んできた敵部隊をマグロ包丁で瞬殺したというあの……!」(わなわな!)
ムニエル:勝手に設定が増える。(笑) 「ふん、場所は違えどやることは変わらん。……目の前の料理に集中するだけだ」
アクィラ:ちょっとときめいた!
GM:ナマズはカエル食べるし……カエル料理が得意とか?
ムニエル:そうだ、カエル要素忘れてた。(笑)
GM:まぁ、カエルをナマズに変えて「はらぺこナマズ亭」にしたりしても構いませんよ。
PL-B:それも良いかも! ……店長に判断は任せます!
アクィラ:「店長! どうするの!?」
PL-A:えー!? ちょ、ちょっと考えさせて!(笑)
GM:じゃあ、店の名前は店長の自己紹介ターンに改めてってことで!
PL-B→コクリ&モクリ
PL-B:次は私ですね。では、ちっちゃな一つ目小僧がぴょこぴょこ飛び出てきて、「よぉ! オレはコクリ! こっちのデカいのはモクリだ! よろしく頼むぜ」と挨拶します! そして、窓の外からでっかいモクリが「むー♪」
ムニエル:コンビ!?
アクィラ:すっごく教育番組感!
PL-B→コクリ:種族はサイクロプスをベースにしたシージャイアント。……といっても土着の生物ではなく、戦争初期に海に放たれた「モクリコクリ」という魔法生物です。
GM:これまたオリジナル種族! いいよいいよ!
コクリ:経歴は「妄信」で、魔王様のメイレイなので用心棒をすることになりました! 「魔王様のメイレイだからよー、トクベツにオレっちが用心棒になってやるぜ!感謝しろよ!」
アクィラ:シンパだ! 魔王シンパがいるわよ~!?
コクリ:「魔王様は絶対! 魔王様万歳!」 ……窓の外のモクリも「むーむー!」と賛同しています!
PL-A:一人二役いいなあ。(笑)
GM:ト●ロとチビ●トロを両方演じようとは欲張りさんだな!
PL-A→クロード
GM:では、トリはPL-Aさん!
PL-A:私はノーライフキングのクロードです。カスタムルールで作成して、特性は〈不死〉と〈人型〉。元人間の大魔法使いでしたが、禁忌の魔術でアンデッド化して人間社会を出奔。先代の魔王に拾われて以後、魔王軍の参謀格に収まっています。
ムニエル:これは大物が出てきたな。
PL-A→クロード:経歴は〈選択〉。和睦には消極的なのですが、魔王様の計画を見届けるべく、この仕事を引き受けた次第。「ククク……。みなのもの、よろしく頼むぞ……」
GM:〈人型〉ということは、普段の見た目は人間寄りなのかな?
クロード:いえ、骸骨です!(笑)
GM:……このチーム、異形しかいねえ!
一同:ほんとだ~!!(爆笑)
クロード:元人間なので、人間の気持ちを多少は察せます! ……どうしても必要になったら人間の姿になる感じで。
GM:……まぁ、このゲームは『怪物食堂経営RPG』だしね。異形ばかりでも楽しめるとゆーのが伝わるならそれはそれでよし! ……でもリプレイ映えのために人間形態はイケメンでお願いします!(笑)
クロード:了解しました。(笑)
ムニエル:……それで店長、店の名前はどうします?
クロード:……えーと、海上レストラン『ケロペッコ』とかでどうでしょう?(笑)
GM:割と直球!
コクリ:音の響きがカワイイ!
アクィラ:『ケロペッコ』はきっと意味がある単語なのよ!
ムニエル:料理の名前っぽくもあるな。
GM:割と好評! ……じゃあまあ、特に反対意見もなさそうなので、お店の名前は海上レストラン『ケロペッコ』に決定~!
一同:わ~!(ぱちぱちぱち!)
クロード:いいんだ!?(笑)
GM:ではまあ、店もPCも設定が固まったところで、早速物語を進めていきましょー!
一同:お~!