幕間3
本項では、リプレイで使用したシナリオをベースに、
人災2ndのシナリオの作り方や、
実際のゲーム進行についての所感などを語っていくよ!
……と、ゆーことで始まった新コーナー。
人災2ndのシナリオ講座ではありますが、他のゲームにも通じる部分があるかも知れないので参考にしてみてね!
ガッツリネタバレしているので、まだリプレイを読んでない人は読んでからまた来てくれよな!
あらすじを考える、の巻
前回はふわっと瀬那の主役回となったので、次は月華だ。
月華は3人の中では一番設定が固まっていたので、そこから拾ってくるのはわけなかった。
「昔の組織(玄月)の弟分が問題を起こしたので、それの解明に協力する」という筋はすぐに思いついた。
となると、ゲストの方も「玄月時代の知人」で良いだろう。
で、そういう依頼ならば、公式企業にピッタリなところがある。武侠系企業「マンネットブロードサービス(MBS)」だ。
MBSは原作小説やリプレイにも登場しており、紫電改君の武侠嗜好ががっつり突っ込まれた企業なのだが。
僕は個人的にMBSを「悪役」と固定化するにはちょっと抵抗がありまして。
もちろんそういう一面もあるのだろうが、大陸移民系の荒くれどもを取りまとめることで地域の治安維持や安定雇用に貢献している側面もあるのでは? と前々から思っていたのだ。
本編でも言っているが、今回はMBSのそういう一面を紹介したい、という裏テーマを組み込んでみた次第だ。
ゲームパートを考える、の巻
背景設定をざっくり作ったところで、
「弟分が問題を起こして追われているが、実は誤解」
「やっかみから弟分を暴走させた真犯人と対決」
という筋はできていたので、あとはギミック作り。
前回は真機奈先生の超絶調査力のお陰でめちゃめちゃあっさり調査パートが終わってしまったので、今回は「ゲストはダメよ」というイベントを混ぜこむことでレギュラー陣の活躍を担保。
また、弟分と一度は対決させなきゃな、ってことでミドル戦闘を挟むパターンに。
ミドル戦闘が否かは敢えて言わないぞ。
全然真相が明かされないまま、居場所だけ解って戦闘、という構成からメタ読みしてミドル戦闘だと読んでもらいたい。
実際のところ、メタ読みしてもらえたかどうかは解らないが、とにかく初手の【薙ぎ払い】でビビらせた後、月華の初撃で正気に戻る、という思惑通りの展開になったので一安心。
まぁ、メタ読みしてもらえず、初手から全力出されたら(特に景文の【完全憑依】)多少ラスト戦闘のバランスを調整すればいっか、と思っていたので対応はできたと思う。
ゲームバランスを考える、の巻
今回は、首謀者以外の取り巻きは説得でHPを削れることにした。
前回、【死者の書】を達成すれば敵ボスのHPを削れる、というアイディアがうまくいったので、そのバリエーション。
ゲストPCの血華が【指揮官】系になることは調整時点で判明していたので、彼女の活躍場面にもなるだろう、と。
また、敵ボスは弟分を薬で暴走→毒使いという流れから、攻撃に高めの《毒》を設定しておき、事前準備で《耐性:毒》を得られるというギミックも思いついたのでこれも採用した。
実際のゲーム進行、の巻
大体思惑通りに進んだんだが、血華の近況と"蛟"のイニシアチブファンブルはマジの大誤算!
ミドル後のPCの動きも含めてめちゃめちゃ悪い因果のめぐり合わせで危機的状況に。
あそこで"蛟"の攻撃が血華に飛んでいたら血華はほぼ確実に死んでいたのでGMドッキドキ。
LPとAPを限界まで注ぎ込んで社会死まで持ってくことはできたと思うが、それでもヤバかった。
ミドルの"虎"の【薙ぎ払い】も想定よりダメージが入ってしまったこともあり、結構ギリギリなバランスだった。
……が、なんとか致命傷を与えないレベルで解決することができ、ほっと一息。
ラストは血華が真面目に絡んでくれたおかげでMBSの厳しさと優しさ的なものが出せたんじゃないかと思う。
そして、ラストのラストで次回のゲストは今回のゲストNPCである"虎"発表。
これまでは軽く設定を決めて自作してもらったが、今回はガッツリ既出のプレロールドキャラになるから、参加してくれる人がいるといいのだが……?