人災派遣RPG 2nd season リプレイ5話
It's Impossibly Invaders!!
――不可解な侵入者――
第1夜
◆◆◆ 前回のあらすじ ◆◆◆
知人の依頼で和菓子屋さんの仕入れを手伝いにいったところ、案の定トラブルに遭遇してしまったNGSの面々。
事件自体は解決したが、事件の発端となる「小さな金の塊」の横取りを狙う謎の【憑依体】が現れ、事態は混迷を深める。
景文を「同胞」、金の奪取を「悲願」と呼ぶ彼は一体何者なのか。
不穏な予感を覚えつつ、PC達は「宝」を手にNGSへと帰還するのだった——。
ゲストPL-4 ほう、前回はそんなことになってたんですな。
GM そーなんですよ。……で、今回は前回の状況を踏まえての状況を軽くお話ししてから成長報告や自己紹介に移行しようと思います~。
一同 はぁ~い!
GM なお、今回含めてあと2話。ゲストの参戦は今回で最後の予定です。
ゲストPL-4 なんと! 滑り込みセーフ!
GM 前回あんなことになっちゃったので、NGSでは『欠片』を前にして、みんなで唸っております。
景文 前回のラストで、ルーン文字が刻まれていて、神話級の遺物である可能性が高い……というような話になってましたね。
GM さいです。……発見にあたって、小峰さんに隠蔽を指示した亮司(亮子の父で考古学者)とは未だ連絡がとれなかったんで。とりあえず、ご隠居こと亮平社長が善後策について報告します。
月華 ほむほむ。
亮平(GM) 「色々考えたんだがね、やはり我々だけでは手に余るね」
瀬那 「ううん……。ですよねえ……」
亮平(GM) 「で、まずはこれの正体を特定する必要があると思ってね、昔の部下に連絡をとってみたんだ」
月華 誰だろ?って感じで首傾げる。
亮平(GM) 「今はICSSSAで働いている宇佐美という男でね、ICSSSAについては知っているかな?」
瀬那 「一応……は」
月華 「組織としては、もちろん」
景文 「半民半官、警備や事務を主に公共性の高い組織、でしたね」
亮介(GM) 「その通り」
◆ICSSSA……帝都社会保障支援機構。ルールブックに掲載されている公式企業の一つ。都知事の肝入りで作られた半官半民のサービス業で、業務の多くは警察、防災、治安維持などの公共系。時に利益を度外視してでも問題解決を優先する公共性の強い会社だ。→詳しくはこちら!
亮介(GM) 「公的機関との繋がりが深い会社だからね。今回の件を国の遺物管理機関——文化庁の遺失文明保全管理局に部下を通じてワタリをつけたもらったというワケさ」
ゲストPL-4 なんかかっこいい!?
瀬那 国家レベルの案件なの?
GM うむ。まぁ、人災派遣の元ネタの一つであるところの「スプリガン」に出てきたアーカム財団の国家版みてーなものです。
◆スプリガン……オーパーツをめぐって高校生エージェントが活躍するコミック。アーカム財団は、主人公の所属する遺物管理を目的とした財団だ。[原作:たかしげ宙、作画:皆川亮二]
GM ……ちなみに、初出の組織なのですが、原作者に認可をもらってるので公式設定だぞ!
瀬那 「なるほど、そういった機関に預けられるのなら安心です」
月華 「それで、これは何時回収に来るの?」とブツを指さし。
亮平(GM) 「うん、まずは分析班が前検に来るはずなんだが——」……とゆってると、急に外からババババババババと聞きなれない轟音が聞こえてくるわけですな。
瀬那 !?
景文 ヘリの音……!?
GM あたり!
瀬那 あ、良かった、敵襲と思った。銃声かなって。(苦笑)
月華 一応腰を浮かして警戒します。
GM 大型ヘリが事務所前の月極駐車場に舞い降りてきて、そこから白衣のいかにも研究者って感じの一団と、ビジネスマン風の中年男性が颯爽を降りてきます。
ゲストPL-4 お? それはもしかして……?
亮平(GM) 「おお、宇佐美君! 久しぶりだな!」
ゲストPL-4 やっぱり私でしたか! 「ご無沙汰してます、央葉さん」
月華 知り合いらしいので座ろう。
瀬那 「この方々がICSSSAの?」
宇佐美 「あら、今まさにお話中でしたか?」
亮平(GM) 「相変わらず、フットワークが軽いな。……紹介しよう、これがうちの孫娘で、今はうちの社長代理の亮子。それから、メンバーの真宵坂君、月華ちゃん、黒崎さんだ」
宇佐美 「どうも皆さん初めまして。宇佐美 夏彦(うさみ・なつひこ)と申します」ぺこりー。
亮子(GM) 「ど、どーも、祖父がお世話になっております……」とぺこり。
月華 「月華です」
瀬那 「初めまして。黒崎 瀬那です」
景文 「真宵坂 景文です」……とりあえず、お茶を淹れに席を立とう。
宇佐美 「うわあお構いなく……いやいやありがとう」さっさと座る。
GM 宇佐美の後から、「分析班の××です」「〇〇です」「どうぞよろしく」と挨拶もそこそこに分析班がどやどやと入ってきて、早速『欠片』を調査し始めますぞ。
分析班(GM) 「ほうほう、なるほど強い魔力が……」「このルーン文字の書体には、確か××に前例が……」「いや、微妙に違うぞ、もっと古いかも……」
GM ……と頭を捻る分析班ですが、ワタリをつけただけの宇佐美や、専門ではない亮平、亮子らは手持無沙汰で事務所で昔話に花を咲かせたりしているわけですね。
宇佐美 「なかなか厄介そうな代物ですねー。いえ全然詳しくはないのですが」分析班に任せて茶を啜りながら。
亮平(GM) 「最近どうだね? どこも不景気だけど、ICSSSAは待遇も良さそうじゃないか」
宇佐美 「ええ、うちみたいな堅い所に滑り込めて……あの時は穴をあけてしまって苦労かけました」とか、「亮子ちゃん、大きくなったねー。覚えてないかな? 前にも一度会っているんだよー」 とかゆってます。(笑)
景文 前回の店からいただいたお菓子とお茶を配りつつ。エプロンたたんで席に座る。
瀬那 「ふんふん……」 昔話聞いてる。
宇佐美 「NGSさんも最近勢い付いているようじゃないですかー」若いメンバーをちらりと見ながら。
亮平(GM) 「なぁに、まだまだ尻に殻つけたひよっこどもじゃよ」
宇佐美 ……待って待って! 昔話超楽しい! 楽しいけど、話が進まない!(笑)
GM せやな! この辺りにしときましょ。(笑)
亮平(GM) 「ところで……。今回の件の代わりに、なにかウチの若いのに頼みたい案件があるとかなんとか?」
宇佐美 「引き換えってわけじゃあないんですけどね。ちょっと協力していただけると助かるって案件がありまして」
瀬那 「仕事ですか?」
宇佐美 「本部に応援を頼もうかと思っていたのですが、すぐ動ける人員が出払っていてね。NGSさんに受けてもらえるならとても助かるんだ」
月華 とりあえず亮子の方を見よう、そっちが引き受けるならそのまま引き受けるので。
景文 身元もしっかりしているし、義理もある。あまり断る理由が見当たらないね。
亮子(GM) 「解りました。……具体的なお話を聞かせてください」
GM うむ、まぁ、とりあえずそんなこんなで「任務依頼書」の案件が提示されるわけだね。
GM ざっくり話をまとめますと……。
「戸締りされたオフィスに不審者が侵入」
→「ICSSSAから派遣された宇佐美が調査にあたるが、取り逃がしてしまう」
→「しかも、同時に外の駐車場にも別の個体が潜伏していた形跡があり、宇佐美一人では手が足りない」
→「ICSSSA本部に増援を頼もうかと思っていたところ、亮平から今回の話を受けたので、現場に近いこともあるし外注しよう」
GM ……って感じの経緯だった、と。
宇佐美 「だだの徒手空拳なら遅れは取るつもりはないけれども、ビリってやられてね。その隙に逃げられてしまったよ……いやあ、お恥ずかしい」
月華 結構手強い相手だったんだね。
GM 宇佐美自身が警備能力に特化しているのもあって、捕縛にはいたらなかった、という感じだろう。
宇佐美 おじさんのパンチ、威力1Dのもやしですからね。(笑) 「でも、顔馴染みの縁を優先させたんじゃないよ。実力を鑑みて君たちならば頼めると見込んだ次第だ」
GM 3話でMBSに協力して『ならず者』の一件を解決した件は、割合君等の評価を上げたのであるよ。
瀬那 「ふむふむ……。私は受けていいと思うけれど。どう?」
月華 「姉さんが受けるなら、あたしは構わないよ」
亮子(GM) 「依頼元はダイワ自動車……。大手で、報酬も充分ですね。……うちは宇佐美さんのサポートとして、調査と捕獲にあたればいいわけですね?」
宇佐美 「ああ、その通りだよ」
亮子(GM) 「特に不明な点はないし、現役の高ランクエージェントと仕事ができるのは、私達にとってもプラスになります。……分析作業中は暇ですし、借りもありますからね。受けない理由はありません」
宇佐美 「あの亮子ちゃんがもうしっかりさんだなあ」(小声)
亮子(GM) 「そういうわけだから、みんな、お願いできる?」
月華 「ん、わかった」
瀬那 「任せて頂戴!」
景文 「……それでいいと思うよ」
宇佐美 「ありがとう!! 引き受けてくれて助かるよー!!」
亮子(GM) 「……じゃ、みんな。立て続けのお仕事になっちゃったけど、いってみましょうか!」
月華&瀬那 「はぁーい!」
宇佐美 「若い力が加わって怖い物なしだなあ」(にこにこ)
景文 「……………」
GM ……ふむ?
◆◆◆亮子と景文◆◆◆
GM ……では、話が決まった後で。景文がちょっと席を外したところで亮子が追いかけてきます。
月華 ちらっとそちらに視線をやるけど、とりあえずはそのまま戻ってくるのを待ちますね。
瀬那 あら? あらら?
宇佐美 席立った二人を見て、きゃー!せいしゅん?って顔しときます。
月華 おっさん……!(苦笑)
亮子(GM) 「……景くん? 何か不安なことでもある?」
景文 「……例の『欠片』。僕自身に関係あるらしいけれど僕自身は覚えていない。……だから、不安といえば不安だよ」
亮子(GM) 「……そうね。それも分析が進めばもしかしたら判明するかもしれない」
景文 「むしろ不安というより予感だね。よくないことが起こるに決まっている、みたいな。……今回の案件には直接関係ないから気にするほどじゃないと思う。……悪いね」
GM なんかもう、ここで絡んでおくしかねえって気がしてきたので特に予定はなかったんだが絡んでいくぞ!
景文 う。(笑) わ、解りました。来い!
月華&瀬那&宇佐美 がんばれ~!
亮子(GM) 「……いい機会だから聞いておこうかな。……景くんは、どうなりたいの?」
景文 「それは、解ってる。……『先生』みたいになりたいんだ」
亮子(GM) 「父さん?」
景文 「……僕の過去は、知ってるだろ。悪魔崇拝教団の、悪魔降ろしの素体にされて、こんな体になった。先生に救われなかったら、今頃、教団の思うがままの破壊者になっていたかもしれない」
これまで詳しく語る機会がなかったが、この景文の過去設定についてはGMも他のPLも把握していた。……なのでこういう話を振ったのでもあるのだ。
亮子(GM) 「……………」
景文 「先生が、僕に人間らしい生き方を教えてくれた。感謝してもしきれないんだよ」
亮子(GM) 「……………」
景文 「だから、先生みたいになりたい。僕と同じように、誰かのピンチを救えるようになりたいんだ」
亮子(GM) 「私にとっては、家も娘もほったらかして世界中飛び回って好き勝手に生きてる放蕩親父なんだけど。……迷える若者を一人救ったなら、ほっとかれたのに意味もあったんだなって思えるかな」
景文 「身近なところで月さんや瀬名先輩らにはおよばないし、まだまだ先は遠い話だけどね」
宇佐美のPL いい子……! 二人ともいい子……!
瀬那のPL 見守っていたい……!
月華 いい主人公だった……!(満足して転がる)
景文 「それにしても、不安を払いたかったから悪魔祓いのために渡航したけれど。実際歩き方はまよってばかりだな。それを見越して先生も 迷い、と僕の苗字につけたんだろうね。……まったく意地の悪い」
亮子(GM) 「自分に不安がない人間なんていないよ。……でも、私は安心したかな。……景くんがちゃんと『景くん』になってる」
景文 「僕が、僕に?」
亮子(GM) 「なりたい自分も、やりたいこともある普通の人間に。……この家に来た頃の景くんだったら考えられないでしょ?」
景文 「……確かに」
亮子(GM) 「だからね、たとえ例の『欠片』……景くんの知らない過去がどんなだったとしても、今の景くんなら大丈夫」
景文 「……そうかな。……そうだといいな」
亮子(GM) 「大丈夫、私が保証するから自信持って!」
景文 「亮子さんがそういうなら、そう思うことにするよ」(苦笑)
亮子(GM) 「さて! 元気が出たなら戻りましょ! まだまだ、新生NGSは経験も実績も足りてないんだから! ……どんな仕事も真面目にコツコツと確実に! それが地域に愛されるNGSのモットーよ!」
景文 「はいはい」
月華 あれ? もう終わり? あと30分位続けてもいいよ?(笑)
瀬那 ひゅーひゅー!
宇佐美 毎回挟もう! 最終回に向けて二人の距離縮めていこう!
GM 前回の件もあって、不安を抱えた景文とそれを察した亮子の一幕でしたってことで。
景文 やれやれ……。(苦笑)
◆◆◆近況報告!!◆◆◆
GM さて、前フリ長かったんですが、近況判定→成長報告→ゲストの自己紹介といきましょー。
景文 近況は「借金」……を振り直して「増収」。生活費-1(永続)。……なんで?
GM バイトでもしたんじゃないか?
景文 マイフレンド合津とバイトした……そういえば文化祭で喫茶店手伝う約束してたっけ。(笑)
月華 私は「日常」で特に変化なし。
瀬那 「充実」で職能ポイント+1。
月華 何気に瀬那は近況で経験点稼いでるよね。
瀬那 前回も覚醒ポイントゲットしてた気がする。(笑)
宇佐美 「借金」で生活費+2(永続)。……下の子が大学行きたいって言いだしてさぁ。(笑)
亮平(GM) 「今時は手に職つけた方がいいかもしれんよ?」
宇佐美 「全力で応援してやるのが親というものです」とほほ顔。
亮平(GM) 「まぁ、単に安易な道に逃げてるだけなのか、やりたいことがあるのか、なかなか親の目からだと解らんからねえ」
宇佐美 「でも最後まで親だけは我が子を信じてあげないと」
亮平(GM) 「物分かり好過ぎる親ってのもなぁ。やりたいようにやらせてたら、ウチの息子なんか家に寄りつきゃしない……」
宇佐美 「うう……。それはまずい。気を付けます……」
◆◆◆景文の成長◆◆◆
景文 真宵坂 景文です。影の悪魔をその身に幼くして宿した事で、なんか悪魔教団的なところで育成されてた所に先代に助けられて今に至ります。キャラクターランク上昇にて【確定予測】の覚醒と、【ハンマーナックル】を習得。
GM またLP増やしたよこの子……。
◆【ハンマーナックル】……腕部を武器化して攻撃を行う【実験体】のスキル。腕力強化による攻撃力強化にも利用できる。
景文 【確定予測】は成長のなかった3話分、血華さんの指揮分析能力に、4話の虎君の獣爪から【ハンマーナックル】を模倣した、というフレーバーですね。自由成長分は習得ポイントで【トレーニング(武器)】を習得しました。
GM 意外と【オールマイティ】頼みで、鉄板の【トレーニング】とかあげてなかったんだな。
宇佐美 毎回吸収して成長してる感が主人公って感じだねえ。
景文 新人で【トレーニング】取得してるの美学的になかったんですよ。新人の派遣社員で世間から隔絶されてたやつが悪魔の力制御できずに翻弄されるのっていいと思って。
瀬那 解るわ~。(笑)
GM いやぁ、なんかキャラの成長にシナリオが影響したっていうのはなんかGM的に嬉しいッスね。
月華 キャンペーンならではの楽しみだね。
景文 さっきも言ったけど、悪魔と決別したくてNGS来たのに、結局その力を使わないと自分の理想にたどり着かないとか破綻してる気がする気もしてるんだよなぁ。
GM 迷える主人公、大いに結構じゃないか。……さて、データ的には前回HP不足に泣いてたが、今回はどうなるかな?
景文 HPもSPもLPも、毎回不足で泣いてますよ……。(苦笑)
◆◆◆月華の成長◆◆◆
GM では、続いて月ちゃん~。
月華 あいあい。取得スキルは【バックスタブ】とその覚醒。
GM うおお、元々硬いのにますます!
◆【バックスタッブ】……【後退】中からも攻撃可能になる【隠密】のスキル。ややコストが重いが、攻防一体の渋いスキルだ。
月華 この辺もまあ予定通りなので、成長は楽ちん。悩まない~。
GM 【バックスタッブ】は割と強いんだけど、他に必須スキルが多いから、どーしても後回しになっちゃうんだよな。このランク帯になってようやくとれる感だな。
月華 無難に火力と防御を上げた感じ。切札なしで延々と殴り続ける、というコンセプトなので、切札の【完全憑依】持ちの景文とはその辺りで差別化してるよ。
宇佐美 なるほどね~。
◆◆◆瀬那の成長◆◆◆
瀬那 前回の遺物をつかった影響で異形の血が……というイメージが降りてきたので、取得スキルは【翼】と覚醒。自由習得分は【邪眼】を取りました!
GM 異形能力がこれまで【妖力解放】位だったから一気に【異形】に寄った感あるね。
◆【翼】……ややコストが重いが、移動・命中・回避にボーナスが得られる【異形】のスキル。覚醒するとネックのコストが軽減される。
◆【邪眼】……敵の技能値を低下させる【異形】のスキル。
瀬那 それから〈スカラー〉と命中を伸ばしました。
GM 緊急回避の手段が増えたのはイイネ! 1話を除くと、割と毎回戦闘ピンチに陥らせてるから、僕のバランス感覚も大したもの(?)だ。
瀬那 【異形】としての力はかなり弱い、というイメージで【異形】系のスキルは控えめだったんですが、前回のアレの影響で眠っていた力が覚醒した……みたいなイメージが湧いてきたのです。(笑)
景文 アレかぁ……。
◆◆◆ゲスト紹介-宇佐美 夏彦◆◆◆
GM では、最後。今回のゲスト、宇佐美さんー!
宇佐美 はいは~い。
GM ちな、今回のレギュレーションは[【ビジネス】1枠以上、【市民の盾】か【献身】を1以上]という、カバーリング重視。亮平の元部下のベテランエージェントって感じで依頼したぜ!
宇佐美 宇佐美 夏彦だよ。よろしくね。見た目は人畜無害な人の好さそうなおじさん、という風体さ。
月華 でも私達よりワンランク上なんだよね。
宇佐美 うん、ランク5。とれるスキルがあり過ぎて迷ってしまうね。……異能の構成は【ビジネス】【サーヴァント】【パイロキネシス】だ。
◆【ビジネス】……全異能中でも上位のタフネスと<ビジネス>系の調査能力を誇る社会系異能。
◆【サーヴァント】……味方のサポートに特化した社会系異能。
◆【パイロキネシス】……炎の攻撃を得意とする超常系異能。
宇佐美 まぁ、色々できるんだけど、基本的にはレギュレーション通り、豊富なタフネスと【献身[1]】と【不屈の魂】で仲間を守りながら生き残る。それから、【ヘイスト】【用意周到[1]】で行動回数を、【七つ道具[1]】【アシスト[1]】で調査やサポートもできるって構成だよ。
◆【献身】……アクションの消費なしで味方を【かばう】ことができる【サーヴァント】のスキル。
◆【不屈の魂】……ダメージを軽減する【ビジネス】のスキル。
◆【ヘイスト】……ファストアクションでサブアクションを行う共通スキル。
◆【用意周到】……ファストアクションを2つ行う【サーヴァント】のスキル。
◆【七つ道具】……消耗品を即座に取得・使用する【諜報】のスキル。
◆【アシスト】……仲間の判定にボーナスを与える【サーヴァント】のスキル。
GM ふむ。【ビジネス】【サーヴァント】は解るが、【パイロキネシス】になんかちょっと違和感あるな?
宇佐美 はは、そこは浪漫で。【生命の炎】を使ってみたくてさ!
◆【生命の炎】……《昏倒》したRのエンドフェイズに追加でアクションを行うことができる【パイロキネシス】のスキル。
GM そ、それはかなりのロマン組みだなぁ。(笑)
月華 まず倒れないと使えないスキルだからね。
宇佐美 【かばう】要員だし、頑張って倒れるよ!
GM 倒れる前提かーい!
宇佐美 若者の中に混じるわけだからねえ。出しゃばらないように気を付けるよ。
GM ……これまでゲストが出しゃばらなかったためしがあっただろうか?
宇佐美 調査もビジネス以外は微妙だしね。
景文 ちょう……さ……?
月華 私達に比べたら全然マシだよ。(笑)
GM そうだぞ、4話では瀬那ちゃんが初回休んだら、全然進まなかったんだからな。
瀬那 あー、あの日はごめんなさいね……。
GM まぁ、進路相談は仕方ない。……そう言えば、宇佐美さんは自動車持ちですね?
宇佐美 うん、持っているよぉ。
瀬那 車!わーい!
景文 く、くるま。この会社に車が!
GM ご町内シリーズであまり不要不急じゃなかったからなー。
◆《乗物》……人災派遣RPGでは、《乗物》を装備していると一緒に他のPCを乗せて移動することができるため、移動効率が大幅にアップするのだ。本シリーズのPCは未成年ばかりなので、あまり出番がなかったが。
GM では、そんなわけで今回はこの4人で任務解決を目指すぜ! みんなよろしくな!
一同 は~い!
◆◆◆ Round1 ◆◆◆
フィールド:第1R開始時点
GM さて、今回のお仕事について。……えー、防犯カメラとか聞き取りとかの他、今回は【遺産】の分析を手伝うこともできます。
瀬那 ほほー?
GM ぶっちゃけ、今回の仕事には関係ないけど、達成したらいいことあるかもね?
瀬那 やっぱり気になるし、達成しておきたいかな……?
GM まぁ、暇ならやってもいいんだぜ位の気持ちで。……他に、なんか事前に質問あるかな?
景文 特にない、かな。
GM じゃ、早速イニシアチブ決めて、調査を進めていきましょか。
イニシアチブの結果は宇佐美[29]→月華[17]→景文[15]→瀬那[9]。
GM ではファストフェイズ~。今回は車持ちの人もいるので、宇佐美さんが移動するときは2人まで一緒に同乗できますよ。
宇佐美 「乗っていくかい?」
瀬那 「……私は、ちょっと遅れて合流でいいかな? やっぱりあの遺物の調査を進めておきたいのよね」
景文 「解りました。僕もその件は気になりますし、お願いします。……月ちゃん、僕らで調査は進めておこう」
月華 「了解~。先行ってるね、瀬那姉さん~」……とりあえず、このRはみんなエリア2で良さそうかな?
宇佐美 「はいはい、では出発進行~」
GM じゃ、エリア2のダイワ自動車に到着~。
宇佐美 そう、今回はダイワ自動車のお仕事なんだよね~。
◆ダイワ自動車……「人災派遣RPG」の公式シナリオ『螺子狂騒曲』に登場する大手自動車メーカー。『螺子狂騒曲』は人災派遣RPGで最も多く回されたシナリオでもあり、宇佐美のPLも経験済みだったりするのだ。
GM このシリーズは、積極的に既存作品の登場人物や企業を再活用する、という裏コンセプトがあるのだ。……まぁ、とは言っても、当該シナリオとは全然部署が違うので名前だけの流用だけどね。
ともあれ、まずは担当さんがご挨拶。「やぁ、宇佐美さん。何か進展はありました?」
宇佐美 「ええまぁ! 心強い助っ人を迎え入れました!!」
月華 車からちっちゃいのがひょいって降りて、担当さんに軽く頭を下げるよ。
景文 同じく小さく頭を下げる。
GM 担当さんだとアレだしな、丹藤さんということにしよう。
丹藤さん(GM) 「ふぅむ、この子達も例のアレなんですか?」
宇佐美 例のアレとは?
GM 異能力者。
宇佐美 おお! 私異能力者じゃないからピンとこなかったぜ!
月華 は? 異能力者でしょあなた?
瀬那 そこにパイロがあるじゃない!?
宇佐美 いやあ、これは薬でちょっと丈夫になった程度のフレーバーだからさぁ。
GM それを異能力者って言うんだ、この業界では。(笑)
宇佐美 ジャパニーズビジネスマンは獣人やヴァンパイアとステゴロできる世界ですしねえ。……まぁ、ともあれお返事。「丹藤さん。彼らも調査に協力してくれるのでよろしくお願いしますね」
丹藤さん(GM) 「ICSSSAの宇佐美さんの紹介なら間違いはあるまい。……よろしくね、君達」
宇佐美 「ええ、味方にまわると心強いです」
GM どうやら、今回も担当者は異能力者に理解のある人のよーですね。
月華 その辺りの交渉事はあまり得意でないので、前面に立ってくれる人がいるならお任せしよう。……あ、NGSとして引き受けたってことは伝えておくよ!
瀬那 会社のアピール大事!
GM 了解了解。「NGSね……ん? ナカバ……? ひょっとして神守町の"ハンディマン"……!?」 などというお決まりのやり取りをしたってことで。(笑)
景文 ここでも知られてる、大先生はやっぱり凄いんだなぁ。
GM ま、ともあれ。「一応、依頼書に一通りまとめてあるけど、改めて状況を説明しておくよ」
景文 「ありがとうございます」
丹藤さん(GM) 「侵入された事実はあるんだけど、現状、特に目に見える被害は出ていない」
宇佐美 「逃げる時に窓を割られてはしまいましたが、取られた物は無かったと思います」
丹藤さん(GM) 「……とはいえ、ここは西東京~山梨エリアの顧客情報が集中してるからねえ。不審者に侵入されて何もなかったじゃすまない」
宇佐美 「うう……返す返すも取り逃がしてしまい申し訳ない」
丹藤さん(GM) 「侵入の事実が確認とれただけでもまずは御の字です。引き続き調査をお願いしますね」
宇佐美 「お任せください!」……さて、何を調べようか?
GM 宇佐美さんの手番だから、好きなの調べるといーよ。ちなみに、今回は【侵入者】と【遺産】がサブでも調査可能だね。
宇佐美 ビジネスが得意だから【聞き取り調査1】と行きたいところだけど、目標値が低めなので若者に譲って……二番目に得意な<トラフィッカー>で【被害状況】を調べてみましょうかね。
GM きなさい!
宇佐美 【七つ道具】を使って高性能ドローンをおもむろに取り出しまして……と。
◆宇佐美の<トラフィッカー>判定(4U6[6]+9) → 5,10[6,4],4,7[6,1]+9 →35
GM ふええ! いきなりその出目かよ……。
宇佐美 でもイチタリナイのでLPで振り足し。これで一発開示だね。
月華 宇佐美、やるじゃん!
GM 内容的に社内の調査って感じだから、ドローンというよりは探査用のマイクロマシン的な何かを放ったんだろう。
宇佐美 それで!
景文 「これは凄いな……」
宇佐美 「一度使ってみたかったんだよね~」
GM ……ICSSSA特製マイクロマシンをバラまいて社内における侵入者の痕跡を調べ回ったところ、どーも侵入者がコンセント類のあるあたりをうろついていた感じなのだね。
宇佐美 「ほーん。はーん。なるほどお」
GM ……でまあ、詳しく調べてみたら、明らかに異常なくらい電気メーターが跳ね上がってる、と。
瀬那 ……電気泥棒?
宇佐美 どうもそうらしい?
丹藤さん(GM) 「え、それだけ? 電気盗むためだけに侵入してたの?」
宇佐美 「どうもそのようですねえ」
丹藤さん(GM) 「割とウチ、警備厳しいんだけどなぁ。……確かにバカにならない電気使用量ではあるけど」
宇佐美 「侵入経路はまだ調査中です」
丹藤さん(GM) 「顧客情報とかならともかく、電気泥棒は予想外ですねえ……。それなら、そこそこ警備厳重なウチにわざわざこなくても、他にやりやすいところがありそうなもんですけど」
月華 まぁ、まだ最初のイベントだしね。
宇佐美 もう少し調べてみないとなんとも言えないね。……サブは【アシスト[1]】を景文くんに。バラ撒いたマイクロマシンの情報を共有する感じで、次の判定に+2Dのボーナスだよ。
景文 それは凄い! 「ありがとうございます」
宇佐美 「なぁに、お安い御用さ」
GM では次、月ちゃんの番~。
月華 はーい。……宇佐美の袖をちょいちょいと引いてですね、「防犯カメラ確認してきたいので、話を通してくれません?」と。
宇佐美 「もちろん。丹藤さーん。防犯カメラのログもらませんか? 専門家の目から見るとまた何かわかるかも」
GM 身内以外には警戒心の強い月華ちゃんカワイイ。丹藤さんはもちろん全面的に協力するでよ。
宇佐美 ろぐげとー。
月華 侵入する側の視点で確かめるよ。……ってことで、【防犯カメラ】を<イントルーダー>……う、イマイチ。3D+9で15しかない。
宇佐美 あらら? でも1抜けはしてるね。
月華 とりあえず、再確認しなくていい場所をチェックして2周目以降の効率を上げる支度してる感じ。
宇佐美 「ほえー。手際いいなあー」 目をチカチカ。
GM サブはなんかする?
月華 まあ、【侵入者】を素振りしときましょ、他にすることないし。ついでみたいな感じで流し見しておきますね、期待せず何か引っかかったらいいなくらいの雑な感じで。
GM ほいほい。どの職能でいく?
月華 <アウトサイダー>にしておこう。……14。
景文 ボーナス職能なら抜けるけど……?
◆ボーナス職能……1話から試験的に導入している【解析】の特殊ルール。解析対象の特性に応じた職能で判定を行った場合、目標値が軽減されるというルールだ。<アウトサイダー>ならば、侵入者が犯罪者や反社会的勢力の類いならボーナスがついたのだが、今回はどうやら違うようだ。
GM 惜しいね、違うみたい。現状イチタリナイ。
月華 じゃあ無理する必要ないや、多分他で達成値下がるやつでしょう。
宇佐美 4択が3択になったしね。
GM では、月華は防犯カメラとにらめっこを続けるのであったってことで。
月華 ちらちらって記録に視線を向けるけど、ついでで分かるようなものでもなく、2周目に入る……って感じで終わりー。
GM では次、景文だね。
景文 【聞き取り調査1】で社内の人間から情報集めます。……【オールマイティ】と【アシスト】の効果で5D……クリティカルして23!
月華 お、全部抜いた!えらい!
景文 よしよし。
GM ほいほいっとな。
GM 残念ながら、正体に繋がる情報はなかったんじゃが、歳の割に丁寧な景文の態度に、社員のみなさんは感心しとるね。「若いのに感心だね~」「ウチの子なんか大学生なのに未だに反抗期でね~」
景文 「いえいえ。いつもお疲れ様です」
GM まぁ、そんなこんなで仲良くなって協力体制を築けたので、以後《調査》カテゴリのイベントは+1Dだ。
瀬那 わおわお♪
GM 何気に毎回社交がうまくいってる景文であった。
景文 宇佐美no……。
GM no宇佐美?
宇佐美 流れるように否定。
GM すまない、つい。(笑)
宇佐美 いいんだ。息子で慣れてる……。(遠い目)
GM 切ない。ナカバ班は息子に恵まれねえなぁ。
◆息子に恵まれない……過去にもそんな人がいたんです。
月華 悲しい実体験だなぁ。
景文 ただのミスタイプなのに。(笑) ……宇佐美さんのマイクロマシンを介して影から情報収集したけど、結構徒労だったので一息つく、という感じでメインは終了。
GM ではサブ。【侵入者】くらいしかやれるのないが、やってみるかね?
景文 そうですね、ミスティックで振ってみます。……10。
GM うむ、ミスティックでもないようで、5タリナイ。
宇佐美 二択になったー。
GM あとスカラーとビジネスだけじゃの
景文 仕方ない。これで終了ー。
GM では、ラストは瀬那ちゃんー。
瀬那 はいはーい!ではでは【遺産】を調べましょう!
宇佐美 解析班のみなさんと中継が繋がっております。
瀬那 「私も遺物の分析。手伝います」
分析班員(GM) 「助かるよー」「ああ、君はこの遺産を解放したっていう」「体力を消耗したって? どんな感じ? 電気が走った? 魂抜けた?」
月華 あ、これダメな人たちだ。
景文 ダメな感じだ……。
瀬那 「えー? こう……何といいますか。うーん……」 なんて話しつつ分析はじめましょい!〈ミスティック〉で……あれっ、低い!? 2D+11で14!(笑)
GM さっきから出目が極端だな~。
宇佐美 でもまぁ、1段階進んでるね。
分析班員(GM) 「ちょっと実地でやってみてくれない?」「おいばかやめろ」「記録準備がまだだろ!」
瀬那 「……うーん……うーん」 サブも【遺産】! ……今度は25で2段階成功!
月華 いい感じ!
瀬那 (もしかしてこれって……気のせいかな……?) なんて意味深なことを思わせつつ、まだまだ先は長いのでここで終了かな。
GM うむ。……まぁ、時間も時間だし今日はここまでだね。まだまだ情報は出きってない感じなので、単なる盗電事件なのかなんなのか、とにかくもちょっと調べてみないことにわからんちん。
敵は周期的に現れることが解っており、4Rめには出現しちゃうし、それまでに敵の正体を掴んでおかないと、面倒なことにならないとも限らないぜ! ……てなところでそんなこんなで次回に続く!
一同 はーい!
GM 予定外に景文と亮子のシーンを作ってしまったので長引いちゃった。
宇佐美 あれは必要でしたよ!
月華 もっとやれぼくはみてるぞ!
GM ちなみに景文は「かげふみ」なんだが、亮子は「けいくん」と読んでるぞ。
景文 そ、そうだったのか……。
宇佐美 青春がとまらん。むしろ次回も通信機越しにイチャイチャしても良いよ?
瀬那 うんうん!
GM いやさすがにそんなに絡むネタがないと思うけどな?(苦笑)