04.ビルド指南書2

※この記事は書きかけです。

久々の更新です。

今回はスキルの取得について、デザイナー視点でコツなどちょっと解説していきたいと思います。

まず、大前提として、「ナナバナ」のPCデータは、「初期状態から数えて、少なくとも+5点程度の経験点を獲得・消費して初めて個性が完成する」よう設計されています。

そのため、スキルには「大器晩成型」と、「即効型」スキルに明らかな差異が存在し、それらはおおむね「大器晩成型=そのスキルをとらなければプレイできないアクション(=専門性の高いスキル)」と、「即効型=基本的なアクションの効率を向上させる(=汎用性の高いスキル)」の差異と重なります。

「大器晩成型」の構築を目指す場合、03で解説しているように序盤は汎用性の高い装備を身に着けてしのぎ、スキルが充実したところで装備を変更していく、というパターンを考慮しなければならない場合があるのです。

この点を踏まえつつ、ここでは、PCのタイプを一般的なファンタジーRPGのクラスに見立てて、それらのキャラクターがどのようなタイプにあたるかと、どのようなスキルを取得すれば良いかを解説してみましょう。

■火力職=戦士

重い武器を振り回して敵に大ダメージを与える火力職=戦士などは、やはり両手剣や斧などの両手武器が有利です。

火力職に求められるのはやはり攻撃の命中率と威力。かわされてしまってはダメージを出せませんし、威力の低い武器では当たっても十分なダメージが出せません。これでは役割を果たしているとは言えません。

後述の牽制職がいるならば連戦ペナルティで命中率を伸ばすことができますが、やはり命中判定+1D効果の 【技】タイプの【オフェンスセンス】は必須スキルと言えます。逆に言えば、これさえとっておけばダメージの向上は【ヒートアップ】【剛撃】【一刀両断】【強打】【浸透撃】とよりどりみどりですので、好みの武器と、それに合ったスキルで攻撃能力を向上させていけば良いでしょう。

■壁職=重戦士

高い耐久力で味方へのダメージをコントロールする壁職=重戦士は、味方の生存率を調整する重要な役目です。

金属鎧を装備すれば割と簡単に耐久力・防御力を向上することができるのですが、【かばう】をすると防御失敗扱いになるというルールのために、序盤は簡単に【かばう】を連発できないというジレンマがあります。

壁職を全うしたいのであれば、最低限、【かばう】時に物理GP/魔法GPを加算できるようになる【フォーティテュード】は必須と言えます。

これさえ抑えておけば、自然と高めになる体力を活かし、【オフェンスセンス】【ヒートアップ】などで攻撃力を伸ばしたり、【ワイドカバー】や【クイックカバー】でさらに【かばう】の性能を向上させたり、【ヘビーアームズ】【リフレックス】などで耐久力・生存能力自体を伸ばしたりする道が考えられます。

■牽制職=軽戦士、射手

命中率やイニシアチブ値の高い牽制職のキャラクターは、《威圧》によって敵の動きをコントロールしたり、《連戦ペナルティ》によって後の仲間の攻撃を向上させることが役割です。短剣や細身剣、槍などの命中率の高い近接武器や弓がこの役に向いています。

この役には、イニシアチブ値を向上させる【コマンダー】が最適です。必要コストも少ないので、社会系の支援スキルを習得したり、近接戦闘能力を向上させたりすることも容易です。【ウェザーキャスト】や【ネクロマンシー】系の魔法とも相性が良いので、やや完成は遅くなりますが、魔法戦士を目指してみるのも面白いかもしれません。

■魔法火力職=魔法使い

ナナバナにおいて、火力系の魔法はやや不利に設定されています。

というのも、前衛系は装備の変更で簡単に火力の向上が望めるのに対し、魔法はスキル(及び魔法)でしか火力を伸ばすことができないためです。APの消費も多めなため、効率が悪く見えてしまうかも知れません。

……ですが、敵の防御能力や耐性面では魔法が非常に優遇されています。魔法攻撃の威力は、物理攻撃の半分程度でも同程度のダメージが発生する可能性があります(物理60ダメージ-物理防御40=20ダメージと魔法30ダメージ-魔法防御10=20)。この格差はLvが高いほど顕著になっていくため、+1Dの重さが武器と魔法で全然違ってくるのです。(その分障壁魔法で止められやすいというデメリットもあるのですが……)

ともあれ、魔法系火力が真価を発揮するのは高Lvになったとき、というのがナナバナにおける火力魔法の設計となっています。ですので、微妙に火力の足りていない序盤をどうやってしのぐか、が魔法火力職ポイントとなります。

【ソーサリィ】を除く5種の魔法系統は、いずれも使い勝手の良い支援系が揃っているので、序盤はバッファー(強化)役となり、十分にスキル構築が固まったところで火力に転向、というのがセオリーと言えます。もちろん、【バーンナップ】【マグニフィケーション】【魔力増幅】など火力系の魔法・スキルに注力しても良いでしょう。

■魔法支援職=僧侶

ナナバナは、魔法による治癒がしづらく(厳密には鎧の耐久力を回復するのが難しい)、ダメージを軽減しやすく設計されています。

そのため、支援職……いわゆる僧侶的役割のキモは【障壁】系魔法の有無にかかっていると言っても間違いではありません。

【障壁】魔法は、【チャネル】【ホーリィプレイ】系統が得意とし、物理系に限れば【アルケミー】系統でも使用が可能です。

その他の三つも、【ソーサリィ】は魔法系のみ(ただし効率は良)、 【ウェザーキャスト】は敵の命中率を下げることで相対的にダメージを軽減、【ネクロマンシー】は自分限定でのダメージ軽減ができるので、魔法系統はどれを選んでもある程度のダメージコントロールが可能になっています。

続きは明日……。