幕間2

本項では、リプレイで使用したシナリオをベースに、

人災2ndのシナリオの作り方や、

実際のゲーム進行についての所感などを語っていくよ!

……と、ゆーことで始まった新コーナー。

人災2ndのシナリオ講座ではありますが、他のゲームにも通じる部分があるかも知れないので参考にしてみてね!



ガッツリネタバレしているので、まだリプレイを読んでない人は読んでからまた来てくれよな!

あらすじを考える、の巻

さて、前回レギュラーPCが全員揃ったわけだが、全員未成年である。

……こんなの学園編をやるっきゃねえ!


というわけで、第2話の筋は「先生(ゲストPC)経由で学園内ので起きた事件を解決する」にすんなり決定。


ゲストPCへの案内もしなくちゃならないので、とりあえず「不審人物について調査せよ!」というあらすじを伝えておいたが、その後が結構難物で、なかなか良いネタが思いつかなくて難儀した。


学校の設定とか書いてればなんとかなるかなー? と任務依頼書を書き進めていたが、なーんも思い浮かばず、こりゃマイッタネ。


まあ、こういう時は第2のネタ出し術、「ギミックを用意しながら考える」の出番だっ!

ゲームパートを考える、の巻

ギミック的には、最近よく使う、「メインの大きなイベント(【不審者】)があって、それを解決すればクリアだが、他のイベントをクリアすると簡単になったり効率的に進められる」という手法を使うことにする。


この手法、やることがなくなったPCが「とりあえずこれを進めておくか」となって、手番が死ににくいので大変オススメだ。


シナリオ作る際、最低限1Rめは「やることがない」という子が出ないよう、多目にイベントを用意しておくのが僕流。なので、【不審者】をベースに、周囲で聞き込みするようなイベントを用意していく。


ここではた、と気づいたのが瀬那の「オカルト研究会所属」という設定である。


後輩のNPCが出てきて専用のヒントをくれる、というのは面白いかもしれない。

→となると、敵役はオカルト絡み?

→前回もオカルト絡みっちゃオカルト絡みだけど……まぁ、そこは目をつぶろう。

→後輩が持ってきたお土産が呪われていて……という筋で問題無かろう。

→オカルト系のお土産か……何がいいかな?


……と、考えたときにスルリと「カノポス壺」と「死者の書」が出てくるのが、普段からたっぷり漫画を読んでネタをインプットしてあることの強みだぜ。「C.M.B」 を読んでいて良かったぜ!

ちなみに、紫電改は実際に自分が関わった仕事や経済ニュースをネタ元にすることが多いと言っていて、ネタの拾い方は一つじゃない。

大事なのは「たくさん読んでいる」ということではなく、「自分が強い分野」を把握することだと思うんだけど如何かな?


閑話休題。


で。

ちょっとミスリードも混ぜたいな、と思ったところで浮かんできたのが公式NPCでドラマCDにも登場した美人四書、「若松 楓」女史である。

古書の保護を目的とする「古書ギルド」所属の彼女は、まさしくこの件に絡ませるのに打ってつけ!

ミスリード役兼お助けキャラとしてゲスト出演してもらった次第である。


ここまでくればもうシナリオはできたも同然。

ゲームバランスを考える、の巻

前回の戦闘では、景文と月華が大活躍したんだが、瀬那は回復に追われてそれどころじゃなかったのがちょっと反省点。


そこで、今回は物理GP高めでEnGP低めの瀬那が優位なステータスに。

景文と月華は1Rは攻撃が片手間にならざるを得ないように、【死者の書】を奪ってステータスを下げた方がいいゼ! というイベントを用意。


実際は、月華の物理攻撃力が想定より上がっていて、【死者の書】奪取前からバリバリ削られてしまったが、それでも削りきるまでには至らず、瀬那の攻撃が勝負を決める想定通りの展開となった。


前回は配置や戦況でちょっと割を食ってしまった瀬那が活躍してくれてGM的には満足である。

実際のゲーム進行、の巻

真機奈のズバ抜けた調査能力によって、想定の1.5倍くらいのペースでイベントが抜かれてしまったが、まぁ、手数が足りなくなるよりはマシだろう。


フォワード・ボランチ指定でレギュラー陣はやや調査系が弱いので、調査特化のゲストが活躍というのは差別化にもなって良かったと思う。


校内での演出はほぼアドリブだが、これも特に滞るようなことはなかったかな。「NPCは基本的にNGS/亮子に好意的」「オカ研部員は瀬那を慕っている」感じにふわっと設定しておいたんだが、千夏などは予想外に百合百合してしまってえろーすんまへん。


エピローグでの亮子の台詞は、ぼんやりと考えていた亮子の性格を明らかにできた感じで嬉しかった。

亮子や藤村君のように、度々PCと接するNPCは、嫌われるキャラにしたくないんだよね。

上司や依頼人が嫌なヤツだとそれだけで盛り下がる、とゆーのが僕の持論。

ガッツいてはいるけどアンフェアな子ではない、そーゆーキャラとPLに認識してもらうことで、GMもチームの一員になれたよーな気がした。呼び水になった真機奈先生の演出には感謝しないとね。


そんな感じで第2夜も終了!

オカルト絡みが多かったから、次回はちょっとハードな方向で考えてるよ!