本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
本ページでは以下を検証します。尚、本ページで検証しているサイトは「検証13」以降で検証してきた多数の詐欺サイトに関与していると思われる中国系のグループによるサイトではなく、「検証4」で検証したエックスプロマーケッツ~Azelisファイナンス (https://azelisfinance.world/) までの21個のFXサイトや「検証83」、「検証84」で検証したサイト、さらには姉妹サイトの「検証151」、同じく姉妹サイトの「検証152」、姉妹サイトの「検証162」で検証した仮想通貨のサイトなどを運営している海外の詐欺グループによるサイトである可能性が高いです。検証対象は順次追加の予定です。
●Block Bridge (ブロックブリッジ https://block-bridge.pro/ja/)
●ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/)
●ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/)
●SHINRAI TRADE (シンライ・トレード https://shinraitrade.com/)
●Nihon Markets (ニホン・マーケッツ https://nihonmarkets.com/)
●JUNTOSHI (https://www.juntoshi.com/)
●QuickCashFX (クイックキャッシュFX https://quickcashfx.com/)
●Berrypax (https://berrypax.com/jp/index.html)
●INNVESTER (https://innvesterglobal.com/jp/index.html)
●BullOntrade (ブル・オントレード https://www.bullontrade.com/)
まず以下を検証します。
●Block Bridge (ブロックブリッジ https://block-bridge.pro/ja/)
Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。
質問の投稿者の母親という人がタレントのタモリ氏が登場するニセ記事広告を見て連絡してしまい、Zoomを介して表題のブロックブリッジというサイトでの投資を勧誘され、既に4万円ほど入金してしまったようです。タモリ氏のニセ記事広告をきっかけに勧誘されたということでこの時点で有名人の名前や画像を盗用したニセ記事広告で勧誘されたという事例が多く報告されているサイト、具体的には「検証4」で検証したエックスプロマーケッツ~Azelisファイナンス (https://azelisfinance.world/) までの21個のFXサイトや「検証83」、「検証84」で検証した一連のサイトとの組織的な繋がりが疑われました。
ともかくこの質問に出てきたURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。まずサイト冒頭部の画像を以下に示します。
▼ブロックブリッジ (https://block-bridge.pro/ja/) [表示言語:日本語、英語、フランス語、ポルトガル語]
この部分で気になるのは背景画像の下の方に書いてある以下の文章です。
>勤務 2019年より
>24時間年中無休のパーソナル・サービス
>運用資産70億ドル超
「勤務 2019年より」という日本語には違和感があって意味がよく分かりませんが、表示言語を英語にすると以下の画像の様になります。
日本語版で「勤務 2019年より」となっていた部分は英語版では「In Operation Since 2019」となっていてブロックブリッジが2019年から運営されているという意味だと確認出来ます。さらに預かり資産は70億ドル以上となっています。
しかし本当にブロックブリッジのサイトが2019年から運営されていて70億ドル以上もの資産を預かっているかどうかは極めて疑問です。以下はブロックブリッジのサイトのWho Is 情報ですが黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2025年1月23日となっています。
本項の最初で引用したYahoo知恵袋への質問投稿の日付が2025年3月16日ですからその時点でサイトの登録・開設日 (2025年1月23日) から2ヶ月も経過していません。2019年からサイトが運営されているという記述と完全に矛盾しています。当然サイトの開設から2ヵ月未満という非常に新しいサイトが既に70億ドル以上の預かり資産を得ているという記述についても極めて疑わしいと考えざるを得ません。
同様の矛盾は「お客様の声をお聞きください」と題された以下の画像に示す部分にもあります。
3人の顧客の声を集めて示していることになっていますが、右側のPhoenix Laneという人物の評価の文章を以下に書き出します。
>「Block Bridgeを使い始めて4年になります。プラットフォームの使いは常に非常に良好で、サポートチームは終始迅速かつ効率的でした。」
サイトが開設されて2ヵ月未満なのに「使い始めて4年になります」という記述は有り得ないでしょう。こうした「お客様の声」は実際の顧客の評価とは全く思えません。実際には立ち上げられたばかりのサイトを長年の実績がある信頼できるサイトと偽装しているようにしか思えません。
次にメニューバーにある「アカウント」という項目からリンクされているサブページの画像を示します。
入金額によって6種類のアカウントが存在しており、上級のアカウントになればスプレッドや提供される取引シグナル、取引対象などの点で優遇されるシステムになっているようです。
アカウント名称 入金額
Start 250ドル~
Standard 1000ドル~
Silver 5000ドル~
Gold 1万ドル~
Platinum 5万ドル~
Diamond 10万ドル~
最初に引用したタモリ氏のニセ記事広告で勧誘されたらしいという点から「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した一連のサイトとの組織的な繋がりが疑われたと書きましたが、複数のアカウントが用意されていて入金額が増えるほど条件の良い上級のアカウントが利用可能になる、最低入金額が250ドルであるといった点は「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証したサイトの多くで共通して確認されている特徴になっています。それらのサイトで用意されているアカウントの種類や最低入金額について以下に再度まとめておきます。
サイト名 アカウントの種類 最低入金額
エックスプロマーケッツ: 5種類 250ドル
エランドロード: 5種類 250ドル
フェニックスリミテッド: 5種類 250ドル
インベサキャピタル 4種類 250ドル
インベストマーケッツ 4種類 250ドル
アジアFXプロ 6種類 不明
FXマグナス: 5種類 250ドル
FXタンパ: 5種類 250ドル
RNインベスティング: 5種類 1000ドル
インベスティコ: 4種類 250ドル
ビッグマーケッツ: 4種類 250ドル
Ventorus: 5種類 不明
Azelisファイナンス: 5種類 250ドル
エッジファイナンス: 5種類 250ドル
トレドポール: 5種類 250ドル
ポートレイズ: 5種類 250ドル
ModMount: 5種類 250ドル
Maunto: 5種類 不明
ブルマーケッツ: 4種類 250ドル
ニッポンキャピタルFX: 6種類 不明
OYASHIMA FX: 5種類 4万円 (1ドル=160円で250ドル)
ZENマーケッツ 6種類 250ドル
キャッププレイス 3種類 不明
KROXIO 5種類 250ドル
アローインベスト 6種類 不明
ファーストECN 3種類 不明
Emarlado 5種類 不明
ストーンウォールキャピタル 4種類 250ドルあるいは1万ドル?
lukインベスト 6種類 200ドル
24フォレックスマーケット 4種類 250ドル
fxonet 4種類 250ドル
トレデロ 5種類 250ドル?
サベクサ 5種類 250ドル
ブロックブリッジ 6種類 250ドル
ShihjukuFX 5種類 250ドル?あるいは5000ドル?
クイックキャッシュFX 6種類 200ドル
Berrypax 5種類 250ドル
INNVESTER 5種類 250ドル
ブル・オントレード 5種類 不明
最後の5つ、ShinjukuFX、クイックキャッシュFX、Berrypax、INNVESTER、ブル・オントレードについては以下で検証しています。
RNインベスティングの場合のみ最低入金額が1000ドル、最低入金額が不明の場合が7つありますが、他は殆ど最低入金額が250ドルです。OYASHIMA FXの場合は4万円となっていますが、1ドル=160円で計算すれば250ドルになります。本項の最初で引用したYahoo知恵袋の質問でも「最初の投資金額4万円を振り込んだ」とありました。
またブロックブリッジで用意されている6種類のアカウントの名称、「Start (スタート)」、「Standard (スタンダード)」、「Silver (シルバー)」、「Gold (ゴールド)」、「Platinum (プラチナ)」、「Diamond (ダイアモンド)」 という6つのアカウントの名称も以前に検証してきたサイトのアカウントの名称と似ている部分があります。以下にやはり同じグループによると思われる「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきたサイトで用意されているアカウントの名称のまとめを示します。
サイト名 アカウントの名称
エックスプロマーケッツ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
エランドロード: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
フェニックスリミテッド: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
インベサキャピタル: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
インベストマーケッツ: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
31FX: 確認出来ず。
Kyoto FX: 確認出来ず。
アジアFXプロ: 「ベーシック」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」
FXKYOTO: 確認出来ず。
FXマグナス: 「クラシック」「ゴールド」「プラチナ」「ブラック」「VIP」
FXタンパ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
RNインベスティング: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
インベスティコ: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
ビッグマーケッツ: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
Ventorus: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
Azelisファイナンス: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」
エッジファイナンス: 「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」「プロ」
トレドポール: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「ダイヤモンド」「VIP」
ポートレイズ: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」
Azelisファイナンス: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」
ModMount: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
Maunto: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ブルマーケッツ: 「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ニッポンキャピタルFX: 「ベーシック」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」
OYASHIMA FX: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「VIPプラチナ」「VIPダイアモンド」
Aboveインベスティング: 「ベーシック」「アドバンスト」「VIP」
ZENマーケッツ: 「スターター」「スタンダード」「シルバー」「ゴールド」「プラチナム」「ダイヤモンド」
キャッププレイス: 「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」
KROXIO: 「ルーキー」「エキスパート」「エリート」「デラックス」「タイタン」
アローインベスト: 「スタート」「スタンダード」「シルバー」「ゴールド」「プラチナム」「ダイヤモンド」
ファーストECN: 「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」
Emarlard: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ストーンウォール: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」
lukインベスト: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」「エクゼクティブ」「VIP」
24フォレックスマーケット:「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
fxonet: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
トレデロ: 「スタートアップ」「ブロンズ」「銀」「金」「プラチナ」
サベクサ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ブロックブリッジ: 「スタート」「スタンダード」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」
ShinjukuFX: 「ブロンズ」「銀」「金」「白金」「ダイヤモンド」
クイックキャッシュFX: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」「エクゼクティブ」「VIP」
Berrypax: 「基本 (ベーシック)」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
INNVESTER: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ブル・オントレード 「クラシック」「銀」「金」「白金」「VIP」
最後の5つ、ShinjukuFX、クイックキャッシュFX、Berrypax、INNVESTER、ブル・オントレードについては以下で検証しています。
例えば「検証83」で検証したアローインベスト (https://arowinvest.pro/ja) の場合はブロックブリッジと全く同じ「スタート」「スタンダード」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」という名称の6種類のアカウントが用意されています。同じく「検証83」で検証したZENマーケッツ (https://zenmarkets.co/ja) の場合も「スタート」が「スターター」になっているだけです。同一のグループによるサイトである可能性は高いと考えます。
さらにブロックブリッジのメニューバーの「会社概要」という項目の中にある「ポリシー」という項目からリンクされている「法的文書」と題されたサブページの冒頭部の画像を以下に示します。
8個のPDFファイルへのリンクが並んでいます。
▼利用規約 (https://block-bridge.pro/documents/terms-and-conditions.pdf)
▼入出金 (https://block-bridge.pro/documents/deposit-and-withdrawal-policy.pdf)
▼リスク開示 (https://block-bridge.pro/documents/risk-disclosure-statement.pdf)
▼マネー・ロンダリング対策 (https://block-bridge.pro/documents/aml-policy.pdf)
▼払い戻しと返金 (https://block-bridge.pro/documents/refund-and-return-policy.pdf)
▼お客様を知る (https://block-bridge.pro/documents/know-your-customer-policy.pdf)
▼プライバシー・ポリシー (https://block-bridge.pro/documents/privacy-policy.pdf)
▼クッキー・ポリシー (https://block-bridge.pro/documents/cookies-policy.pdf)
こうした利用規定のようなものがファイルの形で示されているというのも「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきた一連のサイトとの共通性を感じる部分です。例えば以下は「検証83」で検証したMaunto (https://www.maunto.com/ja) という既に閉鎖されているサイトの「書類一覧」と題された同様のファイルリストの画像です。「利用規約」「プライバシーポリシー」などブロックブリッジとファイル名が共通の場合もあります。
そして一連のサイトの利用規定の中には利用者にとって著しく不利な規定が記されている場合が確認されています。具体的には一定期間以上、取引しないでいると発生するInactivity/Dormancy Fees (休眠手数料) という規定が多くのサイトで確認されています。例えば以下はMaunto (https://www.maunto.com/ja) のInactivity Fees (休眠手数料) に関する規定です。
非アクティブ料金は口座を放置している期間が1ヶ月までは無料、2ヶ月目になると100ユーロ、2ヶ月を過ぎて6ヶ月目までは毎月250ユーロ、6ヶ月を超えて12ヶ月目までは毎月500ユーロが課せられ、1年以上放置すると口座が凍結・没収されることになるとなっています。これほど顧客にとって不利で必然性が認められない条件をファイルの形でしか示していないというのは極めて不適切で不当な扱いでしょう。そもそも何故取引しないと休眠手数料が課されるのか理解出来ませんし、休眠手数料などというものを課すのはこれらの同一グループによると思われる一連のサイトだけしか例を知りません。
そしてブロックブリッジの「法的文書」に並んでいるファイルの内、利用規約 (https://block-bridge.pro/documents/terms-and-conditions.pdf) のファイルの8ページ目に以下に示した手数料関連の記述があります。そして赤枠で示しましたがこのサイトでも「inactivity fee (休眠手数料)」に関する記述が出てきます。
記述を以下に書き出します。またGoogle翻訳による日本語訳も示します。
▼規定原文
>13. Fees & Charges
>13.1. The Company applies brokerage fees or commissions for the execution of trades.
>13.2. Deposits made to the Company by Credit Card or Wire Transfer are not subject to fees imposed by the Company. Clients may incur fees charged by their own banks.
>13.3. Withdrawals made by Credit Card or Wire Transfer are not subject to fees. The Company covers all fees for wire withdrawals.
>13.4. If your trading account remains inactive for a certain period, an inactivity fee may be charged in accordance with the working regulations. Commissions will be deducted monthly from your account balance until you resume activity or the balance reaches zero.
>13.5. The Company reserves the right to introduce additional fees and charges, and to modify existing fees and charges, by giving the Client at least 10 Business Days’notice of such changes.
▼規定日本語訳
>13. 手数料および料金
>13.1. 当社は、取引の実行に対して仲介手数料または手数料を適用します。
>13.2. クレジットカードまたは電信送金による当社への入金には、当社が課す手数料は適用されません。お客様は、ご自身の銀行が請求する手数料を負担する場合があります。
>13.3. クレジットカードまたは電信送金による引き出しには、手数料は適用されません。当社は、電信送金による引き出しのすべての手数料を負担します。
>13.4. お客様の取引口座が一定期間非アクティブのままである場合、業務規則に従って非アクティブ手数料が請求される場合があります。お客様が活動を再開するか、残高がゼロになるまで、手数料は毎月お客様の口座残高から差し引かれます。
>13.5. 当社は、お客様に少なくとも 10 営業日前に通知することにより、追加の手数料および料金を導入し、既存の手数料および料金を変更する権利を留保します。
「inactivity fee (休眠手数料)」が課せられる可能性がありますとだけ記されていて実際に「inactivity fee (休眠手数料)」がどういう条件で発動されるのか、金額は幾らなのか明記されていません。さらに追加の手数料および料金を任意の時期に導入できる権利を留保とも書いてあります。これは非常に危険でしょう。例えば取引しないでいる期間が3日しかなくても「inactivity fee (休眠手数料)」が課せられてしまう可能性があるということになりますし、金額も制限なしということになってしまうからです。
「inactivity fee (休眠手数料)」に関する記述が他のファイルにあるのではないかと考えて他の7つのファイルについて探してみると入出金 (https://block-bridge.pro/documents/deposit-and-withdrawal-policy.pdf) のファイルにも「inactivity fee (休眠手数料)」に関する記述があることを確認しましたが、やはり具体的な発動条件とか金額に関する情報はありません。また8つのPDFファイルではなく、サイト自体に記述がないかについても探してみましたが見つかりません。
次にブロックブリッジの連絡先情報とか金融ライセンス情報を探しましたが、メニューバーの「会社概要」という項目の中にある「サポート」という項目からリンクされているサブページ (https://block-bridge.pro/ja/support/) に以下の画像に示した連絡先情報があるだけのようです。
連絡先情報の部分を以下に書き出します。
>Email: support@block-bridge.pro
>電話番号: +352 66 134 7641
>住所: 35A Bd Joseph II, 1840 Ville-Haute Luxembourg
住所は欧州の小国、ルクセンブルク、のVille-Haute (ヴィルオート)という町になっています。電話番号も[+352]というルクセンブルクの国番号から始まっています。しかし、この住所が信頼できるかどうかはかなり疑問です。上で示したようにブロックブリッジのサイトの表示言語の選択肢は日本語、英語、フランス語、ポルトガル語の4つです。一方でルクセンブルクの公用語はルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語 (ルクセンブルク・フランス語という方言) の3つとなっています。ルクセンブルクに運営の本拠があるのならばルクセンブルク語やドイツ語に対応していないのはおかしいように思われます。
尚、金融ライセンスに関する情報は見当たりません。無登録の違法業者ということになります。
総合的に判断してブロックブリッジは信頼出来る投資先とは思われません。最初に引用したYahoo知恵袋への投稿によればタモリ氏など有名人の名前や画像を盗用したニセ記事広告で勧誘が行われている疑いが濃厚であり、それだけで「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した一連のサイトとの組織的な繋がりが疑われました。さらにブロックブリッジのサイトを調べてみると最低入金額が250ドルであること、入金額によってアップグレードされる複数のアカウントが用意されていること、利用規定などが複数のファイルという分かりにくい形で示されており、「inactivity fee (休眠手数料)」や追加の手数料などが具体的な金額を示さずにいつでも課されるという利用者側にとって非常に不利な情報を隠しておきたいという意図を感じます。さらに2019年から運営されているという記述とWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日 (2025年1月23日) が矛盾しているといった点からもサイトの信頼性が疑われます。連絡先情報も信頼できるかどうか疑問ですし、金融ライセンスは確認出来ません。
このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/)
●ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/)
1つ目のShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) は他のサイトについて検索していて偶然に発見したサイト、2つ目のShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) は「ShinjukuFX」というサイト名を検索して見つかってきたURLアドレスが異なるサイトです。2つのサイトはURLアドレスは異なりますが、サイト名が同じというだけでなく、サイトの見かけは互いに非常に似ています。1つ目のサイトは2025年7月上旬現在でしばしばアクセス出来ない状況になっているのでサイトの閉鎖が間近で2つ目のサイトに乗り換えようとしているのかもしれません。
また「ShinjukuFX」というサイト名を検索してYahoo知恵袋に以下の質問が出ていることにも気が付きました。
イーロン・マスク氏の画像を加工した広告、AIで作成したと思われる動画で勧誘が行われていた件について個人情報を書き込んでしまったようで外国人と思われる人物から日本語で電話が掛かってきて表題最初のShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) およびXTRADE (Xトレード https://www.xtrade.com/ja/) というサイトでの投資を勧められたようです。有名人の画像を盗用したと思われるネット広告で勧誘が行われている、外国人と思われる日本語を話す人物から電話が掛かってきて投資を勧誘されたとなれば「検証4」、「検証83」、「検証84」、そして本ページ、さらには姉妹サイトの「検証151」、同じく姉妹サイトの「検証152」で検証している一連のサイトと同じ海外の詐欺グループによるサイトである可能性が疑われるということになりました。
さらに「ShinjukuFX」というサイト名を検索してみると登録申し込み用と思われるShinjukuFX (https://shinjukufx.org/) というサイトを発見しました。まずこの登録申し込み用と思われるサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.org/)
まず上の画像の下の方に見える「ShinjukuFXの数字」という部分ですが、ユーザーの総数が11万2000人、通貨単位が分かりませんがユーザーの純利益が12億あまり、今月の総取引数が123万4000回といった数字が示されています。しかしこうした数字が信用出来るかどうかは非常に疑問です。この点についてはまた後述します。
またこのサイト冒頭部でまず気になるのは右上に見える口座開設の為の姓名、氏名、電話番号、メールアドレスの記入欄の部分です。これと似たような記入欄が関連が疑われた海外の詐欺グループによる詐欺サイトで確認されています。例えば以下は姉妹サイトの「検証151」で検証したGranimator (https://mp7.jpcrypt.com/jp) というサイトの冒頭部の画像です。
右上の部分に口座開設の為の姓名、氏名、電話番号、メールアドレスの記入欄がありますが上に示したShinjukuFX (https://shinjukufx.org/) の口座開設の為の記入欄と形式が似ています。さらにShinjukuFX (https://shinjukufx.org/) のサイトには以下に示した「ShinjukuFXの主な特徴」と題された部分があります。
ここで気になるのは最低入金額が250ドルになっていることです。上に書いたブロックブリッジ (https://block-bridge.pro/ja/) の検証でも説明しましたが「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した同じグループによると思われるサイトの多くで最低入金額が250ドルになっているのです。状況証拠的で決め手に欠けますが、ShinjukuFXも同じグループによるサイトである可能性が示唆されます。
それからShinjukuFX (https://shinjukufx.org/) のサイトには「私たちのチーム」と題された部分があります。以下に画像を示します。
CEO (最高経営責任者)のジョン・スミス以下、3名の経営陣の画像や簡単なプロフィールが示されているのですが、調べてみるとこれらの経営陣は架空の人物としか思えません。例えばCEOのジョン・スミスの画像を切り出してみると左下の様な画像であることが分かります。しかしこの画像の人物は「ジョン・スミス」という名前から予期されるような欧米系の人物とは思えません。違和感を感じたので画像検索してみるとBUSINESS INSIDER (https://www.businessinsider.jp/) というニュースサイトの2019年11月12日付の記事に掲載されている右下の画像が見つかってきました。記事のタイトルは「【独占】Sansan創業者・寺田親弘に聞く「ウイングアーク社49億円出資」の理由」となっており、画像の人物はSansan (https://jp.corp-sansan.com/) の創業者である寺田親弘氏となっています。そして寺田親弘氏は2025年現在でもSanSanの代表取締役社長のようです。
さらにShinjukuFXのCTOであるというクレア・ジョンソンの画像を左下に示しますが、この画像についても右下に示しましたがFREEPIK (https://jp.freepik.com/) という画像の素材を提供するサイトに同じ画像がアップされていることが分かりました。
残りのShinjukuFXのCMOと称するマーク・アンダーソンという人物の画像についてもネット上に同じ画像が確認され、Gettyimages (https://www.gettyimages.co.jp/) という画像素材を提供するサイトで販売されていた画像と思われます。つまり紹介されている3名の経営陣の画像は本物の画像とは思われません。これらの人物が実在の人物かどうかも極めて疑問です。
次に表題の2つのサイトについてまずはサイト冒頭部の画像を示します。
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) [表示言語:日本語のみ]
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) [表示言語:日本語のみ]
一見して明らかなように2つのShinjukuFXのサイトは互いに酷似しています。いずれのサイトでも表示言語の選択肢は用意されておらず、日本語のみのサイトになっています。さらに以下にはログイン画面の画像を示します。
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) のログイン画面 (https://trading.shinjukufx.jp/signin/)
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) のログイン画面 (https://trading.shinjukufx.com/signin/)
これらログイン画面でも2つのShijukuFXのサイトは互いに全く同じに見えます。さらにトップページに戻って以下では取引対象を説明している部分を比較します。表題と同じ順、ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で2枚の画像を示します。
この部分でも2つのサイトは全く同じです。外国為替 (FX)、商品、インデックスが取引出来るとなっています。さらに以下は脚注部分にある連絡先情報が記されている部分の画像です。左下がShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/)、右下が ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) の画像です。
いずれの場合も示されている連絡先情報は以下のようになっています。
>連絡先情報
>オフィス: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル8階
>Eメール: support@shinjukufx.net
電話番号: 815068883600
サイトの見かけが一致しているだけでなく、連絡先情報が同じということで2つのサイトは同じグループによるサイトでしょう。なぜ同名のサイトが2つ存在しているのか意味が分かりません。そして東京都新宿区の住所を検索するとSERVCORP (https://www.servcorp.co.jp/ja/) というシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致します。
また「 815068883600」という電話番号は050局番のIP電話の電話番号です。住所と電話番号に矛盾がないか確認出来ません。住所が新宿であることが「ShinjukuFX」というサイト名の由来なのでしょうが、新宿区の住所はバーチャルオフィス業者を利用した架空住所である疑いが濃厚です。
また日本の住所ということで国税庁 法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) で「ShinjukuFX」の法人登録を探してみましたが、それらしい法人登録は見つかりません。「東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル8階」というバーチャルオフィスの住所で法人登録されている法人は97件、「東京都新宿区西新宿6-10-1」までの住所だと230件の法人登録が確認されますが、それらの中に「ShinjukuFX」のものと思われる法人登録は見当たりません。「ShinjukuFX」とか「新宿FX」という名称の法人の登録も探してみましたが見つかりません。日本国内に拠点が存在するかどうかも疑問です。
実はいずれのサイトでも脚注にリンクがある「利用規約」というサブページがあって連絡先に関する情報に関する断片的な記述があります。以下に示したのは表題最初のShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) の「利用規約」の冒頭部の画像です。
>新宿FX株式会社は、セントルシアの国際ビジネス会社法第12.14条(IBC法)に基づいて設立され、登録番号は###です。登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinjukufx.comです。
>1.1. www.shinjukufx.com(以下「ウェブサイト」)で提供されるサービスは、国際ビジネス会社法、セントルシアのCap 12.14(IBC法)に基づいて有限責任で設立された会社であるShinjukuFX Limited(登録番号####)によって提供されています。当社の登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinjukufx.comです。
日本語にしか対応していないサイトで脚注には東京都新宿区の住所や日本国内の電話番号が記されているのにこの部分にはカリブ海に浮かぶ島国であるセントルシアの法律に基づいて設立されたと書いてあります。しかし登録番号とか住所は明示されておらず、メールアドレスが1つ書いてあるだけです。脚注の連絡先情報と矛盾しているように思われますし、信頼出来る情報とは思えません。
連絡先情報については例によってサイトのWho Is 情報も確認しました。以下は表題1つ目のShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) のWho Is 情報の画像です。
まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年12月18日となっています。そしてContact Information (連絡先情報) として以下の様な記述があります。
>[Name] Daniil COHEN
>[Email] dev@cohen,gdn
>[Web Page]
>[Postal code] 160-0023
>[Postal Address] 3-9-3 Nishishinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo
>[Phone] 03-6300-7969
新宿区西新宿の住所 (ShijukuFXのサイトの脚注に記されている住所とは別個の住所)、電話番号が示されているので検索してみると以下に画像を示したTakaエンタプライズ (https://www.takaenterprise.co.jp/index.html) というネット関連の企業の住所、電話番号と一致することが分かりました。
Takaエンタプライズはドメインの取得などの業務を行っている会社のようなのでこの会社が実際の運営グループの代行サイトを立ち上げるのに関わっているものと思われます。つまりこのWho Is 情報に記されている連絡先情報もShinjukuFXの運営グループの連絡先情報とは思えません。
ちなみに表題2番目のShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) についてもサイトのWho Is 情報も確認しましたが、サイトの登録・開設日は2024年12月17日となっていて表題1つ目のShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) の登録・開設日と1日違いでしかありません。2つのShinjukuFXのサイトが同じグループによるサイトであることは間違いないでしょう。そしてWho Is 情報に連絡先情報は何も示されていません。
次にメニューバーの「口座の種類」という項目からリンクされているサブページの画像を以下に示します。やはり表題と同じ順、ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で2枚の画像を示します。
この部分でも2つのShinjukuFXのサイトは全く同じに見えます。そして最低入金額が異なる5種類のアカウントが用意されているようです。一部を抜粋して以下に示します。
アカウント名 最低入金額 最大レバレッジ スプレッド
ブロンズ $5,000 1:100 プレリュード
銀 $10,000 1:200 15%割引
金 $25,000 1:400 ゴールドスプレッド
白金 $100,000 1:400 専門家
ダイヤモンド $250,000 カスタム カスタム
「カスタム」「プレリュード」「ゴールドスプレッド」「カスタム」など意味が分からない項目もありますが、最低入金額が大きな上級のアカウントを開設した方が取引条件が有利になるというシステムになっているものと思われます。但し最低入金額は上で示した口座開設の為のサイト、ShinjukuFX (https://shinjukufx.org/) の「ShinjukuFXの主な特徴」という部分に書かれていた250ドルとは大きく異なる5,000ドルになっていて矛盾しているように思われます。
そしてこうした最低入金額が異なる複数のアカウントが用意されているというのも同じグループによると思われる「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきたサイトで共通している特徴になっています。具体的なアカウントの名称などは上に書いたブロックブリッジの項目に一覧があるので参照してください。例えばブロックブリッジの場合は「スタート」「スタンダード」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」という6種類のアカウントが用意されており、ShijukuFXの場合とアカウントの名称が似ています。これもShinjukuFXが「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきた一連のサイトと同じグループによるサイトである可能性を示唆するように思われます。
本項で検証した2つのShinjukuFXというサイトは到底信用出来るサイトとは思われません。「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきた一連のサイトと同じグループによるサイトである疑いがあり、有名人の名前や画像を盗用した一見するとネットニュースの記事に見える偽記事広告などで勧誘が行われる可能性が高いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
※付記1
2025年8月28日付でShinjukuFXについて関東財務局から無登録の違法御者であるとして以下に示した警告が出てきました。
※付記2
ShinjukuFXと明らかな共通点が認められ、同じテンプレート由来と思われるSHINRAI TRADE (シンライ・トレード https://shinraitrade.com/)、Nihon Markets (ニホン・マーケッツ https://nihonmarkets.com/) という2つのサイトが見つかってきました。次項で検証しているので参照してください。
●SHINRAI TRADE (シンライ・トレード https://shinraitrade.com/)
●Nihon Markets (ニホン・マーケッツ https://nihonmarkets.com/)
他のサイトについて検索していて偶然見つけたサイトですが、これら2つのサイトは互いによく似ている部分があるだけでなく、上で検証したShinjukuFXとも明らかに似た部分があり、同じグループにより同じテンプレートを基に開設されたサイトと考えられるのでここで検証することにします。まずとにかくこれら2つのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼シンライ・トレード (https://shinraitrade.com/) [表示言語:日本語のみ]
▼ニホン・マーケッツ (https://nihonmarkets.com/) [表示言語:日本語のみ]
これら2つのサイトはいずれも日本語のみのサイトで、一見すると特に似ているようには見えないのですがよく見るとかなり共通点が見つかります。まずこの冒頭部に書いてある文章を以下に書き出してみます。
▼シンライ・トレード
>ShinraiTradeでは卓越した取引サービスに加え、補償額100万ドルの保険で投資家資金を保護しており、安心してすべての取引を実行していただけます。
▼ニホン・マーケッツ
>Nihon Marketsでは卓越した取引サービスに加え、補償額100万ドルの保険で投資家資金を保護しており、安心してすべての取引を実行していただけます。
サイト名の部分が違うだけでほぼ同じ文章です。またメニューバーの項目名やその並び順も似ています。メニューバーに並ぶ項目名を以下に書き出してみます。
▼シンライ・トレード
「ホーム」「トレーディング」「アカウント」「コーポレート」「お問い合わせ」「ログイン」「口座開設」
▼ニホン・マーケッツ
「ホーム」「トレーディング」「口座の種類」「コーポレート」「お問い合わせ」「ログイン」「登録」
そして既に本項の冒頭で書いたようにこれらのサイトは上で検証した2つのShinjukuFXのサイトと似ている部分があるので比較していくことにします。まず以下にShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) のサイトの冒頭部の画像を再掲します。
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/)
上に示したシンライ・トレード、ニホン・マーケッツのサイト冒頭部と比較して特に似ているようには見えませんが、よく見るとメニューバーに並んでいる項目名が以下のようになっています。
▼ShinjukuFX
「ホーム」「トレーディング」「口座の種類」「コーポレート」「お問い合わせ」「口座開設」「ログイン」
シンライ・トレード、ニホン・マーケッツの場合と完全一致ではないもののよく似ています。
さらに以下には3つのサイトのログイン画面を示します。
▼シンライ・トレード ログイン画面 (https://trading.shinraitrade.com/signin/)
▼ニホン・マーケッツ ログイン画面 (https://trading.nihonmarkets.com/signin/)
▼ShinjukuFX ログイン画面 (https://trading.shinjukufx.com/signin/)
3つのサイトのログイン画面を比較すると右側の画像部分は全く異なりますが、それ以外の部分は記述や配置など互いに非常によく似ています。
さらに以下ではセキュリティに関する記述の部分を比較します。やはりシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3枚の画像を示します。
3つのサイトの記述は互いに非常によく似ています。一部を抜き出して以下に書き出します。
▼シンライ・トレード
>ShinjukuFXでは、お客様の資金の安全とセキュリティが最優先事項です。
>当社は、お客様の資金を安全に保ち、ご要望に応じてすぐにご利用いただけるよう、最高レベルのセキュリティを維持することの重要性を理解しています。
▼ニホン・マーケッツ
>Nihon Marketsでは、お客様の資金の安全とセキュリティが最優先事項です。
>当社は、お客様の資金を安全に保ち、ご要望に応じてすぐにご利用いただけるよう、最高レベルのセキュリティを維持することの重要性を理解しています。
▼ShinjukuFX
>ShinjukuFXでは、お客様の資金の安全とセキュリティが最優先事項です。
>当社は、お客様の資金を安全に保ち、ご要望に応じてすぐにご利用いただけるよう、最高レベルのセキュリティを維持することの重要性を理解しています。
異様なのはシンライ・トレードのサイトの文章の主語が「SHINRAI TRADE」ではなく、「ShinjukuFX」になっていることです。ShinjukuFXの文章をコピペして主語を「ShinjukuFX」から「SINRAI TRADE」に書き換えるべきところを変更するべきなのに忘れてしまった為にこうなっているとしか思えません。
さらにトップページだけでなく、サブページにも3つのサイトで互いによく似ている部分があります。例えば以下はメニューバーの「トレーディング」の中にある「FX (通貨ペア)」という項目からリンクされているサブページに出てくる「なぜ外国為替取引をするのか?」と題されている部分の比較です。やはりシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3枚の画像を示します。
添えられている画像やレイアウトは異なりますが文章部分は3つのサイトで完全に共通のようです。同様にメニューバーの「トレーディング」の中にある「株式市場」という項目からリンクされているサブページにある「株を取引する理由」などと題された部分についてもシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3枚の画像を示します。
いずれのサイトでも「直感的なプラットフォーム」「高度な取引ツール」「競争力のある価格設定」の3項目を取引する理由として挙げており、それぞれの項目に添えられている文章まで含めて同じです。
次に示すのはメニューバーの「アカウント」あるいは「口座の種類」という項目からリンクされているサブページにあるアカウントの種類を説明している部分です。ここでもシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3枚の画像を示します。
3つのサイトのいずれでも4~5種類のアカウントが用意されており、しかもアカウントの名称も「ブロンズ」「銀」「金」「白金」まで同じでシンライ・トレードとShinjukuFXの場合は5種類目として「ダイヤモンド」というアカウントが用意されています。しかもそれらのアカウントの条件など明らかに似ているのです。例えば以下はそれぞれのアカウントを開設するのに必要な最低入金額のまとめです。
アカウント名 シンライ・トレード ニホン・マーケッツ ShinjukuFX
ブロンズ 5000ドル 5000ドル 5000ドル
銀 1万ドル 1万ドル 1万ドル
金 2万5000ドル 2万5000ドル 2万5000ドル
白金 10万ドル 10万ドル 10万ドル
ダイヤモンド 25万ドル XXXXX 25万ドル
各アカウントのレバレッジ上限などもこれら3つのサイトで共通のようです。
次にそれぞれのサイトの連絡先情報です。まず脚注部分に住所、電話番号、メールアドレスが示されています。以下にシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → 比較対象のShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3つのサイトの脚注部分の画像を示します。
これら3つの脚注の記述でまず気になるのは「クイックリンク」あるいは「サポート」という項目の中にある
>リスク警告開示 (リスクけいこくかいじ
>顧客契約 (こきゃくけいやく
という部分です。日本人なら読み仮名は必要ないでしょうし、括弧が閉じられていないことも気になります。並んで示されている住所は日本国内になっていますが、これらのサイトの運営は日本人ではなく、外国人であることを示唆するように思えます。
さらに各サイトの連絡先情報の部分を以下に書き出してみます。
▼シンライ・トレード
>住所: 〒163-0590 東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル
>電話番号: +815068883666
>メールアドレス: support@shinraitrade.net
▼ニホン・マーケッツ
>オフィス 〒550-0005 大阪市西区西本町一丁目4番1号 オリックス本町ビル
>メールアドレス support@nihonmarkets.net
>電話番号 815068883622
▼ShinjukuFX
>オフィス: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル8階
>Eメール: support@shinjukufx.net
電話番号: 815068883600
これら3つのサイトは互いに明らかに似ていることから同じグループによるサイトとしか思えませんが、住所はそれぞれ異なります。まずシンライ・トレードの東京都新宿区の住所についてですが、「新宿野村ビル」は地上50階、地下5階という高層のオフィスビルであり、住所に階数や部屋番号が含まれていないことに違和感があります。そして上に書いたShinjukuFXの検証でShinjukuFXの住所 (東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル8階) にはサーブコープというシェアオフィス/バーチャルオフィス業者があることからShinjukuFXの住所はバーチャルオフィス業者を利用した架空住所である可能性を指摘しましたが、シンライ・トレードの住所についても検索してみると新宿野村ビル内に同じサーブコープの拠点があることが分かりました。
シンライ・トレードの住所はこのバーチャルオフィス/シェアオフィス業者の住所を利用した架空住所の可能性があります。また国税庁の法人番号公表サイトでシンライ・トレードの法人登録を探してみましたが見つかりません。「東京都新宿区西新宿1-26-2 」という住所には既に閉鎖された法人を含めて443件もの法人登録がありますが、それらの中にシンライ・トレードのものと思われる法人登録は見当たりません。
次にニホン・マーケッツの大阪市西区の住所 ( 大阪市西区西本町一丁目4番1号 オリックス本町ビル) ですが、状況はシンライ・トレードの場合と似ています。検索してみるとこの住所にはfabbit (https://fabbit.co.jp/) というシェアオフィス/バーチャルオフィス業者のfabbit大阪本町という拠点が存在します。
つまりこのシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点を利用した架空住所の疑いがあります。 またこの大阪の住所には98件の法人登録が存在しますが、それらの中にニホン・マーケッツのものと思われる法人登録は見当たりません。
一方で上に書いたShinjukuFXの検証で指摘しましたが、ShinjukuFXの場合には利用規約のサブページの冒頭に断片的な連絡先情報が記されていました。そこでシンライ・トレード、ニホン・マーケッツのサイトでも脚注にあるサブページへのリンクの中にある「利用規約」という項目からリンクされているサブページの記述を確認してみました。以下にはシンライ・トレード → ニホン・マーケッツ → 比較対象のShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) という順で3枚の画像を示します。
3つのサイトの連絡先情報と関係する部分の記述を以下に書き出して比較してみます。
▼シンライ・トレード
>新宿FX株式会社は、セントルシアの国際ビジネス会社法第12.14条(IBC法)に基づいて設立され、登録番号は###です。登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinraitrade.comです。
>1.1. www.shinraitrade.com(以下「ウェブサイト」)で提供されるサービスは、国際ビジネス会社法、セントルシアのCap 12.14(IBC法)に基づいて有限責任で設立された会社であるshinraitrade Limited(登録番号####)によって提供されています。当社の登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinraitrade.comです。
▼ニホン・マーケッツ
>Nihon Markets株式会社は、セントルシアの国際ビジネス会社法第12.14条(IBC法)に基づいて設立され、登録番号は###です。登録住所はADDRESSです。メールアドレスはsupport@nihonmarkets.comです。
>1.1. www.nihonmarkets.com(以下「ウェブサイト」)で提供されるサービスは、国際ビジネス会社法、セントルシアのCap 12.14(IBC法)に基づいて有限責任で設立された会社であるNihon Markets(登録番号####)によって提供されています。当社の登録住所はADDRESSです。メールアドレスはsupport@nihonmarkets.comです。
▼ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/)
>新宿FX株式会社は、セントルシアの国際ビジネス会社法第12.14条(IBC法)に基づいて設立され、登録番号は###です。登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinjukufx.comです。
>1.1. www.shinjukufx.com(以下「ウェブサイト」)で提供されるサービスは、国際ビジネス会社法、セントルシアのCap 12.14(IBC法)に基づいて有限責任で設立された会社であるShinjukuFX Limited(登録番号####)によって提供されています。当社の登録住所はADDRESSです。メールアドレスはinfo@shinjukufx.comです。
まずシンライ・トレードの文章が「シンライ・トレード」ではなく「新宿FX」から始まっています。シンライ・トレードのサイトのセキュリティに関する記述で主語が「SHINRAI TRADE」ではなく、「ShinjukuFX」になっていることからシンライ・トレードの文章はShinjukuFXの文章をコピペして修正すべき点を修正し忘れたと考えられるということを書きましたがこの部分の文章もShinjukuFXの文章をコピペしたもので間違いないでしょう。
そしてこれらのサイトは日本語にしか対応しておらず、脚注には東京や大阪の住所、日本国内の電話番号が記されているのにこの部分にはカリブ海に浮かぶ島国であるセントルシアの法律に基づいて設立されたと書いてあります。しかし登録番号とか住所は明示されておらず、メールアドレスが1つ書いてあるだけです。脚注の連絡先情報と矛盾しているように思われますし、信頼出来る情報とは思えません。情報開示は明らかに不充分、不適切です。
そこで例によって表題の2つのサイトのWho Is 情報も確認してみましたが、登録者の情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は以下のようになっています。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
シンライ・トレード (https://shinraitrade.com/) 2025年7月9日
ニホン・マーケッツ (https://nihonmarkets.com/) 2025年7月21日
ShinjukuFX (https://shinjukufx.jp/) 2024年12月18日
ShinjukuFX (https://shinjukufx.com/) 2024年12月17日
この検証は2025年9月上旬に書いており、シンライ・トレード、ニホン・マーケッツのいずれもサイトの登録・開設日から2ヶ月以内という非常に新しいサイトであることが分かりました。非常に新しいサイトであることもこれらの信頼性を疑わせる要素でしょう。シンライ・トレード、ニホン・マーケッツ、いずれについても信頼できる投資先とは到底思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●JUNTOSHI (https://www.juntoshi.com/)
関東財務局から警告が出てきたサイトで一時期アクセス出来なくなっていたので閉鎖されたのだと思っていたのですが、最近になってまたアクセス出来るようになったので検証することにします。以下で示していきますが、日本語表示にしか対応しておらず、所在地も日本国内 (東京都内) になっていることなど上で検証したShinjukuFXなどのサイトと似ている部分があるようです。そして同じテンプレートから量産されたと思われる英語のみのサイトが複数見つかってきたのでそれらのサイトについても簡単に触れることにします。
この警告に書かれているサイト名、住所を検索して見つかってきたのが表題のサイトです。まずサイト冒頭部の画像から以下に示します。
▼JUNTOSHI (https://www.juntoshi.com/) [表示言語:日本語のみ]
メニューバーに日本国旗のアイコンと「日本語」と書かれた部分があるので他の表示言語を選択出来るように見えるのですが、実際には日本語表示しか選択できないようです。そして上の画像の下半分には取引対象を説明している部分があります。暗号資産、株価指数、コモディティ、FX (通貨ペア)、ETFが取引対象として挙げられています。
そしてこの部分で使われている画像の幾つかを画像検索に掛けたところ、このJUNTOSHIというサイトと明らかに似た以下の5つのサイトが見つかってきました。
▼FosterHart (フォスターハート https://www.fosterhart.com/)
▼QUONTIC (https://www.quontic.cx/)
▼Inbitc (https://www.inbitct.com/)
▼London Bridge (ロンドンブリッジ https://www.londonbridge.ai/)
▼Changex (チェンジx https://www.changexcapital.io/)
これらのサイトは日本語表示に対応しておらず基本的に英語のみ、Inbitcの場合のみ英語とフランス語対応なので検証対象とはしませんが、サイトの冒頭部の画像を示していきます。
▼FosterHart (フォスターハート https://www.fosterhart.com/) [表示言語:英語のみ]
▼QUONTIC (https://www.quontic.cx/) [表示言語:英語のみ]
▼Inbitc (https://www.inbitct.com/) [表示言語:英語、フランス語]
▼London Bridge (ロンドンブリッジ https://www.londonbridge.ai/) [表示言語:英語のみ]
▼Changex (チェンジx https://www.changexcapital.io/) [表示言語:英語のみ]
これら5つのサイトの冒頭部は明らかにJUNTOSHIのサイトの冒頭部と似ています。特に各画像の下半分、取引対象を説明している部分は互いに非常によく似ています。取引対象として取り上げられているのは「CRYPTOCURRENCIES」「STOCKS」「COMMODITIES」「FOREX」「INDICES」の5つとなっていてJUNTOSHIのサイトで取引対象とされていた暗号資産、株価指数、コモディティ、FX (通貨ペア)、ETFの5項目と並び順まで含めて一致しているように思われます。またメニューバーの項目名やその並び順なども互いに、あるいはJUNTOSHIのサイトとよく似ています。
さらにこれらのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分についても以下に同じ順で画像を示して相互比較してみます。まずJUNTOSHI → フォスターハート → QUONTICという順で3つのサイトの画像を示します。
続けてInbitc → ロンドンブリッジ → チェンジx という順で同じ部分の画像を以下に示します。
この部分ではJUNTOSHIを含めた6つのサイトが互いに非常に似ていることが確認出来ます。4つの特長が簡単にまとめられていますが、添えられている簡単なイラストは全く同じに見えます。これらのサイトが同じグループによるサイトである可能性は相当に高いものと考えます。
そしてJUNTOSHIとフォスターハートのサイトには存在しないのですが、残りの4つのサイトではそれぞれ4種類のアカウントが用意されているようでそれら4種類のアカウントの開設、取引の条件をまとめたような一覧表があります。まずQUONTIC → Inbitc順で2つのサイトのトップページにある表の画像を以下に示します。
一見して分かるようにQUONTICとInbitcの表は互いによく似ています。4種類のアカウントと開設するのに必要な入金額はいずれの場合も以下のようになっています。
アカウントの名称 最低入金額
CLASSIC 5000ドル
BRONZE 2万5000ドル
GOLD 10万ドル
VIP 100万ドル
上級のアカウントになるほど高いレバレッジが掛けられ、スプレッドが狭くなって有利な取引が出来るようです。さらにこれら2つのサイトでは上の画像で「Learn More」と書かれた部分をクリックするとサブページにある4つのアカウントの条件がより詳細に示された表が出てきます。まずQUONTICのサブページの表の画像を示します。
この表はトップページにある表よりも示されている項目数が増えているだけで矛盾はありません。 CLASSIC、BRONZE、GOLD、VIPという4種のアカウントが用意されており、CLASSICのアカウントを開設する最低入金額は5000ドルとなっています。
ところが以下に画像を示したInbitcのサブページの表はトップページにある表と大幅に異なります。
4種類のアカウントと開設するのに必要な入金額はいずれの場合も以下のようになっています。
アカウントの名称 最低入金額
BRONZE 250ドル
SILVER 1万ドル
GOLD 5万ドル
PLATINUM 10万ドル
トップページの表では 4種類のアカウントの名称はCLASSIC、BRONZE、GOLD、VIPとなっていますし、最低入金額も5000ドル、2万5000ドル、10万ドル、100万ドルとなっていますから全く異なります。どういう理由でトップページとサブページにあるアカウントの設定が大幅に異なるのか全く分かりません。
残りのロンドンブリッジとチェンジxについてはトップページにある表をロンドンブリッジ → チェンジxという順以下に示しますが、一覧表の内容や書式はInbitcのサブページの表の内容と同じと思われます。
つまり4種類のアカウントの名称はBRONZE (ブロンズ)、SILVER (シルバー)、GOLD (ゴールド)、PLATINUM (プラチナ)となっており、BRONZEのアカウントを開設するのに必要な最低入金額は250ドルとなっています。こうした複数のアカウントが用意されていてしかも最低入金額が250ドルというパターンは「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した同じグループによると思われる一連のサイトでしばしば見られるパターンです。それら一連のサイトのアカウントの種類や名称、最低入金額などについては上に書いたブロックブリッジの検証の中にありますから参照してください。例えば「検証84」で検証したストーンウォールキャピタル (https://www.stonewall.capital/jp) というサイトで用意されているアカウントはブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4種類でアカウントの種類、名称がロンドンブリッジやチェンジxの場合と全く同じなのです。ちなみにストーンウォールキャピタルでブロンズアカウントを開設する最低入金額は250ドルあるいは1万ドルという2種類の記述があってどちらが本当なのか分かりません。最低入金額について互いに矛盾する2種類の記述があるというのはInbitcの場合と同様です。本項で検証しているJUNTOSHIのサイト自体にはこうした最低入金額が異なる複数のアカウントが存在するといった記述はありませんが、同じグループによるとしか思えない5つのサイトに内、4つのサイトでこうした複数のアカウントが用意されているという記述からJUNTOSHIのサイトにもこうした複数のアカウントが存在している、さらにJUNTOSHIも「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証してきた一連のサイトと同じグループによるサイトである可能性を示唆するように思われます。
次に連絡先情報が記されているサイトの脚注部分の画像を示していきます。まずJUNTOSHIの場合です。
>住所 〒104-0053 東京都中央区晴海3-10-1 Daiwa晴海ビル
>お問い合わせ support@juntoshi.net
>お電話ください 815068874555
東京都中央区の住所、メールアドレス、日本の国番号 {+81}から始まる電話番号が記されています。国番号の次が「50」となっていてこれは「050」から始まるIP電話の電話番号ということになります。東京の住所と矛盾がないか確認出来ません。
東京都中央区の住所にあるDaiwa晴海ビルは地上12階、地下1階というオフィスビルであり、階数や部屋番号がないのは不完全な住所としか思えません。そこで国税庁の法人番号公表サイトで法人登録を探してみましたが「東京都中央区晴海3-10-1」という住所には既に閉鎖されている5件を含めて45件の法人登録があるもののそれらの中にJUNTOSHIのものと思われる法人登録は見つかりません。またDaiwa晴海ビルの2階には以下に示したWeWork Daiwa 晴海というシェアオフィス業者の拠点があるようです。この住所はこのシェアオフィス業者を利用した架空住所の可能性があるかもしれません。
ついでにJUNTOSHIとよく似た5つのサイトについても脚注部分の連絡先情報の画像を示していきます。以下はフォスターハートの場合です。
連絡先情報として示されているのはメールアドレスだけです。
>Contact support@fosterhart.email
明らかに情報開示が不充分・不適切です。
次はQUONTICの場合です。
>Phone Number: +1 (332) 275-7270
>Address 100 Leadenhall St, London EC3A 3BP, United Kingdom
>Address 262 Jarvis St, Toronto, ON M5B 2B9, Canada
>Contact support@quontic.cx
[+1]というアメリカあるいはカナダの国番号から始まる電話番号、イギリスとカナダの住所、そしてメールアドレスが示されています。イギリスの住所について検索してみるとChubb (https://www.chubb.com/us-en/) という保険会社の拠点の住所の1つに一致するようです。またイギリスの法人登録を検索できるサイトで「QUONTIC」の法人登録を検索してみましたが、該当なしという結果になります。カナダの住所も検索してみましたが、SIGNET GROUPという会社が経営する学生向けの寮のような施設の住所に一致します。金融機関の住所とは思えません。
次はInbitcのサイトの脚注にある記述の画像です。
>Address
>Contact support@Inbitc.com
アドレスの欄は空欄になっており、後はメールアドレスがあるだけです。明らかに情報開示が不充分、不適切です。
次はロンドンブリッジの場合です。
>Address London EC3N 4AB
>Contact support@londonbridge.ai
示されているのは明らかに不完全なロンドンの住所とメールアドレスだけです。ロンドンの住所を検索してみると世界遺産のロンドン塔の住所に合致するようです。どう考えても金融機関の住所とは思えません。完全にデタラメでしょう。
最後はチェンジxの場合です。
>Address Bellerivestrasse 36, 8008 Zurich, Switzerland
>Contact support@Changexcapital.com
スイスのチューリッヒの住所とメールアドレスが示されているだけで電話番号はありません。「Bellerivestrasse 36」にはオフィスビルがあることは確認出来ますが、スイスに拠点があるならチャージxのサイトが英語にしか対応していないことに違和感があります。ちなみにスイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つとなっています。
そもそもこれら計6つのサイトは同じグループによるサイトである可能性が濃厚と考えられるのに住所がバラバラですし、フォスターハートとInbitcについては住所の記載がなく論外の状況です。
そこで例によって各サイトのWho Is情報も確認しましたが開示されている情報はわずかです。
サイト名 登録・開設日 登録者所在地
JUNTOSHI 2024年11月21日 記載なし
フォスターハート 2025年6月4日 セントクリストファー・ネイビス、チャールズタウン
QUONTIC 2024年12月10日 記載なし
Inbitc 2025年4月11日 記載なし
ロンドンブリッジ 2024年7月24日 記載なし
チェンジx 2025年4月11日 パキスタン、ブリティッシュ・コロンビア州
登録・開設日はこの検証を書いている2025年8月上旬時点で最も古いロンドンブリッジの場合でおよそ1年前、最も新しいフォスターハートの場合でちょうど2ヵ月とかなり新しいです。登録者の所在地は4つのサイトについては記載がなく、記載がある2つのサイトの内、チェンジxでは国がパキスタンで州名がブリティッシュ・コロンビアというカナダの州になっています。信頼できる情報とは全く思えません。
本項の検証対象であるJUNTOSHIというサイト、さらに同じテンプレートから量産された5つのサイトについて調べてみましたが信用できるサイトとは全く思えません。情報開示は明らかに不充分、不適切であり、金融ライセンスはいずれのサイトについても確認出来ません。さらにQUONTIC、Inbitc、ロンドンブリッジ、チェンジxの4つのサイトについてそれぞれ最低入金額が異なる4種のアカウントが用意されていることやそれらのアカウントの名称や最低入金額について「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した同じグループによると思われる一連のサイトでしばしば見られるパターンとの一致が見られ、これらのサイトはそれら一連のサイトと同じグループによるサイトである可能性が疑われました。実はJUNTOSHIについて検索してみると一次情報ではないことなどから敢えてリンクしませんが、俳優の阿部寛氏が徹子の部屋に出演して有利な投資について語ったという内容のニセ記事広告が勧誘に使われているという情報が幾つか出てきます。こうした勧誘が行われていることについては「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した一連のサイト、やはり同じグループによると思われる姉妹サイトのさらには「検証151」、「検証152」、「検証162」で検証した仮想通貨のサイトの勧誘で頻繁に確認されており、これもJUNTOSHIがこれらのサイトと同じグループによるサイトである可能性を示すものと考えられます。
尚、阿部寛氏の名前や画像がニセ記事広告に盗用されているという情報についてはYahoo知恵袋に投稿が確認出来ます。
JUNTOSHIのサイト自体にはこの詐欺グループによる詐欺サイトとの明らかな共通性は見当たらないのですが、こうした状況から考えるとやはりこの詐欺グループによる詐欺サイトである疑いが相当に濃厚と考えられます。勿論、JUNTOSHIのサイトでの取引は全く推奨できません。
●QuickCashFX (クイックキャッシュFX https://quickcashfx.com/)
Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで日本語対応しているサイトではあるものの日本語の記述にはかなり不自然な部分があり、海外のグループによるサイトであることはまず間違いありません。また以下で説明していきますが、「検証2」で検証したミルトンマーケッツ (https://miltonmarkets.com/ja/) というサイトとかなりの部分で酷似しています。ミルトンマーケッツは日本国内のグループによるサイトである可能性が高く、クイックキャッシュFXは海外のグループによるサイトと思われることなどからミルトンマーケッツのサイトの画像や記述を盗用してクイックキャッシュFXのサイトが構築されている可能性が高いように思われます。さらに「検証84」で検証したLukインベスト (https://lukinvest.com/ja/) というサイトと明らかに似ている部分も認められ、上で検証してきたサイトと同様、「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した一連のサイトと組織的な繋がりがある可能性が強く疑われることからここで検証することにしました。
まずクイックキャッシュFXに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
どういう経緯だったのか情報がありませんが、クイックキャッシュFXというサイトで投資を始めてしまい。最初は3万円投資して5万円引き出せたということで投資額を増やしたところ出金出来なくなってしまったようです。10%の出金の手数料を要求されて支払ったもののさらに「トラブル改善の費用」とか「調査の費用」など意味不明の追加入金を要求されているようです。最初は少額の出金には応じて投資額を増やすと出金出来なくなるというのはまさに投資詐欺の典型的な手口を思い起こさせます。
さらに「Quick CashFX」について検索してみたところ、電話帳ナビ (https://www.telnavi.jp/) という電話番号の口コミ情報サイトで「050-5050-6738」というIP電話の電話番号についての口コミ情報としてクイックキャッシュFXでの投資を勧誘する電話が掛かってきて詐欺の疑いが濃厚であるといった内容の投稿が集まっていることが分かりました。以下に口コミ投稿の一部を示します。
とにかくYahoo知恵袋への質問投稿に出てきたURLアドレス (https://pt.quickcashfx.com/) にアクセスしてみました。すると以下に画像を示したサインインの画面 (https://pt.quickcashfx.com/login) にリダイレクトされます。このサインイン画面で「登録」をクリックすると右下に示した登録画面 (https://pt.quickcashfx.com/register) が開きますが、これだけでは情報が明らかに足りません。
そこでドメイン名 (quickcashfx.com) を変えずに探してみると表題のトップページ (https://quickcashfx.com/) が見つかってきました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。
▼クイックキャッシュFX (https://quickcashfx.com/) [表示言語:英語、日本語]
そしてこのサイト冒頭部に既視感を感じたので調べてみると「検証2」で検証したミルトンマーケッツ (https://miltonmarkets.com/ja/) というサイトの冒頭部とよく似ていることが判明しました。以下に画像を示します。
▼ミルトンマーケッツ (https://miltonmarkets.com/ja/) [表示言語: 日本語、英語]
2つのサイトの冒頭部は互いに酷似していますが、違いもあります。例えばミルトンマーケッツのサイトでは「入金ボーナス」「1万円チャレンジ」「口座開設ボーナス」と書かれた部分をクリックするとそれぞれのキャンペーンに関する情報が出てきます。以下は「入金ボーナス」をクリックした場合の画像です。
しかしクイックキャッシュFXのサイトでは同様に「入金ボーナス」「1万円チャレンジ」「口座開設ボーナス」と書かれた部分をクリックしても何も起こりません。クイックキャッシュFXのサイトでこうしたキャンペーンに関する記述としては以下で示しますが口座開設で5000円のボーナスが貰えるという記述がトップページの下の方にあります。口座開設ボーナスが5000円というのはミルトンマーケッツの場合と同じですが、ミルトンマーケッツのサイトには「入金ボーナス」「1万円チャレンジ」に関する一応の説明もあるのにクイックキャッシュFXのサイトには「入金ボーナス」「1万円チャレンジ」に関する記述が見当たりません。ともかく2つのサイトの冒頭部が互いに明らかに似ているというだけで異様です。
クイックキャッシュFXでもミルトンマーケッツでも冒頭部に続いては開設できるアカウントの説明が出てきます。クイックキャッシュFXの場合は6種類のアカウントが用意されているようで以下に6種のアカウントの説明部分の画像を示します。
最低入金額が異なる「ベーシック」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」「エクゼクティブ」「VIP」という名称の6種類のアカウントが存在していて上級のアカウントの方が提供されるサービスが増えるなど有利になっているようです。
こうした複数のアカウントが用意されているというパターンは「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した同じグループによると思われる一連のサイトで多く見られるパターンです。特にクイックキャッシュFXの6種のアカウントの名称や開設するのに必要な入金額などの条件は「検証84」で検証したLukインベスト (https://lukinvest.com/ja/) という現在は閉鎖されたと思われるサイトの場合とよく似ていることに気が付きました。以下にLukインベストの6種類のアカウントの条件を説明している部分の画像を比較の為に再掲します。
6種のアカウントの名称と最低入金額はクイックキャッシュFXでもLukインベストでも以下のようになっています。
アカウント名称 最低入金額
ベーシック 200ドル
ゴールド 1万ドル
プラチナ 2万5000ドル
ダイヤモンド 5万ドル
エクゼクティブ 10万ドル
VIP 25万ドル
さらによく見ると最低入金額以外の条件も互いによく似ています。例えばクイックキャッシュFXのベーシックアカウントとLukインベストのベーシックアカウントの条件を横並びで比較してみます。左下がクイックキャッシュFX、右下がLukインベストのベーシックアカウントのベーシックアカウントの条件です。
「イスラムアカウント」「モバイル取引 (モバイルトレーディング)」「24h専用サポート」の3項目が適用され、「アカウントマネージャー」「テクニカル指標 (テクニカルインジケーター)」「テクニカル分析」「EU民間銀行口座 (EUプライベート銀行口座)」「ナショナルプライベートバンク (Personal Banker)」の5項目が適用外という「ベーシックアカウント」の取引条件が2つのサイトで項目の並び順まで含めて全く同じです。適用外の項目が最低入金額が大きな上級のアカウントで適用可になっていくのも同じです。これは偶然の一致とは到底思えません。2つのサイトの6種類のアカウントの設定は同じテンプレート由来としか思えません。
一方でサイト冒頭などでクイックキャッシュFXと酷似していたミルトンマーケッツで用意されているのは以下に示した「フレックス」「スマート」「エリート」という3種類のアカウントです。
クイックキャッシュFXと比較すると用意されているアカウントの種類が少ないし、アカウントの名称も上に示した表の形式や内容も大きく異なります。要するに冒頭部と違ってこの用意されているアカウントの説明部分はクイックキャッシュFXとミルトンマーケッツで互いに特に似ているようには見えません。
しかしこれらのサイトでアカウントを説明している部分に続いて出てくる「IBパートナープログラム」「口座開設ボーナスキャンペーン」と題された部分は再び2つのサイトで明らかに似ています。以下にクイックキャッシュFX → ミルトンマーケッツという順で2つのサイトの画像を示します。
握手とギフトボックスの2つの画像は2つのサイトで全く同じですし、画像に添えられている文章も互いにほぼ同じです。口座開設ボーナスについては上で少し触れましたが、いずれも5000円となっています。偶然似ているというレベルとは思えません。
次に連絡先情報です。どういうことなのかよく分からないのですが、クイックキャッシュFXのサイトには連絡先情報が書かれている部分が2ヵ所あり、しかも2つの連絡先情報の内容は互いに全く異なります。まず以下に示したのは「お問い合わせ」のサブページ (https://quickcashfx.com/ja/contact-us/) に示されている連絡先情報です。日本語版では海外の住所がカタカナ表記になってしまうので以下に示すのは英語版の画像です。
記述を以下に書き出します。
>Email Us
>Connect with us via email for inquiries.
>support@quickcashfx.com
>Call Us
>Reach out by phone for immediate support.
>+1-234-567-8901
>Our Office
>123 Market St, London, UK
メールアドレス、電話番号、イギリスの住所が書いてありますが、「+1-234-567-8901」という電話番号は1から順に数字を並べているだけでデタラメとしか思えません。[+1]はアメリカあるいはカナダの国番号ですが、住所の方はイギリスになっていますから少なくとも電話番号と住所が矛盾しています。またイギリスの住所も郵便番号の部分が無い不完全な住所のように思われますし、検索してみるとそれらしい住所が実在しますが、Google Street Viewで見ると長屋型の共同住宅の住所になっているようでFX業者がこの住所に実在するようには思えません。
もう1つの連絡先情報はクイックキャッシュFXのサイトのメニューバーにある「弊社について」という項目からリンクされているサブページ (https://quickcashfx.com/about-us/) にあります。画像を以下に示します。やはり日本語版では海外の住所がカタカナ表記になってしまうので以下に示すのは英語版の画像です。
記述を以下に書き出します。
>Company name QuickCashFX
>Address 1st Floor, The Sotheby Building, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia P.O. Box 838, Castries, Saint Lucia
>Registration number 2023-00166
>Date of company establishment May 10, 2023
こちらには電話番号はなく、住所はペーパーカンパニーが簡単に作れる租税回避地として有名なカリブ海の島国、セントルシアになっています。そしてこの住所は本サイトで検証しているサイト、特に「検証4」、「検証83」、「検証84」で検証した同じグループによると思われる一連のサイトの幾つかでも所在地とされている住所です。具体的には以下のサイトで所在地として同じ住所が登場しています。
「検証4」 ビッグマーケッツ (https://www.bigmarkets.com/international/ja/)
「検証4」 Ventorus (https://www.ventorus.com/ja)、
「検証83」 ブルマーケッツ (https://www.bullmarkets.com/international/ja/)
「検証83」 KROXIO (https://www.kroxio.com/jp/index.php)
「検証84」 Emarlado (https://www.emarlado.com/ja/)
「検証84」 Lukインベスト (https://lukinvest.com/ja/)
またこれらのサイトの検証でも書きましたが、このセントルシアの住所はFORTGATE (http://www.fortgateoffshore.com/) というオフショア会社の拠点の住所と一致しており、このオフショア会社を利用した架空住所と思われます。
さらに状況が複雑なのですが、このセントルシアのオフショア会社の住所はミルトンマーケッツでも所在地として示されている住所でもあります。さらにクイックキャッシュFXのサイトで住所と並んで示されている登録番号と創立の日付の部分
>Registration number 2023-00166
>Date of company establishment May 10, 2023
という部分は以下に画像を再掲したミルトンマーケッツの情報と酷似していることが分かりました。
こちらも記述を書き出します。
>会社名 MILTON MARKETS LTD
>住所 1st Floor, The Sotheby Building, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia P.O. Box 838, Castries, Saint Lucia
>登録番号 2023-00166
>会社設立日 2023年5月10日
クイックキャッシュFXとミルトンマーケッツの住所、登録番号、会社設立日が全く同じです。セントルシアの住所はオフショア会社を利用した架空住所ですから一致していてもあまり驚きはありませんが、登録番号 (2023-00166) とか会社設立日 (2023年5月10日) が一致しているのは明らかに異様です。
さらに以下にはクイックキャッシュFXの連絡先情報と同じページにある「弊社の歴史」とミルトンマーケッツのサイトにある「ミルトングループの沿革」の画像を順に示します。
2つのサイトの沿革も互いにかなり似ています。最初の2年、2014年と2015年の記述を抜き出して比較してみます。
▼クイックキャッシュFXの記述
>2014 Gallant Capital Markets(GCM)はWSM Invest LTD.と合併し,ニュージーランドでFPSライセンスを取得しました。
>2015 GCMは英国でFCAライセンスを取得し、GCMはQuickCashFXにブランド名を変更。
▼ミルトンマーケッツの記述
>2014 WSM Invest Ltd.をニュージーランドに設立、FPSライセンスを取得
WSM Invest Ltd.はブランド強化のためGCMグループと合併
>2015 Milton MarketsはWSMの1つのブランドとしてサービスを開始
GCM Primeを英国に設立し、FCAライセンスを取得
全く同じという訳ではないのですが「WSM Invest Ltd.」という法人がニュージーランドでFPSライセンスを取得したとか、GCMと合併した、GCMというイギリスの法人がイギリスのFCAライセンスを取得したといった大筋は一致しています。2016年から2013年に掛けても大筋は互いに一致しているようです。これは明らかに異様です。どちらかのサイトが他方の記述を転載している、あるいは2つのサイトいずれも同じグループによるサイトであるといった可能性が考えられますが、「検証2」に書いたミルトンマーケッツの検証で示したようにミルトンマーケッツは日本国内のグループによるサイトである可能性が高い一方でクイックキャッシュFXのサイトの日本語にはかなり不自然な部分があって日本のグループによるサイトとは思えません。例えば以下はクイックキャッシュFXのサイトの「外国為替を学ぶ」というサブページにある記述の画像です。
冒頭部を書き出してみます。
>何を為替?
>取引は、外国為替市場の売買のこれらの通貨によるものです。 通貨交換取引を行う日々を超え3兆米ドルの取引市場で最大規模の金融市場の世界です。 一人ひとりがこれらの取引の果たす役割の確立に際しての為替レート通貨のペアになっています。 例えば、国際機関に支払った金融費の外国人従業員の機関に変換する外国通貨への国内通貨です。 ここではその取引先を変更します。
日本語としてかなり不自然でハッキリ言って内容が全く分かりません。とてもではありませんが、日本人が書いた文章とは思えません。
一方でクイックキャッシュFX、記述内容や画像が似ているミルトンマーケッツとLukインベスト、計3つのサイトのWho Is 情報を確認してみるとサイトの登録・開設日が以下のようになっています。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
クイックキャッシュFX (https://quickcashfx.com/) 2025年4月3日
ミルトンマーケッツ (https://miltonmarkets.com/ja/) 2015年10月29日
Lukインベスト (https://lukinvest.com/ja/) 2024年7月18日
クイックキャッシュFXのサイトが最も新しいことが分かります。こういった状況から考えてクイックキャッシュFXのサイトは主にミルトンマーケッツ、一部はLukインベストのサイトの画像や記述を引き写して構築されたサイトであると考えます。そしてクイックキャッシュFXは「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトと同じ海外のグループによるサイトである可能性が高いです。言うまでもありませんが、クイックキャッシュFXでの投資は推奨出来ません。投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●Berrypax (https://berrypax.com/jp/index.html)
●INNVESTER (https://innvesterglobal.com/jp/index.html)
これらのサイトは上で検証したばかりのクイックキャッシュFXなど複数のサイトで共通して登場している
>1st Floor, The Sotheby Building, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia P.O. Box 838, Castries, Saint Lucia
というセントルシアのオフショア会社の住所を検索していて発見したサイトです。クイックキャッシュFXと同様、「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトと同じ海外のグループによるサイトである可能性が高いのでここで検証します。特に詳しくは以下で説明しますが「検証83」で検証し、その後閉鎖されたKROXIOというサイトと組織的な繋がりがあるようです。
まずこれら2つのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼Berrypax (https://berrypax.com/jp/index.html) [表示言語:日本語、フランス語、英語、韓国語]
▼INNVESTER (https://innvesterglobal.com/jp/index.html) [表示言語:日本語、フランス語、英語、韓国語]
これらのサイトの冒頭部の相互比較では表示言語の選択肢とその並び順、プルダウンメニューの形式などが似ているぐらいでそれ以上の共通点は見つかりません。しかしINNVESTERのサイトについては画像検索してみるとよく似たサイトが大量に見つかってきました。似ている程度は様々なのですが、一部でも似ているサイトは少なくとも数十の単位で存在するようです。但しそれらのサイトの大半は日本語表示に対応していないし、調べた範囲のサイトでは日本語表示が可能となっているサイトでもGoogle翻訳の機能を使って日本語化されているだけという状況です。またサイトの見かけは似ていても後述するBerrypaxとINNVESTERに共通する部分がそれらのサイトでは確認出来ないということもあってここではそれら画像検索で見つかってきたサイトについてはここでは検証対象とはしません。それでも幾つかのサイトについて冒頭部の画像を参考として以下に示しておきます。
▼Rapidlypay (https://rapydlypay.com/index.php)
▼Silicy trust fund (https://silicy.trustdiamondplc.com/index.php) [Google翻訳で日本語対応]
▼standard trust finance (https://standardtrustfinance.com/) [Google翻訳で日本語対応]
▼Aquila Union Finance Bank (https://aquilaunionfinance.com/) [表示言語は英語のみ]
何故明らかに同じテンプレート由来と思われるサイトが多数存在するのか、本項で検証するINNVESTERというサイトとこれら画像検索で見つかってきた多数のサイトは同じグループによるサイトなのか結論を出すのは困難ですが、INNVESTERのサイトを含めてこれらのサイトが相当に危ういサイトである可能性は高いものと考えざるを得ません。
またINNVESTERというサイトは複数存在していた形跡が見つかります。「INNVESTER」をGoogle検索すると本項で検証しているINNVESTER (https://innvesterglobal.com/jp/index.html) というサイト以外に少なくとも2つのサイトが存在していた形跡が見つかります。まず以下にGoogle検索で見つかってきた結果の画像を示しますがINNVESTER (https://innvesterltd.com/jp/index.html) というサイトが見つかります。
そしてこのサイト (https://innvesterltd.com/jp/index.html) にアクセスしてみると本項で検証しているINNVESTERのサイト (https://innvesterglobal.com/jp/index.html) にリダイレクトされます。
さらにINNVESTER (https://innvester.com/jp) というサイトが存在していた形跡が見つかります。例えば以下は本サイトでしばしば引用しているWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という口コミ情報サイトで見つかったINNVESTERに関する情報のページの画像です。
ここに示されているINNVESTER (https://innvester.com/jp) というサイトは既に閉鎖されているようですが、タイムマシンというページを見ると2025年5月までに取得されているスクリーンショットは本項で検証しているINNVESTERのサイト (https://innvesterglobal.com/jp/index.html) と酷似しています。同じグループによるサイトであったことは間違いないと思われます。つまりINNVESTERというURLアドレスが異なるサイトが過去に少なくとも2つ存在していてそれらは同じグループによるサイトである可能性が高く、本項の検証対象であるINNVESTERのサイト (https://innvesterglobal.com/jp/index.html) は3代目あるいはそれ以降のサイトであるものと思われます。ちなみに3つのINNVESTERのサイトとついでにBerrypaxのサイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日は以下のようになっています。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
INNVESTER (innvesterglobal.com) 2025年8月21日
INNVESTER (innvesterltd.com) 2025年5月27日
INNVESTER (innvester.com) 2024年8月13日
Berrypax (berrypax.com) 2024年5月29日
3つのINNVESTERというサイトは同時期に開設されたものではなく、開設時期が数ヵ月ずつずれていることが分かります。何の為に同じ名称でURLアドレスが異なるサイトが少なくとも3回立ち上げられているのかよく分かりませんが、非常に違和感があります。
さらにBerrypaxとINNVESTERのサイトの相互比較を続けますが、2つのサイトのトップページには互いに特に似ている部分はこれ以上ありません。例えば以下には2つのサイトの顧客数などについて主張している部分の画像をBerrypax → INNVESTERという順で示します。
顧客数に関する記述だけ抜き出せば
▼Berrypax
>100K+ クライアントに信頼されている。
▼INNVESTER
>100K+ 満足したクライアント
となっていて顧客数の数字が同じですが、互いに似ているとは言い難いです。
しかし、トップページではなくサブページを見ていくと互いに似ている点、そして「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトとも似ている点が見つかってきます。例えばいずれのサイトでもメニューバーに「口座種別」という項目が存在しますが、この項目からリンクされているサブページにある開設できる口座 (アカウント) の説明の画像をBerrypax → INNVESTERという順で示します。
いずれのサイトでも5種類のアカウントが用意されています。アカウントの名称と口座を開設するのに必要な最低入金額と思われる金額を以下にまとめてみます。
▼Berrypax
アカウント名 最低入金額
基本 250ドル
シルバー 1万ドル
ゴールド 2万5000ドル
プラチナ 10万ドル
VIP 25万ドル
▼INNVESTER
アカウント名 最低入金額
ベーシック 250ドル
シルバー 1万ドル
ゴールド 2万5000ドル
プラチナ 10万ドル
VIP 25万ドル
2つのサイトで用意されているアカウント名、最低入金額はほぼ同じです。違いは250ドルで開設できるアカウントの名称がBerrypaxでは「基本」、INNVESTERでは「ベーシック」になっていることですが、Berrypaxのサイトで英語表記を選択すると以下の画僧のように250ドルで開設できるアカウントの名称は「Basic」となっています。
英語版の「Basic」をBerrypaxの日本語サイトでは違和感のある「基本」という日本語に訳している為にINNVESTERのサイトと異なっているように見えるだけで5種のアカウントの名称と最低入金額は2つのサイトで実質的には全く同じということになります。
さらにこうした最低入金額が異なる複数のアカウントが用意されていて最も入金額が少なくて開設できるアカウントの最低入金額が250ドルというパターンは「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトで頻繁に確認されています。
例えば「検証83」で検証したブルマーケッツ、「検証84」で検証した24フォレックスマーケットというサイトでは以下のような名称のアカウントが用意されています。BerrypaxとINNVESTERのアカウントの名称と比較してみます。
サイト名 用意されているアカウントの名称
ブルマーケッツ: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
24フォレックスマーケット: 「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
Berrypax: 「基本 (ベーシック)」「シルバー」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
INNVESTER: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」
アカウントの名称が互いに似ているし、最も最低入金額が少ないアカウントの最低入金額はいずれのサイトでも250ドル、最も上級の4つのサイトで共通して「VIP」という名称になっているアカウントの開設に必要な入金額はいずれも25万ドル、上から2番目の「プラチナム」というアカウントを開設するのに必要な入金額は10万ドル。上から3番目の「ゴールド」アカウントを開設するのに必要な金額はいずれも2万5000ドルです。例えば以下はブルマーケッツで開設できる4種のアカウントを説明する表の画像の再掲です。
BerrypaxやINNVESTERのサイトに存在する、1万ドルの入金で開設できる「シルバー」というアカウントが存在しないだけでアカウントの名称や入金額が一致しています。これは偶然の一致とは思えません。これらのサイトは同じグループによるサイトであることが示唆されます。これ以外の同じグループによると思われるサイトで用意されているアカウントの名称や最低入金額のまとめは上に書いたブロックブリッジの項目にあるので参照してください。
一方でINNVESTERのサイトでは「法的準備」のサブページ (https://innvesterglobal.com/jp/legal.html) に7つのPDFファイルのリストが並んでいる形になっています。
リンクの形式は2つのサイトで異なるのですが、用意されているPDFファイルの名称はいずれのサイトでも「リスク開示」「プライバシーポリシー」「利用規約」「マネーロンダリング防止ポリシー」「KYCポリシー」「クッキーポリシー」「入金契約」の7つで並び順まで含めて全く同じです。さらにそれぞれのPDFファイルに書かれている文章、内容も互いにかなり似ていることも分かりました。例えば以下にはBerrypaxの「利用規約」のファイルの冒頭部 → INNVESTERの「利用規約」のファイルの冒頭部 という順で画像を示します。
例えば2番目の文節、「1. Introduction」で始まる文節の文章を以下に書き出してみます。またGoogle翻訳による日本語訳も示します。
▼Berrypaxの記述
1. Introduction
This User Agreement governs the terms, conditions, and associated risks of utilizing the services provided through the domain and subdomains of berrypax.com. For any inquiries regarding this Agreement, please contact our Client Support Team at support@berrypax.com. Acceptance of this Agreement is a prerequisite for becoming a Client of berrypax.com.
1. はじめに
本利用規約は、berrypax.comのドメインおよびサブドメインを通じて提供されるサービスの利用条件および関連するリスクを規定するものです。本利用規約に関するお問い合わせは、クライアントサポートチーム(support@berrypax.com)までご連絡ください。本利用規約への同意は、berrypax.comのクライアントになるための前提条件となります。
▼INNVESTERの記述
1. Introduction:
This User Agreement specifies the terms, conditions, and risks associated with your use of services provided under the domain and subdomains of innvesterltd.com. For any inquiries about this Agreement, please reach out to our Client Support team at support@innvesterltd.com. Your acceptance of this User Agreement, including all terms and conditions, is mandatory to become a Client of innvesterltd.com.
1. はじめに:
本ユーザー契約は、innvesterltd.comのドメインおよびサブドメインで提供されるサービスのご利用に関連する諸条件およびリスクを規定するものです。本契約に関するお問い合わせは、クライアントサポートチーム(support@innvesterltd.com)までご連絡ください。innvesterltd.comのクライアントになるには、本ユーザー契約(すべての諸条件を含む)への同意が必須となります。
全く同じ文章という訳ではないのですが、互いに文章の内容が似ていることは確かです。
さらにこれら2つのサイトの利用規約のファイルの最後の方には休眠口座に関する以下の様な記述が共通して出てきます。
この部分の記述を以下に書き出してみます。またGoogle翻訳による日本語訳も示します。
▼Berrypaxの記述
22. Dormant Accounts Procedure
1. Accounts with no active trades for 60 days (approximately two months) will incur an inactivity fee of 50 units of the account currency.
22. 休眠口座の手続き
1. 60日間(約2ヶ月間)取引が行われていない口座には、口座通貨の50単位の休眠手数料が発生します。
▼INNVESTERの記述
22. Dormant Accounts Procedure:
Clients must keep their accounts active to avoid inactivity fees. An inactivity fee equivalent to 50 units of the client’s account currency is charged for accounts with zero active trades in two months (approximately 60 days).
22. 休眠口座の手続き:
お客様は、休眠手数料を回避するために、口座をアクティブな状態に維持する必要があります。2ヶ月間(約60日間)アクティブな取引が全くない口座には、お客様の口座通貨の50単位に相当する休眠手数料が課金されます。
曖昧な部分がある規定ですが、60日間 (2ヶ月) 取引をしないでいると休眠口座という扱いになって口座通貨の50単位 (ドル建て口座なら50ドル、ユーロ建て口座なら50ユーロ) の休眠手数料が課されるということのようです。休眠手数料は1回限りなのか、毎月とか毎週繰り返し課せられるのかなど詳しい規定が明示されていませんが、取引をしないでいるだけで罰金のような休眠手数料が課せられるという顧客側にとっては非常に不利な規定がこんなに分かりにくい場所にだけ書かれているということには強い不審を感じざるを得ません。そしてこうした取引を休止しているだけで休眠手数料が課せられるという非常に不利な規定は「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトでしばしば確認されています。例えば以下は「検証83」で検証したKROXIOというサイトの利用規約の第22条 (休眠口座への対応) の条文の画像です。
>第22条 (休眠口座への対応)
>お客様は、非活動手数料を避けるために、定期的な取引等により口座を活動的な状態に保つことが求められます。
>60日間(約2ヶ月)取引活動がない口座には、50米ドルの非活動手数料が適用されます。
BerrypaxやINNVESTERの休眠手数料の規定と非常によく似た規定になっています。上で検証したブロックブリッジの場合でも金額や発動条件が明示されていないのですが、休眠手数料の規定があります。BerrypaxやINNVESTERが同じグループによるサイトである可能性を強く示唆しているものと考えられます。
さらに以前に検証してきたサイトとの繋がりを強く示すのが運営会社や金融ライセンスに関する記述です。まずBerrypaxの場合ですが、脚注部分とお問い合わせのサブページにある連絡先情報や運営会社名、金融ライセンスに関する記述の画像を以下に示します。
記述の一部を抜粋して以下に整理して書き出します。
運営会社名: Bluevine LTD.
金融ライセンス:コモロ島のMwali International Services Authority (M.I.S.A.)
会社登録番号: 2023-00594
登録住所: Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia
メールアドレス: info@berrypax.com
電話: +441241340412
まず住所 (Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia) は
「検証4」で検証したビッグマーケッツ、Ventorus
「検証83」で検証したブルマーケッツ、KROXIO
といったサイトでも全く同じ住所が登場しており、さらに以下に示したFORTGATE (http://www.fortgateoffshore.com/) というオフショア会社の拠点の住所に一致しています。
住所がセントルシアとなっている一方で電話番号 (+441241340412) はイギリスの国番号である[+44] から始まっていてセントルシアの住所と矛盾しているように見えます。セントルシアの住所はこのオフショア会社を利用した架空住所の疑いが濃厚です。
さらにコモロ諸島のムワリ国際サービス局 (英語ではMwali International Services Authority)からBerrypaxの運営会社である「Bluevine LTD.」が金融ライセンスを取得しているというので確認を試みました。Mwali International Services Authority のサイト (https://mwaliregistrar.com/) にあるBrokerage Companies のリスト の中に「Bluevine LTD.」の登録情報を確認しました。以下に画像を示します。
「Bluevine LTD.」のライセンス番号はT2023427、登録の日付は2023年12月18日となっています。さらに「Verify Licenses」という項目からリンクされている登録情報を以下に示します。
この登録情報にはBerrypaxのサイトのURLアドレス (https://berrypax.com/) も記されており、これがBerrypaxの登録であることは間違いありません。但しこの登録情報には疑問があります。このライセンス取得の日付は2023年12月18日となっています。一方で既に上で書きましたが、Who Is 情報によればBerrypaxのサイトは2024年5月29日に登録・開設されています。ライセンスの取得の日付の方がサイトの登録・開設日よりも半年以上早いという異様な状況にあります。そこでさらに調べてみると「検証83」で検証したKROXIO (https://www.kroxio.com/jp/index.php) という既に閉鎖されているサイトでもモロ諸島のムワリ国際サービス局で金融ライセンスを取得しているとしており、その金融ライセンスの番号がBerrypaxの金融ライセンスの番号 (T2023427) と同じであることに気が付きました。以下に以前にKROXIOの検証を書いた際 (2024年8月) に取得しておいたKROXIOの金融ライセンス情報の画像を再掲します。運営会社名はBOSA FINANCE AND TECHNOLOGY LTDとなっていますが、金融ライセンスの番号 (T2023427)はBerrypax (運営会社はBLUEVINE LTD.) の金融ライセンスの番号と同じなのです。
2024年8月にこの金融ライセンス情報を確認した際には運営会社名が「BOSA FINANCE AND TECHNOLOGY LTD」だったけれども運営会社が「Bluevine LTD.」に改称し、運営するサイトもKROXIO (https://www.kroxio.com/jp/index.php) からBerrypax (https://berrypax.com/) に変更されたものと思われます。つまりこの金融ライセンスはKROXIOの閉鎖で廃止されずに使い回しされているという状況です。
INNVESTERについても脚注部分とお問い合わせのサブページにあるライセンスや連絡先情報に関する記述の画像を以下に示します。
脚注部分には運営会社名と思われる以下の記述があるだけです。
>2025 © Bosa Finance and Technology Ltd (www.innvesterglobal.com).
お問い合わせのページの記述も以下に書き出します。
>本店所在地 Bosa Finance and Technology Ltd
>メールアドレス info@innvesterglobal.com
support@innvesterglobal.com
>電話番号 24/5 サポート +447462364215
本項の最初で説明した通り、このINNVESTERというサイトはBerrypaxの場合と同じで上で検証したクイックキャッシュFXなど複数のサイトで共通して登場している
>1st Floor, The Sotheby Building, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia P.O. Box 838, Castries, Saint Lucia
というセントルシアのオフショア会社の住所を検索していて発見したサイトです。検索してこのサイトを発見した時点では確かにセントルシアの住所が示されていたのですが、いつの間にか住所が削除されているようです。結果として連絡先情報として示されているのはメールアドレスと[+44]というイギリスの国番号から始まる電話番号だけです。イギリスの国番号である[+44] から始まる電話番号が記されているというのはBerrypaxの場合と同じですが、Berrypaxの電話番号 (+441241340412) とは異なる電話番号です。
そして大問題なのは運営会社名です。「Bosa Finance and Technology Ltd」という運営会社名は上に示したばかりのKROXIOの金融ライセンス情報に記されている運営会社名と同じです。この検証を書いている2025年9月下旬現在でINNVESTERのサイトには金融ライセンスに関する記述は見当たりませんが、KROXIOのコモロ諸島における金融ライセンスをINNVESTERの金融ライセンスとしても利用していた可能性があるように思われます。さらに同じ金融ライセンスが運営会社名から変更されて現在はBerrypaxの金融ライセンスとして使い回されていると考えれば辻褄が合うように思われます。さすがにBerrypaxとINNVESTERのサイトに同じ住所、同じライセンス番号を書くのは問題があるということでINNVESTERのサイトからは住所や金融ライセンスに関する記述が消えたということではないかと推測されるのです。
仮にKROXIO → INNVESTER → Berrypaxという順で同じ金融ライセンスの使い回しが行われているとすれば大問題で、コモロ諸島の金融ライセンスの信頼性が強く疑われますし、これらのサイトの信頼性も著しく低いものと考えざるを得ません。そして本項で検証したBerrypaxやINNVESTERのサイトは「検証83」で検証した、現在は何の告知もなく閉鎖されているKROXIOと同じグループによるサイトと考えて間違いないでしょう。KROXIOのサイトが告知なしで閉鎖されていることを考えればBerrypaxやINNVESTERのサイトも突然閉鎖される可能性が否定できない非常に危険なサイトと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●BullOntrade (ブル・オントレード https://www.bullontrade.com/)
これは上で検証したBeryypaxというサイトの運営会社である「Bluevine LTD.」がコモロ諸島のムワリ国際サービス局 (英語ではMwali International Services Authority)から金融ライセンスを取得しているということでMwali International Services Authority のサイト (https://mwaliregistrar.com/) にあるBrokerage Companies のリスト をチェックしていて見つけたサイトです。このサイトは「検証83」で検証したMaunto (https://www.maunto.com/ja) というサイトとかなりよく似ている上に「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた同じグループによると思われる一連のサイトととも共通点が認められ、同じグループによるサイトでまず間違いありません。
まずこのサイトの存在を知ったコモロ諸島の金融ライセンス情報から示します。
このBrokerage Companies のリストに出てくるTradelix Ltdという登録 (金融ライセンス番号:BFX2024061) がここで取り上げるブル・オントレードの登録です。この表の「Verify Licenses」という項目をクリックすると以下の登録情報が出てきます。
この情報を日本語訳して以下に書き出してみます。
社名: Tradelix Ltd
会社番号: HT00324034
ライセンス番号: BFX2024061
ライセンス発給日付: 2024年4月1日
ライセンス終了日付: 2025年9月30日
ウェブサイト: https://www.bullontrade.com/
日付: 2025年8月5日
この登録情報には疑問があります。ウェブサイトとして示されているURLアドレスは確かにここで検証しているブル・オントレードのURLアドレスです。そして2024年4月1日に金融ライセンスが付与されたことになっていますが、ブル・オントレードのWho Is 情報を調べてみると以下の画像の黄色の枠で囲った部分に示されているようにサイトの登録・開設日が2025年7月31日とかなり新しい、コモロ諸島の金融ライセンスが取得された2024年4月1日よりよほど新しいことが分かります。
コモロ諸島での金融ライセンスの取得の日付がサイトの登録開設日よりもよほど早いという異様な状況は上で検証したBerrypaxの場合でも確認されており、運営会社名の改称や登録されているウェブサイトの変更といった金融ライセンスの使い回しが行われていることが確実です。ブル・オントレードの場合も同様の金融ライセンスの使い回しが行われている可能性も考えられます。
そしてまずブル・オントレードのサイト冒頭部の画像を以下に示します。
▼ブル・オントレード (https://www.bullontrade.com/) [表示言語:英語、フランス語、ヒンディー語、日本語]
このサイトを見て直ぐに気が付きましたがこのサイトは「検証83」で検証したMaunto (https://www.maunto.com/ja) というサイトと明らかに似ています。比較の為にMauntoのサイトの冒頭部の画像を以下に再掲します。
▼Maunto (https://www.maunto.com/ja) [表示言語:英語、香港語、中国語、ヒンディー語、韓国語]
背景のブル・ベア相場を意味する雄牛と熊の画像は同じ画像でしょう。さらに2つのサイトが互いに似ているのはこの部分だけではありません。以下には冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分の画像をブル・オントレード → Mauntoという順で示します。
この部分では使われている画像は異なるのですがそれぞれ「なぜBULLONTRADEを選ぶのか?」「なぜMauntoを選ぶのか?」という項目のタイトルが似ていますし、取り上げられている長所の項目がブル・オントレードでは「柔軟性」「安全」の2項目、Mauntoでは「柔軟性」「セキュリティ」「アクセス」「教育」の4項目です。例えば「柔軟性」の項目の文章を比較してみます。
▼ブル・オントレード
>柔軟性
>BullOntradeの最高のツール、素早いサインアップ、柔軟なアカウント、リアルタイムの更新、高速取引を活用して、グローバル市場に挑戦しましょう。
▼Maunto
>柔軟性
>最高の取引ツールと柔軟な条件を備えて、グローバル市場の課題に立ち向かいましょう。高速な登録、さまざまなアカウントタイプの選択肢、スムーズなクロスプラットフォーム取引、即時の市場情報更新、高速な取引実行速度を利用して、Mauntoが提供する利点を享受しましょう。
これら2つのサイトの文章の内容は明らかに似ていると感じます。
さらに続く部分についてもブル・オントレード → Mauntoという順で示します。
この部分についてはそれぞれのサイトで確認出来る3つの円形のイラスト部分が互いに明らかに似ていますし、画像の下端に「アカウントを開設する」と書かれたリンクボタンがご丁寧に3つ並んでいる点も似ています。3つの項目の文章も左端から取引対象、アカウントのカスタマイズ、取引戦略の設定といった内容になっており、文章の内容は似ています。
さらに以下は「比類のないセキュリティ」と題された何の為に存在しているのかよく分からない部分の比較でやはりブル・オントレード → Mauntoという順で画像を示します。よく見ないと違いが分からないぐらい非常によく似ています。
同様に以下は「ご質問はごさいますか?」と題されたメールアドレスが書かれている部分の比較です。ここでもブル・オントレード → Mauntoという順で2枚の画像を示します。
この部分でもブル・オントレードとMauntoのサイトは互いに非常によく似ています。但し、ブル・オントレードのサイトで示されている連絡先情報はメールアドレス (info@bullontrade.com) だけで電話番号は示されていませんし、「ライブチャット」と書かれている部分も単なるテキストデーターです。
連絡先情報についてはサイトの脚注部分にもそれらしい記述があります。その脚注部分についてもブル・オントレード → Mauntoという順で以下に画像を示します。また記述の一部をそれぞれ書き出します。
>会社情報: Fxprocentral Limited は登録番号 2025-00272、登録事務所住所が Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia であり、国際的な証券会社および決済機関です。
>地域的制限: Fxprocentral Limited は、欧州連合、日本、またはそのような配信が現地の法律や規制に反するその他の管轄区域の居住者にはサービスを提供しません。
>会社情報: DataWave Tech Ltdはセントルシアで登録番号2023-00512のもと設立された企業で、登録事務所の住所はP.B. 1257 Bonovo Road, Fombini, Comoros, KMにあります。同社は国際ブローカーおよび清算機関であり、Mwali国際サービス機構 (Mwali International Services Authority) よりライセンス番号T2023409で認可を受けています。
>地域制限:DataWave Tech Ltdは、欧州連合、日本、または現地の法律や規制に違反する法域の居住者にはサービスを提供しておりません。
この脚注部分でも2つのサイトは互いに似ているように思われます。まず脚注部分には上の画像の右上の部分に確認出来るようにFacebook、Instagram、X (旧Twitter)、Linked-In、YoutubeといったSNSのアイコンが並んでいて一見するとSNSの公式アカウントへのリンクになっているように見えますが、これらのアイコンはいずれも単なる画像のみでリンクになっていません。ブル・オントレードの場合は社名とアイコンが変更になってかなり時間が経過しているのにTwitter当時の小鳥のアイコンが使われていることにも違和感があります。
それからいずれのサイトでも「地域的制限」、「地域制限」という項目があって日本などの居住者にはサービスを提供していないなどと書いてありますが、「検証83」のMauntoの検証で書いたように日本人に対しての投資勧誘が行われて被害が出ているものと思われ、実際には「地域制限」など無視された状態であるものと思われます。
そしていずれの場合もMwali国際サービス機構 (Mwali International Services Authority) よりライセンスを得ているとあり、実際にいずれの場合も「検証83」や本項で示したようにライセンスは確認できています。但しブル・オントレードの金融ライセンスの情報では運営会社の名称がTradelix Ltdであったのにここでは「 Fxprocentral Limited」となっています。Mwali International Services Authority のサイト (https://mwaliregistrar.com/) にあるBrokerage Companies のリスト には「 Fxprocentral Limited」という運営会社の金融ライセンス登録は見当たりません。もしかすると金融ライセンスの登録上の運営会社は一度ならず何度も変更されていて運営会社が「 Fxprocentral Limited」となっていた時期もあるのかもしれません。いずれにしろこの部分についてはコモロ諸島のライセンスの記述とブル・オントレードの記述に不一致があります。
住所はブル・オントレードの運営会社であるFxprocentral Limited がセントルシア、Mauntoの運営会社であるDataWave Tech Ltdについてはセントルシアで設立されたとも書いてありますが、具体的な住所はコモロ諸島 (P.B. 1257 Bonovo Road, Fombini, Comoros, KM) になっています。明らかに互いに似ていて同じグループによるサイトとしか思えないサイトの運営の住所が全く異なるというのはおかしいでしょう。また後述しますが、ブル・オントレードについてはまた別の場所にFxprocentral Limitedの住所としてマーシャル諸島の住所が示されています。所在地情報は全く信頼出来ないように思われます。
こうして示してきたようにブル・オントレードのサイトのトップページは相当程度にMauntoのサイトのトップページと似ています。「検証83」ではMauntoのサイトと一緒にMauntoのサイトと似ている部分が認められるModMount (https://www.modmountltd.net/ja) というサイトについても比較、検証していますが、MauntoのサイトはModMountのサイトよりも本項で検証しているブル・オントレードのサイトと相同性が高いです。
さらにブル・オントレードのサイトのサブページにある記述についても調べてみるとMauntoのサイトだけでなく、「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた同じグループによると思われる一連のサイトととも共通点が認められる部分があることが分かりました。例えば以下はメニューバーにある「アカウントの種類」という項目からリンクされているベージにある5種類のアカウントを説明する表の画像です。
「クラシック」「銀」「金」「白金」「VIP」という5種類のアカウントが用意されています。英語表記にしてみると以下に示したように「CLASSIC」「SILVER」「GOLD」「PLATINUM」「VIP」の5種類のアカウントということになります。
そして「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた同じグループによると思われる一連のサイトの中には「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」という5種類のアカウントが用意されているサイトが9つ存在します。上に書いたブロックブリッジの検証の中にある一連のサイトで用意されているアカウントの名称のリストから抜き出した9つのサイトが以下です。
サイト名 アカウントの名称
エックスプロマーケッツ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
エランドロード: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
フェニックスリミテッド: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
FXタンパ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
Ventorus: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ModMount: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
Maunto: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
Emarlard: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
サベクサ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」
ブル・オントレードのサイトとよく似ていることを指摘してきたMauntoのサイトを含む9つのサイトが同じ5種類のアカウントを用意しているということもブル・オントレードも同じグループに属するサイトである可能性を裏付けるものと考えます。但しブル・オントレードの場合、5種類のアカウントを開設することが出来る条件が全く示されていません。他のサイトの多くでは各アカウントを開設するのに必要な入金額が示されているのでブル・オントレードでも入金額によって上級のアカウントを開設できるシステムになっている可能性が高いですが、その条件は明示されていません。
さらに「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきたサイトとの共通点として利用規定とか手数料などの条件が複数のPDFファイルで示されているという点が挙げられます。以下はメニューバーの「私たちについて」という項目から選択出来る「法律上の」というサブページにあるPDFファイルのリストです。
これらのファイルの内、特に気になるのは「一般料金」というファイルです。同じグループによると思われる一連のサイトの多くでは取引しないでいる期間がある程度長くなっただけで非活動手数料、休眠手数料などと称するかなり高額の手数料を課されるという顧客にとって異様に不利な規定になっていることが多いので確認してみると予想された通り、ブル・オントレードの場合も意味不明のかなり高額の手数料が課されるという規定になっていることが分かりました。
まず以下は「一般料金」というファイルで最初に出てくるWithdrawal Fees (出金手数料) に関する規定の部分の画像です。
カードへの払い戻しという形での出金なら3.5%、電信送金なら1件当たり30ドル/30ユーロ/30ポンドなど出金に関する手数料もかなり高額です。さらに表の下に記されている文章を読むと取引しないで出金しようとするなら、あるいは取引が1回だけの状況で出金しようとするならさらに追加で10ドル/10ユーロ/10ポンドの手数料を課す権利を留保するなどといったことが書いてあります。
そして例えばブル・オントレードのサイトと似ていることで比較対象にしているMauntoのサイトにも「一般手数料 (General Fees)」というPDFファイルが存在し、以下の画像に示した出金手数料に関する規定が書かれています。
カードへの払い戻しという形での出金なら3.5%、電信送金なら1件当たり30ドルといった出金手数料に関する規定はブル・オントレードの出金手数料の規定とよく似ていますし、説明の表もよく似ています。
そして以下に示したのがブル・オントレードの「一般料金」というファイルで出金手数料の規定に続いて出てくるInactivity Fees (休眠手数料) の規定の部分です。
たった1か月以上入出金、取引がないだけで休眠口座という扱いになり、80ドル/80ユーロ/80ポンドのMonthly Trading Account Inactivity Fee (月額非アクティブ手数料) が課され、休眠期間が2ヶ月~5ヶ月の間は月間120ドル/120ユーロ/120ポンドに増額、さらに休眠期間が6ヶ月を超えると200ドル/200ユーロ/200ポンドに増額される、さらに休眠口座を再開しようとすると2000ドルという実に法外な手数料が課されるとも書いてあります。
そしてMauntoのサイトの「一般手数料 (General Fees)」というPDFファイルに存在する休眠手数料に関する規定を以下に比較の為に再掲します。
Mauntoの場合もブル・オントレードの場合と同様、1ヶ月を超えて入出金や取引がなければ休眠口座という扱いになります。休眠手数料はまず1ヶ月に100ユーロから始まり、休眠期間が2~6ヶ月の間は毎月250ユーロ、6~12ヶ月になると毎月500ユーロ、12ヵ月を超えると口座が凍結されるという規定になっています。課せられる休眠手数料の金額は異なりますが、Mauntoとブル・オントレードのInactivity Fees (休眠手数料) の規定は非常によく似ています。そしてこうした法外な休眠手数料に関する規定は「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた一連のサイトの多くでも確認されており、同じグループによるサイトであることは確実と考えます。
尚、ブル・オントレードのは「一般料金」というファイルの最後にはなぜかブル・オントレードの運営会社とされているFxprocentral Limitedの連絡先が示されています。画像を以下に示します。
>Fxprocentral Limited.
>BullOntrade is operated by Fxprocentral Limited and regulated by Mwali lnternational Services Authority (M.l.S.A.) FSP License Number 113788. Registration number HT00324034.
>Registered office and Agent of the Company is:
>Fxprocentral Limited
>405 Ajeltake Road, Ajeltake lsland, Majuro Marshall lslands
>Mail: info@bullontrade.com
ここに記されているブル・オントレードの運営会社のFxprocentral Limited.の住所はマーシャル諸島となっており、脚注部分に記されていたセントルシアの住所 (Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia) とは全く異なる住所です。そしてこのマーシャル諸島の住所は本サイトの検証でしばしば登場している住所です。具体的には本サイトで検証した以下のサイトでこの住所が所在地として登場しています。
「検証4」 トレドポール (https://tradeopol.com/ja/) → 閉鎖確認
「検証4」 ポートレイズ (https://por-traders.com/ja/) → 閉鎖確認
「検証9」 アメージングティック (https://www.amazingtick.com/amt/ja/) → 閉鎖確認
「検証9」 リルネックス (https://lirunex.jp/) → 閉鎖確認
「検証12」 ゼン・トレーダー (https://zentrader.com/ja/)
「検証12」 ザ・オプション (https://jp.theoption.com/)
「検証56」 LGトレーディング (https://www.lgtrading.com/ja/)
「検証61」 ワイズゲートキャピタルズ (https://www.wisegatecapitals.com/jp/index.html) → 閉鎖確認
「検証85」 MIDORI FX (https://midorifx.com/ja)
これらのサイトの内、「検証4」で検証しているトレードポールとポートレイズはブル・オントレードと同じグループによるサイトだと思われます。
そしてこれらのサイトの検証でも書きましたが、この住所はマーシャルアイランド海事局日本支店 (https://iritokyo.co.jp/) というサイトでマーシャル諸島における法人登録を受け付けており、法人登録の案内のページによれば以下に示したように初年度650ドルで法人登録出来る住所がこの住所となっています。
つまりこのマーシャル諸島の住所はこのマーシャル諸島海事局が提供する架空住所という可能性が濃厚です。さらにマーシャル諸島で法人登録を取得しているかどうかはマーシャル諸島のINTERNATIONAL REGISTRIES (https://www.register-iri.com/) というサイトの法人登録検索ページで確認することが出来るのでFxprocentral Limitedという法人がマーシャル諸島で登録されているかどうか確認出来るので確認を試みましたが以下の画像に示すように「No data to display (該当なし)」という結果になります。マーシャル諸島にブル・オントレードの運営会社であるFxprocentral Limitedが実在するとは思えません。
本項で検証したブル・オントレードのサイトは「検証83」で検証したMaunto (https://www.maunto.com/ja) というサイトと非常によく似ており、さらに「検証4」、「検証83」、「検証84」、さらに本ページで検証してきた同じグループによると思われる一連のサイトとも明らかな共通点が複数確認され、同じグループによるサイトでほぼ間違いないものと思われます。そしてそれら一連のサイトでは多くの被害事例が報告されていることを考えればブル・オントレードについても非常に危険なサイトであると考えざるを得ません。また尋常ではない休眠手数料などに関する顧客側にとって非常に不利な規定が分かりにくい形で示されている点など非常に不誠実で危険です。このサイトでの取引を勧誘されても決して応じるべきではありません。