四連勝考 (2002.10.30)
《SWEEP》は今までに(52回中)
57西鉄(対巨人:4戦目引分)
59南海(対巨人)
60大洋(対大毎)
75阪急(対広島:1戦目引分)
90西武(対巨人)
と5度ありました。(75年の阪急が抜けていました)“完全SWEEP”は3度。
巨人は3回も“やられて”いるわけですが、52回中《30回》も出ていれば「そんなこともある」とも言えますが、“やったことがない”というのはチョト情けないワケであります。
SWEEP“以外の”《四連勝》というのを調べてみました。
58西鉄:三原脩(対巨人:3連敗後)
62東映:水原茂(対阪神:2連敗後)
73巨人:川上哲治(対南海:1敗後)
86西武:森祗昌(対広島:1別3敗後)
89巨人:藤田元司(対近鉄:3連敗後)
00巨人:長嶋茂雄(対ダイエー:2連敗後)
監督が全員“巨人OB”なんですね。
王手をかけられてからの逆転は58年、86年、89年の3度で、完全SWEEPと同数です。
50余年(半世紀)で(完全SWEEPは)たったの三回しかないわけですから、ニュース・キャスターが「面白くない」なんて個人的感情を吐露したりしないで、冷静に“事実”を克明に調べて述べるのが(メディアの)使命だと思うのですがね。(いかに贔屓が負け続けているからといって「本当に面白くない!」を連発するのはイカガナものか。現実を“直視”するのがメディアの役目でしょう。「単なる応対」なら誰でも出来ますよ。アメリカのニュース・キャスターは個人の贔屓は表に出さないと聞きましたが、日本の場合、ことスポーツとか芸能になると“ガキっぽい”ですよね、大のオトナが。したり顔して言っているけど、《政治》についても実は“ガキ”っぽかったりしてるんじゃないでしょうか。え?「それでいいんだ!」って?そうでしょうかねぇ。亡くなったけど《秋元秀雄》さんが“大人”っぽくて良かったなぁ。どんな分野でも“同じ”対応していて。時々“血管”が切れるくらい怒ってたけど。懐かしいなぁ、「情報デスクTODAY」)
マスコミは“反権力”というのはいいけど、「巨人=強い」、よって「アンチ巨人が反権力」というのは“ヘリクツ”だよ。スポーツなんてぇのは所詮《贔屓》のもの。贔屓が勝てば嬉しいし、負ければ悔しい。
『エノケンのホームラン王』という映画があって、ジャイアント・ファン(以前は“ジャイアント”って言っていた時代もあったみたい)とタイガース・ファンがいがみ合うというスト ーリーなんだけど(“記憶”で書いてるから細部は違ってるかもしれないが)間に入る“床屋”(だったと思うが)の言うセリフが面白かった。
「大体“贔屓”なんてぇのを作るからいがみ合うんだ。ワタシなんて“勝った方”を贔屓にしているから(毎日楽しいだったか、悔しいことがない、だったか)」とかなんと言うんだよ。
笑ったネ。(“感心”もしたケド)(自主性のない日本人、なんて屁理屈もつけようと思えばつけられるが)
ま、“贔屓”っていうのはソンナモンだよ。(だから「目くじら立てず 潮吹かず」ってネ、どっかのアンチャンがムカシ歌ってたヨ)
すぐにハナシが逸れるなぁ・・・。
SWEEP、逆転も含めての《四連勝》というのは11回あったことになり約20%となりますから“結構あること”なんですね。ここが「短期決戦は“流れ”に左右される」という言い回しの根拠になっているところではないでしょうか。
“今までの”《SWEEP四連勝》は、もし“一つ”相手が勝っていたら「流れがどうなったか分からない」と言われましたし、私は実際に全部を体験(ラジオ、テレビで)していますが、確かに「4連敗も、7戦目までもつれるのも、結果は大きなひらきがあるように見えるが、ちょっとしたところで実はそのどちらにもなり得るというのが短期決戦」と感じました。
しかし!なんか今年は違うような気がするんですよ。初戦からの“圧倒的”な内容は、ツキやアヤで勝ったのではない。7戦全部やっても巨人が全部勝つのではないでしょうか。何か今年は“そういうもの”を巨人に感じます。(ま、アンチの方は《贔屓のタワゴト》として聞き流してください)
52回中たったの“3回”という《完全四連勝》は“狙う”に値する記録です!(逆に「3連敗からの4連勝」も“3回”しかないですから、西武側にとっても“狙う”に値する記録とは言えますが・・・)
さて。
《SWEEP経験者》ということを考えると、つい最近までユニフォームを着ていたのは仰木(元西鉄)、野村(元南海)、近藤昭(元大洋)、上田(元阪急)あたりですね、思いつくのは。
《90年》の西武が一番“新しい”わけですが、工藤・清原が経験者で、今日巨人が《四連勝》を達成すると、この二人は「生涯で二度」の四連勝経験者となるわけです。約半世紀に“三度”しか起きていないことを《二度》経験する(しかも現役で)というのはスゴイことですね。
更にこの二人は86年の王手からの四連勝も経験しているのですから、今回またやるとなると4回の“(SWEEPを含めた)四連勝経験者”となります。(全部“現役”というのがスゴイ!)
さて、“現役”に限定しなければ今回で《4回》の人はもう“一人”います。
《鹿取 義隆》
89年の逆転四連勝(巨人選手)、90年の西武SWEEP(西武選手)、2000年の三戦目からの四連勝(巨人コーチ)。
さて、世に語り継がれる《記録》として(野球の場合)V9というのがありますが、もし《日本シリーズ三連続SWEEP》みたいな記録を作れば、これはV9と拮抗する記録として後世に語り継がれるでしょうね。(原さん、三年で“大監督”になれますな、もしこれを実現させると(笑))
二連続SWEEPも“ない”わけですから、これはV9“以上に”凄い記録と言ってもいいでしょうね。(まぁ、今日ぐらいはこれくらいの夢を見させてくださいよ。遠足の“前日”が一番タノシイんですから、コドモは)
例えば、「四連勝を“狙って”取りに行く」というような“強さ”じゃないと、《世界》と名のついた試合には勝てないんじゃないでしょうかねぇ。(野球に限らず)もう“国内”でチマチマやる時代 も終わりにしませんか。(森・野村の“知能”野球も卒業しましょうよ!時には体力で圧倒、時には知力で圧倒、時には根性で圧倒と、《総合力》で!)
ヤンキースも同じように「カネで選手をかき集めている」と非難されていますが、去年のバックス(ここも結構“かき集めた”けどね)や今年のエンジェルスのように“破る”チームもあるワケですから、日本もいつまでも「カネ、カネ」と吠えてばっかりいないで、ここまで“高度”なレベルに達した《巨人》を、単に立ち合い変化とか足取りとかいう姑息な手段ではなく、堂々と“ぶち破る”チームを作りましょうよ!
そしてレベルが高まって行けば、“流れ”がどうとかゴタクを並べている連中が「言葉を失ってしまう」試合内容になりますよ。
四連勝も見たいが、そういう高度な試合も見たいね。(ワタシにとっての“高度”とは「言葉を失う」ものです)
P.S.
しかしさ、何が悔しいたって《四連敗》ぐらい悔しいものはないよね。オレはファンとして“二度”も経験してんだからさ、一度ぐらいは“勝つ方”も経験させてくれよ。タノムぜ。(今日勝たなかったら、今シリーズは“負け”だ、という気持で臨んでください)