ヤンキー・スタジアム (2002.10.2)
「ヤンキー・スタジアムには“魔物”が棲んでいる」。
昨年のワールド・シリーズでもイヤというほど見せつけられましたが、今年も“またまた”、でしたねぇ。(以前から見ている人は「前にも何度もあったぞ!」と言われることでしょう)
アナハイム前半の“善戦”を見ながら、「昨年はシアトルが“ここ”にいたのになぁ・・・」とか「今年のシアトルではここまでの善戦は期待出来なかったな。やはり今年のアナハイムは強かったんだなぁ」などと思っていました。
ところが!
“あの”ソリアーノの《四球》。(しかも2ストライクからの)あれがいつもの“ヤンキー・スタジアム・マジック”のはじまりだったとはねぇ・・・。
あの後半の“いつもの逆転”というのは何なんでしょうねぇ・・・。昨年、7戦目を落したヤンキースですがあれは《敵地》でした。もし最終戦がヤンキー・スタジアムだったら間違いなくリベラが抑えてNYYの勝利に終っていたでしょう。
スタジアムの光景の中で印象に残ったのは、ファウル・ボールを取りに来た小さな子供。着ていたTシャツは《背番号 3 RUTH》。
《東京ドーム》には何か“棲んで”いるでしょうか。
長嶋さんは最近まで監督をやってましたからもちろん皆さん知っています。藤田巨人も最近ですし、王さんもまだ現役監督。川上さんも時々“カイセツ”で登場しますから知る人も多いでしょうし《V9》は常に語られて来ましたから実体験のない人にもかなり知られていると思います。
しかしそろそろ《水原・三原》は薄れてきているでしょうね。ましてや中島、藤本となると知っている人はオールド・ファンに限られると思います。(さすがのワタシも、ここは未体験です(笑))
ベーブ・ルースは1895年生まれ。初代巨人軍監督・藤本定義さんは彼よりも9歳“若い”んですね。
テレビ・ラジオ等で「(年寄り側が)お若い方はご存じないかもしれませんが・・・」という言い方が“頻繁に”聞かれるようになったのは80年代からだったような気がしますが、これと同時にワカモノ側が「(知らないことに対して)だって生まれてないんだモン」と言い出しました。
80年代、これが“同時進行”して現在に至っているように感じます。
もしヤンキー・スタジアムにいる観客が「生まれていない頃のことを“知らなくていい”」とすると、ルースが亡くなったのは1948年(ワタシが生まれた年)、ワタシよりも年下は“知らなくていい”ということになりますが《54歳以下》は少なく見積もっても“60%”以上はいたでしょう。
しかし、ファウル・ボールを貰いに来た子供のTシャツは“背番号3”でした。(もちろん“彼本人”が選んだのではないことは分かります)
これでしょう!
“あの子”なんですよ!《魔物(MAGIC)》は。